ヨーガ・気功
身体のバランスを取り癒す、ヨーガや気功をご紹介

このコーナーについて

  • 多様なヨーガや気功をご紹介しています。

     

    ひかりの輪では、その方の状態に合わせた指導による、ヨーガや気功のコースを行っています。 

     

    ヨーガは、

    「エンライトメント・ヨーガ(サマディと悟りのヨーガ)」
    「ナチュラル・ヨーガ(大自然と一体となるヨーガ)」
    「ベーシック・ヨーガ(基本的なヨーガ)」
    「マインドフルネス・ヨーガ(心理療法のヨーガ)」
    「ブリージング・ヨーガ(呼吸のヨーガ)」

    があります。

    各種ヨーガは、心身に優しく働きかけ、心身の癒し、瞑想に導く効果があります。
    どんな方でも無理なく行うことができます。

     気功は、「流体循環気功」と名付けた、ひかりの輪オリジナルの気功を行っています。

    まずは、ヨーガ・気功コースの動画(エンライトメント・ヨーガ/流体循環気功)で、お部屋で試していただければ、その効果を実感できるかと思います。ご関心のある方は、ご見学・無料体験もできますので、お気軽に全国の各教室にお問い合わせください。また、各種DVDも販売しています。

     

    (ひかりの輪では、昔オウム真理教で問題となったような、心身に負担となるほど偏ったヨーガのやり方ではなく、心身のバランスと癒しをもたらすような、緩やかな行法実践を行っています。)

ひかりの輪のヨーガの特徴

  • ひかりの輪のヨーガの指導の特徴

    ひかりの輪のヨーガの指導は、心身に優しく働きかける指導をしています。それでいて、身体レベル、エネルギーレベル、心理レベルという各レベルに効果的に働きかけ、本来のヨーガの目的である瞑想にスムーズに入っていけます。

    ここではヨーガの効果を簡単にご紹介します。


    アーサナ(ポーズ)は呼吸と動作を合わせて行います。弛緩と緊張のバランスをとり、動作と呼吸をコントロールすることによって、神経・ホルモン分泌・免疫系の働きが正常化し、身体の調和を取り戻し、各機能が整えられ素晴らしい健康体が得られます。

    もちろん、美容にも抜群の効果があります。また、一定の姿勢を保つことによって集中力が培われます。ストレスを緩和し、心の安定・平安が得られ、記憶力も増します。

    さらに、日常生活において、無意識になっている体の部分に意識を向けることによって、無意識領域にアプローチすることになり、そこに閉じ込められていた感情的シコリに気づき、解放が生じることもあります。

    こうしたことの総合として、意識が拡がり、心が柔軟になります。


    以上のような様々な効果がありますが、まずは、体を伸ばすことの気持ちよさを味わってみてください。

    私たちの団体の<ヨーガ指導の特徴とその効果>をまとめると、以下のようになります。

    (1)アーサナが無理なくできるように段階的に身体をほぐしていく
    (2)重要度の高いアーサナができやすくなるための段階的準備の体操を行う
    (3)行法を通じて、瞬間瞬間に集中した目覚めた意識状態に導く
    (4)各個人の状態に合わせた指導

    次回から、一つ一つ詳しく見ていきましょう。


    (1)段階的にほぐす

    アーサナが無理なくできるように段階的に身体をほぐしていきます。
    段階的にほぐすことの肉体面での意義、エネルギー・気の流れからみたその効果についてご説明します。


    ①肉体面での意義

    日常生活での私たちの身体は、可動範囲が限られており、関節は固まっていて、筋肉はこわばり、筋は萎縮し、また、様々なコリや血液の流れが悪くうっ血している状態です。これらのことを通常一言で「体が固い」と言うわけです。

    この状態で、いきなりアーサナを行じることは身体に大きな負担をかけることになります。一般のヨーガ教室においても十分な準備をしないで行うことで、健康を得るために始めたはずのヨーガによって、逆に体を痛めてしまうという話もときどき聞きます。

    ですから、準備的な身体操作を行うことによって、関節、筋、コリが徐々にほぐれていき、血液の流れがスムーズになり、無理なくアーサナができる準備が整えられるというわけです。


    ②エネルギー・気の流れからみた効果

    身体の関節は、気の流れが阻害されやすい部位です。ですからその関節が固まっているということは、当然、気の流れも阻害されているということです。また、筋の萎縮や筋肉のこわばり、血液循環の悪さも気の流れを滞らせることになります。その状態で、いきなりアーサナを行うことは、気の流れを乱すことになってしまいます。

