●2022年3月14日:新宿で角由紀子氏(トカナ編集長)と対談
●2022年3月7日:大阪で竹内義和氏(作家)と対談〈当日のレポ〉
●2022年2月11日:新宿で小川寛大氏(宗教ジャーナリスト)、宏洋氏(作家、幸福の科学総裁・大川隆法氏の長男)と対談〈当日のレポ〉
●2022年2月7日:大阪であい氏(スピリチュアルカウンセラー・占い師)と対談〈当日のレポ〉
●2022年1月17日:新宿ロフトで丸山ゴンザレス氏(犯罪ジャーナリスト)・草下シンヤ氏(作家・編集者)と対談〈当日のレポ〉
●2022年1月10日:上祐が大阪ロフトで家田荘子氏(作家)と対談〈当日のレポ〉
●2021年12月15日:新宿ロフトで家田荘子氏(作家)と対談〈当日のレポート〉
●2021年12月13日:大阪ロフトで二ポポ氏(ミュージシャン:トンガリキッズ)と対談〈当日のレポート〉
●2021年11月4日:新宿ロフトで竹内義和氏(作家)と対談
●2021年10月26日:新宿ロフトで立川こしら氏(落語家)と対談
●2021年10月4日:大阪ロフトで竹内義和氏と対談
●2021年9月20日:新宿ロフトで大川宏洋氏(作家、俳優、幸福の科学総裁・大川隆法氏の長男)と対談
●2021年9月6日:大阪ロフトで二ポポ氏と対談
●2021年8月16日:新宿ロフトで大島てる氏(事故物件サイト「大島てる」運営者)と対談
●2021年8月9日:大阪ロフトで岸正龍氏(一般社団法人日本マインドリーディング協会理事)と対談
●2021年7月12日:札幌で大島てる氏と対談
●2021年7月5日:大阪ロフトで大川宏洋氏と対談
●2021年6月14日:大阪ロフトで立川こしら氏(落語家)と対談
●2021年6月10日:新宿ロフトでみづきあかり氏(タレント、元グラビアアイドル)と対談
●2021年5月27日:新宿ロフトで赤坂真理氏(作家)と対談
●2021年4月20日:新宿ロフトでみづきあかり氏らと対談
●2021年4月12日:大阪ロフトでニポポ氏と対談
●2021年3月22日:新宿ロフトで小川寛大氏(宗教ジャーナリスト)、中川晴久氏(キリスト教牧師)と対談
●2021年3月1日:新宿ロフトで立川こしら氏と対談
●2021年2月1日:新宿ロフトで小川寛大氏、中川晴久氏と対談
●2021年1月15日:新宿ロフトで岸正龍氏と対談
●2020年12年15日:新宿ロフトで戸塚宏氏(戸塚ヨットスクール校長)と対談
●2020年11月24日:新宿ロフトで赤坂真理氏と対談
●2020年10月30日:新宿ロフトで大島てる氏と対談
●2020年10月19日:新宿ロフトで島田裕巳氏(宗教学者・作家)と対談
●2020年9月28日:新宿ロフトで立川こしら氏と対談
●2020年9月7日:大阪ロフトにて戸塚宏氏と対談
●2020年7月17日:高円寺の対談イベントにリモート出演
●2020年7月6日:新宿ロフトで大島てる氏と対談
●2020年6月26日:阿佐ヶ谷ロフトでめりぴょん氏(ライター、阿佐ヶ谷ロフトAイメージガール)と対談
●2020年6月15日:大阪ロフトでトークイベントに出演
●2020年4月24日:新宿ロフトで立川こしら氏と対談
●2020年3月16日:大阪ロフトで大島てる氏と対談
●2020年3月9日:沖縄に招かれトークライブを開催
●2020年3月2日:新宿ロフトで大島てる氏と対談
●2020年2月14日:東中野で鈴木邦男氏(政治活動家・「一水会」名誉顧問)の映画上映後のトークイベントに出演
●2020年2月7日:高円寺でトークイベント(脱洗脳がテーマ)に出演
●2019年11月10日:新宿ロフトで大島てる氏と対談
●2019年10月29日:新宿ロフトで赤坂真理氏と対談
●2019年10月14日:大阪ロフトで大島てる氏と対談
●2019年9月27日:新宿ロフトで大島てる氏と対談
●2019年9月10日:新宿ロフトで立川こしら氏と対談
●2019年7月12日:新宿ロフトで門田隆将氏(作家)と対談
●2019年6月24日:大阪ロフトで大島てる氏と対談
●2019年4月18日:新宿ロフトでニポポ氏と対談
●2019年4月15日:大阪ロフトでニポポ氏と対談
●2019年1月15日:大島てる氏(事故物件サイト運営者)と新宿ロフトで公開対談
●2018年12月28日:鈴木邦男氏(元「一水会」最高顧問)、森園みるく氏(漫画家)らと高円寺で公開対談
●2018年12月10日:ニポポ氏(アーティスト)と大阪ロフトで公開対談
●2018年11月19日:ニポポ氏(アーティスト)と新宿ロフトで公開対談
●2018年11月5日:京都で座談会「いま国家と宗教を考える」に出演、大学教授ら識者と公開対談
●2018年10月18日:鈴木邦男氏(元「一水会」最高顧問)と新宿ロフトで公開対談
●2018年8月6日:ニポポ氏(アーティスト)と大阪ロフトで公開対談
●2018年6月25日:島田裕巳氏(宗教学者)、小川寛大氏(『宗教問題』編集長)と新宿ロフトで公開対談
●2018年5月11日 名古屋エデンバーで講演
●2018年4月28日 宮台真司氏(社会学者)、西道弘氏(元公安調査官)と新宿ロフトで公開対談
●2018年4月16日:ニポポ氏(アーティスト)と大阪ロフトで公開対談
●2018年4月10日:近田春夫氏(ミュージシャン・作曲家)、ニポポ氏(アーティスト)と新宿ロフトで公開対談
●2018年2月8日:ネットニュースTOCANA(トカナ)主催の「大暴露サミット」に出演・公開対談
●2018年1月8日:ニポポ氏(アーティスト)と大阪ロフトで公開対談
●2017年11月30日:イベントバーエデン(池袋)で講演(8回目)
●2017年10月20日:季刊『宗教問題』の公開座談会に出演、同誌編集長・小川寛大氏の司会のもと、西道弘氏(元公安調査官)、大田俊寛氏(宗教学者)、三浦小太郎氏(評論家・人権活動家)と公開対談。
●2017年10月12日:イベントバーエデン(池袋)で講演(7回目)
●2017年9月5日:西道弘氏(元公安調査官)、鈴木邦男氏(元「一水会」最高顧問)と新宿ロフトで公開対談
●2017年7月14日:二ポポ氏(アーティスト)と大阪ロフトで公開対談
●2017年6月15日:イベントバーエデン(池袋)で講演(6回目)
●2017年6月12日:日本霊能者連盟の方々と大阪ロフトで公開対談
●2017年5月18日:イベントバーエデン(池袋)で講演(5回目)
●2017年5月9日:ニポポ氏(アーティスト)と新宿ロフトで公開対談
●2017年4月13日:イベントバーエデン(池袋)で講演(4回目)
●2017年2月16日:イベントバーエデン(池袋)で講演(3回目)
●2017年2月13日:近田春夫氏(ミュージシャン・作曲家)と大阪ロフトで公開対談
●2017年1月17日:イベントバーエデン(池袋)で講演(2回目)
●2016年11月23日:近田春夫氏(ミュージシャン・作曲家)と長野市で公開対談
●2016年11月10日:イベントバーエデン(池袋)で講演
●2016年7月15日:ミュージシャン・作曲家・音楽プロデューサーの近田春夫氏と代官山で公開対談
●2016年2月17日:政治活動家・元一水会最高顧問の鈴木邦男氏、元警視庁刑事の北芝健氏と、代官山で公開対談。鈴木氏との対談内容は『紙の爆弾』(鹿砦社)2016年6月号に掲載(写真左から北芝氏、鈴木氏、上祐、司会者・編集者の椎野礼仁氏)
●2016年2月5日:長野市で鈴木邦男氏と対談
●2015年7月15日:アーティストのJINMO氏と神田で公開対談
●2015年7月13日:ジャーナリスト(元朝日新聞記者)の今西憲之氏と「オウム真理教事件から20年!上祐史浩トークライブin大阪」と題して公開対談
●2015年3月26日:新宿で臼井正己氏(作家)と対談
●2015年3月19日:作家・ジャーナリストの日垣隆氏と公開対談
●2015年2月12日 大月隆寛氏(札幌国際大学教授・民俗学者)と対談。対談の内容は、季刊誌『宗教問題』11号(同年8月刊行)に掲載
●2014年9月21日:大阪ロフトで鈴木邦男氏や飛松五男氏(元兵庫県警刑事)と対談
●2014年7月20日:英国の著名な宗教学者アイリーン・バーカー博士(ロンドン大学名誉教授)と都内で面会・対談。
●2014年6月24日:元兵庫県警刑事・テレビコメンテーターの飛松五男氏と、「飛松塾in姫路」にて対談・講演
●2014年3月13日:「家入一真×上祐史浩『リアルお悩み相談室 vol.3』」新宿ロフトにて、対談トークショー。右は、起業家・活動家(都知事選に出馬)の家入一真氏
●2013年6月17日 :『終わらないオウム』の共著者、鈴木邦男氏(写真右)、"村井刺殺事件"の徐裕行氏との公開対談。ゲスト有田芳生氏(写真左)
●2013年5月29日:臼井正己氏(作家・ラジオパーソナリティー)と公開対談
●2013年4月29日 尾塚野 形 氏(ノンフィクションライター)と公開対談
●2013年4月18日:森達也氏(映画監督・作家)と中野で公開対談
●2013年4月7日:竹田陽一氏(ランチェスター経営の創業者)に招かれ福岡市で講演
●2013年1月22日:新宿ロフトで上祐著『オウム事件17年目の告白』出版報告トークライブに出演。藤倉善郎氏(ジャーナリスト・『やや日刊カルト新聞』主筆)と公開対談(写真は同紙サイトより:右端は鈴木邦男氏)
●2012年12月26日:映画『愛のゆくえ(仮)』の監督・木村文洋氏と公開対談
●2012年12月25日:大阪でネット放送局の招待を受け講演
●2012年10月11日:新宿ロフトでザ・グレート・サスケ氏(プロレスラー・元岩手県議会議員)と公開対談
●2012年10月8日:兵庫で鈴木邦男氏(一水会最高顧問)と公開対談
「鈴木邦男ゼミin西宮」第13回「オウム事件17年目の真実と意味」にゲスト出演
●2011年2月27日:市民団体「人間関係とストローク自主研修会」のご招待を受けて講演
●2011年1月12日:新宿ロフトで吉田豪氏(インタビュアー、コラムニスト:左端)、ターザン山本氏(スポーツライター:左から2番目)、プチ鹿島氏(お笑い芸人:右端)と公開対談
●2010年12年13日:新宿ロフトで鳥肌実氏(お笑い芸人)、プチ鹿島氏、居島一平氏(お笑い芸人)と対談
●2010年7月21日:新宿で平野悠氏(ロフトプロジェクト社長:左端)、鈴木邦男氏(一水会顧問:右から2番目)、岩本太郎氏(フリーライター:右端)と公開対談。〈写真は鈴木氏のHPより〉
詳細は、こちらの記事をご覧下さい。
]]>詳細は、こちらの記事をご覧下さい。
]]>●2022年10月20・21日:テレビ朝日『スーパーJチャンネル』『羽鳥慎一モーニングショー』に上祐が出演、旧統一教会問題についてコメント〈放送動画〉
●2022年8月9日:「新日本文化チャンネル桜」に上祐代表が出演(テーマ:政治と宗教の深淵)
●2022年8月1日:家田荘子氏(作家)のYoutube番組に出演
●2022年6月1日:懲役太郎氏のYoutube番組に出演
●2022年3月27日:Abemaテレビ『カンニング竹山の土曜The NIGHT』に出演
●2022年1月25日:YouTube番組『ダニエル社長の週刊ニュース』に出演
●2022年1月25日:YouTube番組『丸山ゴンザレスの裏社会ジャーニー』に出演
●2022年1月5日:ネットニュース番組『ニューズ・オプエド』に出演
●2021年11月18日:トマホーク氏のYoutube番組『トマホーク』
宏洋氏(映画監督、幸福の科学総裁・大川隆法氏の長男、元後継者)と対談
「麻原彰晃の思想に惹かれオウム真理教最高幹部になった漢(上祐史浩)with幸福の科学教祖の息子」前編・後編
●2021年10月19日:テレビディレクター・三谷三四郎氏のYoutube番組『街録ch-あなたの人生、教えてください』
水道橋博士と対談「あわせたい2人_水道橋博士×上祐史浩_街録chスピンオフ」
●2021年9月2日:猿田彦氏のYouTube番組『猿田彦TV』
「上祐史浩×猿田彦TV 対談動画 過ちから学ぶ歴史の証言」
●2021年8月1日:映画監督・天野友二朗のYouTube番組『モクシロク』
「元オウム真理教幹部 上祐史浩の真実」前編・後編
●2021年7月21日:テレビディレクター・三谷三四郎氏のYoutube番組『街録ch-あなたの人生、教えてください』
「元オウム真理教 上祐史浩」前編・後編
●2021年3月3日:ネットニュース番組『ニューズ・オプエド』
作家・井沢元彦氏らと対談「上祐史浩氏に聞くオウムと陰謀論」
●2021年2月19日:ニコニコ生放送『噂の炎上壁新聞』
●2021年1月1日:真明氏(元真言宗僧侶)のネットチャンネル『RASHINBAN』
「上祐史浩 ひかりの輪 RASHINBAN 独占取材」前編・後編
●2020年12月:テレビ朝日(ABEMAドキュメンタリー)「警察庁長官狙撃事件の真相~" 真犯人"の告白...東大中退の"老スナイパー"に迫る」
●2018年7月19日:多摩レイクサイドFM放送『増山麗奈のドラゴンジャーナル』
「オウム死刑について上祐氏に聞く」
●2018年5月17日:毎日放送(MBS)『VOICE』
「オウム真理教はいま 教団元最高幹部が語る」
●2018年4月20日:東海テレビ『ニュースOne』
麻原の死刑執行について
●2018年4月8日:TBSニュース『現場発!インサイドリポート』
「"死刑執行の検討本格化"に上祐氏は...」
●2018年4月4日:ネット番組『週刊!(裏)本庄強』
「ひかりの輪代表・上祐史浩氏の対談」
●2018年3月19日:フジテレビ『みんなのニュース』
麻原の死刑執行について
●2017年8月12日:CS放送『日本文化チャンネル桜』
「これでいいのか?政治と宗教」
●2017年6月27日:生放送プラットフォーム運営のネット番組「FRESH!」の『漢たちとおさんぽ』
「上祐史浩とオウム真理教の光と影を垣間見る」
●2017年3月10日:ネットTV『しながわてれび』
「上祐さんと語ろうUFO目撃スペシャル!」
●2017年1月27日:ネットTV『しながわてれび』
「2016年末から2017年 昨日までの主なニュース」
●2016年12月25日:ネットTV『しながわてれび』
「イスラム国や安保法制などの社会問題」
●2016年11月11日:ネットTV『しながわてれび』
「上祐氏と語る米大統領選:ゴシップ・陰謀説・その後世界」
●2016年11月3日:テレビ朝日『スーパーJチャンネル』
坂本弁護士事件等について
●2016年3月11日:ネットTV『しながわてれび』
人工地震説を含めた陰謀説について
●2015年12月25日:ネットTV『しながわてれび』
「上祐さんと語る三大ニュース!」
●2015年6月27日:信越放送(テレビ放映)
●2015年5月24日:信越放送(ラジオ放送)
●2015年3月29日:テレビ朝日『世紀の瞬間&未解決事件』
●2015年3月7日:テレビ東京『オウムは今も生きている--総力追跡 地下鉄サリン事件20年』
●2015年2月21日:テレビ朝日『オウム 20年目の真実~暴走の原点と幻の核武装計画~』
●2015年2月21日:ラジオ・ニッポン放送『辛坊治郎ズーム そこまでいうか!』
「地下鉄サリン事件から20年 上祐史浩氏に直撃!オウム真理教とは何だったのか?」
●2014年8月31日:テレビ朝日『世紀の瞬間&日本の未解決事件スペシャル』
警察庁長官銃撃事件について
●2014年6月30日:テレビ朝日のニュース番組
ジャーナリスト・大谷昭宏氏によるインタビュー
●2014年2月21日:東海テレビ『スーパーニュース』
ジャーナリスト・大谷昭宏氏と対談「一連のオウム事件とは何だったのか? なぜオウムに人々は熱狂してきたのか?」
●2014年2月1日・15日:女優・深月ユリアさんのネットラジオ『呪術師ユリア☆生贄の時間』
●2013年6月14日:文化放送『田原総一朗 オフレコ!スペシャル』(ニコニコ生放送でも同時中継)
ジャーナリスト・田原総一朗氏と対談「終わらないオウム」
●2013年2月7日:テレビ愛知『山浦ひさしのトコトン!1スタ』
ジャーナリスト・江川紹子氏、有田芳生氏と対談
「元オウム最高幹部・上祐史浩がすべてを語る!--オウム事件の真相、そして今」
●2012年12月29日:テレビ朝日『追跡! あのとき何が? 列島事件簿2012』
オウム事件について
●2012年11月29日:フジテレビ『スーパーニュース』
アレフ問題について
●2012年12月3日:ニコニコ動画「あの頃、僕もサブカルっこだった~上祐史浩、17年目の告白~」
中森明夫氏らと対談
●2012年11月25日:読売テレビ『たかじんのそこまで言って委員会』
「オウムとは一体何だったのか 17年目の告白 "マインドコントロール""政治と宗教"を考えるスペシャル!!」
●2012年7月23日:『ニコニコ生放送』
「ニコ生トークセッション 上祐史浩×坂口恭平「これから」をどう生きるべきか?」前編・後編
●2011年7月21日:元俳優・黒田勇樹さんのネットテレビに出演
●2012年7月3日:BS11ニュース番組『本格報道INsideOUT』
「強制捜査から17年 オウム真理教は何だったのか」
●2012年6月28日:朝日放送(ABC)ニュース番組『キャスト』
「上祐氏が独占激白 オウムは何だったのか? いまだ終わらない麻原の呪縛」
●2012年6月17日:読売テレビ『たかじんのそこまで言って委員会』
「テロとクーデター」
●2012年5月27日:NHK『NHKスペシャル「未解決事件 File.02 オウム真理教~オウムvs警察知られざる攻防~」』
●2012年4月16日:BS放送・BSスカパー!『BAZOOKA!!!』
「脱・洗脳ナイト!」
●2011年10月29日:『居島一平のVS特番 ON Ustream』
居島一平氏によるインタビュー
●2010年3月17日:テレビ朝日『スーパーJチャンネル』
ジャーナリストの大谷昭宏氏によるインタビュー
●2008年3月4日:テレビ朝日『スーパーJチャンネル』
ジャーナリストの大谷昭宏氏によるインタビュー
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2.新聞・雑誌(ネット媒体含む)
以下は、上祐史浩が、新聞・雑誌(ネット媒体含む)のインタビュー取材にお答えしたり、寄稿したりしたものです。
●2023年11月28日:『FLASH』(光文社)に上祐のインタビュー記事が掲載
●2023年11月21日:『FRIDAY DIGITAL』(講談社)に上祐のインタビュー記事が掲載
●2023年10月16日:朝日新聞に上祐代表のインタビュー記事が掲載
●2023年4月18日:『週刊アサヒ芸能』(4月27日号)に上祐代表のインタビューが掲載
●2023年2月19日:ネットニュース『MONEY VOICE』「宗教が差別を生む」元オウム上祐史浩が語る"宗教二世"問題の根深さ。宗教が力を失った日本はどこへ向かうのか?【後編】
●2023年2月12日:ネットニュース『MONEY VOICE』「元オウム上祐史浩が語る「宗教二世」山上被告の弱さと旧統一教会の欠陥。第二の麻原は生まれるか?」【前編】
●2022年11月30日発刊:『宗教問題』(2022年秋季号)「『宗教法人オウム真理教』が解散したころ」
●2022年4月24日:ネットマガジン『TOCANA』
「ウクライナとプーチンの運命は!? 上祐史浩が「インド占星学」で今後の世界を予測(インタビュー)」
●2020年11月27日:ネットマガジン『TOCANA』
「トランプ支持者はオウム信者と似ている」など前編・中編・後編
●2019年4月15日号:『AERA』
ジャーナリスト・青木理氏によるインタビュー「上祐史浩との対話で見えた平成の事件に染み付いた時代のゆがみ」
●2018年12月13日発売:門田隆将氏『オウム死刑囚 魂の遍歴--井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり』(PHP研究所)に取材協力
●2018年7月23日号:『AERA』
「『遺骨』問題をオウム元幹部上祐氏が語る 麻原が四女を選んだ理由」
●2018年7月16日号:『AERA』
「真相は永遠に闇の中へ」
●2018年7月12日:『河北新報』
「〈オウム死刑執行〉後継団体『危ない行動を起こすとは考えにくい』元幹部・上祐氏が見解」
●2018年7月12日号:『週刊アサヒ芸能』
「オウム教祖『死刑執行』直前で緊急直撃 ひかりの輪代表 上祐史浩インタビュー60分 麻原の死刑繰り延べで救世主にしてはならない」
●2018年7月7日:『東京スポーツ』
「麻原死刑執行の今後 信者凶暴化の危険性は? ひかりの輪・上祐代表が本紙に告白」
●2018年6月8日号:『週刊ポスト』
「麻原彰晃ほかオウム確定死刑囚13人 『6月執行説』これだけの根拠」
●2018年5月3・10日号:『週刊新潮』
「麻原をキリストにしてはならない」
●2018年4月16日:オピニオンサイト『iRONNA』(産経新聞社)
上祐寄稿「麻原を『不死の救世主』にしてはならない 」
●2018年1月20日号:『週刊現代』
「麻原を早く死刑に」
●2017年11月30日発売:『宗教問題』(2017年秋季号)
「国家と宗教はなぜ暴走するのか 上祐史浩×大田俊寛×西道弘×三浦小太郎」
●2017年3月19日:英字紙『The Japan Times』
地下鉄サリン事件から22年目を迎えた件
●2017年4月4日発売:『FLASH』
田原総一朗氏司会の討論番組『朝まで生テレビ!』に上祐が出演したことについて
●2017年2月:オピニオンサイト『iRONNA』(産経新聞社)
上祐寄稿「清水富美加が幸福の科学に『プチ出家』した意味」
●2016年7月25日:ニュースサイト『R-ZONE』
「神戸連続児童殺傷事件の元少年Aは許されるべきなのか」
●2016年6月号:『紙の爆弾』(鹿砦社)
政治運動家・鈴木邦男氏との公開対談(2016/2/17)の収録「テロ・暴力......混迷の時代を生き抜くには? 未来を切り開く思想」
●2016年3月発売:『本当にヤバい!! 昭和の都市伝説大全集』(宝島社)
「オカルトが生んだテロリズム それがオウム真理教事件」
●2015年12月9日:映画情報サイト『シネマトゥデイ』
「元オウム信者・菊地直子&平田信モチーフの映画上映に上祐史浩氏からメッセージ!」
●2015年11月29日:『東京スポーツ』
「菊地直子被告逆転無罪 オウムの悲劇改めて浮き彫りに」
●2015年9月7日号:『週刊大衆』
●2015年9月7日:『神奈川新聞』
「一連の事件、責任重大 元オウム上祐氏インタビュー」
●2015年8月11日発売:『宗教問題』(vol.11 季刊2015年夏号)
「上祐史浩vs大月隆寛(民俗学者・札幌国際大学教授)『いまオウムの時代を語り尽くそう』」
●2015年6月25日号:『週刊新潮』
「消える オウム青山総本部」
●2015年6月16日号:『FLASH』
●2015年5月号『実話時報ゴールデン』(竹書房)
●2015年4月3日号:『週刊ポスト』
●2015年4月号:『EX大衆』(双葉社)
●2015年3月30日:『東京スポーツ』
「上祐史浩氏が麻原信仰をやめた理由」
●2015年3月24日:『熊本日日新聞』
●2015年3月:『iRONNA』(産経新聞社)
上祐寄稿「わが師、麻原彰晃への『訣別状』」
●2014年11月10日:『週刊SPA!』(11/18号)
「公安調査庁はオウム真理教と同じだ!」
●2014年10月2日号:『週刊新潮』
「オウム『麻原彰晃』の妻と三女に亀裂が入って『長男』後継情報」
●2014年2月9日号:『サンデー毎日』
「オウムは何も変わっていない」
●2013年12月26日号:『週刊実話』
「ひかりの輪代表・上祐史浩氏に聞いた オウム真理教元幹部新実死刑囚の妻逮捕で揺れるアレフの内情」
●2013年9月号:月刊誌『北方ジャーナル』
「オウム真理教の影 2013 アレフはどこに向かうのか」
●2013年8月8日発売:『週刊実話』(8月22・29日号)
「地下鉄サリン事件 上祐史浩ひかりの輪代表が警告する旧オウム真理教〈アレフ〉の狂暴集団化」
●2013年5月27日発売:書籍『日本のタブー The Max』(ミリオン出版)
※2012年3月20日発売の『BLACKザ・タブー VOL.2』「上祐史浩氏 緊急!インタビュー」の再掲
●2013年6月号:『月刊サイゾー』
「宗教家・上祐史浩氏に聞く--『多崎つくる』は仏教のありふれたパロディ"透明"という色が"最強"の時代とは?」
●2013年4月10日発売:『宗教問題』第3号
「北の大地で復活するオウム真理教」
●2013年4月5日:映画情報サイト『シネマトゥデイ』
「上祐史浩氏、教祖への依存から決別への過程 『ザ・マスター』に重ねる」
●2013年3月9日:WEBマガジン『ケサランパサラン』
「日本全体がオウム化する危険性」
●2013年2月号:『circusMAX』(KKベストセラーズ社)
「上祐史浩 オウム真理教の真実」
●2012年12月11日発売:『週刊SPA!』(12/18号)
ジャーナリスト・有田芳生氏の対談「事件から17年--ついに語られるオウム事件の真実」
●2012年9月号:『北方ジャーナル』
「特集 オウム真理教の"影"「ひかりの輪」上祐史浩が鳴らす警鐘 宗教団体アレフが札幌で膨張する理由」
●2012年8月8日発売:『atプラス13』(大田出版)
宗教学者・大田俊寛氏との対談「宗教の未来 オウム真理教を超克する~その魅力と陥穽をめぐって」
●2012年7月9日発売:『週刊プレイボーイ』
藤原新也氏(写真家)との対談「藤原新也が迫る!!上祐史浩4時間半!!かく語りき 後編」
●2012年7月5日発売:週刊朝日緊急増刊『オウム全記録--彼らの暴走は本当に終わったのか』
●2012年7月2日発売:『週刊プレイボーイ』
藤原新也氏(写真家)との対談「藤原新也が迫る!!上祐史浩4時間半!!かく語りき 前編」
●2012年6月29日号:『週刊朝日』
「上祐史浩が語る、ペテン師麻原の知られざる『正体』」
●2012年6月発売:『洗脳された芸能人』(ミリオン出版)
「元オウム真理教 上祐史浩氏が『洗脳』を語る!」
●2012年7月6日号『FRIDAY』
「『ひかりの輪』代表・上祐史浩が語るAleph信者獲得の新手口--高橋克也逮捕でも終わらない『麻原彰晃』の呪縛」
●2012年6月19日発売:『週刊朝日』(6/29号)
「上祐史浩が語る、ペテン師麻原の知られざる『正体』」
●2012年6月19日発売:『サンデー毎日』(7/1号)
「上祐元外報部長 独白90分『今だから話そう"麻原の極秘指令"』『アレフ』『ひかりの輪』オウム後継教団の現実」
●2012年6月19日発売:『SPA!』(6/26号)
「カルト教団〔全力で資金集め!〕の驚愕実態大震災は終末思想を唱えるカルト教団を勢いづかせた」
●2012年6月19日発売:『女性自身』(7/3号)
●2012年6月12日発売:『週刊SPA!』
「二人の逃亡犯と私の17年」
●2012年3月20日発売:『BLACKザ・タブー VOL.2』(ミリオン出版)
「上祐史浩氏 緊急!インタビュー」
●2011年10月号:『月刊サイゾー』
「多額のお布施で組織を維持する"大宗教時代"の終焉--SNSから始まる新しい宗教、そして教義のカタチ」
●2011年3月31日号:『週刊実話』
「上祐史浩が激白したオウム事件-16年目の真実」
●2011年3月号:『月刊サイゾー』
「上祐史浩が語る"オウムを創り、その意思を継ぐポア計画を垣間見る作品の恐怖"」
●2010年12月31日号『FRIDAY』
「村井刺殺の現場にいた男が『上祐の教団(ひかりの輪)』に入信--母は地下鉄サリン事件の被害者。上祐の命を狙って教団本部に通った男がなぜ?」
●2010年12月3日号:『FRIDAY』
「オウム真理教・村井刺殺事件--上祐氏が語る『刺殺の動機』と『麻原の正体』」
●2010年8月6日発売:『実話マッドマックス』9月号(コアマガジン社)
「秋葉原の無差別殺人は"一人オウム"の事件です--上祐代表が語る「オウム」「麻原」「宗教」とは」
●2010年3月19日発売:『週刊金曜日』
「上祐史浩氏に聞く 社会が変わらなければ"オウム的なもの"が形を変えて出てくる」
●2010年3月30日:『FLASH』
「麻原の自己正当化のために作られたオウムの"妄想" 上祐史浩」
●2009年9月12日号『週刊ダイヤモンド』
オウム事件の総括について
●2009年8月27日発売:『実話ミステリーX-デイ 地獄篇』(晋遊舎ムック)
「宗教は世界を救えるか?」
●2008年10月号:『月刊宝島』
「『獄中読書』最高の1冊」
●2008年8月1日号:『m9』(晋遊舎)
「中国問題 私はこう考える--9人の識者が緊急提言!」
●2008年4月4日号:『週刊朝日』
「『逆風』なんて、そんなの関係ねえ?ネット住民が熱く『萌え~』な人々」
●2008年3月21日発売:『FRIDAY』
ひかりの輪設立についてのインタビュー
●2007年12月25日発売:『FLASH』
ひかりの輪設立についてのインタビュー
●2007年7月10日発売:『アサヒ芸能』
テリー伊藤氏との対談
●2007年4月号:『月刊サイゾー』
「新団体設立、ブログ開設 元アーレフ上祐史浩を直撃」
●2007年4月号:『KEITAI BANDIT'S』(ミリオン出版)
ジャーナリスト・及川健二氏によるインタビュー「私の芸能感覚は山口百恵と沢田研二で止まってしまっています」
●2007年4月号:『月刊 創』
「アーレフ(旧オウム)教団分裂!上祐史浩代表に独占直撃!」
●2007年3月23日号:『FRIDAY』
「独占 上祐史浩が激白 麻原の死刑と私の性--教団内抗争の実態と暴走」」
●2007年3月8日:『日刊スポーツ』
「上祐代表 教団守るため積極的にうそついた」
●2007年3月7日:『朝日新聞』
「オウム上祐代表「信徒数に応じて賠償」新団体は4月末」
●2007年2月28日発売:『実話GONナックルズ』
「当時、元代表への信仰があり、私は自覚的にウソをつきました」
●2007年1月号:『月刊サイゾー』
「麻原の神格化は大きな過ちだった」(神保哲生・宮台真司氏との対談)
【宮台真司×上祐史浩】なぜ高学歴エリートがカルトにハマるのか?現代日本の問題点と新興宗教について徹底討論
【宮台真司vs上祐史浩(後編)】無差別事件はなぜ起こる?社会学・宗教学的に分析/日本の未来について討論/社会問題の原因「孤独」とは
]]>
■大田俊寛さん(宗教学者)
◎さまざまな厳しい条件を抱えたうえで、上祐さんが可能な範囲の最善策が、現在のひかりの輪のあり方だということですね。
今日お話ししてきたように、オウム事件に対する社会の向き合い方が徐々に変化していけば、今後はこれまでと別の方針を立てることが可能になるかもしれません。
(上祐史浩×大田俊寛「特集・宗教の未来 オウム真理教を超克する~その魅力と陥穽をめぐって」『atプラス13号』より)
◎私が氏の態度や発言から強く感じたのは、「上祐氏はどうして逃げずに、ここまで持ちこたえることができたのだろうか」ということであった。(中略)
上祐氏は、元オウム幹部としてはほぼ唯一教団に残り続け、分派という形にはなったものの、麻原信仰からの脱却の必要性を主唱し、オウムとは何だったのかという問いに真摯に向き合い、被害者への賠償に積極的に取り組むことを明言している。
また、明確な方向性を見出せないまま麻原信仰に回帰しようとしているAlephの現状について、いくつもの重要な警告を発している。(中略)
上祐氏は現在、その立場ゆえに批判や非難を受けることも多いが、それはすなわち、氏がオウム事件の責任に応答する主体として、誰よりも正面に立ち続けているということを意味するものだろう。私は少なくともこうした点において、現在の上祐氏を評価したいと考える。
しかし、オウム事件に対する応答という責務は、上祐氏一人が背負いきれるものではないし、背負わせて良いものでもない。氏が対談のなかで強調したように、「社会対オウム」という構図から、「社会のなかのオウム」という構図へと、私たちは徐々に視点を移していかなければならない。
私たちにとって何より重要なのは、「オウムとは何だったのか」という問いを、上祐氏やひかりの輪の会員たちと共有し続けること、そして再び彼らを孤立させず、オウムの問題、宗教や宗教学の問題、オウムを生んだ日本社会の問題を、これからも共に考えていくことではないだろうか。
(『atプラス13号』「対談を終えて ひかりの輪と日本社会のこれから」より)
◎上祐史浩は、教団のホームページにおいて、オウム事件の関する総括を発表した(「オウムの教訓」のHP)。そこで彼は、教団の発展の経緯や自身の経験を詳細に記すとともに、教祖麻原の生い立ちや、彼がカリスマ性を発揮するに至った理由などについて、可能な限り客観的な分析を行おうと試みている。
著作として公刊されたものではなく、インターネット上の手記であるが、その内容はオウムの全体像を把握するために有用である。
(『オウム真理教の精神史』春秋社より)
■鈴木邦男さん(政治活動家、新右翼団体「一水会」最高顧問、思想家)
あれだけの事件に遭遇し、その後も贖罪を背負いながら必死に生きている。その姿には心打たれるものがある。(中略)
この日、「ひかりの輪」のHPを見せてもらったが、凄い。充実している。これを見ただけで、上祐さんの考えが分かるし、ヨガも出来る。又、「聖地巡礼」も出来る。ヨガや、仏教の素晴らしい点は、どんどん取り入れて、修行している。
完全に麻原色は脱却している。
オウムの時なら、「他の宗教はニセモノだ!」と言われ、神社やお寺に行くなんて考えもつかなかった。(中略)
でも、逮捕され、苦しみ、地獄を見たのだろう。大きく脱皮していた。
実にバランス感覚のある人になっていた。誠実だと思った。
過去のことも謝罪し、反省し、そして今も自分を戒めている。謙虚な宗教家だと思った。
凄い体験をした。修行もした。「世界史的大事件」を体験したのだ。
その中で知ったことも多い。何が間違いで、何が正しいかも知った。
優秀な人だし、「宗教」として、大きくするノウハウも知ってるだろう。「宗教家」として大成する道も知っているだろう。
しかし、それを敢えてやらない。自分が傲慢にならないように自戒している。宗教家として厳しく戒めている。これはなかなか出来ないことだと思った。
そこまで自分を責めなくてもいいだろう、と私などは思った。もしかしたら、一般の宗教という概念を超えたものを目指しているのかもしれない。そんな感じがした。
(鈴木さんのサイトより)
■平野悠さん(ロフトプロジェクト代表)
◎先日のネイキッドでの4時間にも及ぶ討論(?)で、上祐氏が出す衝動波の残像が凄すぎて、次の日の夜、立ち上がれず、突き動かされるように4時間も世田谷界隈を歩き、疑問を自分に問いかけながらただ愚直に歩き続けたのだった。
上祐史浩氏のあの波動はなんなのか?自己内部で消化するにはしばらくかかると思った。(中略)
上祐氏やオウムやアレフを脱会した出家信者に、あれから一体何があって、どんな修行体験を積んで、今があるのかを知りたいと思った。(中略)「初めて会う上祐さんがとてもキラキラしていて、そこから出てくる波動というかオーラが、私を打ちのめすというか圧倒する感じになったんです」(中略)
私は今回、このひかりの輪主催の聖地巡礼に参加しながら、一連のオウム事件がどんどん風化し、結果的に何も解決されないまま教祖と幹部達の死刑は確定したが、この事件を解っていない自分を見た。
「この集団の目指すものは何か?」という疑問は、上祐代表の「立ち位置」で、それなりにすっきりした感じが残っている。オウム事件は、未だ市井の目が許していない。この孤立無援の新しい目的を持った集団はどこに行くのか、長い目で見守ってゆこうと思った。
(「ひかりの輪と行く聖地巡礼同行記」より)
◎ある若い参加者と話した「なぜこの巡礼に参加を」「オウム事件から逃げないで今、この光の輪はあって、その苦境をどうやって克服しようとしているのかを肌で感じたかった」には胸がじーんと来た
◎光の輪ホームページを見るといかに光の輪がオウム事件の反省の上に成り立っているかが解ります
(平野悠さんのtwitterより)
■山本隆雄さん(日本コンピュータクラブ連盟・日本霊能者連盟・日本占い師連盟理事長)
上祐さんの話を聞いた率直な感想としては、「まともやん」「怖くないやん」というものでした。
上祐さんから出た言葉は、麻原批判が多く、かつ、輪廻転生を狂信的に信じていた。と反省していたので、ひかりの輪は、2度とあのような行動を起こす教団じゃないと思われました。(中略)
輪廻転生を狂信的に信じていたオウムにはポアという概念があって、どうせ輪廻転生するのだから殺してもよいという発想があったわけで、上祐さんには、その概念がないので、人殺しを肯定する理由がないと思われました。
これから、宗教も大改革が起こり、パチモンの新興宗教は滅びていきます。ひかりの輪・上祐さんは、ホンマモンで、これから伸びていくとうちの霊能者の先生方が言っているので、日本霊能者連盟として、上祐さんとお付き合いしていくのが賢明と判断。オフ会には、参加することにしているわけです。
ちなみに、私は、真言宗の熱心な信徒なので、ひかりの輪に鞍替えする予定はありません。
普通、宗教団体の代表が開くオフ会って、その宗教のPRと勧誘のはずなのですが、上祐さんのオフ会には、自身の宗教上の考えを述べることはあっても、ひかりの輪のPRをすることもなく、勧誘をすることもなく、 ある意味、純粋な意味での上祐さんのオフ会という感じがします。オススメのオフ会です。
(山本さんのブログより)
■NHKスペシャル取材班
「悩んだ」「どうしようかな」という言葉を上祐から聞いたのは、初めてだった。
そして上祐はここまで喋ると、再び考え込むように口を閉ざした。
自らを弁護する言葉はなかった。
今回のインタビューで上祐は、六年前とは比較にならないほど、当時の教団内部の実態を語った。
ここですべてを紹介することはできないが、私たちは番組で使用していない部分を含め、彼の話の内容を元捜査員や他の元信者などから裏付けしていった。
その結果、一部の記憶違いと思われる時期の違いなどを除き、概ね誤りはなかった。
(同取材班編著『未解決事件 オウム真理教秘録』〈文藝春秋社〉より)
メール:joyu@hikarinowa.net
twitter:http://twitter.com/joyu_fumihiro
ブログ:http://ameblo.jp/joyufumihiro/
facebook:http://www.facebook.com/profile.php?id=100002032418376
※取材・出演依頼
取材・対談・トークショー・テレビ出演等のお申し込みにつきましては、以下、「ひかりの輪広報部」の以下の窓口までお願いいたします。
メールアドレスkoho@hikarinowa.net
電話 :080(6515)0369
これにより、当団体発足後の被害者賠償金のお支払いは、以下の通りとなりました。
・2007年 6月13日 200万円
・ 同年 9月26日 200万円
・2008年 3月20日 200万円
・ 同年 7月 9日 200万円
・ 同年10月 2日 200万円
・ 同年12月26日 200万円
・2009年 4月14日 100万円
・ 同年 5月 7日 40万円
・ 同年 7月 8日 60万円
・ 同年10月 2日 50万円
・ 同年12月 6日 50万円
・2010年 3月17日 75万円
・ 同年 6月30日 58万7961円
・ 同年 8月 4日 17万円
・ 同年 8月30日 50万円
・ 同年10月12日 50万円
・2011年 1月 1日 50万円(2010年度分として)
・ 同年 5月28日 13万3500円
・ 同年 6月30日 12万2593円
・ 同年 7月20日 75万円
・ 同年 9月 6日 50万円
・ 同年10月 7日 75万円
・ 同年11月11日 75万円
・2012年 3月 9日 75万円
・ 同年 6月13日 75万円
・ 同年 9月27日 80万円
・ 同年12月28日 75万円
・2013年 3月 8日 313万円
・ 同年 4月 1日 160万円
・ 同年 9月 3日 33万0080円
・2014年 1月 6日 57万2880円
・ 同年 3月20日 20万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月15日 25万円
・ 同年 8月20日 25万円
・ 同年 9月24日 25万円
・ 同年 9月27日 25万円
・ 同年11月15日 25万円
・ 同年12月28日 50万円
・2015年 2月17日 25万円
・ 同年 3月18日 25万円
・ 同年 4月30日 25万円
・ 同年 5月12日 25万円
・ 同年 6月27日 50万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月27日 25万円
・ 同年 9月17日 25万円
・ 同年10月29日 25万円
・ 同年11月17日 25万円
・ 同年12月17日 25万円
・2016年 1月16日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 26万8000円
・ 同年 3月20日 3万円
・ 同年 4月18日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月18日 25万円
・ 同年 7月19日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月20日 25万円
・ 同年10月19日 25万円
・ 同年11月16日 25万円
・ 同年12月16日 25万円
・2017年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 25万円
・ 同年 3月19日 4万1000円
・ 同年 4月17日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月13日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月15日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月17日 25万円
・ 同年12月15日 25万円
・2018年 1月17日 25万円
・ 同年 2月16日 25万円
・ 同年 3月16日 25万円
・ 同年 4月16日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月18日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月18日 25万円
・ 同年12月15日 25万円
・2019年 1月17日 25万円
・ 同年 2月15日 25万円
・ 同年 3月18日 25万円
・ 同年 4月17日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月16日 25万円
・ 同年 9月17日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月16日 25万円
・ 同年12月17日 25万円
・2020年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 25万円
・ 同年 4月17日 25万円
・ 同年 5月15日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月17日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月17日 25万円
・ 同年12月16日 25万円
・2021年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 25万円
・ 同年 4月16日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月16日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月17日 25万円
・ 同年10月14日 25万円
・ 同年11月18日 25万円
・ 同年12月17日 25万円
・2022年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 25万円
・ 同年 4月17日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月16日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月17日 25万円
・ 同年12月16日 25万円
・2023年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月 50万円(17日:25万円、20日:25万円)
・ 同年 4月17日 50万円
・ 同年 5月17日 50万円
・ 同年 6月16日 50万円
・ 同年 7月15日 50万円
・ 同年 8月17日 50万円
・ 同年 9月18日 50万円
・ 同年10月17日 50万円
・ 同年11月17日 50万円
・ 同年12月15日 50万円
・2024年 1月17日 50万円
・ 同年 2月16日 50万円
・ 同年 3月15日 50万円
――――――――――――――――――――――――――――
計 6323万6014円
当団体は、今後も、被害者・遺族の皆さまに対する謝罪の気持ちを心に刻むために、そして、宗教テロの繰り返されない社会をつくるお手伝いをするために、いっそう賠償に努めていくことをお誓いいたします。
なお、アレフへの再発防止処分の決定と、それにともなう、ひかりの輪の賠償努力の強化については、こちらの記事をご覧ください。
※付記
賠償お支払い増額の第一歩として、2023年3月以降は、従来の毎月のお支払額(25万円)の倍(50万円)とさせていただいております。
当団体は、すでに麻原の影響から脱却し、麻原の教えに反対する活動をしてきましたので、同判決は事実認定に問題があり、また団体規制法の解釈にも問題があり、不当と考えます。
当団体は、近日中に、東京高等裁判所への控訴を行う予定です。
]]>当団体は、すでに麻原の影響から脱却し、麻原の教えに反対する活動をしてきましたので、更新決定は不当と考えます(詳細は以下の「※参考資料1・2」もご参照ください)。
その不当性は、近日中に提起する予定の行政訴訟(取消請求訴訟)で訴えていく所存です(※2024/1/26追記:取消請求訴訟は1月26日に提起いたしました)。
-------------------------------------------------------------------------
※参考資料1(オウム時代の反省・清算と外部の評価)
これまでの当団体のオウム時代の反省・清算と外部の評価についてまとめた以下の記事をご参照ください。
・『ひかりの輪のオウム時代の反省・清算と外部の評価』
-------------------------------------------------------------------------
※参考資料2(公安調査庁による観察処分の不当性)
ひかりの輪は、「脱麻原」「反麻原」の改革を進めた結果、オウム真理教でないことは明らかですが、これまで公安調査庁はオウム後継団体であると主張して観察処分を行ってきました。その不当性をご説明する記事をご紹介します。
1,ひかりの輪はオウム真理教を脱却しています
ひかりの輪は、公安調査庁が主張するようなオウム真理教(以下「オウム」と略記します)の後継団体ではありません。逆に、オウムからの脱却を果たし、オウムに反対している団体です。
そもそも後継団体というためには、オウムの教祖・麻原彰晃が作ったオウムの教義を信奉し、その教義を広めるための活動をしていなければならないはずです。
しかし、ひかりの輪には、「麻原を個人崇拝し、殺人を肯定するという特徴を有するオウムの教義」などは、一切存在しておらず、逆にその危険性や過ちを強く訴えています。
そして、オウムの教義をいまだに流布しているオウムの後継団体アレフの活動を阻止すること等によって、オウムの教義の流布を防いでいるのです。
この経緯については、以下の記事をご覧ください。
・「脱麻原・脱オウムの諸改革」
・「反麻原・反オウム(アレフ)の諸活動」
2,現に、2017年には、東京地方裁判所が、公安調査庁の主張を否定して、ひかりの輪への観察処分を取り消す判決を出したことがあります。
3,さらに、オウム問題を専門に研究してきた著名な識者が、観察処分の取消し判決を支持する見解を公表しています。
4,それでも公安調査庁や東京高裁は、観察処分を是認する見解を示していますが、それが不当であることは以下の通りです。
・観察処分を是認した東京高裁判決の不合理さ
・公安調査庁のHPでの主張の誤り
5,そして、現に、2022年には、アメリカ国務省も、オウム真理教の「外国テロ組織」指定を解除しています。
これらのことからも、ひかりの輪に対する公安調査庁の観察処分が不当であることは明らかなのですが、ひかりの輪としては、よりいっそう、誤解の払拭に努めていきたいと考えております。
]]> このコーナーでは、そのような「オウムの清算」の取り組みについて、ご紹介しています。
具体的内容は、画面左側のメニューからご覧いただけますが、ここでは、主な内容のみ以下にご紹介します。
1,オウムの反省・総括
ひかりの輪は、オウム真理教・オウム事件への反省・総括を深め、文章化し、ネットや書籍等で広く公表し、二度と同様の事件が起きないようにするための教訓を残してきました。
◎ネットでの公表
◎書籍・マスコミ・対談での公表
◎反省・総括についてのマスコミ・識者の評価
2,ひかりの輪に対する評価
オウムの反省・総括に基づくひかりの輪の活動は、以下の通り、各方面から高い評価を得てきました。
◎米国務省による評価と決定
◎外部監査委員会による評価
◎宗教学者による評価
◎報道関係者による評価
◎各界の識者との対談
3,オウム事件被害者の皆様への賠償
ひかりの輪は、オウムの反省・総括に基づき、オウム事件被害者の皆様と賠償契約を締結し、賠償金のお支払いを続けてまいりました。
◎賠償契約の内容
◎お支払いの最新状況
◎賠償に至る経緯と現状の詳細
◎アレフへの再発防止処分の決定と、ひかりの輪の賠償努力の強化について
4,オウム事件被害者の皆様への追悼とお詫びの表明
ひかりの輪は、オウムの反省・総括に基づき、二度と同様の事件を繰り返さない・繰り返させないための決意を固めるために、節目の時期ごとに、事件を想起し、事件被害者の皆様への追悼と、お詫びの表明を行ってまいりました。
5,「脱麻原」「反麻原」の団体改革
ひかりの輪は、オウムの反省・総括に基づき、オウム的・麻原的なものからの脱却(=脱麻原)、オウム的・麻原的なものへの反対(=反麻原)を徹底するための団体改革と活動を行ってきました。
◎脱麻原・脱オウムの諸改革
◎反麻原・反オウム(アレフ)の諸活動
◎ひかりの輪がオウムではない事実
6,アレフとの違い、アレフからの信者脱会支援
ひかりの輪は、オウムの反省・総括に基づき、上記の団体改革を行ってきた結果、オウム真理教やその後継団体であるアレフとは、全く性質を異にする団体となりました。そして、今も麻原への信仰を続けるアレフから、信者が脱会することを支援しています。
◎ひかりの輪とアレフの違い
◎アレフ(オウム)脱会支援・入会阻止活動
7,ひかりの輪への観察処分について
ひかりの輪は、「脱麻原」「反麻原」の改革を進めた結果、オウム真理教でないことは明らかですが、公安調査庁はオウム真理教後継団体であると主張して観察処分を行ってきました。そして、その主張を否定して観察処分を取り消した裁判所の判決がある一方で、同庁の見解を是認した不合理な判決もありますので、詳しくご説明します。
◎観察処分を取り消した東京地裁の判決
◎東京地裁判決を支持する識者の見解
◎観察処分を是認した東京高裁判決の不合理さ
◎公安調査庁のHPでの主張の誤り
◎米国務省による外国テロ組織の指定解除について
8,よくある質問
上記のような各種の「オウムの清算」の取り組みに関して、よく寄せられるご質問への回答を掲示しています。
◎よくある質問
※上記の内容(当サイトの当コーナー「オウム真理教の清算」の内容)を要約したパンフレット『ひかりの輪のオウム時代の反省・清算と外部の評価』も、ご参照ください。当コーナー全体の概要がおわかりいただけます。
こうした「オウムの清算」の取り組みの詳細については、こちらのページをご覧ください。
また、そのような長年の取り組みの結果、外部識者によって構成される「ひかりの輪外部監査委員会」は、ひかりの輪には公安調査庁による観察処分をしなければならないような危険性は存在しないという監査結果を公表しています。
詳細は、以下のページをご覧ください。
●ひかりの輪外部監査委員会による監査結果報告
◎監査結果報告 2020年12月16日付
《監査期間》 2017年11月28日~2020年12月16日(約3年間)
〈※元公安調査官による監査結果を含む〉
◎監査結果報告 2017年11月27日付
《監査期間》 2014年11月28日~2017年11月27日(約3年間)
◎監査結果報告 2014年11月27日付
《監査期間》 2011年12月17日~2014年11月27日(約3年間)
1.セミナー・勉強会・講義
ひかりの輪では、仏教・ヨーガ・心理学・脳科学・医学などの思想・理論・教えの学習や、ヨーガの体操・呼吸法・各種の仏教等の瞑想法の学習、さらには個人相談などのために、以下の通り、各種のセミナーを実践しています。 なお、下記の参加費に関しては、学生の方、障害者や病気の方、生活保護の方など、事情のある方には減免させていただく場合がありますので、ご相談ください。
(1)上祐代表のセミナー(主に週末)
各地のひかりの輪の教室や一般の会議室で、月1回、主に週末に行われる、2時間半ほどのセミナーです。内容としては、①代表による講義、②ヨーガや瞑想、③参加者の皆さまとの質疑応答などが行われ、その後に代表や指導員との個人面談・懇談を行います。
・開催場所 東京、横浜、名古屋、大阪、仙台、岡山、福岡、札幌(不定期)など
・来場参加に加え、ネット参加も可能です(詳細下記)
・台風等の気象状況や新型コロナ感染予防のため代表が直接参加できない場合はインターネットによる講義・面談となります。
・参加費:初回3000円、2回目以降3500円 初回参加料は割引の場合あり。
・参加費は個人面談込み(人数制限あり、初回の方優先、20分ほど)
・台風等や新型コロナ感染予防のため やむを得ず代表が直接参加できなくなった場合は、インターネットによる講義・面談を行ないます。
(2)上祐代表の勉強会(主に水曜日・木曜日)
ひかりの輪の東京本部教室(ないしはその近辺の一般会議室)で、主に、毎週水曜日19時30分から、および木曜日10時頃から行う、2時間ほどの上祐代表による勉強会です。勉強会の内容は、以下のようにさまざまで、週によって異なります。
・参加費3000円
・来場参加に加え、ネット参加も可能です(詳細下記)
・個人面談込み(人数制限あり、初回の方優先、20分ほど)。
①「仏教・ヨーガ・心理学勉強会」(毎月2回ほど)
仏教・ヨーガや心理学・脳科学の思想・理論を学び、加えて簡単なヨーガの体操・呼吸法・仏教の各種の瞑想法を学習・実践します。毎月2回ほど行っています。事後には、代表・指導員による個人面談・懇談も行います。
②「悟りのヨーガ瞑想講座」(毎月1回ほど)
ヨーガ・仏教の体操・呼吸法などの身体行法や各種の瞑想法を、丁寧な解説によって学習・実践することに重点を置いた勉強会です。事後に代表・指導員による個人面談・懇談も行います。
③「東西心理学総論講座」(毎月1回ほど)
ひかりの輪では、仏教やヨーガが説く心の科学の教えに加え、西洋発の心理学や脳科学の講座を長年行ってきました。この講座では、それを体系化し、初心者の皆さんにもわかりやすく、日常生活の心の問題・苦しみ、心身の健康、人間関係の改善、安定した広い心を養うために役立つ、心理学(や脳科学)の理論・思想・実践法を学びます。
これらの理論と実践法は、同じく心の問題を論理的に探究してきた(初期)仏教・ヨーガの思想とも一致する部分が非常に多く、一般の心理学講座を超えて、東西の叡智を融合させた特徴がありますので、東西心理学総論講座と呼んでいます。
講義の担当は、心理学の研究家で、認定ヒプノセラピストの山口雅彦指導員(名古屋・大阪担当)が、専用のテキストに基づいて解説した上で、同指導員と上祐代表の対談形式や、参加者との質疑応答で理解を深めていくという能動的なスタイルです。
④「宗教思想総論講座」(不定期)
日本伝統の神道・仏教・修験道に加えて、ユダヤ・キリスト・イスラム教などの一神教を含めた、国内外の宗教思想を奥深く学習する講座です。また、講義の中には、ひかりの輪の指導員が、聖地巡りなどで実際に訪れた神社仏閣のフィールドワークによる知見・エピソードも含まれ、楽しんで学んでいただけます。
ひかりの輪では、オウム真理教の反省総括に限らず、従来の宗教全体とその教義思想の問題点を研究し、今後のあるべき人類の思想・哲学・宗教の在り方を考えてきました。そうした知見も提供させていただければと思います。
講義は、聖地巡り・寺社研究を含めた各種の宗教思想を長年研究してきた広末晃敏指導員が主に担当し、上祐代表との対談形式や、参加者との質疑応答で理解を深めていきます。
(3)オンライン瞑想タイム(毎週2回:木曜と日曜の夜 参加無料)
ひかりの輪では、毎週木曜の夜と日曜の夜の21:30~22:00)に「オンライン瞑想タイム」の時間を設けています。これは、インターネットで参加する瞑想の学習と実践のクラスで、仏教やヨーガの瞑想のエッセンスを上祐代表らが解説してリードする中で、参加者の皆様が一緒に瞑想する時間です。初心者の方でも実践できるわかりやすい内容で、心身の健康・安定・知性の向上・仏教的な悟りに役立ちます。
ご参加は、インターネット会議システム「Zoom」を使って、全国どこからでも、ご自宅からでもできますので、お気軽にご参加いただけます(システム上にご自身のお顔や実名を出す必要もなく、代表らの動画・音声のみが、皆様の端末に流れる設定です)。詳細は、ひかりの輪サイトの「『オンライン瞑想タイム』のお知らせ」のコーナーをご覧ください。
(4)集中セミナー(毎年3回)
年末年始・GW・お盆休みなどに、ひかりの輪の東京本部教室を中心的な会場として、上祐代表を中心にひかりの輪の指導員が、5日間ほど連続で行われる集中セミナーです。上祐代表の講義が、毎日昼夜2回ほど、加えて、ヨーガ・気功・各種の瞑想法・野外の歩行瞑想の学習実践を午前から夜まで行います。加えて、個人に対する各種のヒーリングプログラム、個人面談もあります。
集中セミナーは、各教室で行いますが、東京本部教室の場合は、5日間ほどの連続した長期間のセミナーを行い、最終日には聖地巡りを行うのが通常です。多様な参加の仕方が可能であり、宿泊をしながら朝から夜まで連日参加することが可能ですが、セミナー全体の参加ではなくても、その一部、例えば、特定の日の講義、瞑想・行法の指導、聖地巡りなどの、各プログラムに絞ったご参加も可能です。
・参加費は基本1時間1000円ですが、プログラムの内容で一部参加費が異なるため、参加希望の際にお問い合わせください。
・来場参加に加え、ネット参加も可能です(詳細下記)
(5)1日セミナー:1日1万円
各教室で、各教室の担当の指導員によって、日曜日などに随時開催される、朝から夜までの1日のセミナーです。思想・教えの学習、ヨーガ・気功、各種の瞑想の行いますが、詳細は各教室担当指導員までお問い合わせください。
・1日全体ではなく部分参加も可能で1時間1000円。10時間以上は全て1万円。
(6)特別瞑想セミナー
仏教・ヨーガの各種の瞑想を個別に深く学ぶための3時間ほどのセミナーです。ヨーガ・仏教の各種の瞑想が用意されており、それぞれ専用の瞑想テキストとそれに関する上祐代表らの詳細な解説、および瞑想指導がなされます。生の受講ではなく、専用のテキストと録画動画による受講も可能です。
・初級編:1回8千円
・中級編:1回1万円程度
(7)聖地自然巡り(毎月1回ほど)
ひかりの輪では、聖地や自然を巡ることを重視しています。心と体は、その環境と深く関連しているからです。そのため定期的に、神聖なエネルギーを持つ寺社などの聖地や自然を訪れています。これは、心身を浄化するとともに、その地の文化・歴史・修行者からの貴重な学びや、自然との一体感(=悟りの境地)に近づく手助けともなります。この詳細や予定は、ひかりの輪の公式サイトの「聖地巡り」のコーナーをご参照ください。
・参加費:1日あたり数千円から18000円前後まで。宿泊を伴う場合、宿泊料は別途、宿泊業者に直接お支払いただきます。
・訪問地やプログラムにより料金が異なりますので、各プログラムのお知らせをご覧ください(キャンセル代が発生する場合もありますのでご注意ください)。
なお、自宅に居ても、聖地を感じることができるように、聖地の写真や、DVDも販売しておりますので、それについては、ネットショップをご覧下さい。
(8)自己内省法「1日内観セミナー」(不定期)
内観とは、心身の浄化・向上の鍵となる感謝や反省の心を培う集中的な自己内省法です。古くから伝わる「身調べ」という浄土真宗系の一派の修行からヒントを得て、誰にでもできる自分を見つめる方法論として、宗教的な要素を取り除いて、吉本伊信氏が70年ほど前に確立したものです。
その高い効果は、学会(日本内観学会)でも長年にわたって研究・実証されてきました。また、うつやアルコール依存、心身症等への一定の効果があるとして医療にも応用されており、日本内観医学会も設けられています。この内観の正しく効果的な実践のために、ひかりの輪では、内観の国際的な権威の大学名誉教授の方の直接指導をいただく貴重な機会があり、定期的に「内観セミナー」を開催しております。内観については、「内省法『内観』」のコーナーをご覧ください。
・10時~21時頃までの「1日内観セミナー」となります。来場参加に加え、ネット参加も可能です。
・参加費 10000円
(9)出羽三山(山形)修験道体験修行(毎年7月)
山形県の修験道の一大霊場・出羽三山にて、東北の山伏の大家の方にご指導いただく、本格的な山伏修行体験プログラムです(山伏とは修験道の修行者・指導者のことです)。
修験道とは、山を仏の母胎と見て、山に入り、山に学び、心身を清めて、生まれ変わる、という死と再生の修行とされます。その深い思想と霊性を、現代に最も良く保存していると思われるのが、出羽山の羽黒山修験道です。羽黒山・月山・湯殿山の三つの出羽三山を巡り、自然の滝での滝行まで含んだ、本格的な修行体験となります。
・参加費:40000円(時々の諸条件で多少変わる場合があり、料金には、宿泊代・現地の温泉代・現地の路線バス代等は含まれず、皆様から各事業者に直接お支払いいただきますので、参加ご希望の場合は、個別の御案内をご覧ください)
(10)上記イベントのご参加について:直接参加・ネット参加・録画視聴
①直接の参加のお勧め
上記各種イベントの会場(ひかりの輪の教室ないし一般の会議室・セミナー施設)に直接ご来場されて参加を希望される方は、「イベント予定」の「ひかりの輪・イベント長期予定」をご参照ください。ひかりの輪のイベントの多くは、下記のネット参加も可能となっておりますが、生の講義・瞑想指導はやはり違い、可能であれば皆さんに直接来場による参加をお勧めします。
⓶ネット参加のお勧め
ひかりの輪では、上記の通り、週末・平日のセミナーや勉強会、内観セミナー、集中セミナーなどを行っておりますが、諸事情のため会場まで直接ご来場が難しい方でも、インターネット会議システム「Zoom」を使って、全国どこからでも、ご自宅からでも、ご参加いただくことができます。
これは、双方向通信が可能なシステムですので、講義を聞くばかりではなく、上祐代表との質疑応答や、講義後の個人面談も可能であり、来場される場合と同じように学べます。そして、ご自宅近くのセミナーの開催にはまだ日のある方や、近くにセミナー会場がない地域の方、新型コロナにより来場参加に心配のある方、その他お忙しい方など、多くの方にご利用いただいております。また、一部のプログラムは、初参加の際の料金が、来場参加より500円割引され、お得となります。
なお、「Zoom」でのご参加の際には、画面上にお顔や実名を出される必要がありませんので、お気軽にご参加いただけます。ただし初参加の方に限って、最初に担当スタッフがZoomで個別にご挨拶とご本人の確認をさせていただきますのでご了承ください。
詳細は、こちらのページをご覧ください。
③録画動画のご視聴のお勧め
なお、ZOOMで中継されるイベントに関しては、その録画動画を視聴したり(有料)、そのDVDや動画・音声データを購入することができます。ご関心のある方は、「ネットショップ」をご覧ください。
④無料公開のネット生中継やその録画動画の視聴のお勧め
なお、上記の勉強会・講義の一部は、ネットで無料公開生中継されるものがあり、その録画動画も本HPや、ひかりの輪のyoutubeチャンネルに掲示されています。ご視聴を希望される方は、「イベント予定」の「ひかりの輪・イベント長期予定」の中の「(ネット中継あり)」と記載された行事をご参照ください。
(11)ヨーガ・気功の学習方法のまとめ
ひかりの輪は、心身の健康・安定・悟りのために、精神的なアプローチ面に加え、身体面からのアプローチを重視しています。物の考え方と身体は、深く関連しているからです。そして、具体的には、気功、ヨーガ、歩行瞑想といった身体行法を実践しています。その中には、仏教・ヨガ・密教・仙道・鍼灸指圧などの中国医学といった東洋思想の中で広く重視されている、体の中を流れる目に見えないエネルギー(気)を制御する学習・修練法も含まれています。
ヨーガに関しては、①ヨーガの理論と実践の基本、②心の安定のためのヨーガ、③呼吸法のヨーガ、④インド・ヒマラヤの悟りのヨーガ、⑤自然と一体化するヨーガなど、様々な目的のためのヨーガの行法をご紹介しています。これらの概要は、まずは、本HPの「気功・ヨーガ」に記載しておりますが、詳細は、上記の「仏教・ヨーガ・心理学の勉強会」や「悟りの瞑想ヨーガ」にご参加ください。加えて、これに関連して、「ネットショップ」で、ご購入いただける教本や学習用のDVDの販売も、ご紹介しています。
また、気功法に関しても、気功の理論と共に、ひかりの輪のオリジナル気功法をご紹介しています。詳細は、本HPの「ヨーガ・気功」をご参照ください。「ネットショップ」でご購入いただける教本、学習用のDVDの販売もご紹介しています。
(12)各種瞑想法の学習方法のまとめ
ひかりの輪では、各種の瞑想を学習しています。具体的には、(1)ヨーガのマントラ瞑想、(2)各種の伝統仏教瞑想、(3)マインドフルネス瞑想(止観の瞑想)、(4)歩行瞑想、(5)ひかりの輪オリジナルの現代版の仏教瞑想「輪の読経瞑想」です。 (5)は、ひかりの輪オリジナルの瞑想であり、ひかりの輪の中心的な思想である「輪の思想」・「輪の法則」に基づいており、仏教の悟りの教えに通じますが、その体得のために、現代語による簡明で効果的な言葉で表現されたものです。
この概要は、「瞑想法」のコーナーに記載しておりますが、実際の学習のためには、上記の「悟りの瞑想ヨーガ講座」や「特別瞑想セミナー」にご参加いただければと思います。加えて、上祐代表の指導による誘導瞑想が、特別教本やその関連講話で解説されています。この誘導瞑想は、DVD・CDの形で、「ネットショップ」で販売しております。
また、ひかりの輪では、瞑想の効果を助けるために、ひかりの輪では、心を静める効果などが高い、(1)仏教法具の聖音、(2)瞑想用の音楽、(3)瞑想用の特別なお香などをご紹介しております。その詳細についても、「瞑想法」のコーナーをご覧ください。 そこでは、「ネットショップ」で、ご購入いただける瞑想音楽や仏教法具の聖音のDVD・CD・音声データや、チベット・ブータンから取り寄せた瞑想用のお香もご紹介しています。
(13)各種のヒーリング
ひかりの輪では、心身の健康・安定のアプローチとして、各種のヒーリングを行っています。具体的には、まず、仏教法具によるヒーリングがあります。仏教・密教の法具は、仏教等で宗教的な儀式に用いられてきたものですが、それには、優れたヒーリング効果があります。そこで、ひかりの輪では、仏教法具を用いた各種のヒーリングを行っています(宗教的儀式ではありません)。その詳細は、本HPの「仏教法具のサウンドヒーリング」をご覧ください。
また、その他のヒーリングとして、音叉によるヒーリング、入浴ヒーリングなどを行っています。これらの詳細は、本部・支部教室の担当者にお問い合わせください。
(14)上祐代表の個人面談・相談・指導
①セミナーや勉強会に付随した短時間の個人面談・相談:無料
②独立して行う個人面談:1時間15000円、1時間以上になった場合には追加料金をいただきます(会員・学生割引きあり)。
③特別カウンセリング:詳細についてはお問い合わせください。
④占星学を用いた個人相談(約2時間、鑑定チャート及び鑑定録音データ付):基本コースは30000円(会員・学生割引あり)
これらの各プログラム等のお問い合わせは、各教室担当者までお願いいたします。
2.各種教材の販売のご案内
ひかりの輪では、皆さんの学習を助けるために、各種の教材を制作・販売しております。ここでは、その概略をご紹介いたしますが、教材の詳細や代金は、教室の担当指導員まで直接お問い合わせください。
まず、概略としては、ひかりの輪は、以下のような教材を販売しています。
(1)特別教本:多数
(2)心理学教本(東西心理学講座):7冊
(3)上祐代表の講義のDVD:多数 ※講義の動画・音声データも販売しています。
(4)ヨーガや気功の行法指導のDVD:多数 ※動画データも販売しています。
(5)仏教法具の聖音や瞑想音楽のCD
(6)聖地のDVD
(7)各種の法具
(8)瞑想用のお香
なお、これらの教材の多くは、ひかりの輪のHP「ネットショップ」で、一般の方向けにも、詳細・代金をご紹介し、ネット通販をしておりますので、そちらをご覧いただくのも便利です。ただし全ての教材がネットショップで紹介されているわけではなく、ネットショップに表示された料金は非会員価格です(セミナーなどの特別期間は、非会員の方でも会員価格に割り引くことがあります)。
(1)上祐代表等のセミナー・勉強会・瞑想指導等の録画動画(動画データ・DVD)
毎日・毎週のように行われる上祐代表のセミナー・勉強会・瞑想タイムなどの講義の多くは、同時に録画されています。
そこで、来場ないし生のネット参加の機会を逃された方も、ご希望になれば、事後に録画動画を視聴することができます。この録画(アーカイブ動画)のご視聴は、お忙しい方、様々な事情で生の参加ができない方に非常に便利なため、多くの皆さんに、ご利用いただいております。
なお、一部の講義は、DVDの形でも販売しております(全70種類、ネットショップでもご紹介しております)。
(2)各種の学習用の教本
ひかりの輪の教本には、以下の5種類があります。
①贈呈用教本特集(全2冊)無料
下記の特別教本の中で、初めて参加する方に無料で贈呈させていただいている教本です。ひかりの輪で学ぶ仏教・ヨーガ等の思想・行法・瞑想法や、心理学や脳科学の一端をご覧いただけます。
②特別教本(全40冊)各2750円~3300円
ひかりの輪の年末年始・お盆・GWなどの長期間セミナーの度に発刊されるセミナー専用の特別教本です。仏教とヨーガの思想・行法・瞑想法や、最先端の心理学・脳科学の理論を中心とし、加えて宗教思想全般や現代社会問題にも言及した密度の濃い内容ですが、同時に一般の方にも十分理解していただけるわかりやすい内容となっています(ネットショップでご紹介しております)。
③テーマ別教本(全17冊)各2750円~3300円
上記のひかりの輪の特別教本をテーマ別に編集し直して、体系的に学びやすくした教本です。そのため、ひかりの輪が説く仏教とヨーガの思想・行法・瞑想法、最先端の心理学・脳科学を学ぶには、最も適した教材です。上記の17冊は2019年までに発刊された特別教本を編集したもので、今後それ以降の特別教本を再編集したものを発刊する予定です(ネットショップでご紹介しております)。
④東西心理学教本(全7冊)各3300円
上記の東西心理学総論講座に用いられる教本です。ひかりの輪が発足以来積み重ねてきた心理学講座の内容とその教材を体形的に編集し直したもので、仏教などの東洋の心理学と西洋発の現代の心理学の双方を体系的に学ぶのに最適の教材です(ネットショップでご紹介しております)。
⑤その他の教本に準ずる資料:本HPの各解説や代表・指導員のブログや著作
ひかりの輪の思想や教えの一部は、本HPの各コーナーや、ひかりの輪会員サイト(下記参照)に記載されており、さらに、上祐代表や他の指導員は、ブログを運営したり、多数の書籍を発刊してきました。
(1)ブログ・サイト
①上祐代表:上祐史浩オフィシャルブログ:「21世紀の思想の創造」
様々な思想・教え、時事問題に関するメッセージ・エッセイです。
②水野副代表:団体活動レポートブログ:「水野愛子のつれづれ草」
ひかりの輪の聖地巡りを含めた活動全般のレポです。
(その他の指導員のブログは「ご連絡先」に、ご紹介しています)
③ひかりの輪会員サイト(基本的に、入会された方が特典としてアクセスできます)
会員サイトでは、上祐代表の各教室のセミナーでの講義資料〈資料テキストやホワイトボードの記載など、実際にセミナーに参加しなければ見られない資料〉や、瞑想タイムの解説書・録画動画などを多数掲示しています。
(2)著作
①上祐代表の著作一覧『オウム事件17年目の告白』等多数
②指導員の著作一覧『二十歳からの20年間』等多数
(3)ヨーガ・気功の行法の解説動画(DVD、全4種類)各3300円~3850円
ヨーガの体操・呼吸法・瞑想や、気功の実践法を解説する動画を販売しております。特に、ヨーガに関しては、初心者用の基礎的な内容のものから、本場インド・ヒマラヤのヨーガの奥儀に基づいた高度な行法・瞑想法のものまで、各種の解説動画を用意しております(ネットショップでご紹介しております)。
(4)瞑想・ヒーリング用のCD・DVD(音声・動画データ)各1650円~3850円
皆さんの心の安定・安らぎ・瞑想を助ける各種の教材として、以下のものがあります。
①仏教の法具の聖音を収録したCD・音声データ(全3種類)
下記の仏教の本場から輸入した瞑想・ヒーリング用の仏教法具の音響を収録したものです。
②仏教の真言・読経を収録したCD・音声データ(全4種類)
上祐代表が収録した仏教の基本真言や現代版の仏教思想の経文です。
③ヒーリング音楽CD(全4種類)
ひかりの輪独自の瞑想ヒーリング音楽です。
④聖地の純粋な自然を収録した動画DVD(3種類)
選び抜いた聖地の純粋な自然の光景・音響を収録したものです。
・以上はCD・DVDではなく、音声・動画データの形でのご提供も可能です。
・上記②の真言・読経の教材以外は、「ネットショップ(音楽CD・聖地DVD)」でご紹介しております。
(5)瞑想・ヒーリング用の法具・お香など 各1500円~50000円
お釈迦様生誕のネパール等から輸入した、瞑想・心身の癒し・ヒーリングを助ける各種の仏教法具、瞑想用のお香、貴石など各種を販売しております(ネットショップでご紹介しております)。
3.入会のご案内
(1)会員の特典
①瞑想用の教材(仏像仏画のお写真)が提供されます。
⓶毎月、教材のDVDが提供されます。
③会員サイトにアクセス閲覧できます。
④各種の教材が1割程度お安くなります(ただし一部料金が違わないプログラムもあります)。
⑤代表による特別な個人指導は会員限定となります。
(2)入会金など
①入会金 10000円
②月会費 1000円
※ひかりの輪は、非会員の方でも、その大部分のプログラムに参加できます。
※各料金の特別割引・減免について
学生の方、障害者・病気の方、生活保護受給の方など、何らかの事情でお金にゆとりのない方は、参加料金を減免する場合がありますので、ご相談ください。
※ひかりの輪の料金システムに関して、ごく一部ですが、ネットで、オウム真理教と混同した誤情報が流れているようですのでご注意下さい。
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◎ 入会せずに、参加・体験していただけます。
◎ ひかりの輪は、誰もが学べる開かれた場を志向しています。
大自然・聖地および神社仏閣が、誰でも訪れることができるのと同じように、ひかりの輪は、入会しなくても、ネットやイベントを通じて、誰もが学べる開かれた場を目指しています。
●入会しなくても、多くのイベントに参加し、学ぶことができます。
ひかりの輪には、一般の方が参加できる多くのイベントがあり、入会しなくても、体験していただくことができます。
ひかりの輪は、21世紀のための新しい思想の創造を志し、一般社会に開かれた思想・哲学の学びの場を作るというヴィジョンに基づいて、ネットで学べたり、入会せずに学べたりする仕組みを展開しています。
~ひかりの輪の一般参加可能なイベント~
●セミナー(全国各地の教室等にて月1回開催)
●ヨーガ・気功行法コース(全国各地の教室等にて随時開催。東京教室は毎週開催)
●聖地巡り(全国各地にて不定期開催)
●連休セミナー(東京・大阪を中心に、年3回開催。体験参加もできます)
●その他 各種対外活動(ご招待を受け、トークライブや講演などに出演しています)
お好きなイベントにお気軽にご参加ください(※それぞれ詳細は、下記の各項目をご覧下さい)。
◎最新のイベント情報は、Twitterアカウント@joyu_fumihiro(上祐代表個人アカウント)および@hikarinowa_1(ひかりの輪アカウント)にて、いち早く告知されます。ぜひ両Twitterアカウントをフォローなさってください。
ご質問および参加申し込みも随時受け付けております@hikarinowa_1
メール:tokyo@hikarinowa.net電話:080-2273-3588(担当:細川美香)
お気軽にどうぞ。
◎詳細なイベントスケジュールについてはホームページに随時掲載されます。
●ネットを通じてひかりの輪を知る・学ぶ方法
「どんなところなのか、まずはネットで知りたい」という方、「教室を訪問したいが今は忙しい」という方、「教室を訪問する前にもう少し学びたい」という方、「自分の住んでいるところからは遠くてなかなか訪問できない」という方に、教室を訪問せずにご自宅で、ひかりの輪の教えをある程度学ぶことができるよう、ホームページをご用意しています。ぜひご活用ください。
~ひかりの輪のネットで学べる場~
●ネット生中継(全国各地セミナーの模様を生中継)
●動画コーナー(各種動画が視聴できます)
●ネット教室(学び・修行のための特設サイト)
●教学テキスト(団体サイトで団体の思想に関するテキストを公開しています)
●会員向けサイト(会員向けのパスワード制限サイトですが、必要に応じてご案内しています)
※それぞれの詳細は、下記の各項目をご覧下さい。
●セミナー
全国の各教室でほぼ毎月1回、上祐代表のセミナーが開催されています。一般の方も参加できます。
セミナーでは、教室で行っているヨーガや気功の行法などを無料で体験していただけます。
また、代表への個人的なご質問や、個人面談などもお受けしています。ぜひご参加ください。
◎セミナーのスケジュールは下記ページにて告知されます。
「イベント予定」
◎詳しくは最寄りの教室までお問合せください。
「ご連絡先」
●ヨーガ・気功行法コース
各教室では、随時、ヨーガ・気功行法のコースが開催されています。
リラックスできる行法から、深い瞑想に入る行法まで、多種多様なコースを受けることができます。
まずは、お気軽に無料体験コースをお試しください。
◎詳しくは最寄りの教室までお問合せください。
「ご連絡先」
◎ひかりの輪のヨーガ・気功行法については、下記ページをご参照ください。動画でのコースもご覧いただけます。ご自宅で、動画を見ながら実践することができます。
「ヨーガ・気功」
※また、各種DVDなどもネットショップで販売しています。
「ネットショップ」
●聖地巡り
ひかりの輪では、日本各地の聖地を巡っています。
◎ひかりの輪の聖地巡りの経緯・意味合いと、レポートが下記ページでご覧いただけます。
「聖地めぐり」
◎聖地巡りは不定期開催で、@joyu_fumihiro、@hikarinowa_1および下記ページにて告知されます。
「イベント予定」
◎聖地巡りにご参加いただいた、ロフト席亭・平野悠氏が、ご自身のサイトで記事を掲載していらっしゃいます。
「ロフト席亭・平野悠の好奇心 何でも見てやろう」
「ひかりの輪(元オウム)と行く聖地巡礼同行記 その1」
「ひかりの輪(元オウム)と行く聖地巡礼同行記 その2」
「ひかりの輪(元オウム)と行く聖地巡礼同行記 その3」
※ひかりの輪の聖地巡りには一般の方も参加できますが、聖地巡りはあくまで修行であることを理解し、その趣旨にのっとった行動をとっていただける方に限って、ご参加いただいております。詳細は、こちらのページをご覧下さい。
●連休セミナー
年末年始、ゴールデンウィーク、お盆前後などの連休期間には、東京・大阪を中心に、セミナーが開催されます。セミナーでは、部分的に、一般の方にも体験参加いただけるプログラムがあります。
毎回、テーマに沿った内容となり、上祐代表の講義、初期仏教、大乗仏教等の思想、心理学の学習、ヨーガ・気功行法、瞑想、その他各種ヒーリングメニューで構成されます。
セミナー期間中にのみ受けることのできる、会員限定および会員優待のプログラムも行っていますので、ご関心のある方はお問い合わせ下さい。
●その他 各種 対外活動
上祐代表や指導員が、ご招待を受け、トークライブや講演などに出演しています。
たびたび機会がありますので、ぜひ会場にお越しください。
◎最新のイベント情報は、Twitterアカウント@hikarinowa_koho(ひかりの輪広報部アカウント)、@joyu_fumihiro(上祐代表個人アカウント)および@hikarinowa_1(ひかりの輪アカウント)にて、いち早く告知されます。
◎詳細なイベントスケジュールについては以下のホームページに随時掲載されます。
「イベント予定」
◎これまでの出演(一部ご紹介)
・上祐史浩×ターザン山本×吉田豪×プチ鹿島の『新春時事放談』にゲスト出演(ロフトプラスワン 2011/01/12)
・「プチ鹿島・居島一平の思わず聞いてしまいました!!4」に、鳥肌実氏とゲスト出演(ロフトプラスワン 2010/12/13)
・トークショー「平野悠の好奇心・何でも聞いてやろう--オウムって何?」にゲスト出演(新宿ネイキッド・ロフト 2010/7/21)
●ネット中継
上祐代表の仏教・心理学セミナーを、YouTubeライブで配信。
各教室に来なくても、ご自宅からネットを通じて上祐代表の講義を生中継でご覧いただけます。
お気軽に、ご自宅からセミナー等での上祐代表の講義をのぞいてみてください。以下のページで、平均して月に1回~2回は一般向けライブ配信が行われています。
「上祐史浩・ひかりの輪YouTube」
◎中継スケジュールは下記ページにて告知されます。
「イベント予定」
●動画コーナー
上祐代表の過去の講義の動画や、ひかりの輪のヨーガ等の行法、瞑想音楽、毎月発行している会員向けのDVD機関誌の一部を視聴していただくことができるコーナーです。
講義動画は、相当数掲示していますから、お楽しみください。
また、各種DVDなどもネットショップで販売しています。
「ネットショップ」
●ネット教室
ひかりの輪の公式サイトには、「ネット教室」という特別なコーナーがあります。
これは、各教室で会員の方が行っている学習・実践の一部を、ネット上で体験できるようにと企画されたものです。
いわば、ネット上の教室ですから、「ネット教室」と呼んでいます。
ひかりの輪の教室が映し出されるオープニングの画面から入っていくと、上祐代表の会員向けの講義の動画や、ヨーガ行法、瞑想などの動画を視聴しながら、自宅でお一人でも体験できるような仕組みになっています。
そして、このネット上の教室にも、担当の指導員がおり、メールを通じて、いろいろな質問にお答えしたり、ご相談をお受けすることができます。
●教学テキスト
ひかりの輪で学んでいる、思想や教学テキストについては、下記ページで接していただけます。
セミナー教本などもネットで公開しています。
「代表講義」
●会員向けサイト
ひかりの輪の会員向けのサイトです。会員の方ではなくとも、真剣なご関心のある方はご利用いただいていますので、最寄りの教室までお問い合わせください。
※只今、このサイトはリニューアル中です。再開まで今しばらくご辛抱のほどよろしくお願いします。
●SNSでのひかりの輪
SNS(フェイスブック、ツイッター、ミクシィ)をおやりになっている方でしたら、それらを通して個人的な交流もできます。上祐代表や水野副代表などの指導員が日記などを書いています。他にも、多くのひかりの輪の指導員・会員が参加しておりますので、彼らとのメッセージのやりとりも可能です。お気軽に、それらの媒体から触れていただくのもよいかと思います。
●教室へのご訪問をお待ちしています
団体をご理解いただくには、やはり直接訪問いただくのが一番です。
その場合、担当者の方から、団体とその活動内容を丁寧にご説明させいただき、ご質問にお答えいたします。
また、教室で行っているヨーガや気功の行法、各種のヒーリングなどを無料で体験することができます。
◎教室を訪問された一般の方や、最近新しく入会された方の体験談
「一般・会員の方の声」
教室を訪問され、上祐代表のセミナーに参加された一般の方や、最近新しく入会された方の体験談を、ひかりの輪サイトの「会員の声」で、ご紹介しています。
例えば、「自分でも訪問してみようかな」とか、「でも団体の教室に行くのはちょっとおっくうだな」などとお考えでしたら、すでに訪問された方の体験談・メッセージをご一読いただければ、お役に立てるのではないかと思い、ご紹介しています。
◎詳しくは最寄りの教室までお問合せください。
「お問合せ先一覧」
◎上記ページでは全国の教室を担当する指導員のブログへもリンクされています。指導員のブログで指導員・教室の雰囲気に接していただければと思います。
●ひかりの輪へのご寄付の窓口
ひかりの輪は、21世紀の新しい思想を創造し、人の心身の浄化をお手伝いし、社会へ奉仕していく団体をめざしています。(「ひかりの輪基本理念」参照)
当団体の活動にご賛同いただける方のご寄付を、下記口座において随時お受け付けしております。
なにとぞよろしくお願い申し上げます。
---------------------------------------------------------------
◎振込先
ゆうちょ銀行
記号:10190
番号:88785471
口座名義:ひかりの輪
※ゆうちょ銀行以外の金融機関からのお振り込みの場合は、以下の通りにお願いいたします。
銀行名 ゆうちょ銀行
金融機関コード 9900
店番 018
預金種目 普通
店名 〇一八 店(ゼロイチハチ店)
口座番号 8878547
---------------------------------------------------------------
※お振り込みの際、差し障りのない方は、事務手続き上、お名前・ご住所等をメール等で送っていただければ幸いです(差し障りのある方はこの限りではございません)。
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
4月の岡山での上祐史浩(ひかりの輪代表)のネット勉強会のご案内です。
4月17日(水)の19:30から岡山にて、上祐史浩(ひかりの輪代表)の仏教・ヨガ・心理学ネット勉強会を開催いたしますので、下記の通りお知らせいたします。
会場は岡山市内の一般会議室で、東京にいる上祐とビデオ通話システムで接続して行います。
本セミナーでは、現代社会を生き抜くための強く安定した心・体・知性を培うノウハウ・秘訣を語ります。それは、上祐史浩の経験に裏付けられた、仏教・ヨーガ等の伝統の智恵や、心理学・脳科学・医学等の最新科学の知見の結晶です。
様々な苦しみ・ストレス・悩みの解決法から、若さと健康・長寿の秘訣、仕事・人生の成功に役立つ知性・集中力・直観力を培う方法、深く安定し広がった意識=悟りの境地に近づく道まで、その思想と具体的な実践法をわかりやすく解説します。
様々な変化・競争・不安を抱えた現代を生き抜くための心身の力を強め、新型コロナ感染症等を予防する免疫力の強化にも役立ち、皆さんの心身の健康を守ります。
なお、ひかりの輪は学習教室であって、宗教では一切ありません。講義の中には、心理学や脳科学の知識と共に、仏教やヨーガの思想の学習や、簡単なリラクセーション・瞑想法の実習が含まれますが、特定の神仏・経典・教団への信仰の推奨を含め、宗教活動は一切ありません。安心してお気軽にご参加いただけます。
また、専門的な知識も必要なく、一般の方にも分かりやすく語ります。そのため、多くの一般の参加 者の方から、「目からうろこが落ちた」、「心が落ち着いた」、「自分の問題の突破口が見つかった」など、大変好評をいただいております。 なお、ひかりの輪は、会員にならなくても学ぶことができます。
また、講義の中では、参加者の皆さんの理解を助けるための質疑応答が行なわれます。更に講義後に、ご希望の方に、個人面談・相談(代表ならびに指導員による)も行ないます。講義の内容に限らず、皆さん個人のご質問・ご相談にも、お答えいたします。ご機会、ご関心のある方は、ぜひご参加ください!
