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特別教本:目次公開

2013年 夏期セミナー特別教本 『現代を生きる智恵 輪の思想と最新科学』
(2014年03月27日)

《改訂版》2013年 夏期セミナー特別教本
『現代を生きる智恵 輪の思想と最新科学』

■目次   ★第1章をご紹介          購入はこちらから

第一章 現代社会の行き詰まりと東西の幸福観の統合.................. 4

1 西洋と東洋の幸福観..................................................................... 4
2 現代社会の行き詰まり.................................................................. 4
3 増大する精神的な問題.................................................................. 5
4 ヴァーチャルの中に生きる傾向?................................................... 6
5 現実から遠のき、ヴァーチャルに没入する危険................................. 6
6 現実をヴァーチャルに解釈する生き方............................................. 7
7 生きるための東洋の智恵の見直し................................................... 8
8 東洋と西洋の智恵の統合:輪の思想・輪の法則................................. 9
9 現代社会での様々な自己実現の形態................................................ 9
10 ひかりの輪の思想・幸福哲学の効能................................................10

第二章 最新科学と輪の思想の共通点:一元的な世界観...............11

1 最新科学の一元的な世界観............................................................11
2 社会の常識と科学の発見の時間差...................................................11
3 現代社会の常識である二元的な世界観は、古典科学の影響..................12
4 著名な科学者が認める最新科学と東洋・仏教思想の類似性..................12
5 最新科学が発見した仏教的な世界観:万物が相互に依存し合っている...14
6 量子力学の発見:物質は必ずしも局在しない....................................14
7 ニューサイエンスの一元的な理論...................................................15

第三章 輪の思想:その趣旨と源泉と目的.................................17

1 輪の思想と輪の法則.....................................................................17
2 輪の思想の源泉:内外の研究と体験から..........................................17
3 輪の法則(一元の法則)とは.........................................................17
4 法則の目的:慈悲・博愛に近づく手段.............................................18

第四章 輪の法則に関する読経瞑想..........................................20

1 三悟心経....................................................................................20
2 三悟智経....................................................................................24
3 三縁起経....................................................................................27
4 三性理経....................................................................................29
5 十二宝経....................................................................................32

第五章 クンダリニー・ヨーガとクンダリニー症候群..................34

1 クンダリニー・ヨーガのメリットとデメリット.................................34
2 麻原彰晃・オウム真理教とクンダリニー症候群.................................35
3 「グルによる安全性の確保」は不可能な時代....................................36
4 クンダリニー症候群の研究実態と、指導者の道義的な責任..................36
5 危険を相対的に減らすという考え方................................................37
6 ひかりの輪のクンダリニー・ヨーガの指導.......................................38

 以下第1章をご紹介します。

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第一章 現代社会の行き詰まりと東西の幸福観の統合

 

 

1 西洋と東洋の幸福観

 

現在主流の幸福観は、大雑把に言えば、近代の西洋文明、特に資本主義・競争社会を中心とした幸福観だと思う。それは、自分を取り巻く条件を改善して幸福を得ようとする。例えば、自分のお金や名誉や地位を、今より、他人より、もっと得ることで幸福になろうとする。

これを言い換えると、拡大と勝利を重視した幸福観である。未来に今以上の幸福を求める。その背景には、自分と他人を強く区別し、自分を特別に愛する、強い「自我」の意識があると思う。さらには、「人間中心主義」、自然を、支配する対象と見る思想がある。

一方、東洋の思想や西洋の思想の一部には、これとは違った幸福感がある。自己のために無制限に求めるのではなく、足るを知ること、他と争うのではなく、他と調和することを重視する幸福観がある。知足と調和を重視し、未来ではなく、今すでにある幸福に感謝する。そして、人間を自然の一部と見なす思想である。

 

 

2 現代社会の行き詰まり

 

近代の歴史を見ると、20世紀は、欧米諸国は植民地侵略を競い、日本も中国大陸に進出した。その後は、武力による侵略は否定され、その代わり、経済競争が激しさを増した。途中では、共産主義思想の展開があったが、崩壊し、今日は、自由を重視する新自由主義と、平等を重視する社会民主主義があるものの、基本は資本主義・競争原理の社会である。