    ですから、準備的体操を行い、気を徐々に動かしていくということは大切なことなのです。そして、その上でアーサナを行えば、偏りなく円滑にスムーズに全身に気を巡らせることができます。

    人間の身体はエネルギー体であるわけですから、エネルギーの流れが滞っていたり、乱れていれば、身体は滑らかさを失い、生き生きとした生命力は失われがちになります。そして、心身にその悪い影響は出てしまいます。

    一言でいえば、エネルギーが滞っていたり、乱れていては、元気に意欲満々の人生は送り難いということになります。ですから、段階的に身体をほぐしていくことは、よりよい人生を歩んでいくためにも必要なヨーガ指導なのです。


    (2)準備の体操を

    重要度の高いアーサナができやすくなるための段階的準備の体操を行います。

    (1)の特徴(段階的にほぐす)に加え、さらに、重要度(効果)の高いアーサナを、よりやりやすくする準備の身体操作を行います。

    それによって、効果の高いアーサナの恩恵をより一層受けることができるようになります。


    (3)意識をクリアに

    行法を通じて、瞬間瞬間に集中した目覚めた意識状態に導きます。

    準備の身体操作の段階から、そしてアーサナを行うときも、体の感覚をしっかり自覚しながら行うように指導しています。

    体を動かすときは、動きにつれて変化する体の感覚に意識を向けることが大切です。緊張から弛緩、弛緩から緊張への変化を認識するようにします。

    ポーズを一定時間保持しているときは、その保持しているときの体の感覚に意識を向けるようにします。どこにどんな感覚があるか、つっぱっている、伸びている、ねじれている、緩んでいる、痛みがある等の感覚がどこにどれくらいあるかを自覚しながら行います。

    それによって、瞬間瞬間に集中する目覚めた意識状態が培われることになります。

    このことは、テーラヴァーダ仏教および原始仏教の重要なポイントである「サティ」=「気づき」を培うことでもあります。現代で流行の「マインドフルネス」です。

    そして、このことは次の段階の呼吸法によってより深まっていき、自然と瞑想状態に入っていきやすくなります。

    さらに心理療法的効果としては、日常生活において無意識になっている体の部位に意識を向けるということは、無意識領域にアプローチするということになり、そこに閉じ込められていた感情や心のシコリに気づきが生じ、その感情、シコリの解放につながります。

    心身の相関関係が実感として理解できます。

    (4)各個人に合わせた指導

    どんな方にも無理なくヨーガによる恩恵を受けていただくために、その方の状態に合わせて指導しています。

    (5)ヨーガを行うにあたっての注意点

    ①呼吸と動作を合わせて行う。

    例えば、息を吐きながら体を曲げるとか、吸いながら伸ばすなど身体の動きと呼吸を合わせて行うなうことが、重要なポイントです。このポイントを無視して行うとそれは単なる柔軟体操であって、ヨーガ(アーサナ)ではありません。体の動き・姿勢と神経、呼吸と神経は密接な関係があります。ですから、動作・姿勢、呼吸、神経が合致した理にかなった行い方をすることがヨガの効果を生み出すことになります。


    ②動作はゆっくり意識して行う。

    アーサナ中の動作は、日常生活の中での動きに比べゆっくり行います。基本的に息を吸いながら行う動作は4秒、吐きながら行う動作は8秒かけて行います。4秒、8秒という数字だけ聞くと短いように思うかもしれませんが、実際「1、2、3、4・・・」と数えながら動かしてみるとゆっくりであることがわかります。

    ゆっくりと行うと、動作に集中して、動きを意識的にとらえることができます。そしてそれは、動作とともに生じる緊張と弛緩の変化のプロセスを意識することでもあります。

    これらのことによって、集中力が高まり、自律神経のバランスを整えます。


    ③一定時間ポーズを保つ

    ポーズを保つことは緊張を持続させることであり、それがより深い弛緩を生み出すことになります。
    ポーズを保っているときも、身体の状態(つっぱっている、伸びている、こりがある、軽い痛みなど)に意識を向けることが重要です。日常生活において意識していない身体の部分に意識を向けることによって意識の幅を広げることになり、身体だけでなく心の領域での気づきも生じやすくなり、心のコントロールにもつながっていきます。


    ④いくつかのポーズの合間に、完全脱力のリラックス・ポーズ「シャバ・アーサナ」をとること

    いくつかの項で、緊張と弛緩について述べていますが、それはヨガの重要なポイントだからです。前項でも述べたように、ポーズを保つことによって緊張が持続するので、しっかりリラックスするポーズも必要です。緊張の感覚と弛緩の感覚をしっかりと認識することが大切です。