①講義
心の安定・強さ、心身の健康、知力・集中力、人間関係を改善する仏教・ヨガ・心理学・幸福学・脳科学の思想に基づいた総合的な幸福の知恵の学習。及び今後21世紀の思想のあるべき方向性のお話。
②健康法・瞑想の実習
どなたでもできるヨーガや医学の体操法・姿勢法・呼吸法・瞑想法の解説と実習。心身の健康、体調不良・ストレスの解消・疾患の予防・免疫力の増強に役立ち、心の安定・平安・集中力・知性・人間関係の改善に役立ちます。
③質疑応答
参加者の皆さんからの何でも質疑応答です。個人的なご質問は、下記の無料の個人面談・相談の際にも可能です。
④個人相談・教本贈呈
講義・実習後に、ご希望の方には、無料の個人面談・相談、スタッフ・他の参加者との懇談の機会を設けております。
4月17日(水)
19:30~22:00
場所:岡山市内一般会議室
参加費:初回3000円(2回目以降3500円)
※本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願い申し上げます。なお、参加される方は、開始時間の15分前までにお越しくださるようお願いします。
※参加料金のお支払いは原則として前払いとなります(当団体から指定させていただく口座への銀行振込)。 当日になって参加を希望されることも可能ですが、まず事前に、参加の可否を当団体担当者にお問い合わせください(当日の場合、お問い合わせは電話でいただくのが確実です)。もし参加可能な場合、参加料金のお支払いは、当日のプログラムの開始前となります。
諸事情でご来場しにくい方に、講義をネット会議室システム(Zoom)でご視聴いただくことができます。質疑応答や講義後の個人面談も可能です。 参加料金は、来場参加より500円引きとお得になっています(初めての方は、事前の本人確認の手続きが必要です)。ご自宅近くのセミナーの開催にはまだ日のある方や、近くにセミナー会場がない地域の方、新型コロナにより来場参加に心配のある方、その他お忙しい方など、多くの方にご利用いただいております。
初参加の方で、ご希望の方には、無料で上祐(やひかりの輪の指導員)の個人相談・面会の機会を設けております(ご希望はこのお知らせの末尾の注意事項をご覧下さい)。また、ひかりの輪のオリジナル教本の贈呈をいたします。
『ひかりの輪教本特集』を贈呈いたします。
以下は本セミナーと団体に関連してHP等に掲示させていただいている情報です。
◆セミナー等に参加された一般・識者の方の声
◆ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
◆プログラムと参加料金のご紹介:全て適価で運営、安心してご参加ください。
◆団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
◆団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆上祐史浩・ひかりの輪チャンネル:上祐史浩の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
●大阪教室担当:山口雅彦
住所:大阪府東大阪市箱殿町5-17
携帯電話:090-6852-4929(山口)
メールアドレス:osaka@hikarinowa.net
大阪・ブログご紹介ページへ
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◆セミナーに関するその他のお知らせとご注意
1.このセミナー(勉強会)は、会員・一般の方を問わずどなたでもご参加いただけます。当団体は入会なしで学ぶことができ、参加者の半数は非会員の方です。イベントにおいて、入会勧誘は行っていません、お気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。
2.初めてご参加を希望される方は、事前に下記まで、ご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.代表との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
4.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
5.ご参加をお断りする場合 ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
※ご注意:本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
1.感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
2.ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。
なお、下記の通り、ヨーガは、免疫力を含めた健康の増進に役立つという多くの研究報告がありますので、ご紹介します。
①「カウンセリング研究」学会誌論文
②「国際行動医学会」論文
③「大阪経大論集」研究論文
④「社会医学研究」研究報告論文
⑤早大助教授の研究:風邪・インフルの予防
⑥厚生労働省HP・肺結核
⑦厚生労働省HP・HIV
⑧米国ハーバード大・メディカルスクールの研究
⑨MERCOLA 自分で管理する健康づくり
※ご注意:上記はヨーガの実践がコロナウイルス感染防止を保証するものではありません。
]]>●トーク内容
・水道橋博士は、上祐と対談した後の一昨年、参院議員に当選したが、うつ病で辞職するなど、激動の人生を送ってきた。博士が参院選に出馬するに至った知られざる背景事情について語る。
・有田芳生氏も、上祐と対談した後に参院議員に当選した。その後落選したが、統一教会問題で脚光を浴びている。
・水道橋博士は、松本人志氏の才能には尊敬し私淑しているが、芸能界の中で珍しく、松本氏は裁判で敗訴するだろうという立場。
・水道橋博士などへの批判をする人もいるが、マスコミやSNSでよく見られる過度な批判や悪口は、悪口依存症という精神的問題。批判をすることでドーパミンなどの脳内物質が出ていて、なかなか抜けられない。
・考えが違うだけで感情的になり、他者を上から目線で攻撃することで満足するという精神的問題がある。たとえ考えが違っても、そもそも人によって考えが違うのが当たり前、考えが違うことに同意しようというスタンスで冷静に話し合うのが欧米の文化だが(ディベート等)、日本人はそういうことに不慣れ。
・最近の水道橋博士の臨死体験を公開。手術後の生活中に大量下血、意識が遠のき、救急搬送され、幽体離脱したり、三途の川を思わせる体験があったりしたエピソード。
・水道橋博士と同じように救急搬送された上祐のエピソードも公開。
・輪廻転生、生まれ変わりは本当にあるのか?アメリカの調査研究に基づく肯定説・否定説を上祐が紹介。
・水道橋博士が見てきた鮮明な夢(明晰夢)について、上祐が解説。
ご視聴は、ロフトプラスワンHPまで
【配信チケット】
視聴チケット¥2000(アーカイブ1週間配信 4/2 23:59まで ※ご購入は21時まで)
*配信チケットはzaikoで発売中!
上祐史浩が語るオウム真理教・旧統一教会・創価学会など、
今激震走る宗教・カルト・政治の問題、米トランプ派など国内外に広がるオウム的陰謀論、大島てるの、元オウム真理教物件の調査結果を含めた事故物件問題まで、何でもありの異色のトークイベントです!
来場された皆さまのご質問にもすべてお答えします!
ぜひお越しください。ネット配信あり。
【出演】
上祐史浩(ひかりの輪代表/元オウム真理教幹部)
大島てる(事故物件公示サイト「大島てる」代表)
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▶OPEN 18:00 / START 19:00
▶視聴チケット¥2000(アーカイブ1週間配信)
▶会場閲覧チケット
メール予約¥2,500 / 当日¥3,000(共に1オーダー必須(¥600以上))
来場観覧&ネット配信のお申し込みはこちら(お店のHP)をご覧ください。
◆セミナーの趣旨
現代社会を幸福に生きるために役立つ安定した心、心身の健康、知性や集中力、自己実現や人間関係を改善するノウハウ・秘訣を学びます。実際の経験にも裏付けられた、仏教・ヨーガ等の伝統の智恵や、心理学・脳科学・医学等の最新科学の知見の結晶です。
様々な苦しみ・ストレス・悩みの解決法から、若さと健康・長寿・免疫力強化の秘訣、仕事・人生の成功に役立つ知性・集中力・直観力、良い人間関係を培う方法、さらには、悟りの境地に近づく道程まで、その思想と具体的な実践法をわかりやすく解説します。
宗教では一切なく、予備知識も不要で、どなたでも参加いただくことができます。ご希望の方には、無料で上祐との個人相談やオリジナル教本の贈呈も致します。初回参加費は3000円です(2回目以降3500円)。
毎回、多くの一般の皆様にご参加いただいております。お気軽にお申込み・お問い合わせください。
◆セミナーの概要・構成
①講義
心の安定・強さ、心身の健康、知性・集中力・人間関係の改善・自己実現の力を高める仏教・ヨーガ・心理学・脳科学の知恵に関する講義です。それは人類の歴史の流れに基づいた今後21世紀の思想の方向性も示すものでもあります。
②健康法・瞑想法の実習
どなたでもできて効果の高いヨーガや医学の体操・姿勢法・呼吸法の解説と実習です。ストレス・不安・怒りを静め、心身の健康、知性・集中力の増大、人間関係の改善に役立つものです。
③質疑応答
講義では、参加者の皆さんからの質疑応答を逐次行います。また、個人的な質問がある方は、下記の無料の個人相談の際にも行うことができます。
④個人相談・教本贈呈など
講義・実習後に、ご希望の方には、無料で上祐との個人相談・面談の機会を設けております。また、ひかりの輪のスタッフ・他の参加者との懇談の機会もございます。お気軽のご参加ください。また、上祐・ひかりの輪のオリジナル教本(下記に写真)の贈呈もいたします。
なお、繰り返しになりますが、ひかりの輪は学習教室であって、宗教では一切ありません。講義の中には、心理学や脳科学の知識ともに、仏教やヨーガの思想の学習や、簡単なリラクセーション・瞑想法の実習が含まれますが、特定の神仏・経典・教団への信仰の推奨を含め、宗教活動は一切ありません。安心してお気軽にご参加いただけます。
また、専門的な知識も必要なく、一般の方にもわかりやすく語られます。そのため、多くの一般の参加者の方から、「目からうろこが落ちた」、「心が落ち着いた」、「自分の問題の突破口が見つかった」など、大変好評をいただいております。 ひかりの輪は、会員にならなくても学ぶことができますので、その点もご安心ください。
◆セミナーの日時・場所・参加費・特典
・日時
4月28日(日)13:00~15:45頃(事後に個人面談等も)
(※開始は13:00ですが、会場での受付・ご案内の都合上、
開始10分前の12:50までにお越しください)
・場所
東京都内の一般会議室で:最寄り駅:溜池山王、赤坂、六本木
※参加人数によっては、一般会議室ではなく千歳烏山(世田谷区)にある東京教室での開催となります。
・参加費
初回:3000円 ※2回目以降:3500円
※参加料金のお支払いは原則として前払いとなります(当団体から指定させていただく口座への銀行振込をお願いしております)。
当日になって参加を希望されることも可能ですが、まず事前に、空席の有無など、参加の可否のご確認のために、下記の担当者までお問い合わせください(当日の場合、お問い合わせは電話でいただくのが確実です)。ご参加が可能な場合、参加料金のお支払いは、当日のプログラムの開始前(会場にて)となります。
※心身障碍者の方や、経済上の理由等がおありの方には、割引料金の用意がありますので、ご相談ください。
※なお、4月28日の次の東京でのセミナーは、5月26日(日)13:00~を予定しています。それ以降はひかりの輪のHPの長期予定をご覧ください。
◆ネット参加のお勧め
諸事情でご来場しにくい方に、講義をネット会議室システム(Zoom)でご視聴いただくことができます。質疑応答や講義後の個人面談も可能です。
参加料金は、来場参加より500円引きとお得になっています(初めての方は、事前の本人確認の手続きが必要です)。
ご自宅近くのセミナーの開催にはまだ日のある方や、近くにセミナー会場がない地域の方、その他お忙しい方など、多くの方にご利用いただいております。(今回の東京でのセミナー以外にも、全国各地のセミナーに、どこからでもネットでご参加いただくことができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください)。
ひかりの輪・東京担当:細川美香
担当者携帯電話:080ー2273-3588
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
以下は、本セミナー、上祐史浩、ひかりの輪などに関連するHPの情報ですので、よろしければご覧ください(クリックしていただくご覧いただけます)。
●セミナー等に参加された一般・識者の方の声:雰囲気を感じていただけます。
●ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
●プログラムと参加料金のご紹介:全て適価で運営、安心してご参加ください。
●団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
●団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆上祐史浩・ひかりの輪YouTubeチャンネル
上祐史浩の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
◆セミナーにご参加にいただく上のお知らせとご注意
1.上記の通り、本セミナー(勉強会)は、会員・一般の方を問わずどなたでもご参加いただけます。また、当団体は入会なしで学ぶことができ、参加者の半数は非会員の方です。イベントにおいて、入会勧誘は行っていません、お気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。
2.初めてご参加を希望される方は、必ず事前に当方にご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.また、本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前にご連絡くださるようお願い申し上げます。
4.上祐との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
5.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
6.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
7.本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
①感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
②ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。
なお、下記の通り、ヨーガは、免疫力を含めた健康の増進に役立つという多くの研究報告がありますので、ご紹介します。
①「カウンセリング研究」学会誌論文
②「国際行動医学会」論文
③「大阪経大論集」研究論文
④「社会医学研究」研究報告論文
⑤早大助教授の研究:風邪・インフルの予防
⑥厚生労働省HP・肺結核
⑦厚生労働省HP・HIV
⑧米国ハーバード大・メディカルスクールの研究
⑨MERCOLA 自分で管理する健康づくり
※ご注意:上記はヨーガの実践がコロナウイルス感染防止を保証するものではありません。
現代社会を幸福に生きるために役立つ安定した心、心身の健康、知性や集中力、自己実現や人間関係を改善するノウハウ・秘訣を学びます。実際の経験にも裏付けられた、仏教・ヨーガ等の伝統の智恵や、心理学・脳科学・医学等の最新科学の知見の結晶です。
様々な苦しみ・ストレス・悩みの解決法から、若さと健康・長寿・免疫力強化の秘訣、仕事・人生の成功に役立つ知性・集中力・直観力、良い人間関係を培う方法、さらには、悟りの境地に近づく道程まで、その思想と具体的な実践法をわかりやすく解説します。
宗教では一切なく、予備知識も不要で、どなたでも参加いただくことができます。ご希望の方には、無料で上祐との個人相談やオリジナル教本の贈呈も致します。初回参加費は3000円です(2回目以降3500円)。
毎回、多くの一般の皆様にご参加いただいております。お気軽にお申込み・お問い合わせください。
◆セミナーの概要・構成
①講義
心の安定・強さ、心身の健康、知性・集中力・人間関係の改善・自己実現の力を高める仏教・ヨーガ・心理学・脳科学の知恵に関する講義です。それは人類の歴史の流れに基づいた今後21世紀の思想の方向性も示すものでもあります。
②健康法・瞑想法の実習
どなたでもできて効果の高いヨーガや医学の体操・姿勢法・呼吸法の解説と実習です。ストレス・不安・怒りを静め、心身の健康、知性・集中力の増大、人間関係の改善に役立つものです。
③質疑応答
講義では、参加者の皆さんからの質疑応答を逐次行います。また、個人的な質問がある方は、下記の無料の個人相談の際にも行うことができます。
④個人相談・教本贈呈など
講義・実習後に、ご希望の方には、無料で上祐との個人相談・面談の機会を設けております。また、ひかりの輪のスタッフ・他の参加者との懇談の機会もございます。お気軽のご参加ください。また、上祐・ひかりの輪のオリジナル教本(下記に写真)の贈呈もいたします。
なお、繰り返しになりますが、ひかりの輪は学習教室であって、宗教では一切ありません。講義の中には、心理学や脳科学の知識ともに、仏教やヨーガの思想の学習や、簡単なリラクセーション・瞑想法の実習が含まれますが、特定の神仏・経典・教団への信仰の推奨を含め、宗教活動は一切ありません。安心してお気軽にご参加いただけます。
また、専門的な知識も必要なく、一般の方にもわかりやすく語られます。そのため、多くの一般の参加者の方から、「目からうろこが落ちた」、「心が落ち着いた」、「自分の問題の突破口が見つかった」など、大変好評をいただいております。 ひかりの輪は、会員にならなくても学ぶことができますので、その点もご安心ください。
4月13日(土)13時30分~2時間程度 上祐史浩の仏教・心理学セミナー
(終了後個人面談等も)
(※開始は13時30分ですが、会場での受付・ご案内の都合上、
開始15分前の13:15までにお越しください)
場所 ひかりの輪仙台教室(仙台市宮城野区東仙台)
※最寄り駅は:JR東北本線「東仙台」:駅から徒歩約10分弱です。
※本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願い申し上げます。なお、参加される方は、開始時間の15分前までにお越しくださるようお願いします。
・参加費
セミナー: 初回:3000円 ※2回目以降:3500円
※参加料金のお支払いは原則として前払いとなります(当団体から指定させていただく口座への銀行振込をお願いしております)。
当日になって参加を希望されることも可能ですが、まず事前に、空席の有無など、参加の可否のご確認のために、下記の担当者までお問い合わせください(当日の場合、お問い合わせは電話でいただくのが確実です)。ご参加が可能な場合、参加料金のお支払いは、当日のプログラムの開始前(会場にて)となります。
※心身障碍者の方や、経済上の理由等がおありの方には、割引料金の用意がありますので、ご相談ください。
諸事情でご来場しにくい方に、講義をネット会議室システム(Zoom)でご視聴いただくことができます。質疑応答や講義後の個人面談も可能です。
参加料金は、来場参加より500円引きとお得になっています(初めての方は、事前の本人確認の手続きが必要です)。
ご自宅近くのセミナーの開催にはまだ日のある方や、近くにセミナー会場がない地域の方、新型コロナにより来場参加に心配のある方、その他お忙しい方など、多くの方にご利用いただいております。
■以下は本セミナーと団体に関連して、HP等に掲示させていただいている情報です。
◆セミナー等に参加された一般・識者の方の声:雰囲気を感じていただけます。
◆ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
◆学習システム・教材・料金等のご案内:全て適価で運営、安心してご参加ください。
◆団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
◆団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆上祐史浩・ひかりの輪チャンネル:上祐代表の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
担当:宗形真紀子
住所:宮城県仙台市宮城野区東仙台5丁目-30-23
電話:022-707-3420
メールアドレス:sendai@hikarinowa.net
仙台・ブログご紹介ページ(写真・地図あり)
◆セミナーにご参加にいただく上のお知らせとご注意
1.上記の通り、本セミナー(勉強会)は、会員・一般の方を問わずどなたでもご参加いただけます。また、当団体は入会なしで学ぶことができ、参加者の半数は非会員の方です。イベントにおいて、入会勧誘は行っていません、お気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。
2.初めてご参加を希望される方は、必ず事前に当方にご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.また、本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前にご連絡くださるようお願い申し上げます。
4.上祐との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
5.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
6.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
7.本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
①感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
②ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。
なお、下記の通り、ヨーガは、免疫力を含めた健康の増進に役立つという多くの研究報告がありますので、ご紹介します。
①「カウンセリング研究」学会誌論文
②「国際行動医学会」論文
③「大阪経大論集」研究論文
④「社会医学研究」研究報告論文
⑤早大助教授の研究:風邪・インフルの予防
⑥厚生労働省HP・肺結核
⑦厚生労働省HP・HIV
⑧米国ハーバード大・メディカルスクールの研究
⑨MERCOLA 自分で管理する健康づくり
※ご注意:上記はヨーガの実践がコロナウイルス感染防止を保証するものではありません。
]]>心理学部門、ヨーガ・気功などの行法部門を担当しています。行法では流体循環気功というオリジナルの気功を作りました。
仏教の開祖、仏陀釈迦牟尼は、「偉大な心理学者」と西洋の仏教学者に言われています。心の仕組みと苦しみの仕組みが説き明かされていて、21世紀の現代にこそ仏教の果たす役割は大きいと思います。
ひかりの輪では、その教えを現代社会の問題に対応すべく新たに説き明かしていくことを目指しています。
仏教の教えと心理学(ユング心理学、トランスパーソナル心理学など)を融合させて、現代人にもわかりやすく、受け入れやすく仏教の法則を伝えていくことが自分の役割であると思っています。
これまで、社会心理学、ユング心理学、トランスパーソナル心理学、認知療法、交流分析、ヒプノセラピーなどを学びました。様々な心理学に加えて、退行催眠療法(ヒプノセラピー)に関しては、全米の認定セラピストの資格も持ち、多くの人々に同療法を施した経験を持っています。
自分自身の瞑想を深め、研究を深めて多くの方々のお役に立てる実践ができたらと思っています。
これまでの現代心理学と、仏教・ヨーガなどの東洋の伝統的な思想の中に見られる心理学の双方を研究した結果として、2019年に「東西心理学総論」講座を開設し、毎月講義を行うととともに、これまでに関連教本(東西心理学総論教本)7冊を発刊しました。
◎経歴
1958年 静岡県生まれ
中央大学で社会心理学を学ぶ
卒業後、知的障害児者の施設で子供・大人の人たちの指導にあたる
1990年6月 オウム真理教に出家
2007年3月 オウム・アーレフを脱会
2007年5月 ひかりの輪の立ち上げの中心的スタッフとなり、役員となり、名古屋教室担当、大阪教室でも会員、一般の方への指導を行っている。
◎連絡先ほか
山口雅彦メールアドレス nagoya@hikarinowa.net
@hikari_yama
facebookhttps://www.facebook.com/masahiko.yamaguchi.50
ブログ:ひかりの輪名古屋教室 山口雅彦のブログ ]]>
◎オウムの総括
ひかりの輪が設立されて行った、個人のオウム時代の総括・反省の文章は、オウムの教訓サイト私のオウム真理教総括に掲載しています。
]]>
私は現在、副代表としてひかりの輪の業務に携わりながら、上祐代表の活動の補佐として、全国の支部教室でのセミナー、聖地巡りなどのイベントに同行しています。
各イベントでは記録としての写真撮りやネット中継を担当し、活動をブログやSNSなどでご紹介しています。
◎担当地域:九州全域、広島・山口などの山陰地方、沖縄
携帯電話:080-6528-0369
◎経歴
1959年 神奈川県生まれ
中学時代にヨガを始める。
高校時代は生物部で自然観察に没頭。
その後6年間仙道修行にのめりこむ
1989年 オウム真理教に入信
2007年3月 オウム・アーレフを脱会
2007年5月 ひかりの輪に参加
2022年現在 副代表役員、経理部長、九州地区主任
◎連絡先ほか
メールアドレス :fukuoka@hikarinowa.net
水野愛子のつれづれ草:http://ameblo.jp/ainohito1/
facebook:http://www.facebook.com/profile.php?id=100002069094518
mixi:http://mixi.jp/show_friend.pl?id=10465321
twitter :http://twitter.com/ainohito1
さて、私自身につきましては、どのような変化をもって今に至っているのかを少しご紹介させていただきます。
事件を引き起こすに至った間違った信仰から脱却していくには時間がかかりましたが、聖地巡りなどで、ひかりの輪の教えを実際に追体験できたことが大きな助けになったと感じています。
ひかりの輪では聖地巡りを学習実践の一つの柱としています。思い入れがあった屋久島ではその後の変化がありました。
学生時代から植生や生態系に関心があり、世界的にも貴重な植生分布と特異な気象環境から一度は訪れたかったところでした。巡礼では、雄大な自然と島の特徴でもある雨に遭遇し、貴重な体験をさせていただきました。
もともと生物の生死が循環によって成り立っていることに大変興味があったのですが、生き物の生死と水などの循環が、ひかりの輪で説く、「すべては繋がって関連しあいながら存在している」という循環の教えそのものであることを深く認識できたように感じました。
それまでは別々(生態系と教え)と認識していたものが、ぴたっと結びついた感覚は形容しがたい喜びでした。
もう一つは心が動かなくなった体験です。念願の屋久島を訪れることができたのですから、「また行けたら」と思うところですが、巡礼後ほどなく心にわいてきたのは、「自分がいるところが聖地だ」という思いでした。
以前はストレス発散の一助として旅行していたのですが、日常とのギャップからさらに苦しみが増す経験を何度も繰り返していましたので、求めないことで得られる心の平安の訪れはたいへん有り難いことでした。
また、私の担当の一つにヨーガや気功などの行法があります。
ナチュラルヨーガを考案し自ら指導していた時のことです。比較的ハードな行法が続いた最後にシャヴァアーサナというリラックスのポーズをとっていると、自分の想念と他の人達のそれが繋がって一つに混じり合ってひとつになった感覚を覚えました。
その時は、意識が安らかで、波一つない静かなものでした。わずか十数分の体験でしたが、究極のリラックスと一体となった感覚は忘れ得ないものとなりました。
体験というのはそれまでの修習や蓄積によって複合的にもたらさせるものだと思いますので、これからもかつての反省を深めつつ、あらゆる存在に繋がりを見る、輪の教えを学んでいこうと思います。
そして、これまで多くの方々に精神的物理的に助けられてまいりました。そのご恩返しとしても、自分の体験を生かし、教えを求める多くの方々のお手伝いをしていきたいと思っております。
詳しい経歴は、以下のオウムの総括のブログ記事でご覧いただけます。
◎オウムの総括
水野愛子個人の、オウムの総括文書は、『オウムの教訓--オウム時代の反省・総括』ブログ
『オウム・アーレフの総括』
◎活動分野
・オウムの総括を深めるための研究・執筆・講演(主に、宗教と社会・歴史・平和に関するテーマで)
・報道関係者・官公庁・地域住民の皆さまなど社会の各方面の方々へのご対応
・テロ防止のために活動する様々な機関・個人へのご協力
◎経歴
・1969年、大阪府寝屋川市生まれ。同府門真市などで育ち、1979年に香川県へ転居
・1985年、香川県立高松高等学校入学、翌年、大阪府門真市に戻り、転校
・1988年、転校先の大阪府立四條畷高等学校を卒業
・1989年、オウム真理教(大阪支部)に入信
・1990年、佛教大学(京都)在学中に、オウム真理教に出家(大学中退)
出家後は、教団内で、建築部、外報部、編集部、広報部、法務部に所属
オウム・アーレフ時代の最後の役職は、法務部長
・2007年3月、アーレフを脱会。
・2007年5月、ひかりの輪の設立に参加。副代表、法務部長、広報部長に就任
・2009年より、自己内省法「内観」の学習・実践・研究を始め、内観の国際的権威の大学教授のもとで集中研修を受講し、内観の指導員(面接員)となり、多くの内観者のお手伝いをし、内観国際会議でも発表を行った
・様々な宗教思想の研究を続けており、特に2019年からは、ひかりの輪で宗教思想総論講座を担当。文献に加え、寺社・聖地の訪問によるフィールドワーク、さらには縄文文化とその精神性・宗教性を探究している
◎連絡先
ひかりの輪広報部メールアドレス:koho@hikarinowa.net
◎美しい日本を愛していた
子供の頃から、美しい日本の伝統・文化・風土を愛していました。
中学・高校時代は、日本の平和と安全を守り、皆が心豊かな生活を送れる社会のお役に立ちたいと思い、自衛官か警察官またはその関係の公務員になることを志望していました。
しかし、結局は世界に住む人ひとりひとりの心を安らかにすることがそのための道だと思い、思想や宗教を探究し始め、仏教にめぐりあい、そしてオウム真理教を選んで入信・出家しました。
ところが、そのオウム真理教が、日本の平和と安全、人々の心の安らぎを根底から揺るがし、破壊してしまったことに激しく葛藤し続けた結果、初心に帰ってやり直したいと思い、上祐氏と共に歩む決意をしました。
◎なぜ事件を起こしたのか・・・「善いこと」が「悪いこと」へ
なぜ、あのような事件が起きたのか。いや、起こしたのか?
誰だって最初から悪いことをやろうと思っていたわけではありません。ましてや、悪いことをするためにオウムという教団に入ったわけではありません。
むしろ、それとは正反対に、善いことをしようと思って、入信・出家し、修行してきたのです。
ここに一つのヒントがあるように感じます。
「善いこと」をしようと思っていたら、いつの間にか「悪いこと」をやってしまっていた……。
◎残酷な事件の起きない平和な世の中にしたかった
私はまだ幼稚園児だった頃、テレビで戦争の場面を見て、人間というのは何と残酷なことをするのだろうと思い、子供心に傷つきました。
小学生になると、アメリカの原爆投下や、ナチスのユダヤ人虐殺、大戦中の日本軍による大陸での残虐行為などを知り、驚き、恐れ、こういうことが起きない平和で安全な世の中にしたいと思ったのです。
つい一昔前には、隣国の中国では文化大革命、カンボジアではポルポト革命によって、それぞれ自国民に対する大虐殺が行われました。
なぜ人間はこんな残酷なことを、隣国の人たちだけではなくて、自国民に対してすら行えるのか。
◎歴史上の残酷な事件を、自分たちが繰り返してしまった
しかし、これらのことも、よく勉強してみると、その主導者や追随者は、そもそも当初は「善いこと」をしようと思っていたようなのです。
もっとも、その「善いこと」というのも、きわめて主観的なものだといえます。自分が主観的に何かを「善いこと」だと設定すれば、それに反対すること、従わないことは、ただちに「悪いこと」となり、正義の制裁の対象になってしまいます。
オウム事件に関与した人たち、さらには私も含めて、関与はしなかったけれども事件を一時的にでも肯定したいと思った人たち――それはとりもなおさず自分が実行を命じられていたら実行に踏み切った可能性が高い人たちともいえましょうが――は、こうした歴史の中で繰り返されてきた過ちをまたもや犯してしまったのではないでしょうか。
私を宗教の道に進ませた歴史上の残酷な事件の数々の悲劇を、何と私たち自身が繰り返してしまった。
それを思ったときに、私は、自分がこの身で経験してきたことを歴史上の事例にあてはめて、宗教や科学等の幅広い分野に基づき研究して、今後二度と同じことが起きないようにしたいと考えるに至りました。
◎償いのために少しでも進んでいきたい
「組織が犯した過ちを組織として反省し更生していけるか」
「たとえ自分が直接関わっていない犯罪でも、真剣に自分の問題としてとらえて総括して立ち直っていけるか」
「私たちと同じ過ちを現に犯し、あるいは未来に犯すかもしれない人たちへの教訓を残し、平和と安全に寄与していくことができるか」
これから死ぬまでは、前半生の過ちの償いのための人生となりますが、事件で傷ついた人々や社会のために少しでも進んでいきたいので、多くの皆さまのご指導をいただければと考えています。
◎サリン事件被害者の家族から教えられた自己反省法「内観」
以上のような気持ちを抱きながら、私はオウム事件の総括作業を行ってきました。
ひかりの輪の会員を集めて、オウム時代を反省・総括する会合を繰り返し開催し、その検討結果を私が団体の総括文にまとめました。そして、記者会見で発表したり、サイトで公表したりして、社会にお役に立てようと努めてきました。
すると、地下鉄サリン事件で被害を受けた夫君をお持ちの女性の方が、以上の総括をご覧になり、自己反省の瞑想である「内観」をやってみてはどうかと私に提案してくださいました。
この女性の方は、犯罪者を更生させたり等する役割を持つ準公務員「保護司」でいらっしゃいますが、犯罪者更生に顕著な効果をあげてきた自己反省法「内観」が、私たちの総括をさらに深めるのに役立つだろうと考えて、教えてくださったのです。
内観とは、もともと、自分を反省するための浄土真宗系の一派の修行「身調べ」から生まれたもので、身調べから宗教的な要素を取り除いて、誰にでも実践可能な自己探求法として70年ほど前に確立されたものです。
企業研修や学校教育、心理的な治療の場のみならず、犯罪者更生、更生教育のために、少年院や刑務所等でも指導されてきました。
内観では、一定期間(まずは7日間ほどが望ましい)、外部から自分を遮断した上で、内省に集中し、自分がこれまでの生涯で、
①他人からしてもらったこと
②他人にして返したこと
③他人に迷惑をかけたこと
を一つ一つ思い出していくという作業をします。
その際、内観に通じた面接者の手助けを随所随所で受けることになります。
人はえてして、他人から何かしてもらうことを当然としていて、してもらったことはあまり覚えていない一方で、してもらえなかったことを不満に思い、恨む傾向がある。
実は、他人から非常にたくさんのことをしてもらっているにもかかわらず、自分はその他人に大したことをしてあげておらず、むしろ迷惑を多くかけてきた--こうしたことを、深い意識から想起していくことにより、自分の自己中心性を自覚し、反省し、他者への感謝と奉仕に向かっていくのです。
いわゆる人格障害といわれる状態にある人々(これは広い意味で、ほとんどの人が当てはまるようです)が、こうした内観を通じて、バランスの取れた人格に矯正されてきたそうです。矯正というか、それが本来の人間の在り方なのでしょうから、正常な状態に戻ったという方が適切かもしれません。
内観では、まず母親を対象にして思索をしていくので、親とのトラブルを抱える多くの人たちが、内観によって問題を解決してきたということです。
◎内観で気づいたオウムの過ち
私も、内観の先生のお世話になって1週間の集中内観を行いました。
すると、これまでの生涯で自分が多くの人に支えられて生きてきたということを、すっかり忘れてしまっていたことを涙ながらに実感しました。そして、今まで自分一人で生きてきたかのような傲慢な意識になって、自己中心的になり、周りに多大な迷惑をかけてきたことを実感させられたのでした。
自己中心なるがゆえに独善に陥り、他に迷惑をかけてしまうという、オウムの過ちの一端が、内観をして見えてきました。
特に両親には本当に大きな迷惑をかけたことに気づきました。申し訳ないという感情が高まり、私はオウム真理教に出家して以来、20年ぶりに実家に帰り、両親にお詫びをしました。
私を受け入れてくれた両親の愛を感じたとき、この世界は、私のようなどうしようもない人間でも受け入れてくれて、育ててくれて、見守ってくれる仏のような存在があるのだと実感し、涙が止まりませんでした。
内観の実践により、自分をとりまく万物への感謝が深まり、感謝が深まるがゆえに、必要以上にあれが欲しいこれが欲しいという貪りも少なくなりました。それどころか、いかに周辺に恩返しをしていこうかと考えられるようになりました。
率先して内観を体験した私は、これをひかりの輪の会員に紹介し、ひかりの輪の主要な教えの中に取り入れていくようにしました。その結果、多くの会員が、かつてのオウムの過ちを反省し、総括を深め、感謝と恩返しの実践を行えるようになっていきました。
自らを振り返り、反省・総括を深めることによって、さらにそれを助けてくれる人が現れてくださり、より深い反省と総括そして、他者への恩返しの気持ちを強めることができました。この天と人の恩に報いるために生きていきたいと思います。
以下の私の総括文は、2008年に書いたものですので、その後に体験した内観で気づいたことまでは記されていません。現在、大幅に加筆しています。その際はまた公表いたしますので、皆さまのお役に立てれば幸いです。
◎オウムの総括
広末晃敏のオウムの総括文書「わたしが起こしたオウム事件」はこちらへ
]]>
オウムを含めた従来の問題を超えた、21世紀に役立つ、新しい幸福の思想、哲学の創造を志しています。
実際に何を考え、何をしているかを知っていただき、また、自分も学ばせていただくために、インターネットで、サイトやブログ、SNSを活用しています。
私の経歴・プロフィールなどは、「上祐史浩オフィシャルサイト(プロフィール)」の方で、ご紹介しておりますのでご参照ください。
上祐史浩Twitter:http://twitter.com/joyu_fumihiro
上祐史浩オフィシャルサイト:http://www.joyu.jp/
上祐史浩Amebaブログ:http://ameblo.jp/joyufumihiro/
上祐史浩facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100002032418376
]]> ①心の幸福、ストレスからの解放、悟りの探求
②気の鍛錬・精神性を高める学習、実践
悟りの手段として、ヨーガ・仏教・仙道・中国医学が説く、心身の健康をもたらす気の思想の学習や実践、精神性を高める実践(潜在力の開発)について、現代の日本人にあった、安全でわかりやすい教え、身体行法、瞑想法、その他特殊な実践法の指導。 また、これに関連して、仏教の学習、実践に用いられる各種の法具の素晴らしさや、そのヒーリング効果の紹介や使用法の指導・販売。
③現世幸福・自己実現
いろいろな問題を抱える方や、実現した目標のある方に、日常生活を安定した心で、健やかに、そして、力強く生き、目標を最善の形で達成するための様々な宗教的・心理学的な教え・思想・技法・ノウハウの指導。また、各種の占星学の鑑定とその後の処方など。
④癒し・ヒーリング
心身の苦しみを取り除くための仏教、ヨーガ、仙道・気功、の実践に由来するヒーリング、さらに、心理療法、入浴ヒーリング、自然分野の指導・実行。
⑤聖地巡り・自然の中での学習、実践
全国の様々な聖地・優れた自然に触れる、その中で瞑想・気功・ヨガを行なうことで、心身を浄化し、大自然からの学び、大自然と一体となる試みを行っています。
⑥個人的な相談受付
全国の本部・支部教室で、会員の方の相談に加えて、一般の方との面談・相談を受けています。
他に、オウム時代の反省・総括を深め、HPで情報公開すると共に、被害者遺族の方々賠償の推進や、アレフの洗脳的教化の被害者緒救済、また、将来のテロの抑止のための国内外の専門家への協力などを行っています。
私と私の住むひかりの輪本部教室のお問い合わせ先は、以下の通りです。
上祐史浩個人メールアドレスjoyu@hikarinowa.net
ひかりの輪本部教室
住所:東京都世田谷区南烏山6-30-19
GSハイム烏山201
窓口担当:細川(携帯電話:080-2273-3588)
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
広報部:担当:広末
窓口電話 :080-6515-0369
メールアドレス:koho@hikarinowa.net
※なお、ネットなどでこれまでお寄せいただいたさまざまなご質問等、Q&Aコーナーなどで匿名での紹介をさせていただくときがあります。(もし、匿名でも紹介してほしくない場合は、質問する際その旨お知らせお願いします)
]]>他には、名古屋、大阪支部教室で行われるセミナーや年3回行われるセミナーなど、全国各支部教室のお手伝いを行っています。
教室活動の中では、イベントに参加される会員や一般の皆様のご相談をお受けするなどの対応をさせていただいています。
このような機会の中で、多くの人に支えられていることを実感しているわけですが、支えてくださっている方々に感謝をし、多くの方のお役に立つことができるように、日々、自他の区別を超えるよう努力をし、慈悲の体得に向けて邁進したいと思います。
このサイトで紹介されている他の指導員の方々は、さまざまな宗教や精神世界に関する深い知識や、ヒーリングの専門技能を持っています。しかし、私自身は、支部教室活動が中心ということもありますが、昔から、色々なことに関心があり、色々なことをそつなくこなしていますが、これといって、自分の専門分野とか、特殊才能がないのが特徴です。いわゆる器用貧乏とでもいいましょうか。
◎経歴
1966年3月 愛知県で生まれ、岐阜県で育つ
2007年3月 アレフ(オウム真理教)を脱会。
2007年5月 オウムの反省のもと立ち上げたひかりの輪で、 スタッフとして人生を再スタート。ひかりの輪では、副代表に就任。
2022年4月 東京本部教室に指導員として在住しています。千葉地区主任
関東全域を担当しており、名古屋、大阪など、全国各地の支部教室を訪問してます。
上祐史浩のセミナー・勉強会・個人相談・聖地巡りの開催、更には、アレフ脱会支援の相談に従事しています。
2019年より、「上祐史浩・ひかりの輪Youtubeチャンネル」の主任担当となり、2021年10月には、上祐に引き続き、Youtubeチャンネル「街録」に出演しました。
「トマホークチャンネル」(2022年4月)にも出演させていただきました。
(オウムに入信・出家・脱会するまで(2007年)まで、いろいろなことがありました。ここまでのプロセスはオウムの教訓サイト『オウム・アーレフの総括』でご覧いただけます。 ご興味のある方はどうぞ)
◎連絡先
メールアドレスtokyo@hikarinowa.net
電話番号:080-2273-3588
facebook:http://www.facebook.com/profile.php?id=100002113583973
ミクシィ:https://mixi.jp/show_profile.pl?id=10324646&from=account_menu
ブログ:東京本部教室(千葉・横浜連絡所)/細川美香のブログ
日々のできごとや東京本部教室(千葉・横浜連絡所)のお知らせをつぶやきます。
東京本部教室のご紹介
]]> ◎私の好きなこと
以下は、私の技能でもなく、担当分野でもなく、単なる趣味としてですが、
(1)自然が好きです。
オウムに出家する前から、よく各地の自然・聖地を観光しました。ひかりの輪のナチュラルヒーリング(聖地・自然の中の癒し)は気に入っています。
(2)物を作るのが好きです。
細川家の伝統です。陶器の製作家や、作曲家などがいます。ひかりの輪のホーリーアートヒーリング(宗教芸術による癒し)のお手伝いをしています。
(3)京都、そして、奈良吉野の天河が気に入っています。
仏像が好きです。好きな仏像は、広隆寺の弥勒半迦思惟像と、熊野那智の青岸渡寺の如意輪観音です。素晴らしい仏像は、最高の癒し効果があります。
(4)良い香りが好きです。
名前の通り、美しい香りが好きです。ひかりの輪も、アロマテラピー、自然で神聖な香りによる癒しを取り入れています。
(5)きれいな物が好きです。
例えば、花が好きです。私の東京本部教室もきれいです。(^^)
美しい心は、整理整頓からがモットーです。ぜひ本部教室にお越し下さい。
(6)上祐代表は......
愛もあるし、 面白いところもあるし、厳しいところもある人です。
こうして、平凡・器用貧乏・癒し系の私ですが、最大の特徴は、不思議なことに、優れた友人、知人に恵まれる運があることで、皆さんに感謝して生きています。ひかりの輪の中では、潤滑油的な役割を果たして、ご利用下さる皆さんに奉仕させていただければ、と思います。
◎オウム脱会から現在までの道のり
2014年1月でひかりの輪となり7年になりつつありますが、振り返れば、瞬く間に過ぎ去ってしまったような印象を受けます。アレフと対立していた代表派時代から含めれば、もう少し長いですが。
2004年~2007年までの代表派、そして、オウム・アレフを脱会し、ひかりの輪の活動をしていくなかで、いろんな気づきや、大自然の中などで心が広がっていくなどの体験を行っていきました。
代表派の活動を行いながら、私は「麻原が作り上げた何かを超えていかなければいけない、壊していかなければいけない」という思いに駆られるようになり、その思いは、どんどん膨らんでいきました。最初の頃は、それが何であるのか、わかりませんでしたが、今では、このようなことであると考えています。
それは、オウム真理教の教えは、麻原を神として絶対視し、私たちこそは選ばれた魂であって、それ以外は凡夫・外道という選民思想。オウムが善であり、それ以外は悪であるという、究極の善悪二元論でした。その先に事件がありました。
今から思えば、これは、非常に傲慢であり、おかしなことだ、と思えることばかりです。
しかし、その世界に浸っていると、それが普通になってしまい、罪悪感すら湧かなくなってしまうのですから、非常に怖いことだと思います。
それに対して、それを超えて、今私が実践しているひかりの輪の教えは、二元論ではなく、すべては自分の心の表れでありつながっているという、一元思想に基づいています。
それは、すべてに仏性が宿っており、特定の魂だけに仏性があるものではない、すべてが神仏の現れであり、感謝する、という教えが中核になっており、善悪二元論ではありません。
何かを壊していかなければと思いつつ、その何かがわからず悶々としていましたが、ひかりの輪で一元思想を学ぶ中で、乗り越えていくもの、壊していくものは、二元的意識だったのだと、それが必要なことなのだとわかり、非常に心がすっきりしたことを覚えています。
オウム真理教時代は、自他の区別をしないところか、完全な自他の区別による教えを中心として、プライドを増大させ、傲慢になり、自分こそが偉大であると思い、自分一人で生きているかのような錯覚に陥っていたように思います。心が縮こまっていたと思います。
ひかりの輪では釈迦牟尼が説かれた縁起の法をはじめとして、一元的な思想を中心としています。例えば、自分と他人はつながっている、他人は自分の心の現れであること、苦楽表裏であること、善悪表裏であること、自他の区別をしないことなどが、教えの中心となっています。
そして、万物を神仏とみなして、すべてに感謝をするという教えは、自分一人だけで生きているのはなく、多くの人たちによって生かされており、そのように思うだけで、意識が大きく大きく広がっていく感じがし、それが心地良く感じます。
ひかりの輪のもう一つの特徴として、聖地巡りというものがあり、これまでに、さまざまなところを訪れてきました。私が気に入っている場所は、長野の上高地や、諏訪、そして、奈良の天川、高野山も好きです。もちろん、これ以外にも、優れた多くの聖地はたくさんあり、甲乙つけがたい状況ではありますが。
聖地を訪れることによって、特に自然の中に入っていくことにより、聖地・大自然と自己が別々ではなく、一体となって生じる体験などがあり、そのような体験が生じるときには、自我意識(エゴ)が弱まっています。
私が自然の中で特に感じるものは、「水」というものがあります。ひかりの輪の音楽の中に「水の神」という歌がありますが、その歌詞の中に、「清らかなものも けがれたものも、すべてをつつんで はぐくみ育て」と「清らかなものも けがれたものも 川の流れに すべてをつつみ」というのがあります。
水をみての初めての体験は、2007年の10月に屋久島に聖地巡りに行った際、そこで訪れたヤクズギランドでの川の流れを見ながら、瞑想していたときでした。
しばらく、川の流れを見ていたら、上記の歌詞が自分の脳裏に浮かんできて、「ああ、すべては許されてるんだな」と思え、それと同時に申し訳ない気持ちがこみ上げ、涙を止めることができませんでした。しかし、その後は、非常に心がすっきりとしており、すがすがしい気持ちになりました。
他の聖地でも、いくつかの体験を与えていただきました。長野の諏訪を訪れたときの経験をご紹介させていただきます。
諏訪にある小袋石というところ(古代からの磐座)で瞑想をしていたときのことですが、そのときの自分の瞑想のテーマは、「他の喜びを自分の喜びとすること、育む、受容」というもので、そのときもそれらについて瞑想していました。
すると、瞑想している自分に小袋石が迫ってきました。そして、石が自分に迫って来ただけでなく、自分からも石に近づいて行きました。目の前に小袋石があり、自分では何が起こったのか事の次第が飲み込めませんでしたが、そうしているうちに小袋石の中に自分が溶け込んでいきました。
そして、溶け込み、広がって自分というものがなくなってしまいました。自我意識がなくなってしまったのです。時間の感覚もなくなっていたので、どれくらいその状態が続いていたのかわかりませんでした。自分がなくなり、同化していくのは、なんだか不思議な感じですが、固定された自己がなくなるという感覚は、すべてから開放された感じで、心地良く気持ち良く、暖かい感じがしました。
また、同じく諏訪のミシャクジ(諏訪の古層の精霊)でのことですが、ミシャクジの湛えの木の近くで瞑想していたとき、木から出ているたくさんの枝が腕のようになって、多くの衆生を抱きかかえているように感じました。そして、すべてを受容している、すべては許されるんだなと思いました。自分がそれを得るには自他の区別を超えていかなければいけないと思いました。このときの瞑想も、育む、受容、安心、宇宙母といったものがテーマでした。
自分という意識に執着し、自分のことを中心に考えることより、自他の区別をなくし、自分も他人も同じであり、一体であるという意識のほうが、遙かに意識の広がり、そして、暖かさを感じることができます。
次は、聖地での体験ではなく、日々の仏教実践の中での体験となりますが、私自身の中では、ひかりの輪の法則の理解が深まった印象的な体験となりますので、ご紹介させていただきます。
2009年に行った内観をしていたときのことです。本部教室にて、内観に3日間入らせていただきました。内観とは、①していただいたこと、 ②して返したこと、③迷惑をかけたこと、この3つの事柄について、身近な人、例えば母親、父親という順番に、自分の小さい頃からのことを思い出し、内側を見つめていく作業をいいます。
私も例に漏れなく、母親から順番に3つの項目について見つめていきました。そして、父親、弟、祖父、祖母などと順番に行っていく中で、実は、していただいたことと迷惑をかけたことはつながっていて、表裏の関係であることが理解できました。
そして、さらに進めていくと、自分と他人のつながりがどんどんと見えてきて、循 環しているのがわかり「これが縁起の法なんだ」とより深い納得が生じたのです。そういった中でふと、「私って今までどれくらいの多くの人と出会って、支えられてきたんだろう」と思い、生まれてきてから知り合った人を順に書き出してみました。そうすると、子供の頃から今までほんとうにたくさんの人と出会い、その一人一人から恩恵を受けていたんだということを実感しました。
そして、「ああ、私はこんなに多くの人に支えられて生きてきたんだ」「今まで自分ひとりの力で生きていると思っていた私は、なんて傲慢だったんだろう」、そう思った瞬間のことです、強い感謝の思いが湧き、同時に霊的なエネルギーが身体の中を上昇し、そして、ワーッと広がっていきました。暖かく包み込むようなエネルギーが一気に広がって、自分の内側にある他人との壁のようなものがなくなり、大きく広がっていきました。「これが自他の区別を越えた先にある心の広がりなんだなあ」と思いました。
仏教の唯識思想には依他起性(えたきしょう)という教えがあり、その意味は「すべてが相互に依存し合って存在していて、本質的には一体である」というものですが、このときの体験は、まさにそれを言葉ではなく、感覚的に実体験したものだと思います。そういう意味でも、このときの体験は、私の中で、ものすごくインパクトが強く、印象深いものとなっています。
最後に、今後の抱負を述べて締めくくりたいと思います。
今後は、さらに自分を見つめ直し、反省、総括を深化させ、2度と同じ過ちを起こさないよう、一元思想の体得に努力したいと思います。
私自身の実践として、上記の経験をもとに、心の広がりを体得していくこと、そのために、すべてが自分の大恩人であることを理解し、すべての衆生への感謝と慈愛に基づいて、恩返しの心を培いたいと思います。
そして、自分と他人の幸福、不幸を区別せず、他の苦しみを引き受け、他に喜びを与えることができるような自分になっていくことをテーマとして、日々の実践に励みたいと思います。
ひかりの輪は、物に限らず、心の幸福のために、仏教などの東洋思想や心理学などの東西の幸福の智恵・思想哲学を学習・実践する教室です。 さまざまな学習プログラム、ヒーリングプログラムを展開し、利用者の方々の心身の癒しのために奉仕させていただきたい、と思っています。
そして、ネットなどを駆使し、多くの方と交わり、法則を分かち合うことができるように、お手伝いさせていただきたいと思います。
◎オウムの総括
細川美香個人の、オウムの総括文書は、
「オウムの教訓--オウム時代の反省・総括」
『オウム・アーレフの総括と今後の抱負』で、ご覧いただけます。
1.ヨーガが説く真我の思想と人間の苦しみの原因
ヨーガでは、真我というものを説く。サンスクリット語では、アートマン(Ātman)である。ヴェーダの宗教(バラモン教・ヒンドゥー教)で使われる用語であり、意識の最も深い内側にある個の根源などを意味する。
わかりやすくいえば、真実の自分、自分の本質といった意味だが、重要なことは、心とは異なるものであることだ。本来、真我は、純粋な認識主体であって、思考・感情・意志・欲求などの心理的な要素は一切含まない。絶えず移り変わる心(の諸要素)と異なり、真我自体は決して変化することがなく、永久不変の平安の状態にあるとされる。
ところが、ヨーガの根本経典(ヨーガ・スートラ)によれば、普通の人の場合は、真我が、心を自分自身と混同・錯覚しているとする。そして、真我が、心を自分自身と錯覚して一体となっているので、心が苦しむとともに、真我が苦しむ状態に陥っている。本来は、真我が認識の主体であって、心は、体や外界と同じように、真我が認識している対象にすぎない。
しかし、映画の観客が、映画の主人公に熱中して、主人公と精神的に一体化すると、映画の主人公の苦しみを、そのまま自分の苦しみのように感じるのと同じように、真我は、心と同化して心の苦しみを感じているのである。
映画のたとえを使って、さらに説明すれば、この映画の名前は、21世紀の宇宙・地球・日本であり、それは三次元立体映画であって、その中の主人公は「私」という名前であり、観客席は「私」の体の頭部にあって、観客であるあなたは、体はなく、単なる認識する能力を持った意識である。
そして、あなた=真我は、「私」の心や体を動かしてはいない。あなたは純粋な観客・観察者として、それを見ているだけである。しかしながら、あなたは、「私」の心を自分だと混同・錯覚し、「私」の心や体とともに苦しむのである。
(※「真我」について:なお、ひかりの輪では、自分自身の中に永久不変な「真我」があるとする説を絶対視したオウムの教訓として、真我を認めるヨーガの修行では、場合によっては自我意識が肥大化し自己を神であると考える意識状態(いわゆる魔境)に入る恐れがあることを指摘し、伝統仏教にならい自己を特別視しない無我説を重視している)
2.ヨーガが目指す心の制御と真我の覚醒
こうした思想に基づいて、ヨーガが目指すものは、真我が心(や体)を自分自身と錯覚した状態から抜け出して、独立することである。これを真我独存位という。真我独存位に至ると、永久不変の平安の状態に至るとされる。そして、この状態に至れば、インド思想が説く輪廻転生からの解脱(モークシャ)をもたらす。なぜ解脱できるかというと、輪廻・生まれ変わりの原因も、真我が、生き物の心(や体)に執着して、それを自分の物と錯覚することであるからだ。
そして、真我独存位に至るために、ヨーガは、心の働きを止滅することを目指す。実は、心の働きを止滅することが、まさに「ヨーガ」という言葉の本来の意味である(ヨーガは体操ではない)。広くは、心の制御・コントロールとも解釈できるが、ヨーガの根本経典であるヨーガ・スートラには、心の働きを止滅することだと明記されている。
これはなぜかというと、真我が、心を自分自身と混同・錯覚している中で、心の働きを止滅させるならば、真我のみの状態となり、真我はその本来の在り方に戻りやすくなるからである。そして、心の働きを止滅することが、ヨーガと呼ばれるとともに、サマディと呼ばれる深い瞑想・集中の状態である。この詳細に関しては、ひかりの輪のテーマ別特別教本第1集『ヨーガの思想と実践』を参照されたい。
(※輪廻転生について:なお、ひかりの輪は、大乗仏教等の宗教・宗派ではなく、思想哲学の学習教室であり、来世や輪廻転生については、否定も肯定もしないという立場(中道)である)。
3.最新の認知心理学と真我
最新の認知心理学・認知科学は、ヨーガの真我と心の関係の思想と、よく似た見解を持っている。それによると、全てないしほとんど全ての思考・感情・意志・欲求は、私たちの意識ではなく、無意識の脳活動が司って形成しているものである。そして、私たちの意識は、実際には、無意識から上ってくるそうした心理作用を、単に見ているだけの「傍観者」であるが、それを自分のものだと錯覚しているという。
これは、意識が単なる観察者で、心理作用は意識のものではないという点で、驚くほど、ヨーガの説く真我と心の関係と一致している。真我は、純粋な観察者・認識の主体であり、心とは異なるものである。また、仏教の無我の思想とも一致している。仏教は、真我説は説かないが、心を含めた一切は本当の私・私の物ではないとする無我の思想を説く。
そして、科学者によれば、過去数十年の目覚ましい認知科学の発展の結果として、従来の伝統的な人の意識・脳・心・精神の概念は崩れ去ろうとしているという。それはガリレオが唱えた地動説のように、人類の人間観・世界観に、革命的な変化をもたらす。
これまでは、「私」の心・体の中心に、「意識」が存在し、人は自分の意志で、心や体を動かしていたはずだった。ところが、科学が描く新しい「意識」や「脳」の概念は、ガリレオの地動説が、地球を宇宙の唯一の中心的な存在から、宇宙のごくありふれた無数の星の一つにしてしまったのと同じような意味合いを持っている。
すなわち、「意識」は、「私」の中心的な存在ではなく、「私」のごく端っこにいる存在であって、しかも「私」に起こることのごく一部を見ているだけの存在であるというのである。こうして、再び科学は、人類の自己中心的な欲求と、それに基づく固定観念を崩そうとしているのだ。
4.自己中心性を失った代わりに得る壮大なもの
地球を世界の中心とした天動説は、人類の自己中心的な欲求を満たせたかもしれない。しかし、それを崩壊させた地動説が与えたものは、天動説による地球を中心とした狭苦しい世界とは比較にならない、はるかに壮大なものだった。
それは、現在の科学でもその大きさが決定できないほどの広大な宇宙空間(無限である可能性もあるらしい)と、その中の無数の銀河・星々であり、いまだ発見されていないが地球と似た知的生命体が存在する星の可能性さえも内包しており、その中で人類は、単に観察するだけではなく、徐々にではあるが、地球以外の天体に旅をし始めているのである。
同じように、私達=「意識」が、「私」という小世界の中心的な存在から、ごく周辺の存在に格下げになったとしても、それを前向きに受け止めて活用するならば、その代わりに、「意識」は、はるかに壮大なものを得ることになる。それについて次に述べたいと思う。
5.「私」に過剰にこだわらない生き方への転換へ
認知科学者が言う通り、自分=意識が、「自分の心や体」を主導しておらず、単に自分や他人の心や体の「観察者」であるならば、それは、ヨーガの真我説、仏教の無我説の人間観・世界観を裏付けることになる。
そして、この意味合いは、極めて重要だと私は思う。というのは、その見解を確信すれば、自分と他人を過剰に区別し、自分だけを偏愛する意識(自我執着)から解き放たれやすくなるからだ。すなわち、悟りの境地に近づくことが容易になる可能性が高まるのである。
まず、人が、自分と他人を区別する理由の一つは、自分の体は他から独立している自分の自由意志で自分が動かしており、同じように、他人の体は自分から独立した他人の自由意志によって他人が動かしていると解釈するからである。これは、自と他が別のものとして明確に区別された認識をもたらす。
しかし、認知科学の見解によれば、真実は、あなたの意識は、「私と呼ばれる体の脳」に存在してはいるが、「私と呼ばれる脳や体」を動かしておらず、それを含めた「21世紀の世界・日本」と呼ばれる三次元立体映画を鑑賞しているだけである。同じように、彼の意識は、「彼と呼ばれる体の脳」に存在しているが、「彼と呼ばれる脳や体」を動かしてはおらず、同じ映画を観察・鑑賞しているだけである。
そして、あなたの意識も彼の意識も、その映画の観客であって、「私」や「彼」そのものではない。「私」ないしは「彼」だけに過剰にこだわった見方をする義務も利益もない。映画の観客として、「私」や「彼」だけに限らず、様々な者が登場する「映画全体=世界全体」を広く楽しむ権利がある。普通の映画を見に行った際には、誰もが、そうするのではないか。
実際に、「私」や「彼」に過剰にこだわる映画の見方をすれば、その映画は相当に不快なものになる。なぜならば、その映画のシナリオでは、「私」や「彼」は、必ずしも思い通りの人生を送ることにはなっていない。さらには、映画の終盤では、老いて病んで死ぬというバッドエンドを迎えることになっている。だから、「私」ないし「彼」を唯一重要な登場人物だと思い込むことは、楽しい映画の見方ではない。リラックスしながら、様々な登場人物を含んだ映画全体を広く楽しむ方がいい。
そして、「私」という一人の登場人物に過剰にこだわらずに、映画全体を広く楽しむという映画の見方(人生の送り方)は、神の万物への愛(博愛)とか、仏陀の万人に平等な大慈悲といわれるものに通じるものである。
6.精神と脳と体は密接不可分
最新の脳科学は、他にも、仏教やヨーガの思想と合致し、悟りの境地に近づくことを助ける重要な事実を、いろいろと明らかにしてきた。
例えば、デカルトのような昔の科学者は、人の脳と精神は独立しており、精神が脳を動かし、体を動かしているとしたが(有名なデカルトの物心二元論)、現代の科学は、様々な研究・実験・証拠を通して、それを否定するに至っている。人の精神の活動は、明らかに脳の活動と密接不可分であって、脳は体の一部として、体と密接不可分に連動している。よって、体や脳の状態が変われば、我々の思考・感情・欲求は、大きな影響を受けるのである。
この事実は、素人の科学の知識しかなくても、よく考えればわかることかもしれない。しかし、普通の人の常識としては、自分たちに、体の状態からは相当に独立した、確たる自分の意志・感情があるかのように錯覚している。デカルトの物心二元論的な考えは、私たちの常識には合致しても、もはや科学的な事実ではないのである。
さらに、体の中のどこが高次の知的機能を有しているかも、十分に明確にはなっていない。脊髄にも、意外と高度な知的機能が存在する面もあるという。これは、脳とは何なのかという定義自体の問題かもしれない。仮に脳を高次の知的機能をつかさどる臓器というように広く定義するならば、脳の範囲は広がるかもしれない。
そして、仏教やヨーガは、心と(脳と)体の関係を特に強調する思想である。一定の姿勢(座法)や一定の呼吸の仕方を保ちながら瞑想を行うなどの修行法は、まさにこの思想に基づいている。ヨーガは、特に身体と心の状態の一体性を強調し、体のコントロールによって心のコントロールを目指す思想である。特に、ヨーガの中でもハタヨーガや、仏教の中では密教の修行に、その傾向が強い。
7.脳と環境も密接不可分
さらに、第1章で述べたとおり、脳は、体に加えて、体外の環境とも密接不可分に連動している。情報化社会である現代では、特にその傾向は強い。毎日目にするマスメディア・インターネット・街並みや、その様々なお店の様々な商品から、膨大な情報を脳は吸収している。それは意識が自覚しているものもあるが、無自覚で吸収するものも膨大である。そのため、科学者の中には、環境もすべて脳神経の一部であるという主張(いわゆる唯脳論)とか、環境の脳化とか、環境脳という概念を主張する人もいる。
ここでは、「人に自由意志というものがあるのか」という昔からの問題がかかわってくる。自由意志とは、それぞれの個人が、他から独立した自由な意志を持ち、それによって自分の行動を選択しているかということである。
そして、近代民主主義社会の思想の下に生きる私達の常識では、自由意志はあることが前提となっており、それに基づいて社会の制度・法律もできている。個々人の行動は、個々人の自由意志によるものであり、本人以外の何者かに強いられたり、操られたり、誘導されたものではないから、個々人の行動の責任は個々人にあるというものである。
これに対して、現在の認知科学や心理学の主流の見解は、自由意志は全くないか、あっても非常に乏しいというものである。そもそも、無意識の脳活動が、私たちの思考・感情・意志・欲求の形成を主導しており、意識はそれにアクセスできず、そうなった理由や過程は、まるでわからない。にもかかわらず、それを「自分のものだ」と意識は思い込んでいる。すなわち、自分の中の他者に操られていることに気づいていない。
そして、それにさらに輪をかけるのが、現代の情報化社会の加速である。毎日のあふれる情報は、無意識のうちにも脳に入り込んでいく。そのため、意識が全く気付かないうちに、私たちの精神に影響を与えている。こうして、精神と脳と体と環境が、以前にもまして、密接不可分に影響し合っているのが現代社会である。この知見もまた、仏教やヨーガが説く、万物が相互依存であって一体であるという、一元的な世界観と合致している。
8.悟りを助ける脳科学・心理学の見解
そして、ヨーガや仏教の思想や瞑想を実践した者の視点から見るならば、こうした最新の科学的な知見をフルに活用するならば、ヨーガや仏教の意識感・人間観・世界観を確信することの手助けとなる。その結果として、悟りの境地に至る瞑想を助け、以前よりも悟りの境地に近づきやすくなる可能性もあると思われる。
最新の科学の知見は、依然として常識と解離しているが、時とともに、科学の知見が常識になっていくのが人類社会である。革命的な理論ほど、常識による固定観念の抵抗を強く受けるだろうが、長期的な視点からいえば、それは時間の問題にすぎない。キリスト教の人間・地球中心主義の思想のために、当初は激しく抵抗を受けたガリレオの地動説が、その後認められたことからも、よくわかるだろう。
そして、最新科学が発見した精神・意識・脳・体・環境に関する真実が、常識となって深く浸透する頃には、人類の「意識」には、大きな変革が起こる可能性も期待できるのではないかと私は思う。
現在の人々には、この世界は、何もかもがバラバラに見えて、狭苦しい自己と、他者・外界に大きく分かれている。しかし、今後は、私達の「意識」は、科学が検証した事実を学ぶ中で、「私」や「他人」や「環境」などを含めた全てが一体となった壮大なつながりを持った世界があることを認識して、受け入れやすくなるだろう。これは、ヨーガ(ないしは仏教)が説く「意識の拡大」・「宇宙意識」・「悟りの境地」への接近の土台となることは間違いない。
なお、世界の全てが一体であるとするならば、「本当の私は、世界全体である」ということもできるだろう。「世界の一切が本当の私ではない」と説く無我や真我の思想は、実際のところ、これと矛盾するものではない。というのは、世界の何物も自分ではないという認識があればこそ、世界の何物にも執着することなく、世界全体に意識が広がりやすくなる、ということであるから。その結果として「世界全体が私」ということができる心理状態に近づくということである。
話を元に戻すと、仏教・ヨーガの瞑想修行者が、最新の科学の知見をフルに活用するならば、「意識」が、偏狭な自我執着から解き放たれて、壮大な宇宙に精神的に広がる可能性は高くなるだろう。これまでの習慣である「狭い私」の固定観念がすぐに解消はしないだろうが、科学信仰ともいうことができる現代人の意識には、科学の見解は重要な影響をもたらし、固定観念を突き崩すスピードは上がっていくだろう。
そして、「私」の中の中心的な存在から周辺に回された「意識」が、勇気をもってそれを前向きに受け止めて活用したならば、失ったものの代わりに得るものは、実に壮大なものになる。それは、意識の深い安定と、大きな広がりである。そもそも意識には、形や大きさはない。狭い世界に対する執着から精神的に解き放たれるならば、それは宇宙大ともいえる無限の可能性を秘めている。
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1.今話題の呼吸法
今人気のアニメ『鬼滅の刃』では、人間離れした力を持つため、主人公らが「全集中の呼吸」という呼吸法を取り入れ、それによって、血液中の酸素濃度を高め、高い集中力と身体能力を手にすることができるなどという話が設定されている。
本稿では、呼吸法の効果と実践上の注意点に関して、医学的な見地から紹介するとともに、数千年もの間、呼吸法を取り入れてきたヨーガの見地からも紹介したいと思う。
2.ゆっくりと吐く呼吸法:健康増進の効果
呼吸法は、ヨーガや太極拳に限らず、最近では格闘技やスポーツで重視されるようになった。自律神経に詳しい小林弘幸・順天堂大教授は、①ゆっくり吐く呼吸を心がけることで、自律神経の副交感神経の活動が上がり、血流が良くなり、②血流が良くなると、腸の活動や免疫の働きも活性化し、長生きにつながるという。
小林教授が勧めるのは、吸気と呼気の長さを1対2にして、深い呼吸をする方法である(長生き呼吸法)だ。たとえば2秒吸って4秒吐く。そして、1日3分間でも時間を決めて毎日行う。こうして、普段おざなりになっている呼吸に意識を向けることが大事だという。
教授は、特に最近は新型コロナウイルスの流行で、現代人のストレスはますます高まり、呼吸も浅くなっているのではないかと懸念されている。ストレスが高まると、呼吸は浅くなり、逆にゆっくり吐く呼吸法で、ストレスを解消できるということである。
このメカニズムを詳しく説明すると、呼吸によって取り込まれる酸素は、血液に溶け込み、毛細血管を経由して全身の細胞に届けられる。よって、ゆっくりと深く呼吸をすれば、肺に取り込まれる酸素量が増え、そのため、酸素を運ぶ全身の血流量も増加する。
その結果、全身の細胞の活性化につながる。全身の細胞は、酸素を取り込み、二酸化炭素を排出して、新陳代謝を行っている。よって、体の回復を早くさせたり、力を引き出したりすることができる。
小林教授の研究では、ゆっくりと深く呼吸をすることで、すぐに毛細血管の血流量がアップすることが確認されている。よって、同教授は「呼吸には一瞬で体の状態を変える力があり、呼吸法ほど即効性の高い健康法はありません」と主張する。
また、ゆっくりと吐くことによって、リラックス効果のある副交感神経が、刺激・活性化される。同教授の研究では、ゆっくりと吐く呼吸(吸気2秒・呼気4秒)によって、通常の呼吸(吸気1秒・呼気1秒)に比較して、自律神経の副交感神経が2・5倍も活性化したことが確認されている。繰り返しになるが、副交感神経が活性化すると、リラックスすることができるのである。
また、春木豊氏(早稲田大名誉教授)は、体の使い方と心の状態には深い関係があるとする身体心理学を提唱しているが、同氏も科学的な実験を通して、ゆっくり吐く呼吸法の効果を確認している。
次に、①腹式呼吸で呼気を長く行う、②腹式呼吸で呼気を短く行う、③普通に深呼吸するという三つのケースの実験をして、それぞれの実験前後の血圧・心拍数を計ると、①のケースが、血圧・心拍数の下がり方が最も大きく、かつ下がった状態が一番長く持続したという。
こうして、長い呼気が、血圧を下げ、副交感神経を優位にして、生理的な安定をもたらすことが確認された。実際に、被験者に質問しても、長い呼気では、短い呼気や深呼吸よりも、落ち着いた気分、くつろいだ気分になる傾向が大きかったという。
さらに、意識的に呼気を長くすることは、「タイプA性格」という、怒りやすい・焦りやすいという性格の人たちに効果があり、「時間的切迫感」「焦りを感じて落ち着かない」というタイプAの性格的な傾向が和らぐことも確認されたという。
そして、他にもストレスと呼吸の深い相関関係も実験で確認されている。被験者にストレスとなる作業をさせると、安静時と比較して、呼吸の時間が短くなる傾向が見られた。特に、息を吸った後に、息を吐くまでの間が短くなったという。ストレスがあると、ゆったりした呼吸ができないようである。
また、ゆっくりした呼吸と速い呼吸で、心拍数と呼気終末二酸化炭素(PetCO2:PetCO2は、呼吸によって吐き出された気体中のCO2の分圧(割合))の量を比較した実験を行うと、ゆっくりした呼吸では、心拍数が下がり、呼気終末二酸化炭素の値が上がったという。呼気終末二酸化炭素は、ストレスがあるときは値が下がるので、ゆっくりした呼吸によって、ストレスが減少したことを示している。
以上の結果から見て、呼吸をおざなりにせず、良い呼吸の習慣を作ることは重要である。私達は、呼吸を無意識に1日2万回以上しているといわれる。しかし、日常生活では呼吸を意識することはなく、おざなりにしてしまいがちだ。しかし、実際には、呼吸の質の良し悪しによって、さまざまな体調不良の原因にもなる。
一方、小林教授によれば、1日数分でも、上記のゆっくり吐く長生き呼吸法を行えば、誰でもゆっくりと深い呼吸ができるようになるという。ただし、これは、1日だけやればいいというものではなく、毎日続けることが肝心である。ヨーガの修行でも、良いことを繰り返し行い習慣化する重要性(修(しゅ)習(じゅう))が強調される。
3.呼吸法の様々な健康効果
ゆっくりと吐く呼吸法は、自律神経と腸内環境を同時に整えることができる。前にも述べたように、呼吸のときは、吐く時間を長くする。まず、前に述べたように、吐く時間を長くすると、自律神経の中でリラックス効果のある副交感神経が刺激されて、自律神経を整えることができる。
また、ゆっくりと吐く深い呼吸法を行う際には、腹式呼吸で行う。お腹に深く息を入れで出すのである。これは、胃腸を運動させて、マッサージする効果がある。小林教授によれば、胃腸のマッサージによって、腸内環境が良好になるという。さらに、前に述べた通り、全身の血流量も増える。
そのため、ゆっくりと吐く深い呼吸法によって、免疫力の向上も期待できる。というのは、免疫細胞の7割は腸内に存在しており、さらに、血流・血液循環が良ければ、免疫細胞が体全体を巡ることができる。さらに深い呼吸をすると、血流の増大とともに、軽い運動にもなるために、体温が若干向上する(体が温まる)。免疫力は、体温が高いほど向上する。
こうして、ゆっくりと吐く深い呼吸は、①体内の酸素量・血流の増大・血液循環の改善、②自律神経の改善(副交感神経の活性化によるストレス解消・リラクセーション)、③腸内環境の改善、免疫力の向上をもたらす。結果として、小林教授によれば、①疲労回復、②さまざまな生活習慣病の改善、③ここ一番での集中力の向上・メンタルの安定・仕事のパフォーマンスアップなどにも有効だという。
そして、始めた日から頭がスッキリするなど、気分が良くなることがあり、それを毎日の習慣にすれば、意識しなくても呼吸がゆっくりと深い呼吸に変わっていき、病気や不調を遠ざけてくれる健康体を築くことができるということになる。この意味で、手っ取り早い健康法ではないかと思われる。
4.ヨーガの呼吸法による集中力・精神安定効果
スペインなどの研究チームが発表した2015年の論文によれば、ヨーガの上級者は、深い呼吸により、大脳の「島(とう)皮(ひ)質(しつ)」と「下(か)前(ぜん)頭(とう)回(かい)」と呼ばれる部分が活性化したという。島皮質は、自分の体の自律神経や心拍などを監視し、下前頭回は、欲望や雑念を抑え、自分を制御することに関わる場所である。よって、深い呼吸で集中力が高まり、物事に動じなくなっていることがうかがえる。
脳科学者の池谷(いけがや)裕二・東京大教授も、「呼吸は、脳活動を間接的に変化させられる。集中力を高めるために、呼吸を利用するのは理にかなっている」という。すなわち、呼吸法を鍛錬することで、集中力を高めるために必要な脳の機能を活性化させることができるということだ。
ただし、ここでの「ヨーガの上級者の深い呼吸」とは、単なるゆっくり吐く深い呼吸ではない。ヨーガの呼吸法には、吸う息、吐く息に加えて、息を止める作業(保息)が含まれている。そして、集中力に関していえば、武術家・スポーツ選手などが経験するように、人は何かに深く集中している時には、息をしていないことが多い。こうして、非常に深い集中と保息には、深い関係があるのである。
また、深い集中力は、欲望や雑念を制御することと深い関係がある。様々な欲望・雑念があれば、深い集中はできないからである。こうして、ヨーガの呼吸法は、深い集中力を与えるが、これは、ヨーガの本来の目的である欲望の制御を含めた、心の制御による悟り・解脱といったことに繫がるからである。
5.ヨーガの呼吸法「プラーナーヤーマ」の意味合い
ヨーガの呼吸法は、プラーナーヤーマといわれる。文字通りに訳すと、気を制御する方法(調気法)となる。「プラーナ」とは、サンスクリット語で目に見えない生命エネルギーである「気」を意味する。よって、ヨーガの呼吸法は、この「気」を制御するためのものなのである。
それがなぜ、集中力・精神の安定・心の制御に役立つのか。それには、ヨーガを含めた東洋思想に広く説かれる「気」の霊的科学の思想がある。ここでは、これを呼吸法との関連に絞って以下に説明する。
なお、気の霊的科学の全体は、『テーマ別教本第1集「ヨーガの思想と実践」』や『2016年夏期セミナー特別教本「気の霊的科学と人類の可能性」』を参照されたい。
6.プラーナとナーディとチャクラについて
「気」とは、体の内外に存在して流動する目に見えないエネルギーである。狭い意味では、生命エネルギーであり、広い意味では、物理的な存在を含めた万物を構成する根源的なエネルギーという意味もあり、ヨーガでは、「プラーナ」と呼ぶ。また、気には、体の外にある外気と、体の中にある内気があり、内気にも様々な種類があるとされる。
そして、体内には、気が流れる道である「気道」があるとされる。ヨーガでは、これをナーディと呼ぶ。主に3つのナーディがあるとされるが、全部で72000本ものナーディがあると説かれることが多い。
そして複数の気道が通る交差点があり、特に多くの気道が密集しているところを「チャクラ」と呼ぶ。これは、同時に神経が集中する場所(神経(しんけい)叢(そう))でもあり、重要な臓器があるところでもある。一般に、気道と神経と血管・血流は、深く関係しているとされる。
7.気の強化と気道の浄化の恩恵:心身の健康・悟り
ヨーガは、①気を強化することと、②気道を浄化して気道の中に十分な気がスムーズに流れるようにすることが、その人の心身の健康、煩悩・心のコントロール=悟りを実現するために役立つと説く。そして、アーサナ(ヨーガの体操、正しくは体位法・座法と訳す)や、プラーナーヤーマといった身体行法によって、気を制御できると考えている。
次に、具体的な気道(ナーディ)とチャクラの位置を示したものが図A・Bである。著名なヨーガ行者のスワミ・ヨーゲシヴァラナンダ師が解説する、3つのナーディと9つのチャクラの図である(『魂の科学』〈たま出版刊〉より引用)。
図A
図B
まず、三つの主要なナーディは、①スシュムナー管(尾てい骨から背骨(脊髄)を通って頭頂に至る。中央の気道)、②ピンガラ管(尾てい骨からスシュムナー管よりも右側を通って右の鼻に至る。右側の気道。別名スーリヤ・ナーディ)、③イダー管(尾てい骨からスシュムナー管よりも左側を通って左の鼻に至る。左側の気道。別名チャンドラ・ナーディ)である。
次に、9つのチャクラの位置と名前は、①頭頂:サハスラーラ・チャクラ、②眉間:アージュニャー・チャクラ、③咽頭部:ヴィシュッダ・チャクラ、④胸部・心臓部:アナーハタ・チャクラ、⑤肝臓部:スーリヤ・チャクラ、⑥膵臓部:チャンドラ(マナス)・チャクラ、⑦上腹部:マニプーラ・チャクラ、⑧下腹部:スヴァーディシュターナ・チャクラ、⑨尾てい骨:ムーラダーラ・チャクラである。
8.チャクラでの気道の詰まりが煩悩・欲望を生じさせる
ヨーガは、チャクラの部分で気道に詰まりがあって気がうまく流れず停滞すると、そのチャクラに対応した煩悩・欲望が生じると説く。気道が詰まっているチャクラによって、それぞれ異なる煩悩が生じる。
各チャクラの部分の気道の詰まりを取り除くことができたならば、煩悩は解消し、そのチャクラを越えて、エネルギーが上昇する。すべてのチャクラに詰まりがなくなると、エネルギーは、頭頂のサハスラーラ・チャクラに集中して、悟り・解脱が生じる。そして、頭頂に至る気道は、中央気道だけである。よって、中央気道にエネルギーが集まるときに、心は不動となり、悟り・解脱に至るといわれることがある。
なお、気道の中のエネルギーが不足している場合は、意志・集中力も弱い状態となる。次に、エネルギーはあるが、気道が詰まり、流れが阻害される場合に煩悩が生じる。煩悩のため心が不安定で、集中も妨げられる。最後に、エネルギーが強く、気道の詰まりもない場合に、煩悩がなく、心が静まり、集中力が強い。高い瞑想状態が生じる。
そして、各チャクラと煩悩の関係は、以下の通りである。
①ムーラダーラ・チャクラ--物欲、肉体への執着、怒り・嫌悪
②スヴァーディシュターナ・チャクラ--性欲、無智(物の考えにくい状態)、恨み(じめっとした憎しみの感情)
③マニプーラ・チャクラ--食欲、貪り、学問・才能への執着
④アナーハタ・チャクラ--プライド・卑屈、執着・愛著
⑤ヴィシュッダ・チャクラ--妬み・嫉妬心、地位欲・権力欲
⑥アージュニャー・チャクラ--慢心・自己満足・支配欲・善悪の(固定)観念、現世願望
⑦スーリヤ・チャクラ--怒り。内面の怒り・ストレスをため込んだ状態も含む。ムーラダーラ・チャクラの怒りよりもレベルが高いとされる。
⑧チャンドラ・チャクラ--無智(物が考えられない愚鈍な状態、動きが鈍い、目先の快楽に偏る、怠惰、自己中心で他に冷淡・無関心)。さらに、間違った霊的・宗教的な探求・魔境、イメージ上の性欲、覚醒剤の使用にも関係するともいわれる。
⑨サハスラーラ・チャクラ--特別なチャクラで、前に述べた通り、このチャクラにエネルギーがスムーズに集中することで、解脱を得ることができるとされる。
そして、各チャクラが浄化され活性化されると、そのチャクラに対応した能力が開発されるといわれている。逆に汚れると、そのチャクラに対応した煩悩・欲望が生じる。
次に、3つの気道に関しては、まず中央気道は、貪り・執着に関係する。どういう対象への貪りかは、どのチャクラの部位で、中央気道が詰まるかによる。なお、この気道だけは、他の気道と異なり、頭頂のチャクラに通じており、どこも詰まっていなければ、解脱・悟り・真理に対する貪り=探求心・求道心が生じることになる。
次に、右気道は、怒りに関係する。どういう性質の怒りかは、どのチャクラの部位で、右気道が詰まるかによる。
一方、左気道は、無智に関係する。どういう性質の無智かは、どのチャクラの部位で、左気道が詰まるかによる。
9.プラーナーヤーマによる気道の浄化と気の強化
アーサナ、プラーナーヤーマなどのヨーガの身体行法は、この気道の詰まりを浄化することができるとされる。気道の詰まりは、経験的にいって、①筋肉や関節をほぐす、②血流を増大させる、③体を温める、④深い十分な呼吸、によって浄化することができる。よって、アーサナやプラーナーヤーマが有効なのである。
また、ヨーガ行法以外にも、同じような効果を持つ修行法として、気功の行法、歩行瞑想、(温泉の)入浴などは有効である。さらに、プラーナーヤーマやムドラーは、尾てい骨に眠っているプラーナ(気・生命エネルギー)の親玉ともいうべきクンダリニー(宇宙エネルギー・根源的生命エネルギー)を覚醒させる効果がある。このクンダリニーが覚醒すると、その力強いエネルギーの上昇によって、ナーディを物理的に浄化することもできる。たとえていえば、詰まった配管を高圧洗浄するようなものである。
プラーナーヤーマによる気道の浄化について述べたが、プラーナーヤーマのもう一つの重要な効果が、気(プラーナ)自体の強化である。すなわち体外の気(外気)を体の中に取り込んで、体内の気(内気)を増量・強化することである。
なお、これは、プラーナーヤーマで息を止めている時に起こるといわれることがある。すなわち、保息を伴わない普通の深呼吸では、酸素は体内に入るが、気(プラーナ)は、体内に充填されないともいわれることがある。
10.プラーナーヤーマの様々な恩恵:健康・集中力・悟り・解脱
プラーナーヤーマの恩恵を列挙すると、第一に、一般の健康増進の呼吸法(例えば、先ほど述べた長生き呼吸法)と同様に、心身の健康を向上させる。というのは、心身の健康は、気の状態と密接に関連するとされるからである。心身を軽快で楽にして、究極的には、内的な歓喜さえもたらすとされる。
第二に、物事の達成・人生の成功をもたらす。心身の健康、安定した心、強い意志・集中力が得られるからである。究極的には、極めて高い集中力を持った状態(禅定・サマディ)を達成する。これは、スポーツで、選手が雑念なく無思考の深い集中状態に入って最高のパフォーマンスを発揮する「ゾーン状態」や、何もかもが流れるようにうまくいく心理状態とされる「フロー状態」に通じるものである。
最後に、悟り・解脱、すなわち、深い心の制御・安定・苦悩からの解放を与える。そして、その心の安定は、正しい判断力や直観力を含めた智慧をもたらす。
11.プラーナーヤーマの実践の準備:環境・服装・姿勢・弛緩
次にプラーナーヤーマの実践について述べる。まずその準備についてである。
プラーナーヤーマを行う環境に関しては、静かで換気の良い場所がよい。そうした自然の中で行えればよいが、都会の自宅の中で行う場合には、室内を整理整頓し、換気の良い状態にする。
加えて、できれば、室内に仏画・自然の写真など、見ると心静まるものを置くとよい。さらに、室内に、気持ちの静まる瞑想用のお香や、ヨーガ・仏教などで用いる聖音を鳴らす法具などがあればいっそうよい。すなわち、見て・聞いて・嗅いで心が静まるものである。
次に服装であるが、なるべく体を締め付けないものにする。時計・ベルト・バンド・靴下などは外しておく。こうして、血の巡り・気の巡りを改善し、筋肉がリラックスしやすいようにするのである。
姿勢については、安定した座り方で座る。ヨーガ・仏教の座法を組むことができれば、なおのことよい。そして、背筋を伸ばして、肩・首・腕などの力が抜けるようにする。体の緊張が抜けることが、気や血の巡りを改善するからである。また、顔は下に向けずに前を見て、背筋が曲がらないようにする(視線は下を見てもよい)。
腕については、いろいろなやり方がある。力を抜いて手のひらを膝に合わせる形で膝に置くことや、仏教の座禅などで用いられる手の組み方(左手の手のひらの上に右手を重ね、座法を組んだ足の上に置く)もよいだろう。