しかし、その幸福観が行き詰まってきた。日本の高度経済成長は終わり、デフレ経済となった。日本の失業者は増大し、労働環境は厳しさを増した。リストラ、就職できない大卒生、非正規雇用が増大した。若者のワーキングプアを含め、貧富格差の問題が激しさを増し、勝ち組・負け組という言葉が流行した。「誰もが、頑張れば豊かになれる」という高度成長の時代は、遠く彼方に去った。

世界を見ても、米国も、リーマンショックを経験して多額の財施赤字を抱え、ヨーロッパも、財政赤字・金融危機を抱えている。資本主義・経済競争が、世界全体に広がり、貿易等の自由化に伴う競争は激化し、今後を見ても、TPP交渉など、グローバルな競争が激化し続けていく。

こうした中では、日本は、20世紀の高度成長期のように、アジアないし世界で、突出した一人勝ちができることはないだろう。それは諸外国も同様である。資本主義を生み出し、長らく拡大・成長・繁栄の中を生きてきたヨーロッパ社会でも、「今や、新しい現実が現れてきた」という認識が広がりつつあるという。

また、世界規模の成長重視の経済体制は、温暖化や原発事故など、環境問題を招きつつある。環境問題は、資源・エネルギー問題とも関連している。世界全体が先進国のように豊かになることを目指しているが、実際に世界全体が先進国並みの消費を行うと、資源・エネルギー・食糧などが不足し、地球が3つ分必要だという見解もある。そのため、ローマクラブという科学者の団体は、21世紀の半ばに、人類社会が大きな危機を迎えると予測している。

こうして、人類社会は、明らかに一つの転換期を迎えている。それは、「今より、他人より、もっと」と求めて競争しても、思った通りに幸福になれる見通しのない時代であろう。

 

 

3 増大する精神的な問題

 

そのような中で、精神状態にも変化が生じている。バブル崩壊後、1990年代の後半には、失業者の増大とともに、自殺の増大、そして、鬱病をはじめとするメンタルの問題が拡大した。厳しさを増す労働環境による、30~40代のストレスの増大と鬱病の増大はよく言われる。この問題の詳細は、教本『悟りの教えと現代の諸問題』(2012年)の中で詳説した。

さらに、これに加え、少子化=一人っ子の増大や、ゆとり教育を一因として、若年層が十分な忍耐力を形成できていないという問題が、教育・医療・企業の現場から、最近よく聞かれるようになった。例えば、多少のストレスにも耐えられない新型の鬱病の増大が指摘されている。しかも、通常の精神病と逆に、男子に多いという話もある。

人間関係の形成に困難を感じる人が増え、友達ができない、恋愛ができない、結婚がイメージできない、直接ではなく、メールを中心とした人付き合いが中心となる傾向があるという。傷つくことが恐いのかもしれない。

そのため、仕事場で感じるストレスも多い。そうでなくても労働環境は厳しさを増しているから、仕事が安定しない、ないしは、ほとんど仕事ができず、親元に引きこもる(ニート)。そして、実際の人間関係は避け、パソコン・ゲームでの疑似人間関係が生活の中心となる人が増えているともいう。

心理学的に見れば、これは自己愛型社会といわれる。人間関係には喜びだけでなく、いろいろな苦しみがあるが、自己愛が増大したために、傷つくことを嫌がり、人間関係を避ける傾向が出てきたという見解もある。

これは、戦後社会の物質的には豊かな社会が、見失っていた精神的なものが、徐々に蓄積してきた結末かもしれない。それに、最近の経済状況や労働環境の変化、少子化・ゆとり教育による教育の変化などが、複雑に絡み合って、生じさせている問題だろう。

 

 

 

 

4 ヴァーチャルの中に生きる傾向?