    アーサナを行っている間中、身体と対話する、体を十分感じることが大切です。


    ⑤力づくで無理やりやらない

    自分の体の状態(堅さなど)に合わせて、けして必要以上に、無理に曲げたり伸ばしたりしない。無理をすると心身に歪みをもたらし、せっかく心身を整えるためにおこなうアーサナが逆効果になりかねません。


    ⑥空腹時に行う

    少なくとも食後2~3時間たってから行う。満腹状態で行うと、体に負担がかかるし、やりにくくもあります。


    ⑦ゆったりした服装で行う

    できるだけ身体を締め付けることのない服装がよい。靴下も脱ぎ、時計・ベルト・メガネなども外す。


    ⑧アーサナ前後の入浴

    実習後少なくとも30分以上たってから入浴すること。また、入浴後すぐには行わない。


    ひかりの輪では、『ヨーガ・気功教本』というヨーガ・気功についての教本を販売しています。さらにヨーガについてお知りになりたいかたは一読をお勧めします。

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  • クンダリニー症候群について

    「クンダリニー症候群」という言葉を聞いたことがありますか?

    クンダリニーが原因となっていると思われる心身の不快・不調を訴える状態を「クンダリニー症候群」と精神医学の分野では呼ばれています。

    クンダリニーを覚醒させたことで、心身の不調を訴えるということは起きやすく、そのため、クンダリニーを覚醒させるのは危険であるとヨーガの世界では言われています。ですからここでクンダリニー症候群についてふれておきます。

    ヨーガや霊的修行をしていない人でも偶発的にクンダリニーが覚醒してしまい心身の不調に苦しんでいる人、ヨーガの修行でクンダリニーを覚醒させたはいいが、やはり心身の不調をきたしてしまった人が、どのように対処したらいいのか。

    このように苦しんでいる方に少しでもお役にたてばと、ヨーガの修行を通じ多くのクンダリニー体験から学んできたことをもとに、その対処法を『クンダリニー症候群とその対処法』という冊子にまとめました。

    その一部をここにご紹介します。


    『クンダリニー症候群とその対処法』      

      目次

    1 本書の意図 .................................................................................... 2

    2 クンダリニー症候群とは .................................................................. 2

    3 他の精神病との区別の問題 ............................................................... 2

    4 クンダリニー症候群の原因は ............................................................ 4

    (1)仙骨付近の打撃・負傷
    (2)臨死体験に伴うクンダリニーの活性化
    (3)薬物と向精神薬
    (4)間違った動機による激しいクンダリニー・ヨーガの修行

    5 クンダリニー症候群の症状とは ......................................................... 7

    (1)自律神経系のうち交感神経系の暴走からくる自律神経失調症
    (2)全身の激しい脈動、脈拍数の増加と高血圧、偏頭痛
    (3)急性または慢性の疲労、抑鬱、神経症
    (4)性欲の昂進あるいは減退
    (5)統合失調症的症状、幻視・幻聴
    (6)体が跳ねる、持ち上がる体験(空中浮揚)
    (7)脳溢血や半身不随
    (8)自殺などを招く
    (9)潜在的な人格障害や精神病を表面化する

    6 クンダリニー症候群の統御・鎮静法 ................................................... 11

    (1)クンダリニーを非活性化する一般原則
    (2)過剰な興奮や過剰な抑鬱に対して
    ①呼吸法
    ②精神集中
    ③体の位置
    ④音
    (3)本質的な解決

       

    1 本書の意図

    冒頭にお断りしておくが、私は精神科医ではなく、精神病としてのクンダリニー症候群や、それに対する治療法を論じる意図はない。
    実際に、クンダリニー症候群は、未解明の現象であり、一般の精神医学会では、それが精神病だと認められてさえいないと思われる。私は、クンダリニー・ヨーガを経験したヨーガ修行者の視点から、クンダリニーが原因となっている心身の不快・不調の可能性を述べるだけである。
    また、治療法について述べるつもりはない。クンダリニー症候群が、不適切なクンダリニーの活性化だとして、それを不活性化する十分な方法は、今のところ見当たらない。私が述べるのは、ヨーガの修行に基づいて、その心身の不快・不調に対して、その症状を和らげる対処法である。