最後に、呼吸法を行う前に、顔・首・肩・腕・胸・腹部の力を十分に抜いておく。体に力が入っていると、気道が詰まりやすくなる。時間があれば、呼吸法を行う前に、各部の運動を行うとよい。ヨーガでは、プラーナーヤーマの前に、アーサナ(ヨーガ体操・体位法)を行うことが多い。
特に現代人が凝っていることが多い首や肩をほぐす。首は、ゆっくりと大きく回す。時計回りに回したら、その後、逆に反時計回りに回す。これを何度か(何セットか)繰り返す。
コツとして、回す前に息を吸い、回している際に息を出すとよい。息を出している時の方が、体は弛緩しやすいからである。人間の体の中で、頭部や胸部に比較して、首の部分が一番くびれて狭くなっているために、気の流れも停滞しやすい。
肩の力を抜くには、肩を前から後ろに大きくゆっくり回し、その後、逆に、後ろから前に回す。この際も、回す前に息を吸い、回している時に息を出すとよいだろう。ないしは、単純に肩を上にいったん持ち上げて、その後、力を抜いて落とすのも有効である。いったん緊張させた反動を使うと、弛緩しやすいのである。
腕も弛緩させておく。肩の筋肉と神経は、腕の筋肉・神経と繋がっている。当然、首から肩を通って腕に至る気道もある。腕は、手首・肘などの関節がよくほぐれるように、ぶらぶらと振るとよいだろう。
肩・首・腕がほぐせたら、胸部と腹部を手でマッサージして、ほぐしておくのもよいだろう。特に張りやコリを感じる部分があれば、その部分で気道が詰まっている可能性が高いので、念入りにほぐす。そして、気道の浄化に慣れると、自分なりに、気の流れの詰まりがわかるようになるので、そうしたら、その部分を念入りにほぐすようにする。
12.基本呼吸法の実践の仕方
ヨーガの最も基本的な呼吸法は、1:1:1の比率で、入息(吸気)と保息と出息(呼気)をリズミカルに繰り返すものである。最初は例えば、4秒・4秒・4秒で入息・保息・出息を繰り返すとよいだろう。集中力が増大してきたならば、1:2:2の比率(例えば4秒・8秒・8秒)、さらには1:4:2の比率(例えば4秒・16秒・8秒)で行う。保息が長いほど、集中力が高まっている兆候とされ、より高度な実践となる。
なお、精神集中のポイントであるが、最初はまず、息の秒数に集中する必要があるだろう。それに慣れてきたら、同時に、出し入れする呼吸にも集中する。なお、眉間の所に精神集中を行う方法もある。体の上位の部分に集中すると、そのぶん気が引き上がりやすくなるとされる。実行中に、特段の身体的な変化があれば、指導員の指導を受けることが望ましい。
13.左右の気道を浄化するプラーナーヤーマ
次に、左右の気道を浄化するプラーナーヤーマについて述べる。その前にまず、気道が詰まっているか否かをチェックする方法を述べる。その最も簡便(かんべん)な方法は、左右の鼻の詰まり具合をチェックすることである。
右気道(ピンガラ管)が詰まっている場合には、右の鼻が詰まっている。左気道(イダー管)が詰まっている場合には、左の鼻が詰まっていると考えるのである。そのためには、口を閉じて、片方の鼻を押さえ、息の出し入れをしてみればすぐにわかるだろう。
その場合、①右か左かのどちらかが詰まっているか、②右も左も詰まっているか、③どちらも詰まらずにスムーズであるか、という結果になるだろう。たいていの人は、どちらかが詰まっていることが多い。
14.右の気道を浄化する:スーリヤ・ベーダナ・プラーナーヤーマ
右の鼻が詰まっている場合には、左鼻を押さえて、右鼻のみを使って、息を繰り返し出し入れする(スーリヤ・ベーダナ・プラーナーヤーマ)。そうすると、徐々に右鼻も通ってくるだろう。なお、別のやり方として、右鼻から入れて、左鼻から出す方法もある。
このプラーナーヤーマの場合にも、前に述べたように、背筋はまっすぐに伸ばし、背中・首・頭は一直線になるようにする。顔を下に向けたり、左右に向けたりせずに、まっすぐ前を見るようにする。鼻を押さえている手が疲れてくると、手が下がって、顔が下や横に向きやすいので注意する。使っている手が疲れたら、もう一方の手に交代してもよい。
息は、腹式呼吸で十分に吸い込み、しばらく止めて、その後、十分に出すようにする。それぞれの息の秒数は決まっていないが、例えば、基本呼吸法と同じように、4秒で吸って、少し止めて(4秒ほど)、4秒で出してもよいだろう。
そして、呼吸の出し入れの際に、多少の音がするのがよいともいわれる。そのぶんだけ強く詰まりを浄化できるからであろう。しばらく続けているうちに、徐々に右の鼻も通ってくるだろう。
なお、秘訣として、右気道に詰まりがある場合は、上記のプラーナーヤーマとともに、右の腹部にある肝臓の部分(スーリヤ・チャクラ)をよくマッサージするとよいことが多い。このチャクラは右気道に深く関係するからである。
15.左の気道を浄化する:チャンドラ・ベーダナ・プラーナーヤーマ
左鼻が詰まっている場合には、右鼻を押さえて、左鼻だけを使って、息を繰り返し出し入れする(チャンドラ・ベーダナ・プラーナーヤーマ)。なお、別のやり方として、左鼻から入れて、右鼻から出す方法もある。
同じように、背筋はまっすぐにし、背中・首・頭は一直線、顔を下や横に向けず、まっすぐ前を見る。手が疲れてくると、顔が下や横に向きやすいので、もう一方の手に交代してもよい。
息も、腹式呼吸で十分に吸い、しばらく止め、十分に出す。それぞれの息の秒数は、決まっていないが、例えば、基本呼吸法と同じように、4秒で吸って、少し止めて(4秒ほど)、4秒で出してもよいだろう。
また、呼吸の出し入れの際に、多少の音がするのがよいともいわれる。そのぶんだけ、強く詰まりを浄化できるからであろう。そして、しばらく続けているうちに、徐々に左の鼻も通ってくるだろう。
また、左気道に詰まりがある場合は、上記のプラーナーヤーマとともに、左の腹部にある膵臓・脾臓の部分(チャンドラ・チャクラ)をよくマッサージするようにするとよいことが多い。
16.両方の気道を浄化:スクハ・プールヴァカ・プラーナーヤーマ
こうして、詰まっている側の鼻が通ってきたら、左右の鼻を交代に押さえて、息の出し入れをする。
まず、右鼻を押さえて、左鼻から息を入れ、しばらく息を止めたら、次に、左鼻を押さえて右鼻は開けて、右鼻から息を出す。次に、右鼻から息を出し切ったら、同じ右鼻から息を入れて、しばらく息を止め、右鼻を押さえて左鼻は開けて、左鼻から息を出す。
そして、再び左鼻から息を入れて、これを繰り返していく。なお、姿勢、手の使い方、呼吸の仕方の注意は、前記のプラーナーヤーマと同様である。
入息・保息・出息の比率・秒数は、基本呼吸法と同じで、1:1:1の比率、例えば4秒・4秒・4秒)で始め、集中力が増大してきたならば、1:2:2(例えば4秒・8秒・8秒)、さらには1:4:2(例えば4秒・16秒・8秒)で行う。保息が長いほど、集中力が高まっている兆候とされ、より高度な実践となる。
長く息を止める(保息・クンバカ)ほど、心拍数や血流が増大して体が温まり、気道の詰まりは浄化しやすくなる。ただし、無理はいけないので、気を付けるようにする。特に、心臓疾患・高血圧などがある方は、無理をしないことである。
17.気道を強く浄化するカパーラ・バーティ
これは、両鼻から激しく呼息と吸息を繰り返すものである。腹部をちょうど鍛冶屋の使う鞴(ふいご)のように、膨れさせたり、へこませたりさせて行うことが名前の由来になっている。
具体的には、他の呼吸法と同様に、口からではなく両鼻から、腹筋を使って短く鋭く、息を出し入れし、出息と入息を繰り返す。保息は行わない。出息と入息は20回ほど繰り返して、1セットとして終了する。
少し休んだら、同じことを繰り返す。ただし、気を引き上げる力が非常に強いので、一度には20回ほどにしておくのがよい。また、体が熱くなったり、体の一部に多少の痺れを感じたり、多少ぼーっとした感じになることがある。不快な感じが生じたら、出息・入息の回数を減らして加減するか、中止して、指導員の指導を受けることが望ましい。
18.深い瞑想に入るブラーマリー・プラーナーヤーマ
このプラーナーヤーマは、自分で作り出す振動音のヴァイブレーションによって、心を静めて、深い意識状態・瞑想状態に入っていくものである。瞑想に入る準備の呼吸法ということもできる。
具体的なやり方は、まず、両鼻から十分に息を吸い、その後、蜂の羽音のような「ブーン」といった音を立てながら、なるべく長く鼻から息を出していく。そして、これを繰り返すというものである。保息は行わない。
これに熟達するならば、最も深い瞑想状態であるサマディに入ることができると経典に書かれている。
※第1章参考文献
・『読売新聞』「鬼と戦う『全集中の呼吸』、主人公の超人的嗅覚の秘密に迫る」(2020年11月28日)
https://www.yomiuri.co.jp/science/20201127-OYT1T50168/
・『NEWSCAST』「『鬼滅の刃』の「全集中の呼吸」は現実でも使える?? 自律神経の名医が健康効果を検証」(2020年5月19日)
https://newscast.jp/news/148255?fbclid=IwAR0LFhIzt2jy8uAXeW1wdLZ6PpLJkvyC9E-v5TY5bu--2liD-5SySn1awyQ
・『TOCANA』「『鬼滅の刃』全集中の呼吸を「ヨーガの王」成瀬雅春が徹底解説!能力が一気に開花する"超人"呼吸法など伝授」(2020年12月22日)
https://tocana.jp/2020/12/post_191864_entry.html
1.転職癖がついているがどうしたらいいか
2.プロ野球は好きか
3.仏教の思想とニヒリズムは違うのか
4.仏教や心理学その他の知識はどのように得たのか
5.無我派と非我派(真我派)ならどちらに共感を感じるか?
6.宇宙人が人間の姿で地球にも紛れ込んでいるらしいが本当か?
7.呼吸法(瞑想)で神秘体験をしてみたいが
8.裏表がある、自分の性格が大嫌い
9.なんのためにクンダリーニ(エネルギー)というものがあるのか
10.ロシアにいた時にこの国は危険だと感じた事、危険な出来事はあったのか
11.人嫌いを直して、多くの人と関わる生き方をした方がよいのか
12.物欲を抑える1番の方法とは
13.上祐さんにとって、生きている証というものは何かあるか
14.ワクチンを打たない派の一部の人はなぜ攻撃的なのか
15.猜疑心が強くて人間が信じられない
16.JAXAをひと月で退職、早期退職について悩むことはあったか
17.宇宙開発分野でのキャリアを捨てたことを、後悔して思い悩むことはあるのか
瞑想体系には3つあり、
1.身体的瞑想、
2.感覚的瞑想、
3.心理的瞑想のそれぞれについて、詳しく説明しています。
さらに、「1」の身体的瞑想の奥義として、霊的身体的瞑想(クンダリニーヨーガ・密教の究境次第)の解説をしています。
具体的には、1.ナーディ、2.チャクラ、3.プラーナとクンダリニー)、4.気道の浄化、5.気の強化・良化、6.クンダリニー覚醒のための身体行法や戒律の必要性などです。
]]>●2009年7月発売:『EX大衆』誌に広末晃敏のインタビューが掲載
●2009年:学研『図説 宗教と事件』に広末晃敏のコメントが掲載
●2021年12月21日:宗形真紀子(スタッフ・役員)が新宿ロフトで赤坂真理氏(作家)・鎌田東二氏(宗教学者・京都大学名誉教授)と対談「過ちと救い」
●2021年9月11日:宗形真紀子が新宿ロフトで赤坂真理氏・鎌田東二氏と対談「過ちとは、何か?」
●2021年6月24日:宗形真紀子が新宿ロフトで赤坂真理氏と対談「病める時もすこやかなる時も自分を認める」
●2021年4月12日:水野愛子(スタッフ・役員)が大阪ロフトでニポポ氏と鼎談。
●2021年3月11日:宗形真紀子が新宿ロフトで赤坂真理氏と対談 その2:「自己肯定感が地の底より低かった件について」
●2020年12年21日:宗形真紀子が新宿ロフトで赤坂真理氏と対談その1:「できれば生まれた幸せを感じて生きたい─心を心で止められると思うなよ」
●2019年9月28日:宗形真紀子が身心変容技法研究会主催の研究会「オウム真理教事件と『霊的暴力』をめぐる考察」で、研究発表(「オウム真理教と『魔境』」)
●2019年4月15日:山口雅彦(スタッフ・役員)が大阪ロフトでニポポ氏(アーティスト)と鼎談
●2015年8月29日:宗形真紀子が雑誌『宗教問題』の定例企画で「私とオウムの20年」を講演
●2014年4月6日:宗形真紀子が新宿ロフトで小谷真理氏、かさこ氏等と公開対談
●2013年6月25日:宗形真紀子が「占いオカルト談義」にゲスト出演
●2013年5月26日:広末晃敏(スタッフ・役員)が都内で開かれた「内観国際会議」で自己反省法「内観」について講演
●2010年7月21日:広末晃敏が(上祐と共に)新宿でジャーナリストと公開対談
●2010年4月25日: 広末晃敏が心理学関係の市民団体に招かれ「自己反省法「内観」によるオウム問題の解決」を講演
●2010年6月3日:広末晃敏が「幸福の科学」関連の公開イベントで発言
●2009年11月17日:広末晃敏が、自己反省法「内観」実践者の市民の集いで、内観体験とオウム問題の解決について講演
●2009年7月31日:広末晃敏が新宿ロフトでジャーナリストと対談、「オウムの総括」を公表(後日その内容を『週刊新潮』が報道)
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●2021年3月11日:宗形真紀子が新宿のロフトプラスワンで、赤坂真理氏と対談
「自己肯定感が地の底より低かった件について」
◎質問内容(箇条書き)
1.現役中学生ですが、テストや進学のための勉強に意義が見いだせない
2.人は死ぬのに、なぜ生きるのか
3.人はどこから来て、どこへ行くのか
4.SNSとの「上手な付き合い方」について教えて欲しい
5.認知行動療法や、ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)に興味があるが、上祐さんはどうか
6.仏教を学んでいると、欲を滅するという思想にニヒリズムを感じてしまうが
7.愛する母が亡くなり、正直言って辛いが、どうしたら悲しみ、苦しみを乗り越えられるのか
8.人生の楽しみや趣味を持てないが、うしたら生きる楽しみを感じられるか
9.宮台さんとの対談対談のなかで印象に残っている話を教えて欲しい
10.自分に自信をもつ、自信のある喋り方をするための心の持ち方を教えて欲しい
11.日本はなぜ世界幸福度ランキングで上位にいないのか
12.観察はするが止滅"はしない瞑想と、観察し止滅する瞑想との違いを教えて欲しい
13.瞑想や内省は満月と新月と日光浴どれが効率が上がるのか
14.最近、寒くて起きられず二度寝、三度寝をしてしまうが、どうしたらいいか。
15.釈迦のオリジナルの原始仏教では死後の世界も輪廻転生も否定しているのか
16.夢を叶えたが燃え尽き症候群で無為な毎日を過ごしているが
17.徳川家康の努力の継続を思い出し、人生には無理強いをする機会が必要か
18.今1番尊敬出来る人物は誰か
そもそも、いったい「仏教とは何か」という視点から、その発祥、その後に繰り返された分裂・多様化の歴史、更には、その多種多様な仏教を諸国がどう受け入れ、今現在世界各地での状況などを解説した講義です。
ひかりの輪は、仏教を宗教・信仰としてではなく、ヨガや心理学や脳科学と共に、その幸福の知恵の部分を学び、心身の健康のために役立てています。
その視点からは、仏教は、特に初期仏教を中心として、人の心身の高フックを助ける高度な心理学・心理療法の側面があり、それと関連して、仏教の歴史についても学びを深めました。
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運命について、神、神様の正体とは、宗教についての講義です。
◎質疑応答(箇条書き)
1.社会で生きていると胸に杭が刺さったまま走らされているような気がして苦しい
2.すべての人、物はどうしても素粒子にしか見えなくて仕方ないが・・・
3.上祐さんの新年の抱負とは
4.過去に40人以上の女性と合ってすべてうまくいかず、婚活を諦めるべきか
5.友人を増やしたり、寂しさを感じにくくするにはどうすればいいか
6.エネルギーに鈍感、敏感とは
7.いつ、どうなったら終わりが見えるのかゴールが分からない状況の中で平常な心を保てるような何か良い言葉や助言することがあれば教えてほしい
8.精神科に通院していても、よくなりません。どうしたら、前向きに生きらるか
9.最近恋人が出来たのですが相手のことが好きすぎて振られるのが怖い
10.職場の引っ越しが終了予定うれしいが、自分の気力体力がひと足先に尽きそう。乗り切りる力が欲しい
11.冬になって、睡眠が乱れて丸一日ほとんど眠ってしまうがどうしたらいいか
12.自分の身近な大切な人が亡くなってどん底の精神状態の時は、どのような行動をとって過ごせばよいか
13.自分の不機嫌が隠せませんが、どうしたら心穏やかに過ごせるのか
14.「共感覚」のよき活かし方を教えて欲しい
15.嫌がらせしてくる上司がいてとても嫌な思いをしますが、どうしたらいいか
16.人を信じずに生きることは悪いことか
17.家族がバラバラ、災害や病気や何かあった時のことを考えると不安
18.儲けることはいいことか
19.会社の為に本気で仕事をする人と、そうでない人と給料が一緒、一緒ならば頑張らない方が得なのか
20.ひかりの輪のスタッフになったら優しい人に囲まれて穏やかに過ごせるか
21.宗教とホストクラブって似てる気がするがどう思うか
22.日常の行為において、どのように善悪の判断をしたら良いのか
23.遠距離恋愛への心構えとは
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「苦しみを乗り越える仏教心理学の奥義」は5分~25分くらいまでです。
それ以外は質疑応答です。
◆質疑応答(箇条書き)※一部順不同
1.簡単に物知りになる方法を知りたい
2.幸福を諦めることが最高であるという言葉についてどう思うか
3.ブッタの全てを捨てて未来を見据えて目指した悟りとはどういうものだったのか。
4.資産形成について。株式投資と投資信託はどちらかおススメか
5.仏教の輪廻転生や六道輪廻の概念の考え方が腑に落ちず困っている
6.仏舎利とはどういった建物なのか
7.自死につきまして仏教ではどのように考えているのか
8.怒りのコントロールが難しい
9.上祐さんの1番お気に入りで良いと思う場所はどこか
10.新興宗教ブームのキッカケは何だったのか
11.上祐さんがエヴァンゲリオンの中で好きなキャラとその理由とは
12.上祐さんが最近幸せだな~と思うことはあるか
13.頭が良い人と頭が悪い人の1番の違いは何だと思うか
14.好きなのに避けてしまう「好き避け」の原因は何だと思うか
15.上祐さんがダライ・ラマになったら何をするか
16.「廻るピングドラム」というアニメを知っているか
17.筋肉量が少なすぎて、日常的にも不便を感じているがどうしたらいいか
18.人にエネルギーを吸い取られているような気がしたり、コントロールされているような気がするのですが、何か対処方法はあるか。
19.『徳川家康』の生き方から現代人に学べる何かがあったら教えて下さい
【宮台真司×上祐史浩】なぜ高学歴エリートがカルトにハマるのか?現代日本の問題点と新興宗教について徹底討論
【宮台真司vs上祐史浩(後編)】無差別事件はなぜ起こる?社会学・宗教学的に分析/日本の未来について討論/社会問題の原因「孤独」とは
]]>パネリスト:
小川寛大(ジャーナリスト・『宗教問題』編集長)
乙骨正生(ジャーナリスト・「フォーラム21」編集発行人)
上祐史浩(「ひかりの輪」代表)
富岡幸一郎(文芸評論家・関東学院大学教授)
宏洋(映画監督・脚本家・役者・YouTuber)
三浦小太郎(評論家)
司会:水島総
こうした心の憂うつや、そこから生じる身体の不調に思い悩む人は、少なくありません。
私たちは、忙しい毎日に追われて、自分自身を見失い、心身の安定を失いがちです。
そこで、1日ゆっくり時間をとって、これまでの人生を振り返ることによって、平安で幸福感に満ちた本当の自分を取りもどし、人間関係の改善につなげていく--。
それが、いま日本を中心に世界にも広がりつつある内省法「内観」です。
内観とは、もともと、古くから伝わる「身調べ」という修行からヒントを得て、誰にでもできる自分を見つめる方法論として、宗教的な要素を取り除いて、吉本伊信氏が70年ほど前に確立したものです。
現在までに、学校教育・企業研修・矯正教育などの現場で、幅広く導入されてきました。
その高い効果は、学会(日本内観学会)でも長年にわたって研究・実証されてきました。また、うつやアルコール依存、心身症等への一定の効果があるとして医療にも応用されており、日本内観医学会も設けられています。
●内観の実践方法と効果
内観の実践方法は、いたって簡単です。
内観専門家の指導のもと、自分がこれまでの生涯で、両親や友人などの周辺の人々を対象に、
① 他人から、していただいたこと
② 他人に、して返したこと
③ 他人に、迷惑をかけたこと
の3つの要素を1つ1つ思い出していくという作業を、一定の作法にのっとって、丸1日~1週間ほど集中して行っていきます。
すると、次第に、これまでの自分中心だった物の見方が改まって、恨みやわだかまり等の悪感情が静まっていきます。そうして、周辺への感謝の心が深まり、幸福感が増し、心が安定していきます。
その結果、周囲との人間関係も改善していくのです。
そして、その延長上には、仏教が説く「悟り」、心の解放、慈悲の体得があります。
しかし、現代の日本では、親を尊敬する子供は半数に満たないという意識調査もあり、いろいろな面において、人の心には、感謝よりも不満が生じやすくなっています。
こうした状況の中で、感謝の心を深める内観は、非常に重要だと思います。
親などの愛を認識し、感謝が深まれば、健全な形で、自分の価値=自尊心を形成できます。すなわち、自己と他者の双方に対する愛を育むことができるのです。
●内観の国際的権威の指導による貴重な機会
本来の内観は、1週間にわたって泊まり込みで集中して行うものですが(「集中内観」といいます)、忙しい現代人のために、今回は特別に、まずは1日に短縮して行う内観(「1日内観」といいます)の機会を設けさせていただきました。
この「1日内観」では、これまで内観学会の要職を務められてきた経験をお持ちで、現在、世界各国に内観を普及していらっしゃる国際的権威の大学名誉教授のご指導を受けつつ、内観を実践することができます。
この、年に1度の貴重な機会を逃すことなく、皆さまがご参加になることを、心よりお待ちしております。
●参加者の喜びの感想
これまでに、この「1日内観」に参加された多くの方から、「参加して本当によかった」というご感想が寄せられています。
「長年恨んでいた親が、実は多大な愛情を持って育ててくれたことを知り、申し訳なさに涙が止まらなくなった」
「親が生きているうちに気付くことができてよかった」
「恨んでいた亡くなった親への気持ちを整理することができ、やっと前向きになれた」
「長年嫌いだった人に感謝することができ、心が楽になった」
などなど、数十年来のわだかまりの感情から解放されるなど、画期的な人生の変化を経験される方も多くいらっしゃいます。
その他にも、多数の喜びの感想の声が、左のメニュー画面の「実践レポート・体験」に掲載されていますので、是非ご覧ください。
●実施スケジュール
・2024年4月14日(日)午前10時~ 大阪教室
【※上記の実施時間についてはご相談に応じますが、できるだけ長い時間にわたって内観に取り組んだ方が、効果が上がります】
この「内観セミナー」は、ひかりの輪の会員・一般の方を問わず、どなたでもご参加いただけます。ご参加を希望になる方、上記の大阪教室までご連絡下さい。
なお、内観は、一人一人の参加者のみなさまが、じっくりと行う作業のため、参加者数に限りがあります。定員に達した場合はご了承下さい。
●参加費
10000円
(お支払いに困難な事情がある方は、減額等のご相談に応じさせていただきます)
●お問い合わせ・お申込み先
・大阪教室担当:山口雅彦
住所:大阪府東大阪市箱殿町5-17山口方
携帯電話:090-6852-4929(山口)
メールアドレス:osaka@hikarinowa.net
大阪・ブログご紹介ページへ
◆上記日程以外でも、内観のお手伝いをさせていただきます
もし上記の日程で不都合な場合でも、内観を実践する以下の機会がありますので、ご活用ください。
(1)ひかりの輪スタッフが内観のお手伝いをさせていただく「内観セミナー」もあります。詳しくは、こちらのページをご覧ください。
(2)内観セミナーの日程以外であっても、希望される方には、ひかりの輪のスタッフが個別に内観のお手伝いをさせていただくこともできます。詳しくは、こちらのページをご覧ください。
◆お気軽にご参加ください
本セミナーでは、もちろん、ひかりの輪への入会勧誘等は一切行っていません。参加費お支払い以外の義務も一切ありません。
ひかりの輪は、入会しなくても学ぶことができ、各種セミナーの参加者の半数は、会員ではない一般の方です。
今回も、できるだけ多くの一般の方に内観を実践していただきたく、この機会を設けさせていただきました
◆内観体験談 広末晃敏
私も先生のご指導にそって1日内観を数回、1週間の集中内観を1回行わせていただきました。
その結果、20年間家出していた実家に帰って親子関係を回復できたばかりでなく、これまでにない心の広がりや安らぎを得ることができました。
皆さまもこの機会に是非一度、内観を実践してみて下さい。
なお、私の内観体験談をこちらの私のブログに載せておりますので、よろしければご覧ください。
こうした心の憂うつや、そこから生じる身体の不調に思い悩む人は、少なくありません。
私たちは、忙しい毎日に追われて、自分自身を見失い、心身の安定を失いがちです。
そこで、1日ゆっくり時間をとって、これまでの人生を振り返ることによって、平安で幸福感に満ちた本当の自分を取りもどし、人間関係の改善につなげていく--。
それが、いま日本を中心に世界にも広がりつつある内省法「内観」です。
内観とは、もともと、古くから伝わる「身調べ」という修行からヒントを得て、誰にでもできる自分を見つめる方法論として、宗教的な要素を取り除いて、吉本伊信氏が70年ほど前に確立したものです。
現在までに、学校教育・企業研修・矯正教育などの現場で、幅広く導入されてきました。
その高い効果は、学会(日本内観学会)でも長年にわたって研究・実証されてきました。また、うつやアルコール依存、心身症等への一定の効果があるとして医療にも応用されており、日本内観医学会も設けられています。
●内観の実践方法と効果
内観の実践方法は、いたって簡単です。
内観専門家の指導のもと、自分がこれまでの生涯で、両親や友人などの周辺の人々を対象に、
① 他人から、していただいたこと
② 他人に、して返したこと
③ 他人に、迷惑をかけたこと
の3つの要素を1つ1つ思い出していくという作業を、一定の作法にのっとって、丸1日~1週間ほど集中して行っていきます。
すると、次第に、これまでの自分中心だった物の見方が改まって、恨みやわだかまり等の悪感情が静まっていきます。そうして、周辺への感謝の心が深まり、幸福感が増し、心が安定していきます。
その結果、周囲との人間関係も改善していくのです。
そして、その延長上には、仏教が説く「悟り」、心の解放、慈悲の体得があります。
しかし、現代の日本では、親を尊敬する子供は半数に満たないという意識調査もあり、いろいろな面において、人の心には、感謝よりも不満が生じやすくなっています。
こうした状況の中で、感謝の心を深める内観は、非常に重要だと思います。
親などの愛を認識し、感謝が深まれば、健全な形で、自分の価値=自尊心を形成できます。すなわち、自己と他者の双方に対する愛を育むことができるのです。
●内観の国際的権威の指導による貴重な機会
本来の内観は、1週間にわたって泊まり込みで集中して行うものですが(「集中内観」といいます)、忙しい現代人のために、今回は特別に、まずは1日に短縮して行う内観(「1日内観」といいます)の機会を設けさせていただきました。
この「1日内観」では、これまで内観学会の要職を務められてきた経験をお持ちで、現在、世界各国に内観を普及していらっしゃる国際的権威の大学名誉教授のご指導を受けつつ、内観を実践することができます。
この、年に1度の貴重な機会を逃すことなく、皆さまがご参加になることを、心よりお待ちしております。
●参加者の喜びの感想
これまでに、この「1日内観」に参加された多くの方から、「参加して本当によかった」というご感想が寄せられています。
「長年恨んでいた親が、実は多大な愛情を持って育ててくれたことを知り、申し訳なさに涙が止まらなくなった」
「親が生きているうちに気付くことができてよかった」
「恨んでいた亡くなった親への気持ちを整理することができ、やっと前向きになれた」
「長年嫌いだった人に感謝することができ、心が楽になった」
などなど、数十年来のわだかまりの感情から解放されるなど、画期的な人生の変化を経験される方も多くいらっしゃいます。
その他にも、多数の喜びの感想の声が、左のメニュー画面の「実践レポート・体験」に掲載されていますので、是非ご覧ください。
●実施スケジュール
・2024年4月21日(日)午前10時~午後9時 東京教室
【※上記の実施時間についてはご相談に応じますが、できるだけ長い時間にわたって内観に取り組んだ方が、効果が上がります】
この「内観セミナー」は、ひかりの輪の会員・一般の方を問わず、どなたでもご参加いただけます。ご参加を希望になる方、上記の東京教室までご連絡下さい。
なお、内観は、一人一人の参加者のみなさまが、じっくりと行う作業のため、参加者数に限りがあります。定員に達した場合はご了承下さい。
●参加費
10000円
(お支払いに困難な事情がある方は、減額等のご相談に応じさせていただきます)
●お問い合わせ・お申込み先
・東京教室:担当:広末晃敏
携帯電話:080-6515-0369
メールアドレス:yokohamahikari@hikarinowa.net
◆上記日程以外でも、内観のお手伝いをさせていただきます
もし上記の日程で不都合な場合でも、内観を実践する以下の機会がありますので、ご活用ください。
(1)ひかりの輪スタッフが内観のお手伝いをさせていただく「内観セミナー」もあります。詳しくは、こちらのページをご覧ください。
(2)内観セミナーの日程以外であっても、希望される方には、ひかりの輪のスタッフが個別に内観のお手伝いをさせていただくこともできます。詳しくは、こちらのページをご覧ください。
◆お気軽にご参加ください
本セミナーでは、もちろん、ひかりの輪への入会勧誘等は一切行っていません。参加費お支払い以外の義務も一切ありません。
ひかりの輪は、入会しなくても学ぶことができ、各種セミナーの参加者の半数は、会員ではない一般の方です。
今回も、できるだけ多くの一般の方に内観を実践していただきたく、この機会を設けさせていただきました
◆内観体験談 広末晃敏【4/21の内観の際に面接のお手伝いをさせていただきます】
私も先生のご指導にそって1日内観を数回、1週間の集中内観を1回行わせていただきました。
その結果、20年間家出していた実家に帰って親子関係を回復できたばかりでなく、これまでにない心の広がりや安らぎを得ることができました。
皆さまもこの機会に是非一度、内観を実践してみて下さい。
なお、私の内観体験談をこちらの私のブログに載せておりますので、よろしければご覧ください。
こうした心の憂うつや、そこから生じる身体の不調に思い悩む人は、少なくありません。
私たちは、忙しい毎日に追われて、自分自身を見失い、心身の安定を失いがちです。
そこで、1日ゆっくり時間をとって、これまでの人生を振り返ることによって、平安で幸福感に満ちた本当の自分を取りもどし、人間関係の改善につなげていく--。
それが、いま日本を中心に世界にも広がりつつある内省法「内観」です。
内観とは、もともと、古くから伝わる「身調べ」という修行からヒントを得て、誰にでもできる自分を見つめる方法論として、宗教的な要素を取り除いて、吉本伊信氏が70年ほど前に確立したものです。
現在までに、学校教育・企業研修・矯正教育などの現場で、幅広く導入されてきました。
その高い効果は、学会(日本内観学会)でも長年にわたって研究・実証されてきました。また、うつやアルコール依存、心身症等への一定の効果があるとして医療にも応用されており、日本内観医学会も設けられています。
●内観の実践方法と効果
内観の実践方法は、いたって簡単です。
内観専門家の指導のもと、自分がこれまでの生涯で、両親や友人などの周辺の人々を対象に、
① 他人から、していただいたこと
② 他人に、して返したこと
③ 他人に、迷惑をかけたこと
の3つの要素を1つ1つ思い出していくという作業を、一定の作法にのっとって、丸1日~1週間ほど集中して行っていきます。
すると、次第に、これまでの自分中心だった物の見方が改まって、恨みやわだかまり等の悪感情が静まっていきます。そうして、周辺への感謝の心が深まり、幸福感が増し、心が安定していきます。
その結果、周囲との人間関係も改善していくのです。
そして、その延長上には、仏教が説く「悟り」、心の解放、慈悲の体得があります。
しかし、現代の日本では、親を尊敬する子供は半数に満たないという意識調査もあり、いろいろな面において、人の心には、感謝よりも不満が生じやすくなっています。
こうした状況の中で、感謝の心を深める内観は、非常に重要だと思います。
親などの愛を認識し、感謝が深まれば、健全な形で、自分の価値=自尊心を形成できます。すなわち、自己と他者の双方に対する愛を育むことができるのです。
●参加者の喜びの感想
これまでに、この「1日内観」に参加された多くの方から、「参加して本当によかった」というご感想が寄せられています。
「長年恨んでいた親が、実は多大な愛情を持って育ててくれたことを知り、申し訳なさに涙が止まらなくなった」
「親が生きているうちに気付くことができてよかった」
「恨んでいた亡くなった親への気持ちを整理することができ、やっと前向きになれた」
「長年嫌いだった人に感謝することができ、心が楽になった」
などなど、数十年来のわだかまりの感情から解放されるなど、画期的な人生の変化を経験される方も多くいらっしゃいます。
その他にも、多数の喜びの感想の声が、左のメニュー画面の「実践レポート・体験」に掲載されていますので、是非ご覧ください。
●ひかりの輪の「1日内観」セミナーと内観の面接者
内観には、いろいろなやり方があります。最も集中的な内観の実践は、1週間にわたって泊まり込みで集中して行うものですが(「集中内観」)、現代社会のお忙しい皆さんのために、ひかりの輪では、1日に短縮して行う内観(「1日内観」)の機会を提供させていただいています。
また、内観セミナーで、皆さんの内観のお手伝いをさせていただくのが「面接者」です。内観は、基本的には、面接者のお手伝いの下で行います。内観には国際学会があり、その要職を務められ、国内外でその普及に努める国際的権威の大学の名誉教授の方がいらっしゃいます。この教授のご指導の下で、集中内観や1日内観を実践するとともに、内観面接者としての研修も受けた下記のひかりの輪のスタッフが、皆さんの内観をお手伝いします。
◎広末晃敏(ひかりの輪・副代表役員、内観面接者)
・自らの内観の実践と体験
上記の内観の国際的権威の名誉教授の下で、2009年から、1日内観を数回と、1週間の集中内観を内観研修所で行う。結果として、20年間断絶していた親子関係の回復や、これまでにない心の広がりや安らぎを得た(詳細はこちらのブログをご参照ください)
・内観の面接者として研修と経験
同名誉教授に随行して、他者の内観をお手伝いする面接者としての研修を2012年から繰り返し行い、2022年に単独で面接を行う許可をいただき、今日まで内観のお手伝いを繰り返し行っている。
・内観学会等での内観の体験・研究の発表
内観の国際学会などで、自己の内観の体験等を発表する講演を行っている(詳細はこちらを参照ください)。
◎宗形真紀子(ひかりの輪役員、仙台教室長、内観面接者、文筆家)
・内観の専門家の下で1週間の集中内観を1回、1日内観を数回、自主的に一週間内観を1回行う。何十年も引きずっていた家族を含めた様々な人間関係の苦しみと、その背景にあった自身の心の歪みに気づく。
・内観の面接者として研修と経験
上記の名誉教授に随行し、他者の内観をお手伝いする面接者としての研修を2016年から繰り返し行い、2023年に単独で面接を行う許可をいただき、今日まで内観のお手伝いを行っている。
・内観体験の著書・講演
2010年2月に、『二十歳からの20年間──オウムの青春の魔境を超えて』(三五館)を発刊し、自分のオウム時代の経験と反省とともに、内観の体験を発表。内観を含めたオウムの教訓を含めた現代社会の心の問題に関して、繰り返しトークイベントや講演会、大学の研究会等で発表・講演(共演:作家・赤坂真理氏、宗教哲学者・鎌田東二氏(京都大学名誉教授)など)。
◎内観の国際的権威の指導による貴重な機会
ひかりの輪が開催する内観セミナーの中には、上記の国際的権威の名誉教授の方が、自ら皆さんの内観をお手伝いする面接者となるとともに、内観に関するお話をされるなど、その直接のご指導を受けることができる貴重な機会が得られる場合があります。特に同名誉教授の指導をご希望される方は、各教室の担当者までお問い合わせください。
・1月14日(日)名古屋教室 (名誉教授の指導によるもの)
・4月14日(日)大阪教室 (名誉教授の指導によるもの)
・4月21日(日)東京教室 (名誉教授の指導によるもの)
・6月30日(日)仙台教室 (名誉教授の指導によるもの)
・7月21日(日)名古屋教室 (ひかりの輪スタッフの指導によるもの)
・9月29日(日)大阪教室 (ひかりの輪スタッフの指導によるもの)
・11月17日(日)東京教室 (ひかりの輪スタッフの指導によるもの)
・12月8日(日)仙台教室 (ひかりの輪スタッフの指導によるもの)
※内観は1度行うだけでも効果がありますが、定期的に繰り返すことが理想です。そのため、ひかりの輪では、約半年に1度のペースで、各教室で内観セミナーを開催しています。定期的に参加する方は、毎回、異なる人についての(たとえば、母親→父親→祖父母→兄弟姉妹→その他の親族・友人・知人などの順番で)内観を行っています。
※この「内観セミナー」は、ひかりの輪の会員・一般の方を問わず、どなたでもご参加いただけます。ご参加を希望になる方は、上記の各本支部教室までご連絡下さい。
※内観は、一人一人の参加者のみなさまが、じっくりと行う作業のため、参加者数に限りがあります。定員に達した場合はご了承下さい。
※実施時間について
原則として、開始は10:00で、終了は19:00~21:00頃となりますが、参加者のご相談に応じることも可能です。ただし、できるだけ長い時間にわたって内観に取り組んだ方が、効果が上がります。
※実施場所について
・上記教室で直接参加される方を優先に実施しますが、場合によっては、他の教室またはご自宅等から、インターネット会議システム「Zoom」や電話等を通じてご参加になれる場合もありますので、ご相談下さい。
・ひかりの輪スタッフの指導によるものは、上記教室での参加人数次第では、東京教室からのインターネット会議システム「Zoom」や電話による実施となる場合もありますので、ご了承ください。
●参加費
10000円
(お支払いに困難な事情がある方は、減額等のご相談に応じさせていただきます)
※キャンセル代
1.7日前~3日前までのキャンセルは、参加料金の50パーセント
2.3日前から当日のキャンセルは、参加料金の100パーセント
●お問い合わせ先
●東京教室:担当:広末晃敏
携帯電話:080-6515-0369
メールアドレス:yokohamahikari@hikarinowa.net
●仙台教室:担当:宗形真紀子
住所:宮城県仙台市宮城野区東仙台5丁目-30-23
電話:022-707-3420
メールアドレス:sendai@hikarinowa.net
◆上記日程以外でも、内観のお手伝いをさせていただきます
上記の内観セミナーの日程以外であっても、希望される方には、ひかりの輪のスタッフが個別に内観のお手伝いをさせていただくこともできます。詳しくは、こちらのページをご覧ください。
◆お気軽にご参加ください
本セミナーでは、もちろん、ひかりの輪への入会勧誘等は一切行っていません。参加費お支払い以外の義務も一切ありません。
ひかりの輪は、入会しなくても学ぶことができ、各種セミナーの参加者の半数は、会員ではない一般の方です。
今回も、できるだけ多くの一般の方に内観を実践していただきたく、この機会を設けさせていただきましたので、皆様のご参加をお待ちしております。
ここでは、広末副代表が、内観の効能や、自身の内観体験について、詳しく掲載しているブログ「和の精神を求めて――広末晃敏のブログ」を紹介します。内観にご興味・ご関心がある方は、ぜひご一読ください。
※以下、内観についての広末の講演記録もご参照ください。
視聴者の皆様からの質疑応答、そして、「瞑想の秘訣」についての講義です。
「瞑想の秘訣」の講義は、1時間26分あたりから開始しています。
1.部屋・環境を整える
(1)部屋の換気をする
理想は2カ所で換気し、空気が入る所と出る所を作ることです。
(2)整理整頓をする
綺麗に片付いた部屋は気持ちの良いものですが、部屋の状態に心の状態が現れるという心理学的な見解があります。気の流れを整える風(ふう)水(すい)学でも、換気と整理整頓は最も重要なものとされています。
2.服装を整える
体を締め付けない服装にします。ベルト・バンド・時計などは外します。特にベルトは外すことで、腹式呼吸が容易となります。服装は、伸び縮みする柔らかなものが理想です。寒くなければ、靴下なども脱いでおきます。
3.姿勢を整える
(1)座り方は安定したものにします。仏教・座禅・ヨーガの専門的な座法が理想ですが、安定すれば、正座・あぐら、さらには椅子に腰かけてもかまいません。
(2)猫背を避け、背筋を伸ばし、腰を入れて、頭・首・背中・尾てい骨が、一直線になるようにします。椅子を使う場合は深く腰掛けます。すると、猫背の場合と異なり、首や肩に余計な負担がかからず、体重を背骨が支えることができ、首・肩・腕などの力が抜けます。なお、背筋を伸ばす際に、いったん体をゆっくり後ろに反らせて戻す方法があります。
(3)首・肩・腕の筋肉をほぐします。猫背のために、普段は緊張しているからです。あわてずにゆっくりと首や肩を回します。首は、時計回りと反時計回りに交互に回します。肩も、前回し、後ろ回しを交互に行います。
この際、回す前に息を吸い、回しながら息を吐くと、よりリラックスできます。また、肩の力を抜くために、いったん持ち上げてから落とす方法があります。肩から先の腕や手はぶらぶらさせて、力を抜きます。
(4)上半身を左右にゆっくりとねじります。背筋は真直ぐなままに、右にねじり、元に戻し、次に左にねじり、元に戻します。その際、ねじる前に息を吸い、ねじりながら息を吐き、ねじり終わったら自然呼吸をしながら少しの間その姿勢を維持し、その後、息を吸いながら、上半身を元に戻します。
(5)両方の手のひらを上に向けて両ひざの上にのせて、肩・腕・手の力を抜きます。その後、手はそのままでもいいですが、両手をお腹の前に持ってきて、手のひらを上に向けたまま、左手の上に右手をのせて、足の上に置くやり方もあります(仏教の座禅の手の組み方で「定印(じょういん)」といいます)。
1.雄大な大自然(Awe(オウ)体験)
雄大な大自然に身を置くと、大自然に対する畏敬の念などが生じることを、欧米ではAwe(オウ)体験と呼んで、その心身への影響が科学的に研究されています(英語のaweは畏敬の念という意味)。
自分が大自然の中ではちっぽけな存在であると感じ、驕り・エゴが減少し、大自然に支えられていると感じ(感謝・愛)、幸福感・リラクセーションを感じるとされます。また、脳活動の活性化、免疫力の向上、刹那的な欲求の抑制=長期的な価値観の強化などが生じ、心身の健康が促進されるそうです。
実際に、雄大な自然を見ると気分が良くなり、心が広がるといった体験をすることは、皆さんにもあるのではないでしょうか。こうして、雄大な自然もまた、特定の宗教・文化に限られない、人類普遍の聖なるシンボルだと思われます。
2.光輪(ハロ、halo)
宗教全体に共通する聖なるシンボルとして、英語でhalo(ハロ・光輪)と呼ばれる光の輪があります。仏教では、後(ご)光(こう)・光(こう)背(はい)などとも呼ばれ、仏画や仏像で仏様の後ろに描かれ、キリスト教などの宗教画でも、イエス・マリアなどの聖人や神様・天使の背後や頭上に描かれます。
そして、同じくhalo(ハロ・光輪)と呼ばれる、太陽の周りの虹の光の輪が現れる大気光学現象があります。日本語では日暈(ひがさ・にちうん)とも呼ばれますが、ひかりの輪では、この写真画像を瞑想に使っています。
釈迦牟尼の仏画
イエス・マリアの宗教画(◎新美ブログ)
ハロ・光輪・日暈
心理学者のカール・ユングも、世界の諸宗教・文化を研究し、人類普遍のシンボルとして、中心に太陽・月・星があって、その周りに輪がある形状をとるマンダラ・シンボルの存在を提唱しました(マンダラは丸いという意味)
また、太陽とその光は、多くの宗教で神仏と結びつき、世界各地に太陽信仰があり、日本神道の信仰の中心も天(あま)照(てらす)大神(おおみかみ)であり、奈良の大仏も太陽の仏様です。
宗教ができる前から、太陽の光と熱は、人の生命と物を見る力を支える最も重要なものであり、これを尊ぶのは人類全体が共有する本能的な感覚であり、これから太陽をはじめとする原初の自然信仰が生まれたのでしょう。
なお、参考までに、ハロと同じく、虹の光の輪を伴うブロッケン現象と呼ばれる大気光学現象があります。日本では古来、これが仏とその後光だと見なされ、2500年前の釈迦牟尼の教団でも、仏の現われと見なされた故事があります。
ブロッケン現象(🄫Wikipedia)
3.仏画
下にご紹介する仏画は、仏陀釈迦牟尼の背景に、光輪(ハロ)と雄大な山々などの自然が描かれています。
人類普遍の聖なるシンボルの光輪や雄大な自然が、仏教の聖なるシンボルの仏様と結び付けられているのです。
なお、この仏画の後光は虹の色であり、釈迦牟尼は太陽族の末裔といわれますから、仏画全体が、太陽の周りの虹の光の輪とシンクロしています。
4.言葉のシンボル:マントラ(聖なる言葉・真言(しんごん))
仏教・ヨーガには、マントラ(聖なる言葉)を繰り返し唱える修行があります。
仏教・ヨーガの伝統の中では、心が静まるなどの心身への良い効果があるとされていますが、近年の心理学(特に身体心理学)の研究で、人が発声する音と心の状態の関係を調べると、この中に多く含まれるA音やM音などを発声すると、心を安定・解放させる(生理的な)効果があることがわかりました。
これは、その音を発声したり、聞いたりすることで心が静まるという、聴覚的・言語的な聖なるシンボルということができると思います。そこで、ひかりの輪でも、以下の仏教の代表的なマントラ(三宝(さんぼう)真言(しんごん))の瞑想をしています。
◎三宝真言
ナマ ブッダ ヤ (ブッダを尊重します)
ナマ ダルマ ヤ (ブッダの教えを尊重します)
ナマ サンガ ヤ (ブッダの教えを実践する集いを尊重します)
仏教では、仏の大慈悲の心は、四無量心とも呼ばれ、四無量心とは、慈(じ)・悲(ひ)・喜(き)・捨(しゃ)という仏・菩薩の四つの広大無辺な利他の心と実践です。
そして、これを実践する本人こそを幸福にすると説かれます。ひかりの輪では、この思想を参考にして、万物を愛する心をわかりやすい現代語で表現した言葉を作り、それを瞑想しています。
ご覧の通り、これは何かの信仰を必要とするものではなく、広い愛の心を培うものです。
◎四無量心(四つの広大な利他の心)
他の幸福を願い 他に幸福を与え
他の苦しみを悲しみ 他の苦しみを抜く
他の幸福を喜び 自己の苦しみを超え
万人万物に平等心を持つ
最新の脳科学では、人間の脳には社会脳という機能があり、利他の心や行為は、心身の健康・記憶力や実行力を高める幸福ホルモンを体内で分泌させる一方、過剰な他者への嫌悪・恐怖・攻撃は、心身の健康や知力を損なうストレスホルモンを分泌させることがわかっています。言い換えれば、利他こそが本当に自分を幸福にするのです。
さらに、脳科学では、困難・苦しみは、人の脳の鍛錬・発達を促し、それに前向きに立ち向かうチャレンジングな生き方が幸福をもたらすともされます。心理学でも、より多くの人の幸福を考える人が、幸福になりやすいという調査結果が出ています。
なお、ひかりの輪では、この万物を愛する瞑想の際に、一般に人気がある仏像の中で、著名な心理学者も、聖なるシンボルと解釈したものの写真画像などを見ることで、その瞑想の効果を高める場合があります。
広隆寺・弥勒菩薩半跏思惟像 中宮寺・菩薩半跏像
2.ひかりの輪オリジナルの読経瞑想
仏教では、万物を愛する仏陀の四無量心とともに、それと結びついた仏陀の物事・世界の見方を、仏陀の「智慧」として説いています。私たちの日常でも、物の見方が変わると、物の感じ方が変わるという体験があると思いますが、さまざまな心理学の理論でも、人の物の見方と感情は深く結びついていることが説かれています。
そして、仏陀とは、目覚めた人という意味で、これは物事・世界の真実の在り方を悟ったという意味があり、すなわち、仏陀のように、この世界の真実の在り方に気づくと、自ずと万物を愛する心が生じるというのが仏教の思想です。言い換えれば、通常の人の世界の見方では、私たちが日常経験するように、万物を愛する心ではなくて、好きな物・嫌いな物を区別する、偏った心が強く生じます。
ここで重要なことは、仏教が仏陀の智慧とする世界の真実の在り方とは、科学的・客観的に見ても世界の真実の在り方であるということです。つまり、私たちの常識的で主観的な世界の見方には、いろいろな錯覚があるのです。
例えば、多くの人は、自分と他人という存在も、自分と他人の幸福も、別のものであり、幸福は自他の間で奪い合うものという認識をしています。
しかし、最新の物理学は、自と他を含めた世界の万物は一体と見ており、これが仏教の世界観とよく一致することは、ユネスコに集まった科学者と仏教者の会議でも指摘されています。
また、最新の脳科学が、仏教が説くように、利他こそが利己であり、自と他の幸福は一体とする見方を持っていることは、先ほどご紹介した通りです。
また、私たちは、楽と苦を別のものと見て、それが物事の好き嫌いの源になりますが、実際には、苦と楽は絶対的なものではなく、比較によって生じ、両者はセットで存在し、それゆえに、「苦楽表裏」「人間万事塞翁(さいおう)が馬」などといわれます。同じく、多くの人が、自分と他人の優劣を比較し、他人はおろか、自分さえ愛せぬコンプレックス等で苦しみますが、固定観念を超えた仏陀の客観的な物の見方では、短所と長所(劣等性と優等性)も裏表であり、表裏一体です。
そこで、ひかりの輪では、仏陀の科学的・客観的な世界観(智慧)と、万物を愛する心を現代語でわかりやすく表現した言葉を以下のように作り、それを瞑想しています。
◎三悟心経(三つの悟りの心の教え)
万物恩恵 万物感謝
万物神仏 万物尊重
万物一体 万物愛和
◎三悟智経(三つの悟りの智慧の教え)
苦楽一体 万物感謝
優劣一体 万物尊重
自他一体 万物愛和
◎三縁起経(三つの縁起の教え)
万物関連 万物一体
万物同根 万物一体
万物循環 万物一体
また、このような思想を説く仏典が、その世界観を、丸い形をした曼(まん)荼(だ)羅(ら)と呼ばれる図画に表したものがあります(右の図)。曼荼羅とは丸いという意味で、この円形の図画は、宇宙と真理と悟りを象徴するとされています。ひかりの輪でも、この図画を見ながら瞑想する場合があります。
金剛界曼荼羅(🄫瞑想の郷)
ひかりの輪では、毎月1回及び、年末年始セミナー、GWセミナー、夏期セミナーの大型セミナーで心理学講義を行っています。
今まで十数年心理学講義を行ってきましたが、多くの人がストレス・緊張・不安・抑うつ・生きづらさ・生きがいの喪失、慢性疾患など、さまざまな心身の問題を抱えている現代社会の行き詰まりの状況を踏まえ、今まで行ってきた心理学講義のテーマを厳選して 「24のテーマ」 に絞り、2年間ですべて学べる 「カリキュラム」 を作りました。
今年から、そのカリキュラムに則って月1回行っていきます。内容は、今まで以上に、皆様のお役に立つようにヴァージョンアップしたものです。
講義は、心理学の研究家で認定ヒプノセラピストの山口雅彦指導員の講義に基づいて、同指導員と上祐史浩(ひかりの輪代表)との対談形式で行われます。
講義の内容は、様々な心の苦しみ・ストレス・人間関係の問題などの解決に役立ち、安定したバランスの取れた広い心を養うために役立つ心理学の思想・理論・具体的な実践法について、一般の方・初心者の方にも分かりやすく解説するものです。
単に心理学の理論を学ぶだけではなく、それに基づいて、実際に皆さんができる、心や人格の向上に役立つ実践法を解説します。また、心理学の理論や、それに基づく心理療法は、同じく心を論理的に探究してきた仏教や道教の思想とも一致する部分が多く、その視点から、普通の心理学講義を超えて、仏教・道教・心理学の東西の叡智を融合させた、深い智恵に基づく講義となると自負しています。
2月28日に第1回目を行い、本来、その1回だけで行う予定でしたが、現代社会において重要な問題であり、孤独が個人に与える影響だけでなく、アメリカ、ロシアをはじめとした政治、紛争、そして人口問題、国家の未来にまで影響を与えるという話にもおよび、テキストの途中でしたので、引き続き2回目を行うことになりました。
この2回目の講義では、1回目の復習を行いますので、1回目を受講していない方でも理解できる内容となっていますので、ぜひともご参加ください。
孤独は世界的な問題
社会全体のつながりが希薄化している中で、新型コロナの影響などもあり、孤独・孤立の問題がより一層顕在化していて、孤独は、現代社会において重要な問題になっています。
イギリスでは2018年1月、「孤独担当相」が儲けられました。日本でも2021年、内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」が設置され、緊急に対処すべき課題であるという認識が世界に広がっています。
孤独のリスクは、1日たばこを15本吸うことと匹敵し、心疾患リスクを29%上げ、アルツハイマーが2,1倍、という驚きべき内容です
講義では、孤独の状況の実態、孤独の心身に与える影響、孤独になる要因、そして解決法を提示していきます。
1.東京教室での参加
2.インターネット会議システム「ZOOM」での参加
諸事情のため会場まで直接ご来場が難しい方でも、インターネット会議システム「Zoom」を使って、全国どこからでも、ご自宅からでも、ご参加いただくことができます。
「Zoom」でのご参加の際には、画面上にお顔や実名を出していただく必要もありませんので、どうぞお気軽にご参加ください(ただし初参加の方に限って、最初に担当スタッフがZoomで個別にご挨拶と確認をさせていただきますので、ご了承ください)。
※なお、すでに終わった講義は、録画でご視聴になれます。
会場参加・ネット視聴ともに、3000円(講義のテキスト付)
◆参加料金の減免:経済的な事情のある方に
学生・障害者・失業などの経済的事情がある方などに、料金を減免させていただく場合がありますので、お問い合わせください。
東京本部教室
住所:東京都世田谷区南烏山6-30-19-201
担当:細川美香
担当者携帯電話:080-2273-3588
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
以下は、本セミナー、上祐史浩、ひかりの輪などに関連するHPの情報ですので、よろしければご覧ください(クリックしていただくご覧いただけます)。
●セミナー等に参加された一般・識者の方の声:雰囲気を感じていただけます。
●ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
●プログラムと参加料金のご紹介:全て適価で運営、安心してご参加ください。
●団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
●団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆上祐史浩・ひかりの輪YouTube
上祐代表の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
◆セミナー・勉強会にご参加にいただく上のお知らせとご注意
1.上記の通り、本セミナー(勉強会)は、会員・一般の方を問わずどなたでもご参加いただけます。また、当団体は入会なしで学ぶことができ、参加者の半数は非会員の方です。イベントにおいて、入会勧誘は行っていません、お気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。
2.初めてご参加を希望される方は、必ず事前に当方にご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.また、本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前にご連絡くださるようお願い申し上げます。
4.代表との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
5.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
6.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
7.本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
(1)感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
(2)ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。
]]>ひかりの輪では、今まで十数年心理学講義を行ってきましたが、多くの人がストレス・緊張・不安・抑うつ・生きづらさ・生きがいの喪失、慢性疾患など、さまざまな心身の問題を抱えている現代社会の行き詰まりの状況を踏まえ、今まで行ってきた心理学講義のテーマを厳選して 「24のテーマ」 に絞り、2年間ですべて学べる 「カリキュラム」 を作りました。
今年から、そのカリキュラムに則って月1回行っていきます。内容は、今まで以上に、皆様のお役に立つようにヴァージョンアップしたものです。
講義は、心理学の研究家で認定ヒプノセラピストの山口雅彦指導員の講義に基づいて、同指導員と上祐史浩(ひかりの輪代表)との対談形式で行われます。
講義の内容は、様々な心の苦しみ・ストレス・人間関係の問題などの解決に役立ち、安定したバランスの取れた広い心を養うために役立つ心理学の思想・理論・具体的な実践法について、一般の方・初心者の方にも分かりやすく解説するものです。
単に心理学の理論を学ぶだけではなく、それに基づいて、実際に皆さんができる、心や人格の向上に役立つ実践法を解説します。また、心理学の理論や、それに基づく心理療法は、同じく心を論理的に探究してきた仏教や道教の思想とも一致する部分が多く、その視点から、普通の心理学講義を超えて、仏教・道教・心理学の東西の叡智を融合させた、深い智恵に基づく講義となると自負しています。
ロゴセラピーとは、生きる意味を見失い、絶望している人に対し、生きる意味を見出す援助をする心理療法で、「(生きる)意味による治療」と訳すことができます。
創始者は、オーストリアの精神医学者・心理学者のヴィクトール・E・フランクルです。ユダヤ人であったフランクルは、ナチスの強制収容所生活を3年送っています。その体験をもとに書かれた『夜と霧』は、日本語を含め17ヶ国語に訳されています。
強制収容所で生き残った人たちは、身体が丈夫だったというのではなく、収容所にいてもそこで生きる意味を見出した人たちでした。どのような悪い状況においても、意味を見出すことはできるというのです。そして、意味があれば人は生き抜くことができるといいます。
極限状況において、自分に何ができるか、何をすることが意味あることなのかを考えるとき、自分を超えた大きなものに自分を捧げることに価値・意味を見出すということです。端的に言えば、他を利するということです。ロゴセラピーは、強制収容所でのフランクルの実体験に裏打ちされた説得力のある理論です。人生を豊かに生きるために役立つ理論です
孤独は世界的な問題
社会全体のつながりが希薄化している中で、新型コロナの影響などもあり、孤独・孤立の問題がより一層顕在化していて、孤独は、現代社会において重要な問題になっています。
イギリスでは2018年1月、「孤独担当相」が儲けられました。日本でも2021年、内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」が設置され、緊急に対処すべき課題であるという認識が世界に広がっています。
孤独のリスクは、1日たばこを15本吸うことと匹敵し、心疾患リスクを29%上げ、アルツハイマーが2,1倍、という驚きべき内容です
講義では、孤独の状況の実態、孤独の心身に与える影響、孤独になる要因、そして解決法を提示していきます。
2月28日に第1回目を行い、本来、その1回だけで行う予定でしたが、現代社会において重要な問題であり、孤独が個人に与える影響だけでなく、アメリカ、ロシアをはじめとした政治、紛争、そして人口問題、国家の未来にまで影響を与えるという話にもおよび、テキストの途中でしたので、引き続き2回目を行うことになりました。
この2回目の講義では、1回目の復習を行いますので、1回目を受講していない方でも理解できる内容となっていますので、ぜひともご参加ください。
孤独は世界的な問題
社会全体のつながりが希薄化している中で、新型コロナの影響などもあり、孤独・孤立の問題がより一層顕在化していて、孤独は、現代社会において重要な問題になっています。
イギリスでは2018年1月、「孤独担当相」が儲けられました。日本でも2021年、内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」が設置され、緊急に対処すべき課題であるという認識が世界に広がっています。
孤独のリスクは、1日たばこを15本吸うことと匹敵し、心疾患リスクを29%上げ、アルツハイマーが2,1倍、という驚きべき内容です
講義では、孤独の状況の実態、孤独の心身に与える影響、孤独になる要因、そして解決法を提示していきます。
認知療法は、自分の感情は、ものごとの捉え方やものごとに対する考え方によって決まるということを前提にしています。マイナスの感情・気分は出来事に対する極端に偏った否定的なものの捉え方によって生じるということです。ですから、その極端なものの捉え方を変えれば、生じる感情・気分も変わります。自分のものごとの極端な偏った捉え方のパターンを知り、それを適正で柔軟性の高いものに変化させていくことで、マイナスの感情・気分ひいては行動の改善を図り、否定的な感情・気分で苦しむことを緩和させていきます。
幸不幸の招待神経伝達物質の影響だった⁉
人が幸せを感じているとき、脳内では複数の脳内物質が分泌されています。主なものは、ドーパミン、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィンなどです。
ドーパミンは成功、達成の幸せ、セロトニンは安らぎ、安定した心による幸せ、オキシトシンは愛・つながりの幸せ、エンドルフィンはランナーズ・ハイなど極限状態で得られる多幸感を与えます。
反対に、ノルアドレナリンとコルチゾールの濃度が高まると、危険に備えるよう他の神経系に警告を発したり、恐怖などの情動に関わる記憶を強めたりします。
これらの神経物質の多い・少ないが幸不幸にどのように影響するのかを解説し、幸せを感じる神経伝達物質を分泌する方法を提示します。
マインドフルネスは、AppleやGoogleなど大手企業に取り入れたことが流行の端緒になり、日本でも流行しました。マインドフルネスの源流は仏教の禅や瞑想にあります。その宗教色をなくして医療現場で疼痛の緩和の方法として行われるようになり、その後、認知療法にも取り入れられ、マインドフルネス認知療法が創始されました。
マインドフルネスとは、過去や未来ではなく、今・ここで起こっているものごと(思考・感情、体の状態など)・現実をあるがままに客観的に見つめ認識している意識状態のことです。自分の思考や感情を客観的に見つめることで、思考や感情に巻き込まれないようになっていきます。それによって、否定的感情に翻弄されて苦しむことはなくなります。
講義では、マインドフルネス瞑想の実践に加え、メタ認知・超越自我、ひいては東洋の真我・無我の思想との関連も解説していきます。
自己愛という心理的な問題を根本原因とする心身の不健康と問題行動の解説をします。
現代社会は自己愛型社会と言われ、自分勝手で自己中心的な人が増えているようです。
自己愛は幼児期の子供にはあたりまえの心性ですが、大人になっても幼児的な自己愛が残存している人が多くなっています。何かにつけクレームをつけるクレイマーなどがその典型の一つです。
自己愛の強い人の特徴は、自分が丁重に扱われることが当然と思っている、いつも周囲から注目されたい、自分は優れている特別な存在だという誇大妄想、自分が世界の中心だという思い、自尊心が傷つきやすく、自分が見下されることを極端に恐れる等の特徴があります。幼児性が抜けていない、大人になりきれていない人と言っていいでしょう。
周囲に自己愛の強い人がいて影響を被っている方、また、自分が強い自己愛によって苦しんでいる方もいることでしょう。講義では、最近広がる歪んだ自己愛の形態の解説とそれをどう越えていくかの解決策を提示します。
自己愛という心理的な問題を根本原因とする心身の不健康と問題行動の解説の第2回です。
第1回目に引き続き、 最近広がる歪んだ心による犯罪:無差別大量殺人・陰謀論、 自己愛を背景とした心理的なストレスによる依存症その他の問題行動について言及します。
ポジティブ心理学とは、「幸福」や「心身ともに健康な生き方」はどのようなものか科学的に研究する心理学です。
この講義では、ポジティブ心理学のなかの「拡張-形成理論」というものを紹介していきます。「拡張-形成理論」は、ポジティブな前向きな感情が心の広がりと心の能力・成長を高めるということを、27万人のデータをもとに証明した理論です。
ポジティブな感情が増えると、視野が広がり、思考の範囲が広がり、さまざまな考え方や行動の可能性を開き、心身を開放し、受容性・創造性を高め、生活を改善し、人を成長させる、というものです。この理論は、ポジティブな心の状態=「愛」「喜び」「感謝」「安らぎ」といったポジティブな感情の研究から導き出されました。 心が前向きになるための方法を提示します。
宗教体験・神秘体験を脳の血流の分布から、脳の活性化のレベルがわかる画像診断装置を使い調べるという実験によって、宗教体験・神秘体験のときにどこの脳の部位が活性化しているかがわかりました。 例えば、チベット僧の「すべてのものとの一体感」という深い瞑想状態や修道女たちの「神との合一」の体験のときの脳の働きなどです。
この実験は、古くから神秘家たちが語ってきた体験が、脳の活動と結びついていることを示唆しています。神秘体験は、観察することができる脳の神経学的な過程であると言えそうです。
瞑想体験が観察可能な神経活動と関連づけられるからといって、その体験が現実ではないことの証拠にはなりません。私たちの日常生活の体験もすべて脳内の体験であり、そういう意味では同じです。脳内の体験イコール外界に何も存在しないということではありません。
複数の視点から否定的な感情をコントロールする方法を解説します。
感情にとらわれ翻弄されないために、不安、心配、悲しみ、不機嫌、寂しさ、怒りなどなど、それらの感情が何を意味するのか? どうしてそれらの感情が生じるかなどを見ていき、どう対処したらいいのかを解説します。さらに、個々の感情に対する対処だけでなく、心を整える方法も提示します。
スポーツや音楽演奏、仕事や遊びなど、あらゆることにおいて、それを行うときに極度に集中した状態で、時間の感覚がなく、自我の感覚もなく、自分のしていることが流れるように自然にうまく行き、世界と一体化しているように感じる体験を「フロー体験」といいます。スポーツでは、「ゾーン状態」という言い方が一般的なようです。
フロー状態のときには、高揚感に包まれ、自分の能力を最大限に発揮している状態であるということです。 また、この状態は、ヨーガや禅、タオイズム(道教)における境地と共通点があることも指摘されており、その点についても言及します。
フロイトと並ぶ深層心理学者ユングが打ち立てた心理学です。影の投影理論、人類共通に有する集合的無意識、世界全体に共通する聖なるシンボルの研究などを行い、ヨガでいう本当の自分である「真我」や仏教の「仏性」に通じる「自己」の概念を立て、東洋の宗教の心理学的解説もおこないました。人間の意識の深いレベルを解明し、人間の精神的成長を意識と無意識を統合するプロセスで説明しました。
私たちの日常の生活のなかで特に役立つ理論として、「自分が嫌悪を抱く対象は、実は自分を写す鏡であった!」という影の投影の理論があります。
私たちは、自分の性格・人格で受け入れられない要素(=影)を他人の中に見つけ出し嫌悪します。あたかも、自分にはその要素がないかのように思い、他を批判します。しかし、自分の中にも同じ要素があるのです。そのことに気づいていくことによって、自分と他人の区別は弱まり、自分と他人を平等に見ることができ、寛容さ・慈愛の心が育っていきます。
(2024年3月6日 改訂)
※ 24テーマのカリキュラムはこちらをご覧ください。
1.東京教室での参加
2.インターネット会議システム「ZOOM」での参加
諸事情のため会場まで直接ご来場が難しい方でも、インターネット会議システム「Zoom」を使って、全国どこからでも、ご自宅からでも、ご参加いただくことができます。
「Zoom」でのご参加の際には、画面上にお顔や実名を出していただく必要もありませんので、どうぞお気軽にご参加ください(ただし初参加の方に限って、最初に担当スタッフがZoomで個別にご挨拶と確認をさせていただきますので、ご了承ください)。
なお、すでに終わった講義は、録画でのご視聴になります。
会場参加・ネット視聴ともに、3000円(講義のテキスト付)
東京本部教室
住所:東京都世田谷区南烏山6-30-19-201
担当:細川美香
担当者携帯電話:080-2273-3588
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
以下は、本セミナー、上祐史浩、ひかりの輪などに関連するHPの情報ですので、よろしければご覧ください(クリックしていただくご覧いただけます)。
●セミナー等に参加された一般・識者の方の声:雰囲気を感じていただけます。
●ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
●プログラムと参加料金のご紹介:全て適価で運営、安心してご参加ください。
●団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
●団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆参加料金の減免:経済的な事情のある方に
学生・障害者・失業などの経済的事情がある方などに、料金を減免させていただく場合がありますので、お問い合わせください。
◆上祐史浩・ひかりの輪YouTube
上祐代表の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
◆セミナー・勉強会にご参加にいただく上のお知らせとご注意
1.上記の通り、本セミナー(勉強会)は、会員・一般の方を問わずどなたでもご参加いただけます。また、当団体は入会なしで学ぶことができ、参加者の半数は非会員の方です。イベントにおいて、入会勧誘は行っていません、お気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。
2.初めてご参加を希望される方は、必ず事前に当方にご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.また、本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前にご連絡くださるようお願い申し上げます。
4.代表との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
5.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
6.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
7.本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
(1)感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
(2)ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。
]]>カリキュラムは、心理療法の古典から、先端の現代心理学まで網羅した24のテーマからなっています。内容は、今まで以上に、皆様のお役に立つようにヴァージョンアップしたものです。
東西心理学講義は、心理学の研究家で、認定ヒプノセラピストの山口雅彦指導員の講義に基づいて、同指導員と上祐史浩(ひかりの輪代表)との対談形式で行われます。
講義の内容は、様々な心の苦しみ・ストレス・人間関係の問題などの解決に役立ち、安定したバランスの取れた広い心を養うために役立つ心理学の思想・理論・具体的な実践法について、一般の方・初心者の方にも分かりやすく解説するものです。
単に心理学の理論を学ぶだけではなく、それに基づいて、実際に皆さんができる、心や人格の向上に役立つ実践法を解説します。また、心理学の理論や、それに基づく心理療法は、同じく心を論理的に探究してきた仏教や道教の思想とも一致する部分が多く、その視点から、普通の心理学講義を超えて、仏教・道教・心理学の東西の叡智を融合させた、深い智恵に基づく講義となると自負しています。
※今年(2024年)の心理学講義の日程・テーマはこちらをご覧ください。
心理学を学ぶにあたって、心理学の大きな流れを知っておくことは、その後の現代の心理学を学び、実践するうえで役に立ちます。
20世紀になって大きく発展してきた心理学には、四つの大きな流れがあります。
第一の勢力はフロイトの精神分析で、フロイトは無意識の発見者と言われ、現代の心理療法の祖とも言われます。
第二の勢力はスキナーなどの行動主義心理学で、心理学を自然科学と同様の「科学」として成立させようということで、目に見える「行動」を研究対象としました。
第三の勢力はアブラハム・マズローなどの人間性心理学で、健康な人たちを研究対象とした積極的な心理学を打ちたてました。人間の可能性、創造性、成長、価値、自己実現などに焦点を当てた明るい心理学をめざしました。
第四の勢力はトランス・パーソナル心理学です。宗教体験や深い意識状態の体験は、心理学の世界では研究対象にされず、何か病的なもの、怪しく不健全やものと捉えられていましたが、その分野を心理学的に研究しようという心理学がトランスパーソナル心理学です。
フロイトと並ぶ深層心理学者ユングが打ち立てた心理学です。影の投影理論、人類共通に有する集合的無意識、世界全体に共通する聖なるシンボルの研究などを行い、ヨガでいう本当の自分である「真我」や仏教の「仏性」に通じる「自己」の概念を立て、東洋の宗教の心理学的解説もおこないました。人間の意識の深いレベルを解明し、人間の精神的成長を意識と無意識を統合するプロセスで説明しました。
私たちの日常の生活のなかで特に役立つ理論として、「自分が嫌悪を抱く対象は、実は自分を写す鏡であった!」という影の投影の理論があります。
私たちは、自分の性格・人格で受け入れられない要素(=影)を他人の中に見つけ出し嫌悪します。あたかも、自分にはその要素がないかのように思い、他を批判します。しかし、自分の中にも同じ要素があるのです。そのことに気づいていくことによって、自分と他人の区別は弱まり、自分と他人を平等に見ることができ、寛容さ・慈愛の心が育っていきます。
アドラーは、フロイト、ユングと並び称され「心理学の三大巨頭」と言われます。近年「嫌われる勇気」という書籍がベストセラーになり知る人も多いことと思います。アドラー心理学は劣等感の心理学とも言われ、劣等感に悩む人が多い現代、劣等感をどう解決していくかにたいへん有効です。
アドラー心理学では、「勇気づけ」を重視し、勇気をくじかれ、やる気、意欲、目的意識がない状態をサポートし、自分の居場所を見つけ、そこでの仲間を信頼し、仲間の役に立とうとする「共同体感覚」を身に着けていくことを目指します。それによって自己価値を感じて前向きに生きていくことができるようになります。
自己愛という心理的な問題を根本原因とする心身の不健康と問題行動の解説をします。
現代社会は自己愛型社会と言われ、自分勝手で自己中心的な人が増えているようです。
自己愛は幼児期の子供にはあたりまえの心性ですが、大人になっても幼児的な自己愛が残存している人が多くなっています。何かにつけクレームをつけるクレイマーなどがその典型の一つです。
自己愛の強い人の特徴は、自分が丁重に扱われることが当然と思っている、いつも周囲から注目されたい、自分は優れている特別な存在だという誇大妄想、自分が世界の中心だという思い、自尊心が傷つきやすく、自分が見下されることを極端に恐れる等の特徴があります。幼児性が抜けていない、大人になりきれていない人と言っていいでしょう。
周囲に自己愛の強い人がいて影響を被っている方、また、自分が強い自己愛によって苦しんでいる方もいることでしょう。講義では、最近広がる歪んだ自己愛の形態の解説とそれをどう越えていくかの解決策を提示します。
自己愛という心理的な問題を根本原因とする心身の不健康と問題行動の解説の第2回です。
第1回目に引き続き、 最近広がる歪んだ心による犯罪:無差別大量殺人・陰謀論、 自己愛を背景とした心理的なストレスによる依存症その他の問題行動について言及します。
自分自身の人間関係やコミュニケーションの傾向を知り、対人関係の問題を解消したり、トラブルを回避したりするための心理療法です。 人と関わるときの思考や感情、行動のクセや傾向をエゴグラムという心理テストによって把握します。そして、対人関係での問題を引き起こしやすい性格傾向の改善を提示します。
愛着理論は、うまく築けない人間関係を改善することに役立つ理論です。
愛着とは、養育者との情緒的な特別な結びつきのことをいい、この母子間の愛着関係が、乳幼児期の赤ちゃんに、心身の健全な成長のために必要な安心・安全を与えます。
愛着理論では、乳幼児期の愛着関係が、成長してからの対人関係にも影響を与えると説きます。良好な愛着関係によって育まれることで、大人になっても良い人間関係が築け、乳幼児期の愛着関係に問題があるとその後の人間関係もうまく築くことが難しいということです。自分の愛着の形を知り改善していくことで、人間関係を改善していくことができます。
認知療法は、自分の感情は、ものごとの捉え方やものごとに対する考え方によって決まるということを前提にしています。マイナスの感情・気分は出来事に対する極端に偏った否定的なものの捉え方によって生じるということです。ですから、その極端なものの捉え方を変えれば、生じる感情・気分も変わります。自分のものごとの極端な偏った捉え方のパターンを知り、それを適正で柔軟性の高いものに変化させていくことで、マイナスの感情・気分ひいては行動の改善を図り、否定的な感情・気分で苦しむことを緩和させていきます。
マインドフルネスは、AppleやGoogleなど大手企業に取り入れたことが流行の端緒になり、日本でも流行しました。マインドフルネスの源流は仏教の禅や瞑想にあります。その宗教色をなくして医療現場で疼痛の緩和の方法として行われるようになり、その後、認知療法にも取り入れられ、マインドフルネス認知療法が創始されました。
マインドフルネスとは、過去や未来ではなく、今・ここで起こっているものごと(思考・感情、体の状態など)・現実をあるがままに客観的に見つめ認識している意識状態のことです。自分の思考や感情を客観的に見つめることで、思考や感情に巻き込まれないようになっていきます。それによって、否定的感情に翻弄されて苦しむことはなくなります。
講義では、マインドフルネス瞑想の実践に加え、メタ認知・超越自我、ひいては東洋の真我・無我の思想との関連も解説していきます。
アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)は、感情のコントロールをすることで、価値ある人生を送れるようにするためのセラピーです。
アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)には、2つの柱があります。
一つは、つらい思考や感情に対する効果的な対処法としてマインドフルネスです。つらい不快な思考や感情に対して、私たちは、巻き込まれて、翻弄されたり、また、抵抗したり、それを避けよう、排除しようとします。そのいずれも、思考・感情に囚われて苦しんでいる状態です。そうならないようにする対処法として、マインドフルネスがあります。
二つ目の柱は、「本当に意味ある、価値ある人生を送るための行動」です。 思考・感情に囚われ、巻き込まれ、翻弄され、その苦しみから逃れようとして、アルコール・薬物・ギャンブル・暴食・引きこもり・寝る・先延ばしなどの行動をとり、本来やるべき建設的な人生に価値ある行動を取れない、という状態を改善していきます。
アクセプタンス&コミットメント・セラピーは、つらい思考・感情があっても、それを放っておいて、やるべきことをやり、 人が、生きていく上で何が価値あるものなのかを見つけ、その価値に沿った生き方ができるようにしていきます。そのための「マインドフルネス」、「本当に意味ある、価値ある人生を送るための行動」という2つの柱です。
また、講義では、メタ認知・超越自我、ひいては東洋の真我・無我の思想との関連も解説していきます。
自己否定、自信のなさ、卑屈に対処する方法として、認知行動療法の流れのなかからコンパッション・フォーカスト・セラピー(CFT)という療法がでてきました。コンパッション・フォーカスト・セラピー(CFT)は「セルフ・コンパッション」という言葉をキーワードとして理論を展開しています。コンパッションとは慈悲という意味で、コンパッション・フォーカスト・セラピーとは、「慈悲に焦点を当てた療法」とでも訳せ、「セルフ・コンパッション」とは、「自分に対する慈悲」ということになります。
自己否定、自信のなさ、卑屈を抱えている人が卑屈を越えていく方法が「セルフ・コンパッション」です。
ポジティブ心理学とは、「幸福」や「心身ともに健康な生き方」はどのようなものか科学的に研究する心理学です。
この講義では、ポジティブ心理学のなかの「拡張-形成理論」というものを紹介していきます。「拡張-形成理論」は、ポジティブな前向きな感情が心の広がりと心の能力・成長を高めるということを、27万人のデータをもとに証明した理論です。
ポジティブな感情が増えると、視野が広がり、思考の範囲が広がり、さまざまな考え方や行動の可能性を開き、心身を開放し、受容性・創造性を高め、生活を改善し、人を成長させる、というものです。この理論は、ポジティブな心の状態=「愛」「喜び」「感謝」「安らぎ」といったポジティブな感情の研究から導き出されました。 心が前向きになるための方法を提示します。
レジリエンスとは、衝撃的な出来事や困難な状況・ストレスを受けたときに立ち直る力、回復力、復元力という意味で、近年メンタルヘルスの領域で注目されています。
ストレスを受けたときに、落ち込みやすい、なかなか立ち直れないという人は、「レジリエンス(立ち直る力)が低い」ということです。逆に、ストレスに強く、また、立ち直りが早い人は、「レジリエンスが高い」ということです。 この講義では、立ち直る力、レジリエンスをどうしたら強くすることができるかを解説します。
国際的な幸福感の調査をすると、日本人の幸福感・幸福度が低いという結果がでます。その理由のひとつとして、日本人は謙遜・謙譲が美徳とされ、自己主張しないという特性がと考えられています。また、日本人は、幸福ホルモンと言われるセロトニンが取り込み難いという問題が関係しているという研究もあります。
講義では、幸福の条件をポジティブ心理学の知見から紹介していきます。欧米の研究だけでなく、日本人が日本人を対象に行った「幸福になるための条件」に、焦点を当てていきます。
ロゴセラピーとは、生きる意味を見失い、絶望している人に対し、生きる意味を見出す援助をする心理療法で、「(生きる)意味による治療」と訳すことができます。
創始者は、オーストリアの精神医学者・心理学者のヴィクトール・E・フランクルです。ユダヤ人であったフランクルは、ナチスの強制収容所生活を3年送っています。その体験をもとに書かれた『夜と霧』は、日本語を含め17ヶ国語に訳されています。
強制収容所で生き残った人たちは、身体が丈夫だったというのではなく、収容所にいてもそこで生きる意味を見出した人たちでした。どのような悪い状況においても、意味を見出すことはできるというのです。そして、意味があれば人は生き抜くことができるといいます。
極限状況において、自分に何ができるか、何をすることが意味あることなのかを考えるとき、自分を超えた大きなものに自分を捧げることに価値・意味を見出すということです。端的に言えば、他を利するということです。ロゴセラピーは、強制収容所でのフランクルの実体験に裏打ちされた説得力のある理論です。人生を豊かに生きるために役立つ理論です
選択理論は、リアリティセラピー(現実療法)の基本理論です。選択理論の考えは、「他人を変えることはできない。変えることができるのは自分だけである」をモットーに、人が生きていくうえで避けることのできない、人との関係を良好なものにして、幸福に生きていく方法を説く心理学理論です。
自分を変えるとは、自分をコントロールすることです。自分をコントロールすることのなかでも感情をどのようにコントロールするかについて、学ぶことができます
複数の視点から否定的な感情をコントロールする方法を解説します。
感情にとらわれ翻弄されないために、不安、心配、悲しみ、不機嫌、寂しさ、怒りなどなど、それらの感情が何を意味するのか? どうしてそれらの感情が生じるかなどを見ていき、どう対処したらいいのかを解説します。さらに、個々の感情に対する対処だけでなく、心を整える方法も提示します。
身体心理学は、心の状態は身体のあり方と深く関係していることを説いた心理学です。呼吸・筋肉の緊張と弛緩の反応・表情・発声・姿勢・歩行のそれぞれの仕方がどのような心(感情)を作り出すかを実験的に研究したものです。 身体をどのように使うえばどのような心の状態になるのか学ぶことで、日常生活のなかで心のコントロールに役立ちます。 また、運動が脳におよぼす良い影響についても解説します。
宗教体験・神秘体験を脳の血流の分布から、脳の活性化のレベルがわかる画像診断装置を使い調べるという実験によって、宗教体験・神秘体験のときにどこの脳の部位が活性化しているかがわかりました。 例えば、チベット僧の「すべてのものとの一体感」という深い瞑想状態や修道女たちの「神との合一」の体験のときの脳の働きなどです。
この実験は、古くから神秘家たちが語ってきた体験が、脳の活動と結びついていることを示唆しています。神秘体験は、観察することができる脳の神経学的な過程であると言えそうです。
瞑想体験が観察可能な神経活動と関連づけられるからといって、その体験が現実ではないことの証拠にはなりません。私たちの日常生活の体験もすべて脳内の体験であり、そういう意味では同じです。脳内の体験イコール外界に何も存在しないということではありません。
孤独は世界的な問題
社会全体のつながりが希薄化している中で、新型コロナの影響などもあり、孤独・孤立の問題がより一層顕在化していて、孤独は、現代社会において重要な問題になっています。
イギリスでは2018年1月、「孤独担当相」が儲けられました。日本でも2021年、内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」が設置され、緊急に対処すべき課題であるという認識が世界に広がっています。
孤独のリスクは、1日たばこを15本吸うことと匹敵し、心疾患リスクを29%上げ、アルツハイマーが2,1倍、という驚きべき内容です
講義では、孤独の状況の実態、孤独の心身に与える影響、孤独になる要因、そして解決法を提示していきます。
現代は高齢化社会といわれ、4人に1人が65歳以上の高齢者です。今後は3人に1人の時代が来るという話もあります。それにともない、「キレる老人」「認知症」などの話題も多く聞かれます。家族、親戚、近所に高齢者がいる方は多く、日々の中でそういう方々と関わりを持っている方も多いでしょう。高齢の方がどのような心理なのか知ることは、高齢者の多い現代において必要なことと思われます。
また、今は若くても、やがては必ず老いを迎えます。これに例外はありません。ですから、高齢者の問題とは、決して他人事ではありません。そして、若いうちから、人生の終末に向かって、どのような老いを迎えて生きるのか、すなわち人生全体を考えて生きることは、たいへん貴重な恩恵をもたらすと思われます。
これは「キレる老人」「認知症」などの高齢期の問題を回避するという面だけではなく、適切な生き方を積み重ねるならば、高齢期において、一種の悟りの境地である「老年的超越」と呼ばれる状態に達するという現象が見られます。そのような老年幸福学の研究成果も提示します。
幸不幸の招待神経伝達物質の影響だった !!
