動画[講義]
上祐史浩の仏教・心理学等の講義の動画をご紹介します。

2016年12月

  • 第311回12月29日・年末年始セミナーの上祐代表講義(第1回)「総合解説 四無量心と六つ完成」(67min) (2016年12月30日)

      年末年始セミナー特別教本『総合解説 四無量心と六つの完成』の第1章「四無量心の教え:基礎編」を解説した講義の動画です。

      第1章は「四無量心とは何か」についての解説。「四無量心」は、仏陀や菩薩の心の在り方及び実践で、仏教の思想と実践の最も重要なものの一つで、仏道修行の基本で、究極の目的でもあります。

      具体的には、以下の項目についての解説をしています。

    1.「四無量心」とは何か
    2.四無量心の「無量」とは何か
    3.慈・悲・喜・捨とは何か
    4.慈・悲・喜・捨の、より具体的な解説
    5.仏教の伝統における四無量心の位置づけ
    6.四無量心が静める様々な煩悩
    7.「慈」が静める煩悩:貪りと怒り
    8.「悲」が静める煩悩:冷たさ・残虐性
    9.煩悩的な喜びは、自と他の間で奪い合うもの
    10.慈悲は、奪い合いを超えて、分かち合いを深める
    11.「喜」が静める煩悩:妬み
    12.「捨」が静める煩悩:怒り


     

  • 第310回『四無量心の教えの中核:他を利することは自己を利すること』(2016年12月21日 長野 53min) (2016年12月21日)

    これは、12月21日長野・小諸教室での講話であり、その講話の要点を記したレジメを以下に掲示する。


    1)四無量心の教え:基礎編

    1.四無量心は、仏陀の心であり、仏教の基本で、最も重要な教えの一つ

      一言で言えば、四つの計り知れない利他の心
      静まった落ち着いた、広大無辺な利他の心

    2.四つの無量心は、慈・悲・喜・捨の四つの無量心である。

    3.無量とは計り知れないとの意で、無量の広さと深さの利他の心
      計り知れない広さ:無数の全ての生き物への利他の心
      計り知れない深さ:仏陀の境地に導く深い利他の心

    4.慈:マイトリー:他の幸福を願い、楽を与える。

    5.悲:カルナー:他の苦しみを悲しみ、苦しみを取り除く

    6.喜:ムディター:他の幸福を喜ぶ。他の善行を称賛する

    7.捨:ウペクシャー:平静で平等な心

      平静な心:苦楽による浮き沈みがない落ち着いた心
      平等な心:好き嫌いがなく、万人万物に等しく利する心
      無関心・無頓着の意味も:自己の苦に頓着しない、他の悪行に怒らない


    2)四無量心の教え:上級編

    1.四無量心は煩悩を和らげる

      他に楽を与える(楽を分かち合う)慈は、貪り・独占を和らげる
      他の苦を抜く(苦を分かち合う)悲は、冷淡を和らげる
      他の幸福を喜び、善行を称賛する喜は、妬みを和らげる
      平静な心=捨は、怒り、苦楽を区別する無智を和らげる

    2.四無量心と智慧

    1.仏陀の智慧:無分別智(万物が相互依存という縁起の法を悟る智恵)
      智恵:自他は一つ、自他の幸福は一つであると悟った智恵(輪の悟り)
      無智:自他は別物、自他の幸福は別物と錯覚し、自分のものを際限なく求めて他と争う(煩悩)

    2.他に楽を与えることは、自己に楽を与えること
    例えば、楽への際限のない貪りを回避し、四苦八苦を超える

    3.他の苦を抜くことは、自己の苦を抜くこと
      例えば、他の苦を取り除き、自己の苦を未然に防ぐ
      観音菩薩の誕生の説話

    4.他の善行を称賛し見習えば、自己の善行が増える

    5.他の悪行に怒らずに、反面教師にすれば、自己の悪行が減る
      智慧と四無量心は一体、智慧が四無量心を支える
    →自他の幸福・不幸・善行・悪行は繋がっているとの悟り

     

  • 第309回『日本の葬儀習慣と仏陀の本来の教え:真に有意義な葬儀とは』(2016年12月18日 東京 59min) (2016年12月21日)

    1)葬儀とその目的・形式

    1.葬儀は死者を弔う儀式。
    2.日本の葬儀はほとんど仏式:江戸時代に檀家制度の影響も
    3.葬儀は故人と残された人の双方のためのもの。
    残された人の気持ちの整理に加え、本来は仏道修行のため。