    2 クンダリニー症候群とは

    クンダリニー症候群は、未解明の概念である中で、ウィキペディアでは、「生理的クンダリニー症候群(略称・PKS)」は、「霊的・精神的・身体的な準備ができていないにもかかわらず意図的または事故等によりクンダリニーがある程度覚醒してしまったために、様々な快・不快の症状を発症することである。」と定義している。なお、英語では、Kundalini syndrome(クンダリニー・シンドローム)である。
    私見では、事故による偶発的な覚醒や、意図的だが間違った修行による覚醒に加え、生来的に覚醒している(ないし覚醒しやすい)人がいると思う。そういったタイプの人は、霊媒体質と表現されるかもしれない。
    また、ウィキペディアでは、「トランスパーソナル心理学・精神医学の分野で研究が進められているが、研究途上にあり科学的根拠に乏しいため、研究者によって考え方の異なる点が少なからずある。」とされている。
    実際に、ネットで調べる限りでは、日本の研究者としては、若手の常葉(とこは)学園短期大学・准教授の巻口勇一郎博士(日本トランスパーソナル心理学・精神医学会監事理事)の論文が目に付くぐらいである。すなわち、精神医学では研究の途に着いた程度ではないかと思われる。


    3 他の精神病との区別の問題

    こうした状況のために、他の精神病との区別が難しいという問題がある。巻口氏によれば、他の病気にもみられる症状を、自分でクンダリニー症候群だと思い込むケースが多いという。逆に、リー・サネラ氏によれば、実際にクンダリニー症候群であるにもかかわらず、単なる精神病と誤診されるケースもあるという(「クンダリニーの古典的見解と臨床的見解」『クンダリニーとは何か』ジョン・ホワイト編、川村悦郎訳、めるくまーる社)。
    ここで、他の精神病か、クンダリニー症候群かを区別するためには、その患者が心身の不調を体験する前後を含めて、クンダリニー・ヨーガの修行体験と似ている体験があったかどうかを調べることが一つのポイントであることは明らかだろう。正しいクンダリニーの修行だろうが、クンダリニー症候群だろうが、クンダリニーが活性化していることは同じだからである。
    よって、我々ひかりの輪の修行者のように、クンダリニー・ヨーガを学び、実際に、20年以上も様々なタイプのクンダリニーの体験に馴染んでいる者は、その判断をしやすい立場にある。その中には、団体に来る前からすでに、クンダリニーの体験をしていると思われる多くの人たち(すなわち、霊的な人、霊性の高い人、霊媒体質の人と呼んできたタイプの人)の経験もある。
    また、オウムで修行している中で、いわゆる「魔境になった」とされた人たち、すなわち、客観的には精神障害=クンダリニー症候群を起こした可能性のある人たちの体験も少なくない(それほど多くはないが)。これはクンダリニー症候群の発症の実体験であろう。そして、率直に言えば、あとに述べるように、今現在のオウム真理教元教祖・麻原彰晃自体の状態が、クンダリニー症候群ではないかとも思われる。
    例えば、私が行った個人相談では、職場環境その他で鬱病になり、向精神薬を服用しつつ入院した後に、体を上下に雷が通ったような体験をし、その後に、慢性疲労を含めた心身の不調が始まった男性がいた。この体の上下を貫く雷の体験は、クンダリニー・エネルギーの可能性を想定させるが、この相談者が、精神科医に対して体験を話しても「それについてはわからない」と言われたという。
    その後、彼は、投薬を受けても回復するように思えず、いろいろ調べるうちに、クンダリニー症候群に行き当たった。さらに、彼が調べたところでは、彼と同じように、向精神薬を飲んだ後に、特殊な体験をして、精神疾患が深まった人がいたという。
    なお、巻口氏によると、生理的クンダリニー症候群に関しては、「男性よりも女性に」「若い世代ほど」経験者が多いといった調査結果も存在するという。「男性より女性に多い」という点は、一般の精神病も、男性よりも女性の方が多いとされる。また、これは、霊的な体験が、(その質・レベルを問わなければ)女性の方が多いという私たちの経験則にも合致する。
    しかし、一般の精神病では、若い世代の方が多いという話はあまりない。厚生労働省のデータでも確認できない。ただし、ヨーガ理論では、クンダリニーは、性欲・性エネルギーの強さなどに比例するという考えがあり、クンダリニー症候群が若い世代ほど多いという事実と合致する。よって、年齢も、クンダリニー症候群か、他の精神病かを判断する上で、一つの参考になる要素となるかもしれない。