人が幸せを感じているとき、脳内では複数の脳内物質が分泌されています。主なものは、ドーパミン、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィンなどです。
ドーパミンは成功、達成の幸せ、セロトニンは安らぎ、安定した心による幸せ、オキシトシンは愛・つながりの幸せ、エンドルフィンはランナーズ・ハイなど極限状態で得られる多幸感を与えます。
反対に、ノルアドレナリンとコルチゾールの濃度が高まると、危険に備えるよう他の神経系に警告を発したり、恐怖などの情動に関わる記憶を強めたりします。
これらの神経物質の多い・少ないが幸不幸にどのように影響するのかを解説し、幸せを感じる神経伝達物質を分泌する方法を提示します。
進化心理学は、1980年代の後半に提唱されました。ダーウィン的な進化の視点から、心の働きについて理解する学問で、進化によって形成された心理メカニズムを研究する心理学です。
進化心理学では、人間に共通する生得的な心の傾向・パターンというものがあり、このような心理的なメカニズムは、自然淘汰の進化のプロセスにおいて形成されてきたと考えられています。
一例をあげると、甘いものや脂っこいものを好む人が多いのは、原始の食糧を得ることが不安定な環境において、甘いものや脂っこいものを好むことは、生存のために役立ってきたからだと進化心理学は説明します。日常での行動・嗜好が進化の賜物であることを学ぶことで人間に対する理解が深まり、進化によって形成された現代ではマイナスに作用する心の働きを改善する手掛かりになります。
スポーツや音楽演奏、仕事や遊びなど、あらゆることにおいて、それを行うときに極度に集中した状態で、時間の感覚がなく、自我の感覚もなく、自分のしていることが流れるように自然にうまく行き、世界と一体化しているように感じる体験を「フロー体験」といいます。スポーツでは、「ゾーン状態」という言い方が一般的なようです。
フロー状態のときには、高揚感に包まれ、自分の能力を最大限に発揮している状態であるということです。 また、この状態は、ヨーガや禅、タオイズム(道教)における境地と共通点があることも指摘されており、その点についても言及します。
※講義の順番は、上記の順番で行っていくわけではありませんので、ご承知おきください。
※今年の心理学講義の日程・テーマと参加方法はこちらをご覧ください。
]]>②しかし、ここ数千年、特に現代社会においては、人の行き過ぎた感情が逆に、心身の健康や人間関係を含めた幸福を損なう面が強くなっており、それ自覚して制御する必要があるとという驚くべき事実を説くのが進化心理学である。
③そして、それは仏教・ヨーガの心・欲望・煩悩をコントロールする思想と実践とよく繋がってくる。
]]>こうして、マインドフルネスの正しく多面的な理解の決定版である。以下が主な項目である。
1.認知療法とは何か
固定的・自動的な思考が負の感情を作ることに気づく。
2.マインドフルネス認知療法とは何か
(1)マインドフルネスとは何か
(2)マインドフルネスを手段とする認知療法とは
3.マインドフルネスの効果とは
4.仏教のサマタ瞑想とヴィパッサナー瞑想との関係
5.マインドフルネスや瞑想の落とし穴
流行の中に誇大宣伝と共に間違った理解・実践は弊害も。
物事への関心・やる気の喪失・引きこもりなど。
6.落とし穴にはまらないための正しい理解
仏教の瞑想全体の中におけるマインドフルネスの
正しい位置づけを理解する重要性
聖地巡りの写真レポートは、 以下のブログに、多数の美しい写真と共に掲載されています。
ぜひご覧下さい。
団体活動レポートブログ「水野愛子のつれづれ草」 聖地巡りレポート
・3月10日(日)【仙台】禅の霊地・蕃山と、古くからの庶民の心の拠り所・定義山如来西方寺の聖地自然めぐり
・3月10日(日)【神奈川】相模国の古社――寒川神社・前鳥神社・平塚八幡宮を巡る
・3月11日(月)【京都】日本最多の稲荷・八幡信仰の聖地――伏見稲荷・稲荷山、石清水八幡宮を巡る
・3月14日(木)【東京】深大寺――水と緑が豊かな東日本最古の国宝仏の寺院を巡る
・3月23日(土)【東京】多摩川沿いの水と緑の聖地を歩く――多摩川浅間神社から古墳地帯を経て、等々力不動尊へ
・3月30日(土)~31日(日)【静岡】熱海・伊東・初島の聖地・自然を巡る
■4月
・4月7日(日)【東京】高尾山から小仏城山、相模湖へ
・4月7日(日)【宮城】桜咲く初春の宮城県南・蔵王山麓の角田の聖地自然めぐり~ヤマトタケル伝説の古代からの聖地と美しい大自然を巡る
・4月8日(月)【奈良】世界遺産の古都奈良――東大寺・春日大社・唐招提寺などを巡る
・4月14日(日)【神奈川】湘南平(高麗山)から平塚海岸へ――「日輪の御神体」の聖地を巡る
・4月18日(木)【東京】多摩川沿いの水と緑の聖地を歩く――多摩川浅間神社から古墳地帯を経て、等々力不動尊へ
・4月21日(日)【滋賀】琵琶湖、湖東の聖徳太子ゆかりの寺社と磐座を巡る
・4月27日(土)【東京】東京23区内から湧き出る川・善福寺川沿いの水と緑──善福寺川緑地、水と森の社・大宮八幡を巡る
■5月
・5月6日(月・休)【栃木】日光・奥日光の自然・聖地を巡る
・5月13日(月)【大阪】大阪屈指の古社・一之宮(住吉大社・枚岡神社)等を巡る
・5月16日(木)【東京】東京23区内から湧き出る川・善福寺川沿いの水と緑──善福寺川緑地、水と森の社・大宮八幡を巡る
・5月19日(日)【神奈川】観音崎――観音菩薩とヤマトタケル伝説の聖地
・5月25日(土)【東京】東京都心の海と山の聖地――浜離宮・増上寺・愛宕神社を巡る
・5月26日(日)【岐阜】濃尾平野の西端、養老山地の寺社と自然を巡る
・5月26日(日)【宮城/福島】新緑の鹿狼山と丸森の巨石群の聖地自然めぐり──太平洋を望む360度のパノラマと修験の地
■6月
・6月1日(土)~2日(日)【群馬・長野】天下の名湯・草津と浅間山――火と水と緑の聖地を巡る
・6月9日(日)【宮城】新緑の南蔵王の神秘的な長老湖と蔵王の聖地自然めぐり
・6月10日(月)【京都】京都東山の寺社を巡る:八坂神社、知恩院、清水寺、三十三間堂、建仁寺
・6月20日(木)【東京】東京都心の海と山の聖地――浜離宮・増上寺・愛宕神社を巡る
・6月23日(日)【神奈川】日本最古級の縄文聖地・比々多神社と聖峰をめぐる
・6月29日(土)【東京】大江戸・東京に残る深い森と水の聖地―:小石川後楽園を巡る
■7月
・7月7日(日)【宮城】松島湾に浮かぶ離島・浦戸諸島の聖地自然めぐり──ゆったりした「島時間」流れる離島での、砂浜と森歩き
・7月8日(月)【京都】京都嵐山・嵯峨野巡り 日本有数の霊的仏像を巡る
・7月11日(木)【東京】大江戸・東京に残る深い森と水の聖地―:小石川後楽園を巡る
・7月13日(土)~14日(日)【山形】出羽三山にて本格的な修験道体験修行
・7月27日(土)【東京】江戸の水と緑の庭園、富士信仰の聖地――六義園、駒込富士神社を巡る
・7月28日(日)【三重・奈良】森と水の聖地を巡る~赤目四十八滝:山岳信仰の修行場 室生寺:女人高野山岳寺院
■8月
・8月5日(月)【京都】京都屈指のパワースポット:鞍馬寺・貴船神社と日本音楽の源「天台声明」発祥の大原三千院の聖地巡り
・8月8日(木)【東京】江戸の水と緑の庭園、富士信仰の聖地――六義園、駒込富士神社を巡る
・8月15日(木)【長野・山梨】天空の諏訪・山岳パノラマ――霧ヶ峰 自然聖地巡り
・8月24日(土)【東京】水と緑、豊かな自然や歴史に囲まれた聖地――石神井公園、氷川神社などを巡る
・8月31日(土)~9月1日(日)【山梨・静岡】日本最高の霊山・富士山の山頂への聖地巡り
■9月
・9月12日(木)【東京】水と緑、豊かな自然や歴史に囲まれた聖地――石神井公園、氷川神社などを巡る
・9月16日(月・休)【京都】イザナギ伝説に彩られた天橋立、元伊勢・籠神社を巡る
・9月21日(土)【東京】武蔵野の水わき緑なす聖地――井草八幡宮と善福寺公園を歩く
・9月23日(月・休)【静岡・山梨】富士山五合目と山麓の聖地を巡る
■10月
・10月5日(土)~6日(日)【長野】日本屈指の山岳景勝地「日本のスイス・上高地」・西穂高 丸山の自然聖地巡り
・10月10日(木)【東京】東京・文京エリアの水と緑の聖地――小石川植物園から根津神社を歩く
・10月14日(月・休)【奈良】大いなる和の国:建国の聖地 大神神社・三輪山の聖地自然巡り
・10月26日(土)【東京】東京・文京エリアの水と緑の聖地――小石川植物園から根津神社を歩く
■11月
・11月4日(月・休)【奈良】聖徳太子ゆかりの斑鳩・明日香の寺社と自然を巡る
・11月9日(土)~10日(日)【長野】諏訪・戸隠・善光寺の聖地自然巡り――神秘の聖地を巡る
・11月14日(木)【東京】明治神宮と代々木八幡宮――都心の水と緑の聖地をめぐる
■12月
・2月3日(土)~4日(日):日本三景・松島と伊達政宗ゆかりの仙台の聖地自然めぐり~中世東北随一の霊場・奥州の高野(宮城県)
・2月11日(日):【東京】武蔵国の由緒ある古社寺――大宮八幡、大國魂神社、高幡不動を巡る
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◆開催条件など
1,参加希望者が一定数以上の場合は、上祐史浩(ひかりの輪代表)が参加する聖地巡りもあります(詳細は各お知らせをご覧ください)。
2,予定は、変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や一定数の参加者が集まらない場合などの中止や時間変更など)、参加ご希望の場合は、必ず事前に各教室までご確認をお願い申し上げます。
◆ご注意
1.あらゆる関連法規を順守して行いますのでご協力ください。
ひかりの輪は、聖地巡りの実施形態に関連する法令の解釈について、関係官庁の指導に基づき、適法に聖地巡りを実行いたします。
つきましては、当団体が、参加者の方のために、外部の宿泊施設や運送会社を手配するいわゆる旅行業務を行ったり、車両による有償の運送を行ったりすることはなく、ボランティアの方や参加される皆様のご協力をいただく等しておりますので、何とぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
2、一般の方も参加できますが、目的にご注意ください。
ひかりの輪の聖地めぐりは、会員ではなく、一般の方も参加できますが、単純に神社仏閣等などを参拝する旅行ではなく、ひかりの輪の思想に関連付けながら、様々な学習をすることが目的ですので、一般の旅行業者と同じような目的でのご利用はお控えください。
3.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。
よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
※各聖地巡りの詳細は、ひかりの輪公式サイト「聖地めぐり」のコーナーをご覧になるか、担当のスタッフにお問い合わせください。
●3月23日(土)【東京】多摩川沿いの水と緑の聖地を歩く――多摩川浅間神社から古墳地帯を経て、等々力不動尊へ
東京都大田区の多摩川浅間神社から、多摩川沿いの古墳地帯や河川敷などの水と緑の豊かな地を巡りながら、世田谷区の等々力(とどろき)不動尊まで歩きます。富士山を遠望し、滔々と流れる多摩川を眺めながら、古墳時代からの古い祭祀の舞台の数々を訪ねていきます。
●3月30日(土)~31日(日)【静岡】熱海・伊東・初島の聖地・自然をめぐる
熱海・伊東・初島が位置する伊豆半島近辺は、プレートが3つも集合していて、「世界のどこを探しても同種の例を見ない、地球上の特異点とも言える場所」とされており、それだけ強いパワーに満ちた場所だということができます。
これらの地域の寺社や自然聖地を巡ります。
高尾山から、東京と神奈川の県境にある小仏城山(こぼとけしろやま)を経由して、神奈川の相模湖に至る東海自然歩道を歩き、その地の信仰と自然を訪ねます。高尾山(599m)は、日本で最多の登山者数を誇るともいわれるほど人気の登山スポットで、近年はフランスのミシュランガイドで三つ星に認定されるほど、海外からも高い注目を集めています。
●4月14日(日)【神奈川】湘南平(高麗山)から平塚海岸へ
神奈川県平塚市の湘南平と高麗山、高来(たかく)神社、平塚海岸などを巡ります。ここは古代、沖合の海上に、日輪のような光り輝く御神体が出現した聖地として知られています。そのような神秘的な伝説に彩られた山と海の聖地を巡ります。
●4月18日(木)【東京】多摩川沿いの水と緑の聖地を歩く――多摩川浅間神社から古墳地帯を経て、等々力不動尊へ(※3月23日と同じです)
●4月27日(土)【東京】東京23区内から湧き出る川・善福寺川沿いの水と緑──善福寺川緑地、水と森の社・大宮八幡を巡る
杉並区の大宮八幡宮は、かつてはその広大な敷地から「多摩の大宮」と呼ばれ武蔵国の三大宮の一つとされてきました。都心にありながら大変緑豊かな杜です。地理的に東京の中心あたりに位置しますが、その北の東西に流れる善福寺川の川沿いに龍のような形をした東西約4.2㎞の広大な緑地があり、そこを歩いていきます。
●5月6日(月・休)【栃木】日光・奥日光の自然・聖地を巡る
日光といえば日光の象徴ともいえる豪華絢爛な日光東照宮が有名ですが、東照宮の建立以前から、日光は観音菩薩の聖地として尊ばれてきました。東照宮のほか、古代からの代表的な聖地である中禅寺湖や湖畔の寺社などの奥日光もめぐります。
●5月16日(木)【東京】東京23区内から湧き出る川・善福寺川沿いの水と緑──善福寺川緑地、水と森の社・大宮八幡を巡る(※4月27日と同じです)
●5月19日(日)【神奈川】観音崎――観音菩薩とヤマトタケル伝説の聖地
東京湾の出入口に当たる観音崎は、その名のとおり、観音菩薩と縁が深い土地です。観音崎にある小高い山の一帯は、観音崎公園として整備され、海を見下ろす遊歩道や広大な芝生公園で時を過ごすことができます。古事記に記されたヤマトタケル伝説の土地でもあります。
●5月25日(土)【東京】東京都心の海と山の聖地――浜離宮・増上寺・愛宕神社を巡る
浜離宮恩賜庭園は東京湾に面し、海水を引き入れた池と川を巡らせた緑豊かな歴史ある庭園です。そして、愛宕神社は、東京23区内で自然にできた山としては最も標高が高い愛宕山(26m)の頂上に鎮座しています。これらの、「都心の海と山の聖地」ともいえる自然と寺社を訪れます。
●6月1日(土)~2日(日)【群馬・長野】天下の名湯・草津と浅間山
天下の名湯で知られる群馬県の草津の温泉を訪れ、山岳信仰の対象である長野県の浅間山の山頂付近に登る予定です。状況により山頂付近に登れない場合は、山麓の雄大な自然や名高い観音霊場を巡ります。
●6月20日(木)【東京】東京都心の海と山の聖地――浜離宮・増上寺・愛宕神社を巡る(※5月25日と同じです)
●6月23日(日)【神奈川】日本最古級の縄文聖地・比々多神社と聖峰をめぐる
この一帯は、背後に縄文時代以来の聖山である大山(1251.7m)を望む丘陵地帯で、縄文時代以来の遺跡や遺物が数多く発掘されている「古代文化発祥の地」といわれています。かつてこの地が、相模国(さがみのくに)の神聖で重要な土地であったことを物語っています。
●6月29日(土)・7月11日(木)【東京】大江戸・東京に残る深い森と水の聖地―小石川後楽園を巡る
小石川後楽園は、「江戸の二大庭園」の一つで、国の特別史跡・特別名勝に指定されている庭園です。江戸時代に水戸徳川家初代藩主・徳川頼房(よりふさ)が江戸の中屋敷に築造し、2代藩主・光圀の修治により完成した江戸の大名庭園として現存する最古の庭園です。そのほか牛天神・北野神社や東京大神宮などをめぐります。
●7月27日(土)・8月8日(木)【東京】江戸の水と緑の庭園、富士信仰の聖地――六義園、駒込富士神社を巡る
六義園は、「江戸の二大庭園」の一つで、国の特別名勝に指定されている庭園です。江戸時代、5代将軍・徳川綱吉の信任が厚かった川越藩主・柳澤吉保によって、「和歌」の世界観に基づいて築かれました。その世界観にふさわしく、心を和やかにしてくれる穏やかな水と緑の景観が広がっています。そのほか江戸時代の富士信仰の中心地だった駒込富士神社を巡ります。
●8月15日(木)【長野・山梨】天空の諏訪・山岳パノラマ――霧ヶ峰
数千年前に縄文文化が花開いた地、「天空の諏訪」と呼ぶにふさわしい霧ヶ峰高原、車山高原の360度の大パノラマの風景を巡る聖地自然巡りを行います。この辺り一帯は、八ヶ岳中信高原国定公園に指定されている大自然の宝庫です。
●8月24日(土)【東京】水と緑、豊かな自然や歴史に囲まれた聖地――石神井公園、氷川神社などを巡る
石神井公園は、三宝寺池、石神井池の二つの池を中心とした公園で、園内は起伏に富み、武蔵野の自然がよく残されています。三宝寺池は、武蔵野三大湧水池として知られています。近隣の氷川神社、三宝寺もめぐります。
●8月31日(土)~9月1日(日)【山梨・静岡】日本最高の霊山・富士山の山頂へ
日本最高の霊山ともいえる富士山の山頂に登る聖地巡りを行います。途中、8合目付近の山小屋で一泊して登って行きます。
●9月12日(木)【東京】水と緑、豊かな自然や歴史に囲まれた聖地――石神井公園、氷川神社などを巡る(※8月24日と同じです)
●9月21日(土)【東京】武蔵野の水わき緑なす聖地――井草八幡宮と善福寺公園を歩く
武蔵野の湧水地に位置する井草八幡宮と善福寺公園を訪れます。井草八幡宮の創建の歴史は古く、すぐ近くに、水が豊かに涌き出る善福寺池があり、周辺では縄文時代の住居跡や土器等が発見されていることから、有史以前のかなり古い時代から聖地であったことがうかがえます。
●9月23日(月・休)【静岡・山梨】富士山五合目と山麓の聖地を巡る
2013年、富士山の山域と周辺の自然・神社・巡礼地が、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として、世界遺産に登録されました。今回は、富士山の主な登山道4つのうちの、眼下に絶景が広がる3つの五合目付近と、山麓の神社・仏閣を巡ります。
●10月5日(土)~6日(日)【長野】日本屈指の山岳景勝地「日本のスイス・上高地」・西穂高 丸山の自然聖地巡り
日本屈指の山岳リゾートで「この世の聖地」「日本のスイス」ともうたわれる、純粋で美しい自然を誇る恒例の「上高地」と上高地を見下ろす西穂高 丸山を巡ります。
●10月10日(木)・10月26日(土)【東京】東京・文京エリアの水と緑の聖地――小石川植物園から根津神社を歩く
小石川植物園の発祥は江戸時代にさかのぼります。徳川幕府が設けた御薬園(おやくえん=薬用植物を栽培する場所)が、その前身です。敷地内からは縄文時代の遺物が発掘されているほか、稲荷神社や、豊かな水をたたえた日本庭園もあり、歴史と自然に彩られた空間となっています。国の名勝および史跡に指定されています。そこから根津神社まで歩きます。
●11月9日(土)~10日(日)【長野】諏訪・戸隠・善光寺の聖地自然巡り――神秘の聖地を巡る
諏訪や戸隠には、大自然に畏敬の念を持ち、山や岩や水などの大自然を神として大切にしてきた日本人の奥深い精神性が感じられるような場所がたくさんあります。善光寺の御本尊は、日本最古の仏像で、聖徳太子とも文のやりとりをされたという神秘のエピソードが伝わっており、1千数百年以上にわたって多くの人々の信仰を集めてきました。
●11月14日(木)・12月12日(木)【東京】明治神宮と代々木八幡宮――都心の水と緑の聖地をめぐる
明治神宮に広がる広大な70万平方メートルにもわたる鎮守の森は、全国から献木された約10万本を植栽して造成された人工林です。都心部とは思えないほど豊かな緑に包まれた森を一周します。すぐ近くの代々木八幡宮は、八幡神(応神天皇)をお祀りする神社で、近年はパワースポットとしても注目されています。
●12月21日(土)【東京】江戸から東京に受け継がれた水と緑の聖地――皇居の外苑と東御苑を歩く
皇居は、旧江戸城で、江戸幕府が開かれてからは幕府の政庁であり、徳川家の居城でもあった城です。江戸に構築された霊的な守護システムの中心をなす存在で、風水の一説によれば、富士山と秩父山系からのパワーが流れ込んでいる、日本でもトップクラスの極めて強力なパワースポットとされています。そして、豊かな森と、お堀の水に包まれた、水と緑の聖地ともいえます。
※以下は、終了した聖地巡りです。
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箱根は、箱根山と呼ばれる、火山を中心とした山々と、芦ノ湖の織りなす美しくダイナミックな箱根カルデラの大自然と、古代からの自然信仰・龍神の信仰の聖地です。
箱根の、富士山を近くに望み、外輪山の山々と芦ノ湖の織りなす美しい風景は、景勝地として大変有名です。
●1月14日(日)【神奈川】二宮:吾妻山、川勾神社など
●1月18日(木)【東京】新宿御苑・鳩森八幡神社・花園神社等
新宿御苑は、緑と水が豊かで、皇室の重要行事も行われてきた自然聖地です。
近くの花園神社は、新宿の総鎮守として、篤い信仰を集めてきました。鳩森八幡神社は、江戸で最古の富士塚がある富士信仰の聖地でもあります。
●1月27日(土)【東京】上野
上野の寛永寺は、江戸城の東北・表鬼門を守る一大宗教拠点として、また徳川家の菩提寺として、江戸時代には隆盛を極めた天台宗の寺院です。
江戸時代初期、徳川二代将軍秀忠と天海によって創建が決められた寺院で、平安京を守護している比叡山延暦寺を、そのまま江戸に再現する意図を持って計画されました。
このような上野の寺社や、不忍池(しのばずのいけ)などの自然をめぐります。不忍池は、蓮をはじめとする豊かな植生に恵まれた、水と緑の聖地でもあります。池の真ん中には、水の神である弁才天が祀られています。
●2月11日(日)【東京】武蔵国の由緒ある古社寺――大宮八幡、大國魂神社、高幡不動を巡る
●2月15日(木)【東京】上野(※1/27と同じです)
●2月23日(金・休)【静岡・山梨】富士山麓
「富士山の日」である2月23日、富士山を望む富士山麓の寺社や、山や湖、滝などの自然聖地を巡ります。
深大寺は、東京都では浅草の浅草寺に次ぐ古刹です。もとは、深大寺の名の由来となった水の神「深沙(じんじゃ)大王」をまつる寺として開かれました。古くから水が豊かな土地なので、水への素朴な信仰から、深沙大王への信仰が成立したとも考えられます。
祀られている釈迦如来像は、2017年に国宝に指定された東日本最古の国宝仏です。
●3月10日(日)【神奈川】相模国の古社――寒川神社・前鳥神社・平塚八幡宮を巡る
●3月14日(木)【東京】深大寺(※2/24と同じです)
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◆開催条件など
1,参加希望者が一定数以上の場合は、上祐史浩(ひかりの輪代表)が参加する聖地巡りもあります(詳細は各お知らせをご覧ください)。
2,予定は、変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や一定数の参加者が集まらない場合などの中止や時間変更など)、参加ご希望の場合は、必ず事前に各教室までご確認をお願い申し上げます。
◆ご注意
1.あらゆる関連法規を順守して行いますのでご協力ください。
ひかりの輪は、聖地巡りの実施形態に関連する法令の解釈について、関係官庁の指導に基づき、適法に聖地巡りを実行いたします。
つきましては、当団体が、参加者の方のために、外部の宿泊施設や運送会社を手配するいわゆる旅行業務を行ったり、車両による有償の運送を行ったりすることはなく、ボランティアの方や参加される皆様のご協力をいただく等しておりますので、何とぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
2、一般の方も参加できますが、目的にご注意ください。
ひかりの輪の聖地めぐりは、会員ではなく、一般の方も参加できますが、単純に神社仏閣等などを参拝する旅行ではなく、ひかりの輪の思想に関連付けながら、様々な学習をすることが目的ですので、一般の旅行業者と同じような目的でのご利用はお控えください。
3.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。
よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
※各聖地巡りの詳細は、ひかりの輪公式サイト「聖地めぐり」のコーナーをご覧になるか、担当のスタッフにお問い合わせください。
仙台駅近辺に午前8時頃集合、16時ごろ解散予定です(※時間変更の可能性もありますので、必ずお問い合わせください)。
現地集合・現地解散も可能です。
■参加料金
12000円
※当日の天候や現地の状況によって、訪問地の一部を変更したり、参加料金が多少増減する場合があります。
※参加料金は、学習指導代を含みます。食事代は含みません。
※心身障碍者・経済上の理由等がおありの方には、別コースや割引料金の用意がありますので、ご相談ください。
■当日ご自身でお支払いいただく費用
参拝代(斗蔵寺300円)
■キャンセル代
1.7日前~4日前:参加料金の50パーセント
2.3日前~当日:参加料金の100パーセント
■参加者の無償奉仕による運送のお知らせ
1.出発時に各教室に集合する方は、他の参加者が運転する車両に同乗することができます。
2.これは、参加者の無償の奉仕であり、団体による運送サービスではありません。
3.これを利用されず、マイカーでのご参加も可能ですが、参加料金は減額されません。出発する教室によって料金が異なる場合は、運送料ではなく、引率・指導の経費のためです。
4.現地に集合した後の利用も可能ですが、人数に限りがありますので、事前にお申し込みください。
■ご注意
※本聖地巡りの予定・行程は、変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や、一定数の参加者が集まらない場合などの中止や時間変更など)、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願い申し上げます。
1.あらゆる関連法規を順守して行いますのでご協力ください。
ひかりの輪は、聖地巡りの実施形態に関連する法令の解釈について、関係官庁の指導に基づき、適法に聖地巡りを実行いたします。
つきましては、当団体が、参加者の方のために、外部の宿泊施設や運送会社を手配するいわゆる旅行業務を行ったり、車両による有償の運送を行ったりすることはなく、ボランティアの方や参加される皆様のご協力をいただく等しておりますので、何とぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
2、一般の方も参加できますが、目的にご注意ください。
ひかりの輪の聖地めぐりは、会員ではなく、一般の方も参加できますが、単純に神社仏閣等などを参拝する旅行ではなく、ひかりの輪の思想に関連付けながら、様々な学習をすることが目的ですので、一般の旅行業者と同じような目的でのご利用はお控えください。
3.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。
よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
■お問い合わせ先
仙台教室(東北・北海道地区)
電話:022-352-0562(担当:宗形真紀子)
メールアドレス:sendai@hikarinowa.net
上祐史浩へのご質問は、以下のメールアドレスを窓口としてお受付しております。。
上祐史浩・一般公開用の個人アドレス:joyu@hikarinowa.net
お気軽にメールをお送りください。
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2.メールでの遠隔でのやりとりですから、実際の個人相談をされる場合に比較すれば、どうしても簡単なお答えになってしまわざるをえませんのでご了承ください。
3.ご質問を「上祐史浩・ひかりの輪のYoutubeチャンネル」の質疑応答編の動画で答える質問として採用(すなわち公表)してもらいたいとのご希望がある場合は、その旨もお伝えください。
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上祐史浩の様々なQ&A・質疑応答の動画が、「上祐史浩・ひかりの輪YouTubeチャンネル」の「質疑応答編」にもございます。
これは、上祐代表が、一般の方及び会員の皆さまからの様々な質問にお答えした動画です。
心の悩み・苦しみ・ストレス、恋愛・夫婦・親子・仕事場等の人間関係の問題、コンプレックス、老後の不安、人生の意味・目的、各種の政治・経済・社会問題、仏教・ヨーガ等の宗教思想の質問など、さまざまな質問にお答えしております。
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上祐史浩が様々なQ&A・質疑応答の動画が、テーマ別動画ブログ「上祐史浩仏教・ヨーガ・心理学セミナー:質疑応答集」にあります。
これは上祐代表が一般及び会員の皆さまからの様々な質問にお答えした動画です。
心の悩み・苦しみ・ストレス、恋愛・夫婦・親子・仕事場等の人間関係の問題、コンプレックス、老後の不安、人生の意味・目的、各種の政治・経済・社会問題、仏教・ヨーガ等の宗教思想の質問など、さまざまな質問にお答えしております。
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1.現代医学の自律神経の理論とヨーガの思想の類似性
現代医学で健康の鍵とされ、最近よく一般向けの健康書籍などで紹介されるのが、自律神経の問題である。皆さんは、原因がよくわからない体調不良があると、自律神経失調症と診断されることなどは聞き及んでいるかもしれない。それほど広く、自律神経の問題は、さまざまな体調不良の原因となるとされ、さらに、それが原因・遠因となって、様々な具体的な疾患につながる。
自律神経には、体の右側を走る交感神経と左側を走る副交感神経があり、この両者が、十分にかつバランスよく機能することが望ましいとされる。どちらも機能しないだけでなく、どちらかが十分に機能せずに両者のバランスが取れていない場合も望ましくないのである。
さて、この理論と非常によく似たヨーガの理論があることが、ヨーガと医学の双方を研究している者たちの間で理解されてきた。それは、ヨーガでは、目に見えない生命エネルギーである「気」(インドのサンスクリット語ではプラーナ)が体の中を流れ、その気が流れる通り道を気道(ナーディ)と言うが、その中で、体の右側を通るピンガラ気道と、左側を流れるイダー気道というものがあり、それぞれが、現代医学・神経学が説く交感神経と副交感神経の働きによく似ているのである。
そのために、日本のヨーガ研究の草分け的な存在である佐保田鶴治氏(故人、元大阪大学名誉教授)によれば、ヨーロッパのヨーガと医学の研究者の中には、交感神経・副交感神経と、ピンガラ気道・イダー気道を同一のものだとみなす人たちがいるほどだという(佐保田氏自身は全く同一だとみなすのは行き過ぎだとしている)。この分野に関する日本の研究者は多くはないが、やはり同一視する人たちがいる。両者が全く同一ではないにしても、相当に類似しているとすれば、それは、交感神経とピンガラ気道、副交感神経とイダー気道が、それぞれ連動している、つながりがあるという重要な意味を持つだろう。
そして、さらに重要なことは、ヨーガの理論の中には、その身体行法、特に呼吸法(プラーナーヤーマ)によって、現代医学にはないピンガラ気道(→交感神経)とイダー気道(→副交感神経)の制御の方法が説かれているということである。ヨーガの呼吸法にはさまざまなものがあり、本稿で紹介する十数種類のものも、その一部にすぎない。このさまざまな呼吸法のそれぞれが、双方の気道(→双方の神経)の浄化・活性化・制御において異なる働きを持っており、その意味で、ヨーガの呼吸法は、非常に緻密・繊細に、双方の気道(→双方の神経)を制御する仕組みを持っているのである。
そして、一般向けの健康書の中でも、自律神経の調整の方法が解説・紹介されているが、最近は、自律神経の権威・名医といわれる医師・医学者の中で、自律神経の調整のために、ヨーガの呼吸法と全く同じものを紹介している人が複数見られる状況となった。すなわち、自律神経の医学とヨーガの呼吸法が、融合しつつあるということができる。よって、現代医学の手法に加えて、ヨーガの呼吸法を学ぶことは、心身の健康の鍵となる自律神経の制御の上で、大いに役に立つと思われる。さらには、その呼吸法は、単なる心身の健康という範疇を超えて、心の深い安定・深い精神の集中といった、ヨーガや仏教が説く、瞑想や悟りといった言葉で表される、高度な心理的な発達の土台となる恩恵もある。
2.自律神経とその制御に関する医学的な基礎知識
そこでまず、現代医学が解き明かした自律神経の仕組みに関して、その概略を解説しておきたい。まず、自律神経とは、人が意志しなくても自律的に働く活動を制御する神経である。例えば、心拍・血圧・発汗・呼吸・血管や気道の縮小・拡大などは、私たちが意志しなくても、勝手に体がそれを調整して動かしている。この自律的な動きを制御するのが自律神経である。よって、心理学的に言えば、無意識の脳活動が制御している神経であると表現することができるだろう。
これに対して、体性神経とは、意志によって動く神経であり、運動神経や知覚神経などが含まれる。そして神経全体の分類から見れば、中枢神経(脳と脊髄の神経)と末梢神経(それ以外)があり、この末梢神経が、体性神経と自律神経に分けられる。
図1:神経の全体像
図2:自律神経の概要
※図1:『きのこらぼ』「『勝てるメンタル』のカギは自 律神経にあり⁉(前編)」より引用 https://www.hokto-kinoko.co.jp/kinokolabo/ jsport/performanceup/40630/
※図2:『MSDマニュアル家庭版』「自律神経系の概要」より引用 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0
3.交感神経と副交感神経の特徴
次に、交感神経の特徴について述べる。大まかに言えば、交感神経は、体の右側を走っており、日中活発に働き、心身を活動に導き、緊張・興奮をもたらす神経である。
また、交感神経と副交感神経は対極的な関係にあり、同時には、どちらか一方が活性化し、その働きが、他方の働きに対して優位になる。すなわち、交感神経の活性化は、副交感神経に対して交感神経が優位になった状態である(副交感神経の活性化は、副交感系神経が交感神経より優位になった状態である)。
交感神経が活性化すると、生理現象としては、心拍は速く、血圧は高く、発汗は促進され、気道は拡張し、胃腸(消化)は停滞し、呼吸は速く・浅く、血管は縮小し、血流は抑制され、体温は上昇する。
なお、医学者の中には、体温は低下するという見解もあるが、これは血管が縮小し、血流が抑制される視点からの見解であって、交感神経が活性化するのは、通常は体が活動する時であり、それに伴い体温は上昇するので、上昇するとの見解を優先した。
さらに、覚醒、活動、集中、興奮、緊張、ストレス、脅威の認識とその排除(闘争・逃走)をもたらし、体や頭を動かすエネルギーを消費する。
そして、交感神経の働きが過剰となると、継続的・過剰な緊張・過剰なストレス、不安・恐怖、不眠、血液循環の不足、胃腸の消化・栄養吸収の停滞、エネルギー・疲労回復の遅れ、体温の過剰な低下、免疫の不足・低下、炎症性疾患(癌・胃炎・胃潰瘍・リウマチ)などを招くといわれている。
次に、副交感神経は、体の左側を走っており、夜中(眠っているとき)活発に働き、心身を休息に導き、リラックスをもたらす神経である。
副交感神経が活性化すると(交感神経より優位になると)、生理現象としては、心拍は遅く、血圧は低く、発汗は抑制され、気道は縮小し、胃腸(消化)は活発になり、呼吸は遅く深く、血管は拡大し、血流は促進され、体温は低下する。
そして、睡眠・休息・弛緩・リラックス、エネルギー・疲労の回復・食べ物の消化=栄養吸収をもたらす。
しかし、副交感神経が過剰に働く場合は、集中の欠如・注意力散漫・警戒心の欠如・ボーッとした、昼間の眠気、無気力が生じる。さらに、充血・うっ血などで血液循環が逆に悪化する場合がある。また、体温の過剰な低下、免疫の過剰・暴走、アレルギー性疾患(アトピー・花粉症など)をもたらし、免疫が低下する。
※図3:『NAGASHIMA ATHLETIC TRAINERS』「コロナ疲れ、外出自粛、テレワークで急増!? 自律神経失調症とツボ押しマッサージ」より引用
https://at-n.net/usual/16152/
※図4:『ナチュラルクリニック代々木』「季節の変わり目にご用心~自律神経を整えましょう~」より引用
https://www.natural-c.com/blog/2018/04/post-134-585425.html
図5:自律神経と免疫細胞の関係
※図5:『鍼灸整骨院tecu』「自律神経免疫療法」より引用
https://trefleplus.com/tecutecu/autonomic/
4.自律神経の乱れとその四つの状態
自律神経失調症など、自律神経の乱れで生じる身体の不調の一例を示したものが図6である。このように、実に多くの身体の不調の原因となる。
ここで自律神経の乱れとは、交感神経と副交感神経の双方が機能していない状態と、交感神経の働きが過剰で副交感神経の働きが不足する状態と、その逆の状態があり、自律神経の不調には3つの状態があるということになる(図7参照)。
ストレスの強い現代人は、交感神経過剰が多いといわれているが、医師によれば、最近は、双方の神経が働いていない状態(トータルパワー不足ともいわれる)の人も多くなったという。また、私の個人的な経験からすれば、副交感神経過剰のタイプの人も少なくないと思うが、それは身体の不調ではなく、性格の問題とされるなどして見過ごされている可能性がある。
これに対して、自律神経が整っている状態とは、交感神経と副交感神経の双方がしっかりと働き、適切に交替して、活動と休息のバランスが取れており、心身共に健康な状態である。
図6:自律神経失調症の症状
図7:自律神経の4つの状態
※図6:『はり・きゅう・整体 つぼのチカラ』「自律神経失調症」より引用
https://tubotika.jp/hutyou.html
※図7:『ダ・ヴィンチニュース』「あなたの自律神経をセルフチェックしてみよう!」より引用
https://ddnavi.com/serial/685919/a/
5.ヨーガの神経生理学:気(プラーナ)と気道(ナーディ)など
次に、ヨーガのピンガラ気道(右気道)とイダー気道(左気道)について解説し、それぞれが、交感神経と副交感神経とシンクロしていることを説明したい。まず、その準備として、ヨーガの基本的な知識を紹介したい。
まず、ヨーガの思想では、気(プラーナ)と呼ぶ生命エネルギーが体の中を流れているとされ、その気が通る道を気道(ナーディ)と呼び、体全体に7万2千本あると説く。そして、複数の気道の交差点があるが、特に多くの気道が交差して密集する点をチャクラという。
また、この思想は部分的な違いはあるが、仏教の後期密教も共有している。さらに、中国医学も、ほぼ同じ気の概念を扱い、気道を経絡(けいらく)といい、気道の交差点を経(けい)穴(けつ)(ツボ)といい、ほぼ同じ概念を共有していると考えられる。
そして、ヨーガの思想では、体の中には、3つの主な気道(ナーディ)の存在が説かれ、それは以下のとおりである。
①スシュムナー気道:中央気道
②イダー気道(別名チャンドラ気道):左気道
③ピンガラ気道(別名スーリヤ気道):右気道
次に、具体的な気道(ナーディ)とチャクラの位置を示したものが、図A・Bである。著名なヨーガ行者のスワミ・ヨーゲシヴァラナンダ師が解説する、3つのナーディと9つのチャクラの図である(『魂の科学』〈たま出版刊〉より引用)。
図B
図Bにあるように、スシュムナー気道は、尾てい骨から背骨(脊髄)を通って、頭頂に至る中央の気道である。ピンガラ気道は、尾てい骨からスシュムナー管よりも右側を通って、右の鼻に至る右側の気道である(別名スーリヤ気道)。イダー気道は、尾てい骨からスシュムナー管よりも左側を通って、左の鼻に至る左側の気道である(別名チャンドラ気道)である。
なお、この3つの気道の概念は、ヨーガの各宗派と仏教の後期密教が共有しているものの、その気道の具体的な位置は、各宗教宗派でかなり異なる部分がある。ここでは、その詳細は省くことにする。
6.ヨーガの右気道(ピンガラ気道)と交感神経との類似性
ヨーガが体の右側を通ると説くピンガラ気道(ピンガラ・ナーディ)は、別名、スーリヤ・ナーディともいわれる。スーリヤとは太陽の意味であり、これは、太陽と月のうちの太陽、昼と夜のうちの昼を象徴し、名称からして、昼・日中に活性化する交感神経と類似している。
その位置は、学派により諸説があるが、共通点として、右の鼻腔を通り(ないしは額に位置するアージュニヤー・チャクラに右側から入る)、腹部の右側に位置するスーリヤ・チャクラ(肝臓に位置するチャクラ)を通るとされる。
このピンガラ気道の特徴は、前に述べた通り、太陽が象徴となっており、陽・日・火・熱・暖・男性などである。すなわち、陰陽の陽である。
ピンガラ気道を活性化させる呼吸法であるスーリヤ・ベーダナ・プラーナーヤーマと呼ばれる呼吸法(プラーナーヤーマ)を行うと、ヨーガの経典によれば、体が温まるので、冬に行うとよいとされる。この点でも、体温を上昇させる交感神経と類似する。なお、ピンガラ気道を活性化させるとは、ピンガラ気道に、より多くの気(プラーナ・エネルギー)が流れる状態である。
そして、ピンガラ気道の良い働きとしては、パワー・エネルギー・活動的な行動・集中力・注意力・神通力の増大をもたらし、左脳と関係する論理的な行動(左脳)に適するという説もある(人体の右脳は、体の左側に関係し、左脳は右側に関係しているためである)。一方、ピンガラ気道の悪い働きとしては、私の経験上、過剰な怒り・嫌悪・ストレス・不安・憂い・恐怖や、体を過剰に熱することがある。
7.ヨーガの左気道(イダー気道)と副交感神経との類似性
ヨーガは、体の左側を通るイダー気道(イダー・ナーディ)を説くが、これは別名、チャンドラ・ナーディという。チャンドラとは月の意味であり、太陽と月のうちの月、昼と夜のうちの夜を象徴する。こうして、名称からして、夜中に活性化する副交感神経の働きと類似している。
その位置は、学派により諸説があるが、共通点として、左の鼻腔を通り(ないしは額に位置するアージュニヤー・チャクラに左側から入る)、チャンドラ・チャクラ(膵臓(すいぞう)・脾(ひ)臓(ぞう)に位置するチャクラ)を通る。
イダー気道の特徴は、月が象徴であるように、陰・水・寒・冷・女性などである。陰陽の陰である。イダー気道を活性化させるチャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマと呼ばれる呼吸法(プラーナーヤーマ)を行うと、ヨーガの経典によれば、体の余計な熱を冷ますので、夏に行うとよいとされる。
イダー気道の良い働きは、経験上、静寂(静かさ)・不動心・冷静さ・感情の制御が深まり、瞑想等の安定した静的な行動に適するという説がある。直感を高めるという説もある(右脳に関係する)。一方、イダー気道の悪い働きとしては、私の経験上、無智・眠気・無気力・怠惰・無価値なものへの執着、体を過剰に冷やすことだと思われる。
8.呼吸における左右の鼻の使われ方とヨーガの左右の気道
科学的な研究によって、人間は、常に左右の両方の鼻からは均等に呼吸していないことがわかっている。人間は、およそ90分間隔で、左右のどちらかの鼻の穴から強く呼吸をしているという(なお、早朝は、両方の鼻で均等に呼吸しているという説もあるという)。
そして、ヨーガ修行の経験上は、左の鼻の呼吸が優位である時は、左気道=イダー気道(→副交感神経)が優位となっている。これは左気道=イダー気道に、右気道=ピンガラ気道より、より多くのエネルギー(気)が流れている状態だと考えられる。だとすれば、その時間帯は、右鼻の呼吸が優位である時に比較すれば、静的な行動に適しているということになる。
一方、右の鼻の穴からの呼吸が優位であれば、ピンガラ気道(→交感神経)が優位となっている。これは左気道=イダー気道よりも、右気道=ピンガラ気道の方に、より多くのエネルギー(気)が流れている状態だと考えられる。そして、これは、左鼻の呼吸が優位であるときに比較すれば、動的な行動に適しているということになる。
そして、ヨーガの呼吸法では、あたかもこの事実を踏まえたかのように、右鼻ないし左鼻だけで呼吸する呼吸法がある。右鼻だけで呼吸すると、体が温まるとされるが、これはピンガラ気道および交感神経の活性化の特徴である。逆に、左鼻だけで呼吸すると、体の余計な熱を取り除くとされるが、これはイダー気道および副交感神経の特徴である。
また、これに関連したヨーガの理論として、「気道の詰まり」というものがある。悪い行為をすると、それに関連して気道が詰まり、気道の中を気が流れにくくなるというのである。
気・経絡・経穴という概念を持つ中国医学にも、気(き)滞(たい)という概念がある。文字通り、気の滞り、経絡を流れる気が滞り、スムーズに流れない状態をいうもので、ヨーガとほぼ同じ概念を共有していると考えられる。
そして、重要なことは、左気道に詰まりが生じると、左鼻が詰まる現象が起こる。右気道に詰まりが生じると、右鼻が詰まるという現象が起こる。
そして、ヨーガの経典の記載から見ても、私の修行経験からしても、左鼻が詰まっている時に、左鼻を通すように左鼻だけで呼吸すると、左気道の詰まりが取り除かれ、左気道が活性化する。同じように、右鼻が詰まっている時に、右鼻を通すように、右鼻だけで呼吸すると、右気道の詰まりが取り除かれて、右気道が活性化する。
以上をまとめてみると、気道に関してはチェックすべきこととして、第一に、気道が詰まっているか否か(左右のいずれか、ないしは両方の気道が詰まっていないか)ということがある。第二に、右気道と左気道のいずれかが不適切に、過剰に活性化していないか(いずれかに気[エネルギー]が偏っていないか)、それとも両方のバランスが取れているか、ということである。
第一の問題は、気道が詰まっていると、その気道の気の流れが悪くなるため、その気道(と連動する神経)による必要な働きが生じないことになる。第二の問題は、例えば、夜の時間(暑い時)などは、右気道(→交感神経)の働きではなく、左気道(→副交感神経)の働きを活性化させたいのであるが、その時に逆に、右気道が活性化しているならば問題となるということである。
さて、この二つの問題、すなわち、気道の詰まりと気の偏りはつながっている。というのは、左右いずれかの気道に詰まりがあると、詰まりがある側の気道には、気が流れにくくなるので、不適切な気の偏りが生じやすくなるということである。90分単位で左右いずれかの鼻の優位状態が交代するのが、自然な状態であるにもかかわらず、そうならない場合があるということである。
9.ヨーガの呼吸法とアニメの『鬼滅の刃』のシンクロニシティ
少し脱線してしまうが、ヨーガの呼吸法に、左右の気道を整えるものがあると言ったが、呼吸法を強調する人気のアニメに『鬼滅の刃』がある。鬼滅の刃は、新型コロナの問題が続く中で、アニメ映画の観客動員数の記録を塗り替えて、社会現象とまでいうべきほど人気になった。その『鬼滅の刃』の中には、「火の呼吸法」と「水の呼吸法」が出てくる。主人公の男の子は、最初は「水の呼吸法」を会得し、徐々に「火の呼吸法」を会得していく。
そして、ヨーガの呼吸法も、これにシンクロする部分がある。「火の呼吸法」にシンクロするものとして、前にも述べたが、右気道(=ピンガラ気道・スーリヤ[太陽]気道)を活性化させ、体を温めるタイプの呼吸法がある。その中には、体を非常に熱くさせ、炎のエネルギーともいわれるクンダリニー(※)を覚醒させるものもある。一方、「水の呼吸法」にシンクロするものとして、左気道(=イダー気道・チャンドラ[月]気道)を活性化させ、体を冷ますタイプの呼吸法もある。
また、『鬼滅の刃』では、人間離れした力を持つため、主人公らが「全集中の呼吸」という呼吸法を取り入れ、血液中の酸素濃度を高め、高い集中力と身体能力を手にするという設定がされているが、ヨーガの呼吸法でも、酸素濃度を高めるタイプの呼吸法や、集中力を高めるタイプの呼吸法がある。
次に、呼吸法の効果と実践上の注意点に関して、まずは医学的な見地から紹介するとともに、加えて数千年もの間、呼吸法を取り入れてきたヨーガの見地からも紹介したいと思う。
(※なお、ひかりの輪では、クンダリニーと関連して、「クンダリニー症候群」という心身の不調についても解説している。詳細は『クンダリニー症候群とその対処法』をご参照のこと。)
10.医学者が説く、ゆっくりと吐く深呼吸:副交感神経の活性化
呼吸法は、ヨーガや太極拳に限らず、最近では格闘技やスポーツで重視されるようになった。自律神経に詳しい小林弘幸・順天堂大教授は、①ゆっくり吐く呼吸を心がけることで、自律神経の副交感神経の活動が上がり、血流が良くなり、②血流が良くなると、腸の活動や免疫の働きも活性化し、長生きにつながるという。
小林教授が勧めるのは、吸気と呼気の長さを1対2にして、深い呼吸をする方法である(長生き呼吸法)だ。たとえば2秒吸って4秒吐く。そして、1日3分間でも、時間を決めて毎日行う。こうして、普段おざなりになっている呼吸に意識を向けることが大事だという。
教授は、特に最近は新型コロナウイルスの流行で、現代人のストレスはますます高まり、呼吸も浅くなっているのではないかと懸念されている。ストレスが高まると、呼吸は浅くなり、逆に、ゆっくり吐く呼吸法で、ストレスを解消できるということである。
このメカニズムを詳しく説明すると、呼吸によって取り込まれる酸素は、血液に溶け込み、毛細血管を経由して全身の細胞に届けられる。よって、ゆっくりと深く呼吸をすれば、肺に取り込まれる酸素量が増え、そのため、酸素を運ぶ全身の血流量も増加する。
その結果、全身の細胞の活性化につながる。全身の細胞は、酸素を取り込み、二酸化炭素を排出して、新陳代謝を行っている。よって、体の回復を早くさせたり、力を引き出したりすることができる。
小林教授の研究では、ゆっくりと深く呼吸をすることで、すぐに毛細血管の血流量がアップすることが確認されている。よって、同教授は「呼吸には一瞬で体の状態を変える力があり、呼吸法ほど即効性の高い健康法はありません」と主張する。
また、ゆっくりと吐くことによって、リラックス効果のある副交感神経が、刺激・活性化される。同教授の研究では、ゆっくりと吐く呼吸(吸気2秒・呼気4秒)によって、通常の呼吸(吸気1秒・呼気1秒)に比較して、自律神経の副交感神経が、2.5倍も活性化したことが確認されている。繰り返しになるが、副交感神経が活性化すると、リラックスすることができるのである。
また、春木豊・早稲田大名誉教授は、体の使い方と心の状態には深い関係があるとする身体心理学を提唱しているが、同氏も科学的な実験を通して、ゆっくり吐く呼吸法の効果を確認している。
次に、①腹式呼吸で呼気を長く行う、②腹式呼吸で呼気を短く行う、③普通に深呼吸する、という三つのケースの実験をして、それぞれの実験前後の血圧・心拍数を計ると、①のケースが、血圧・心拍数の下がり方が最も大きく、かつ下がった状態が、一番長く持続したという。
こうして、長い呼気が、血圧を下げ、副交感神経を優位にして、生理的な安定をもたらすことが確認された。実際に、被験者に質問しても、長い呼気では、短い呼気や深呼吸よりも、落ち着いた気分、くつろいだ気分になる傾向が大きかったという。
さらに、意識的に呼気を長くすることは、「タイプA性格」という、怒りやすい・焦りやすいという性格の人たちに効果があり、「時間的切迫感」「焦りを感じて落ち着かない」というタイプAの性格的な傾向が和らぐことも確認されたという。
そして、他にも、ストレスと呼吸の深い相関関係も、実験で確認されている。被験者にストレスとなる作業をさせると、安静時と比較して、呼吸の時間が短くなる傾向が見られた。特に、息を吸った後に、息を吐くまでの間が短くなったという。ストレスがあると、ゆったりした呼吸ができないようである。
また、ゆっくりした呼吸と速い呼吸で、心拍数と呼気終末二酸化炭素(PetCO2:PetCO2は、呼吸によって吐き出された気体中のCO2の分圧[割合])の量を比較した実験を行うと、ゆっくりした呼吸では、心拍数が下がり、呼気終末二酸化炭素の値が上がったという。呼気終末二酸化炭素は、ストレスがあるときは値が下がるので、ゆっくりした呼吸によって、ストレスが減少したことを示している。
以上の結果から見て、呼吸をおざなりにせず、良い呼吸の習慣を作ることは重要である。私たちは、呼吸を無意識に、1日2万回以上しているといわれる。しかし、日常生活では呼吸を意識することはなく、おざなりにしてしまいがちだ。しかし、実際には、呼吸の質の良し悪しによって、さまざまな体調不良の原因にもなる。
一方、小林教授によれば、1日数分でも、上記のゆっくり吐く長生き呼吸法を行えば、誰でもゆっくりと深い呼吸ができるようになるという。ただし、これは、1日だけやればいいというものではなく、毎日続けることが肝心である。ヨーガの修行でも、良いことを繰り返し行い習慣化する重要性(修(しゅ)習(じゅう))が強調される。
さらに、ゆっくりと吐く呼吸法は、自律神経と腸内環境を同時に整えることができる。前にも述べたように、呼吸のときは、吐く時間を長くする。まず、前に述べたように、吐く時間を長くすると、自律神経の中でリラックス効果のある副交感神経が刺激されて、自律神経を整えることができる。
また、ゆっくりと吐く深い呼吸法を行う際には、腹式呼吸で行う。お腹に深く息を入れで出すのである。これは、胃腸を運動させて、マッサージする効果がある。小林教授によれば、胃腸のマッサージによって、腸内環境が良好になるという。さらに、前に述べた通り、全身の血流量も増える。
そのため、ゆっくりと吐く深い呼吸法によって、免疫力の向上も期待できる。というのは、免疫細胞の7割は腸内に存在しており、さらに、血流・血液循環が良ければ、免疫細胞が体全体を巡ることができる。さらに深い呼吸をすると、血流の増大とともに、軽い運動にもなるために、体温が若干向上する(体が温まる)。免疫力は、体温が高いほど向上する。
こうして、ゆっくりと吐く深い呼吸は、①体内の酸素量・血流の増大・血液循環の改善、②自律神経の改善(副交感神経の活性化によるストレス解消・リラクセーション)、③腸内環境の改善、免疫力の向上をもたらす。結果として、小林教授によれば、①疲労回復、②さまざまな生活習慣病の改善、③ここ一番での集中力の向上・メンタルの安定・仕事のパフォーマンスアップなどにも有効だという。
そして、始めた日から頭がスッキリするなど、気分が良くなることがあり、それを毎日の習慣にすれば、意識しなくても呼吸がゆっくりと深い呼吸に変わっていき、病気や不調を遠ざけてくれる健康体を築くことができるということになる。この意味で、手っ取り早い健康法ではないかと思われる。
11.ヨーガの呼吸法:プラーナーヤーマの基本
それでは次に、ヨーガの呼吸法について解説したい。そのために、ヨーガの呼吸法に関するヨーガの基礎知識を解説する。
ヨーガの呼吸法は、プラーナーヤーマといわれる。文字通りに訳すと、気を制御する方法(調気法)となる。「プラーナ」とは、サンスクリット語で目に見えない生命エネルギーである「気」を意味する。よって、ヨーガの呼吸法は、この「気」を制御するためのものなのである。
それがなぜ、集中力・精神の安定・心の制御に役立つのか。それには、ヨーガを含めた東洋思想に広く説かれる「気」の霊的科学の思想がある。ここでは、これを呼吸法との関連に絞って以下に説明する。なお、気の霊的科学の全体は、『テーマ別教本第1集「ヨーガの思想と実践」』や『2016年夏期セミナー特別教本「気の霊的科学と人類の可能性」』を参照されたい。
「気」については、前にも述べたが、体の内外に存在して流動する目に見えないエネルギーである。狭い意味では、生命エネルギーであり、広い意味では、物理的な存在を含めた万物を構成する根源的なエネルギーという意味もあり、ヨーガでは、「プラーナ」と呼ぶ。また、気には、体の外にある外気と、体の中にある内気があり、内気にもさまざまな種類があるとされる。
これも前に述べたが、体内には、気が流れる道である「気道」があり(ヨーガではナーディと呼ぶ)、全部で72000本ものナーディがあるが、主なナーディは3つであり、複数の気道が通る交差点があって、特に多くの気道が密集するところを「チャクラ」と呼ぶ。これは、神経が集中する場所(神経(しんけい)叢(そう))でもあり、重要な臓器がある所でもある。一般に、気道と神経と血管・血流は、深く関係しているとされる。
プラーナーヤーマやアーサナ(ヨーガの体操法)は、この気道の詰まりを浄化することができるとされる。気道の詰まりは、経験的にいって、①筋肉や関節をほぐす、②血流を増大させる、③体を温める、④深い十分な呼吸、によって浄化することができる。よって、アーサナやプラーナーヤーマが有効なのである。
また、ヨーガ行法以外にも、同じような効果を持つ修行法として、気功の行法、歩行瞑想、(温泉の)入浴などは有効である。さらに、プラーナーヤーマやムドラーは、尾てい骨に眠っているプラーナ(気・生命エネルギー)の親玉ともいうべきクンダリニー(宇宙エネルギー・根源的生命エネルギー ※)を覚醒させる効果がある。このクンダリニーが覚醒すると、その力強いエネルギーの上昇によって、ナーディを物理的に浄化することもできる。たとえていえば、詰まった配管を高圧洗浄するようなものである。
こうして、プラーナーヤーマによる気道の浄化について述べたが、プラーナーヤーマのもう一つの重要な効果が、気(プラーナ)自体の強化である。すなわち体外の気(外気)を体の中に取り込んで、体内の気(内気)を増量・強化することである。これは、プラーナーヤーマで息を止めている時に起こるといわれることがある。すなわち、保息を伴わない普通の深呼吸では、酸素は体内に入るが、気(プラーナ)は、体内に充填されないともいわれることがある。
最後に、プラーナーヤーマの恩恵を列挙すると、第一に、一般の健康増進の呼吸法(例えば、先ほど述べた長生き呼吸法)と同様に、心身の健康を向上させる。というのは、心身の健康は、気の状態と密接に関連するとされるからである。心身を軽快で楽にして、究極的には、内的な歓喜さえもたらすとされる。
第二に、物事の達成・人生の成功をもたらす。心身の健康、安定した心、強い意志・集中力が得られるからである。究極的には、極めて高い集中力を持った状態(禅定・サマディ)を達成する。これは、スポーツで、選手が雑念なく無思考の深い集中状態に入って最高のパフォーマンスを発揮する「ゾーン状態」や、何もかもが流れるようにうまくいく心理状態とされる「フロー状態」に通じるものである。
最後に、悟り・解脱、すなわち、深い心の制御・安定・苦悩からの解放を与える。そして、その心の安定は、正しい判断力や直観力を含めた智慧をもたらす。
12.プラーナーヤーマの実践の準備:環境・服装・姿勢・弛緩
次に、プラーナーヤーマの実践について述べる。まず、その準備についてである。
プラーナーヤーマを行う環境に関しては、静かで換気の良い場所がよい。そうした自然の中で行えればよいが、都会の自宅の中で行う場合には、室内を整理整頓し、換気の良い状態にする。
加えて、できれば、室内に仏画・自然の写真など、見ると心静まるものを置くとよい。さらに、室内に、気持ちの静まる瞑想用のお香や、ヨーガ・仏教などで用いる聖音を鳴らす法具などがあればいっそうよい。すなわち、見て・聞いて・嗅いで心が静まるものである。
次に服装であるが、なるべく体を締め付けないものにする。時計・ベルト・バンド・靴下などは外しておく。こうして、血の巡り・気の巡りを改善し、筋肉がリラックスしやすいようにするのである。
姿勢については、安定した座り方で座る。ヨーガ・仏教の座法を組むことができれば、なおのことよい。そして、背筋を伸ばして、肩・首・腕などの力が抜けるようにする。体の緊張が抜けることが、気や血の巡りを改善するからである。また、顔は下に向けずに前を見て、背筋が曲がらないようにする(視線は下を見てもよい)。
腕については、いろいろなやり方がある。力を抜いて、手のひらを膝に合わせる形で膝に置くことや、仏教の座禅などで用いられる手の組み方(左手の手のひらの上に右手を重ね、座法を組んだ足の上に置く)もよいだろう。
最後に、呼吸法を行う前に、顔・首・肩・腕・胸・腹部の力を十分に抜いておく。体に力が入っていると、気道が詰まりやすくなる。時間があれば、呼吸法を行う前に、各部の運動を行うとよい。ヨーガでは、プラーナーヤーマの前に、アーサナ(ヨーガ体操・体位法)を行うことが多い。
特に現代人が凝っていることが多い首や肩をほぐす。首は、ゆっくりと大きく回す。時計回りに回したら、その後、逆に反時計回りに回す。これを何度か(何セットか)繰り返す。
コツとして、回す前に息を吸い、回している際に息を出すとよい。息を出している時の方が、体は弛緩しやすいからである。人間の体の中で、頭部や胸部に比較して、首の部分が一番くびれて狭くなっているために、気の流れも停滞しやすい。
肩の力を抜くには、肩を前から後ろに大きくゆっくり回し、その後、逆に、後ろから前に回す。この際も、回す前に息を吸い、回している時に息を出すとよいだろう。ないしは、単純に肩を上にいったん持ち上げて、その後、力を抜いて落とすのも有効である。いったん緊張させた反動を使うと、弛緩しやすいのである。
腕も弛緩させておく。肩の筋肉と神経は、腕の筋肉・神経とつながっている。当然、首から肩を通って腕に至る気道もある。腕は、手首・肘などの関節がよくほぐれるように、ぶらぶらと振るとよいだろう。
肩・首・腕がほぐせたら、胸部と腹部を手でマッサージして、ほぐしておくのもよいだろう。特に張りやコリを感じる部分があれば、その部分で気道が詰まっている可能性が高いので、念入りにほぐす。そして、気道の浄化に慣れると、自分なりに、気の流れの詰まりがわかるようになるので、そうしたら、その部分を念入りにほぐすようにする。
13.左右の気道を浄化するプラーナーヤーマ
それでは次に、左右の気道を浄化するプラーナーヤーマについて述べる。その前にまず、左右のどちらかの気道が、詰まっているか否かをチェックする方法を述べる。前にも述べたが、その最も簡便(かんべん)な方法は、左右の鼻の詰まり具合をチェックすることである。
右気道(ピンガラ管)が詰まっている場合には、右の鼻が詰まっている。左気道(イダー管)が詰まっている場合には、左の鼻が詰まっていると考えるのである。そのためには、口を閉じて、片方の鼻を押さえ、息の出し入れをしてみればすぐにわかるだろう。
その場合、①右か左かのどちらかが詰まっているか、②右も左も詰まっているか、③どちらも詰まらずにスムーズであるか、という結果になるだろう。たいていの人は、どちらかが詰まっていることが多い。
14.右気道(→交感神経)を浄化・活性化するスーリヤ・ベディー・プラーナーヤーマ
右の鼻が詰まっている場合には、左鼻を指で押さえて、右鼻から息を入れて、次に、指を離して左鼻を空けて、左鼻から息を出す。これが、前に少し触れた、スーリヤ・ベディー・プラーナーヤーマである。なお、経典には、これとは別のやり方として、右鼻だけを使って、息を出し入れする方法も説かれている。
そうすると、徐々に右鼻も通ってくるだろう。こうして、このプラーナーヤーマは、右鼻、右気道(→交感神経)を浄化・活性化する。そして、経典によれば、体を温める効果があるので、冬季に行うことが推奨されている。
このプラーナーヤーマの場合にも、前に述べたように、背筋はまっすぐに伸ばし、背中・首・頭は一直線になるようにする。顔を下に向けたり、左右に向けたりせずに、まっすぐ前を見るようにする。鼻を押さえている手が疲れてくると、手が下がって、顔が下や横に向きやすいので注意する。使っている手が疲れたら、もう一方の手に交代してもよい。
息は、腹式呼吸で十分に吸い込み、しばらく止めて、その後、十分に出すようにする。ヨーガの経典には、息が苦しくなるまで止めると書かれているが、少なくとも初心者は、そこまで止めなくてもよいだろう。後に述べる基本呼吸法と同じように、4秒で吸って、少し止めて(4秒ほど)、4秒で出してもよいだろう。
また、呼吸の出し入れの際に、多少の音がするのがよいともいわれる。そのぶんだけ強く詰まりを浄化できるからであろう。最初は、このプラーナーヤーマは、一度には3回ほど連続で行うにとどめ、慣れてきたら、徐々に連続して行う回数を増やすとよいとされる。
また、これを深く行じるならば、クンダリニーの覚醒につながる効果もあるとされる。しかし、クンダリニーの覚醒のためには、経験豊かな指導者による指導・準備・注意が必要なので、そのような指導・準備を経ていない者は、これをあまり激しく行ってはいけない。何事も無理は禁物であるから、息を止める長さも、連続する回数も、徐々に進めていくとよい。
なお、秘訣として、右気道に詰まりがある場合は、このプラーナーヤーマとともに、右の腹部にある肝臓の部分(スーリヤ・チャクラ)をよくマッサージするとよいことが多い。このチャクラは、右気道に深く関係するからである。
◎参考資料:スーリヤ・ベディー・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)360頁より
普段座り慣れた座法で、背筋を伸ばして座ります。まず、右鼻からゆっくりと息を吸い始め、足の爪先から頭頂部まで、身体全体に息が満ち溢れるほどに吸息します。もうこれ以上吸息できないという所まで息を吸ったならば、右鼻を閉じ、できるだけ長く止息し、今度は左鼻から呼息します。
この際注意する事は、吸息する時も呼息する時も、共に呼吸による静かな音が聞こえるようにさせていることです。初心者の場合、まず、左右の鼻を使って往復三回、この調気法を行うようにします。この調気法の回数については、その後一日一、二回ずつ増やしてゆき、最後には、行者の能力に応じて、往復二十一回~三十一回、行じるようにします。
この調気法は冬季に行じる方が良いのですが、体内の体風素と粘液素の分泌が多い者は、夏季にあっても、この調気法を行じても差し支えありません。
≪効果≫
この調気法を行ずると、体内の胆汁液の分泌が増大し、逆に体風素と粘液素の分泌が減少します。また、体内の消化吸収作用を促進させ、発汗作用を引き起こして、体内のすべての不純物を取り除きます。
ゲーランダ・サンヒターには次のように述べられています。『スールヤ・ベディー(原文ママ)・クンバカは老と死を破壊する。また、クンダリニーを目覚めさせ身体内の火を増殖する』(ゲーランダ・サンヒター 五-68)
15.左気道(→副交感神経)を浄化・活性化するチャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマ
次に、左鼻が詰まっている場合には、右鼻を指で押さえて左鼻から息を入れ、次に指を離して右鼻を空けて、右鼻から息を出す。これを繰り返す。これが、チャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマである。別のやり方として、左鼻だけから息を出し入れする方法も経典に説かれている。
しばらく続けているうちに、徐々に、左の鼻も通ってくるだろう。これは、左鼻・左気道(→副交感神経)を浄化・活性化し、経典によれば、体を冷ます効果があるとされ、夏季に行うことが推奨されている。同じように、背筋はまっすぐにし、背中・首・頭は一直線、顔を下や横に向けず、まっすぐ前を見る。手が疲れてくると、顔が下や横に向きやすいので、もう一方の手に交代してもよい。
息も、腹式呼吸で十分に吸い、しばらく止め、十分に出す。また、呼吸の出し入れの際に、多少の音がするのがよいといわれる。その分だけ、強く詰まりを浄化できるからであろう。
なお、後の参考資料にもある通り、ヨーガ行者の中には、このチャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマは、スーリヤ・べディー・プラーナーヤーマとやり方が逆であり、息が苦しくなるまで息を止めるとするものもあるが、私の経験・考えでは、左気道(→副交感神経)を浄化・活性化させて、体を冷ます効果を求めるチャンドラ・べディー・プラーナーヤーマの場合は、苦しくなるまで息を止めることは、不合理であると思われる(逆の効果を生じさせてしまう)。よって、基本呼吸法と同じように、4秒で吸って、少し止めて(4秒ほど)、4秒で出してもよいと思われる。
また、左気道に詰まりがある場合は、上記のプラーナーヤーマとともに、左の腹部にある膵臓・脾臓の部分(チャンドラ・チャクラ)をよくマッサージすると、よいことが多い。
◎参考資料:チャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)378頁より
背筋を伸ばして、普段座り慣れた座法で座ります。右手の親指を立て、右鼻を押さえ、チャンドゥラ・ナーディーにつながる左鼻から、微かな吸息音と共に息を吸います。身体全体に息を満たして止息し、苦しくなったならば、右鼻からゆっくり呼息します。この調気法を能力に応じて何回も繰り返すのです。
≪訳者註解・・・・・この調気法では吸息は左鼻からだけで行ない、呼息は右鼻からだけで行います。≫
≪効果≫
この調気法は胆汁素の分泌を減少させ、身体の余分な熱を下げます。身体が疲れを感じなくなり、ゲップをすることが無くなります。この調気法は、スールヤ・ベディー(原文ママ)のやり方と逆になっています。ですから、胆汁素の分泌が多い者は、この調気法を夏季に行ずれば良いのです。
もしも、風邪などで左鼻が詰まっている場合には、まず右半身を下にして横になりますと、左鼻が通るようになりますので、それからこの調気法を行じてください。そして、この調気法を行ずることで、左右どちらの鼻が働いているのか、それがわかるようになるはずです。
16.両方の気道を浄化するアヌロマ・ヴィロマ・プラーナーヤーマ
次に、左右の両気道を浄化・活性化するアヌロマ・ヴィロマ・プラーナーヤーマを紹介する。まず、右鼻を押さえて、左鼻から息を入れ、次に、左鼻を押さえて右鼻は開けて、右鼻から息を出す。次に、右鼻から息を出し切ったら、同じ右鼻から息を入れて、右鼻を押さえて左鼻は開けて、左鼻から息を出す。そして、再び、左鼻から息を入れて、これを繰り返していく。
なお、姿勢、手の使い方、呼吸の仕方の注意は、前記のプラーナーヤーマと同様である。
このプラーナーヤーマの効果としては、左右の両鼻・両気道を浄化するとともに、鼻・肺を浄化し、さまざまな心身の健康の増進に役に立つとされる。健康に、非常に役立つものである。詳しくは、下記の参考資料を参照されたい。
これは、左右の両気道を浄化・活性化させるので、交感神経と副交感神経の双方をバランスよく活性化させることになる。
◎参考資料:アヌロマ・ヴィロマ・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)373頁より
座り慣れた座法で座り、まず右鼻を押さえて、左鼻から一気に息を吐ききります。続いて直ぐに、同じ左鼻から呼息します。次に、中指と薬指で左鼻を押さえ、右鼻から呼息し、その後直ぐに同じ右鼻から吸息します。このように左右の鼻で交互に二十~二十五回ずつ、速いスピードで呼吸を続けます。
≪効果≫
この調気法により、鼻腔内と肺の不純物が取り除かれます。また、風邪や鼻炎の原因となっている鼻腔内の皮膚や粘膜も取り除かれます。また、呼吸がスムーズになり、左右の鼻を同時に使って呼吸することができるようになります。その結果、精神状態も安定し、肉体も健康になり、また、脳や肺の働きが良くなります。
17.ヨーガの呼吸法における保息の意味合い
スペインなどの研究チームが発表した2015年の論文によれば、ヨーガの上級者は、深い呼吸により、大脳の「島(とう)皮質(ひしつ)」と「下(か)前(ぜん)頭(とう)回(かい)」と呼ばれる部分が活性化したという。島皮質は、自分の体の自律神経や心拍などを監視し、下前頭回は、欲望や雑念を抑え、自分を制御することに関わる場所である。よって、深い呼吸で集中力が高まり、物事に動じなくなっていることがうかがえる。
脳科学者の池谷(いけがや)裕二・東京大教授も、「呼吸は、脳活動を間接的に変化させられる。集中力を高めるために、呼吸を利用するのは理にかなっている」という。すなわち、呼吸法を鍛錬することで、集中力を高めるために必要な脳の機能を活性化させることができるということだ。
ただし、ここでの「ヨーガの上級者の深い呼吸」とは、単なるゆっくり吐く深い呼吸ではない。ヨーガの呼吸法には、吸う息、吐く息に加えて、息を止める作業(保息)が含まれている。そして、集中力に関していえば、武術家・スポーツ選手などが経験するように、人は、何かに深く集中している時には、息をしていないことが多い。こうして、非常に深い集中と保息には、深い関係があるのである。
また、深い集中力は、欲望や雑念を制御することと深い関係がある。様々な欲望・雑念があれば、深い集中はできないからである。こうして、ヨーガの呼吸法は、深い集中力を与えるが、これは、ヨーガの本来の目的である欲望の制御を含めた、心の制御による悟り・解脱といったことにつながるからである。
さらに、ヨーガの理論においては、この、息を止めている間にこそ、呼吸法で外から取り入れた気(プラーナ・生命エネルギー)が体内に充填されるといわれることがある。深く息を吸えば、酸素は体内に吸収できるが、外の気(プラーナ)は、吸気に加えて、保息をしてこそ、体内に充填されるということである。これによって、体の外の気(外気)が体の中の気(内気)になり、体内の気が強化されることになる。