 

その中で、生きる目的が明確でない若者も増えているという。必死に出世を目指すのではなく、例えば、ほどほどに働いて、楽しみはネットゲームなどである。こうした生き方が広がる背景には、頑張っても報われる見通しがない中で、高い目標の達成よりも、リスク回避を優先とする生き方が強くなった結果ではないだろうか。そして、傷ついたり、挫折したりするリスクがなく、自分が主人公・ヒーローでいられる楽しみの場として、ヴァーチャル・フィクションの娯楽の世界が広がっているのではないだろうか。

これは、ある意味で、「自己実現の場のヴァーチャル化」なのかもしれない。現実では見通しのない自己実現の欲求を、ヴァーチャル世界で仮に実現しようとしているのである。ヴァーチャルの世界では、誰もが主人公になり勝つことができる。その意味で、ヴァーチャル世界は、ある意味では、現代の救世主なのかもしれない。

また、現実でのストレスを解消するヴァーチャル世界は、ネットゲームに限らず、すでに広範に広がっている。それは以前からあって、ますます広がっているアニメ・マンガ・映画などのフィクションの世界もそうだろう。

また、自分でするスポーツではなく、プロスポーツなどの観戦も、ある意味では似た要素があるのではないか。それもますます増えている。戦後で言えば、対米戦争に敗北して意気消沈した日本人を熱狂させたものが、力道山が米国人をやっつけるプロレスであったが、プロレスこそヴァーチャル・フィクション的なスポーツの世界であった。

 

 

5 現実から遠のき、ヴァーチャルに没入する危険

 

しかし、楽しみの中心をヴァーチャル世界に置く生き方は、その土台・条件として、現実世界が、そこそこ平穏無事・安定的なものであることが条件である。高度成長期のような右肩上がりでなくてもよいが、一定の安定が必要だ。

ところが、それは必ずしも保証されていない。まず、現在の日本社会は、飢えるような社会ではないし、出世・高収入を求めなければフリーター的に生きていくことも不可能ではない。また、若者にとって親の世代は高度成長期の豊かさが残っており、依存が可能かもしれないし、そうでなくても生活保護を含めた社会福祉制度がある。

しかし、今後の日本に関して言えば、巨額の公的債務と財施赤字、少子高齢化・人口減少といった大きな問題を抱えながら、今の状況が、そのまま続くとは限らない。さらに、従来とは違った危機として、地球温暖化や原発など、資源エネルギー・環境問題による災厄が増大する可能性もあるし、日本・中国・韓国・北朝鮮といった東アジアは、領土・外交問題や、核武装する北朝鮮など、安全保障の問題は、むしろ今悪化傾向にある。

また、国・社会全体に何かしらの破綻が起きなくても、個々の人生には破綻が起こる。会社の倒産・リストラに限らず、大きな病気やメンタルの病気のためにも、仕事を失う可能性がある。経済的に頼りにしていた親・家族・人間を、何らかの原因で失う可能性もある。国家財政が破綻すれば、社会福祉制度も弱体化する可能性がある。

そして、こうした破綻・危機の際にこそ、精神面の柔軟性・強さ(=智恵)が問われるが、過剰な自己愛や、そのために現実の困難から逃避を続けてきた結果は、精神の脆さ・不安定を招き、状況に正しい対応ができない原因となる。

また、社会全体としても、危機の時代には、精神的な安定が重要だ。苦しい状況では、間違った選択をしやすい。ユダヤ人を弾圧したナチス政権の土壌として、当時のドイツ社会の経済的な苦境があった。自分たちの問題を他民族・他国のせいにする問題である。

一般にも、経済などの内政がうまくいかないと、対外的に強硬路線をとる傾向が強まる。今の北朝鮮はそうだろうし、大日本帝国も、諸外国を強く否定することによって、富国強兵政策のしわ寄せによる農村・地方の疲弊を隠そうとしたとも言われる。こうした精神的な原因による間違った選択を防ぐためにも、過剰な自己愛を含めた、精神的な脆さ・不安定を和らげておく必要がある。

 

 

6 現実をヴァーチャルに解釈する生き方

 

ヴァーチャルな生き方のもう一つの問題の形が、現実社会に関与するが、その現実社会の解釈の仕方が非現実的=ヴァーチャルな場合である。この典型的な例がオウム真理教であり、カルト教団である。外部社会を実際より悪く見て、自分たちを実際より善く見て、その集団の中では、自分たちが社会で最も正しい生き方をしている者たちだと考える。