    4 クンダリニー症候群の原因は

    次に、研究者やヨーガ行者の見解にある、クンダリニー症候群の原因について見よう。まず、巻口氏によれば、中毒症状や病気、過労、仙骨付近の負傷、臨死体験(NDE後遺症)、過度の前戯、LSDなどの薬物の利用により、発症する可能性があるという。特に臨死体験については、欧米の研究者を中心に、その経験者が、最もクンダリニー上昇に近い経験をしているという主張がなされている。
    また、日本のヨーガ行者の成瀬雅春氏は、急進的な解脱願望を抱いた状態または神への絶対帰依を欠いた状態での修行の継続の結果や、さらには人生の困難、交通事故などにより身体にかかる衝撃、出産時のショックによって、クンダリニー症候群が発症するという。
    さらに、クンダリニーを思い通りに、意図的に上昇させようとするクンダリニー・ヨーガを激しく修行し実践する場合、その「思い通りに、意図的に」とは、我欲によるものであるため、クンダリニーが、動的なナーディーであるピンガラ・ナーディーのみを通って、サマーディに入定してしまい、クンダリニー症候群が発症するという説がある。

    さて、次に、上記の見解の一部について、これまでのヨーガ修行や個人相談の経験から、私見を述べて補足しておきたい。

    (1)仙骨付近の打撃・負傷

    クンダリニー覚醒の方法として、尾てい骨(仙骨)付近を床に叩きつけるというヨーガ行法がある。よって、意図した修行ではなく、事故として、仙骨付近の打撃・負傷を経験する場合に、偶発的にクンダリニーが覚醒する可能性があることは確かだろう。

     

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  • 気・クンダリニー・チャクラ

    ◎気(プラーナ:生命エネルギー)について

    ハタ・ヨーガにおいて、気のコントロールは非常に重要なものです。坐法でも気のコントロールは行いますが、主に調気法とムドラーによってそれを行っていきます。
    気は、ヨーガでは、プラーナと呼ばれ、これは生命エネルギーです。また、気の通り道をナーディーといい、人体に7万2千本あるといわれています。その主なものがスシュムナー、イダー、ピンガラという3つの気道です。
    スシュムナー気道は、体の中央、背骨の基底から頭頂に達している気道です。イダー気道は「月の気道」といわれ、中央の気道であるスシュムナー気道の左側にあり、左の鼻孔に通じています。ピンガラ気道は、中央気道の右側にあり、右の鼻孔に通じています。

    人体には5つの気・プラーナ・生命エネルギーがあります。

    人体の5つの気・プラーナ・生命エネルギー

    1 プラーナ -- 上昇する流れで、吸気・胸から上・頭部に関連する。
    2 アパーナ -- 下降する流れのことで、呼気・へそから下・足に関連する。
    3 ウダーナ-- 喉に位置する上昇の流れ。発声の機能に関連。
    4 サマーナ -- 下腹部に位置する流れで、消化に関連。
    5 ヴィヤーナ -- 全身にゆきわたっている流れ。

    このなかで、重要な気は、吸気に関連するプラーナと、呼気に関連するアパーナです。この2つの気を融合させることで、クンダリニーを目覚めさせることになります。


    ◎クンダリニーについて

    クンダリニーとは、宇宙エネルギー、根源的生命エネルギーで、目覚めることによって、精神的・霊的進化、解脱をもたらすといわれています。

    クンダリニーは、スシュムナー・イダー・ピンガラと呼ばれる3つの気道が、背骨の最下部で合流しているところに「とぐろを巻いた蛇が眠っている」とされるエネルギーで、サーペント・パワー(蛇の力)ともいわれています。

    クンダリニーは、はじめは熱として感じられることが多く、蛇にたとえられるとおり、熱感が蛇のように背中を這い昇っていくように感じられます。震動や、風が吹き抜けるように上昇していくように感じる場合もあります。また、内的視覚によって、光として感じる場合もあります。

    クンダリニーは、身体中央の気道(ナーディ)であるスシュムナーを上昇していきますが、その過程にチャクラというエネルギー・センターがあり、そのチャクラを貫いて上昇していきます。そして、頭頂のサハスラーラ・チャクラに達することで解脱するといわれています。
    この解脱のプロセスについて、クンダリニーを女神とし、頭頂には男神がいると解釈し、その両者の結合、すなわち女性原理と男性原理の結合を、解脱と解釈する思想もあります。

       

    ◎チャクラについて

    チャクラとはサンスクリット語で「輪」という意味で、ヨーガにおいてはエネルギー・センターのことをいいます。チャクラには、気の通り道が密集しています。クンダリニーが上昇するとき各チャクラを浄化し、活性化して貫いていきます。
    主なチャクラには以下の7つがあります。