そして、この保息の作業は、交感神経と副交感神経のうち、交感神経を活性化させるものだと思われる。なぜならば、集中は、交感神経活性化の一つの特徴でもあり、また、保息は、必然的に心拍・血圧・体温などを上昇させ、交感神経が活性化した状態となるからである。
18.保息を伴う最も基本的な呼吸法(基本呼吸法)の仕方
ヨーガの最も基本的な呼吸法は、1:1:1の比率で、入息(吸気)と保息と出息(呼気)を、リズミカルに繰り返すものである。最初は例えば、4秒・4秒・4秒で、入息・保息・出息を繰り返すとよいだろう。
そして、集中力が増大してきたならば、1:2:2の比率(例えば4秒・8秒・8秒)、さらには1:4:2の比率(例えば4秒・16秒・8秒)で行う。保息が長いほど、集中力が高まっている兆候とされ、より高度な実践となる。
なお、精神集中のポイントであるが、最初はまず、息の秒数に集中する必要があるだろう。それに慣れてきたら、同時に、出し入れする呼吸にも集中する。なお、眉間の所に精神集中を行う方法もある。体の上位の部分に集中すると、その分気が引き上がりやすくなるとされる。実行中に、特段の身体的な変化があれば、指導員の指導を受けることが望ましい。
そして、この呼吸法は、交感神経と副交感神経の双方を、バランスよく活性化するものだと思われる。深くゆっくり息を吐くことで、副交感神経を活性化し、保息することで、交感神経を活性化させている。また、深く息を吸うことで、酸素と気(プラーナ)を体内に吸収している。その意味で、ヨーガの基本的な呼吸法である。
◎基本呼吸法のやり方のまとめ
①口からではなく、両鼻から息を出し入れする。
②腹式呼吸で、胸だけでなく、お腹も使って行う。
③4秒で息を吸い、4秒息を止め(=保息)、4秒で吐く。
④息の秒数、そして出し入れする呼吸に集中。
19.保息を伴い両気道を浄化するスクハ・プールヴァカ・プラーナーヤーマ
このプラーナーヤーマは、まず右鼻を押さえて、左鼻から息を入れ、しばらく息を止めたら、次に、左鼻を押さえて右鼻は開けて、右鼻から息を出す。次に、右鼻から息を出し切ったら、同じ右鼻から息を入れて、しばらく息を止め、右鼻を押さえて左鼻は開けて、左鼻から息を出す。そして、再び左鼻から息を入れて、これを繰り返していく。
なお、姿勢、手の使い方、呼吸の仕方の注意は、前記のプラーナーヤーマと同様である。
入息・保息・出息の比率・秒数は、基本呼吸法と同じで、1:1:1の比率(例えば4秒・4秒・4秒)で始め、集中力が増大してきたならば、1:2:2(例えば4秒・8秒・8秒)、さらには1:4:2(例えば4秒・16秒・8秒)で行う。
保息が長いほど、集中力が高まっている兆候とされ、より高度な実践となる。長く息を止める(保息・クンバカ)ほど、心拍数や血流が増大して体が温まり、気道の詰まりは浄化しやすくなる。ただし、無理はいけないので、気を付けるようにする。特に、心臓疾患・高血圧などがある方は、無理をしないことである。
この呼吸法は、交感神経と副交感神経の双方を、バランスよく活性化するものだと思われる。左右の両気道を浄化しながら、深くゆっくり息を吐くことで、副交感神経を活性化し、保息することで、交感神経を活性化させている。しかも、保息・出息を長くすると、非常に高い集中力・瞑想状態を実現する助けになるとされ、初心者が実践できるヨーガの呼吸法としては、最も高度な完成された呼吸法ではないかと私は考えている。
◎スクハ・プールヴァカ・プラーナーヤーマのやり方のまとめ
①右手の人差し指と中指は、額に当てて、
②右手の親指で、右鼻をふさぎ、左鼻から息を入れ、
③右手の薬指と小指で、左鼻をふさいで息を止め、
④右手の親指を離して、右鼻を空けて右鼻から息を出し、
⑤右鼻から息を入れて、
⑥右手の親指で、再び右鼻をふさいで息を止め、
⑦右手の薬指と小指を離して、左鼻を空けて左鼻から息を出し、
⑧最初に戻って、左鼻から息を入れる。以上のサイクルを繰り返す。
⑨4秒で息を吸い、4秒息を止め(=保息)、4秒で吐く。
⑩慣れてきたら保息の時間を延ばしていくが、詳しくは指導員の指導を受けること。
⑪右手が疲れたら、左手に代えてよいことは、他の呼吸法と同じ。
20.深い瞑想状態に入るブラーマリー・プラーナーヤーマ
さて、ここで、一番初めに紹介した、ゆっくり息を吐く深呼吸の呼吸法よりも、いっそう深くイダー気道(→副交感神経)を活性化させると思われる呼吸法として、ブラーマリー・プラーナーヤーマを紹介する。
具体的なやり方は、まず、両鼻から十分に息を吸い、その後、蜂の羽音のような「ブーン」といった音を立てながら、なるべく長く鼻から息を出していく。そして、これを繰り返すというものである。この際に、息を止めること(保息)は行わない。これに熟達するならば、心身を深く静め、最も深い瞑想状態であるサマディに入ることができると経典に書かれている。
◎ブラーマリー・プラーナーヤーマのやり方のまとめ
①口からではなく、両鼻から息を出し入れする。
②十分に息を吸ったら、蜂の羽音のような「ブーン」といった音を立てながら、
なるべく長く息を出していく。
③これを繰り返す。
さて、ブラーマリー・プラーナーヤーマには、二つ目のやり方がある。私の個人的な見解では、この方が、さらに深いイダー気道(→副交感神経)の活性化につながるのではないかと思う。そのやり方は、左鼻のみで、息を出し入れするものである。その他は、上記のやり方と変わらない(詳しくは以下の参考文献を参照されたい)
◎参考資料:ブラーマリー・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)362頁より
まず、『勇者のポーズ』で座ります。次に、右手親指で右鼻を押さえ、左鼻から吸息します。尾骶骨に到るまで息を吸い終ったならば、暫く止息した後、同じく左鼻からゆっくりと呼息しつつ、喉を使って、丁度、蜂の羽音のような音を出し続けるのです。この時、この音が自分自身の意思と理智という、二つの内的心理器官に響き渡るようにさせ、できるだけ長く呼息を持続させるのです。
この調気法を行ずる際には、高低様々な音を聞き取ると思います。行法に慣れるに従って、行ずる回数を増やすようにします。この調気法は、例えば、落ち着きが無く、気の変わりやすい者や、心をある一点に集中できない者、心の中で真言を唱えられない者などが行ずれば、心が安定して来て、精神の集中力が得られるようになって来ます。私はカンカルに住んでいたラーマナンダという行者を知っていますが、彼は人里離れた静かな場所に座して、実に五時間から六時間もの間、この調気法を行じ続け、三昧の境地に入っておりました。
≪効果≫
この調気法を行ずれば、話し言葉が張りのある美しいものとなります。また、呼吸もゆったりとして、しかも力強いものとなって来ます。また、歓喜を味あわせてくれる聖音オームをはっきりと聞き取れるようになり、意思や理智といった内的心理器官の働きを静め、精神に集中力がつき、三昧の境地へと入りやすくなります。
21.両気道を浄化し、交感神経を活性化するカパーラ・バーティ
これは、両鼻から激しく呼息と吸息を繰り返すものである。腹部をちょうど鍛冶屋の使う鞴(ふいご)のように、膨れさせたり、へこませたりさせて行うことが名前の由来になっている。
具体的には、他の呼吸法と同様に、口からではなく両鼻から、腹筋を使って短く鋭く、息を出し入れし、出息と入息を繰り返す。保息は行わない。出息と入息は20回ほど繰り返して、1セットとして終了する。
少し休んだら、同じことを繰り返す。ただし、気を引き上げる力が非常に強いので、一度には20回ほどにしておくのがよい。また、体が熱くなったり、体の一部に多少の痺れを感じたり、多少ぼーっとした感じになることがある。不快な感じが生じたら、出息・入息の回数を減らして加減するか、中止して、指導員の指導を受けることが望ましい。
これは、明らかに体を温め、交感神経を活性化させる上で非常に大きな効果がある、また、気(プラーナ)を引き上げ、クンダリニーを覚醒させる効果もあるとされる。よって、クンダリニーの適切な覚醒のための必要な指導・準備を有していない初心者は、これを激しくやりすぎてはならない。その意味でも、指導者の指導の下で行うべきものである。
◎カパーラ・バーティ・プラーナーヤーマのやり方のまとめ
①口からではなく、両鼻から息を出し入れする。
②腹筋を使って、短く鋭く、息を出し入れし、出息と入息を繰り返す。
保息は行わない。「鍛冶屋の鞴(ふいご)のように」ともいわれる。
③出息と入息は20回ほど繰り返して、1セットとして終了する。
④少し休んだら、また繰り返す。
このカパーラ・バーティには二つ目のやり方がある。それは、左右の鼻のどちらか一つを、交互に使って行うものである。この方が左右の鼻に詰まりがある場合は、それを浄化し、左右の気道を浄化する効果は強いと思われる。詳しいやり方は、下記の参考資料を参照されたい。しかし、これは、より体に負担がかかるやり方なので、激しくやってはいけないことが注意されている。
◎参考資料:カパーラ・バーティ・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)より
〇解説その1:同書387頁より
この調気法の場合は、身体浄化法とかムドラーの章で説明されていますが、調気法の観点から言えば、次の二つのやり方があります。
(ⅰ)『聖者のポーズ』で座り、腹部を丁度鍛冶屋の使う鞴(ふいご)のように膨れさせたり凹ませたりさせて、両鼻から激しく呼息と吸息を繰り返します。カパーラ・バーティと言う名前も、こうした調気法のやり方に由来しているのです。
『鍛冶屋の使う鞴のように、素早く交代する呼吸がカパーラ・バーティと言われるもので、粘液素の分泌過剰からくる疾患を消す』(ハタ・ヨーガ・プラディーピカー二-35)
≪訳者註解・・・・・カパーラ・バーティと言う語は「頭蓋骨の光」を意味する≫
≪効果≫
身体内の粘膜素の分泌不調に起因する、あらゆる病気を癒します。
(ⅱ)『左鼻から吸息し、右鼻から呼息する。次に右鼻から吸息し、左鼻から呼息する』(ゲーランダ・サンヒター 一-56)
慣れるに従い、この回数を増やしてゆきます。
≪効果≫
『息の出入は激しく行ってはならない。これを修得すると粘液素の不調に起因する病気を治すことできる』(ゲーランダ・サンヒター 一-57)
つまり、肺を浄化し、粘液素を除去するのです。また、身体を健康にし、活力を漲らせてくれます。そして、呼吸がゆっくりと長くなるようにもさせてくれます。
〇解説その2:同書426頁より
座り慣れた座法で座り、まず、どちらか一方の鼻から息を吸い、次いで止息する事なしに、すぐに他方の鼻から息を吐き出します。このように。鍛冶屋の使う鞴のように、息を止めること無く出し入れする調気法の事を、カパーラ・バーティと呼んでいます。また調気法には二種類のやり方がありますけれど、今説明したやり方が、身体を浄化する上でより効果のあがるやり方になっています。
このやり方の場合、片方の鼻で呼息したり吸息したりする時は、他の鼻は、親指とか、または、残りの指でしっかりと押さえておくことが大切です。このカパーラ・バーティについては、調気法の章ですでに説明しておきましたので参照して下さい。
≪効果≫
動脈内を浄化し、余分な脂肪を取り去り、消化吸収の力を増して、肉体を健康にさせます。身体の動きを活発にさせ、粘液素の分泌不調からくるすべての疾患を癒します。また、生気の上昇を促進させ、クンダリニーを覚醒させる上での助けとなります。また、呼息と吸息だけを繰り返し行いますので、精神の集中力をつける上での助けとなりますし、また、瞑想状態に入りやすくなります。
以上、六種の身体浄化法について解説致しましたが、これら以外にもあと数種類の身体浄化法があります。これらの身体浄化法のいずれも、先の六種の身体浄化法同様、精神集中と瞑想の各行法を行ずる上で、大きな助けとなってくれますので、以下に説明致します。
[参考文献]
・『読売新聞』「鬼と戦う『全集中の呼吸』、主人公の超人的嗅覚の秘密に迫る」(2020年11月28日)
https://www.yomiuri.co.jp/science/20201127-OYT1T50168/
・『NEWSCAST』「『鬼滅の刃』の「全集中の呼吸」は現実でも使える?? 自律神経の名医が健康効果を検証」(2020年5月19日)
https://newscast.jp/news/148255?fbclid=IwAR0LFhIzt2jy8uAXeW1wdLZ6PpLJkvyC9E-v5TY5bu--2liD-5SySn1awyQ
・『TOCANA』「『鬼滅の刃』全集中の呼吸を「ヨーガの王」成瀬雅春が徹底解説!能力が一気に開花する"超人"呼吸法など伝授」(2020年12月22日)
https://tocana.jp/2020/12/post_191864_entry.html
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1.脳科学等の発展と、感情と健康との関係の解明
最近の脳科学の著しい発達の中で、感情と心身の健康との関係が、科学的に解明されてきた。そこでは、後に詳しく述べるが、脳の組織に加えて、脳内物質・脳内神経伝達物質・ホルモンなどといわれるさまざまな物質と、その作用が発見され、確認されている。
例えば、"癒しのホルモン"のエンドルフィン、"親切と安心のホルモン"のオキシトシン、"闘争と逃走のホルモン"のアドレナリン、"ストレスのホルモン"のコルチゾールや、さらには、交感神経と副交感神経からなる自律神経の働きなどが関係してくることがわかっている。本稿では、これについて解説したい。
2.思い込み効果には科学的な根拠がある
病気に関して、薬の効き目に対する肯定的な思い込みが、心身の状態を良くし(プラセボ効果)、逆に、否定的な思い込みが、心身の状態を悪くするということがある(ノセボ効果)。例えば、患者に「薬である」と偽って、単なる水を飲ませると、病気の症状が緩和するなどである。
この効果は、以前は、単なる思い込みによる効果だと考えられていた(すなわち、実際には体の状態は改善していないが、患者が改善したと思い込んでいる)。しかし、最近の研究では、プラセボ効果が起こる場合は、オキシトシン、内因性オピオイド、ドーパミン、バソプレシンなどの分泌が観察されているという。
これらは高い鎮痛効果があるため、痛みや苦痛を緩和するという効果が実際に表れるのだという。「これを飲めば治る」などという、「安心」や「期待」の感情は、単なる思い込みではなく、病気を実際に緩和するホルモンや物質の分泌を促し、実際に、免疫力・治癒力を高めているのだという。
一方、ノセボ効果とは、薬に対する不信感が強いと副作用の出現率がアップし、さらには、医者に対する不信感が強いと薬の効果が減じるという。そのため、同じ薬を飲むのなら、「必ず効く」と思って飲むべきだと主張する医師もいるという。
だとすれば、プラセボ効果やノセボ効果は、新型コロナのワクチンにも作用するのだろうか。ワクチンを強く肯定している人の方が、その効果が高く表れ(免疫力が高まり)、副作用・副反応が少ないという可能性があるかもしれない。
3.闘う意識が分泌させるアドレナリンやコルチゾール
人の脳は、何かの脅威を感じると、それに対して、闘うか逃げるか(闘争か逃走か)という反応をするが、この際に、短期的には、副腎髄質からアドレナリンが分泌され、長期的には、副腎皮質からコルチゾールなどのホルモンが分泌されるという。
アドレナリンは、心拍や血圧、呼吸数の増大、骨格筋への血流の増加、発汗などの反応を引き起こし、身体機能をアップさせ、闘う状態をサポートする。問題は、これが長時間ないしは1日に何度も繰り返されると、①身体機能を酷使することになり、②心拍・血圧の上昇から血管の収縮や血流の悪化が生じ、全身の細胞に栄養が行きわたらなくなる。
さらに、アドレナリンは血小板の働きを活性化させて、血液が固まりやすくなる作用があるため、それが分泌過剰となると、③血液がドロドロの状態となって血管が老化し、心筋梗塞や脳卒中などの心血管系疾患になるリスクを高めるという。
アドレナリンは、闘争や逃走に関係すると述べたが、より具体的には、不安、恐怖、闘争、怒り、興奮といった感情を抱いている時に分泌されている。まとめて言えば、何かの存在に対して嫌悪し、その受け入れを拒絶し、それを排除しようとする感情である。
本来は、こうした感情は、自分の身を守るために必要なものとして存在していると解釈できる。例えば、原始人の脳は、野獣を見た時にアドレナリンが出て、それによって自分の身を守ってきた。しかし、現代の人々に関しては、こうした感情が、不必要に過剰となっている問題が指摘されている。例えば、人から少しでも批判されると、それを受け入れられずに強い拒絶感が生じ、恐怖・不安を感じるなどである。そういう場合は、アドレナリンの分泌過剰となって、逆に、心身を痛めてしまうことになる。
4.交感神経の過剰優位の問題
他者に対する受け入れの拒絶、恐怖、不安、闘争、怒りなどの感情が強すぎると、交感神経と副交感神経からなる自律神経のうち、交感神経が過剰に優位となる問題が生じる。交感神経は、活動・興奮をもたらし、いわゆる昼の神経であり、心拍数、呼吸数、体温を上昇させ、活発な活動を支える。
副交感神経は、休息・睡眠・リラックス・回復をもたらす、いわゆる夜の神経であり、(夜間を中心に)睡眠を誘導し、身体を回復させ、細胞を修復し、免疫力をアップする。よって、昼は交感神経、夜は副交感神経が、交互に優位になることが健康な状態である。
しかし、昼間に嫌なことがあり、夜になっても、その不安・恐怖・怒り・嫌悪といった感情が残ると、アドレナリンが分泌され、交感神経優位の状態が続き、睡眠を誘導する副交感神経の働きを妨げて、眠れなくなってしまい、不眠の症状が出てくる。
そして、不眠になると、がんのリスクは6倍、脳卒中は4倍、心筋梗塞は3倍、高血圧は2倍、糖尿病は3倍となるという。その意味では、夜間におけるこうした感情をコントロールして睡眠を確保することが、健康の1つの鍵となる。
5.長期的・継続的なストレスはコルチゾール過剰の状態をもたらす
ストレスは、人生のスパイスともいうべきものであって、必ずしも悪いものではない。しかし、私たちの身体の作りは、短期間であれば大きなストレスに耐えられるが、長期にわたる継続的なストレスは、心身をむしばむという。
例えば、毎日過度に頑張ることを、長期的に継続的に続ける人の場合は、前に述べた通り、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが分泌される。このコルチゾールは、身体を活発に動かし、生命の維持に必要な活動を担っており、気つけ薬のようなホルモンである。
主に朝に出るので、目覚めのホルモンともいえるかもしれない。具体的には、血糖値・血圧を高め、エネルギーを生み出し、精神的・肉体的なストレスに対抗し、炎症・アレルギーを抑える(抗炎症効果)。よって、コルチゾールの分泌が不足する病気がある。
しかし、先ほど述べた長期的・継続的で慢性的なストレスが続くと、コルチゾールの分泌が過剰となり、夜間も、その血中濃度が高止まりする。すると、夜間も身体が休まらないことになる。また、コルチゾールには、免疫抑制作用もあるので、免疫力が低下する。
さらに(夜間の)コルチゾールの高(こう)値(ち)が続くと、高血圧・糖尿病・感染症などの原因となり、脳の海馬の萎縮が起こるために、記憶力も低下する。そして、うつ病や各種メンタル疾患の患者においても、夜間のコルチゾールの高値が観察されており、メンタル疾患の原因にもなる。こうして、慢性的なストレスは、各種の病気の原因となり、病気の予防のための免疫力、病気を治す自然治癒力の低下をもたらすとされる。
人は、強い不安や恐怖に直面すると、大脳辺縁系の「扁桃体」が興奮し、ノルアドレナリンという脳内物質を分泌するという。これはアドレナリンと非常に似通っており、闘争か逃走かの行動をもたらす。
ノルアドレナリンは、脳と神経系に働き、闘うか逃げるかの選択・決断を促し、アドレナリンは、脳以外の心臓・筋肉・各臓器に働き、闘うか逃げるかの状態に体をもっていく。双方とも、(危険に対する)不安・恐怖といった感情に関連して分泌され、怒りや興奮が高まると、アドレナリンは、より分泌されるという。
不安や恐怖にとらわれると、人は、それから反射的に逃げ出したくなるが、この反射的に発動する感情のシステムを、情動反射と呼ぶ。情動反射は、前に述べた扁桃体が司り、条件反射のようなもので、知性・理性によってコントロールされない原始的なシステムであり、魚類や爬虫類にも備わっているという。
これに対して、理性的・論理的な判断は、大脳新皮質の前頭前野が司り、これが通常の私たちの脳の主導権を握って支配している。しかし、危機的な緊急事態に直面した際は、のんびり考えている暇はなく、前頭前野の思考や理性が働く前に、先ほど述べた扁桃体などによる情動反射が、心と身体を瞬時に支配する。その後、危機が去れば、前頭前野が支配権を取り戻し、扁桃体は沈静して不安は解消する。
そして、情動反射の中枢である扁桃体は、暴れ馬のような面があり、理性・論理的思考を司る前頭前野は、その暴れ馬をコントロールする手綱のようなものであるが、不安が強い状態では、その手綱が外れて、扁桃体が暴走する面があるのである。
7.扁桃体の暴走と時間を置くこと
野獣に襲われるなどの危機的な緊急事態においては、扁桃体を中枢とする情動反射が必要である。しかし、そうした緊急対応が必要でないときも、不安や恐怖によって扁桃体が暴走することが、人間には少なからず起こる。そして、現代社会では、慢性的なストレス・不安・恐怖・怒りの感情によって、この問題が増えている可能性があると思う。
これは、感情・情動が、理性・論理的思考の制御を受けずに、暴走して冷静さを欠いた状態であるから、その感情のままに行動すると、後から後悔する行動をとることが多い。よって、緊急対応が必要でない時にも、不安・恐怖にかられた時には、それを自分の本当の考えだと思って、その感情のままにすぐさま行動するのではなく、時間を置くことが望ましい。時間を置くことによって、待つことによって、扁桃体の興奮による情動反射が静まってくるからである。
8.脳に言語情報を入れると扁桃体の興奮が抑制される
また、最近の脳科学研究によれば、不安・恐怖をもたらす扁桃体の興奮を抑制するには、言語情報を入れることが有効であることがわかっている。例えば、「少し待ってみよう」と、言葉にして声に出して言うことなどによって、扁桃体の興奮を抑制することができるという。そして、言語情報を脳に入れるには、「話す・聞く・読む・書く」の方法がある。
第一に、言葉に出して言うことである。独り言でもよいので「大丈夫」などといったポジティブな言葉を声に出す方法がある。言葉にせずに、黙って感情に対して我慢をしていると、逆効果という見解がある。
第二に、他人に話すことである。(落ち着いている)友人や知人に、自分の心配・不安を話すこと。話すだけでも、不安・ストレスを和らげる効果があるといわれる。
ここで、単に、自分の不安を話す相手ではなく、不安を解決する方法を相談できる人(専門家など)がいれば、なおのことよいだろう。他人に相談しても何も解決しないという人もいるかもしれないが、この場合も、相談する行為によって、不安の感情が言葉に置換されて、扁桃体が抑制され、不安が解消するというメリットがある。そして、前頭前野による理性的・合理的な問題解決のための判断がしやすくなるのである。
第三に、書くことである。自分の不安などの感情を、ノートに書いて吐き出すなど。この応用として、日記を書くことがある(心理学では日記療法というものがあるという)。
9.他者の拒絶・孤独が心身の不健康を作る
何らかの問題のために、恐怖や不安といった感情が強く表れると、他者の受け入れを拒絶し、心を閉ざして、孤独な状態に至ることがある。そして、それが日常生活で慢性的になり、慢性的な孤独感が生じると、深刻な影響があるという。
シカゴ大学の心理学者のジョン・カシオポ氏によれば、慢性的な孤独感は、人を不安定にさせ、他者に対する被害観を抱かせ、自虐的・自滅的な思考や行動に陥らせるという。さらに、孤独は、身体にも大きな影響を与え、脳血管、循環器、がん、呼吸器や胃腸の疾患で死ぬリスクを高めて、高血圧や肥満、運動不足、喫煙などに匹敵する悪影響があるという。
米オハイオ大学の研究では、孤独感は、免疫力低下と関係があり、身体の不調を招く原因となることを明らかにしたという。米プリガムヤング大学の研究によると、社会的なつながりを持たない人は、持つ人に比べて、早期死亡リスクが50%高いという。
孤独の健康への悪影響は、1日15本の喫煙に匹敵し、運動不足や肥満の3倍であり、うつ病のリスクは2.7倍、アルツハイマー病のリスクを2.1倍増やすという。免疫力を低下させ、多くの心身の病気のリスクを増やすのである。
10.悪口の健康への悪影響
過剰な恐怖・不安・怒りといった、他者の受け入れを拒絶する心の働きが強くなると、それに伴い、悪口が多くなると思われる。しかし、精神科医の樺(かば)沢(さわ)紫(し)苑(おん)氏は、「病気の治らない患者さんの特徴を一つ言えと言われたら、私は『悪口が多い』を挙げます。本人は悪口を言うことでストレス発散が出来ていると思っているかもしれませんが、これは完全に間違いです。悪口は病気を悪化させるし、そもそも病気の原因にもなるのです」と言う。
フィンランドの脳神経学者のトルパネン博士の研究チームは、1449人を調査して、悪口や批判が多い人は、そうでない人に比べて、認知症になる危険性が、3倍も高いことがわかったという。他の研究によれば、悪口の多い人は、そうでない人に比べて、寿命が約5年も短いというものもあるという。
この1つの原因として、悪口を言うと、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌される。よって、頻繁に悪口を言う悪習慣のために、長期にコルチゾールの高値が続くとするならば、前に述べた通り、免疫力が低下し、さまざまな病気の原因になると思われる。
11.他人の否定と自分の否定は区別できない
また、扁桃体などの大脳辺縁系といわれる脳の部分は、主語が理解できないために、自分の他人への悪口も、他人の自分への悪口も、区別することができず、悪口を言っても、悪口を言われた時と同じように、扁桃体は興奮し、不安と恐怖を感じるという。すなわち、悪口を言うと、悪口を言われた場合と同じストレスが生じるということになる。
さらに、他人への悪口・怒りが強い人は、それとセットで、自分への怒り・自己嫌悪も強い傾向がある。何かを理由として、他人を強く否定するならば、その他人と同じ要素を自分に見た時には、自分を強く否定することになる。
また、自分と関係がある他人を否定するならば、その他人と関係を持った自分の過去を後悔して、自分を否定することが少なくなく、言い換えれば、自分と他人(の否定)は、完全に区別できないのである。
12.過剰な怒りによる心身の健康への弊害
そして、怒りは、前に述べたように、アドレナリンが大量に分泌されている状態であるから、これが長期にわたって分泌される状況となると、高血圧、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中などの心血管系疾患になるリスクを大幅に高めるのだという。ある研究では、激しく怒った後には、心筋梗塞や心臓発作を起こす危険性が4.7倍に上昇するという。
また、ある研究データによれば、一度怒って自律神経が乱れると、それが正常化するには、3時間程度を要するという。アドレナリンの分泌が長期で続くと、前に述べた通り、コルチゾールも過剰に分泌されるようになり、記憶力の低下、免疫力の低下、体と心の双方の健康を損なうことになる。こうして、昔から「人を呪わば穴二つ」というが、この諺には、今や科学的な根拠があるということができるのではないだろうか。
13.医学的な視点からの怒りの制御
ここでは、前出の精神科医の樺沢紫苑氏が提案する、怒りの制御の方法を紹介する。なお、私たちがこれまでに学んできた仏教思想には、人間の、怒りを含めた煩悩の心理の根本的な洞察に基づいて、怒りを制御するさまざまな修行法が説かれている。同氏の見解は、その仏教の思想・瞑想と一致する部分も一部にあるが、一致しない部分もあるので、参考として紹介したい。
第一に、同氏は、吐く息を長くした深呼吸を提唱する。それは、腹式呼吸による20秒の深呼吸であり、まず、5秒かけてゆっくり鼻から息を吸い、次に、15秒かけて口から息をすべて吐き切り、これを3回繰り返すというものである(合計で1分)。
これは、自律神経の権威である順天堂大学の小林弘幸教授が提唱する、長生き呼吸法に通じる。小林氏の呼吸法は、4秒で鼻から吸い、8秒で口から出すものであり、いずれも吐く息(呼気)の長い深呼吸である。こうすることで、自律神経の中の副交感神経が活性化し、リラクセーションが促進される。なお、樺沢氏によれば、吸気と呼気が1対1の場合は、逆に、交感神経が活性化してしまうので、逆効果だという。
次に、同氏は、怒りが生じてカッとした時には、ゆっくり話すことを勧める。怒っている人は、ほとんど早口であり、逆に、ゆっくり話すように努めると、気分が落ち着くという。これは、人間は、興奮すると早口になり、交感神経が優位になり、さらに興奮が進むからだという。
第三に、怒りをノートに書き出してみることである。前に述べたように、怒りを悪口として他人にぶつけるのはよくない一方で、無理に我慢してため込むのもよくない場合には、その怒りの内容をノートに書き出すと、誰にも迷惑をかけることなく、すっきりするという。
しかし、これだけを繰り返すと、ネガティブな思考パターン・記憶が強化されてしまうので、それを防ぐために、しばらくした後で、第三者の客観的な視点から、ノートに書き出された自分の怒りの内容を見て、賢者の視点から、自分自身への助言を書くのである。自分のネガティブな感情をノートの左側に書いて、右側に、それに対する賢者の見解を書くとよいかもしれない。
最後に、他人への怒り・攻撃的な行為の背景には、なにかしらの不安や恐怖があり、その際は、扁桃体の興奮が生じていることを知っておくことである。そう知っておくことで、不安や恐怖から怒りが生じた時に、冷静に対処しやすくなるという。
14.笑いがもたらす心身への望ましい効果
「人を呪わば穴二つ」とともに、「笑う門には福来る」という諺がある。これもまた、最近は、科学的に証明されつつある。
笑うことで、①幸福の神経伝達物質とされるドーパミン、②鎮痛効果があり快楽物質(脳内麻薬)ともいわれるエンドルフィン、③精神安定をもたらすセロトニン、④安心をもたらす効果があるオキシトシンといった、心身に良い脳内物質が分泌されるという。
その逆に、コルチゾールのようなストレスホルモンが抑制され、ストレスが緩和され、結果として、笑いによって、免疫力が向上し、痛みが緩和され、各種疾患の改善をもたらし、記憶力が改善するという。
加えて、当然のことであるが、笑顔の人の方が、他人との人間関係もうまくいく。笑顔により、自分だけでなく、他人にもオキシトシンが分泌され、他人を癒すことができるという。
なお、意識的に笑顔を増やすこと、すなわち、作り笑顔であったり、割り箸を口にくわえるなど口角を物理的に上げたりするだけの場合でも、前出の幸福をもたらす脳内物質の分泌が確認されているという(ただし、無理にやれば効果がないという報告もある)。
15.慈善・利他の活動は心身を健康にする
一般に、ヘルパーズ・ハイという言葉があるが、人助けをする人は、非常に活動的で、テンションが高いという。メアリー・メリル博士の研究は、慈善活動をする人は、そうでない人に比べ、モチベーションが高く、活動的で、達成感や幸福感を強く感じ、心臓疾患の罹患率が低く、平均寿命が長く、健康で長生きしていることを明らかにしたという。
英国のエクセター大学の研究では、慈善活動をする人の死亡リスクは、しない人に比べて20%低いという科学的な根拠を見出したという。また、抑うつレベルが低く、生活満足度、幸福度も高いという。
米テキサス大学の3617人を対象とした調査では、慈善活動をした人は、うつ状態が少なく、その傾向は65歳以上でさらに顕著だったという。米ミシガン大学の研究でも、死亡リスクが低いという結果が得られているという。
そして、こうした慈善活動・ボランティア活動をする人たちの特徴として、次の項目で述べる通り、感謝が多いという。
16.科学的に証明された感謝の効果
最近の目覚ましい脳科学の進歩によって、感謝の重要性が、多数報告されるようになったという。感謝する人は、病気になりにくく、長生きし、病気の回復が早いなどである。感謝とうつの関係の研究によれば、うつ傾向の強い人はあまり感謝せず、うつ傾向が弱い人は、感謝する傾向が強いという。
カリフォルニアのサンルイス病院の研究によると、明確な原因がないのに痛みが続く患者に、深く感謝する瞑想を、4週間実践してもらったところ、明らかに痛みが減ったという。また、感謝の実践によって、幸福感が増す、病気の症状が少なくなる、より運動をして活動的になるという研究結果がある。さらに、同じ研究結果の中で、より人助けをするようになり、他人からも「優しくなった」と言われるようになったという。
こうして、感謝と親切・利他には関係があるようだが、これは、すでに第1章で述べたように、感謝の心が深まれば、当然、恩返しとしての利他・親切の実践に結び付くことが考えられる。
17.エンドルフィンとオキシトシン
感謝によって分泌される重要な物質として、エンドルフィンとオキシトシンがある。エンドルフィンは、脳内麻薬ともいわれ、モルフィネの6.5倍ほどの鎮痛効果がある。これは、感謝される時、感謝する時に分泌されるという。走っている時、激痛を感じている時などにも分泌されるが、そうした場合と比較しても、感謝される時の分泌量が圧倒的に多いという。
そして、エンドルフィンは、免疫力や身体の修復力を高め、がんとも戦う免疫機構のNK活性を高め、抗がん作用も確認されており、さらには活性酸素を撃退し、体調・健康の改善、若さを保つという。その意味で、エンドルフィンは、心身の癒しのホルモンである。
オキシトシンは、親切・感謝・思いやり・慈しみ・赦しといった感情や行為と関連して分泌され、親切のホルモンとも呼ばれ、ストレスが解消し、幸福感が増え、血圧の上昇を抑制し、心臓機能を改善し、長寿になるといった効果があるという。
また、オキシトシンは、ドイツのユスタスリービッヒ大学の研究において、不安の原因である扁桃体の興奮を鎮静化し、さらには扁桃体が脳幹に送る緊急警報の信号を低減することが発見されたという。こうしてオキシトシンは、安心をもたらすホルモンということができるだろう。また、交感神経にブレーキをかけて、副交感神経を活性化する作用もあり、そのため、免疫力の向上、休息と回復を促進する効能もあるという。
[参考文献]
・『病気を治す感情コントロール術』樺沢紫苑著、あさ出版
・『怒らない体のつくり方:自律神経を整えるイライラ解消プログラム』小林弘幸著、祥伝社
・『快楽物質エンドルフィン』ジョエル・デイビス著、安田宏訳、青土社
・『親切は脳に効く』デイビット・ハミルトン著、サンマーク出版
・『愛は化学物質だった!?脳の回路にオキシトシンを放出すれば全てはハッピー』スーザン・クチンスカス著、ヒカルランド
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1.はじめに(省略)
2.シンボル瞑想という概念
シンボル瞑想とは、真言瞑想などの瞑想の本質を踏まえた上での、ひかりの輪オリジナルの概念である。ここでの(聖なる)シンボルとは、悟りの境地に近い意識状態を引き出すようなもので、主に五感の対象となるものである。その主なものとして、視覚的なシンボル・聴覚的なシンボルなどがある。また、五感の対象に加えて、体の形・姿勢にも一部、シンボルがあると解釈している。
さて、シンボルは必ずしも仏教に限らず、すべての宗教において、その宗教の聖なるシンボルがあるということができる。その中で、例えば、拝んで心が静まるような仏像・仏画は、視覚的なシンボルであり、密教で用いられる曼荼羅もそうであろう。
自ら唱えることで心が静まる効果のある言葉(仏教・ヨーガのマントラ・真言)は、聴覚的な(字音の)シンボルである。また、嗅ぐことで心が静まる効果のある瞑想用のお香があれば、それも嗅覚的なシンボルということになる。
こうして、シンボルは、宗教芸術と結びついている面がある。特に仏教の密教などは、その瞑想・悟りのために密教芸術を発展させ、さまざまな仏画・仏像・曼荼羅・金剛(こんごう)杵(しょ)や金剛(こんごう)鈴(れい)といった法具を生み出したことで知られる。
3.シンボルは決して崇拝対象ではない(宗教的な概念ではない)
しかし、ここで特に強調しておきたいことは、ひかりの輪の「シンボル」という概念は、仏教やその他の宗教における崇拝の対象と、異なる概念である。シンボルは、あくまで、それに人間が触れることによって、その人間の中に、より高い意識、より悟りの境地に近い、静まった広がった意識などを生じさせるものであって、それ自体は、神や仏ではない。
仏画・仏像・曼荼羅は、神や仏ではなく、宗教芸術品であって、木や金属や紙にすぎない。しかし、それが感覚器官等の身体を通して人の心身に好ましい影響を与えるものである。いかに優れたシンボルとしての効果を発揮する仏像があったとしても、その仏像自体を、仏として崇拝することは、一種の偶像崇拝の宗教・信仰であって、ひかりの輪の思想と異なるものである。
4.人類共通の普遍的なシンボル
こうして各宗教には、それぞれの聖なるシンボルがあるが、精神科医・深層心理学者のカール・ユングは、人類普遍の聖なるシンボルがあると主張した。ユングは、人類が民族・人種によらず、共有している集合的無意識や元型(アーキタイプ)といった概念を提唱した。
この元型とは、夜見る夢のイメージや象徴を生み出す源となる存在であり、集合的無意識の中で仮定されたものである。元型の像(イメージ)は神話的で、人類の太古の歴史や種族の記憶に遡るように考えられる。
主な元型としては、①意識の中心の自我(Ego)の元型、②心(魂)全体の中心として仮定される「自己」(Selbst)の元型(宗教的には「神の刻印」などと見なされる)、③女性の心の中の理性的な要素の元型で、男性のイメージでよく認識される「アニムス」、④男性の心の中の生命的な要素の元型で、受容的特徴を持ち、女性のイメージでよく認識される「アニマ」、⑤全てを受容し包容する大地の母としての生命的原理を表す「太(たい)母(ぼ)」(グレートマザー)、⑥太母と対比的で、理性的な智慧の原理を表す「老賢者」などがある。
5.人類普遍の聖なるシンボル:円・輪・マンダラ
そして、ユングは、世界の諸宗教・諸文化を調査研究する中で、人類普遍の聖なるシンボルの一つとして、円・輪・マンダラという概念を見出した。マンダラは、丸いという意味で、ユングがマンダラと見なすものは、輪の形状を持っている。
そして、ユングの研究を見ると、マンダラ・シンボルの中に、光の輪があることがわかる。光の輪というのは、ユングの主張をだいぶ簡略化した表現であるが、中心に太陽・月・星などがあって、その周囲に輪が描かれ、中心からはスポーク上の光なども描かれたものである(詳細は参考資料を参照)。
6.不変のシンボル:光の輪
さらに、ユングも発見したように、仏像・仏画やキリスト教美術などで、神仏や聖人の体から発せられる光明を視覚的に表現した光輪(光背・後光ともいう)がある。そして、これは、宗教全体で普遍的なものであると考えられており、仏教以前のゾロアスター教のミスラ神などにも見られ、ネイティブアメリカンの権威者や戦士が頭に着ける羽根冠も、元来は放射光状の光背を表していると伝わっている。
これに関連して、光の輪の形をとる大気光学現象の一つとして、太陽の周りに現れる虹色の光の輪があり、英語ではハロと呼ばれる。このハロは、キリスト教美術などで、イエス・マリア・十二使途・天使と共に描かれる光の輪を指す言葉と同じである。また、ひかりの輪の団体名の由来の一つが、その創設メンバーが、聖地を巡って瞑想する中で、重要な気づきとともに、この太陽の周りの虹の光の輪を見ることが不思議と多かったという経緯である。
もう一つの光の輪の形をとる大気光学現象としては、太陽等の光が背後から差し込み、影の側にある雲粒(くもつぶ)や霧粒(きりつぶ)で光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪が現れるものがある。よくブロッケン現象といわれるが、英語では、光輪を意味するgloryともいわれる。そして、日本では、これを御(ご)来(らい)迎(ごう)などと呼び、影を阿弥陀如来、周りの光の輪を仏の後光として、聖なるイメージをもって解釈された。
7.太陽とその光は、人類普遍の根元的な聖なるシンボル
そもそも、光自体が、さまざまな思想や宗教において、超越的な存在者のシンボルであった。古くから宗教に光は登場し、より具体的には、太陽と結びつけられることが多かった。古代エジプトの神のアメン・ラー、太陽神があり、プラトンは、光の源である太陽と最高原理「善のイデア」とを結びつけた。
『新約聖書』では、イエスが「私は、世にいる間、世の光である」(ヨハネ福音書 9:5)と語り、キリスト教世界の思想にさまざまな形で影響を与え、しばしば光が正義、闇が悪のたとえとして用いられた(グノーシス主義などでも)。
仏教では、光は、仏や菩薩などの智慧や慈悲を象徴するものとされた。また多くの主要な仏陀・菩薩が、太陽・光と結び付けられている。釈迦牟尼は太陽族の末裔とされ、大日如来はまさに太陽の仏であり、弥勒菩薩はその由来がミトラ教の太陽神であり、阿弥陀如来も別名を無(む)量(りょう)光(こう)仏(ぶつ)、薬師如来も正式な名称は薬(やく)師(し)瑠(る)璃(り)光(こう)如来といい、その脇侍は日光菩薩である。観音菩薩も光(こう)世(ぜ)音(おん)菩薩という別名があり、光に結び付けられている。
さらに、神道でも天界の総帥であり、皇祖神として最も重要な位置づけを持つ天(あま)照(てらす)大神(おおみかみ)も太陽の女神である。そもそも、どの宗教の思想ということなく、日本人は、太陽をお日様と呼び、お日様を拝むと言い、太陽に向かって手を合わせる伝統的な習慣がある。
8.太陽信仰やシンボルとしての太陽の背景
この背景としては、古代から人類全体にとって、太陽とその光は、自分達が経験する自然の中で圧倒的なエネルギーと運動を持った最大の現象であるとともに、自分達の生命・生活を支えるこの世界の中で最も重要な存在であるから、太陽とその光に対する信仰があったと思われる(いわゆる太陽信仰)。
その圧倒的な存在感は、世界の中心・絶対者・神・王というイメージを形成したであろう。加えて、古代人にとっては、自分たちに生命を与えるものが神と認識されるのが自然だろうと思われる。日本語でも、「命」という文字は、神棚の前で神のお告げを聞く人をかたどったものだという。命とは神が与えるものという解釈である。
なお、地動説を発見した近代の人類にとっては、太陽の位置づけは、古代よりもさらに大きく増して、地球は、太陽を中心として、その周りを周っている多くの惑星・無数の天体の一つにすぎず、直径にして、その約100分の1の大きさの天体となったことはご存じのとおりである。
そして、神や仏の重要な属性である万物への愛と大いなる叡智が太陽とその光に象徴されることも、同じく、ごく自然なことだったと思われる。万物に降り注ぐ陽光は、すべての生き物を温めてその命を支えるから、自ずと神や仏の万物への愛・博愛・大慈悲の象徴となる。
また、人は、その光によって、世界の万物を目で見て、よく知ることができるから、自ずと神や仏の全知・智慧の象徴となったのだろう。なお、太陽・光・火と、陰陽のセットで信仰されたのが、太陽が沈んだ後に夜空を照らす月、そして水ではないかと思われる。日本語の神=カミは、火と水に由来するとの説もある。
《参考資料1》円の象徴(『人間と象徴』C.G.ユング著 河出書房新社より引用)
円はいろいろと多面的な心の全体性をあらわしており、そこには人間と自然全体とのあいだの関係まで包含されるのである。原始人の太陽崇拝や近代宗教、あるいは神話や夢、さらにはチベットの僧が描いたマンダラや都市計画図といったものにみられる円の象徴であれ、(中略)常に、円は、生命の唯一の至上の重要な側面--つまり生命の究極的な全体性を指し示している。(中略)
インドや極東の美術のなかで、4つまたは8つの方向性を持つ円は、一般的に宗教的なイメージとして、瞑想に役立つ道具でもある。(中略)これらのマンダラは、聖なる力と関係を有している宇宙を表現したものである。(中略)円形のマンダラが持つ意味(中略)これらは、意識と無意識とを大きくそのなかに含み持つ心の全体性、すなわち自己をあらわしている。(中略)
抽象的な円は、禅の絵図にも描かれている。有名な禅僧の仙厓が描いた「円」と題する絵について、ある禅の老師は次のように述べる。"禅宗では、円は悟りをあらわす。円は人間の極致の状態を象徴しているのだ。"
抽象的なマンダラは、ヨーロッパのキリスト教芸術にも見られる。そのなかで最もすばらしいものに、教会の大会堂の円(えん)花(か)窓(まど)がある。円花窓は、人間の自己を、言わば宇宙の平面に移しかえたものだ。(中略)その他、宗教画にあるキリストの後光や、キリスト教の聖者たちもマンダラとみなすことができる。(中略)
非キリスト教系の芸術では、こうした円は"太陽の輪(sun-wheels)"と呼ばれている。この太陽の輪は、車輪がまだ発明されていない新石器時代の岩壁の彫刻にまでさかのぼってみられる。
《参考資料3》マンダラ・シンボルの形態的要素
(『個性化とマンダラ』 C.G.ユング著 みすず書房より引用)
1.円ないし球、または卵の形。
2.円の形は花(薔薇、水蓮--サンスクリット語ではパドマ)あるいは輪として描かれる。
3.中心は太陽・星・十字形によって表現され、たいていは四本、八本ないし一二本の光線を放っている。
4.円、球、十字形はしばしば回転しているもの(卍)として描かれる。
5.円は中心を取り巻く蛇によって、円状に(ウロボロス)または渦巻き状に(オルフェスの卵)描かれる。
6.四角と円の組み合わせ。すなわち四角のなかの円、またはその反対。
7.四角または円形の城・町・中庭(聖域)。
8.眼(瞳孔や虹彩)。
9.四角の(および四の倍数の)形姿のほかに、きわめて稀ではあるが、三角や五角の形姿が現れる。それは以下に見るように「歪んだ」全体像と考えられる。
《参考資料4》光背(光輪)(ウィキペディアより)
光背(こうはい)とは、仏像、仏画などの仏教美術や、キリスト教美術などにおいて、神仏や聖人の体から発せられる光明を視覚的に表現したものである。後光とも呼ばれる。仏教美術における光背は、インド仏教では頭部の背後にある頭光(ずこう)に始まり、その後体全体を覆う挙(きょ)身(しん)光(こう)が生まれた。仏教が東伝するにつれて、頭と身体のそれぞれに光背を表す二重円光があらわれ、中国仏教や日本仏教において様々な形状が発達した。日本では胴体部の背後の光背を身光と呼んでいる。
形状による分類として、光を輪であらわした円光(輪光)、二重の輪で表した二重円光、またそれら円光から線が放たれている放射光、蓮華の花びらを表した舟形(ふながた)光背(舟(ふな)御(ご)光(こう))や唐草光、宝珠の形をした宝珠光、飛天が配せられているものを飛天光、多数の化(け)仏(ぶつ)を配置した千仏光、不動明王などのように炎を表した火焔光などがある。
これらの「光輪」は、仏教に限らずキリスト教の聖人図画などにも見受けられ、宗教全体で普遍的なものであると考えられており、仏教以前のゾロアスター教のミスラ神の頭部にはすでに放射状の光が表現されている。ネイティブアメリカンの権威ある者や戦士が頭に着ける羽根冠(ウォーボンネット)も元来は放射光状の光背を表していると伝わっている。
《参考資料5》ブロッケン現象・光輪・御来迎(ウィキペディアより)
太陽などの光が背後から差し込み、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象。光輪(グローリー、英語: glory)、ブロッケンの妖怪(または怪物、お化け)などともいう。ブロッケン(Brocken)の由来はドイツのハルツ山地の最高峰ブロッケン山(標高1,142m)でよく見られたことに由来する。
その一方で、日本では御来迎(ごらいごう)、山の後(御)光、仏の後(御)光、あるいは単に御光とも呼ばれ、如来と結びつけられた聖なる現象と解釈された。具体的には、日本では、この現象で出現する影は、阿弥陀如来と捉えられ、『観無量寿経』などで説かれる空中(くうちゅう)住(じゅう)立(りゅう)の姿を現したと考えられていた。前田直己山形大学客員教授は、この現象に世界で初めて名前(来迎)を付けたのは出羽三山の修験者であるとの説を2017年に発表している。御来迎については槍ヶ岳開山を果たした僧播(ばん)隆(りゅう)の前に出現した話が有名である。
《参考資料6》光(ウィキペディアより)
光は様々な思想や宗教において、超越的存在者の属性を示すものとされた。古くから宗教に光は登場しており、より具体的には太陽と結びつけられることも多かった。古代エジプトの神、アメン・ラーなどはその一例である(太陽神も参照)。プラトンの有名な「洞窟の比喩」では、光の源である太陽と最高原理「善のイデア」とを結びつけている。
新プラトン主義では、光に強弱や濃淡があることから、世界の多様性を説明しようとしており、哲学と神秘主義が融合している。例えばプロティノスは「一者」「叡智(ヌース)」「魂」の3原理から世界を説明し、「一者」は、それ自体把握され得ないものであり光そのもの、「叡智(ヌース)」は「一者」を映し出しているものであり、太陽であり、「魂」は「叡智」を受けて輝くもので月や星であるとし、光の比喩で世界の説明を論理化した。この新プラトン主義は魔術、ヘルメス主義、グノーシス主義にまで影響を及ぼした、とも言われている。
『新約聖書』ではイエスにより「私は、世にいる間、世の光である」(ヨハネ福音書 9:5)と語られる。またイエスは弟子と群集に対して「あなたたちは世の光である」(地の塩、世の光)と語る。ディオニュシオス・アレオパギテースにおいては、父なる神が光源であり、光がイエスであり、イエスは天上界のイデアを明かし、人々の魂を照らすのであり、光による照明が人に認識を与えるのだとされた。この思想はキリスト教世界の思想に様々な形で影響を与えた。しばしば光=正義、闇=悪の二元対立としてたとえて語られた。
グノーシス主義では光と闇の二元的対立によって世界を説明した。仏教では、光は、仏や菩薩などの智慧や慈悲を象徴するものとされる。
《参考資料7》太陽神(ウィキペディアより)
太陽神とは、太陽を信仰の対象とみなし神格化したもの。古代より世界各地で太陽は崇められ、崇拝と伝承は信仰を形成した。(中略)主な世界の太陽神の事例は以下の通り。
アイヌ神話 -トカプチュプカムイ
インカ神話 - インティ
エスキモー・イヌイット神話 - マリナ
エジプト神話 - アテン、アトゥム、アメン、ケプリ、ホルス、ラー、ハトホル、セクメト
ギリシア神話 - アポローン、ヘーリオス
ケルト神話 - ベレヌス、ルー
スラブ神話 - ダジボーグ、ベロボーグ
中国神話 - 東君、金烏(三足烏)、羲和、日主、太陽星君
日本神話 - 天照大神、天道、天火明命、天之菩卑能命、稚日女尊、八咫烏、饒速日命
ペルシア神話 - フワル・フシャエータ、ミスラ
北欧神話(ゲルマン神話) - ソール
リトアニア神話 - サウレー
メソポタミア神話 - シャマシュ
ヴェーダ神話 - インドラ、ヴィヴァスヴァット、ダクシャ、バガ、ミトラ、サヴィトリ、プーシャン、ヴィシュヌ
ローマ神話 - アポロ、ソル、エル・ガバル
ヒンドゥー教神話 - ヴィシュヌ、スーリヤ、サヴィトリ
仏教 - 大日如来、日天、日光菩薩
フェニキア神話 - バアル、シャプシュ
メキシコ神話(マヤ・アステカ) - ウィツィロポチトリ、ケツァルコアトル、トナティウ、キニチ・アハウ、イツァムナー
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1.脳科学が見直す祈りの効能
脳科学者の中野信子氏によれば、脳科学の研究の中で、祈りというものの効果が見直されてきているという。ただし、それは、自分や他者のことを神仏に祈って、神仏の超自然的な力によって、それが叶うというものではない。ある種の良い祈りが、祈っている人自身の心身の健康・知性の向上・人間関係の改善などに役立ち、結果として、その人が幸福になり、祈りが叶ったと思える状況が出来やすくなるといったほどの意味である。本稿では、祈りの効果に関して、この視点を中心として述べたいと思う。
一方、科学者によって、例えば、誰かの祈りによって他人の病気が治るというような祈りの効果、すなわち、現代科学ではその因果関係を説明できないような効果があるか否かの検証実験も、ある程度は行われているから、その状況についても、最後に報告したいと思う。
2.祈りの種類に関して
まず祈りとは、一体何か、どんなものをいうのかといえば、祈りの対象、祈りの目的や意味、実践の形態などにおいて、実に様々なものがあって、それ自体がそれぞれの宗教の教義を反映しているから、その説明をすれば、きりがない。
しかも、現在の日本社会で、お祈りといえば、年賀参拝などの節目の時に、特定の宗教に所属していない人が、神社や仏閣で何かの実現を祈って願うことなどが、最も一般的なものであろうし、もう少し頻繁に行う人の場合は、自宅近くの寺社を定期的に参拝するとか、家の仏壇の前で先祖を含めて手を合わせて祈るといったことがあると思う。
その中で、脳科学的な視点から見た良い祈りを考える場合は、誰の何を祈るかという点が非常に重要になるので、以下のように、祈りを分類したいと思う。
1.これまでの幸福に関して感謝する
2.今後の自分だけの幸福を祈る
3.今後の他の幸福を祈る(自他双方の幸福を祈る)
4.今後の他人の不幸を祈る=呪い
3.脳科学の視点からの良い祈り
まず、祈りというと、一般的には、今後の自分か他人の幸福を祈るということに偏りがちであるが、宗教的な実践の中には、これまで自分に与えられた恵みに関する感謝をする祈りがあることが重要である。
そして、脳科学の視点から見ると、前章までに述べた通り、感謝の気持ちを持つことで、エンドルフィンという癒しのホルモン(神経伝達物質)が分泌されることがわかっている。それは、モルヒネの6.5倍の鎮痛効果があるので、痛み・苦しみを和らげ、免疫力を高め、抗癌作用もあり、身体の修復を進め、活性酸素を撃退して体調を改善し、より健康的で若々しくなる効果があるという。すなわち、心身双方の癒しのホルモンということになる。さらには、記憶力や集中力も改善し、知力も高めるという。
また、感謝の心は、他者への愛とそれに基づく利他的な行為に結びつくことが多い。感謝とは、自分は幸福であって、その幸福は他者のおかげという認識に基づいた、他者に対してポジティブな心の働きである。それゆえに、他者への愛が強まるし、感謝から来る自然な心の働きとして、何らかの恩返し=幸福の分かち合いをしようという意識も強まる。実際に、利他的な行動、他者・社会への貢献、慈善・ボランティア活動に励む人は、感謝の気持ちが強いともいう。そして、こうして利他的な心や行為によって、後で述べるオキシトシンという物質も分泌されるが、これも心身の状態・知力を改善するものである。
4.感謝を深めるコツ
ところが、私たちの普段の心の働きとしては、感謝よりも、様々な不満・怒り・妬み・嫉み・憎しみ・恨み・怒り・後悔・自己嫌悪・卑屈といった否定的な心の働きが生じやすい。自分達自身から見れば、自分自身に、不満・嫌悪(コンプレックス)が何かしらあるし、自分に対する、周囲の他者や社会の扱いにも不満・怒りがあるし、そのために誰かに妬み・やっかみの心を持ち、誰かに恨み・憎しみ・怒りの心を持ち、誰かには蔑み・見下し・軽蔑・迷惑感などを抱いている。
しかし、視点を変えてみれば、それは前章で述べた通り、人はなかなか「足るを知る」、満足するということができず、際限なく喜びを求める性質があるためだともいうことができる。神仏のような宇宙的な視点から見れば、地球の生命が39億年前に誕生して以降、生まれた無数の生き物の中で、人間に生まれることは、実に奇跡的なことである。もし、動物に生まれれば、衣・食・住の保障はなく、絶えず天敵の恐怖に脅かされ、暑さ寒さに苦しみ、飢えや渇きと戦わなければならなかっただろう。
さらに、20万年前に誕生した現生人類(ホモ・サピエンス・サピエンス)の中でも、21世紀という人類史上最も恵まれた時代に生まれたこと、しかも現在の80億人近い世界人口の中で、世界で最も長寿で、有数の経済大国の豊かさを持ち、先進国の中でも突出した安全性を持つ日本の1億3千万人弱の一人に生まれて生きていることも、奇跡的な恵みといえるだろう。
こうして、自分中心の際限のない欲求から見るのではなく、地球全体の視野から見るならば、我々が今の条件で、日々を健やかに生きることだけでも、奇跡的なまでに大きな恵みであると考えることができる。
もう少しわかりやすくいえば、普段の私たちは、気づかないうちに絶えず、「今よりもっと」「他人よりもっと」を求める心の働きがある(前章のドーパミン神経回路の働き・性質を参照)。よって、自分とともに、友人・知人も得ている恵みに関しては、当然のことだから、感謝の対象に入らないのである。
しかし、逆に言えば、「当然のことだ」と思っても、「与えられている恵みは、与えられている恵みとして感謝しよう」という視点に立つと、先ほど見たように、奇跡的なまでに膨大な恵みが与えられていることに、気づくのである。よって、感謝の心を持つためのコツは、まずは、他者と比較をしないこと(しすぎないこと)、当然だと思うことにもありのままに感謝すること、大きな視点・俯瞰的な視点・客観的な視点から、自分の境遇を見ることである。
その次に、その恵みを支えているものは誰かを考える。ありのままに見るならば、それは他者・万物である。人は、一人では一秒たりとも生きることはできず、様々な生物と非生物が一体となって存在する地球の生命圏の一部として、他者万物に支えられて生きている。その地球は、太陽系に支えられ、太陽の光の熱によって生命をはぐくみ、その太陽は、銀河系に支えられて存在している。
5.万物への感謝と汎神論(はんしんろん)
ここで、万物が感謝の対象であるとしたが、これとよく合致する宗教的な思想が、「汎神論」である。すなわち、この世界の万物が神である、神の現われであるとするものである。神道にも「八百万(やおよろず)の神」という思想がある。水も、草も、木も、石も、山も、動物も、人間も皆が神であるという思想だ。
この思想は、神道に引き継がれた、縄文時代の原初的な自然信仰である精霊信仰(万物に精霊が宿るという信仰)の遺産ではないかとも思われる。実際に、縄文人やその文化との関係が深いといわれるアイヌ民族では、植物も動物も太陽も地球も人間の作った道具も含めた万物を「カムイ」と呼んで、精霊が宿るものとして神と見なす信仰文化がある。
なお、「アイヌ」とは、カムイの恵みを得て生きる「人間」を意味し、カムイの恵みに対するアイヌ(人間)のお返しの品を「イナウ」と呼ぶという。私は、北海道にある「ウポポイ」と呼ばれるアイヌ文化に関する国立の博物館で、これに関係する展示物をつい最近見学したことがある。
この自然万物を神と見て感謝するという思想は、現在の日本人のメンタリティーにマッチするかもしれない。というのは、NHK等の意識調査によると、日本人の場合は、特定の宗教に所属している人は少ない一方で、大自然の大きな力に畏敬の念を感じる人は、逆に過半数を超えており、日本人らしい柔らかな宗教観を有しているという。
実際に、世界の万物を神仏と見なすことは、何か特定の信仰対象を持って、それ以外の物を否定する行為ではなく、特定の宗教を盲信するゆえの危険性はないと思われる。むしろ、こうした考え方は、自分達人間が地球や宇宙の支配者であるかと錯覚するような人間中心主義的な驕り・傲慢から離れて、自分達人間が、実際に一体として機能している世界の万物に支えられて生きているという重要な事実を謙虚な心で受け止め、それに感謝した場合に生じる純粋な感覚ということもできるのではないかと思う。
万物を神仏ととらえるならば、神仏とは何かが、よくわからなくなるかもしれないが、古来、人は、人に命を与えるものを神と解釈してきた。「命」という漢字の語源を見れば、神のお告げとの意味があり、命は神のお告げにより与えられるものとの解釈ができるという。そして、人間の生命を支え与えているものは、事実として、この世界の他者万物・自然万物なのだから、万物が神仏と考えることは合理的ではないか。
また、この考え方は、特定の宗教の神を盲信することによる弊害もなく、先ほど述べたように、論理的・合理的・理性的な思考とも矛盾しない。他者万物と自分の関係を、謙虚で純粋な視点から見た場合の解釈であるといえるのではないだろうか。
6.不満・怒り・他者への敵対的な感情のデメリット
ところが、不満や怒りといった、他者に敵対的なネガティブな心の働きが強いと、前章で述べたアドレナリン・ノルアドレナリンや、コルチゾールといったホルモンが過剰に分泌され、加えて、交感神経が過剰に優位となってしまう。
アドレナリンが過剰に分泌されると、高血圧・高血糖(糖尿病)・血液のドロドロ化・動脈硬化・心血管系の老化が進み、脳卒中・心筋梗塞のリスクが2~4倍増え、不整脈や狭心症のリスクも高めるという。
そして、コルチゾールが分泌過剰となると、免疫力の低下、血圧・血糖値の上昇、脳の海馬の萎縮、糖尿病、肥満、高血圧、癌、感染症、骨粗しょう症のリスクを高め、うつ病、その他のメンタル疾患とも深く関係しているという。
さらに、自律神経の交感神経が過剰に優位となり、睡眠障害(不眠)、身体の回復・細胞・臓器の修復がしづらくなり、免疫力が低下する。不眠がもたらすリスクについては、癌は6倍、脳卒中は4倍、心筋梗塞は3倍、高血圧は2倍、糖尿病は3倍に、それぞれ増大させるという。
7.自分だけの幸福を願う祈りの裏側にあるもの
さて、先ほどは、祈りのタイプに、自分だけの幸福を祈るものと、他の幸福(自他双方の幸福)を祈るものがあると述べた。
まず、単に自分の幸福を願う祈りと、自分だけの幸福を願う祈りの違いは何か。ふつう我々がなす祈りは、例えば、他との競争の勝利であったり、他と比較して自分が優位になることであったりすることが少なくない。これは、自分が明確に意識していないうちに行われる。言い換えれば、それを自覚することは、非常に大切なことになる。
まず、例えば、合格祈願をする場合に、なぜ祈願するのかといえば、皆が合格できるのではなくて、合格できない者がいるからである。合格を完全に確信できる状態ならば、ないしは裏口入学などの不正を行い合格することを事前に知っているなどすれば、祈願をする必要性は感じないかもしれない。よって、自信はあっても、何か確信できないからこそ祈願するのだろう。
だとすれば、合格祈願するということは、自分の合格の代わりに、他者の誰かが不合格になることを神仏に願っていることになる。自分の幸福とともに、誰か他者が不幸になることを願っているのである。「お金持ちになりたい」、「名誉・地位を得たい」といった願いも同様である。多かれ少なかれ、そうした幸福は、他との競争、いわゆる奪い合いの部分がある。
お金持ちになりたいという願いの場合も、お金持ちとは、友人・知人に比較してお金を持っているという状態であって、比較の問題であるから、これ以上お金を持っているから絶対的にお金持ちであり、これ以下ならばお金持ちではないという境界は厳密にはない。自分の財産が増えても、皆が自分以上にお金持ちになったら、自分はお金持ちにはなれないのである。すると、お金持ちになりたいという願いは、それが実現すれば、自分は幸福になっても、自分より財産が少ない状態になる他人は、自分と逆で不幸になるということだ。
その他、この世の幸福は、自分の幸福の裏側に他人の不幸がある場合が多い。異性を得るにしても、同性との奪い合いの側面がある。おいしい食べ物も、その原料は、他の生き物の犠牲の結果である。名誉・地位こそ、万人が得られず、得られる人が少数だからこそ価値がある。すべての競争の勝者は、同時に敗者がいるからこそ存在する。すべての人々が五輪の金メダリストになったら、金メダルの価値は暴落し、それを売った時にいくらになるかという話と等しくなるかもしれない(10万円の給付金とどちらが価値があるか)。
これが、自分の幸福ではなく、自分「だけ」の幸福とした理由である。その願いの裏には、無意識のうちに、自分の代わりに、誰かが不幸になることを願う意識がある。
8.他人の不幸を願う心・呪いの弊害
もちろん、無意識ではなく、明確にそうである場合もある。スポーツ等の競争の相手には、激しい敵意を感じ、「やっつけてやりたい」、「打ち負かしたい」、「負かして苦しむ姿を見たい」と思う相手がいるかもしれない。そして、打ち負かした相手が苦しむ姿を見て、「かわいそうだ」と思うことなど微塵もなく、勝利の歓喜に浸ることもあるかもしれない。
しかし、そうしたことを絶えず念じたり、祈ったりしている場合は、先ほど述べたアドレナリン・ノルアドレナリン・コルチゾールの弊害が出てくる可能性がある。それは、自分の心身の健康・知力を損ない、競争に勝つ能力を逆に減じてしまうことになる。すなわち、「人を呪わば穴二つ」という格言は、脳科学的に見れば、真理なのである。
そして、先ほど、祈りのタイプの最後として、他人の不幸を願う行為、すなわち呪いと呼ばれるものを挙げた。これは、他人を害しようという意識であるが、脳科学的にいえば、先ほど述べたように、それは、自分の心身・知性を損なうことになる。そういう心の傾向・性格の人は、人間関係も損なうだろう。だとすれば、自分の願いがかなう可能性も少なくなるのではないか。
9.自分の幸福を祈る時も他の幸福を併せて祈る
だとすれば、自分だけの幸福を祈る時も、単にそれだけではなく、例えば、自分が合格した場合に、それを自分だけの喜びに留めずに、合格後の自分の精進を誓い、何らかの他者貢献、社会貢献を誓うことを併せて行う方が、脳科学的には良いということになる。
そして、他者への愛情・親切・慈しみ・慈悲を持つときに分泌されるのが、オキシトシンという神経伝達物質である。オキシトシンの分泌は、人への親近感・信頼感が増し、ストレスが和らぎ、幸福感が高まる。また、血圧を抑制し、心臓の機能を改善し守り、長寿になるといった効果があるという。
また、オキシトシンは、不安の原因となる脳の扁桃体の興奮を鎮静化する作用があり、不安を取りのぞいて、「安心をもたらすホルモン」ともいわれる。さらに、交感神経が過剰に優位になっている状態を和らげて、逆に副交感神経を活性化して、自律神経のバランスをとり、不安の軽減、免疫力の改善、身体の休息と回復の促進をもたらすという。
さらに、エンドルフィンとオキシトシンは、免疫とともに、脳の海馬が司る記憶力や集中力を改善するとされる。この海馬は、先ほど述べた通り、他に対するネガティブな心の働きがあると、過剰に分泌される恐れがあるストレスホルモンのコルチゾールによって、委縮していくことが知られている。
さらに、この海馬の機能は、単に過去の出来事の記憶力を改善するだけではなく、展望的記憶というものを改善するという。これは、未来に行う予定の記憶であるが、単に明日やる予定のことを忘れずに実行するといったことだけではなく、数十年先までの自分の未来のヴィジョンを思い描き、目標を立てて、地道な努力を積み重ねることと、そしてその意欲に関係するという。
すなわち、海馬の活性化は、自分の願いをかなえるために必要な努力を実行する上で、非常に重要である。もちろん、その人の願い事が「宝くじに当たりますように」といったようなものの場合には、あまり意味はないだろうが、その願い事が真面目で真剣なものであり、自分の努力で一歩一歩実現していくようなものであれば、その願望の成就には、極めて重要になるだろう。
これから見ても、感謝や利他の祈りは、脳科学的に見れば、心身の健康・知力・実行力の向上・人間関係の改善をもたらして、その人の願いをかなえることを助ける。一方、同じく脳科学的に見れば、他の不幸を願う・呪うようなネガティブな祈りは、その逆に、心身の不健康、知力や実行力の低下、人間関係の悪化などによって、その人の願いはかないにくくなるばかりか、様々な意味で不幸をもたらすということになる。
10.自他双方の幸福の祈り--利他こそ利己、自と他の幸福は一体
さて、これまで見てきた脳科学と仏教の見解の共通点として、利他の心・感情は、自分こそを利するということがあると思う。仏教開祖の釈迦牟尼も、仏教の主要な利他の瞑想として、四無量心という瞑想を説いたが、弟子に対して、その瞑想によって、自分の苦しみの原因となっている悪い心の働き(煩悩)が浄化されると説いている。
そして、仏教では、自と他を間違って区別する無智に基づいて、自己を間違って偏愛する結果として、人は苦しむと説く。逆に、自と他とその幸福の一体性を悟る智慧を磨いて、自他双方を平等に愛する広い心(大慈悲)によって幸福になると説く。
こうしたことからも、私は、釈迦牟尼は、2500年前の脳科学者、心理学者といえるのではないかと思う。釈迦牟尼はMRIなどの高度な脳の観察技術は持っていなかったが、自分が、自分や他人に経験する心の働き、行動、その結果の幸福や不幸などの正確な観察を通して、現代の脳科学者と同じ趣旨の結論を導いたのだと思う。
さて、他の幸福を願うことが、自分に幸福をもたらすことである以上、その人は、自他双方の幸福を願っていることになる。ならば、祈る時に、他の幸福を祈ると意識するよりも、素直に、自と他双方の幸福を区別せずに祈り、自と他を含めた皆の幸福を祈るということでいいのではないかと思う。
11.継続的な祈りの重要性
さて、良い祈りが脳科学的にも人に幸福をもたらすと述べたが、それには、もう二つほど条件があると思う。一つ目は、継続的に祈ることの重要性である。
良い祈りによって、良い神経伝達物質が出て、心身の健康・知力・実行力が改善すると述べたが、そのためには、なるべく継続的に行われることが望ましいと思う。一日の良い祈りによって、とたんに良い神経伝達物質がどんどん分泌され、心身の健康・知力・実行力が改善するかというと、必ずしもそうではないと思われる。
例えば、怒りが強い人は、これまで繰り返して怒ってきたために、アドレナリンが分泌されやすい神経回路ができている(言い換えれば、怒りやすい脳になっている)。これは、悪い心の働きが繰り返される中で、脳細胞の状態が徐々に悪い方向に変化してきたということである。
これとは逆に、良い祈り・良い心の働きも、それが繰り返される中で、エンドルフィン・オキシトシン・セロトニンが分泌されやすい神経回路が徐々にできていくと考えられる。また、記憶力が実行力に関係する海馬の機能の改善を考えても、これまでコルチゾールで委縮してきた海馬に対して、良い祈り・心の働きによって、それを再び活性化していくためには、一日だけの良い祈り・心の働きでは、大きな変化を期待するのは、無理があるように思われる。
これは、脳ではなく、体の筋肉のトレーニング(筋トレ)と似ていると思われる。一日だけ猛然と筋トレをやっても、あまり効果がなく、焦って無理せずに継続的に鍛えることが、結果が出るやり方であろうと思われる。脳も、筋肉と同じ、人間の体の一部であり、細胞からできている。
そして、人間の体の細胞は、平均して3カ月で入れ替わるという(3カ月よりも早い器官もあれば、遅い器官もある)。脳の神経細胞は、成人後も新しい細胞が生まれて、適切な刺激を与えれば、それが生き残ることが発見された。そして、毎日少しずつ新しい神経細胞ができる中で、それが毎日正しく刺激される(正しく訓練される)ことによって、良い形で生き残って機能していくことになるのではないか。
以上から考えると、1日や2日では、全く効果がないとはいわないが、三日坊主はダメだというように、脳の機能の場合も、それが大きく変化するとしたら、数カ月程の継続的な実践を要すると考えられるのではないだろうか。
なお、体の細胞は、平均して数カ月で入れ替わるというが、細胞を構成する分子がすべて入れ替わるのは7年ほどかかるともいう。今から7年経つと、現在の貴方は、分子レベルで見れば、何1つも維持されていないことになる(もちろん、DNAなど遺伝子配列はコピーされるので維持される。一方、脳の記憶の仕組みはわかっておらず、記憶は何らかの形でコピーされていくが、その際に正確にコピーされるとは限らないという推測がある。これが、記憶が時とともに衰えたり歪んだりする一因ではないかともいわれている)。
12.誓願の重要性:過剰な依存に陥らない
宗教やお祈りというと、その悪いイメージとして、神仏や教団・教祖に過剰に依存するという懸念がある。そこで、私は、祈りは、自分の努力の誓いとともに行われるべきだと思う。誓いと願いを合わせると、誓願ということになる。
脳科学的に見ても、自分のなすべき努力を誓うことなく、単に依存的に祈っただけでは、その幸福に向けて努力する方向に脳を働かせることにはならない。先ほど述べた、願いの実現に重要である展望的記憶を司る海馬を働かせて活性化し、訓練することにはならない。
それに、皆の幸福を祈る中で、そのための努力を自分がする場合と、何もしない場合とでは、そもそも他の幸福を祈る気持ちの強さ=愛の強さに違いが生じるのではないかと思う。当然、前者の方が強いのではないだろうか。
さて、ここまでの良い祈りをまとめてみると、①感謝、②自他双方の幸福、③継続的実践、④誓願ということになる。
13.宗教と脳の関係:宗教は人の脳の産物か
よくいわれることは、宗教は、現実としては、人が作ったものではないのかということがある。これに対して、宗教者によっては、宗教は断じて、人が作ったものではなく、人や宇宙が存在する前から存在する超越的・絶対的な存在こそが、人や宇宙の万物を創造し、その上で、人に宗教を与えた(啓示した)と主張するかもしれない(主張するだろう)。