    2)通夜の起源、現在の習慣・形骸化、意味合い

    1.起源:仏陀の死の際に仏弟子が集まり、仏陀に聞いた話を互いに語り合ったこと。

    2.現在:夜通し、線香・蝋燭を絶やさず、故人の冥福を祈ること。

    一部の宗派は、故人を釈迦と見立て、遺族を仏弟子と見て、僧侶が読経して法を聞かせることを通夜の目的としたが形骸化。

    3.残された者の仏道修行のための通夜・葬儀の意味を考える

    1.生前の故人を偲び、改めて故人に感謝する
    個人の良い点から学び見習う(悪い点も反面教師と見て学ぶ)

    →死後、人は皆仏となる日本の信仰を活用し、
    死者を教師(仏)として学ぶのはどうか。万人が仏。

    2.故人の死を見て、人生の無常を改めて意識し、我欲を薄める

    3.個人の知人が集い、互いに対して善行をなす


    3)火葬の起源・他の宗教の葬儀

    1.起源:釈迦が荼毘に付された=火葬されたこと。
    死者の意識が肉体に執着しないようにする仏教の教義に合致

    2.他の宗教と火葬

    死者の肉体の復活の信仰があるキリスト・イスラム教は火葬を忌み、
    土葬する傾向。神道も火葬は忌む傾向(明治時代一時火葬を禁止)

    ただしキリスト教国の欧米では火葬も半数近くあり、増えている
    火葬は、現代的には、疫病の予防・土地利用政策上、優れている

    4)戒名:日本の習慣と本来の戒名の意味

    日本の葬式は死者に受戒させ、戒名を与え、成仏させる重要な目的
    しかし、本来は生存中に受戒し、戒名をもらい、仏道修行を深める
    法外な戒名料を取ることが、免罪符と同じように批判される面も

    5)お墓の起源・日本の習慣

    釈迦の死後、遺言で、遺骨を収めた仏塔を作り、供物を捧げた
    しかし、当時のインドは、お墓は聖者のみ

    日本は、死者は皆仏と見て、墓を用意して墓参りをし、先祖を拝む文化
    →日本古来の祖霊信仰の影響。

    6)法事・法要

    1.追善供養:

    回向:遺族が善行・功徳を積み、故人の良い来世のため回し向けること
    法事の時期:初七日・四十九日・一周忌・三回忌~三十三回忌など
    四十九日=中有・中陰=死から再生までの中間状態

    2.仏壇・位牌・日々の給仕

    位牌は故人と見なされるが、仏教ではなく儒教の習慣に由来する

    3.お墓参り

    お盆の先祖供養・お彼岸のお墓参りは日本独自の習慣
    日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した儀礼

     

  • 第308回『仏教思想の中核「四無量心」の総合解説パート2』(2016年12月11日 福岡 91min) (2016年12月13日)

      仏教の思想の中核であり、仏陀の心の在り方とされる「四無量心」の総合的な解説の第二回。要点は以下の通り。また、各種の質疑応答も。


    1)四無量心の基本:無量と慈・悲・喜・捨

    1.無量とは計り知れないとの意。
    全ての生き物を仏陀の境地に導く、無限に広く深いこころ

    2.慈:マイトリー:他の幸福を願い、楽を与える

    3.悲:カルナ:他の苦しみを悲しみ、苦しみを取り除く

    4.喜:ムディタ:他の幸福を喜ぶ。他の善行を称賛する

    5.捨:ウペクシャ:平静な心、平等心(好き嫌い・差別のない)
    他の悪行による自己の苦に無頓着・怒らない

    2)四無量心と煩悩:慈悲は煩悩を和らげる

    慈は貪り・独占を和らげ、悲は冷淡を和らげる。また、喜は妬み、捨は怒り・無智を和らげる

    3)四無量心と智慧:自他の幸福は一つ

    智慧:縁起の法を悟った状態(万物は相互依存との悟り)
    →自と他、自と他の幸福は繋がっているという悟り

    智慧と四無量心は一体、智慧が四無量心を支える
    →自と他の幸不幸・善悪行は繋がっているとの悟り

    4)四無量心と菩薩道:感謝が土台

    衆生済度・利他行を行う菩薩の万物への愛=四無量心は、万物を恩人と見て、その恩に報いる動機でなされる

    5)四無量心の恩恵

    四無量心は、心の解放・幸福、体の健康・長寿や霊的歓喜、良好な人間関係、正しい判断を与える

    6)四無量心と六つの完成

    四無量心を培う道程:大乗仏教の説く「六つの完成」の修行

     

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