    主な7つのチャクラと、身体の位置関係

    1 ムーラダーラ・チャクラ -- 尾てい骨
    2 スヴァーディシュターナ・チャクラ -- 生殖器
    3 マニプーラ・チャクラ -- へそ
    4 アナーハタ・チャクラ -- 胸
    5 ヴィシュッダ・チャクラ -- 喉
    6 アージュニャー・チャクラ -- 眉間
    7 サハスラーラ・チャクラ -- 頭頂

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    ①ムーラダーラ・チャクラ

    人体の一番下部にあるチャクラで、尾てい骨の位置にある。色は赤。地の元素(筋肉・骨など)と関係がある。また、副腎とつながっていて、副腎はストレス反応に関連したホルモンを分泌する。ストレスによって免疫力が低下した場合は、このチャクラを強化することによって、疲労回復および健康体を得ることができる。
    このチャクラの部分が汚れ、エネルギーの流れが停滞すると、物欲、肉体への執着、怒り・嫌悪が生じるともいわれる。

    ②スヴァーディシュターナ・チャクラ

    位置は性器の付け根あたり。色はオレンジ。水の元素(体液など)と関連している。性ホルモンを分泌する卵巣・精巣とつながっている。情緒・詩情と関係している。また、このチャクラを浄化することによって、禁欲修行をするのに大きな助けとなり、性欲を超えられる。
    逆に、このチャクラの部分が汚れ、エネルギーの流れが停滞すると、性欲、無智(物の考えにくい状態)、恨み(じめっとした憎しみの感情)が生じるともいわれる。

    ③マニプーラ・チャクラ

    位置はほぼヘソのあたり、太陽神経(しんけい)叢(そう)。色は黄色。火元素(体温、食物消化の力)と関係する。自律神経の集まる部分である太陽神経叢を刺激することにより、自律神経が安定し、リラックス効果を得ることができる。また、浄化、強化することにより学問・才能も開花してくる。
    このチャクラが汚れ、エネルギーの流れが停滞すると、食欲、貪り、学問・才能への執着が生じるともいわれる。

    ④アナーハタ・チャクラ

    胸の中央に位置するチャクラ。色は緑色。風元素(気・生命エネルギー)と関係する。肺、呼吸と関連し、胸腺とつながっている。胸腺は免疫系の機能に不可欠な細胞を作り出す。このチャクラを浄化することで、名誉、高貴さが得られるともいわれる。
    このチャクラが汚れ、エネルギーの流れが停滞すると、プライド・卑屈、執着・愛著、が生じるともいわれる。

    ⑤ヴィシュッダ・チャクラ

    位置はのど。色は青色。空元素(身体の中の虚空の部分、ないしは宇宙エネルギー)に関連する。言葉・声・音と関係している。ホルモンでは甲状腺。また、権力・地位と関連している。
    このチャクラが汚れ、エネルギーの流れが停滞すると、妬み・嫉妬心、地位欲・権力欲が生じるともいわれる。

    ⑥アージュニャー・チャクラ

    眉間に位置するチャクラ。色は藍色。脳の下部にある脳下垂体につながっている。脳下垂体は多くの体内ホルモンの活動に指示を与える。このチャクラを開発するとインスピレーションが働くようになる。また、現実世界での成功が得られる。
    このチャクラが汚れ、エネルギーの流れが停滞すると、慢心・自己満足・支配欲・
    善悪の(固定)観念、現世願望が生じるとされる。

    ⑦サハスラーラ・チャクラ

    頭頂に位置するチャクラ。色は紫色で解脱の門といわれる。これよりも下位のチャクラが浄化され、このチャクラにエネルギーがスムーズに集中することで、解脱を得ることができるとされる。

    こうして、各チャクラが浄化され活性化されると、そのチャクラに対応した能力が開発されるといわれています。逆に汚れると、そのチャクラに対応した煩悩・欲望が生じるのです。また、各チャクラは、物理的には、内分泌腺とも関連しています。

    各チャクラの浄化についてですが、1~3の下位のチャクラは、身体生理的な操作によっても、ある程度は、浄化することができます。しかし、4~6の上位のチャクラは、自他の比較によって生じる自己嫌悪・卑屈、嫉妬、慢心などの煩悩と関連しており、身体的な操作だけではなく、自他の区別をなくしていく心の浄化を進めることが重要です。

     

  • ヨーガとは?

    1.ヨーガとは

    ヨーガとは、「つなぎとめる」「結びつける」という言葉からきています。では、何を「つなぎとめる」のでしょうか?