しかし、合理的に考えれば、どんなに人が「神仏を見た」、「声を聞いた」、「その奇跡を見た」と言っても、それは、人が体験したことであり、そもそも、人が体験していないものは、宗教として、人によって説かれることはない。そして、人の体験は、人の脳内の情報の体験であることは、科学的な視点から見れば、揺るがしがたい事実である。
私たちの意識は、外的な世界を直接見た体験などは、全くしていない。五感を通して外から得た電磁波や空気の振動といったわずかな情報に基づいて、私たちが自覚しない無意識の脳活動が、おそらくは自分達の個体の生存のために役立つような壮大な三次元立体映画を作って、私たちの意識に見せているにすぎない。このことは、様々な研究によって、脳科学や認知心理学においては通説である。
例えば、色は、外界には存在しない。外界にあるのは、電磁波にすぎない。その情報が網膜を通して脳に送られると、電磁波の振動数に応じて、脳が作る三次元立体映像の各パートに、自分勝手に様々な色のペインティングをしているだけである。二つの目の網膜が、脳に送ってくるのも、三次元立体映像の情報ではなく、二つの二次元の電磁波の情報のセットだけである。それに基づいて、脳が三次元立体映像を制作しているだけである。繰り返しになるが、私達が見ている世界は、断じて私達の体の外にあるものではなく、私たちの目の奥にある脳が作った映画にすぎないのだ。
ただし、これは、宗教をすべて否定する思想では必ずしもない。なぜならば、仏教やヨーガの思想では、人間の中に未来に仏陀になる可能性である仏性(ぶっしょう)が宿っていると説く。釈迦牟尼は、万物を創造した絶対神を説かず、生きた人間である自分が悟った(ブッダになった)と説いたが、その釈迦牟尼は、(おそらく)私たちと同じ脳と体の構造を持った現生人類の1人であることは確かだ(仏陀を象徴する特別な特徴を持った身体だという信仰はあるが)。
ヒンドゥー・ヨーガの思想も、すべての人々(生き物)は、真実の自己として、自分の本質として、真我を有していると説く。これは、「自分の中の神」ともいうことができる存在だと説く人もいる。そして、ヒンドゥー教の主流の哲学派であるヴェーダーンタ学派は、宇宙のすべての源であり、宇宙の根本原理であって、全宇宙に遍在している存在としてブラフマンを説くが、そのブラフマンと真我(アートマン)は本質的に同体・一体だという(梵(ぼん)我(が)一如(いちにょ)・不(ふ)二(に)一(いち)元(げん)論(ろん))。
こうした「自分の中の神仏」という概念を宗教自体が説いているとすれば、人の心の働きと密接不可分に連動する脳の機能の中に、宗教が神仏と説いている存在の源となるような何かが、未発見のまま存在していると考えることはできないだろうか。
14.真我の思想と最新の認知心理学の意識の概念の類似性
そして、この真我自体は、思考や感情は有さない。しかし、物心双方の源である自性(じしょう)と、真我の相互作用が起こると、自性が転変して、様々な精神的・物質的な存在がこの世に現れる。それを照らして観察するのが真我だという。真我は、万物を観察する純粋な意識であり、主体の中の主体であり、観察する側であり、観察される側の客体ではないという。
こうして、真我は、この世界で自分や他人などと呼ばれる心や体のいずれでもない。一方、自分や他人などと呼ばれる登場人物を含んだ三次元立体映画があり、それは、自性を転変させることで神様が作ったものであり、真我は、それを見る観客のような存在である。
ところが、ヨーガ行者の真我も、修行によって解脱するまでは、その映画の中の自分と呼ばれる登場人物を自分だと錯覚・混同しているという。これは、映画館の観客が、映画の主人公に強い思い入れを持つあまり、主人公と精神的に一体化してしまい、主人公と共に喜んだり苦しんだりするのと似た状態であるというのだ。
そして、この錯覚を取り除くために、ヨーガの修行は、心の働きを止めることを目的とする。「自分」と呼ばれる映画の登場人物の心の働きが完全に止まれば、その心の働きを自分だと錯覚・混同していた真我は、自分1人だけになるため(真我独存位)、自分自身の本来の状態に立ち戻るというわけである(解脱)。
そして、この真我の思想は、最新の認知心理学の意識のあり方と、よく一致する部分がある。というのは、認知心理学者の中にも、人が自覚している自分の意識は、実際には全くの傍観者であって、自覚していない無意識の脳活動が、思考や感情・欲求や行動の意思決定等を行っているが、実際にはそれを見ているだけの意識は、それらの思考・感情・欲求・意思決定を自分のもの(自分が作ったもの)と錯覚・混同しているというのである。完全にヨーガの真我の思想とイメージが一致するではないか。
これは、にわかには信じがたい理論であるだろうが、様々な実験・研究の結果に基づく推測であるから、その詳細は、別の機会に紹介したいと思う。
15.自分の中の裁きの神
また、脳科学者の中野信子氏によれば、仏教が説く裁きの神である閻魔様や、それに仕える同名天(どうみょうてん)や同生天(どうしょうてん)という神様と、よく似た性質を持つ「社会脳」と呼ばれる機能が、人間の脳にはあるという。
具体的には、脳内の内側(ないそく)前頭(ぜんとう)前野(ぜんや)という部位が、自分の行為を絶えず監視し、それが利他の行為・社会性を持った行為であると判断すれば、線条体(せんじょうたい)と呼ばれる快感を生み出す脳の回路の一部が活動して脳に喜びを与えるという(社会的報酬)。一方、それが、過剰な怒りや妬みや不安・恐怖のように、他を害する、社会的に良くないものであれば、ストレス物質であるコルチゾールが分泌されるという。
一方、仏教での同名天と同生天とは、ある人間と同じ名前と同じ人生を送る神といったような意味であり、男女一対の神で、その人間の肩の所にいて、その行動をすべて記録し、その人間の死後に、閻魔様にすべてを報告して、裁きを仰ぐ役割を果たすという。
細かい部分は別にして、宗教が説く神の裁きとは、要するに、他人に見られていなくても、神は人の悪業を見ており、その裁きがあるという概念であろう。それは、人間の社会脳の存在を経験的・直感的に把握した宗教者が、それを自分の脳の中の機能だとは表現せず(とは気づくことができないで)、自分の外の存在だと表現した(錯覚した)結果であるとは解釈できないだろうか。
また、深層心理学者のカール・ユングは、すべての人の無意識の中心に、人に(自分に)試練を与えて精神的な成長に導く「セルフ」という存在があることを提唱した。自分の無意識の根源にあるものが、自と他の区別を越えて、意識と無意識を統合することに向けて、自分(の意識)に働きかけるというのである。これも、「自分の中の神」という宗教的な概念と非常に近いイメージである。
仮に、ユングの提唱したセルフという存在が、未発見の(=無意識の)脳の活動の機能の一部を現したものだとしたら、これもまた、自分の内外にかかわらず遍在すると宗教が説く神仏というものが、人類がまだ解明していない脳の働きを投影したものであるということができるかもしれない。
16.二つの未知のフロンティアに想定される神的な存在
本稿の冒頭に、人類には、「外的宇宙」である「大宇宙」と「内的宇宙」ともいうべき「脳」という、二つの人類最後の未知のフロンティアがあるという見解を紹介した。この二つに関しては、人類の知識は、まだほとんどないといってよいからである。
外的宇宙は、現時点では、その全容を知るには、あまりに大きすぎて遠すぎる。そもそも全体の大きさがわからない(少なくともこれ以上の大きさということはわかっているが、大きさが無限なのか有限なのかさえわからない)。光の速さを越える何かがなければ、全体を把握することはできないだろう。
一方、内的宇宙に関しては、大きさは片手で持てるほどで、重さは1300グラム程度しかないが、現時点では、その全容を知るには、あまりに微細で複雑である。最終的には、脳に関する最大の謎、「意識」とはいったい何かを解明する必要がある。そうなれば、少なくとも、物質の最小単位の量子などのいわばミクロ宇宙への探求が必要となってくるだろう。
また、我々の銀河には、数千億個の恒星があるといわれるが、内的宇宙の脳にも、一千億個のニューロン細胞があって、それが縦横無尽につながって膨大な情報伝達ネットワークを形成している。その様を、あたかも銀河連邦共和国のようだと表現した人もいる。
そして、この二つの未知のフロンティアは、本当の意味で、人類の最後の未知のフロンティアである「神」と呼ばれる存在への扉を開く可能性があるかもしれない。
外的宇宙に関しては、地球外知的生命体探査(Search for Extra Terrestrial Intelligence)というプロジェクトが世界中で行われている。これは、地球外知的生命体による宇宙文明を発見するプロジェクトの総称である。この目的・利益の一つとして科学者が主張していることは、人類よりはるかに知的に進んでいる生命を発見できれば、人類のすべての問題を解決する知恵を得ることができるだろうというものである。
これを宗教的な表現で言い換えれば、宇宙人の発見こそが、人類すべてを完全に救済する神の遣わす救世主との遭遇ともいえるかもしれない。ところで、欧米の新興宗教団体の中にも、聖書などが説く神の正体は(地球に飛来した)宇宙人であると説くものがある。私は到底信じていないが、普通の目に見えない神を説く宗教と比べれば、発想が科学的に思えて面白いと思う。
ただし、仮に地球人よりはるかに進化した宇宙人がいたとしても、私が宇宙人ならば、地球人類に介入はせずに、自分の存在を悟られずに見守ると思う。彼我の差は、例えれば、人間と虫ほどに大きいかもしれないから、彼らにとって、こちらに接触する利益は全くないだろう。
一方、地球人類が、人類滅亡を可能にするほどの核兵器を有して、その扱いに困っており、世界中で依然として対立・紛争が続いているのを見れば、宇宙人の科学技術は、「気違いに刃物」になりかねないから、その精神的な進化を今しばらく待つことが賢明ではないか。
最後に、外的宇宙と内的宇宙である脳は、実はシンクロしているのかもしれない。その前に、厳密にいえば、人間の体は小宇宙であり、宇宙とシンクロしているという思想が、以前からヨーガやニューエイジの思想にはある。シンクロしているというのは、大宇宙全体と人体の小宇宙が、密接不可分に相互に交流・連動してつながっているといったほどの意味である。
なお、人間の体の中で、脳と脳以外の部分を厳密に区別する境界は存在しないという見方がある。脳だけでなく脊髄の中枢神経にも、自律神経にも、体中に張り巡らされた末梢神経にも神経細胞はある。脊髄反射のように、脳からの神経信号なしに体が動く場合はあるし、最近は、腸が第二の脳というほどに神経(しんけい)叢(そう)が発達し、脳から独立して活動する面もあるとわかってきた。そもそも、仏教やヨーガの思想は、クンダリニー・ヨーガや密教の思想を見ても、心身は一体であり、人の感情・煩悩も、体全体(に流れる気道の中の気の状態)が作り出しているという思想だ。
さて、最後に、内的宇宙の最大の謎である「意識」とは何だろうか。意識に関しては、例えば、それは何でできているのか(そもそも、そうした物理的な概念のものではないのか)を含めて、その正体は全くわかっておらず、現段階では、まだお手上げ状態のようである。その中で、人体や脳において、意識がどんな役割・機能を持っているかに関して、上述したように、ある程度推察しているぐらいではないかと思う。だからこそ、私達の中心である「意識」が、「宇宙の根源」と同一であると説く、前に紹介した思想は、非常に興味深い。
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1.はじめに
ヨーガ・仏教のいろいろな教え・法則であろうと、心理学の理論・心理療法であろうと、心身の向上に役立てて幸福になるには、単に、頭で学んで知識を増やすだけではなく、それを身に着けるまでの努力がなければ、あまり役に立たないことの方が多い。これは、実際に学びに入った人が実感することだと思う。
私たちの幸福・不幸や、心や体のあり方は、その日常の思考・感情・性格・体の使い方・行動の仕方・周辺の環境などが深く関係しているが、それらのほとんどは、その都度、自分の意識が自分の意思で選択しているようで、実際には、習慣的に無意識的に(無意識の脳活動に主導されて)行われている。これが心理学の研究によっても確認されている。
そのため、自分を良い方向に変えていくということは、これまでの悪い習慣を修正して、良い習慣を形成するという側面がある。こうして、今まで知らなかった良い知識を頭で吸収することと、それを心身において身に着けること(良い習慣にすること)は異なるのである。
2.仏教の精進の教え
仏教には、精進という言葉があり、これは日常用語にもなった。
精進は、元は梵(ぼん)語(ご)のビールヤ(vīrya)の漢訳の仏教用語である。「勤(ごん)」「精勤(しょうごん)」などとも訳される(日本大百科全書(ニッポニカ)「精進」の解説より)。
精進の元の意味は、①ひたすら仏道修行にはげむこと、また、その心のはたらき、などである。
それから転じて、②一定期間、言語・行為・飲食を制限し、身をきよめて不浄を避けること。物忌みすること、③一般に、魚や肉類を食べないで菜食すること。また、その料理、④一所懸命に努力することを意味するようになった(精選版 日本国語大辞典「精進」の解説より)。
われわれの日常用語では、④の意味で使われることが多いことは、ご存じの通りである。
仏教教義の中では、仏祖釈迦牟尼がその最初の説法で説いた「八(はっ)正道(しょうどう)」という実践徳目(実践課題)の一つである(正精進(しょうしょうじん))。
また、その後に釈迦が説いた、四(し)正(しょう)勤(ごん)、五(ご)根(こん)、五(ご)力(りき)、七(しち)覚(かく)支(し)などの教えでも説かれる。
さらに、釈迦の死後に発展した大乗仏教における基本的な実践徳目(実践課題)である「六(ろく)波(は)羅(ら)蜜(みつ)」の一つにもあげられて、重視された。
3.正精進(しょうしょうじん)・四正勤
先に述べた釈迦は、その最初の説法で説いた八正道の八つの実践徳目の一つとして、「正精進」(パーリ語: sammā-vāyāma 梵語: samyag-vyāyāma)を説いた。これは、具体的には、「四(し)正(しょう)勤(ごん)」を意味すると解釈される。
四正勤(パーリ語: cattāro sammappadhānā)とは、同じく釈迦が説いた「三(さん)十(じゅう)七(しち)道(どう)品(ぼん)」の教えの一部である。4種の正しい努力のことを意味する。これは、「四(し)精(しょう)勤(ごん)」「四(し)正(しょう)断(だん)」「四(し)意(い)断(だん)」とも訳されることがある。
四正勤の具体的な内容は、以下の通りである
①断断(だんだん) - すでに生じた悪を除くように勤める
②律(りつ)儀(ぎ)断(だん) - まだ生じない悪を起こさないように勤める
③随(ずい)護(ご)断(だん) - まだ生じない善を起こすように勤める
④修(しゅ)断(だん) - すでに生じた善を大きくするように勤める
パーリ語の仏典における釈迦牟尼の説法を紹介すると以下の通りである(パーリ仏典, 相応部 道相応, 44 Magga Saṃyutta, Avijjāvaggo, Sri Lanka Tripitaka Project)
Katamo ca bhikkhave, sammāvāyāmo: idha bhikkhave, bhikkhu anuppannānaṃ pāpakānaṃ akusalānaṃ dhammānaṃ anuppādāya chandaṃ janeti vāyamati viriyaṃ ārabhati cittaṃ paggaṇhāti padahati. Uppannānaṃ pāpakānaṃ akusalānaṃ dhammānaṃ pahānāya chandaṃ janeti vāyamati viriyaṃ ārabhati cittaṃ paggaṇhāti padahati. Anuppannānaṃ kusalānaṃ dhammānaṃ uppādāya chandaṃ janeti vāyamati viriyaṃ ārabhati cittaṃ paggaṇhāti padahati. Uppannānaṃ kusalānaṃ dhammānaṃ ṭhitiyā asammosāya bhiyyobhāvāya vepullāya bhāvanāya pāripūriyā chandaṃ janeti vāyamati viriyaṃ ārabhati cittaṃ paggaṇhāti padahati, ayaṃ vuccati bhikkhave, sammāvāyāmo.
比丘たちよ、正精進とは何か。 未発生の不善(akusalānaṃ)は、これが生じないよう、比丘らは関心を持って努力し精進(ヴィーリャ)することである。 発生した不善は、これを解消するよう、比丘らは関心を持って努力し精進することである。 未発生の善は、これが生じるよう、比丘らは関心を持って努力し精進することである。 発生し成された善は、これが拡大するよう、比丘たちが関心を持って努力し精進することである。 比丘たちよ、これを正精進と呼ぶ。
ここでいう「悪」(akusala)と「善」 (kusala)とは何かというと、経典の解釈書(論蔵)においては、一般的に、「悪」(akusala)は、仏教が説く三つの根本的な煩悩である「三毒」を意味している。
三毒とは、①貪(とん)(lobha、貪り)・②瞋(じん)(dosa 怒り)・③癡(ち)(moha 無智)を意味している。そして、「善」(kusala)は、その反対で、①無(む)貪(とん)(alobha)、②無(む)瞋(しん)(adosa)、③無(む)癡(ち)(amoha)を意味している。
4.四正勤の教えから学べる智恵:慢心・油断の戒め
四正勤の教えをよく見てみると、単に善を増やし、悪を減らす努力をするというだけでなく、今生じていない善を生じさせるように努めたり、今生じていない悪が生じないように努めたりするといった努力を強調しているのが、一つの特徴である。これは、一言で言えば、慢心・油断を戒める内容だと思う。人の努力を鈍らせる最大の要因の一つは、確かに、慢心であり、油断であると思う。それは、向上欲求とは逆のものである。
しかしながら、人は、労苦をともなう努力・向上よりも、安楽・堕落に流される傾向がある。そのため、ある程度努力して幸福になると、その後は努力が鈍り、その結果、元の木阿弥になることがよくある。その際に出てくるのが、「自分はもう努力を続けなくても(増やさなくても)大丈夫だろう」という慢心・油断だと思う。
そして、この慢心・油断は、自分と他人を比較して、自分を他人よりも上に見るときに生じやすい心の働きでもある。例えば、律儀断(まだ生じない悪を起こさないように勤める)は、悪をなすことを予防する心構えであるが、他人との関係にあてはめて解釈すれば、自分はなしていないが、他人がなしている悪行を見ては、それに単に軽蔑・見下しの心を持つのではなく、自分の反面教師と見て、自己の戒めにせよ、という意味合いがある。
また、随護断(まだ生じない善を起こすように勤める)も、他人との関係にあてはめて解釈すれば、他人に生じているが、自分には生じていない善行(とそれによる幸福)を見たときは、それを妬むのではなく、自分の見本・教師として学んで見習うことが大切であるという意味合いがある。こうして、四正勤は、自己向上のために重要である他人からの学びを示唆するものでもある。
5.積み重ねの重要性:善がさらなる善をもたらす
また、「まだ生じない善を起こすように勤める」という努力と、「すでに生じた善を大きくするように勤める」という努力という、二つの努力が合わせて説かれていることは、この二つには関連性があるからだと私は思う。すなわち、今できる善をコツコツ続けて増やす努力をしていくことが、今はできない善も未来にできるようになることを助けるということである。
これは、最初は小さな善も、それを慢心・油断せずに、やめることなく続けて、少しずつ大きくするうちに、大変大きな善になるという道理を示していると思う。逆に言えば、最初は小さな悪も、慢心・油断によって、それをやめずに続けて、徐々に大きくしているうちに、大変大きな悪になる。
これは、継続的な努力の重要性、良い習慣の形成の重要性を示していると思う。仏教の教えで言えば、繰り返された善行や悪行によって生じる善い業(カルマ)や悪い業の力の重要性である。また、科学的に言えば、慣性の法則である。ロケットは、最初はゆっくりと浮上していくが、エンジンの噴射を続ける中で、時間とともに徐々にスピードを上げ、最後には猛烈なスピードで宇宙空間を飛ぶことになる。
6.六波羅蜜(六つの完成)の精進の教え
次に大乗仏教の基本的な教えであり「六波羅蜜(六つの完成)」の中で説かれている精進の教えについて学んでみよう。チベットの高僧ケツン・サンポ氏によれば、その精進には3つの精進があるという。すなわち、「鎧の精進」「実行の精進」「飽くなき精進」である。
まず、「鎧の精進」とは、仏道修行を始める際の精進で、「仏道修行の目的である悟りなどを自分が達成できるのだろうか」といった不安を、勇気をもって振り払って、思い切って修行を始める努力のことである。
次に、「実行の精進」とは、仏道修行の開始を明日に延ばすことなく、今日すぐに開始することである。すなわち、よく言われる、今日できることを明日に延ばすなということだ。ケツン・サンポ氏は、ある高僧の言葉に、「人の一生は、一瞬ごとに死に近づいていく、今日できることを明日に延ばしていては、人は死の床でうめき続ける生を送る」というものがあると述べている。
また、「忙しいから仏道修行のような新しいことができない」と考える人たちに向けて、「人の世俗の業は、子供の遊びに似て、手を染めればいつまでも続き、やめようと思えばすぐにやめられる」「実行の精進とよばれているものはその決心に関わっている」と述べて、時間の問題ではなく、自分の中の決心の問題だとしている。
最後の「飽くなき精進」とは、仏道修行を始めて、どこまで行っても、「もうだいぶ進んだ、もうこれくらいでいいだろう」などと思うことなく、飽くことなく、精進を続けることである。これについては、後に詳しく述べることにする。
7.実行の精進から学ぶ智恵:先延ばしにする悪習慣の問題
今日できることを明日に延ばさずに今日実行するという実行の精進は、ある意味で、よく言われることであるから、当たり前のことのようにも思えるかもしれない。「思い立ったら吉日」「善は急げ」というのも同じ意味だろう。
しかし、このように実践できるかと言えば別の問題だろう。この実践が難しいのは、ある意味で、私たち人間の本能に関係しているから、仏教的な表現で言えば、根本的な煩悩に関係しているからだと思う。
具体的には、私たちは、幸福にはなりたいが、「楽に幸福になりたい」し、「早く、少ない努力で、幸福になりたい」と思う。しかし、実際には、「ローマは一日にして成らず」、「急がば回れ」というように、価値のあるものこそ、一朝一夕にはならず、長期間の継続的な努力が必要だ。これに対して一生の時間というものは、思ったよりも長くはなく、「光陰矢の如し」というように、人生の時間はあっと言う間に経ってしまう。
そして、落とし穴が、「今日ではなく明日からやればいい(悪いことは、明日からやめればいい)」という考えである。この落とし穴は、そう思う本人は、嘘をついているつもりはないのだが、多くの場合、実際には、「明日からやればいい」というのが最初にあるのではなく、「今日はやりたくない」という怠け心が最初にあって、それを正当化するために、「明日からやればいい」という考え方が、自分に対する一種の言い訳として浮かんでいるのではないか。
だとすると、どうなるか。「明日からやればよい」と思った時から一日が経って、その明日が今日になっても、また再び「今日はやりたくない」という昨日と同じ気持ちが持ち上がってきて、再び「明日からやればよい」という昨日使った言い訳を繰り返し、また先延ばしになる可能性がある。
そもそも、人の心・体・行動には習慣性があるから、「今日やりたくない」と思って、今日やらない行動をとれば、それが習慣となって、再び明日以降も繰り返される可能性がある。そうして毎日、明日に先延ばしする習慣が付けば、いつまで経ってもやらないままとなり、そのうち(何かの言い訳を自分にして)完全に忘れていってしまう可能性がある。
習慣の力は大きいので、先延ばしにすることを繰り返し、その習慣が深まっていくと、実行することはますます難しくなる。これを考えると「思い立ったら吉日」というのは、意味のあることだとわかる。思い立った日に実行するのではなく、それを下手に(怠け心で)先延ばしにしていると、その習慣の力で、実行することがより難しくなる面があるからだ。
8.努力の実行ができるのは今日・今この時だけ
今日できることを明日に延ばさない実行の精進を、別の視点で考えてみよう。それは、私たちが生きているのは、今日である、ということだ。言い換えれば、私たちが努力できるのも、今日の今の瞬間である。
昨日や明日については、考えることはできるが、考えることはできても、昨日しなかった努力をしたことにはできないし、明日なすべき努力を今日のうちから計画することはできるが(計画することは良いことだが)、それを実行することはできない。言い換えれば、明日や昨日は、私たちの頭の中にある概念であって、実在するのは、今日・この瞬間だけである。
そして、人は、昨日を含めた過去を後悔して苦しむことがあるが、後悔ばかりしている人は、今現在において、過去の失敗の反省に基づいて自分を改善する努力をしてないことが多い。同じように、人は、明日を含めた未来の不安で苦しむことがあるが、不安ばかり抱えて悩んでいる人は、未来に幸福になるために必要な、今現在の今日の努力には集中できていない。
言い換えれば、今現在・今日の努力に集中できている人は、後悔や不安にあまり悩まないものだと思う。逆に言えば、後悔ばかりしている人、ないしは不安に悩んでばかりいる人は、自分でも気づかないうちに、その背景に、今日の努力を積み重ねることを妨げる怠け心があるのではないだろうか。
そして、過去の後悔と未来の不安は、セットになっている。後悔ばかりして、反省と改善の努力をしない人は、自ずと自分が向上していく見通しが持てず、自信がなく、卑屈が強く、未来に不安を抱えることになる。こうして、後悔・卑屈・不安はセットになり、その背景には、今現在の努力が乏しいこと、怠け心がある。卑屈や不安の背景に、「それを取り除くための努力をしたくない」という怠け心が隠れている。
9.飽くなき精進から学べる智恵:焦らず弛まず努力を続ける
次に、飽くなき精進について、より詳しく述べる。これは、仏道修行を始めてどこまで行っても、「もうだいぶ進んだ、もうこれくらいでいいだろう」などと思わず、飽くことなく精進を続けることである。飽くなき精進に関する経典の言葉として、以下のような言葉が述べられている。
「まるで、ゆったりと流れ続ける大河のように、完全なる仏性(悟り)を得るまで、貴方はゆったりとして飽くことなく、修行に打ち込んでいくのである」
「ヤク(ウシ科ウシ族の動物)は自分の少し先にある草を見つめながら、草を食べながら進んでいく。仏道の修行も、そのようでなくてはならない。いつもこれで十分などと安心することなく、少し前方を見つめながら、着実に前進を続けなければならない」
「もう修行の必要はない、と思うこと自体が、まだまだ修行を必要とするという証拠だ」
飽くなき精進の教えは、第一に、継続的な努力の重要性を説くものだ。「ローマは一日にして成らず」「急がば回れ」というように、何事も本当に価値があることは、一朝一夕には成らない。
特に心身・人格の向上、意識の改革といったことが目的の場合は、継続的な努力が必要なことは、科学的に明らかだと思う。人の心の働きは、その体と密接不可分であることが、最新の心理学や脳科学の研究の進展によって、ますます明らかになってきた。例えば、心の働きに直接的に関係するものが、人の感情と直接関係する脳内神経伝達物質を含む脳の神経ネットワークだろう。
一方、人の体の細胞が更新されて入れ替わるためには、平均して数カ月かかるといわれている(細胞によって長短がある)。また、その細胞を構成する分子が、体全体において完全に更新されて入れ替わるには数年(一説に7年とも)かかるともいわれている。これは、「石の上にも三年」という格言と関係するのではないかと私は思う。だとすれば、何かの努力を始めて、それにともない、心や体が変わっていくためには、継続的な努力が必要である。
脳科学者の中野信子氏は、脳の神経細胞は何歳になっても新しいものが生まれるが、それは使われないと(鍛えられないと)定着しないために、何かの精神的な努力をなす場合は、数日といった短い期間に無理な努力をするのではなく、少なくとも数カ月間、毎日継続的な努力をすることが望ましいとしている。継続的な努力は、毎日生まれる新細胞が望ましい形で定着することを助けるが、短期間の努力では、定着する脳細胞はごく少数にとどまるから、脳のあり方を大きく変えられないのだろう。
10.焦らず弛まずコツコツ努力を続ける重要性
継続的な努力の重要性に加えて、飽くなき精進の教えから学び取れるニュアンスは、焦らず弛まず、努力することである。経典の言葉を引用するならば、以下のようになる。
「まるで、ゆったりと流れ続ける大河のように、完全なる仏性(悟り)を得るまで、貴方はゆったりとして飽くことなく、修行に打ち込んでいくのである」
「いつ、どこにあっても、貴方は必要とするだけの食べ物を食べ、惰眠を貪らず、緊張しすぎるのでもなし、リラックスし過ぎるのでもない状態で、心を統一して、精進に励むように」
ところが、私たちは、焦らず弛まずコツコツ努力することが、意外と苦手である。というのは、何を努力するにも、「できるだけ早く達成したい」という欲求があるからだろう。達成感は喜びとなるから、「それを早く得たい」と思うのである。また、これと本質的には同じことだろうが、強い不安を抱えている場合などにも、それから早く逃れたいがために、焦ってしまうこともあるだろう。
しかし、この心の働きを突き詰めて考察すれば、「地道な辛抱強い努力なしに、早く楽に幸福になりたい」という心の働きだろう。すると、これは一種の怠惰が背景にあると言うこともできる。
そして、焦りを背景として、一時的に無理な努力をする場合も多い。しかし、結果は出ないままに、そうした努力は長続きせずに終わってしまう。いわゆる三日坊主である。これは、本当の精進・正しい努力のあり方ではないだろう。
また、この逆に、実行の精進で述べたように、人は、「一定の達成を得た」と感じると、慢心に陥り、油断してしまって、努力が鈍ることがある。この背景としては、人には皆、「自分が優れていると思いたい」という自己愛があって、「努力を続けなくても自分は大丈夫だ」という慢心・油断が生じるのだろう。しかし、地道な努力の積み重ねが大きな成果を生むのと同じように、油断の積み重ねも大きな苦しみをもたらすことになる。
こうして、さまざまな背景によって生じる焦りと弛み、無理と怠惰の双方を避け、焦らず弛まず、無理せず怠けず、コツコツと努力を続けていくことが大切である。
11.努力の仕方に関する仏陀の中道の教え:緊緩中道
また、先ほど紹介したように、経典では、「まるで、ゆったりと流れ続ける大河のように、貴方はゆったりとして飽くことなく、修行に打ち込んでいくのである」とか、「緊張しすぎるのでもなし、リラックスしすぎるのでもない状態で、心を統一して、精進に励むように」と説いて、緊張しすぎることなく、弛緩しすぎることもなく、努力を続けることを強調している。
この点に関して、仏教の重要な思想に、中(ちゅう)道(どう)という思想がある。その一つは、体をひどく痛めつける苦行主義と快楽を貪る快楽主義という両極端の修行の仕方を排除して、そのどちらにも偏らずに、中道の修行に励むというものである。これを苦楽中道という。現代的に解釈すれば、自分の体を痛めつけるような生き方・修行の仕方(苦行主義)は避け、健やかに生きるに必要なものは確保しつつ、それ以上は欲張らずに、快楽を貪ること(快楽主義)を慎むといったほどの意味になるかと思う。
これに加えて、仏陀は、瞑想修行の努力の仕方に関しても、中道の教えを説いたと解釈されている。その要点は、瞑想において、力んで緊張しすぎることなく、弛緩しすぎることなく、バランスを取って実践しなさいというものだ(緊(きん)緩(かん)中(ちゅう)道(どう))。
仏陀は、その際に、「ギターの弦は、きつく張れば切れてしまうが、弛みすぎれば音が出ない」という巧みな表現を使って、力むあまり瞑想がうまくできていない弟子に対して、緊張と弛緩のバランスを取って瞑想に励むように説いたという。
この緊張と弛緩のバランスをとるという考えも、先ほど述べた、焦らず弛まず、無理せず怠けずの精神と、本質的に同じことではないかと思う。焦っていると、無理するし緊張しすぎる。逆に、弛みすぎて怠けるならば、努力にならない。
12.努力を助ける智恵:苦しみに喜びを見出す
さて、努力の行為は、一面において労苦・苦しみである。しかし、その労苦が、自分の成長と未来の幸福をもたらすとか、他人の幸福をもたらすという、本質的ないし長期的な幸福・喜びをもたらす場合に、努力の行為になるのだろう。このことを言い換えれば、苦しみに喜びを見出す賢明さ(仏教が説く智慧)が強ければ強いほど、精進・努力ができることになることを示している。
ユダヤ人強制収容所に収容された経験を持つフランクルという精神科医・心理学者が提唱した、ロゴセラピーという心理療法の理論では、人は、生きる意味を見出すことができれば、幸福に生きることができ、そうでなければ、幸福に生きることができないと説く。特に、苦しみに意味を見出すことができれば、苦しみにも耐えることができるという。
フランクルは、強制収容所の極限状態の中で、絶望して自殺する人、ますます自分勝手になる人、そして、思いやりを持つ人などを見た。その中で、体力の優劣よりも、生きる意味を持っていた人が、多少体力が劣っていても生き残ったという。これは、苦しみに耐えて生き延びて、果たすべき何かの目的があった場合もあるが、それに限らず、その苦しみ自体に意味を見出すことが含まれる。それは多くの場合、その苦しみによる自分の精神的な成長、他者への思いやり・慈悲といったものに関係しているという。
また、大きな災難から立ち直るための「レジリエンス」の心理学(レジリエンスとは、立ち直る力)においても、立ち直る力の強い人は、ものの考え方が多様・柔軟で、苦しみを、視点を変えて喜びと考え直す能力が高いという。これは、切り替え、リセットする力とも表現できる。これは、苦しみの裏に喜びがあると説く仏教の思想と同じである。
また、精神科医の樺沢(かばさわ)紫(し)苑(おん)氏によると、病気の回復が早い人は、病気になった自分を拒絶せずに素直に受け入れ、むしろ感謝する傾向が強いという。例えば、病気を契機に、これまでの生き方を振り返って反省して改善するなどである。
13.仏教の苦楽表裏の思想
仏教の思想を学ぶと、苦しみは煩悩が原因とされる。煩悩とは、間違ったものの見方(痴=無智)を原因とした貪りや怒り(貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち))などであり、これを一言でいえば、無智によって、間違った執着をしたり(欲張りすぎ)、間違った嫌悪をしたり(嫌がりすぎ)して、自分で苦しみを招くということである。
よって、逆に、苦しみの経験が、その原因の煩悩を和らげて悟りに向かう仏道修行に入る契機となるという教えがある(苦あって信あり)。さらに、苦しみの経験は、自分だけの苦しみではなく、この世の人の苦しみの経験であり、それを縁として、同じ苦しみに嘆く人々を救おうとする慈悲の源になるという教えもある(観音菩薩の誕生の説話など)。
悟りや慈悲という仏教的な視点ではなく、一般的に言っても、苦しみは視点を変えると喜びになる。例えば、他者からの批判は、それによって、自分では気づかなかった自分の問題を知って、それを反省改善して、成長するきっかけとなる。また、理不尽・不合理な批判であれば、それに動じずに冷静に対応すれば、それを見ている第三者の評価は逆に上がることになる。逆に、全く批判されない場合は、自分の問題点がわからないばかりか、批判しても無意味であると思われ、他人に見捨てられている場合もある。
病気は、上にも述べたが、自分の従来の生き方を顧みて、それを反省・改善することができる機会となる。また、自分を支える他者や、自分の体自身への感謝のきっかけとなり、人間としての幅を広くすることもある。さらに、一つくらい持病があった方が、体をいたわるために、長生きをするという経験則がある(一病息災)。逆に、体力自慢は、体に無理をかけやすく、早死にしやすいともいう。
経済的な困難は、質素倹約の智恵や習慣を身につけたり、お金の価値の理解を助けたりする。それによって、お金を浪費せずに、お金を有意義な目的に活かすことができるようになる。逆に、いくらお金があっても、長い人生の中では、それを浪費してしまって借金を負う場合もある。
そして、さまざまな失敗・挫折の経験は、それに諦めずに努力を続ける人には、「失敗は成功の元」というように、最終的な成功にたどり着くための貴重な経験・ステップであり、智恵を深めるものである。この背景には、失敗なく、簡単に達成できるものは、さほどの価値はないという道理がある。失敗・困難という苦しみは、逆に言えば、取り組んでいる課題に価値があることを示している。
こうして、苦しみの裏には、さまざまな喜びを見出すことができる。
14.困難・苦しみを乗り越える努力が脳の発達・進化を促す
さて、最新の脳科学によると、困難を乗り越えるために立ち向かうときに、人の脳は、訓練され、機能が向上するという。その際、脳は、普段のリミッターを外して全力で活動するのである。
というのは、脳にとって、困難とは、直ちにはその問題の解決法がわからないものだからである。そのため、巷で流行った脳トレゲームなどは、すぐにその答えがわかってしまうために、脳の訓練・機能向上には、実際にはあまり役に立たないという。
ただし、困難があれば、どんな場合も脳が発達するかというと、そうではない。困難によって潰れてしまった人の事例があるように、困難に際して、心がそれを乗り越えようとすれば、脳はフル活動して、成長するものの、心がそれを諦めてしまうと、脳は活動をやめて、そのため退化してしまうのである。
そして、脳は、そもそも、鍛えなければ30~40代で老化を開始するという。そして、長寿社会では、高齢者の精神・知能の疾患の増大が問題になっている(認知症は、90代は8割。老人性うつ・自殺、感情暴走などの問題)。
この要因の1つに、高齢期の多くの喪失体験(仕事・社会的な地位、配偶者・友人・交友関係、自宅・生きがい等を失う)がある。最近は、高齢者に限らないが、単身者の増大、孤独の問題が、精神疾患・認知症・集中力などの知力の悪化の問題をもたらしている。
この老化は、脳の前頭葉(人間らしい脳)から始まる。前頭葉は、理性・感情制御・意欲・想像力・新しいものへの意欲などを司る。すなわち、老化は気(意欲)から始まるのである。すなわち、脳や体を使う意欲が減退し、それを使わない、鍛えないために、記憶力などの他の脳の機能が老化する(「記憶力が悪くなった」と感じる前に、脳や体の使い方が減っている)。
一方、脳は、何歳になっても新しい神経細胞が生まれることが発見されている(1997年に発見。それまでの脳科学の常識を覆す大発見とされる)。ただし、脳を鍛えない場合は、その新しい神経細胞は、定着せずに消えてしまうのである。
そのため、アルツハイマー病で脳の一部が損なわれても、他の脳の部分がそれを補うように発達して認知症を発症しない高齢者や、膨大な記憶が必要な職業では(例えばイギリス・ロンドンのエリートタクシードライバー)、その記憶の訓練の前後で、脳の機能(神経ネットワーク)だけでなく、その外形まで大きく変化するという事実が発見されたという。
こうして、困難や苦しみを乗り越える努力を前向きに行うことは、脳を発達・進化させて、長期的な幸福をもたらすのである。
15.「老年的超越」状態の超高齢者の至福感も、困苦を乗り越えた結果
1990年代に、「老年的超越」現象が発見され始めた。それは、超高齢者の一部が、悟りの境地を得ているような現象である。
彼らは「今が一番幸せ」と言う。そして、健康状態に満足し病苦がなく、今日生きられることに感謝し、死の恐怖がない。人間関係も不満・孤独感・寂しさがなく、逆に他者への感謝や無償の愛、さらには、万物とつながった感覚(宇宙意識)を持つ人もいるという。そして、人生で起きたいろいろな事には(困難・苦しみを含めて)、全て意味があるという考えを持つことが多いという。
この老年的超越の状態の人は、その定義によって異なるが、超高齢者の数%から2割ともいわれる。しかし、その人たちは、順風満帆な人生ではなく、別離・病苦など多難な人生を乗り越えてきた人に多いことがわかっている(それに加えて、より高齢な人に多い)。
すなわち、さまざまな困苦を前向きに乗り越える中で、(特に感情を制御する前頭葉などの)脳機能が(若い時よりもさらに)向上したのではないかと思われる。よって、老年的超越を研究している高齢者心理学者は、人間には、思春期に続く第二の心理的な発達(脳機能の発達)が、高齢期にあり得るのではないかとしている。
これは、今後の人類の可能性として、従来の常識を覆し、加齢とともに幸福が増していく「尻上がりの人生」があり得ることを示している。思春期に、大人になる「理性」が発達し、高齢期には、理性の極致の「悟性」を得る人生である。
そして、仏教の思想では、仏道修行は、この尻上がりの人生をもたらすものであると説かれている。仏教では、老・病の苦しみは、その苦しみから解放される悟りの境地に向かうことを修行者に促すものであり、その意味で、悟りに導く仏の御使い(みつかい)とも説かれる。そして、死というものは、身体から解放されて最高の悟りを得るものだという思想がある。その象徴として、80歳の高齢で死ぬ寸前まで、智恵に富んだ教えを説き、平安で堂々とした大往生(入滅・涅槃)を果たした釈迦牟尼自身の人生がある。
16.努力できるという自信を得るいくらかのコツ
先ほど多少述べたが、レジリエンス(立ち直り)の心理学から、努力をする上で役に立つ自信の身につけ方をいくつか紹介する。何かの努力をする前に、それが「できない」と思ってしまっては、なかなか努力はできないからである。
第一に、最初から無理に大きな目標・課題を立てずに、まず、頑張ればできる小さな目標・課題を設定して、それを着実に実行しながら、少しずつ、目標・課題を大きくしていくことである。実行できれば、それが自信になり、それが継続されるうちに、心身が徐々に向上していくからである。
一方、最初から、無理に大きな目標・課題を立てて実行しようとすると、短期間は頑張れたとしても、長続きしない場合が多く、そのため、自信を失ってしまう可能性がある。これについても、焦らず弛まず、無理せず怠けずの原則がある。
第二に、他の成功体験をいろいろな形で学ぶことで、「自分も達成したい」、「自分も達成できる」という意欲と自信を強めることができる。ただし、他に対する妬みが強すぎる場合は、他の成功体験を自分の励みにすることができない場合があるので、妬みには注意するべきである。
そのためには、自分と他人を比較しすぎずに、優れた他人は、自分の見本・教師であり、劣った他人も自分の反面教師と考えて、「自分の学びの対象、自分の導き手である」と考えるのが理想である。他への妬みや見下しは、自分の学びや努力に逆行する面がある。
17.先を見すぎずに、毎日毎日の努力に集中する
努力を継続することの重要性を説いたが、その場合、「今後、どのくらい長く努力をすればいいのか」ということを考えすぎてしまって、努力がしにくくなることがある。これは何かの労苦・苦しみに耐える場合もそうである。
例えば、いつ終わるとも知れない高齢の親の介護の労苦のあまり、子供が親と無理心中をはかる例があるが、これに対して、ある禅の高僧は、「一体いつまで続くのか」と先のことまで考えることをやめ、一日一日を区切って考え、毎日毎日、その日の務めを果たし、その日の休みを取ると考えて、淡々と生きるならば、気づいてみれば、介護が終わる日がやってくると助言している。
これは、仏道修行における「飽くなき精進」の教えにも通じる。先ほど紹介した経典の言葉の中に、「まるで、ゆったりと流れ続ける大河のように、完全なる仏性(悟り)を得るまで、貴方はゆったりとして飽くことなく、修行に打ち込んでいくのである」というものがある。大河の水は、毎日毎日、焦らず弛まず、ゆったりと一歩一歩進んでいくが、そうしているうちに、気づいてみれば大海に至るのである。これを言い換えれば「なすべきことをなして天の時を待つ」という感覚だろうか。
これは、先ほど述べた、「努力できるのは、今日・今である」という視点とも関係する。これを言い換えれば、今日・今だけ努力すればいいのである。ところが人は、「これからどのくらい努力しなければならないのか」と思って、今日・今の努力の労苦だけではなく、遠い未来までの労苦まで、苦しむことがある。さらには、未来の労苦に加えて、過去の努力不足を後悔して、苦しむこともある。
こうした未来や過去に苦しむことは、不必要なことである。遠い未来までの労苦ではなく、今日の労苦にのみ、耐えればいいのである。過去の努力不足についても、それを反省して、改善の努力をしているならば、その今の努力に集中して、忘れてよいのである(今の努力に集中すれば、自ずと忘れるものである)。
18.目標を立て粘り強く努力する力を強める感謝や慈しみ:展望的記憶
最新の脳科学の理論によれば、人の脳には、社会脳(自分の中の神)という機能があり、利他の心・行動(感謝・慈悲)によって、幸福ホルモンが出て、過剰な敵意・攻撃・不安・恐怖によってストレスホルモンが出るという。
幸福ホルモン(エンドルフィン・オキシトシン・セロトニン)は、幸福感・心身の健康・知力・実行力・人間関係を改善し、過剰なストレスホルモン(コルチゾール・アドレナリン)の分泌は、逆に、心身の不健康・知力・実行力・人間関係を悪化させるという。科学的に見ても、「情けは人のためならず」「人を呪わば穴二つ」であることがわかる。
そして、幸福ホルモンは、記憶を司る脳の海馬を活性化し、記憶力を高め、ストレスホルモンは、逆に、海馬を委縮させて、記憶力を低下させるという。さらに、この海馬の機能には、過去の記憶を保持・再生することだけではなく、未来に関する展望的記憶という機能があり、この機能が強い場合は、人生にヴィジョンを持ち、目標を立てて、それに向かって粘り強く努力をすることを助けるという。
こうして、脳科学の視点から見て、感謝や慈しみの強い人は、心身の健康・知力・人間関係が改善するとともに、粘り強く努力する能力=精進の能力も高まることがわかる。そして、仏教が説く重要な実践徳目・実践課題である慈悲と智慧(智恵)と精進は、一体となって高まっていくことがわかる。
また、京都大学の藤井聡教授の心理学的な調査の結果では、幸福になる人(幸運に見える人)は、利他心の強い人であることが判明したという。利己的な人は、短期的には、効率的に自分の利益を得ることがあるが、長期的には、不幸になることが判明したという(認知的焦点化理論という)。これは、利他心の強い人は、その人を幸福にしようとする多くの人によって、長期的には、幸福がもたらされるからだという。利己的な人は、その逆であろう。
そして、人が、何かに向かって努力することを考えた場合も、自分の努力自体が、よく考えれば、さまざまな他によって支えられているものであるから、利他的な人こそ、多くの人の支えによって、努力を深めていくことができるということになると思う。
19.自と他の優劣の比較の問題と、精進・努力
心理学によれば、現代社会は、自己愛型社会といわれ、自分が他と比較して勝っているか否かで、幸福・不幸を感じるという。競争社会が、これに拍車をかけていることもあるだろう。
一般には、劣等感・自己に対する不満は、それを挽回するための努力を促す面がある。しかし、優劣にとらわれすぎた場合は、逆に努力ができなくなり、さまざまな歪んだ心や行動の問題を作り出すことが知られている。
具体的には、第一に、劣等感を感じることを嫌って、他から引きこもってしまうパターン(劣等コンプレックス)である。この場合は、当然、努力することはやめてしまい、徐々に退化・老化する。
第二は、無理に優越感を感じるための行動に出るパターン(優越コンプレックス)である。例えば、ことさら他人を貶めたり、他人に責任転嫁をしたりする。また、他人から見れば有難迷惑の行為を働いたり、優越感を感じる妄想にのめり込む(これは、詐欺にあったり、陰謀論にはまったりする原因にもなる)。また、勝利のために、裏で不正行為に手を出すなどである。これでは、明らかに健全な努力はなされえない。
また、脳科学的に見れば、優越感を求めるあまり、他に対する攻撃的な心や行動が強まると、上記のストレスホルモンが過剰に分泌されて、自分の心身・知力、そして、目標を立て粘り強く努力する力(展望的記憶)を損なうことになる。こうして他者との優劣にとらわれすぎると、いろいろな意味で、健全な努力ができなくなるのである。
20.他との優劣の比較にとらわれすぎず、切磋琢磨による皆の成長を重視する価値観
本来、優劣とは、単なる比較の結果であり、比較の対象が変われば優劣は逆転する。さらに、短所と長所は、裏表の面があって、自分より劣っている一面だけを見て、他者をあなどってはいけない。自分より劣っている者を反面教師として学んだり、その長所をあなどらずに、学び取ったりする必要がある。
しかし、人は、それを怠ることが多い。というのは、「他より自分が優れている」という優越感の自己愛に溺れてしまい、いわゆる慢心に陥って努力を怠るようになり、その結果、堕落・落下する。逆に、他より劣っていても、劣等感に没入せずに、自分の成長を重視するならば、自分より優れた者を、見本・教師として見て学んで成長することができる。また、自分と同じく劣った者の気持ちを理解して助ける、優しさ・慈悲という優れた徳性も培うことができる。
仏教思想でも、他との優劣の比較、優越感・劣等感にとらわれすぎる限り、優れた者と劣った者は、時とともに、容易に入れ替わると説く(六道輪廻の思想など)。
こうして見ると、人は、他に勝ることばかり重視せず、自分が成長する(ための努力を続ける)ことを心掛け、何かの競争的な構造の中に自分があったとしても、それによる他との切磋琢磨を通して、皆が互いに成長することを重視することが重要だと思われる。
これは、競争の本来の意味とは、勝って幸福になり、負けて不幸になる者を決めることではなくて、全体が向上するための切磋琢磨であるということに立ち戻ることでもある。
21.禅の説く「今ここの」教え
禅の教えに、「今ここの」というものがあるとよく聞く。今ここの悟り、今ここの幸福といったほどの意味ではないかと思う。
人は皆、「今よりもっと」「他人よりもっと」と際限なく何かを求めて、幸福になろうとするが、仏教の教えから見ると、そうして際限なく求めてばかりいては、逆に、さまざまな意味で苦しみ、時とともに苦しみが増えていくのが人生である。
具体的には、求めても得られない苦しみ、得て執着したものを失う不安や失う苦しみ、皆が求め奪い合って憎しみ合う苦しみなどを避けることはできない。さらに、老い病む中で、ますます得られにくくなり、失うものが増え、他には奪い負けることが多くなって苦しみは増え、最後は、死んで全てを失う苦しみを経験する。
こうした生き方は、絶えず、「まだまだ足りない」という不満と、「未来にもっと欲しい」という欲求と、「それがかなわないのではないか」という不安を抱えている。絶えず不満と不安を抱えながら生きているから、充足している、満ち足りている時が一日もなく、一瞬たりとてない。人は、今この時に生きているが、こうした生き方では、今この時を楽しむこと、今この時の幸福を感じることができない。そのまま一生を終える恐れさえある。
結果として、皆さんは、最近、一瞬でも満ち足りた瞬間を経験したことがあるだろうか。私がこの質問をした数十名の人には、一人も、「したことがある」という人はいなかった。場合によっては、生まれてこの方、そうした瞬間の経験の記憶がない人も多いかもしれない。
これは、前に述べたように、多くの人が、無意識的に、絶えず、過去の自分と今の自分、今の自分と今の他人の優劣を比較して、「今よりもっと」、「他人よりもっと」と、際限なく恵み(比較に基づく一種の優越感)を求めているからである。このことを心理学では、現代人の幸福は、自己愛が充足されるか否かによって左右されると表現することがある(自己愛型社会)。
しかしながら、瞑想を含めた私の経験では、人は、自と他の区別と比較を超えた、安定した大きな心にたどり着いた時にこそ、真の幸福・充足を感じるものだと思う。その時には、「自分が幸福になるためになすべきことが実現した」という実感をともなうと思う。
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2019年~20年年末年始セミナー特別教本
「最新科学が裏付ける 仏教・ヨーガの悟りの思想」
第2章 ヨーガの真我の思想と最新の認知科学
1.ヨーガが説く真我の思想と人間の苦しみの原因
ヨーガでは、真我というものを説く。サンスクリット語では、アートマン(Ātman)である。ヴェーダの宗教(バラモン教・ヒンドゥー教)で使われる用語であり、意識の最も深い内側にある個の根源などを意味する。
わかりやすくいえば、真実の自分、自分の本質といった意味だが、重要なことは、心とは異なるものであることだ。本来、真我は、純粋な認識主体であって、思考・感情・意志・欲求などの心理的な要素は一切含まない。絶えず移り変わる心(の諸要素)と異なり、真我自体は決して変化することがなく、永久不変の平安の状態にあるとされる。
ところが、ヨーガの根本経典(ヨーガ・スートラ)によれば、普通の人の場合は、真我が、心を自分自身と混同・錯覚しているとする。そして、真我が、心を自分自身と錯覚して一体となっているので、心が苦しむとともに、真我が苦しむ状態に陥っている。本来は、真我が認識の主体であって、心は、体や外界と同じように、真我が認識している対象にすぎない。
しかし、映画の観客が、映画の主人公に熱中して、主人公と精神的に一体化すると、映画の主人公の苦しみを、そのまま自分の苦しみのように感じるのと同じように、真我は、心と同化して心の苦しみを感じているのである。映画のたとえを使って、さらに説明すれば、この映画の名前は、21世紀の宇宙・地球・日本であり、それは三次元立体映画であって、その中の主人公は「私」という名前であり、観客席は「私」の体の頭部にあって、観客であるあなたは、体はなく、単なる認識する能力を持った意識である。
そして、あなた=真我は、「私」の心や体を動かしてはいない。あなたは純粋な観客・観察者として、それを見ているだけである。しかしながら、あなたは、「私」の心を自分だと混同・錯覚し、「私」の心や体とともに苦しむのである。
(※「真我」について:なお、ひかりの輪では、自分自身の中に永久不変な「真我」があるとする説を絶対視したオウムの教訓として、真我を認めるヨーガの修行では、場合によっては自我意識が肥大化し自己を神であると考える意識状態(いわゆる魔境)に入る恐れがあることを指摘し、伝統仏教にならい自己を特別視しない無我説を重視している)
2.ヨーガが目指す心の制御と真我の覚醒
こうした思想に基づいて、ヨーガが目指すものは、真我が心(や体)を自分自身と錯覚した状態から抜け出して、独立することである。これを真我独存位という。真我独存位に至ると、永久不変の平安の状態に至るとされる。そして、この状態に至れば、インド思想が説く輪廻転生からの解脱(モークシャ)をもたらす。なぜ解脱できるかというと、輪廻・生まれ変わりの原因も、真我が、生き物の心(や体)に執着して、それを自分の物と錯覚することであるからだ。
そして、真我独存位に至るために、ヨーガは、心の働きを止滅することを目指す。実は、心の働きを止滅することが、まさに「ヨーガ」という言葉の本来の意味である(ヨーガは体操ではない)。広くは、心の制御・コントロールとも解釈できるが、ヨーガの根本経典であるヨーガ・スートラには、心の働きを止滅することだと明記されている。
これはなぜかというと、真我が、心を自分自身と混同・錯覚している中で、心の働きを止滅させるならば、真我のみの状態となり、真我はその本来の在り方に戻りやすくなるからである。そして、心の働きを止滅することが、ヨーガと呼ばれるとともに、サマディと呼ばれる深い瞑想・集中の状態である。この詳細に関しては、ひかりの輪のテーマ別特別教本第1集『ヨーガの思想と実践』を参照されたい。
(※輪廻転生について:なお、ひかりの輪は、大乗仏教等の宗教・宗派ではなく、思想哲学の学習教室であり、来世や輪廻転生については、否定も肯定もしないという立場(中道)である)。
3.最新の認知心理学と真我
最新の認知心理学・認知科学は、ヨーガの真我と心の関係の思想と、よく似た見解を持っている。それによると、全てないしほとんど全ての思考・感情・意志・欲求は、私たちの意識ではなく、無意識の脳活動が司って形成しているものである。そして、私たちの意識は、実際には、無意識から上ってくるそうした心理作用を、単に見ているだけの「傍観者」であるが、それを自分のものだと錯覚しているという。
これは、意識が単なる観察者で、心理作用は意識のものではないという点で、驚くほど、ヨーガの説く真我と心の関係と一致している。真我は、純粋な観察者・認識の主体であり、心とは異なるものである。また、仏教の無我の思想とも一致している。仏教は、真我説は説かないが、心を含めた一切は本当の私・私の物ではないとする無我の思想を説く。
そして、科学者によれば、過去数十年の目覚ましい認知科学の発展の結果として、従来の伝統的な人の意識・脳・心・精神の概念は崩れ去ろうとしているという。それはガリレオが唱えた地動説のように、人類の人間観・世界観に、革命的な変化をもたらす。
これまでは、「私」の心・体の中心に、「意識」が存在し、人は自分の意志で、心や体を動かしていたはずだった。ところが、科学が描く新しい「意識」や「脳」の概念は、ガリレオの地動説が、地球を宇宙の唯一の中心的な存在から、宇宙のごくありふれた無数の星の一つにしてしまったのと同じような意味合いを持っている。
すなわち、「意識」は、「私」の中心的な存在ではなく、「私」のごく端っこにいる存在であって、しかも「私」に起こることのごく一部を見ているだけの存在であるというのである。こうして、再び科学は、人類の自己中心的な欲求と、それに基づく固定観念を崩そうとしているのだ。
4.自己中心性を失った代わりに得る壮大なもの
地球を世界の中心とした天動説は、人類の自己中心的な欲求を満たせたかもしれない。しかし、それを崩壊させた地動説が与えたものは、天動説による地球を中心とした狭苦しい世界とは比較にならない、はるかに壮大なものだった。
それは、現在の科学でもその大きさが決定できないほどの広大な宇宙空間(無限である可能性もあるらしい)と、その中の無数の銀河・星々であり、いまだ発見されていないが地球と似た知的生命体が存在する星の可能性さえも内包しており、その中で人類は、単に観察するだけではなく、徐々にではあるが、地球以外の天体に旅をし始めているのである。
同じように、私達=「意識」が、「私」という小世界の中心的な存在から、ごく周辺の存在に格下げになったとしても、それを前向きに受け止めて活用するならば、その代わりに、「意識」は、はるかに壮大なものを得ることになる。それについて次に述べたいと思う。
5.「私」に過剰にこだわらない生き方への転換へ
認知科学者が言う通り、自分=意識が、「自分の心や体」を主導しておらず、単に自分や他人の心や体の「観察者」であるならば、それは、ヨーガの真我説、仏教の無我説の人間観・世界観を裏付けることになる。そして、この意味合いは、極めて重要だと私は思う。というのは、その見解を確信すれば、自分と他人を過剰に区別し、自分だけを偏愛する意識(自我執着)から解き放たれやすくなるからだ。すなわち、悟りの境地に近づくことが容易になる可能性が高まるのである。
まず、人が、自分と他人を区別する理由の一つは、自分の体は他から独立している自分の自由意志で自分が動かしており、同じように、他人の体は自分から独立した他人の自由意志によって他人が動かしていると解釈するからである。これは、自と他が別のものとして明確に区別された認識をもたらす。
しかし、認知科学の見解によれば、真実は、あなたの意識は、「私と呼ばれる体の脳」に存在してはいるが、「私と呼ばれる脳や体」を動かしておらず、それを含めた「21世紀の世界・日本」と呼ばれる三次元立体映画を鑑賞しているだけである。同じように、彼の意識は、「彼と呼ばれる体の脳」に存在しているが、「彼と呼ばれる脳や体」を動かしてはおらず、同じ映画を観察・鑑賞しているだけである。
そして、あなたの意識も彼の意識も、その映画の観客であって、「私」や「彼」そのものではない。「私」ないしは「彼」だけに過剰にこだわった見方をする義務も利益もない。映画の観客として、「私」や「彼」だけに限らず、様々な者が登場する「映画全体=世界全体」を広く楽しむ権利がある。普通の映画を見に行った際には、誰もが、そうするのではないか。
実際に、「私」や「彼」に過剰にこだわる映画の見方をすれば、その映画は相当に不快なものになる。なぜならば、その映画のシナリオでは、「私」や「彼」は、必ずしも思い通りの人生を送ることにはなっていない。さらには、映画の終盤では、老いて病んで死ぬというバッドエンドを迎えることになっている。だから、「私」ないし「彼」を唯一重要な登場人物だと思い込むことは、楽しい映画の見方ではない。リラックスしながら、様々な登場人物を含んだ映画全体を広く楽しむ方がいい。
そして、「私」という一人の登場人物に過剰にこだわらずに、映画全体を広く楽しむという映画の見方(人生の送り方)は、神の万物への愛(博愛)とか、仏陀の万人に平等な大慈悲といわれるものに通じるものである。
6.精神と脳と体は密接不可分
最新の脳科学は、他にも、仏教やヨーガの思想と合致し、悟りの境地に近づくことを助ける重要な事実を、いろいろと明らかにしてきた。
例えば、デカルトのような昔の科学者は、人の脳と精神は独立しており、精神が脳を動かし、体を動かしているとしたが(有名なデカルトの物心二元論)、現代の科学は、様々な研究・実験・証拠を通して、それを否定するに至っている。人の精神の活動は、明らかに脳の活動と密接不可分であって、脳は体の一部として、体と密接不可分に連動している。よって、体や脳の状態が変われば、我々の思考・感情・欲求は、大きな影響を受けるのである。
この事実は、素人の科学の知識しかなくても、よく考えればわかることかもしれない。しかし、普通の人の常識としては、自分たちに、体の状態からは相当に独立した、確たる自分の意志・感情があるかのように錯覚している。デカルトの物心二元論的な考えは、私たちの常識には合致しても、もはや科学的な事実ではないのである。
さらに、体の中のどこが高次の知的機能を有しているかも、十分に明確にはなっていない。脊髄にも、意外と高度な知的機能が存在する面もあるという。これは、脳とは何なのかという定義自体の問題かもしれない。仮に脳を高次の知的機能をつかさどる臓器というように広く定義するならば、脳の範囲は広がるかもしれない。
そして、仏教やヨーガは、心と(脳と)体の関係を特に強調する思想である。一定の姿勢(座法)や一定の呼吸の仕方を保ちながら瞑想を行うなどの修行法は、まさにこの思想に基づいている。ヨーガは、特に身体と心の状態の一体性を強調し、体のコントロールによって心のコントロールを目指す思想である。特に、ヨーガの中でもハタヨーガや、仏教の中では密教の修行に、その傾向が強い。
7.脳と環境も密接不可分
さらに、第1章で述べたとおり、脳は、体に加えて、体外の環境とも密接不可分に連動している。情報化社会である現代では、特にその傾向は強い。毎日目にするマスメディア・インターネット・街並みや、その様々なお店の様々な商品から、膨大な情報を脳は吸収している。それは意識が自覚しているものもあるが、無自覚で吸収するものも膨大である。そのため、科学者の中には、環境もすべて脳神経の一部であるという主張(いわゆる唯脳論)とか、環境の脳化とか、環境脳という概念を主張する人もいる。
ここでは、「人に自由意志というものがあるのか」という昔からの問題がかかわってくる。自由意志とは、それぞれの個人が、他から独立した自由な意志を持ち、それによって自分の行動を選択しているかということである。そして、近代民主主義社会の思想の下に生きる私達の常識では、自由意志はあることが前提となっており、それに基づいて社会の制度・法律もできている。個々人の行動は、個々人の自由意志によるものであり、本人以外の何者かに強いられたり、操られたり、誘導されたものではないから、個々人の行動の責任は個々人にあるというものである。
これに対して、現在の認知科学や心理学の主流の見解は、自由意志は全くないか、あっても非常に乏しいというものである。そもそも、無意識の脳活動が、私たちの思考・感情・意志・欲求の形成を主導しており、意識はそれにアクセスできず、そうなった理由や過程は、まるでわからない。にもかかわらず、それを「自分のものだ」と意識は思い込んでいる。すなわち、自分の中の他者に操られていることに気づいていない。
そして、それにさらに輪をかけるのが、現代の情報化社会の加速である。毎日のあふれる情報は、無意識のうちにも脳に入り込んでいく。そのため、意識が全く気付かないうちに、私たちの精神に影響を与えている。こうして、精神と脳と体と環境が、以前にもまして、密接不可分に影響し合っているのが現代社会である。この知見もまた、仏教やヨーガが説く、万物が相互依存であって一体であるという、一元的な世界観と合致している。
8.悟りを助ける脳科学・心理学の見解
そして、ヨーガや仏教の思想や瞑想を実践した者の視点から見るならば、こうした最新の科学的な知見をフルに活用するならば、ヨーガや仏教の意識感・人間観・世界観を確信することの手助けとなる。その結果として、悟りの境地に至る瞑想を助け、以前よりも悟りの境地に近づきやすくなる可能性もあると思われる。
最新の科学の知見は、依然として常識と解離しているが、時とともに、科学の知見が常識になっていくのが人類社会である。革命的な理論ほど、常識による固定観念の抵抗を強く受けるだろうが、長期的な視点からいえば、それは時間の問題にすぎない。キリスト教の人間・地球中心主義の思想のために、当初は激しく抵抗を受けたガリレオの地動説が、その後認められたことからも、よくわかるだろう。
そして、最新科学が発見した精神・意識・脳・体・環境に関する真実が、常識となって深く浸透する頃には、人類の「意識」には、大きな変革が起こる可能性も期待できるのではないかと私は思う。
現在の人々には、この世界は、何もかもがバラバラに見えて、狭苦しい自己と、他者・外界に大きく分かれている。しかし、今後は、私達の「意識」は、科学が検証した事実を学ぶ中で、「私」や「他人」や「環境」などを含めた全てが一体となった壮大なつながりを持った世界があることを認識して、受け入れやすくなるだろう。これは、ヨーガ(ないしは仏教)が説く「意識の拡大」・「宇宙意識」・「悟りの境地」への接近の土台となることは間違いない。
なお、世界の全てが一体であるとするならば、「本当の私は、世界全体である」ということもできるだろう。「世界の一切が本当の私ではない」と説く無我や真我の思想は、実際のところ、これと矛盾するものではない。というのは、世界の何物も自分ではないという認識があればこそ、世界の何物にも執着することなく、世界全体に意識が広がりやすくなる、ということであるから。その結果として「世界全体が私」ということができる心理状態に近づくということである。
話を元に戻すと、仏教・ヨーガの瞑想修行者が、最新の科学の知見をフルに活用するならば、「意識」が、偏狭な自我執着から解き放たれて、壮大な宇宙に精神的に広がる可能性は高くなるだろう。これまでの習慣である「狭い私」の固定観念がすぐに解消はしないだろうが、科学信仰ともいうことができる現代人の意識には、科学の見解は重要な影響をもたらし、固定観念を突き崩すスピードは上がっていくだろう。
そして、「私」の中の中心的な存在から周辺に回された「意識」が、勇気をもってそれを前向きに受け止めて活用したならば、失ったものの代わりに得るものは、実に壮大なものになる。それは、意識の深い安定と、大きな広がりである。そもそも意識には、形や大きさはない。狭い世界に対する執着から精神的に解き放たれるならば、それは宇宙大ともいえる無限の可能性を秘めている。
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《第1集》 『心理学・心理療法の基礎を築いた三大巨頭 フロイト、ユング、アドラー』
《第2集》 『人格の分析と改善 交流分析・愛着理論』
《第3集》 『認知行動療法の系統 マインドフルネスから慈悲まで 仏教に近づく現代の心理療法』
《第4集》 『前向きに生きる ポジティブ心理学、ロゴ・セラピー』
《第5集》 『感情に流されないで生きる 心・感情のコントロール法』
《第6集》 『心理学・脳科学による宗教思想の検証』
《第7集》 『社会的問題の心理学』
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東西心理学総論教本 《第1集》
『心理学・心理療法の基礎を築いた三大巨頭 フロイト、ユング、アドラー』
現代は、さまざまな心理療法が発展し展開されていますが、その基礎を築いたのが、フロイト、ユング、アドラーです。3人はその偉大さゆえに「心理学の三大巨頭」といわれます。ユングとアドラーは、ともにフロイトの精神分析学会に参加していましたが、後に2人ともフロイトと袂を分かち、それぞれ独自の心理学理論を創始しました。
東西心理学総論 第1集では、3人の主な理論を紹介します。
【目 次】
第1章 フロイトの精神分析学の概要
1.フロイトの主要な理論・概念
(1)無意識の発見
(2)エス(イド)・自我・超自我
(3)リビドー → 生の本能(エロス)
(4)夢は無意識の現れ
(5)錯誤行為
(6)心的外傷(トラウマ)
(7)死の本能(タナトス)
(8)転移
(9)逆転移
(10)フロイトが扱った症例
2.フロイト以後の精神分析学派
第2章 フロイト--自己愛について
1.自己愛
2.自己愛は発達過程において必要
3.自己愛人格の特徴
4.社会の中で見る自己愛の強い人
5.2つの自己愛人格の現れ方
6.健全な自己愛と病的な自己愛の違い
7.幼児的な自己愛が大人になっても残ってしまう原因
8.肥大化した自己愛の人が増えている社会的要因
9.肥大化した自己愛を超える
第3章 ユング心理学--意識の構造
1.はじめに
2.ユングの意識の構造
3.個人的無意識(潜在意識)
4.潜在意識にデータが刻みこまれる過程
5.集合的無意識
6.複数の意識図
第4章 ユング--影の投影理論
1. ペルソナ
2. 影
3. 投影の理論
4. 投影のしくみ
5. 影と悪
6.影の統合
7.集団的投影
第5章 ユング心理学の要点
1.全体性の回復
2.無意識の補償、意識と無意識の相補性
3.無意識の補償の例
4.意識の構造
5.元型
6.自他の区別を超える
7.「自己(セルフ)」
8.自分の心の世界と外界の現象との関連性の認識が必要
第6章 ユング心理学--タイプ論
1.ユングのタイプ論
2.「外向-内向」2つの一般的態度
3.「思考・感情・感覚・直感」4つの心理機能
(1)思考・感情・感覚・直感
(2)思考による判断と感情による判断
(3)自分の中に取り入れるはたらき--感覚・直感
(4)思考
(5)感情
(6)感覚
(7)直感
4.意識と無意識の補償作用
第7章 アドラー心理学
1.はじめに
2.アドラー心理学の基礎~劣等感
3.トラウマはあるのか
4.ライフスタイルが人生を決める
5.ライフスタイルを変える
6.共同体感覚を身につける
7.共同体感覚は行為で実践するもの
8.共同体感覚は人間本来の生き方に目覚めること
9.人生の3つの課題
10.共同体感覚は宇宙まで
11. 勇気づけの心理学
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これまでの長年の心理学講座での教本を体系化して、「東西心理学総論教本」としてまとめました。現在、第1集~第7集まで発刊されています。
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東西心理学総論《第2集》
『人格の分析と改善 交流分析・愛着理論』
【目 次】
第1章 交流分析
1.交流分析の概要
2.5つの自我の状態(人格)
(1)CP(厳格な親)の自我状態:「厳しさ」
(2)NP(養育的な親)の自我状態:「優しさ」
(3)A(大人)の自我状態:「客観性」......12
(4)FC(自由な子ども)の自我状態:「素直な感情表現」
(5)AC(従順な子ども)の自我状態:「協調性」
3.エゴグラム ~自分の性格(自我状態)を知る~
(1)エゴグラムとは
(2)エゴグラムを読む
4.エゴグラムに基づいて自分を変える
(1)CP(厳格な親)を高くする
(2)NP(養育的な親)を高くする
(3)A(大人)を高くする
(4)FC(自由な子ども)を高くする
(5)AC(従順な子ども)を高くする
5.「基本的構え」について
(1)自他肯定
(2)自己肯定・他者否定
(3)自己否定・他者肯定
(4)自他否定
6.基本的構えの形成の過程
(1)養育者との関係
(2)「自他肯定」の形成
(3)「自己肯定・他者否定」の形成
(4)自己否定・他者肯定
(5)自他否定
7.基本的構えとエゴグラム
(1)基本的構えと典型的エゴグラム
(2)「自他肯定」の構えに自我状態を変化させていく
(3)本当の自己肯定とは?