これは、自分たちを特別視する妄想的な世界観を盲信することで、自尊心の欲求を満たすことになっている。その背景に、先ほどから述べている、普段の現実社会では自己実現しにくいことによる、渇き・空しさ・苦しみがあるのだろう。そうした世界を盲信すると、今まで求めながらも満たされることのなかった欲求が、満たされていると感じ(錯覚し)、悪い意味で非常に熱狂的にさえなる。

この場合は、確かに現実社会に関与する。関与するどころか、自分たちの真理を広めることで社会を救済すると考え、ある意味では、普通の人以上に熱心に関与する。しかし、実際には、真の現実には向き合わずに、自分たちの中の架空・仮想・ヴァーチャルな世界に浸っているのである。

これは、「ネットのヴァーチャル空間」ではないが、「ヴァーチャル解釈された現実」に浸っているのだ。しかし、人は、外界を直接に経験するのではなく、それを自分の意識・脳の中で解釈したものを経験している(脳内の情報を経験している)のだから、その意味で、同じ社会を経験しながら、彼らは、他の人と違った現実を経験している。

また、このヴァーチャル解釈された現実の問題は、オウム真理教に限らず、他の宗教団体にもある。さらには、カルトは宗教に限らない。最近は、極端な思想を持った右派系の団体の過激な言動が問題になっているが、政治・思想カルトもあるし、これも最近問題になっているが、ブラック企業などと呼ばれるカルト的な企業=経済カルトもある。

そして、最悪の場合として、先ほど述べたが、国家全体がカルト的になることもある。大日本帝国やナチス・ドイツはまさにそうであったろう。今で言えば、北朝鮮などもそうではないか。いや、今現在は、東アジア全体において、ナショナリズムが強くなっており、民衆の一部には、現実をありのままに見ずに、自国優位の身勝手な見方が広がっているのではないか。

また、こうした生き方は、一人で行うこともできる。この10年間ほどは、いわゆるスピリチュアルブームといわれる。これは、物質的な価値観に行き詰まり、それを乗り越えようとする流れでもあるだろうが、同時に負の側面もあるようだ。

例えば、南山大学の渡辺教授の研究によれば、スピリチュアルに傾倒している人の一部には、宗教カルトと同じように、自己愛が強い人が少なくないという。また、大正大学の弓山教授によれば、自己愛が強いために、団体・組織に所属できない人たちがおり、むしろ団体・組織に所属している人の方が良い面があるという。こうした人の精神的傾向は、酷い場合には、「一人宗教カルト」、「一人スピリチュアルカルト」と呼ぶことができるかもしれない。

 

 

7 生きるための東洋の智恵の見直し

 

さて、自我を大切にし、自分のために、お金や名誉などを「今よりも、他人よりも、もっと」と求める生き方が、今現在、一つの行き詰まり・節目を迎えているのではないかと指摘した。

これは、東洋の賢人が、古来、指摘していた問題でもある。釈迦牟尼を開祖とする仏教は、自分だけのためにお金や名誉を求めたとしても、一時的な喜びはあっても、その裏には様々な苦しみが生じて、行き詰まると説いた。

具体的には、欲求には際限がなく、得ても得ても、満ち足りることがない。さらに、求めて得られない苦(求(ぐ)不(ふ)得(とく)苦(く))、得たものを失う苦(愛(あい)別(べつ)離(り)苦(く))、奪い合う(者と出会う)苦(怨(おん)憎(ぞう)会(え)苦(く))などが生じる。これに加えて、生・老・病・死の四つを合わせたものを仏教では、四苦八苦と呼ぶ。

これは、我々が日常で使う四苦八苦とは、違った意味である。仏教用語の四苦八苦とは、人間が執着して求める場合に、その裏側に生じる様々なタイプの苦しみを説く仏教用語である。いわば、人間が誰しも経験する苦しみであり、人間の様々な苦しみを分類して表現したものということができる。