    ヨーガの根本経典である『ヨーガ・スートラ』にはこのように書かれています。

    「ヨーガとは、心の作用を止滅することである」

    あるいは、訳し方によって

    「ヨーガとは、心の作用を統御することである」

    心をつなぎとめる、つまり、普通は思いのままにならない心というものを、コントロールすることがヨーガであるということができるでしょう。

    現代では、一般的には、ヨーガとは、体操のようなもので、美容や健康にいいものと思っている方が多いと思います。しかし、本来は、ヨーガとは、心に振り回されることなく、自在にコントロールできるようにするためのものなのです。
    その訓練の副産物として、美容や健康にも効果が出てくるということです。

    ヨーガの起源は古く、一説には紀元前2500年ほど前のインダス文明に、その起源があるともいわれています。紀元前800年から500年くらいには、インドで「ヨーガ」という言葉が登場し、心の統御によって特殊な意識状態に入ることは知られていたようです。

    2~4世紀ころ、ヨーガをはじめて体系化した『ヨーガ・スートラ』がまとめられ、ヨーガの根本経典となりました。ここで著されているヨーガは「ラージャ・ヨーガ」(王のヨーガの意:古典ヨーガともいわれる)といわれるもので、心をコントロールする心理操作を中心とするヨーガです。

    12、13世紀ころ、「ハタ・ヨーガ」といわれる動的ヨーガが現れました。生理的、肉体的修練を中心にしたヨーガで、現代で広く行われているヨーガは、このヨーガです。

    「アーサナ」と呼ばれる体操から入り、「プラーナーヤーマ」という気を調える呼吸法を中心として行い、さらに「ムドラー」という身体のエネルギーを活性化させる高度な行を深めていくことで、「クンダリニー・ヨーガ」というヨーガにつなげていきます。

    「クンダリニー」とは、ヨーガの説く、人の中に眠る霊的なエネルギーのことで、ヨーガの修行によって、そのエネルギーを覚醒させ、心の統御(解脱)のために生かすのが、クンダリニー・ヨーガです。

    ハタ・ヨーガの主な経典である『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』の中に「ハタ・ヨーガはラージャ・ヨーガにいたろうとするものにとって、階段に相当する」と書かれていて、ハタ・ヨーガの目指すものも、「心の統御」であることがわかります。

    ハタ・ヨーガは、この心の統御を、ヨーガが説くプラーナ(気)やクンダリニーなどの霊的なエネルギーの操作によって、達成させていこうとするものです。

     

    2..ヨーガの流派

    ヨーガには、以下のようなさまざまな派があります。

    ラージャ・ヨーガ   -- 心理操作を中心とする瞑想ヨーガ
    ハタ・ヨーガ     -- 身体生理的操作から心理操作に入るヨーガ
    バクティ・ヨーガ   -- 神を信じ愛する信仰のヨーガ
    ジュニャーナ・ヨーガ -- 哲学的・思索のヨーガ
    カルマ・ヨーガ    -- 無私の行為(利他の奉仕)のヨーガ
    マントラ・ヨーガ   -- 聖なる音(真言)を唱えるヨーガ

    この中で、ラージャ・ヨーガとハタ・ヨーガが、ヨーガの技法における中心的なものです。また、先ほど述べたクンダリニー・ヨーガは、ハタ・ヨーガにつながるものと考えてください。

     

     3.ハタ・ヨーガの技法

    現在一般にヨーガとして行われているのはハタ・ヨーガです。
    ハタ・ヨーガにおいては、ヨーガ・スートラを代表する古典ヨーガ(ラージャ・ヨーガ)のように、心理操作だけでなく身体生理的操作を行うことで、プラーナ(気・生命エネルギー)を操作し、心の集中した状態・統御に向かうようにします。すなわち、ラージャ・ヨーガでは身体生理的操作が不足していたところを、ハタ・ヨーガは補い、発展していったのです。

    言い換えれば、いきなり目に見えない心にアプローチすることは難しいものですが、ハタ・ヨーガによって、身体や呼吸をコントロールして、気(エネルギー)を調え、それによって、心にアプローチしていくということです。

    そして、この気の操作によって悟りを目指すハタ・ヨーガの方法は、クンダリニー・ヨーガとも呼ばれます。この修行法は、仏教における密教にも取り入れられました。身体のエネルギーを強め、エネルギーの通り道を浄化することによって、エネルギーの動きと連動している心を改革していくスピードが飛躍的に速まります。

    しかし、このハタ・ヨーガ(クンダリニー・ヨーガ)や密教は、心を改革していくスピードが速い分、重大な落とし穴があります。その落とし穴にはまらないためには、基礎的な注意点をしっかり押さえた上で行うことが必須条件となります。この注意点の詳細は、最後に記します。