8.自己変容のためのアプローチ
(1)自分のエゴグラムを読む
(2)自分の基本的構えを知る
(3)どうなりたいかを考える=目標設定
(4)目標達成の具体策の検討~変容のためのプログラム作り~
(5)変わることを妨げる力に打ち勝つこと
(6)各自我状態を高くする具体的方法
9.ストローク
(1)ストロークとは
(2)4つのストローク
10.交流パターンの分析
(1)相補的交流
(2)交叉的交流
(3)裏面的交流
11. ゲーム分析
(1)ゲームとは
(2)ゲームの種類
(3)なぜ、ゲームを演じるのか
(4)ゲームを回避する
12. 人生脚本
(1)人生脚本とは
(2)人生脚本の例
(3)脚本のでき方
(4)禁止令
(5)脚本の書き換え
<参考資料1> 勝海舟(麟太郎)の親子関係
<参考資料2> エゴグラム質問表
第2章 交流分析の日本的展開
1.はじめに
2.身体、自我、自然の分離
3.身体、自我、自然の統合
4.社会的存在としての自分と自然と一体の自分
5.「体験する自我」と「観察する自我=S」
第3章 愛着理論
1.愛着とは
(1)愛着とは何か
(2)愛着は生物学的な現象
(3)愛着は母子の相互関係
2.ボウルビィの愛着理論
(1)ホスピタリズム
(2)アカゲザルの実験
(3)母親との特別な結びつき「愛着」
(4)愛着は特定の人との関係
(5)イスラエルのキブツの例
3.愛着形成は1歳半まで
4.愛着のスタイル
(1)4つの愛着スタイル
(2)愛着のタイプを明らかにする観察実験
(3)愛着スタイルの特徴とその形成要因
(4)愛着のスタイルが、認知・認識・行動の鋳型となる
(5)愛着のスタイルは養育環境を客観的に知る方法
5.愛着障害に共通する特性
6.愛着と諸問題の関連
(1)摂食障害
(2)依存症
(3)うつ
(4)不安障害
(5)自殺企図
(6)発達障害
(7)攻撃性
(8)いじめ
(9)自立
7.独創的な創造性との関係 ~愛着の障害は創造性の源~
8.愛着形成に必要なもの
(1)アカゲザルの実験からわかること
(2)安全基地・・・避難場所
(3)養育者の接し方
9.愛着の生物学的メカニズム
(1)オキシトシン
(2)愛着障害に関連する遺伝子の変異 ~ドーパミンD4受容体遺伝子~
(3)セロトニン・トランスポーター遺伝子
(4)ミラーニューロン
10.愛着障害の克服
(1)親もしくは親代わりが安全基地となる
(2)メタ認知、振り返る力 ~メンタライジング~
(3)メンタライジングを高める方法
(4)自分が誰かの親代わりになる
(5)自分が自分の親となる
(6)全体に生かされていると感じること
11.最後に
第4章 人格形成に果たす父親の役割
1.はじめに
2.父親の役割
3.発達段階的にみた父親の役割
4.父親の不在(役割の欠如)の影響
(1)母親依存、母子不分離状態
(2)誇大な万能感と自己コントロールの欠如
(3)ストレスに弱くなる
(4)三者関係が苦手
(5)学業、社会での成功への影響
(6)子育ての問題
5.実際に父親が不在であるかないかより、父親像が重要
6.父親の存在が大き過ぎる場合
7.女性と父親
(1)父親の理想化と同一化
(2)過剰な自己犠牲
8.父親不在、マイナスの父親像の克服
(1)父親不在の影響の克服
(2)マイナスの父親像の克服
9.子どもは父母双方を愛したい
第5章 人は皆、多重の人格を持つ
1.人は誰でも、多重人格
2.人間はほぼ同じ心の要素を持っている
3.交流分析の人格理論
(1)CP=父親的な心「厳しさ」
(2)NP=母親的な心 「優しさ」
(3)A=大人の心 「客観性」
(4)FC=自由な子どもの心「素直な感情表現」
(5)AC=従順な子どもの心「協調性」
4.影の理論
(1)ペルソナ
(2)影
5.サブ・パーソナリティ(サイコシンセシス)
6.病理的な多重人格とは違う
7.仏教で説く十界および十界互具(じっかいごぐ)
8.まとめ
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東西心理学総論教本 《第3集》
『認知行動療法の系統 マインドフルネスから慈悲まで 仏教に近づく現代の心理療法』
認知行動療法とは、心理学の四大潮流の一つである行動主義心理学に属するもので、行動主義心理学以外の他の3つの潮流は、フロイトの精神分析学、マズローの人間性心理学、トランスパーソナル心理学です。
認知行動療法は、うつ病や双極性障害、パニック障害、不安障害、強迫性障害などさまざまな精神疾患の治療に活用されている心理療法の一つですが、特に精神疾患のない人にとっても生きやすくなるために役立ちます。思考や行動の癖を把握し、自分の認知・行動パターンを適正なものにしていくことで生活や仕事上のストレスを減らしていく方法です。
【目 次】
第1章 認知療法
1.はじめに
2.認知療法
(1)感情は現象をどう考えるかで決まる
(2)「心のくせ」「認知の歪み」「自動思考」
(3)スキーマ(=コア・ビリーフ、中核的な思い込み)
(4)認知療法の対象
(5)認知療法の手順
(6)思考と感情・気分との関係を知る
(7)「認知の歪み」の種類を知る ~認知の歪み10のパターン~
(8)自分の「認知の歪み」の傾向を知る ~自動思考を記録する~
(9)自分の「認知の歪み・心のくせ」を修正する
第2章 マインドフルネス認知療法
1.はじめに
2.マインドフルネス認知療法とは
3.マインドフルネス(認知療法)の効果
(1)自分自身と思考・感情の脱同一化が起こる・・・自分と思考・感情を同一視しない
(2)思考・感情の脱自動化
(3)リラクセーション効果によるストレス軽減
4.仏教の瞑想~サマタ(止)瞑想とヴィパッサナー(観)瞑想
5.従来の認知療法とマインドフルネス認知療法の併用
第3章 論理療法
1.ABC理論
2.健全な否定的感情と不健全な否定的感情
3.健全な否定的感情と不健全な否定的感情を分けるもの
4.D(Disputing):自己反論
間違った思い込みを健全で合理的な考えに変える
(1)現実的な反論(現実的にどうしていくのがいいのかという視点からの反論)
(2)合理的な反論(理に適った考え方からの反論)
(3)実利的な反論(利益・不利益の観点からの反論)
5.自己変革5つの考え方
6.主な非合理的な信念・考え方
7.自分を変えるために必要なその他のこと
8.論理療法はセルフヘルプを目指す
第4章 スキーマ療法
1.はじめに
2.認知療法
3.早期不適応的スキーマ
4.18の早期不適応的スキーマ
(1)第1の領域:人との関わりの断絶
(2)第2の領域:無能・無力な自分
(3)第3の領域:他者を優先し、自分を抑える
(4)第4の領域:物事を悲観し、自分や他人を追い詰める
(5)第5の領域:自己チュー、強い自己愛
5.早期不適応的スキーマの形成のされ方
(1)中核的感情欲求
(2)中核的感情欲求の傷つき
(3)5つの中核的感情欲求の傷つきが、5つの早期不適応的スキーマの領域
をつくる
6.反応モード
(1)反応モードとは
(2)4種類の反応モード
7.改善の方法
8.まとめ
第5章 アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)
第1部 理論編
1.ACTは、行動主義心理学の「第3世代」
2.ACT2つの柱
(1)つらい思考や感情に対する効果的な対処 ~マインドフルネス~
(2)マインドフルネスの効果
(3)本当に意味ある、価値ある人生を送るための行動
3.ACTはどのような人に向いているか
4.思考・感情と自分がぴったり張り付き融合した状態
5.6つのセラピー・プロセス ~価値ある行動への変化~
6.6つの病理的なプロセス
7.ACTは体験・実践型セラピー
第2部 実践編
1.脱フュージョン(思考を観察する)
(1)「『自分は~である』との考えを持っていることに気づいている」と
考える
(2)思考を葉っぱに乗せて流す
(3)思考を、流れる雲、空を飛んでゆく鳥、道を通り過ぎる車などと重ね
合わせ、自由に行き来させる
2.「今・ここ」との接触
(1)手の動きの瞑想
(2)呼吸の瞑想
3.アクセプタンス(心を開いて受容する)
4.観察する自己
(1)体をひじょうにゆっくり動かす
(2)ボディ・スキャン
(3)認識している自分を認識する
5.価値を見つける
(1)自分の死という視点から人生を考える
(2)質問を自分に問うてみる
6.価値に基づいた行動をとる
7.終わりに
第6章 セルフ・コンパッション(自分への慈悲)
1.はじめに
2.自信をつけるには
3.3つの感情制御システム
(1)脅威システム
(2)脅威システムのマイナスの側面
(3)動因と資源獲得のシステム
(4)充足とスージングのシステム
4.自分を傷つけるもの
(1)他人からの評価を気にする
(2)自己批判
5.思考・イメージが脳や体に影響を与える
6.自分への態度は変えられる ~セルフ・コンパッションへ
7.コンパッション(慈悲)とは何か ~慈悲の特性~
8.セルフ・コンパッションの誤解による批判
9.セルフ・コンパッションのための準備
(1)マインドフルネス
(2)充足とスージング・システムを発達させる
10.慈悲の心を発達させる
11.おわりに
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●東京本部教室(東京・横浜・埼玉・千葉)担当:細川美香
(東京教室以外に、横浜でもセミナー等を開催しています。)
住所:東京都世田谷区南烏山6-30-19 GSハイム烏山201
担当者携帯電話:080-2273-3588
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●仙台支部教室(東北・北海道地区)担当:宗形真紀子
(仙台教室のスタッフ・指導員が、札幌でも定期的に勉強会を開催しています。)
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●名古屋支部教室担当:山口雅彦
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●大阪支部教室(関西・中国地方)担当:山口雅彦
(大阪以外に、岡山でも上祐代表や指導員の勉強会を開催しています。)
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担当者携帯電話:090-6852-4929(山口)
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◎横浜での行事のお問い合わせについて
神奈川県・横浜方面でも行事(上祐代表のセミナー、勉強会、聖地巡り等)を行っています。
担当:広末晃敏
お問い合わせは、担当者携帯電話:080-6515-0369(広末)か、
メールアドレス:yokohamahikari@hikarinowa.net
の方へお願いいたします。
◎福岡での行事のお問い合わせについて
福岡・博多方面でも行事(上祐代表のセミナー、勉強会、聖地巡り等)を行っています。
担当:水野愛子
お問い合わせは、担当者携帯電話:080-6528-0369(水野)か、
メールアドレス:fukuoka@hikarinowa.net
の方へお願いいたします。
◎札幌での行事のお問い合わせについて
札幌(北海道)でも行事(上祐代表のセミナー、勉強会、聖地巡り等)を行っています。
担当:宗形真紀子
お問い合わせは、担当者電話:022-352-0562(宗形)か、
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の方へお願いいたします。
◎岡山(中国地方)での行事のお問い合わせについて
岡山でも行事(上祐代表のネットセミナー、勉強会)を行っています。
担当:山口雅彦
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◎ひかりの輪全般tokyo@hikarinowa.net
上祐史浩のセミナー・ネット参加、各種販売、サイトのご感想、ご要望などもお気軽にどうぞ。
【取材・広報・上祐史浩へのお問い合わせ】
◎広報担当(広末晃敏、宗形真紀子)
※こちらは、報道関係・取材・対談・出演・講演等のお申し込み窓口です
(ひかりの輪の行事への参加等へのお問い合わせは、上記の「教室一覧」
に記載の各地区の担当者にお願いいたします)
メール:koho@hikarinowa.net
携帯電話:080-6515-0369(広末)
*留守電の場合、お名前・ご連絡先を録音願います。折り返し速やかにご連絡します。
郵便:〒157-0062 東京都世田谷区南烏山6-30-19-206 ひかりの輪広報
◎上祐史浩個人メールアドレス:joyu@hikarinowa.net
※上祐史浩本人へのご相談、ご質問などはこちらまで
サイトのご感想・ご質問・ご意見、一般の方・元信者の方などの個人的なご相談も受け付けております。
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上祐史浩・ひかりの輪チャンネルを開設しました。
上祐史浩の出演・講演・対談・トークショー・講義・質疑応答・聖地レポなど、各種の動画が分かりやすく掲載されています。
ぜひ、チャンネル登録して、お楽しみください。
トップページ(「ホーム」)はこちらから
時系列順の動画(「動画」)はこちらから
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「上祐史浩:仏教・ヨーガ・心理学セミナー動画」ブログでは、「ひかりの輪」代表・上祐史浩の仏教・ヨーガ・心理学の講義動画をテーマ別にご紹介しています。
動画の内容は、心の安定・幸福、ストレスの解消、心身の健康、知力・体力・集中力の改善、人間関係の改善、自己実現などのために役立つ、仏教・ヨーガ・心理学の思想・実践をわかりやすく解説しているものです。
(なお、「ひかりの輪」は、宗教ではなく、特定の教祖・神・宗派は信仰していません。仏教・ヨーガ・現代心理学の思想と実践、健康法、瞑想法、心理療法などの東西の幸福の智恵、思想哲学を学ぶ教室です)
すでに数百回に上る上祐代表のセミナーでの講義動画を、テーマ別にカテゴリー分けして紹介しています。また、身近な悩みから高度な思想哲学まで、様々な質問に答えた質疑応答の動画も多数紹介しています。ご興味・ご関心のあるテーマから選んでご視聴になれます。
なお、テーマ別に分類してはいませんが、速報で時系列順に動画を見ることができる「上祐史浩・ひかりの輪」YouTubeチャンネルもありますのでご利用ください。ご登録いただくと便利です。
【上記の動画のテーマのご紹介(一部を抜粋)】
1.幸福と心の安定:仏教編
卑屈、劣等感、プライド、不安、恐怖、孤独、寂しさなどへの対処
心のコントロール、苦しみを乗り越える、願望の成就・成功・幸福の智恵
感謝の恩恵
2.幸福と心の安定:心理学編
ネガティブな感情への対処、身体から心をコントロールする実践法
マインドフルネス瞑想、生きる意味の心理学(ロゴセラピー)
日常の心の安定法、高齢化の苦しみへの対処、無差別殺人の心理の解説など
3.仏教の思想と実践
初期仏教の教え、仏教の根本思想:縁起・空、慈悲と四無量心
悟りの道、その他の仏教の教え
4.ヨーガの思想と実践
プラーナーヤーマ(呼吸法、調気法)、悟りと心身の健康
気の浄化の実践法、ヨーガの思想
5.その他
(1)ひかりの輪の「輪の思想(一元思想)」に関して
(2)宗教と科学
(3)これからの世の中について
(4)心理学講義
6.質疑応答:各種
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上祐代表は、以下の通り、さまざまなSNSで、最新のメッセージを発信しています。
ぜひご覧ください。
Twitter(ツイッター)
その時々のつぶやき(時事問題を含め)、上祐のひかりの輪の活動・講演・対談・出演のレポやご案内、皆様とのやり取りやQ&A
Facebook(フェイスブック)
その時々のつぶやき(日常生活・時事問題)、訪問した自然や聖地のレポ、上祐のひかりの輪の活動・講演・対談・出演のレポやご案内
上祐史浩オフィシャルサイト
講義・対談等の動画、メッセージ
上祐史浩オフィシャルブログ
上祐のひかりの輪の活動・講演・対談・出演のレポやご案内、数年前までの思想・時事問題のエッセイなど
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●東京本部教室(東京・横浜・埼玉・千葉)担当:細川美香
(東京教室以外に、横浜でもセミナー等を開催しています。)
住所:東京都世田谷区南烏山6-30-19 GSハイム烏山201
担当者携帯電話:080-2273-3588
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
東京・ブログご紹介ページ(写真・地図あり)へ
●仙台支部教室(東北・北海道地区)担当:宗形真紀子
(仙台教室のスタッフ・指導員が、札幌でも定期的に勉強会を開催しています。)
住所:宮城県仙台市宮城野区東仙台5丁目-30-23
窓口電話 :022-707-3420
メールアドレス:sendai@hikarinowa.net
仙台・札幌ブログご紹介ページへ
●名古屋支部教室担当:山口雅彦
住所:愛知県岩倉市本町北門前23-4
担当者携帯電話:090-6852-4929
メールアドレス:nagoya@hikarinowa.net
名古屋・ブログご紹介ページ(写真あり)へ
●大阪支部教室(関西・中国地方)担当:山口雅彦
(大阪以外に、岡山でも上祐代表や指導員の勉強会を開催しています。)
住所:大阪府東大阪市箱殿町5-17 山口方
担当者携帯電話:090-6852-4929(山口)
メールアドレス:osaka@hikarinowa.net
大阪・ブログご紹介ページへ
◎横浜での行事のお問い合わせについて
神奈川県・横浜方面でも行事(上祐代表のセミナー、勉強会、聖地巡り等)を行っています。
担当:広末晃敏
お問い合わせは、担当者携帯電話:080-6515-0369(広末)か、
メールアドレス:yokohamahikari@hikarinowa.net
の方へお願いいたします。
◎福岡での行事のお問い合わせについて
福岡・博多方面でも行事(上祐代表のセミナー、勉強会、聖地巡り等)を行っています。
担当:水野愛子
お問い合わせは、担当者携帯電話:080-6528-0369(水野)か、
メールアドレス:fukuoka@hikarinowa.net
の方へお願いいたします。
◎札幌での行事のお問い合わせについて
札幌(北海道)でも行事(上祐代表のセミナー、勉強会、聖地巡り等)を行っています。
担当:宗形真紀子
お問い合わせは、担当者電話:022-352-0562(宗形)か、
メールアドレス:sendai@hikarinowa.net
の方へお願いいたします。
◎岡山(中国地方)での行事のお問い合わせについて
岡山でも行事(上祐代表のネットセミナー、勉強会)を行っています。
担当:山口雅彦
お問い合わせは、担当者携帯電話:090-6852-4929(山口)か、
メールアドレス:osaka@hikarinowa.net
の方へお願いいたします。
◆その他お問い合わせ
◎ひかりの輪全般tokyo@hikarinowa.net
上祐史浩のセミナー・ネット参加、各種販売、サイトのご感想、ご要望などもお気軽にどうぞ。
【取材・広報・上祐史浩へのお問い合わせ】
◎広報担当(広末晃敏、宗形真紀子)
※こちらは、報道関係・取材・対談・出演・講演等のお申し込み窓口です
(ひかりの輪の行事への参加等へのお問い合わせは、上記の「教室一覧」
に記載の各地区の担当者にお願いいたします)
メール:koho@hikarinowa.net
携帯電話:080-6515-0369(広末)
*留守電の場合、お名前・ご連絡先を録音願います。折り返し速やかにご連絡します。
郵便:〒157-0062 東京都世田谷区南烏山6-30-19-206 ひかりの輪広報
◎上祐史浩個人メールアドレス:joyu@hikarinowa.net
※上祐史浩本人へのご相談、ご質問などはこちらまで
サイトのご感想・ご質問・ご意見、一般の方・元信者の方などの個人的なご相談も受け付けております。
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一つ目は、平日におこなう数時間ほどの勉強会・講座です。具体的には、毎週水曜日の夜と木曜日の午前を中心として行う、上祐史浩による「仏教・ヨーガ勉強会」・「心理学講義」・「悟りのヨーガ瞑想講座」です。これは、会員の方に限らず、一般の方も参加することができます。
この時間帯は、①水曜夜の勉強会・講義・講座は、夜7時半から夜9時半ほどまで、②木曜、午前の勉強会は、朝10時半から2時間ほど行っています。
水曜日の勉強会は配信を行いますが、木曜日の勉強会は配信はないため、その点はあらかじめご了承ください。
なお、東京では、月1度の都心の一般会議室で、上祐による仏教・ヨーガ・心理学をテーマとしてセミナーを開催していますがが、これに参加が難しいという方にも、上記の東京本部教室での勉強会・講座をご利用いただいています。
◆2月
7日(水)19時半~ 悟りのヨーガ瞑想講座
8日(木)10時半~ 仏教・ヨーガ・心理学勉強会(配信なし)
14日(水)19時半~ 東西心理学講義「愛着理論」
15日(木)都内聖地巡り
21日(木)19時半~ 仏教・ヨーガ・心理学勉強
22日(木)10時半~ 仏教・ヨーガ・心理学勉強会(配信なし)
25日(日)13時~ 仏教・心理学セミナー(都心会議室)
28日(水)19時半~ 東西心理学講義「孤独問題の心理学」
「孤独問題の心理学」とは
「社会全体のつながりが希薄化している中で、新型コロナの影響などもあり、孤独・孤立の問題がより一層顕在化していて、孤独は、現代社会において重要な問題になっています。
イギリスでは2018年1月、「孤独担当相」が儲けられました。日本でも2021年、内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」が設置され、緊急に対処すべき課題であるという認識が世界に広がっています。
孤独のリスクは、1日たばこを15本吸うことと匹敵し、心疾患リスクを29%上げ、アルツハイマーが2,1倍に、という驚きべき内容です 講義では、孤独の状況の実態、孤独の心身に与える影響、孤独になる要因、そして解決法を提示していきます。」
※一部の予定は変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や一定数の参加者が集まらない場合など)、参加ご希望の場合は、事前に団体の教室・指導員までご確認ください。
参加料金3000円
それぞれの内容は以下の通りです。
◆仏教・ヨーガ勉強会
勉強会は、2時間程度、仏教・ヨーガの思想と実践の講義、ならびに実習(ヨーガや瞑想など)を行います。講義では、現代心理学の思想・実践(心理療法など)を紹介する場合もあります。ヨーガは初心者の方でも簡単にできるものですのでご安心ください。
また、その中で、質疑応答も行いますが、上祐の質疑応答は、参加者の方のご質問に応じて臨機応変に行われ、勉強会の醍醐味の一つとなっています。さらに、事後には、希望者の方に、参加者の懇親会や、上祐や指導員による個人面談・相談の機会を設けています。
講義のテーマ:主なテーマは、以下の通りです。
1.苦しみを和らげ、真の幸福に近づく仏教哲学・心理学・瞑想法
2.自己の成長・人生の成功のための哲学と実践法
3.心身の若さ・健康・悟りのためのヨガ気功の理論や実践法
4.最近の社会の問題と今後の社会のあるべき方向性
◆東西心理学講義の内容の概略
月一回は、上祐と山口指導員(全米ヒプノセラピー協会認定セラピスト・ひかりの輪名古屋教室指導員)による対談形式による心理学講義が行われます。
仏教の悟りの哲学は高度な心理学・心理療法ですが、この講義では、現代の西洋の心理学を中心として、それと共通する仏教の心理学を加えて解説するという独自のものとなっています。
2019年の8月からひかりの輪の心理学講義が新しくなりました。詳しくはこちらをご覧ください。
◆悟りのヨーガ瞑想講座の内容
悟りの状態(=真の自分の目覚め)に近づくことで、様々な苦しみを乗り越えることができます。この講座は、悟りに近づくための仏教・ヨーガの瞑想・行法を総合的に学習・実践するものです。これらの瞑想・行法に熟達した上祐代表をはじめ、ひかりの輪の指導員が提供します。
悟りが深まると、心が、安定して広く暖かい状態になり、物事を正しく見る力(智慧)が生じ、心身の健康と長寿、良い人間関係といった、様々な幸福をもたらします。
悟りを得る重要な手段が瞑想です。本講座では、仏教の瞑想(無我・四念処)や、ヨーガの瞑想(梵我一如・宇宙意識)などを解説・指導します。また、オリジナルの瞑想として、悟りの教えを凝縮した簡潔な読経型の瞑想法も指導します。
さらに、瞑想と共に、悟りを助けるのがヨーガの行法です。本講座では、奥深いヨーガの理論を学び、基本的なヨーガから、本場のヒマラヤの高度なヨーガ行法・霊的なヨーガまで学ぶことができます。
※直接参加できない方のためのネット参加のお勧め
ひかりの輪では、全国各地でセミナーを行っておりますが、諸事情のため会場まで直接ご来場が難しい方でも、インターネット会議システム「Zoom」を使って、全国どこからでも、ご自宅からでも、ご参加いただくことができます。
「Zoom」は双方向通信が可能なシステムですので、講義を聞くばかりではなく、上祐代表との質疑応答や、講義後の個人面談も可能です。会場にお越しいただくのと変わりない会話のやりとりができます。
また、参加料金は、来場参加より500円引きと、お得になっています。
ご自宅近くのセミナーの開催にはまだ日のある方や、近くにセミナー会場がない地域の方、新型コロナにより来場参加に心配のある方、その他お忙しい方など、多くの方にご利用いただいております。
なお、「Zoom」でのご参加の際には、画面上にお顔や実名を出していただく必要もありませんので、どうぞお気軽にご参加ください(ただし初参加の方に限って、最初に担当スタッフがZoomで個別にご挨拶と確認をさせていただきますので、ご了承ください)。
皆様のご参加をお待ちしています。
◆お問い合わせ
東京本部教室
住所:東京都世田谷区南烏山6-30-19-201
担当:細川美香
担当者携帯電話:080-2273-3588
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
以下は、本セミナー、上祐史浩、ひかりの輪などに関連するHPの情報ですので、よろしければご覧ください(クリックしていただくご覧いただけます)。
●セミナー等に参加された一般・識者の方の声:雰囲気を感じていただけます。
●ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
●プログラムと参加料金のご紹介:全て適価で運営、安心してご参加ください。
●団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
●団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆参加料金の減免:経済的な事情のある方に
学生・障害者・失業などの経済的事情がある方などに、料金を減免させていただく場合がありますので、お問い合わせください。
◆上祐史浩・ひかりの輪YouTube
上祐代表の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
◆セミナー・勉強会にご参加にいただく上のお知らせとご注意
1.上記の通り、本セミナー(勉強会)は、会員・一般の方を問わずどなたでもご参加いただけます。また、当団体は入会なしで学ぶことができ、参加者の半数は非会員の方です。イベントにおいて、入会勧誘は行っていません、お気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。
2.初めてご参加を希望される方は、必ず事前に当方にご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.また、本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前にご連絡くださるようお願い申し上げます。
4.代表との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
5.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
6.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
7.本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
(1)感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
(2)ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。
なお、下記の通り、ヨーガは、免疫力を含めた健康の増進に役立つという多くの研究報告がありますので、ご紹介します。
①「カウンセリング研究」学会誌論文
②「国際行動医学会」論文
③「大阪経大論集」研究論文
④「社会医学研究」研究報告論文
⑤ 早大助教授の研究:風邪・インフルの予防
⑥ 厚生労働省HP・肺結核
⑦ 厚生労働省HP・HIV
⑧ 米国ハーバード大・メディカルスクールの研究
⑨ MERCOLA 自分で管理する健康づくり
※ご注意:上記はヨーガの実践がコロナウイルス感染防止を保証するものではありません。
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現代社会を幸福に生きるために役立つ安定した心、心身の健康、知性や集中力、自己実現や人間関係を改善するノウハウ・秘訣を学びます。実際の経験にも裏付けられた、仏教・ヨーガ等の伝統の智恵や、心理学・脳科学・医学等の最新科学の知見の結晶です。
様々な苦しみ・ストレス・悩みの解決法から、若さと健康・長寿・免疫力強化の秘訣、仕事・人生の成功に役立つ知性・集中力・直観力、良い人間関係を培う方法、さらには、悟りの境地に近づく道程まで、その思想と具体的な実践法をわかりやすく解説します。
宗教では一切なく、予備知識も不要で、どなたでも参加いただくことができます。ご希望の方には、無料で上祐との個人相談やオリジナル教本の贈呈も致します。初回参加費は3000円です(2回目以降3500円)。
毎回、主に神奈川方面・首都圏の多くの一般の皆様にご参加いただいております。お気軽にお申込み・お問い合わせください。
◆セミナーの概要・構成
①講義
心の安定・強さ、心身の健康、知性・集中力・人間関係の改善・自己実現の力を高める仏教・ヨーガ・心理学・脳科学の知恵に関する講義です。それは人類の歴史の流れに基づいた今後21世紀の思想の方向性も示すものでもあります。
②健康法・瞑想法の実習
どなたでもできて効果の高いヨーガや医学の体操・姿勢法・呼吸法の解説と実習です。ストレス・不安・怒りを静め、心身の健康、知性・集中力の増大、人間関係の改善に役立つものです。
③質疑応答
講義では、参加者の皆さんからの質疑応答を逐次行います。また、個人的な質問がある方は、下記の無料の個人相談の際にも行うことができます。
④個人相談・教本贈呈など
講義・実習後に、ご希望の方には、無料で上祐との個人相談・面談の機会を設けております。また、ひかりの輪のスタッフ・他の参加者との懇談の機会もございます。お気軽のご参加ください。また、ご希望の方には、上祐・ひかりの輪のオリジナル教本(下記に写真)の贈呈もいたします。
なお、繰り返しになりますが、ひかりの輪は学習教室であって、宗教では一切ありません。講義の中には、心理学や脳科学の知識ともに、仏教やヨーガの思想の学習や、簡単なリラクセーション・瞑想法の実習が含まれますが、特定の神仏・経典・教団への信仰の推奨を含め、宗教活動は一切ありません。安心してお気軽にご参加いただけます。
また、専門的な知識も必要なく、一般の方にもわかりやすく語られます。そのため、多くの一般の参加者の方から、「目からうろこが落ちた」、「心が落ち着いた」、「自分の問題の突破口が見つかった」など、大変好評をいただいております。 ひかりの輪は、会員にならなくても学ぶことができますので、その点もご安心ください。
◆セミナーの日時・場所・参加費・特典
・日時
2024年1月20日(土)19:00~21:45頃(事後に個人面談等も)
(※開始は19:00ですが、会場での受付・ご案内の都合上、
開始10分前の18:50までにお越しください)
・場所
横浜市内の一般会議室で
(※会議室は横浜駅からの徒歩約5分ですが、具体的な場所は、
下記までお問い合わせください)
・参加費
初回:3000円 ※2回目以降:3500円
※参加料金のお支払いは原則として前払いとなります(当団体から指定させていただく口座への銀行振込をお願いしております)。
当日になって参加を希望されることも可能ですが、まず事前に、空席の有無など、参加の可否のご確認のために、下記の担当者までお問い合わせください(当日の場合、お問い合わせは電話でいただくのが確実です)。ご参加が可能な場合、参加料金のお支払いは、当日のプログラムの開始前(会場にて)となります。
※心身障碍者の方や、経済上の理由等がおありの方には、割引料金の用意がありますので、ご相談ください。
※なお、1月20日の次の横浜でのセミナーは、2月17日(土)19:00~を予定しています。それ以降はひかりの輪のHPの長期予定をご覧ください。
◆ネット参加のお勧め
諸事情でご来場しにくい方に、講義をネット会議室システム(Zoom)でご視聴いただくことができます。質疑応答や講義後の個人面談も可能です。
参加料金は、来場参加より500円引きとお得になっています(初めての方は、事前の本人確認の手続きが必要です)。
ご自宅近くのセミナーの開催にはまだ日のある方や、近くにセミナー会場がない地域の方、新型コロナにより来場参加に心配のある方、その他お忙しい方など、多くの方にご利用いただいております(今回の横浜でのセミナー以外にも、全国各地のセミナーに、どこからでもネットでご参加いただくことができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください)。
以下は、本セミナー、上祐史浩、ひかりの輪などに関連するHPの情報ですので、よろしければご覧ください(クリックしていただくご覧いただけます)。
●セミナー等に参加された一般・識者の方の声:雰囲気を感じていただけます。
●ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
●プログラムと参加料金のご紹介:全て適価で運営、安心してご参加ください。
●団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
●団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆上祐史浩・ひかりの輪YouTubeチャンネル
上祐史浩の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
◆セミナーにご参加にいただく上のお知らせとご注意
1.上記の通り、本セミナー(勉強会)は、会員・一般の方を問わずどなたでもご参加いただけます。また、当団体は入会なしで学ぶことができ、参加者の半数は非会員の方です。イベントにおいて、入会勧誘は行っていません、お気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。
2.初めてご参加を希望される方は、必ず事前に当方にご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.また、本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前にご連絡くださるようお願い申し上げます。
4.上祐史浩との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
5.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
6.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
7.本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
①感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
②ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。
なお、下記の通り、ヨーガは、免疫力を含めた健康の増進に役立つという多くの研究報告がありますので、ご紹介します。
①「カウンセリング研究」学会誌論文
②「国際行動医学会」論文
③「大阪経大論集」研究論文
④「社会医学研究」研究報告論文
⑤早大助教授の研究:風邪・インフルの予防
⑥厚生労働省HP・肺結核
⑦厚生労働省HP・HIV
⑧米国ハーバード大・メディカルスクールの研究
⑨MERCOLA 自分で管理する健康づくり
※ご注意:上記はヨーガの実践がコロナウイルス感染防止を保証するものではありません。
現代社会を幸福に生きるために役立つ安定した心、心身の健康、知性や集中力、自己実現や人間関係を改善するノウハウ・秘訣を学びます。実際の経験にも裏付けられた、仏教・ヨーガ等の伝統の智恵や、心理学・脳科学・医学等の最新科学の知見の結晶です。
様々な苦しみ・ストレス・悩みの解決法から、若さと健康・長寿・免疫力強化の秘訣、仕事・人生の成功に役立つ知性・集中力・直観力、良い人間関係を培う方法、更には、悟りの境地に近づく道程まで、その思想と具体的な実践法をわかりやすく解説します。
宗教では一切なく、予備知識も不要で、どなたでも参加いただくことができます。ご希望の方には、無料で上祐との個人相談やオリジナル教本の贈呈も致します。
初回参加費は3000円です(2回目以降3500円)。
毎回、多くの一般の皆様にご参加いただいております。
お気軽にお申込み・お問い合わせください。
①講義
心の安定・強さ、心身の健康、知性・集中力・人間関係の改善・自己実現の力を高める仏教・ヨーガ・心理学・脳科学の知恵に関する講義です。それは人類の歴史の流れに基づいた今後21世紀の思想の方向性も示すものでもあります。
②健康法・瞑想法の実習
どなたでもできて効果の高いヨーガや医学の体操・姿勢法・呼吸法の解説と実習です。ストレス・不安・怒りを静め、心身の健康、知性・集中力の増大、人間関係の改善に役立つものです。
③質疑応答
講義では、参加者の皆さんからの質疑応答を逐次行います。また、個人的な質問がある方は、下記の無料の個人相談の際にも行うことができます。
④無料の個人相談・面談
講義・実習後に、ご希望の方には、無料で上祐との個人相談・面談の機会を設けております。また、ひかりの輪のスタッフ・他の参加者との懇談の機会もございます。お気軽のご参加ください。
⑤初参加の方への教本贈呈の特典
また、初めて参加される方で、ご希望の方には、上祐・ひかりの輪のオリジナル教本(下記に写真)をどちらか1冊贈呈いたします。
なお、繰り返しになりますが、ひかりの輪は学習教室であって、宗教では一切ありません。講義の中には、心理学や脳科学の知識ともに、仏教やヨーガの思想の学習や、簡単なリラクセーション・瞑想法の実習が含まれますが、特定の神仏・経典・教団への信仰の推奨を含め、宗教活動は一切ありません。
安心してお気軽にご参加いただけます。同様に、ひかりの輪は、会員にならなくても学ぶことができますので、その点もご安心ください。
また、専門的な知識も必要なく、一般の方にもわかりやすく語られます。そのため、多くの一般の参加者の方から、「目からうろこが落ちた」、「心が落ち着いた」、「自分の問題の突破口が見つかった」など、大変好評をいただいております。
※本セミナーの予定は、変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や一定数の参加者が集まらない場合などの中止や時間変更など)、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願いいたします。
※参加料金のお支払いは原則として前払いとなります(当団体から指定させていただく口座への銀行振込をお願いしております)。当日になって参加を希望されることも可能ですが、まず事前に、空席の有無など、参加の可否のご確認のために、下記の担当者までお問い合わせください(当日の場合、お問い合わせは電話でいただくのが確実です)。
ご参加が可能な場合、参加料金のお支払いは、当日のプログラムの開始前(会場にて)となります。
◆ネット配信によるご参加のお勧め
諸事情でご来場しにくい方は、講義をネット会議室システム(Zoom)でご視聴いただくことができます。質疑応答や講義後の個人面談も可能です。参加料金は、来場参加より500円引きとお得になっています(初めての方は、事前の本人確認の手続きが必要です)。ご自宅近くのセミナーの開催にはまだ日のある方や、近くにセミナー会場がない地域の方、その他お忙しい方など、多くの方にご利用いただいております(今回の福岡でのセミナー以外にも、全国各地のセミナーに、どこからでもネットでご参加いただくことができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください)。
最後に、以下は本セミナー、上祐史浩、ひかりの輪などに関連するHPの情報です。よろしければご覧ください(クリックしていただくとご覧いただけます)。
◆セミナー等に参加された一般・識者の方の声:雰囲気を感じていただけます。
◆ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
◆学習システム・教材・料金等のご案内:全て適価で運営、安心してご参加ください。
◆団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
◆団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆上祐史浩・ひかりの輪チャンネル:上祐史浩の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
2.初めてご参加を希望される方は、必ず事前に当方にご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.また、本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前にご連絡くださるようお願い申し上げます
4.上祐史浩との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
5.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
6.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
7.本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
①感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
②ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。
なお、下記の通り、ヨーガは、免疫力を含めた健康の増進に役立つという多くの研究報告がありますので、ご紹介します。
①「カウンセリング研究」学会誌論文
②「国際行動医学会」論文
③「大阪経大論集」研究論文
④「社会医学研究」研究報告論文
⑤早大助教授の研究:風邪・インフルの予防
⑥厚生労働省HP・肺結核
⑦厚生労働省HP・HIV
⑧米国ハーバード大・メディカルスクールの研究
⑨MERCOLA 自分で管理する健康づくり
※ご注意:上記はヨーガの実践がコロナウイルス感染防止を保証するものではありません。
]]>
テーマは、
池田大作氏死去!解散命令の統一教会!
激震走る宗教界に関して、創価学会・幸福の科学・オウムの元教団幹部と宗教ジャーナリストが集合して白熱討論します。
池田氏後の創価学会と公明党を始め、統一教会、幸福の科学、アレフ(旧オウム)、今後の宗教界と政治はいったいどうなるのか?
池田氏・幸福・統一に纏わるオウム真理教時代の秘話も全て公開。
カリスマ去った今後の宗教界の今後を展望します!
出演:
・上祐史浩(元オウム真理教幹部、ひかりの輪代表)
・宏洋(俳優・映画監督、「カルト宗教から国民を守る党」代表、幸福の科学元教祖長男、新刊『神になりたかった男 〜回想の父・大川隆法〜』幻冬舎より発売中)
・安藤よしひで(創価学会「被害者の会」代表、創価3世)
・小川寛大(雑誌「宗教問題」編集長、宗教ジャーナリスト:※リモート出演の可能性大)
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▶視聴チケット¥2000(アーカイブ1週間配信)
▶会場閲覧チケット
メール予約¥2,500 / 当日¥3,000(共に1オーダー必須(¥600以上))
来場観覧&ネット配信のお申し込みはこちら(お店のHP)をご覧ください。
・池田大作氏死去、いったいどうなる?今後の創価学会と公明党、自公政権?
・創価3世・創価学会「被害者の会」代表で、現場の内情を知る元青年部幹部の安藤よしひでが明かす、学会・公明党の最新情報と今後の展望。創価学会がカルト化する可能性を警告、世間が思うより危険な創価学会!
・麻原・オウムの池田大作氏と創価学会・幸福の科学の批判と攻撃の過去、統一教会を含めた4教団の因縁・絡み・秘話を全面公開!
・宗教法人解散命令請求の統一教会はどうなるか?
誤解されている解散命令の実態、その限界・弊害を暴露、資産隠しの可能性の嘘と本当、地下化・跳ね返りの可能性?
先例のオウム真理教の体験を全て解説!
・教祖急逝で大混乱中の、幸福の科学、再発防止処分で活動大幅規制のアレフ(旧オウム)は崩壊の危機か?その最新情報と今後の見通しを解説 !
・昭和平成のカリスマ教祖は全て去った今、どうなる今後の日本の宗教と政治と社会?
]]>1月の岡山での上祐史浩(ひかりの輪代表)のネット勉強会のご案内です。
本セミナーでは、現代社会を生き抜くための強く安定した心・体・知性を培うノウハウ・秘訣を語ります。それは、上祐史浩の経験に裏付けられた、仏教・ヨーガ等の伝統の智恵や、心理学・脳科学・医学等の最新科学の知見の結晶です。
様々な苦しみ・ストレス・悩みの解決法から、若さと健康・長寿の秘訣、仕事・人生の成功に役立つ知性・集中力・直観力を培う方法、深く安定し広がった意識=悟りの境地に近づく道まで、その思想と具体的な実践法をわかりやすく解説します。
様々な変化・競争・不安を抱えた現代を生き抜くための心身の力を強め、新型コロナ感染症等を予防する免疫力の強化にも役立ち、皆さんの心身の健康を守ります。
なお、ひかりの輪は学習教室であって、宗教では一切ありません。講義の中には、心理学や脳科学の知識と共に、仏教やヨーガの思想の学習や、簡単なリラクセーション・瞑想法の実習が含まれますが、特定の神仏・経典・教団への信仰の推奨を含め、宗教活動は一切ありません。安心してお気軽にご参加いただけます。
また、専門的な知識も必要なく、一般の方にも分かりやすく語ります。そのため、多くの一般の参加 者の方から、「目からうろこが落ちた」、「心が落ち着いた」、「自分の問題の突破口が見つかった」など、大変好評をいただいております。 なお、ひかりの輪は、会員にならなくても学ぶことができます。
また、講義の中では、参加者の皆さんの理解を助けるための質疑応答が行なわれます。更に講義後に、ご希望の方に、個人面談・相談(代表ならびに指導員による)も行ないます。講義の内容に限らず、皆さん個人のご質問・ご相談にも、お答えいたします。ご機会、ご関心のある方は、ぜひご参加ください!
①講義
心の安定・強さ、心身の健康、知力・集中力、人間関係を改善する仏教・ヨガ・心理学・幸福学・脳科学の思想に基づいた総合的な幸福の知恵の学習。及び今後21世紀の思想のあるべき方向性のお話。
②健康法・瞑想の実習
どなたでもできるヨーガや医学の体操法・姿勢法・呼吸法・瞑想法の解説と実習。心身の健康、体調不良・ストレスの解消・疾患の予防・免疫力の増強に役立ち、心の安定・平安・集中力・知性・人間関係の改善に役立ちます。
③質疑応答
参加者の皆さんからの何でも質疑応答です。個人的なご質問は、下記の無料の個人面談・相談の際にも可能です。
④個人相談・教本贈呈
講義・実習後に、ご希望の方には、無料の個人面談・相談、スタッフ・他の参加者との懇談の機会を設けております。
1月24日(水)
19:30~22:00
場所:岡山市内一般会議室
参加費:初回3000円(2回目以降3500円)
※本セミナーは、参加希望者が一定人数未満の場合は、中止またはZoom(インターネット会議システム)による開催となります。その他、天候・交通等の諸原因による日程・時間の変更が生じる場合もありますので、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願い申し上げます。なお、参加される方は、開始時間の15分前までにお越しくださるようお願いします。
※参加料金のお支払いは原則として前払いとなります(当団体から指定させていただく口座への銀行振込)。 当日になって参加を希望されることも可能ですが、まず事前に、参加の可否を当団体担当者にお問い合わせください(当日の場合、お問い合わせは電話でいただくのが確実です)。もし参加可能な場合、参加料金のお支払いは、当日のプログラムの開始前となります。
諸事情でご来場しにくい方に、講義をネット会議室システム(Zoom)でご視聴いただくことができます。質疑応答や講義後の個人面談も可能です。 参加料金は、来場参加より500円引きとお得になっています(初めての方は、事前の本人確認の手続きが必要です)。ご自宅近くのセミナーの開催にはまだ日のある方や、近くにセミナー会場がない地域の方、新型コロナにより来場参加に心配のある方、その他お忙しい方など、多くの方にご利用いただいております。
初参加の方で、ご希望の方には、無料で上祐(やひかりの輪の指導員)の個人相談・面会の機会を設けております(ご希望はこのお知らせの末尾の注意事項をご覧下さい)。また、ひかりの輪のオリジナル教本の贈呈をいたします。
『ひかりの輪教本特集』を贈呈いたします。
以下は本セミナーと団体に関連してHP等に掲示させていただいている情報です。
◆セミナー等に参加された一般・識者の方の声
◆ひかりの輪のご紹介:宗教ではなく学習教室。団体を分かりやすくご説明。
◆プログラムと参加料金のご紹介:全て適価で運営、安心してご参加ください。
◆団体の活動規定:適切な活動のための日弁連の指針に沿っています。
◆団体の改革:過去の反省に基づき、団体を抜本的に改革しました。
◆上祐史浩・ひかりの輪チャンネル:上祐史浩の講義および「ひかりの輪(代表:上祐史浩)」 関連の動画をご紹介しています。ぜひ、ご視聴ください。
●大阪教室担当:山口雅彦
住所:大阪府東大阪市箱殿町5-17山口方
携帯電話:090-6852-4929(山口)
メールアドレス:osaka@hikarinowa.net
大阪・ブログご紹介ページへ
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◆セミナーに関するその他のお知らせとご注意
1.このセミナー(勉強会)は、会員・一般の方を問わずどなたでもご参加いただけます。当団体は入会なしで学ぶことができ、参加者の半数は非会員の方です。イベントにおいて、入会勧誘は行っていません、お気軽にお問い合わせ、ご参加下さい。
2.初めてご参加を希望される方は、事前に下記まで、ご連絡くださいますようお願い致します。その際に、教室の場所、当日のプログラム、その他の注意事項をご案内をいたします。
3.代表との個人面談をご希望の方は、あらかじめ、ご要望ください。
4.なお、イベントの参加は、あらゆる法規の順守を前提としています。イベント中の無許可の写真撮影・録音・録画・その他プライバシー侵害等にあたる行為は違法ですので、固くお断りしておりますので、よろしくご了解下さい。
5.ご参加をお断りする場合 ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
※ご注意:本イベントでのコロナウイルス感染防止の対策のご説明
1.感染症等の症状のある方には、来場を自粛をお願いするとともに、ネットによる参加をお勧めしております。講義を生中継配信でご視聴いただく共に、双方向のビデオ通話(ラインなど)ないし電話で質疑応答等も行うことが出来ます。
2.ご来場いただく皆様に、①手の消毒、②うがい、③マスクの着用を推奨しお願いしております。また、スタッフが、会場の要所を事前に消毒し、室内を換気しております。
なお、下記の通り、ヨーガは、免疫力を含めた健康の増進に役立つという多くの研究報告がありますので、ご紹介します。
①「カウンセリング研究」学会誌論文
②「国際行動医学会」論文
③「大阪経大論集」研究論文
④「社会医学研究」研究報告論文
⑤早大助教授の研究:風邪・インフルの予防
⑥厚生労働省HP・肺結核
⑦厚生労働省HP・HIV
⑧米国ハーバード大・メディカルスクールの研究
⑨MERCOLA 自分で管理する健康づくり
※ご注意:上記はヨーガの実践がコロナウイルス感染防止を保証するものではありません。
]]>当団体は、すでに麻原の影響から脱却し、麻原の教えに反対する活動をしてきましたので、更新決定は不当と考えます(詳細は以下の「※参考資料1・2」もご参照ください)。
その不当性は、近日中に提起する予定の行政訴訟(取消請求訴訟)で訴えていく所存です。
-------------------------------------------------------------------------
※参考資料1(オウム時代の反省・清算と外部の評価)
これまでの当団体のオウム時代の反省・清算と外部の評価についてまとめた以下の記事をご参照ください。
・『ひかりの輪のオウム時代の反省・清算と外部の評価』
-------------------------------------------------------------------------
※参考資料2(公安調査庁による観察処分の不当性)
ひかりの輪は、「脱麻原」「反麻原」の改革を進めた結果、オウム真理教でないことは明らかですが、これまで公安調査庁はオウム後継団体であると主張して観察処分を行ってきました。その不当性をご説明する記事をご紹介します。
1,ひかりの輪はオウム真理教を脱却しています
ひかりの輪は、公安調査庁が主張するようなオウム真理教(以下「オウム」と略記します)の後継団体ではありません。逆に、オウムからの脱却を果たし、オウムに反対している団体です。
そもそも後継団体というためには、オウムの教祖・麻原彰晃が作ったオウムの教義を信奉し、その教義を広めるための活動をしていなければならないはずです。
しかし、ひかりの輪には、「麻原を個人崇拝し、殺人を肯定するという特徴を有するオウムの教義」などは、一切存在しておらず、逆にその危険性や過ちを強く訴えています。
そして、オウムの教義をいまだに流布しているオウムの後継団体アレフの活動を阻止すること等によって、オウムの教義の流布を防いでいるのです。
この経緯については、以下の記事をご覧ください。
・「脱麻原・脱オウムの諸改革」
・「反麻原・反オウム(アレフ)の諸活動」
2,現に、2017年には、東京地方裁判所が、公安調査庁の主張を否定して、ひかりの輪への観察処分を取り消す判決を出したことがあります。
3,さらに、オウム問題を専門に研究してきた著名な識者が、観察処分の取消し判決を支持する見解を公表しています。
4,それでも公安調査庁や東京高裁は、観察処分を是認する見解を示していますが、それが不当であることは以下の通りです。
・観察処分を是認した東京高裁判決の不合理さ
・公安調査庁のHPでの主張の誤り
5,そして、現に、2022年には、アメリカ国務省も、オウム真理教の「外国テロ組織」指定を解除しています。
これらのことからも、ひかりの輪に対する公安調査庁の観察処分が不当であることは明らかなのですが、ひかりの輪としては、よりいっそう、誤解の払拭に努めていきたいと考えております。
]]>これにより、当団体発足後の被害者賠償金のお支払いは、以下の通りとなりました。
・2007年 6月13日 200万円
・ 同年 9月26日 200万円
・2008年 3月20日 200万円
・ 同年 7月 9日 200万円
・ 同年10月 2日 200万円
・ 同年12月26日 200万円
・2009年 4月14日 100万円
・ 同年 5月 7日 40万円
・ 同年 7月 8日 60万円
・ 同年10月 2日 50万円
・ 同年12月 6日 50万円
・2010年 3月17日 75万円
・ 同年 6月30日 58万7961円
・ 同年 8月 4日 17万円
・ 同年 8月30日 50万円
・ 同年10月12日 50万円
・2011年 1月 1日 50万円(2010年度分として)
・ 同年 5月28日 13万3500円
・ 同年 6月30日 12万2593円
・ 同年 7月20日 75万円
・ 同年 9月 6日 50万円
・ 同年10月 7日 75万円
・ 同年11月11日 75万円
・2012年 3月 9日 75万円
・ 同年 6月13日 75万円
・ 同年 9月27日 80万円
・ 同年12月28日 75万円
・2013年 3月 8日 313万円
・ 同年 4月 1日 160万円
・ 同年 9月 3日 33万0080円
・2014年 1月 6日 57万2880円
・ 同年 3月20日 20万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月15日 25万円
・ 同年 8月20日 25万円
・ 同年 9月24日 25万円
・ 同年 9月27日 25万円
・ 同年11月15日 25万円
・ 同年12月28日 50万円
・2015年 2月17日 25万円
・ 同年 3月18日 25万円
・ 同年 4月30日 25万円
・ 同年 5月12日 25万円
・ 同年 6月27日 50万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月27日 25万円
・ 同年 9月17日 25万円
・ 同年10月29日 25万円
・ 同年11月17日 25万円
・ 同年12月17日 25万円
・2016年 1月16日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 26万8000円
・ 同年 3月20日 3万円
・ 同年 4月18日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月18日 25万円
・ 同年 7月19日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月20日 25万円
・ 同年10月19日 25万円
・ 同年11月16日 25万円
・ 同年12月16日 25万円
・2017年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 25万円
・ 同年 3月19日 4万1000円
・ 同年 4月17日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月13日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月15日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月17日 25万円
・ 同年12月15日 25万円
・2018年 1月17日 25万円
・ 同年 2月16日 25万円
・ 同年 3月16日 25万円
・ 同年 4月16日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月18日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月18日 25万円
・ 同年12月15日 25万円
・2019年 1月17日 25万円
・ 同年 2月15日 25万円
・ 同年 3月18日 25万円
・ 同年 4月17日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月16日 25万円
・ 同年 9月17日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月16日 25万円
・ 同年12月17日 25万円
・2020年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 25万円
・ 同年 4月17日 25万円
・ 同年 5月15日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月17日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月17日 25万円
・ 同年12月16日 25万円
・2021年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 25万円
・ 同年 4月16日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月16日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月17日 25万円
・ 同年10月14日 25万円
・ 同年11月18日 25万円
・ 同年12月17日 25万円
・2022年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 25万円
・ 同年 4月17日 25万円
・ 同年 5月17日 25万円
・ 同年 6月17日 25万円
・ 同年 7月17日 25万円
・ 同年 8月17日 25万円
・ 同年 9月16日 25万円
・ 同年10月17日 25万円
・ 同年11月17日 25万円
・ 同年12月16日 25万円
・2023年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月 50万円(17日:25万円、20日:25万円)
・ 同年 4月17日 50万円
・ 同年 5月17日 50万円
・ 同年 6月16日 50万円
・ 同年 7月15日 50万円
・ 同年 8月17日 50万円
・ 同年 9月18日 50万円
・ 同年10月17日 50万円
・ 同年11月17日 50万円
・ 同年12月15日 50万円
――――――――――――――――――――――――――――
計 6173万6014円
当団体は、今後も、被害者・遺族の皆さまに対する謝罪の気持ちを心に刻むために、そして、宗教テロの繰り返されない社会をつくるお手伝いをするために、いっそう賠償に努めていくことをお誓いいたします。
なお、アレフへの再発防止処分の決定と、それにともなう、ひかりの輪の賠償努力の強化については、こちらの記事をご覧ください。
※付記
賠償お支払い増額の第一歩として、本年3月以降のお支払額は、従来の毎月のお支払額(25万円)の倍(50万円)とさせていただいております。
このコーナーでは、そのような「オウムの清算」の取り組みについて、ご紹介しています。
具体的内容は、画面左側のメニューからご覧いただけますが、ここでは、主な内容のみ以下にご紹介します。
1,オウムの反省・総括
ひかりの輪は、オウム真理教・オウム事件への反省・総括を深め、文章化し、ネットや書籍等で広く公表し、二度と同様の事件が起きないようにするための教訓を残してきました。
◎ネットでの公表
◎書籍・マスコミ・対談での公表
◎反省・総括についてのマスコミ・識者の評価
2,ひかりの輪に対する評価
オウムの反省・総括に基づくひかりの輪の活動は、以下の通り、各方面から高い評価を得てきました。
◎米国務省による評価と決定
◎外部監査委員会による評価
◎宗教学者による評価
◎報道関係者による評価
◎各界の識者との対談
3,オウム事件被害者の皆様への賠償
ひかりの輪は、オウムの反省・総括に基づき、オウム事件被害者の皆様と賠償契約を締結し、賠償金のお支払いを続けてまいりました。
◎賠償契約の内容
◎お支払いの最新状況
◎賠償に至る経緯と現状の詳細
◎アレフへの再発防止処分の決定と、ひかりの輪の賠償努力の強化について
4,オウム事件被害者の皆様への追悼とお詫びの表明
ひかりの輪は、オウムの反省・総括に基づき、二度と同様の事件を繰り返さない・繰り返させないための決意を固めるために、節目の時期ごとに、事件を想起し、事件被害者の皆様への追悼と、お詫びの表明を行ってまいりました。
5,「脱麻原」「反麻原」の団体改革
ひかりの輪は、オウムの反省・総括に基づき、オウム的・麻原的なものからの脱却(=脱麻原)、オウム的・麻原的なものへの反対(=反麻原)を徹底するための団体改革と活動を行ってきました。
◎脱麻原・脱オウムの諸改革
◎反麻原・反オウム(アレフ)の諸活動
◎ひかりの輪がオウムではない事実
6,アレフとの違い、アレフからの信者脱会支援
ひかりの輪は、オウムの反省・総括に基づき、上記の団体改革を行ってきた結果、オウム真理教やその後継団体であるアレフとは、全く性質を異にする団体となりました。そして、今も麻原への信仰を続けるアレフから、信者が脱会することを支援しています。
◎ひかりの輪とアレフの違い
◎アレフ(オウム)脱会支援・入会阻止活動
7,ひかりの輪への観察処分について
ひかりの輪は、「脱麻原」「反麻原」の改革を進めた結果、オウム真理教でないことは明らかですが、公安調査庁はオウム真理教後継団体であると主張して観察処分を行ってきました。そして、その主張を否定して観察処分を取り消した裁判所の判決がある一方で、同庁の見解を是認した不合理な判決もありますので、詳しくご説明します。
◎観察処分を取り消した東京地裁の判決
◎東京地裁判決を支持する識者の見解
◎観察処分を是認した東京高裁判決の不合理さ
◎公安調査庁のHPでの主張の誤り
◎米国務省による外国テロ組織の指定解除について
8,よくある質問
上記のような各種の「オウムの清算」の取り組みに関して、よく寄せられるご質問への回答を掲示しています。
◎よくある質問
※上記の内容(当サイトの当コーナー「オウム真理教の清算」の内容)を要約したパンフレット『ひかりの輪のオウム時代の反省・清算と外部の評価』も、ご参照ください。当コーナー全体の概要がおわかりいただけます。
ひかりの輪は、2007年3月に、上祐代表をはじめとする中心メンバーがオウム真理教(現アレフ)を脱会し、同年5月に設立しました。それ以来、オウム時代の反省に基づき、事件被害者の方への賠償に努め、さらにその反省・教訓の情報発信や、アレフ信者の脱会支援などの活動を続け、「オウムの清算」を進めてきました。
2014年には、宗教団体ではなく、東西の思想哲学の学習教室としての団体改革を行い、特定の神・人間の崇拝は一切せずに、仏教やヨーガの思想と現代の心理学などを学び、自然や聖地を巡る活動などを行ってきました。
その結果、2017年には、ひかりの輪はアレフとは別団体だという判決が東京地方裁判所から出されました。また、外部識者が構成するひかりの輪の外部監査委員会も、ひかりの輪には、オウムのような危険性はないとの調査結果を発表しました。そして、2022年5月には、米国務省が、「今現在はテロの意思も能力もない」と判断し、1997年に導入されたオウムに対する外国テロ団体の指定を25年ぶりに解除するに至りました。
また、ひかりの輪は、団体の基本理念・会則に加え、社会的に十分に適切な活動に努めるために、日本弁護士連合会が示した基準に基づく規定等を定めて公表・活動しています。
その概要を以下にご紹介いたします。
第1,オウムの反省・総括......2
第2,オウム事件被害者の皆様への賠償、追悼、お詫びの表明......4
第3,「脱麻原」「反麻原」の団体改革......7
第4,アレフ信者の脱会支援......10
第5,アレフとの違いのまとめ......10
第6,ひかりの輪への観察処分について......12
第7,社会的に適切な活動の確保について......15
第8,ひかりの輪に対する評価......15
【※この資料に掲載した内容は、ひかりの輪公式サイトの「オウム真理教の清算」コーナーに掲載した内容(https://joyu.jp/hikarinowa/aum/)を要約したものです。より詳細な内容は、上記サイトのページをご覧ください】
ひかりの輪は、オウム真理教・オウム事件への反省・総括を深め、文書化し、ネットや書籍、マスコミ、トークイベント等で広く公表し、二度と同様の事件が起きないようにするための教訓を残してきました。
ひかりの輪は、会則において、オウムの過ちに対する反省・総括を最も重要な活動と位置付けており、ひかりの輪の活動の全ては、この総括に基づいて展開しています。
具体的には、ひかりの輪では、オウム真理教の教祖・麻原彰晃(本名:松本智津夫)のことを、その生い立ちや身体障害等に起因した人格障害者であると位置付けています。麻原は、心理学用語でいうところの「空想虚言症」「誇大自己症候群」であり、そのような人格障害が、国家権力から不当に攻撃されているという過度の被害妄想を生み出しました。
そして、麻原は、自らが支配する国家の建設を妄想し、その実現を妨害しようとしているように見えた社会に対して、サリン事件をはじめとする一連の事件を引き起こしていきました。
さらに、麻原のみならず、麻原に自らの欲望を投影して、麻原と同調して事件に関与した一部の弟子達や、事件を全く関知していなかったとはいえ、そのような教団を支えていた多くのオウム信者にも、その責任は帰せられるべきだと、ひかりの輪では考えています。
ひかりの輪の中でも、かつてオウム信者であった者につきましては、深くその責任を感じ、償いのためにも、二度と同様の事件が起きないように反省・総括を深め、文書化し、以下のように公表して、社会に教訓を残す活動をしています。
文書化したオウムの反省・総括の内容は、インターネット上のブログ『オウムの教訓――オウム時代の反省・総括』(https://ameblo.jp/hikari-sokatsu/)で公表しています。
その主な内容(目次の一部)は、以下の通りです。
◎団体総括(本編)
┣『オウム真理教時代(1983~1999年)の総括』
┣『アレフ時代(2000~2007年)の総括』
┗団体総括のための会合の記録
◎団体総括(テーマ別)
┣麻原の変遷の経緯の総括
┣『事件の要因に関する総括と今後の方針』
┣『心理学の「影の投影の理論」に基づくオウム真理教と日本社会』
┣『心理学的な視点に基づく、麻原・弟子・現代社会の人格分析』
┣【動画】上祐史浩『オウム真理教の問題の心理学的な分析』
┗麻原・アレフを盲信する原因・落とし穴――盲信から脱却するために
◎上祐史浩個人の総括
┣『上祐総括:オウム入信から現在まで』
┗『上祐史浩からアレフ信者へのメッセージ2007』
◎指導員・会員の総括
┣水野愛子「オウム・アーレフの総括」
┣細川美香『オウム・アーレフの反省・総括と今後の抱負』
┣広末晃敏『私が起こしたオウム事件―オウム・アーレフ18年間の総括』
┣宗形真紀子『麻原彰晃とわたしの魔境』
┣山口雅彦『私のオウム真理教総括』
┗その他の会員の陳述書など
詳細は、上記のブログ(https://ameblo.jp/hikari-sokatsu/)をご参照ください。
また、オウムの反省・総括の内容を、以下の通り、一般の出版社を通じて出版し、社会に広く流布してきました。
これらの活動は、今後同様の過ちに陥る人が出ないよう、同じ悲劇が繰り返されないよう、多くの人びとに役立てることを目的に行ってきましたが、出版を通じて、社会との意見交換が深まり、団体の透明性・社会性を高めることにもなりました。
オウム真理教時代から現在のひかりの輪までを語り、オウム事件の反省、麻原信仰の反省・原因・脱却の道、麻原の正体としての精神病理、二度と同様の事件が起きないようにするための考えを掲載しています。
また、オウム問題に詳しいジャーナリスト・参議院議員の有田芳生氏による検証寄稿や、同氏と上祐代表との対談もあわせて掲載されました。
内容は、上祐代表と、元オウム幹部・村井秀夫を殺害し上祐代表の命をも狙っていたという徐裕行氏と、両者をよく知る鈴木邦男氏(新右翼団体「一水会」最高顧問)との3名による鼎談、対談によって構成されています。
そして、出版社が、「"オウム以前"の「連合赤軍」。"オウム以降"の「ネット右翼、在特会」といった、20周年で発生する「オウム」的なもの=日本の暗部にわれわれは今、どう立ち向かうべきなのか?」(「鹿砦社出版ニュース」)と伝えているように、オウム的なものの再発防止の道に関して考察しています。
著名なジャーナリスト・田原総一郎氏との対談の中で、麻原・オウムの盲信の原因とそれからの脱却、そして、宗教やスピリチュアル的なものにどのように対処すれば、危険を回避できるかについて述べています。
自身が脱却するのに長年を要した、オウム真理教・アレフ・麻原の修行が、いかに人を、自己中心的で傲慢な「魔境」と呼ばれる精神状態に導くのかということについて、指摘・批判しています。
その他、ひかりの輪では、上祐代表らが、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・トークイベント等において、オウムの反省・総括を公表してきました。
その事例は極めて多数にのぼりますので、詳細は、以下のサイト(ひかりの輪公式サイト、上祐史浩オフィシャルサイト)をご覧ください。
①上祐代表のマスコミ・ネットへの出演等
https://joyu.jp/interview/02_1/1550.html
②上祐代表のトークショーでの対談・講演
https://joyu.jp/interview/03_1/1530.html
ひかりの輪は、オウムの反省・総括に基づき、オウム事件被害者の皆様と賠償契約を締結し、賠償金のお支払いを続けてまいりました。本年(2023年)8月時点で、6000万円弱をお支払いさせていただきました。
また、節目の時期ごとに、事件を想起し、事件被害者の皆様への追悼・慰霊を行う行事を行い、お詫びの表明を行ってまいりました。
2009年7月6日、ひかりの輪は、オウム真理教犯罪被害者支援機構との間で、新たに被害者賠償契約を締結いたしました。
ひかりの輪は、2007年5月の発足以降、事件被害者への賠償金配分を行ってきたオウム真理教破産管財人に対して、賠償金のお支払いをしてまいりました。
しかし、2009年3月にオウム真理教破産手続が終結し、破産管財人が辞任したことにともない、賠償金配分を行う主体がオウム真理教犯罪被害者支援機構に変わりましたので、同支援機構と新たな契約を締結した次第です。
この契約に基づいて、ひかりの輪がお支払いしてきた賠償金の額は、以下の通りとなります(2009年の賠償契約締結以前は、破産管財人に対する支払い)。
・2007年 400万円
・2008年 800万円
・2009年 300万円(※以降、2023年2月まで毎月25万円+αのお支払いペース)
・2010年 300万7961円
・2011年 300万6093円
・2012年 305万円
・2013年 506万0080円
・2014年 302万2880円
・2015年 300万円
・2016年 304万8000円
・2017年 304万1000円
・2018年 300万円
・2019年 300万円
・2020年 300万円
・2021年 300万円
・2022年 300万円
・2023年 1月17日 25万円
・ 同年 2月17日 25万円
・ 同年 3月17日 25万円
・ 同年 3月20日 25万円(※以降、毎月50万円のお支払いペースに増額努力)
・ 同年 4月17日 50万円
・ 同年 5月17日 50万円
・ 同年 6月16日 50万円
・ 同年 7月15日 50万円
・ 同年 8月17日 50万円
――――――――――――――――――――――――――――
計 5973万6014円
〈※2024年1月追記:最新のお支払い額は、こちらの記事をご覧ください〉
以上に述べたひかりの輪の賠償努力とは対照的に、アレフは賠償金の支払いを逃れるため、団体規制法で義務付けられている公安調査庁への資産報告を怠ったため、本年(2023年)3月以降、再発防止処分(活動の一部制限)を受けており、被害者賠償がますます停滞するおそれとなったことから、ひかりの輪では賠償金のお支払いを増額する努力を続けております。詳しくは以下の通りです。
ひかりの輪は、2009年以降、団体をとりまく依然として厳しい社会状況と財務状態の中で、前記の通り、賠償契約の義務を履行してきました。その一方で、アレフは、その詐欺的な教化と麻原の教え・教材を用いて、多くの新しい信者を獲得し、高額の寄付を受け取るなどして、ひかりの輪に比較して、団体と資産の規模で大きく上回りました。
アレフは、残りの賠償債務(2019年時点で約10億3千万円)を完済するに十分な資産があるにもかかわらず(公安調査庁によれば、同年時点で12億円以上の資産があることをアレフは同庁に報告)、十分な賠償支払いを怠り、2018年以降の5年以上は、全く行っていません。
以下の図①は、アレフの保有資産と1年ごとの賠償額、図②は、ひかりの輪の保有資産と1年ごとの賠償額です。そして、図③は、アレフとひかりの輪が保有資産のうち賠償金に充ててきた割合を示したものです。
※図①
※図②
※図③
以上の図から、アレフがひかりの輪に比べて巨額の資産を有していること(なお、グラフの縦の目盛の単位は、アレフが「億円」で、ひかりの輪が「千万円」であることにご注意ください)、それにもかかわらず、アレフの賠償金の支払いがごくわずかにとどまってきたこと(2018年以降は皆無であること)、その一方、ひかりの輪が、資産が少額の割に賠償金をお支払いし続けてきたことが、おわかりいただけると思います。
ひかりの輪としては、従前は、アレフの支払いによって賠償債務が早期に完済されることを期待もしていましたが、特に2020年末の最高裁での賠償支払い命令の確定後もアレフが支払う気配を一向に見せない中で、徐々にひかりの輪単独で残債務を背負っていく事態が発生する可能性を感じるようにもなり、団体財務の強化と賠償支払いの増額のための検討を様々な関係者の協力も得て行ってきました。
そして、本年3月、ついにアレフに再発防止処分の適用がなされる事態となったことを受け、これまで温めてきた賠償支払いの改善策を本格的に実行し始めています。具体的には、2023年3月からは、従来の毎月の賠償支払い額(25万円)の倍の額(50万円)を支払わせていただいております。
上記で述べたオウム事件被害者の皆様への賠償の実行は、単なる金銭のお支払いだけでは意味がなく、そこに贖罪の心が込められていなければならないと、ひかりの輪は考えます。そこで、特に2009年から現在までにかけて、おおむね3か月に一度、オウム事件犠牲者のご冥福と負傷者の早期回復をお祈りする慰霊行事を行っています。
その他、慰霊行事では、事件の概要や、被害者・関係者の声を報道に基づいて紹介するともに、被害者賠償金の寄付を募る等しています。
また、多くの被害者を出した地下鉄・松本サリン事件の日には、毎年、お詫びのコメントを公表しています。
ひかりの輪は、前記のオウムの反省・総括に基づき、オウム的・麻原的なものからの脱却(=脱麻原)、オウム的・麻原的なものへの反対(=反麻原)を徹底するための団体改革と活動を行ってきました。
かつてのオウム真理教および現在のアレフでは、特に出家信者と親族との連絡を規制するなど、家族・親族を軽視する傾向が強く、それが一連の事件の原因の一つになったものとひかりの輪では反省・総括を行ってきました。
そこでひかりの輪では、発足以来、オウム真理教の反省・総括を深めて文書化することに加え、2009年2月以降、刑事政策・犯罪者更正の専門家である法学部の大学教授(現ひかりの輪外部監査委員)のご指導を受けながら、組織的に、自己反省法「内観」を実践し、オウム時代への反省・総括をいっそう深めてまいりました。
内観とは、もともと、古くから伝わる「身調べ」という修行からヒントを得て、誰にでも実践可能な自己探求法・自己反省法として、吉本伊信氏によって、70年ほど前に確立され、効果が認められているものです。
内観は、これまで、犯罪者更生、更生教育のために、刑務所や少年院等でも指導されてきており、内観の実践者が5年以内に再び刑務所に入ってくる確率(再入率)は、 実践していない者に比して約50%に低下しているとの報告がなされているほどです。
また、内観は、企業研修や学校教育、心理的な治療の場でも用いられています。
内観では、自分がこれまでの生涯で、
①他人からしてもらったこと
②他人にして返したこと
③他人に迷惑をかけたこと
を一つ一つ思い出していくという作業を行います。
すると、自分は両親をはじめとする周囲の人物から非常にたくさんのことをしてもらっているにもかかわらず、自分は周囲に大したことをして返してあげておらず、むしろ多くの迷惑をかけてきたという事実に気づき、すなわち自分の自己中心性を自覚し、反省し、他者への感謝と奉仕に向かっていくことができるようになるのです。
ひかりの輪では、前記の大学教授をはじめとする内観の専門家のご指導をいただいてきました。そしてひかりの輪の指導層が、専門家の指導のもと内観を修得した上で、幹部研修においても実践を繰り返し、さらには一般会員等に対しても紹介・指導し、その実践を推奨しています。
この内観においては、まず両親への感謝を培っていくことになりますが、これは、オウム事件の原点ともいえる坂本弁護士一家殺害事件の原因となった親子断絶の問題を解決することに大きく寄与しています。
現に、前記のようなオウム真理教の反省・総括を行い、その結果、親族との関係を復活させていく中、さらに内観を深めた結果、約10~20年ぶりに両親に面会したり、関係回復したりした者が出てくるなど、親族との関係改善に顕著な効果が生じています。
さらに、思想面についても改革が進み、両親の子に対する愛の中に神仏の愛が現れること、すなわち両親の延長上に神仏がましますとして、両親の本質を神仏に等しいものと位置付け、尊重しています。
これは、両親の子に対する愛は偏った愛着心に基づくものとして低く見て、両親との関係を断ち切るようにと指導したオウム真理教・アレフの教義と比べれば、思想の劇的な転換を示すものだと、ひかりの輪では考えています。
ひかりの輪では、前記の通り、外部の識者からなる外部監査委員会を設置し、外部の監査や指導を受けています。
これはひかりの輪が、外部の意見を聞き入れながら運営されており、公安調査庁が主張するところとは実際に大きく異なり、閉鎖的・独善的・独裁的ではない現実を示していると考えます。
具体的には、外部監査制度の下で、ひかりの輪の役員・専従会員を中心に、監査委員によって、
①団体活動に関する定期的な聴取や、助言・指導を含む各種の監査を受けているとともに、
②自己反省法「内観」や、「修験道」の学習実践などの、精神的な指導、
をいただいております。
ひかりの輪は、以下の通り、様々な機会に様々な一般人や社会と交流しており、かつての閉鎖的なオウム真理教とは違って、開放的な団体となっています。
①入会しなくても参加できる団体活動
ひかりの輪の行事や活動--具体的には、セミナー、勉強会、聖地巡り等は、ひかりの輪に入会しなくても、誰でも参加することができます。また、セミナーの多くは、インターネットで誰でも見られるように公開されています。
つまり、ひかりの輪は、誰もがその活動を見ることができる、きわめて開放的な団体です。
②識者との対談・講演・トークライブの実行
ひかりの輪では、主に上祐代表が中心となって、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット等のメディアや、トークライブハウス等において、識者やジャーナリスト等と対談や講演を行ってきました。
こうして、外部の声に謙虚に耳を傾けるとともに、団体の考えや現状等を説明し、時には質疑応答を通じて、意思疎通をはかり、開放的で透明な組織となってきたのです。
③大学(大学生)や宗教学者等の研究の受け入れ
ひかりの輪は前記の通り、オウム・麻原に対する反省・総括に基づく活動を展開していますので、国内外の大学(大学生)や宗教学者から研究対象として協力してほしい旨の要請がしばしば寄せられ、協力させていただいてきました。
④広報部による対外活動(報道機関・地域住民・行政機関への対応)
ひかりの輪広報部では、報道機関・地域住民・行政機関等からの問い合わせに対して、可能な限り迅速に対応し、団体活動の透明化を図っています。
⑤オウムの反省・総括の出版活動
ひかりの輪では、オウム・麻原についての徹底的な反省・総括に基づき、その内容を、一般の出版社を通じて出版し、社会に広く流布してきました(3ページ参照)。
ひかりの輪は、これまで、その思想や実践において、麻原・オウム真理教の信仰や教義や性質からの改革(「脱麻原」)を行ってまいりましたが、2013年までには、宗教団体ではなく「哲学教室」としての改革を実現するまでの、大きな変革に至りました。
ひかりの輪が、「宗教」ではなく「哲学」と自己を規定し始めた重要な契機は、2013年夏に行われた上祐代表とジャーナリスト・田原総一朗氏との対談でした。この対談で、田原氏は、ひかりの輪のことを、「宗教じゃない、哲学に近い」と述べられました(18ページ参照)。
このように、ひかりの輪は、「脱麻原」「脱オウム」の諸改革を成し遂げてきました。
ひかりの輪は、これまで全力でオウム真理教の教義の流布を防いできました。
そのために、上祐代表をはじめとするひかりの輪の指導員は、自らのオウム・アレフ時代の反省・総括を公表し、麻原・オウム・アレフを徹底的に批判する活動を広範に行ってきました。具体的には、団体の教室活動、出版その他のメディア、講演活動など、その機会は多岐にわたってきました(2~4ページ参照)。
さらに、次に述べるように、アレフ信者の脱会支援等を行ってきました。
ひかりの輪では、アレフが現在も引き起こしている様々な問題の解決に努めています。
アレフは、いまだに麻原彰晃を絶対視し、組織の引き締めを図る一方、そのような狂信的信仰に多くの若者を巻き込んでいっています。
そのため、ひかりの輪では、『アレフ洗脳被害者・相談救済窓口』を設置し、「アレフ問題の告発と対策ブログ」(http://alephmondaitaisaku.blog.fc2.com/)を運営して、麻原を絶対視するアレフ(オウム)の教義の誤りを明らかにしたり、アレフの違法・不当な行為を告発したりしています。
また、アレフによる「洗脳的布教・教化活動(アレフと隠した覆面ヨーガ教室で人脈を作り、段階的に、オウム事件は何者かの陰謀と思わせ麻原崇拝へと導く手法)」の被害に遭われた方からのご相談に応じ、脱会支援のお手伝いを、団体を挙げて行っています。ひかりの輪は、自分たち自身が、その洗脳教化から脱却した経験を活かして、これまでに約150名の方のアレフ脱会のお手伝いをしてきました。
さらに、アレフの実態を知らない人たちが新たにアレフに入信することを阻止するための活動も展開しています。
ひかりの輪は、上記の団体改革を行ってきた結果、オウム真理教やその後継団体であるアレフとは、全く性質を異にする団体となりました。その概要は以下の通りです。
オウム問題をよく知る著名なジャーナリストや弁護士、宗教学者などの識者の方の一部には、すでに、ひかりの輪はアレフ(オウム)と違うと理解されている方が出てきています。
「(ひかりの輪は)宗教じゃない...