そして、世界中に経済競争が広がり、資本主義が成熟段階に入った現在の人類社会は、求めても思うように得られない人たちが増えている。また、日本のように、今の豊かさを将来失う不安も強まり、激化する経済競争の苦しみも増大している。その意味で、今や、資本主義の利益の裏側にある様々な苦しみが明確になり、それには、四苦八苦的な様相があるのではないだろうか。

そして、これを言い換えれば、この人間の苦しみを乗り越える道を探究してきた仏教を含めた東洋思想・東洋の叡智の中に、現代社会の行き詰まりを打破するヒント・智恵があるのではないかということになる。そして、ひかりの輪では、今日までに、各種の仏教・ヒンドゥーヨーガ・神道・修験道・自然信仰・道教・仙道・気功といった東洋の思想・哲学を研究し、思索し、自分たちなりに実践してきた。

 

 

8 東洋と西洋の智恵の統合:輪の思想・輪の法則

 

しかし、西洋の価値観・思想に行き詰まりが生じてきたといっても、単純に東洋の智恵に切り換えるのではない。西洋と東洋の智恵の統合を目指し、21世紀のための新しい幸福の思想・哲学の創造を目指すのが、ひかりの輪の理念である。そして、その結果、提唱しているのが、後に解説する「輪の思想」・「輪の法則」である。

そのため、東洋思想・哲学を学ぶとともに、西洋を源とする自然科学、心理学、近代哲学をあわせて学んでいる。こういった考えは、欧米の社会でも見られる潮流だ。物理学や心理学などの分野では、その新たなヒントを東洋思想に得た科学者が少なからず出てきた。

この東洋と西洋の叡智の統合は、後に、男性原理と女性原理の統合というテーマの中でも取り上げる(三性の法則)。これは、西洋近代文明を男性原理(左脳中心)、悟り・無為自然といった東洋思想を女性原理(右脳中心)と見て、両者の統合を図る思想である。これは、例えば、競争社会を否定せずに、その中で、よりよく生きる上で、いかに東洋の智恵を生かすかというテーマにも発展する。

 

 

9 現代社会での様々な自己実現の形態

 

さて、これまでのことをまとめて見ると、今後の社会においては、以下のような様々な生き方、自己実現の仕方が、出てくるのではないだろうか。

まず、第一に、従来型の生き方である。すなわち、現実の世界で、お金や名誉などの自己実現をしようとする人である。しかし、今現在は、それができると思う人、したいと思う人が減少傾向にある。

第二に、現実の世界ではなく、ネットその他のフィクション・ヴァーチャルな世界で、仮の自己実現をしようとする人である。ある意味で、現実世界に一定の距離を置く人たちである。

第三に、各種のカルト集団のように、現実をヴァーチャルな解釈でとらえて、自己実現をしようとする人たちである。現実には関与しているが、この人たちは、普通の人とは違った現実を見ている状態にある。条件によっては、国・社会全体が、こうなる可能性もある。

第四に、東洋の智恵を取り入れ、従来とは違った新たな幸福観によって、現実に生きようとする人たちである。後に、輪の思想・輪の法則の解説において詳しく述べるが、お金や名誉、拡大と勝利といった従来の価値観にとらわれずに、個々人の個性に合わせた多様な価値観や、感謝・知足・分かち合い・慈悲といった価値観が重視される。

 

 

10 ひかりの輪の思想・幸福哲学の効能

 

最後に、ひかりの輪が目指す、21世紀の人と社会の幸福の思想・哲学(輪の思想)の目的・効能についてまとめて述べておきたい。

その第一の目的は、これまでに述べた通り、21世紀の現代社会をより幸福に生きる術・智恵となるものである。その詳細は、後に述べる。

第二は、東洋思想が、古来その目的にしていたものであり、究極的な精神的な境地=悟りの境地の道程となるものである。すべての人が、いにしえの高僧のように、悟りの境地を目指して生きるとは思わないが、しかし現代でも、そのようなタイプの人はいるだろう。

そして、第三は、これは次章で詳しく述べることになるが、未来の人類社会の思想・価値観の源になるものである。これは、今世紀を越えて、今後の数百年といった長期的なタイムスパンでの話である。

 

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