    さて、ハタ・ヨーガの重要な経典である『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』では、身体生理的操作を、以下のように体系的に解説しています。

      ハタ・ヨーガの体系

    1 アーサナ(体位法:ヨーガの体操)
    2 プラーナーヤーマ(調気法・呼吸法)
    3 ムドラー(クンダリニーを覚醒させるための高度な行法)
    4 サマディ(三昧)

     

     4.アーサナ

    アーサナは、「体位法」ともいわれ、坐法だけでなく、ヨーガ体操といわれるような身体の柔軟性を扱うものが含まれます。現代では、200種ものポーズ(体位)があるといわれています。

    アーサナ(ポーズ)は大きくは、3つのカテゴリーに分けられます。①前屈系(体を前に曲げる)②ねじり系 ③反り系で、それぞれ均等にバランスよく行うことが重要です。

    これらのポーズによって、気の通り道であるナーディーを浄化していきます。ハタ・ヨーガにおいては、気の操作はたいへん重要なもので、それは主にプラーナーヤーマ(調気法)とムドラーによって行われますが、それらを行うにあたっての、身体作りの意味がアーサナにはあります。また、坐法において、気を統御支配することも行われます。

    身体の健康面についていうと、坐位を快適に、しかも不動にするための身体作りとなります。具体的には、生命維持の根本である自律神経の働きを強化し、内臓器官を調え、体を柔軟にし、骨格の歪みを直し、ホルモン分泌の正常化、免疫機能を高める、肩こりをはじめとするこりの解消など、さまざまな効果があります。自律神経やホルモンの働きは、身体だけでなく精神にも影響を与えますから、それらが正常な働きをすることで心の安定にもつながります。

    また、体位法(アーサナ)を行ずることによって、正しい呼吸のあり方を学び、そのなかで、次に続くプラーナーヤーマ(調気法)への準備が、必然的に生み出されていくのです。そして、その修練のなかで、精神の集中力が養われ、瞑想を行うための心理的な基礎が養われていきます。
    次のプラーナーヤーマ(調気法)の説明の前に、まず、プラーナ(気)について説明しておきます。

     

      5.プラーナーヤーマ(調気法)

    プラーナーヤーマを呼吸法という場合も多いのですが、正しくは調気法といいます。
    調気法は、身体に気を集めることがポイントとなります。そのために、吸って吐くだけでなく、息を止めること(保息・クンバカ)も行います。この保息によって、身体に気を充填することができるとも考えられています。

    調気法には、さまざまな種類があります。ごく基本的なものとしては、深い深呼吸に保息を加えたものがあります。そして、それから進んで、左右の鼻で、片鼻ずつ呼吸して、吸気と呼気の間に保息をするものがあります。さらには、相当に長い間、保息を行うものもあります。こうした修行によって、身体に気が満たされ、集中され、それがクンダリニーを目覚めさせることにつながります。

    また、心の状態と呼吸の関係は、身体と心の関係より、より直接的なものです。穏やかな心の状態のときは、呼吸もゆったりと深い穏やかな呼吸になっています。イライラしたり、落ち着かない心の状態のときは、呼吸も浅く速くなっています。
    逆にいえば、呼吸をゆったりと深い呼吸にすれば、心が穏やかになるということができ、息を制御して、心を制御することができます。

    そして、呼吸法によって、深い意識にアプローチしていきます。深く長い呼吸を続け、出て行く息と入ってくる息に集中していくと、深い意識に入っていきます。心は、深く、穏やかになり、思考は、緩慢になって瞑想へとつながっていきます。


    6.ムドラー

    ムドラーとは、先のプラーナーヤーマ(調気法)で蓄積した気を集中させて、クンダリニー(根源的生命エネルギー)を目覚めさせる行法です。

    具体的には、バンダという「しめつけ」を喉、肛門、お腹で行い、イダー、ピンガラの気道の気の流れをせき止め、クンダリニーを目覚めさせスシュムナー気道に導くものです。それを繰り返すことで、スシュムナーの詰まり、チャクラの詰まりを取り除いていきます。

    気道の詰まりがなくなり、クンダリニーがスムーズに流れるようになると、全身が歓喜状態になることもあります。ただし、上位チャクラの浄化は、バンダなどの身体的な操作だけでなく、自他の区別をなくして心を浄化していくことが必要です。
    そして、心の浄化が進み、中央のスシュムナー気道にエネルギーが流れることによって、心は動じない状態に安定していきます。

    なお、ムドラーは、保息、バンダという身体に負担をかける行法のため、その前段階として、アーサナやプラーナーヤーマでの身体的準備が必要です。

     

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