麻原彰晃をいまでも信仰してるアレフの会...は宗教です...
オウム、麻原を全面的に批判する「ひかりの輪」という、
これは宗教じゃないんですよ。
麻原を批判し、オウムを批判し、人間とはいかに生きるべきか(を考えている)。
どっちかというと哲学に近いのね。ひかりの輪っていうのは。」
(ラジオ対談後のインタビュー動画2013.06.21放送
「田原総一朗のタブーに挑戦! アベノミクスは成功するのか?」より)
ひかりの輪はアレフから追い出された少数派であり、教団というよりサークルに近い。サリン事件のようなことをやれば、団体として大変なことになると分かっていた幹部連中が追い出された。
サリン事件を体験していない人たちが幹部となったアレフには、『事件には何かしらの意味があった』と思っているような信者が残りました。
アレフ信者の、麻原彰晃に対する信仰の度合いは、95年以前と同じで、むしろ個人崇拝、帰依度は高まっている。昔との違いは、サリンを作るような施設がない点だけです...
今もアレフが勢力を拡大している事実を深刻に受け止めないといけません。
現時点の問題という点では、だんまりを決め込み、事件への反省のないまま麻原信仰を続け、被害者への賠償も放り出して施設を拡充し、詐欺的勧誘を続けているアレフの存在の方が、(ひかりの輪よりも)遙かに問題は大きいのではないか。
(アレフの)荒木広報の悩んでるふり、考えてるふりにごまかされてはならない。
そして、ひかりの輪とアレフの違いの概略は、以下の通りとなります。
|
ひかりの輪 |
アレフ |
会員数 |
入会を強調せず(約60名) |
千数百名(公安調査庁発表) |
経済規模 |
1000万円未満(6ページ参照) |
約10億円(6ページ参照) |
遵法精神 |
あり |
違反・違法行為の疑いあり |
オウム事件の謝罪・反省・賠償 |
反省のもと賠償等を実践 |
事件を反省せず、賠償契約を拒絶 |
団体の基本的性格 |
思想哲学の学習教室 |
盲信・狂信型のカルト宗教団体 |
オウム真理教の教材の使用 |
すべて破棄・使用せず |
全面的に使用 |
麻原に対する見方 |
人格障害・反省できない人物と分析 |
神の化身・絶対的存在で帰依の対象 |
オウム事件に対する見方 |
許されない事件 |
麻原の深遠な考え、国家権力の陰謀 |
信仰対象 |
特定の信仰対象をもたない |
麻原と、シヴァ大神 |
世界観・基本的な思想 |
一元論(「教団を善、社会を悪」とする善悪二元論を否定) |
善悪二元論 |
行事・教材の公開性 |
公開 |
秘密主義的 |
報道機関・地域住民への対応 |
対応 |
拒否や無視 |
外部監査の受け入れ |
ある |
ない |
活動の形態 |
公開型 |
覆面の活動あり |
他宗教・宗派等との交流 |
あり・学習実践 |
なし・排斥 |
親族との交流 |
あり |
強く規制 |
ひかりの輪は、「脱麻原」「反麻原」の改革を進めた結果、オウム真理教でないことは明らかですが、公安調査庁はオウム真理教後継団体であると主張して、団体規制法に基づく観察処分を行ってきました。
しかし、その一方で、公安調査庁の主張を否定する裁判所の判決や、外部監査委員会の見解、米国国務省の見解もありますので、以下にご紹介します。
ひかりの輪に対する公安調査庁の観察処分を取り消すよう求めた裁判で、東京地方裁判所は、2017年9月25日、約2年4ヵ月間にわたる審理を遂げた結果、ひかりの輪への観察処分を取り消すとの判決を下しました。
ひかりの輪は、2007年の発足以来10年以上にわたって公安調査庁の観察処分を受けてきましたが、それが明確に違法とされ、取り消される司法判断が出たのは初めてであり、まさに画期的なものでした。
この判決に対して、公安調査庁のある幹部は、「我々の主張の柱である、ひかりの輪の設立の経緯まで否定されたのは厳しい」とコメントしています(『読売新聞』2017年9月26日〈紙版〉)。
この公安調査庁が「主張の柱」にしてきたという「ひかりの輪の設立の経緯」とは、
「ひかりの輪は、オウム真理教教祖・麻原彰晃の意思に従って、観察処分を免れるために、アレフ(麻原を信仰するオウム真理教の後継団体)と役割分担をして設立された『麻原隠し(麻原への信仰を表向きは隠しながら、実際には麻原を信仰していること)』の団体である。」
というものです。
そして、このような団体だからこそ、ひかりの輪は観察処分対象団体であるアレフと一体であって危険、よってひかりの輪にも観察処分が必要というのが、公安調査庁の「主張の柱」であり、根幹でした。このような真実から全くかけ離れた虚偽で架空のストーリーが、ひかりの輪に観察処分をかける最大の理由となっていたのです。
しかし、裁判所は、そのような公安調査庁の主張を裏付ける証拠はないとして、公安調査庁の主張を根本から否定したのです。
具体的には、判決の94頁に、「原告(※ひかりの輪のこと)の設立は、別団体を組織して、別団体との間で役割分担しながら活動することを求めていた松本(※麻原のこと)の意思に従ってされたものであるとまでは認めることはできない。」という事実認定が明記されています。
だからこそ、同庁幹部は「主張の柱が否定されて、厳しい」とまで述べているわけです。
ひかりの輪は、この判決が「当初から麻原への帰依を否定している」と明確に認定しているとおり、もともとオウム事件をオウム・麻原の犯罪と認めて直視し、麻原への帰依を否定する者たちが中心となって設立した団体です(逆にアレフは、オウム事件はオウム・麻原が起こしたものではなく、陰謀によって罪をなすりつけられたものであると信者等に教育し、麻原への帰依を強化しています)。
この判決においても、ひかりの輪の活動として真っ先に認定された事実は、ひかりの輪がオウム・麻原について詳細な反省・総括を行い、広く社会に公表してきたことです。ひかりの輪は、この反省・総括に基づいて、二度とオウム事件のような事件が起こらないようにするための思想の探究や実践を展開してきたのです。
さらに、今もまだオウム・麻原を信仰するアレフから、会員を脱会させる活動を積極的に行って成果を挙げてきたのであり、それもまた判決で明確に認められています。
また、この判決では、ひかりの輪が観察処分対象団体であるアレフとは別団体である根拠として、「ひかりの輪とアレフの性格は相当に異なるものとなっている」事実があることを指摘しています。
たとえば、団体の発足当初から「基本理念」において麻原に対する絶対的帰依が否定されていることや、哲学教室への改変の事実が認められています。
他に、判断の基礎として認定された事実の中には、ひかりの輪外部監査委員会による監査結果(ひかりの輪には観察処分適用要件が認められないとの監査結果)や、大学教授の指導のもとでの自己反省法「内観」の実践、そして、先に述べたオウム事件への反省・総括の取り組みなどが触れられており、こうしたひかりの輪の長年にわたる様々な努力が評価されたものと見られます。
さらには、ひかりの輪がアレフからの脱会支援をしていることや、アレフが起こしている法的問題について被害者組織に協力していることを指して、「むしろひかりの輪とアレフは対立関係にあると評価できる」とまで判決は述べています。
かねてから、ひかりの輪では、ひかりの輪とアレフの違いを明らかにしてきましたが、それが裁判所によっても明確に認められ、この判決に結び付いたということができます。
しかし、この東京地裁判決は、その後、東京高裁が取り消し(2019.2.28)、最高裁で確定しました(2020.3.10)。取り消した理由は、ひかりの輪でも採用している仏教・ヨーガのごく一般的な修行がオウム真理教でも行われていたこと等をもって、オウム真理教と同一性がある等というもので、ひかりの輪の「脱麻原」「反麻原」の取り組みを無視する極めて不当なものでした(なお、取り消されたのは判決の「主文」の部分〈「観察処分を取り消す」という結論の部分〉であって、事実認定の部分が全て取り消されたというわけではありません)。
一般的に、国を相手にした行政訴訟では、地裁よりも、高裁において、より「政治色」が強く出る、つまり、事実認定や法解釈のレベルを超えた判断、たとえば「判決が社会に及ぼす影響」などを考慮した判断が出るといわれています。やはり、一連のオウム事件によって、いまだに苦しんでいる被害者の方々がいらっしゃることや、ひかりの輪のみならずアレフも含めた地域の住民の皆さんのご不安というものも考慮した上での「政治的判断」も加わったものと考えられます。それが、上記のような不合理な事実認定の背景にあるものと考えられます。
ひかりの輪としましては、今後も、公安調査庁等から主張される事実について、事実ではないことは事実でないこととして、冷静に司法手続等の場で訴えていく予定ですが、このような東京高裁判決の背後にある、市民の皆様が抱いているひかりの輪への不安や誤解を払拭していけますよう、今後とも努力していく所存です。
一方、ひかりの輪への観察処分を取り消した東京地裁判決につきましては、オウム真理教(現アレフ)とひかりの輪を専門とする優れた宗教学者の方々が、長年の広範な調査研究の結果として、ひかりの輪が危険な団体ではないことを認め、その判決を支持し、公安調査庁の見解を否定する報告を正式に発表されています。
また、識者からなるひかりの輪外部監査委員会も、ひかりの輪には観察処分適用要件が存在しないとの監査結果を繰り返し出しており(つまり、観察処分を取り消した東京地裁判決と同様の監査結果を出しており)、さらには、米国の国務省も、2022年5月に、オウム真理教について「テロ活動の能力や意思を保持していない」として、1997年以来25年間にわたって続けてきた「外国テロ組織(FTO)」指定を解除するなど、結果的に東京地裁判決を支持する見解を示しています。
以上のとおり、ひかりの輪には観察処分が必要だとする公安調査庁の見解は、政治的判断に傾いた東京高裁の判決を除けば、東京地裁の合理的判決、複数の宗教学者、識者からなる外部監査委員会、そして米国の国務省によって否定されているのです。
ひかりの輪は、団体の基本理念と会則に基づき、その活動において全ての法令を遵守しています。また、団体の活動を外部から監査するために、すでに述べた通り、外部監査委員会を設置しています。
また、法令順守に限らず、日本弁護士連合会が提示した指針に基づく規定をふくむ諸々の活動規定を制定して、社会的に適切な活動に努めています。さらに、安心して参加していただくために、適切な価格の参加費を定めて公表するとともに、参加者の自由意思を十分に保護する仕組みを定めています。その詳細は、以下のページをご覧ください。
◎ひかりの輪公式サイト「ひかりの輪の学習システム・教材・料金等のご案内」
http://www.joyu.jp/hikarinowa/overview/06_1/0051_2.html
◎ひかりの輪公式サイト「基本理念・会則・諸規則・法令順守」
http://www.joyu.jp/hikarinowa/overview/04/0070.html
以上のオウム真理教に対する反省・総括に基づくひかりの輪の活動は、以下の通り、国内外から評価されています。
2022年5月20日、米国の国務省は、オウム真理教について「テロ活動の能力や意思を保持していない」として、1997年以来25年間にわたって続けてきた「外国テロ組織(FTO)」指定を解除しました。そして、「日本などがテロの脅威の排除に成功したことを示すものだ」という見解も発表しており、これは、ひかりの輪はオウム真理教と同一であるとして観察処分の必要性を認める公安調査庁の見方を否定するものとなっています。
外部識者(犯罪者更生専門の大学名誉教授、伝統宗教の大家、保護司、元公安調査官)によって構成される「ひかりの輪外部監査委員会」は、10年以上にわたる監査の結果、ひかりの輪には公安調査庁による観察処分をしなければならないような危険性は存在しないという監査結果を3回(2014年、2017年、2020年)にわたって公表しています。
オウム真理教(現アレフ)とひかりの輪を専門とする優れた宗教学者の方が、長年の広範な調査研究の結果として、以下の通り、ひかりの輪が危険な団体ではないことを認め、ひかりの輪の観察処分をいったん取り消した2017年の東京地裁の判決〈12ページ参照〉を支持し、公安調査庁の見解を否定する報告を正式に発表されています。
(上智大学グリーフケア研究所特任教授・京都大学名誉教授/宗教哲学・民俗学)
鎌田氏は、多数の研究論文・著作・メディア出演で著名な宗教哲学者です。
長年オウム真理教研究を行い、宗教学上の魔境の概念でオウム真理教・麻原彰晃の闇をひも解いた「呪殺・魔境論」など刊行しています。
ひかりの輪に関しても、その発足以来10年に渡り調査・研究。現在、優れた宗教学者多数が参加する「身心変容技法研究会」の代表研究者であり、所属する上智大学グリーフケア研究所の所長は、オウム真理教の研究でも知られ、日本の宗教学者のトップともいわれる島薗進氏です。
鎌田教授は、以下の論文で、長年の広範な調査研究の結果として、ひかりの輪の思想の健全性を認め、ひかりの輪の観察処分を取り消した東京地裁判決を支持し、公安調査庁の見解を否定する論文を発表されています。
(前略)公安調査庁も公安審査委員会もそうした表現を言葉だけ、口先だけの欺瞞であると見て、観察処分の必要を主張している。
オウム真理教とその後のアレフとそこから独立したひかりの輪のそれぞれの思想と行動と活動を仔細に吟味し、比較していく必要があるが、それについては今後も継続考察していくとして、小論を締め括るにあたって、最後に、上祐史浩とひかりの輪が辿った分派独立の過程を「麻原隠し」と見るか、「麻原離れ」と見るかについては、私は後者だと見ている。
それがこの十年間のひかりの輪の思想表現や活動を見ての結論である。
ひかりの輪の教本に一貫して表現されているのは狂信的なカルト宗教に対する慎重な態度と距離と批判的な吟味である。
そこにはオウム真理教事件が引き起こした諸問題を深刻かつ真剣に反省的に捉え、混迷する時代の中での一人ひとりの生き方や内省・自己省察と自然理解・自然体験をベースにした人生哲学を学ぶ場であろうとしている。
それは一種の「人生道場」的な集いと研鑽であるが、それはオウム真理教事件後の反省に基づく抑制とバランスの取れた見方と主張であり活動である。
それを「麻原隠し」と断定する根拠はない。
この点で、私は東京地裁の判決を支持する。ひかりの輪を観察処分が必要な公共の安全に脅威を与える危険な団体と見なさない。
むしろ、ひかりの輪は、教本のみならず、さまざまな活動において、思想的にオウム真理教の危険性と問題点を自己反省的・総括的に批判し、そこからの離脱と距離を繰り返し確認しようとしている。
また行動的にもオウム真理教が陥った自己肥大・自己幻想・自我のインフレーションの陥穽に陥らないように注意深く自己観察や自己抑制することや社会的公共性や信頼性を確保することを強調している。
その方向性と指針に従って自己抑制と自己吟味を重ねながら地道に行動し活動を続けている。そこに「公共の安全を脅かす危険性」を見出すことはできない。
内においては聖地巡礼や修験道の実践を通して、「六根清浄、懺悔懺悔」を内観浄化し、外においては、「外部監査委員会」を設けて外部の有識者の吟味検証を定期的に受けている。(中略)もちろんそれが逸脱することのないように見守ることが必要であるが、本身心変容技法研究会は、「外部監査委員会」とは異なるところで、オウム真理教事件後の諸問題についてさらなる探究と吟味と情報公開を伴う社会還元を行っていきたいと考えている。
(「身心変容技法と霊的暴力――オウム真理教とひかりの輪の身心変容技法」より)
(埼玉大学・宗教学博士)
大田氏は、新進気鋭の宗教学者であり、近年出色のオウム真理教研究とされる「オウム真理教の精神史」(春秋社)の著者です。ひかりの輪に関しても、その教材・資料のほとんどを精査するなど、その広範な調査・研究は他の追随を許さないものがあります。東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻宗教学宗教史学専門分野博士課程を修了し、グノーシス主義の研究でも著名です。
大田氏は、2014年、ひかりの輪の外部監査委員会(当時の委員長は河野義行氏・元長野公安委員・松本サリン事件被害者遺族)の要請を受けて、それまでの深く広範な調査・研究に基づいて、団体の思想・活動に観察処分に値するような危険性があるか否かに関して、意見を同委員会に提出されました。
結論として、ひかりの輪は、オウム真理教の教義・活動の中で事件の原因となった危険な要素に対して十分な対処しており、その意味で危険な団体ではないとして、公安調査庁の見解を否定しました。また、2017年にも再び、同じ趣旨の意見を発表されています。その詳細は、大田氏のインターネットサイトで明らかになっています。
また、大田氏は、月刊誌『atプラス13号』(太田出版)誌上で、上祐代表と対談した後、次のように述べています。
私が上祐氏の態度や発言から強く感じたのは、「上祐氏はどうして逃げずに、ここまで持ちこたえることができたのだろうか」ということであった。(中略)
上祐氏は、元オウム幹部としてはほぼ唯一教団に残り続け、分派という形にはなったものの、麻原信仰からの脱却の必要性を主唱し、オウムとは何だったのかという問いに真摯に向き合い、被害者への賠償に積極的に取り組むことを明言している。
また、明確な方向性を見出せないまま麻原信仰に回帰しようとしているAlephの現状について、いくつもの重要な警告を発している。(中略)
上祐氏は現在、その立場ゆえに批判や非難を受けることも多いが、それはすなわち、氏がオウム事件の責任に応答する主体として、誰よりも正面に立ち続けているということを意味するものだろう。
私は少なくともこうした点において、現在の上祐氏を評価したいと考える。
(『atプラス13号』「対談を終えて ひかりの輪と日本社会のこれから」より)
また、以下のように、報道関係者、ジャーナリストによっても評価されています。
◎ひかりの輪は、宗教じゃないよ。
麻原彰晃をいまでも信仰してるアレフは宗教です。麻原を一番の神として。
彼(上祐史浩)がやっている、オウム・麻原を全面的に批判するひかりの輪は宗教じゃないんですよ。
麻原を批判し、オウムを批判し、人間とはいかに生きるべきか(を学ぶもので)、どっちかというと、哲学に近いのね。ひかりの輪っていうのは。
上祐さんは、宗教の怖さを身をもってよく知ってる。
(2013.06.21放送「田原総一朗のタブーに挑戦! アベノミクスは成功するのか?」 田原総一朗、上祐史浩との対談について語る、から)
◎(上祐代表との対談書籍『危険な宗教の見分け方』(ポプラ社)の発言)
地下鉄サリン事件のような無茶苦茶な犯罪を犯したオウムから抜け出すのに、なぜ7年もかかったのか。その苦労と悩みと努力がとてもリアリティーがある。
(2013年12月13日 田原総一郎氏twitterより)
◎(上祐氏の書いた「オウム事件17年目の告白」の原稿の)目次を見て驚いた。
すぐに哲学者フリードリッヒ・ニーチェの言葉が心に浮かんだ。
「脱皮することのできない蛇は滅びる。」(中略)
この目次の項目が具体的に説明されているならば、上祐史浩氏は「脱皮」あるいは「脱皮しつつある」 のかもしれない。
一気に原稿を読み終えた。(中略)
そして、対談では私が指摘した疑問に上祐氏は具体的に答えている。
(『オウム事件 17年目の告白』の「特別検証」寄稿より)
◎本書を読み、今日のお話も聞いて、上祐さんや周りの人たちが大きく脱皮しつつあることはわかりました。(『オウム事件 17年目の告白』の「検証対談」より)
◎地下鉄サリン事件などを「内部」からどうみていたか。
はじめて知ることばかりでした。
カルト対策としても意味ある告白だと思います。
(『オウム事件 17年目の告白』の感想:有田芳生氏twitterより)
◎人間っていうのは変わりうるものだと僕は思ってますから、(中略)
この17年間(上祐さんは)ここまで変わったかっていう印象がものすごく強いんですよ。
で、番組でも言ったけども、自分の父親とか母親のことについてですね、彼が普通なら語らないようなことまで書いているんですよ。
その心境の変化っていうのは、やはり変化として認めておかなければいけないというふう思うんですよね。
(そこまで言って委員会「辛坊たまらん」(読売テレビ)での発言より)
雑誌の特派員としてフランスに長期にわたって滞在した経験を持ち、フランスに関する知見を有するジャーナリストA氏が、1年近くにわたって取材目的のためにひかりの輪の活動に参加して執筆し、公的機関に2011年末に提出した意見書で、A氏は、フランス議会が定めたカルト基準に照らしても、ひかりの輪はカルトとは言えないと結論づけています(意見書全文は、https://joyu.jp/hikarinowa/voice/01_2/0143a.html)。
「最後に結論めいたものになりますが、セクト(カルト)規制が厳しいフランス共和国の基準に鑑みれば、ひかりの輪はセクト(カルト)の概念・構成要件からはかけ離れているといえます。」(A氏)
◎上祐代表著『オウム事件 17年目の告白』を読んでの感想
オウム事件関係の類書の中で「もっともよく整理され」「もっとも深く突き詰めている」と評価が高い。事件の経緯についていくつもの新事実が語られているが、何と言っても麻原と若い信者たちの心理を、内側から分析したのが出色だ。(中略)筆者はといえば、かねてから抱えていた謎を解く、大きなヒントを本書から与えられた。インパクトが大きかったので書き留めておきたい。(中略)
麻原オウムの過ち、自らを含む信者たちの妄信の過程。それらについての本書の記述は、率直な告白と受け取って良いのではないか。というのも上祐から見れば、それが極端化したのがアレフだからだ。要するに現在の上祐は、アレフの中のオウム的なものを糾弾し、光の輪との違いを際立たせたい立場にある。(中略)
今「麻原オウムの過ち、自らを含む信者たちの妄信の過程」と書いた。これらの点については、優れた知性が全力を挙げて解明せんとした痕跡を、少なくとも筆者は認める。(「WEBRONZA」朝日新聞社より)
上祐さんは、あれだけの事件に遭遇し、その後も贖罪を背負いながら必死に生きている。その姿には心打たれるものがある(中略)。
「ひかりの輪」のHPを見せてもらったが、凄い。充実している。
これを見ただけで、上祐さんの考えが分かるし、ヨガも出来る。又、「聖地巡礼」も出来る。 ヨガや、仏教の素晴らしい点は、どんどん取り入れて、修行している。
完全に麻原色は脱却している。
オウムの時なら、「他の宗教はニセモノだ!」と言われ、神社やお寺に行くなんて考えもつかなかった。(中略)
でも、逮捕され、苦しみ、地獄を見たのだろう。
大きく脱皮していた。
実にバランス感覚のある人になっていた。 誠実だと思った。
過去のことも謝罪し、反省し、そして今も自分を戒めている。
謙虚な宗教家だと思った。 凄い体験をした。修行もした。
「世界史的大事件」を体験したのだ。 その中で知ったことも多い。
何が間違いで、何が正しいかも知った。
優秀な人だし、「宗教」として、大きくするノウハウも知ってるだろう。 「宗教家」として大成する道も知っているだろう。
しかし、それを敢えてやらない。
自分が傲慢にならないように自戒している。
宗教家として厳しく戒めている。
これはなかなか出来ないことだと思った。
そこまで自分を責めなくてもいいだろう、と私などは思った。
もしかしたら、一般の宗教という概念を超えたものを目指しているのかもしれない。 そんな感じがした。(鈴木氏のサイトより)
◎ 先日のライブハウス「ネイキッドロフト」での4時間にも及ぶ討論(?)で、上祐氏が出す衝動波の残像が凄すぎて、次の日の夜、立ち上がれず、突き動かされるように4時間も世田谷界隈を歩き、疑問を自分に問いかけながらただ愚直に歩き続けたのだった。
上祐史浩氏のあの波動はなんなのか?自己内部で消化するにはしばらくかかると思った。
上祐氏やオウムやアレフを脱会した出家信者に、あれから一体何があって、どんな修行体験を積んで、今があるのかを知りたいと思った。
初めて会う上祐さんがとてもキラキラしていて、そこから出てくる波動というかオーラが、私を打ちのめすというか圧倒する感じになった。
ひかりの輪ホームページを見るといかにひかりの輪がオウム事件の反省の上に成り立っているかが解ります。 (平野氏のツィッターより)
◎ 「この集団の目指すものは何か?」という疑問は、上祐代表の「立ち位置」で、それなりにすっきりした感じが残っている。
オウム事件は、未だ市井の目が許していない。この孤立無援の新しい目的を持った集団はどこに行くのか、長い目で見守ってゆこうと思った。
ある若い参加者と話した「なぜこの巡礼に参加を」「オウム事件から逃げないで今、この光の輪はあって、その苦境をどうやって克服しようとしているのかを肌で感じたかった」には胸がじーんと来た(「ひかりの輪と行く聖地巡礼同行記」より)
◎ さて上祐ひかりの輪はこれからどこへ向かって行くのか、全く新たな「輪の思想」を構築出来るのか興味はある。
私自身も上祐さんとは数度対談し、ひかりの輪主催の「聖地巡礼」にも参加したことがあるので、今の上祐さんの「立ち位置」は信用していいと思っている。
(ブログ「Rooftop」レビュー2013年)
ひかりの輪 2023年8月19日
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1.ヨーガが説く真我の思想と人間の苦しみの原因
ヨーガでは、真我というものを説く。サンスクリット語では、アートマン(Ātman)である。ヴェーダの宗教(バラモン教・ヒンドゥー教)で使われる用語であり、意識の最も深い内側にある個の根源などを意味する。
わかりやすくいえば、真実の自分、自分の本質といった意味だが、重要なことは、心とは異なるものであることだ。本来、真我は、純粋な認識主体であって、思考・感情・意志・欲求などの心理的な要素は一切含まない。絶えず移り変わる心(の諸要素)と異なり、真我自体は決して変化することがなく、永久不変の平安の状態にあるとされる。
ところが、ヨーガの根本経典(ヨーガ・スートラ)によれば、普通の人の場合は、真我が、心を自分自身と混同・錯覚しているとする。そして、真我が、心を自分自身と錯覚して一体となっているので、心が苦しむとともに、真我が苦しむ状態に陥っている。本来は、真我が認識の主体であって、心は、体や外界と同じように、真我が認識している対象にすぎない。
しかし、映画の観客が、映画の主人公に熱中して、主人公と精神的に一体化すると、映画の主人公の苦しみを、そのまま自分の苦しみのように感じるのと同じように、真我は、心と同化して心の苦しみを感じているのである。
映画のたとえを使って、さらに説明すれば、この映画の名前は、21世紀の宇宙・地球・日本であり、それは三次元立体映画であって、その中の主人公は「私」という名前であり、観客席は「私」の体の頭部にあって、観客であるあなたは、体はなく、単なる認識する能力を持った意識である。
そして、あなた=真我は、「私」の心や体を動かしてはいない。あなたは純粋な観客・観察者として、それを見ているだけである。しかしながら、あなたは、「私」の心を自分だと混同・錯覚し、「私」の心や体とともに苦しむのである。
(※「真我」について:なお、ひかりの輪では、自分自身の中に永久不変な「真我」があるとする説を絶対視したオウムの教訓として、真我を認めるヨーガの修行では、場合によっては自我意識が肥大化し自己を神であると考える意識状態(いわゆる魔境)に入る恐れがあることを指摘し、伝統仏教にならい自己を特別視しない無我説を重視している)
2.ヨーガが目指す心の制御と真我の覚醒
こうした思想に基づいて、ヨーガが目指すものは、真我が心(や体)を自分自身と錯覚した状態から抜け出して、独立することである。これを真我独存位という。真我独存位に至ると、永久不変の平安の状態に至るとされる。そして、この状態に至れば、インド思想が説く輪廻転生からの解脱(モークシャ)をもたらす。なぜ解脱できるかというと、輪廻・生まれ変わりの原因も、真我が、生き物の心(や体)に執着して、それを自分の物と錯覚することであるからだ。
そして、真我独存位に至るために、ヨーガは、心の働きを止滅することを目指す。実は、心の働きを止滅することが、まさに「ヨーガ」という言葉の本来の意味である(ヨーガは体操ではない)。広くは、心の制御・コントロールとも解釈できるが、ヨーガの根本経典であるヨーガ・スートラには、心の働きを止滅することだと明記されている。
これはなぜかというと、真我が、心を自分自身と混同・錯覚している中で、心の働きを止滅させるならば、真我のみの状態となり、真我はその本来の在り方に戻りやすくなるからである。そして、心の働きを止滅することが、ヨーガと呼ばれるとともに、サマディと呼ばれる深い瞑想・集中の状態である。この詳細に関しては、ひかりの輪のテーマ別特別教本第1集『ヨーガの思想と実践』を参照されたい。
(※輪廻転生について:なお、ひかりの輪は、大乗仏教等の宗教・宗派ではなく、思想哲学の学習教室であり、来世や輪廻転生については、否定も肯定もしないという立場(中道)である)。
3.最新の認知心理学と真我
最新の認知心理学・認知科学は、ヨーガの真我と心の関係の思想と、よく似た見解を持っている。それによると、全てないしほとんど全ての思考・感情・意志・欲求は、私たちの意識ではなく、無意識の脳活動が司って形成しているものである。そして、私たちの意識は、実際には、無意識から上ってくるそうした心理作用を、単に見ているだけの「傍観者」であるが、それを自分のものだと錯覚しているという。
これは、意識が単なる観察者で、心理作用は意識のものではないという点で、驚くほど、ヨーガの説く真我と心の関係と一致している。真我は、純粋な観察者・認識の主体であり、心とは異なるものである。また、仏教の無我の思想とも一致している。仏教は、真我説は説かないが、心を含めた一切は本当の私・私の物ではないとする無我の思想を説く。
そして、科学者によれば、過去数十年の目覚ましい認知科学の発展の結果として、従来の伝統的な人の意識・脳・心・精神の概念は崩れ去ろうとしているという。それはガリレオが唱えた地動説のように、人類の人間観・世界観に、革命的な変化をもたらす。
これまでは、「私」の心・体の中心に、「意識」が存在し、人は自分の意志で、心や体を動かしていたはずだった。ところが、科学が描く新しい「意識」や「脳」の概念は、ガリレオの地動説が、地球を宇宙の唯一の中心的な存在から、宇宙のごくありふれた無数の星の一つにしてしまったのと同じような意味合いを持っている。
すなわち、「意識」は、「私」の中心的な存在ではなく、「私」のごく端っこにいる存在であって、しかも「私」に起こることのごく一部を見ているだけの存在であるというのである。こうして、再び科学は、人類の自己中心的な欲求と、それに基づく固定観念を崩そうとしているのだ。
4.自己中心性を失った代わりに得る壮大なもの
地球を世界の中心とした天動説は、人類の自己中心的な欲求を満たせたかもしれない。しかし、それを崩壊させた地動説が与えたものは、天動説による地球を中心とした狭苦しい世界とは比較にならない、はるかに壮大なものだった。
それは、現在の科学でもその大きさが決定できないほどの広大な宇宙空間(無限である可能性もあるらしい)と、その中の無数の銀河・星々であり、いまだ発見されていないが地球と似た知的生命体が存在する星の可能性さえも内包しており、その中で人類は、単に観察するだけではなく、徐々にではあるが、地球以外の天体に旅をし始めているのである。
同じように、私達=「意識」が、「私」という小世界の中心的な存在から、ごく周辺の存在に格下げになったとしても、それを前向きに受け止めて活用するならば、その代わりに、「意識」は、はるかに壮大なものを得ることになる。それについて次に述べたいと思う。
5.「私」に過剰にこだわらない生き方への転換へ
認知科学者が言う通り、自分=意識が、「自分の心や体」を主導しておらず、単に自分や他人の心や体の「観察者」であるならば、それは、ヨーガの真我説、仏教の無我説の人間観・世界観を裏付けることになる。
そして、この意味合いは、極めて重要だと私は思う。というのは、その見解を確信すれば、自分と他人を過剰に区別し、自分だけを偏愛する意識(自我執着)から解き放たれやすくなるからだ。すなわち、悟りの境地に近づくことが容易になる可能性が高まるのである。
まず、人が、自分と他人を区別する理由の一つは、自分の体は他から独立している自分の自由意志で自分が動かしており、同じように、他人の体は自分から独立した他人の自由意志によって他人が動かしていると解釈するからである。これは、自と他が別のものとして明確に区別された認識をもたらす。
しかし、認知科学の見解によれば、真実は、あなたの意識は、「私と呼ばれる体の脳」に存在してはいるが、「私と呼ばれる脳や体」を動かしておらず、それを含めた「21世紀の世界・日本」と呼ばれる三次元立体映画を鑑賞しているだけである。同じように、彼の意識は、「彼と呼ばれる体の脳」に存在しているが、「彼と呼ばれる脳や体」を動かしてはおらず、同じ映画を観察・鑑賞しているだけである。
そして、あなたの意識も彼の意識も、その映画の観客であって、「私」や「彼」そのものではない。「私」ないしは「彼」だけに過剰にこだわった見方をする義務も利益もない。映画の観客として、「私」や「彼」だけに限らず、様々な者が登場する「映画全体=世界全体」を広く楽しむ権利がある。普通の映画を見に行った際には、誰もが、そうするのではないか。
実際に、「私」や「彼」に過剰にこだわる映画の見方をすれば、その映画は相当に不快なものになる。なぜならば、その映画のシナリオでは、「私」や「彼」は、必ずしも思い通りの人生を送ることにはなっていない。さらには、映画の終盤では、老いて病んで死ぬというバッドエンドを迎えることになっている。だから、「私」ないし「彼」を唯一重要な登場人物だと思い込むことは、楽しい映画の見方ではない。リラックスしながら、様々な登場人物を含んだ映画全体を広く楽しむ方がいい。
そして、「私」という一人の登場人物に過剰にこだわらずに、映画全体を広く楽しむという映画の見方(人生の送り方)は、神の万物への愛(博愛)とか、仏陀の万人に平等な大慈悲といわれるものに通じるものである。
6.精神と脳と体は密接不可分
最新の脳科学は、他にも、仏教やヨーガの思想と合致し、悟りの境地に近づくことを助ける重要な事実を、いろいろと明らかにしてきた。
例えば、デカルトのような昔の科学者は、人の脳と精神は独立しており、精神が脳を動かし、体を動かしているとしたが(有名なデカルトの物心二元論)、現代の科学は、様々な研究・実験・証拠を通して、それを否定するに至っている。人の精神の活動は、明らかに脳の活動と密接不可分であって、脳は体の一部として、体と密接不可分に連動している。よって、体や脳の状態が変われば、我々の思考・感情・欲求は、大きな影響を受けるのである。
この事実は、素人の科学の知識しかなくても、よく考えればわかることかもしれない。しかし、普通の人の常識としては、自分たちに、体の状態からは相当に独立した、確たる自分の意志・感情があるかのように錯覚している。デカルトの物心二元論的な考えは、私たちの常識には合致しても、もはや科学的な事実ではないのである。
さらに、体の中のどこが高次の知的機能を有しているかも、十分に明確にはなっていない。脊髄にも、意外と高度な知的機能が存在する面もあるという。これは、脳とは何なのかという定義自体の問題かもしれない。仮に脳を高次の知的機能をつかさどる臓器というように広く定義するならば、脳の範囲は広がるかもしれない。
そして、仏教やヨーガは、心と(脳と)体の関係を特に強調する思想である。一定の姿勢(座法)や一定の呼吸の仕方を保ちながら瞑想を行うなどの修行法は、まさにこの思想に基づいている。ヨーガは、特に身体と心の状態の一体性を強調し、体のコントロールによって心のコントロールを目指す思想である。特に、ヨーガの中でもハタヨーガや、仏教の中では密教の修行に、その傾向が強い。
7.脳と環境も密接不可分
さらに、第1章で述べたとおり、脳は、体に加えて、体外の環境とも密接不可分に連動している。情報化社会である現代では、特にその傾向は強い。毎日目にするマスメディア・インターネット・街並みや、その様々なお店の様々な商品から、膨大な情報を脳は吸収している。それは意識が自覚しているものもあるが、無自覚で吸収するものも膨大である。そのため、科学者の中には、環境もすべて脳神経の一部であるという主張(いわゆる唯脳論)とか、環境の脳化とか、環境脳という概念を主張する人もいる。
ここでは、「人に自由意志というものがあるのか」という昔からの問題がかかわってくる。自由意志とは、それぞれの個人が、他から独立した自由な意志を持ち、それによって自分の行動を選択しているかということである。
そして、近代民主主義社会の思想の下に生きる私達の常識では、自由意志はあることが前提となっており、それに基づいて社会の制度・法律もできている。個々人の行動は、個々人の自由意志によるものであり、本人以外の何者かに強いられたり、操られたり、誘導されたものではないから、個々人の行動の責任は個々人にあるというものである。
これに対して、現在の認知科学や心理学の主流の見解は、自由意志は全くないか、あっても非常に乏しいというものである。そもそも、無意識の脳活動が、私たちの思考・感情・意志・欲求の形成を主導しており、意識はそれにアクセスできず、そうなった理由や過程は、まるでわからない。にもかかわらず、それを「自分のものだ」と意識は思い込んでいる。すなわち、自分の中の他者に操られていることに気づいていない。
そして、それにさらに輪をかけるのが、現代の情報化社会の加速である。毎日のあふれる情報は、無意識のうちにも脳に入り込んでいく。そのため、意識が全く気付かないうちに、私たちの精神に影響を与えている。こうして、精神と脳と体と環境が、以前にもまして、密接不可分に影響し合っているのが現代社会である。この知見もまた、仏教やヨーガが説く、万物が相互依存であって一体であるという、一元的な世界観と合致している。
8.悟りを助ける脳科学・心理学の見解
そして、ヨーガや仏教の思想や瞑想を実践した者の視点から見るならば、こうした最新の科学的な知見をフルに活用するならば、ヨーガや仏教の意識感・人間観・世界観を確信することの手助けとなる。その結果として、悟りの境地に至る瞑想を助け、以前よりも悟りの境地に近づきやすくなる可能性もあると思われる。
最新の科学の知見は、依然として常識と解離しているが、時とともに、科学の知見が常識になっていくのが人類社会である。革命的な理論ほど、常識による固定観念の抵抗を強く受けるだろうが、長期的な視点からいえば、それは時間の問題にすぎない。キリスト教の人間・地球中心主義の思想のために、当初は激しく抵抗を受けたガリレオの地動説が、その後認められたことからも、よくわかるだろう。
そして、最新科学が発見した精神・意識・脳・体・環境に関する真実が、常識となって深く浸透する頃には、人類の「意識」には、大きな変革が起こる可能性も期待できるのではないかと私は思う。
現在の人々には、この世界は、何もかもがバラバラに見えて、狭苦しい自己と、他者・外界に大きく分かれている。しかし、今後は、私達の「意識」は、科学が検証した事実を学ぶ中で、「私」や「他人」や「環境」などを含めた全てが一体となった壮大なつながりを持った世界があることを認識して、受け入れやすくなるだろう。これは、ヨーガ(ないしは仏教)が説く「意識の拡大」・「宇宙意識」・「悟りの境地」への接近の土台となることは間違いない。
なお、世界の全てが一体であるとするならば、「本当の私は、世界全体である」ということもできるだろう。「世界の一切が本当の私ではない」と説く無我や真我の思想は、実際のところ、これと矛盾するものではない。というのは、世界の何物も自分ではないという認識があればこそ、世界の何物にも執着することなく、世界全体に意識が広がりやすくなる、ということであるから。その結果として「世界全体が私」ということができる心理状態に近づくということである。
話を元に戻すと、仏教・ヨーガの瞑想修行者が、最新の科学の知見をフルに活用するならば、「意識」が、偏狭な自我執着から解き放たれて、壮大な宇宙に精神的に広がる可能性は高くなるだろう。これまでの習慣である「狭い私」の固定観念がすぐに解消はしないだろうが、科学信仰ともいうことができる現代人の意識には、科学の見解は重要な影響をもたらし、固定観念を突き崩すスピードは上がっていくだろう。
そして、「私」の中の中心的な存在から周辺に回された「意識」が、勇気をもってそれを前向きに受け止めて活用したならば、失ったものの代わりに得るものは、実に壮大なものになる。それは、意識の深い安定と、大きな広がりである。そもそも意識には、形や大きさはない。狭い世界に対する執着から精神的に解き放たれるならば、それは宇宙大ともいえる無限の可能性を秘めている。
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1.今話題の呼吸法
今人気のアニメ『鬼滅の刃』では、人間離れした力を持つため、主人公らが「全集中の呼吸」という呼吸法を取り入れ、それによって、血液中の酸素濃度を高め、高い集中力と身体能力を手にすることができるなどという話が設定されている。
本稿では、呼吸法の効果と実践上の注意点に関して、医学的な見地から紹介するとともに、数千年もの間、呼吸法を取り入れてきたヨーガの見地からも紹介したいと思う。
2.ゆっくりと吐く呼吸法:健康増進の効果
呼吸法は、ヨーガや太極拳に限らず、最近では格闘技やスポーツで重視されるようになった。自律神経に詳しい小林弘幸・順天堂大教授は、①ゆっくり吐く呼吸を心がけることで、自律神経の副交感神経の活動が上がり、血流が良くなり、②血流が良くなると、腸の活動や免疫の働きも活性化し、長生きにつながるという。
小林教授が勧めるのは、吸気と呼気の長さを1対2にして、深い呼吸をする方法である(長生き呼吸法)だ。たとえば2秒吸って4秒吐く。そして、1日3分間でも時間を決めて毎日行う。こうして、普段おざなりになっている呼吸に意識を向けることが大事だという。
教授は、特に最近は新型コロナウイルスの流行で、現代人のストレスはますます高まり、呼吸も浅くなっているのではないかと懸念されている。ストレスが高まると、呼吸は浅くなり、逆にゆっくり吐く呼吸法で、ストレスを解消できるということである。
このメカニズムを詳しく説明すると、呼吸によって取り込まれる酸素は、血液に溶け込み、毛細血管を経由して全身の細胞に届けられる。よって、ゆっくりと深く呼吸をすれば、肺に取り込まれる酸素量が増え、そのため、酸素を運ぶ全身の血流量も増加する。
その結果、全身の細胞の活性化につながる。全身の細胞は、酸素を取り込み、二酸化炭素を排出して、新陳代謝を行っている。よって、体の回復を早くさせたり、力を引き出したりすることができる。
小林教授の研究では、ゆっくりと深く呼吸をすることで、すぐに毛細血管の血流量がアップすることが確認されている。よって、同教授は「呼吸には一瞬で体の状態を変える力があり、呼吸法ほど即効性の高い健康法はありません」と主張する。
また、ゆっくりと吐くことによって、リラックス効果のある副交感神経が、刺激・活性化される。同教授の研究では、ゆっくりと吐く呼吸(吸気2秒・呼気4秒)によって、通常の呼吸(吸気1秒・呼気1秒)に比較して、自律神経の副交感神経が2・5倍も活性化したことが確認されている。繰り返しになるが、副交感神経が活性化すると、リラックスすることができるのである。
また、春木豊氏(早稲田大名誉教授)は、体の使い方と心の状態には深い関係があるとする身体心理学を提唱しているが、同氏も科学的な実験を通して、ゆっくり吐く呼吸法の効果を確認している。
次に、①腹式呼吸で呼気を長く行う、②腹式呼吸で呼気を短く行う、③普通に深呼吸するという三つのケースの実験をして、それぞれの実験前後の血圧・心拍数を計ると、①のケースが、血圧・心拍数の下がり方が最も大きく、かつ下がった状態が一番長く持続したという。
こうして、長い呼気が、血圧を下げ、副交感神経を優位にして、生理的な安定をもたらすことが確認された。実際に、被験者に質問しても、長い呼気では、短い呼気や深呼吸よりも、落ち着いた気分、くつろいだ気分になる傾向が大きかったという。
さらに、意識的に呼気を長くすることは、「タイプA性格」という、怒りやすい・焦りやすいという性格の人たちに効果があり、「時間的切迫感」「焦りを感じて落ち着かない」というタイプAの性格的な傾向が和らぐことも確認されたという。
そして、他にもストレスと呼吸の深い相関関係も実験で確認されている。被験者にストレスとなる作業をさせると、安静時と比較して、呼吸の時間が短くなる傾向が見られた。特に、息を吸った後に、息を吐くまでの間が短くなったという。ストレスがあると、ゆったりした呼吸ができないようである。
また、ゆっくりした呼吸と速い呼吸で、心拍数と呼気終末二酸化炭素(PetCO2:PetCO2は、呼吸によって吐き出された気体中のCO2の分圧(割合))の量を比較した実験を行うと、ゆっくりした呼吸では、心拍数が下がり、呼気終末二酸化炭素の値が上がったという。呼気終末二酸化炭素は、ストレスがあるときは値が下がるので、ゆっくりした呼吸によって、ストレスが減少したことを示している。
以上の結果から見て、呼吸をおざなりにせず、良い呼吸の習慣を作ることは重要である。私達は、呼吸を無意識に1日2万回以上しているといわれる。しかし、日常生活では呼吸を意識することはなく、おざなりにしてしまいがちだ。しかし、実際には、呼吸の質の良し悪しによって、さまざまな体調不良の原因にもなる。
一方、小林教授によれば、1日数分でも、上記のゆっくり吐く長生き呼吸法を行えば、誰でもゆっくりと深い呼吸ができるようになるという。ただし、これは、1日だけやればいいというものではなく、毎日続けることが肝心である。ヨーガの修行でも、良いことを繰り返し行い習慣化する重要性(修(しゅ)習(じゅう))が強調される。
3.呼吸法の様々な健康効果
ゆっくりと吐く呼吸法は、自律神経と腸内環境を同時に整えることができる。前にも述べたように、呼吸のときは、吐く時間を長くする。まず、前に述べたように、吐く時間を長くすると、自律神経の中でリラックス効果のある副交感神経が刺激されて、自律神経を整えることができる。
また、ゆっくりと吐く深い呼吸法を行う際には、腹式呼吸で行う。お腹に深く息を入れで出すのである。これは、胃腸を運動させて、マッサージする効果がある。小林教授によれば、胃腸のマッサージによって、腸内環境が良好になるという。さらに、前に述べた通り、全身の血流量も増える。
そのため、ゆっくりと吐く深い呼吸法によって、免疫力の向上も期待できる。というのは、免疫細胞の7割は腸内に存在しており、さらに、血流・血液循環が良ければ、免疫細胞が体全体を巡ることができる。さらに深い呼吸をすると、血流の増大とともに、軽い運動にもなるために、体温が若干向上する(体が温まる)。免疫力は、体温が高いほど向上する。
こうして、ゆっくりと吐く深い呼吸は、①体内の酸素量・血流の増大・血液循環の改善、②自律神経の改善(副交感神経の活性化によるストレス解消・リラクセーション)、③腸内環境の改善、免疫力の向上をもたらす。結果として、小林教授によれば、①疲労回復、②さまざまな生活習慣病の改善、③ここ一番での集中力の向上・メンタルの安定・仕事のパフォーマンスアップなどにも有効だという。
そして、始めた日から頭がスッキリするなど、気分が良くなることがあり、それを毎日の習慣にすれば、意識しなくても呼吸がゆっくりと深い呼吸に変わっていき、病気や不調を遠ざけてくれる健康体を築くことができるということになる。この意味で、手っ取り早い健康法ではないかと思われる。
4.ヨーガの呼吸法による集中力・精神安定効果
スペインなどの研究チームが発表した2015年の論文によれば、ヨーガの上級者は、深い呼吸により、大脳の「島(とう)皮(ひ)質(しつ)」と「下(か)前(ぜん)頭(とう)回(かい)」と呼ばれる部分が活性化したという。島皮質は、自分の体の自律神経や心拍などを監視し、下前頭回は、欲望や雑念を抑え、自分を制御することに関わる場所である。よって、深い呼吸で集中力が高まり、物事に動じなくなっていることがうかがえる。
脳科学者の池谷(いけがや)裕二・東京大教授も、「呼吸は、脳活動を間接的に変化させられる。集中力を高めるために、呼吸を利用するのは理にかなっている」という。すなわち、呼吸法を鍛錬することで、集中力を高めるために必要な脳の機能を活性化させることができるということだ。
ただし、ここでの「ヨーガの上級者の深い呼吸」とは、単なるゆっくり吐く深い呼吸ではない。ヨーガの呼吸法には、吸う息、吐く息に加えて、息を止める作業(保息)が含まれている。そして、集中力に関していえば、武術家・スポーツ選手などが経験するように、人は何かに深く集中している時には、息をしていないことが多い。こうして、非常に深い集中と保息には、深い関係があるのである。
また、深い集中力は、欲望や雑念を制御することと深い関係がある。様々な欲望・雑念があれば、深い集中はできないからである。こうして、ヨーガの呼吸法は、深い集中力を与えるが、これは、ヨーガの本来の目的である欲望の制御を含めた、心の制御による悟り・解脱といったことに繫がるからである。
5.ヨーガの呼吸法「プラーナーヤーマ」の意味合い
ヨーガの呼吸法は、プラーナーヤーマといわれる。文字通りに訳すと、気を制御する方法(調気法)となる。「プラーナ」とは、サンスクリット語で目に見えない生命エネルギーである「気」を意味する。よって、ヨーガの呼吸法は、この「気」を制御するためのものなのである。
それがなぜ、集中力・精神の安定・心の制御に役立つのか。それには、ヨーガを含めた東洋思想に広く説かれる「気」の霊的科学の思想がある。ここでは、これを呼吸法との関連に絞って以下に説明する。
なお、気の霊的科学の全体は、『テーマ別教本第1集「ヨーガの思想と実践」』や『2016年夏期セミナー特別教本「気の霊的科学と人類の可能性」』を参照されたい。
6.プラーナとナーディとチャクラについて
「気」とは、体の内外に存在して流動する目に見えないエネルギーである。狭い意味では、生命エネルギーであり、広い意味では、物理的な存在を含めた万物を構成する根源的なエネルギーという意味もあり、ヨーガでは、「プラーナ」と呼ぶ。また、気には、体の外にある外気と、体の中にある内気があり、内気にも様々な種類があるとされる。
そして、体内には、気が流れる道である「気道」があるとされる。ヨーガでは、これをナーディと呼ぶ。主に3つのナーディがあるとされるが、全部で72000本ものナーディがあると説かれることが多い。
そして複数の気道が通る交差点があり、特に多くの気道が密集しているところを「チャクラ」と呼ぶ。これは、同時に神経が集中する場所(神経(しんけい)叢(そう))でもあり、重要な臓器があるところでもある。一般に、気道と神経と血管・血流は、深く関係しているとされる。
7.気の強化と気道の浄化の恩恵:心身の健康・悟り
ヨーガは、①気を強化することと、②気道を浄化して気道の中に十分な気がスムーズに流れるようにすることが、その人の心身の健康、煩悩・心のコントロール=悟りを実現するために役立つと説く。そして、アーサナ(ヨーガの体操、正しくは体位法・座法と訳す)や、プラーナーヤーマといった身体行法によって、気を制御できると考えている。
次に、具体的な気道(ナーディ)とチャクラの位置を示したものが図A・Bである。著名なヨーガ行者のスワミ・ヨーゲシヴァラナンダ師が解説する、3つのナーディと9つのチャクラの図である(『魂の科学』〈たま出版刊〉より引用)。
図A
図B
まず、三つの主要なナーディは、①スシュムナー管(尾てい骨から背骨(脊髄)を通って頭頂に至る。中央の気道)、②ピンガラ管(尾てい骨からスシュムナー管よりも右側を通って右の鼻に至る。右側の気道。別名スーリヤ・ナーディ)、③イダー管(尾てい骨からスシュムナー管よりも左側を通って左の鼻に至る。左側の気道。別名チャンドラ・ナーディ)である。
次に、9つのチャクラの位置と名前は、①頭頂:サハスラーラ・チャクラ、②眉間:アージュニャー・チャクラ、③咽頭部:ヴィシュッダ・チャクラ、④胸部・心臓部:アナーハタ・チャクラ、⑤肝臓部:スーリヤ・チャクラ、⑥膵臓部:チャンドラ(マナス)・チャクラ、⑦上腹部:マニプーラ・チャクラ、⑧下腹部:スヴァーディシュターナ・チャクラ、⑨尾てい骨:ムーラダーラ・チャクラである。
8.チャクラでの気道の詰まりが煩悩・欲望を生じさせる
ヨーガは、チャクラの部分で気道に詰まりがあって気がうまく流れず停滞すると、そのチャクラに対応した煩悩・欲望が生じると説く。気道が詰まっているチャクラによって、それぞれ異なる煩悩が生じる。
各チャクラの部分の気道の詰まりを取り除くことができたならば、煩悩は解消し、そのチャクラを越えて、エネルギーが上昇する。すべてのチャクラに詰まりがなくなると、エネルギーは、頭頂のサハスラーラ・チャクラに集中して、悟り・解脱が生じる。そして、頭頂に至る気道は、中央気道だけである。よって、中央気道にエネルギーが集まるときに、心は不動となり、悟り・解脱に至るといわれることがある。
なお、気道の中のエネルギーが不足している場合は、意志・集中力も弱い状態となる。次に、エネルギーはあるが、気道が詰まり、流れが阻害される場合に煩悩が生じる。煩悩のため心が不安定で、集中も妨げられる。最後に、エネルギーが強く、気道の詰まりもない場合に、煩悩がなく、心が静まり、集中力が強い。高い瞑想状態が生じる。
そして、各チャクラと煩悩の関係は、以下の通りである。
①ムーラダーラ・チャクラ--物欲、肉体への執着、怒り・嫌悪
②スヴァーディシュターナ・チャクラ--性欲、無智(物の考えにくい状態)、恨み(じめっとした憎しみの感情)
③マニプーラ・チャクラ--食欲、貪り、学問・才能への執着
④アナーハタ・チャクラ--プライド・卑屈、執着・愛著
⑤ヴィシュッダ・チャクラ--妬み・嫉妬心、地位欲・権力欲
⑥アージュニャー・チャクラ--慢心・自己満足・支配欲・善悪の(固定)観念、現世願望
⑦スーリヤ・チャクラ--怒り。内面の怒り・ストレスをため込んだ状態も含む。ムーラダーラ・チャクラの怒りよりもレベルが高いとされる。
⑧チャンドラ・チャクラ--無智(物が考えられない愚鈍な状態、動きが鈍い、目先の快楽に偏る、怠惰、自己中心で他に冷淡・無関心)。さらに、間違った霊的・宗教的な探求・魔境、イメージ上の性欲、覚醒剤の使用にも関係するともいわれる。
⑨サハスラーラ・チャクラ--特別なチャクラで、前に述べた通り、このチャクラにエネルギーがスムーズに集中することで、解脱を得ることができるとされる。
そして、各チャクラが浄化され活性化されると、そのチャクラに対応した能力が開発されるといわれている。逆に汚れると、そのチャクラに対応した煩悩・欲望が生じる。
次に、3つの気道に関しては、まず中央気道は、貪り・執着に関係する。どういう対象への貪りかは、どのチャクラの部位で、中央気道が詰まるかによる。なお、この気道だけは、他の気道と異なり、頭頂のチャクラに通じており、どこも詰まっていなければ、解脱・悟り・真理に対する貪り=探求心・求道心が生じることになる。
次に、右気道は、怒りに関係する。どういう性質の怒りかは、どのチャクラの部位で、右気道が詰まるかによる。
一方、左気道は、無智に関係する。どういう性質の無智かは、どのチャクラの部位で、左気道が詰まるかによる。
9.プラーナーヤーマによる気道の浄化と気の強化
アーサナ、プラーナーヤーマなどのヨーガの身体行法は、この気道の詰まりを浄化することができるとされる。気道の詰まりは、経験的にいって、①筋肉や関節をほぐす、②血流を増大させる、③体を温める、④深い十分な呼吸、によって浄化することができる。よって、アーサナやプラーナーヤーマが有効なのである。
また、ヨーガ行法以外にも、同じような効果を持つ修行法として、気功の行法、歩行瞑想、(温泉の)入浴などは有効である。さらに、プラーナーヤーマやムドラーは、尾てい骨に眠っているプラーナ(気・生命エネルギー)の親玉ともいうべきクンダリニー(宇宙エネルギー・根源的生命エネルギー)を覚醒させる効果がある。このクンダリニーが覚醒すると、その力強いエネルギーの上昇によって、ナーディを物理的に浄化することもできる。たとえていえば、詰まった配管を高圧洗浄するようなものである。
プラーナーヤーマによる気道の浄化について述べたが、プラーナーヤーマのもう一つの重要な効果が、気(プラーナ)自体の強化である。すなわち体外の気(外気)を体の中に取り込んで、体内の気(内気)を増量・強化することである。
なお、これは、プラーナーヤーマで息を止めている時に起こるといわれることがある。すなわち、保息を伴わない普通の深呼吸では、酸素は体内に入るが、気(プラーナ)は、体内に充填されないともいわれることがある。
10.プラーナーヤーマの様々な恩恵:健康・集中力・悟り・解脱
プラーナーヤーマの恩恵を列挙すると、第一に、一般の健康増進の呼吸法(例えば、先ほど述べた長生き呼吸法)と同様に、心身の健康を向上させる。というのは、心身の健康は、気の状態と密接に関連するとされるからである。心身を軽快で楽にして、究極的には、内的な歓喜さえもたらすとされる。
第二に、物事の達成・人生の成功をもたらす。心身の健康、安定した心、強い意志・集中力が得られるからである。究極的には、極めて高い集中力を持った状態(禅定・サマディ)を達成する。これは、スポーツで、選手が雑念なく無思考の深い集中状態に入って最高のパフォーマンスを発揮する「ゾーン状態」や、何もかもが流れるようにうまくいく心理状態とされる「フロー状態」に通じるものである。
最後に、悟り・解脱、すなわち、深い心の制御・安定・苦悩からの解放を与える。そして、その心の安定は、正しい判断力や直観力を含めた智慧をもたらす。
11.プラーナーヤーマの実践の準備:環境・服装・姿勢・弛緩
次にプラーナーヤーマの実践について述べる。まずその準備についてである。
プラーナーヤーマを行う環境に関しては、静かで換気の良い場所がよい。そうした自然の中で行えればよいが、都会の自宅の中で行う場合には、室内を整理整頓し、換気の良い状態にする。
加えて、できれば、室内に仏画・自然の写真など、見ると心静まるものを置くとよい。さらに、室内に、気持ちの静まる瞑想用のお香や、ヨーガ・仏教などで用いる聖音を鳴らす法具などがあればいっそうよい。すなわち、見て・聞いて・嗅いで心が静まるものである。
次に服装であるが、なるべく体を締め付けないものにする。時計・ベルト・バンド・靴下などは外しておく。こうして、血の巡り・気の巡りを改善し、筋肉がリラックスしやすいようにするのである。
姿勢については、安定した座り方で座る。ヨーガ・仏教の座法を組むことができれば、なおのことよい。そして、背筋を伸ばして、肩・首・腕などの力が抜けるようにする。体の緊張が抜けることが、気や血の巡りを改善するからである。また、顔は下に向けずに前を見て、背筋が曲がらないようにする(視線は下を見てもよい)。
腕については、いろいろなやり方がある。力を抜いて手のひらを膝に合わせる形で膝に置くことや、仏教の座禅などで用いられる手の組み方(左手の手のひらの上に右手を重ね、座法を組んだ足の上に置く)もよいだろう。
最後に、呼吸法を行う前に、顔・首・肩・腕・胸・腹部の力を十分に抜いておく。体に力が入っていると、気道が詰まりやすくなる。時間があれば、呼吸法を行う前に、各部の運動を行うとよい。ヨーガでは、プラーナーヤーマの前に、アーサナ(ヨーガ体操・体位法)を行うことが多い。
特に現代人が凝っていることが多い首や肩をほぐす。首は、ゆっくりと大きく回す。時計回りに回したら、その後、逆に反時計回りに回す。これを何度か(何セットか)繰り返す。
コツとして、回す前に息を吸い、回している際に息を出すとよい。息を出している時の方が、体は弛緩しやすいからである。人間の体の中で、頭部や胸部に比較して、首の部分が一番くびれて狭くなっているために、気の流れも停滞しやすい。
肩の力を抜くには、肩を前から後ろに大きくゆっくり回し、その後、逆に、後ろから前に回す。この際も、回す前に息を吸い、回している時に息を出すとよいだろう。ないしは、単純に肩を上にいったん持ち上げて、その後、力を抜いて落とすのも有効である。いったん緊張させた反動を使うと、弛緩しやすいのである。
腕も弛緩させておく。肩の筋肉と神経は、腕の筋肉・神経と繋がっている。当然、首から肩を通って腕に至る気道もある。腕は、手首・肘などの関節がよくほぐれるように、ぶらぶらと振るとよいだろう。
肩・首・腕がほぐせたら、胸部と腹部を手でマッサージして、ほぐしておくのもよいだろう。特に張りやコリを感じる部分があれば、その部分で気道が詰まっている可能性が高いので、念入りにほぐす。そして、気道の浄化に慣れると、自分なりに、気の流れの詰まりがわかるようになるので、そうしたら、その部分を念入りにほぐすようにする。
12.基本呼吸法の実践の仕方
ヨーガの最も基本的な呼吸法は、1:1:1の比率で、入息(吸気)と保息と出息(呼気)をリズミカルに繰り返すものである。最初は例えば、4秒・4秒・4秒で入息・保息・出息を繰り返すとよいだろう。集中力が増大してきたならば、1:2:2の比率(例えば4秒・8秒・8秒)、さらには1:4:2の比率(例えば4秒・16秒・8秒)で行う。保息が長いほど、集中力が高まっている兆候とされ、より高度な実践となる。
なお、精神集中のポイントであるが、最初はまず、息の秒数に集中する必要があるだろう。それに慣れてきたら、同時に、出し入れする呼吸にも集中する。なお、眉間の所に精神集中を行う方法もある。体の上位の部分に集中すると、そのぶん気が引き上がりやすくなるとされる。実行中に、特段の身体的な変化があれば、指導員の指導を受けることが望ましい。
13.左右の気道を浄化するプラーナーヤーマ
次に、左右の気道を浄化するプラーナーヤーマについて述べる。その前にまず、気道が詰まっているか否かをチェックする方法を述べる。その最も簡便(かんべん)な方法は、左右の鼻の詰まり具合をチェックすることである。
右気道(ピンガラ管)が詰まっている場合には、右の鼻が詰まっている。左気道(イダー管)が詰まっている場合には、左の鼻が詰まっていると考えるのである。そのためには、口を閉じて、片方の鼻を押さえ、息の出し入れをしてみればすぐにわかるだろう。
その場合、①右か左かのどちらかが詰まっているか、②右も左も詰まっているか、③どちらも詰まらずにスムーズであるか、という結果になるだろう。たいていの人は、どちらかが詰まっていることが多い。
14.右の気道を浄化する:スーリヤ・ベーダナ・プラーナーヤーマ
右の鼻が詰まっている場合には、左鼻を押さえて、右鼻のみを使って、息を繰り返し出し入れする(スーリヤ・ベーダナ・プラーナーヤーマ)。そうすると、徐々に右鼻も通ってくるだろう。なお、別のやり方として、右鼻から入れて、左鼻から出す方法もある。
このプラーナーヤーマの場合にも、前に述べたように、背筋はまっすぐに伸ばし、背中・首・頭は一直線になるようにする。顔を下に向けたり、左右に向けたりせずに、まっすぐ前を見るようにする。鼻を押さえている手が疲れてくると、手が下がって、顔が下や横に向きやすいので注意する。使っている手が疲れたら、もう一方の手に交代してもよい。
息は、腹式呼吸で十分に吸い込み、しばらく止めて、その後、十分に出すようにする。それぞれの息の秒数は決まっていないが、例えば、基本呼吸法と同じように、4秒で吸って、少し止めて(4秒ほど)、4秒で出してもよいだろう。
そして、呼吸の出し入れの際に、多少の音がするのがよいともいわれる。そのぶんだけ強く詰まりを浄化できるからであろう。しばらく続けているうちに、徐々に右の鼻も通ってくるだろう。
なお、秘訣として、右気道に詰まりがある場合は、上記のプラーナーヤーマとともに、右の腹部にある肝臓の部分(スーリヤ・チャクラ)をよくマッサージするとよいことが多い。このチャクラは右気道に深く関係するからである。
15.左の気道を浄化する:チャンドラ・ベーダナ・プラーナーヤーマ
左鼻が詰まっている場合には、右鼻を押さえて、左鼻だけを使って、息を繰り返し出し入れする(チャンドラ・ベーダナ・プラーナーヤーマ)。なお、別のやり方として、左鼻から入れて、右鼻から出す方法もある。
同じように、背筋はまっすぐにし、背中・首・頭は一直線、顔を下や横に向けず、まっすぐ前を見る。手が疲れてくると、顔が下や横に向きやすいので、もう一方の手に交代してもよい。
息も、腹式呼吸で十分に吸い、しばらく止め、十分に出す。それぞれの息の秒数は、決まっていないが、例えば、基本呼吸法と同じように、4秒で吸って、少し止めて(4秒ほど)、4秒で出してもよいだろう。
また、呼吸の出し入れの際に、多少の音がするのがよいともいわれる。そのぶんだけ、強く詰まりを浄化できるからであろう。そして、しばらく続けているうちに、徐々に左の鼻も通ってくるだろう。
また、左気道に詰まりがある場合は、上記のプラーナーヤーマとともに、左の腹部にある膵臓・脾臓の部分(チャンドラ・チャクラ)をよくマッサージするようにするとよいことが多い。
16.両方の気道を浄化:スクハ・プールヴァカ・プラーナーヤーマ
こうして、詰まっている側の鼻が通ってきたら、左右の鼻を交代に押さえて、息の出し入れをする。
まず、右鼻を押さえて、左鼻から息を入れ、しばらく息を止めたら、次に、左鼻を押さえて右鼻は開けて、右鼻から息を出す。次に、右鼻から息を出し切ったら、同じ右鼻から息を入れて、しばらく息を止め、右鼻を押さえて左鼻は開けて、左鼻から息を出す。
そして、再び左鼻から息を入れて、これを繰り返していく。なお、姿勢、手の使い方、呼吸の仕方の注意は、前記のプラーナーヤーマと同様である。
入息・保息・出息の比率・秒数は、基本呼吸法と同じで、1:1:1の比率、例えば4秒・4秒・4秒)で始め、集中力が増大してきたならば、1:2:2(例えば4秒・8秒・8秒)、さらには1:4:2(例えば4秒・16秒・8秒)で行う。保息が長いほど、集中力が高まっている兆候とされ、より高度な実践となる。
長く息を止める(保息・クンバカ)ほど、心拍数や血流が増大して体が温まり、気道の詰まりは浄化しやすくなる。ただし、無理はいけないので、気を付けるようにする。特に、心臓疾患・高血圧などがある方は、無理をしないことである。
17.気道を強く浄化するカパーラ・バーティ
これは、両鼻から激しく呼息と吸息を繰り返すものである。腹部をちょうど鍛冶屋の使う鞴(ふいご)のように、膨れさせたり、へこませたりさせて行うことが名前の由来になっている。
具体的には、他の呼吸法と同様に、口からではなく両鼻から、腹筋を使って短く鋭く、息を出し入れし、出息と入息を繰り返す。保息は行わない。出息と入息は20回ほど繰り返して、1セットとして終了する。
少し休んだら、同じことを繰り返す。ただし、気を引き上げる力が非常に強いので、一度には20回ほどにしておくのがよい。また、体が熱くなったり、体の一部に多少の痺れを感じたり、多少ぼーっとした感じになることがある。不快な感じが生じたら、出息・入息の回数を減らして加減するか、中止して、指導員の指導を受けることが望ましい。
18.深い瞑想に入るブラーマリー・プラーナーヤーマ
このプラーナーヤーマは、自分で作り出す振動音のヴァイブレーションによって、心を静めて、深い意識状態・瞑想状態に入っていくものである。瞑想に入る準備の呼吸法ということもできる。
具体的なやり方は、まず、両鼻から十分に息を吸い、その後、蜂の羽音のような「ブーン」といった音を立てながら、なるべく長く鼻から息を出していく。そして、これを繰り返すというものである。保息は行わない。
これに熟達するならば、最も深い瞑想状態であるサマディに入ることができると経典に書かれている。
※第1章参考文献
・『読売新聞』「鬼と戦う『全集中の呼吸』、主人公の超人的嗅覚の秘密に迫る」(2020年11月28日)
https://www.yomiuri.co.jp/science/20201127-OYT1T50168/
・『NEWSCAST』「『鬼滅の刃』の「全集中の呼吸」は現実でも使える?? 自律神経の名医が健康効果を検証」(2020年5月19日)
https://newscast.jp/news/148255?fbclid=IwAR0LFhIzt2jy8uAXeW1wdLZ6PpLJkvyC9E-v5TY5bu--2liD-5SySn1awyQ
・『TOCANA』「『鬼滅の刃』全集中の呼吸を「ヨーガの王」成瀬雅春が徹底解説!能力が一気に開花する"超人"呼吸法など伝授」(2020年12月22日)
https://tocana.jp/2020/12/post_191864_entry.html
1.転職癖がついているがどうしたらいいか
2.プロ野球は好きか
3.仏教の思想とニヒリズムは違うのか
4.仏教や心理学その他の知識はどのように得たのか
5.無我派と非我派(真我派)ならどちらに共感を感じるか?
6.宇宙人が人間の姿で地球にも紛れ込んでいるらしいが本当か?
7.呼吸法(瞑想)で神秘体験をしてみたいが
8.裏表がある、自分の性格が大嫌い
9.なんのためにクンダリーニ(エネルギー)というものがあるのか
10.ロシアにいた時にこの国は危険だと感じた事、危険な出来事はあったのか
11.人嫌いを直して、多くの人と関わる生き方をした方がよいのか
12.物欲を抑える1番の方法とは
13.上祐さんにとって、生きている証というものは何かあるか
14.ワクチンを打たない派の一部の人はなぜ攻撃的なのか
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16.JAXAをひと月で退職、早期退職について悩むことはあったか
17.宇宙開発分野でのキャリアを捨てたことを、後悔して思い悩むことはあるのか
瞑想体系には3つあり、
1.身体的瞑想、
2.感覚的瞑想、
3.心理的瞑想のそれぞれについて、詳しく説明しています。
さらに、「1」の身体的瞑想の奥義として、霊的身体的瞑想(クンダリニーヨーガ・密教の究境次第)の解説をしています。
具体的には、1.ナーディ、2.チャクラ、3.プラーナとクンダリニー)、4.気道の浄化、5.気の強化・良化、6.クンダリニー覚醒のための身体行法や戒律の必要性などです。
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1.はじめに
ヨーガ・仏教のいろいろな教え・法則であろうと、心理学の理論・心理療法であろうと、心身の向上に役立てて幸福になるには、単に、頭で学んで知識を増やすだけではなく、それを身に着けるまでの努力がなければ、あまり役に立たないことの方が多い。これは、実際に学びに入った人が実感することだと思う。
私たちの幸福・不幸や、心や体のあり方は、その日常の思考・感情・性格・体の使い方・行動の仕方・周辺の環境などが深く関係しているが、それらのほとんどは、その都度、自分の意識が自分の意思で選択しているようで、実際には、習慣的に無意識的に(無意識の脳活動に主導されて)行われている。これが心理学の研究によっても確認されている。
そのため、自分を良い方向に変えていくということは、これまでの悪い習慣を修正して、良い習慣を形成するという側面がある。こうして、今まで知らなかった良い知識を頭で吸収することと、それを心身において身に着けること(良い習慣にすること)は異なるのである。
2.仏教の精進の教え
仏教には、精進という言葉があり、これは日常用語にもなった。
精進は、元は梵(ぼん)語(ご)のビールヤ(vīrya)の漢訳の仏教用語である。「勤(ごん)」「精勤(しょうごん)」などとも訳される(日本大百科全書(ニッポニカ)「精進」の解説より)。
精進の元の意味は、①ひたすら仏道修行にはげむこと、また、その心のはたらき、などである。
それから転じて、②一定期間、言語・行為・飲食を制限し、身をきよめて不浄を避けること。物忌みすること、③一般に、魚や肉類を食べないで菜食すること。また、その料理、④一所懸命に努力することを意味するようになった(精選版 日本国語大辞典「精進」の解説より)。
われわれの日常用語では、④の意味で使われることが多いことは、ご存じの通りである。
仏教教義の中では、仏祖釈迦牟尼がその最初の説法で説いた「八(はっ)正道(しょうどう)」という実践徳目(実践課題)の一つである(正精進(しょうしょうじん))。
また、その後に釈迦が説いた、四(し)正(しょう)勤(ごん)、五(ご)根(こん)、五(ご)力(りき)、七(しち)覚(かく)支(し)などの教えでも説かれる。
さらに、釈迦の死後に発展した大乗仏教における基本的な実践徳目(実践課題)である「六(ろく)波(は)羅(ら)蜜(みつ)」の一つにもあげられて、重視された。
3.正精進(しょうしょうじん)・四正勤
先に述べた釈迦は、その最初の説法で説いた八正道の八つの実践徳目の一つとして、「正精進」(パーリ語: sammā-vāyāma 梵語: samyag-vyāyāma)を説いた。これは、具体的には、「四(し)正(しょう)勤(ごん)」を意味すると解釈される。
四正勤(パーリ語: cattāro sammappadhānā)とは、同じく釈迦が説いた「三(さん)十(じゅう)七(しち)道(どう)品(ぼん)」の教えの一部である。4種の正しい努力のことを意味する。これは、「四(し)精(しょう)勤(ごん)」「四(し)正(しょう)断(だん)」「四(し)意(い)断(だん)」とも訳されることがある。
四正勤の具体的な内容は、以下の通りである
①断断(だんだん) - すでに生じた悪を除くように勤める
②律(りつ)儀(ぎ)断(だん) - まだ生じない悪を起こさないように勤める
③随(ずい)護(ご)断(だん) - まだ生じない善を起こすように勤める
④修(しゅ)断(だん) - すでに生じた善を大きくするように勤める
パーリ語の仏典における釈迦牟尼の説法を紹介すると以下の通りである(パーリ仏典, 相応部 道相応, 44 Magga Saṃyutta, Avijjāvaggo, Sri Lanka Tripitaka Project)
Katamo ca bhikkhave, sammāvāyāmo: idha bhikkhave, bhikkhu anuppannānaṃ pāpakānaṃ akusalānaṃ dhammānaṃ anuppādāya chandaṃ janeti vāyamati viriyaṃ ārabhati cittaṃ paggaṇhāti padahati. Uppannānaṃ pāpakānaṃ akusalānaṃ dhammānaṃ pahānāya chandaṃ janeti vāyamati viriyaṃ ārabhati cittaṃ paggaṇhāti padahati. Anuppannānaṃ kusalānaṃ dhammānaṃ uppādāya chandaṃ janeti vāyamati viriyaṃ ārabhati cittaṃ paggaṇhāti padahati. Uppannānaṃ kusalānaṃ dhammānaṃ ṭhitiyā asammosāya bhiyyobhāvāya vepullāya bhāvanāya pāripūriyā chandaṃ janeti vāyamati viriyaṃ ārabhati cittaṃ paggaṇhāti padahati, ayaṃ vuccati bhikkhave, sammāvāyāmo.
比丘たちよ、正精進とは何か。 未発生の不善(akusalānaṃ)は、これが生じないよう、比丘らは関心を持って努力し精進(ヴィーリャ)することである。 発生した不善は、これを解消するよう、比丘らは関心を持って努力し精進することである。 未発生の善は、これが生じるよう、比丘らは関心を持って努力し精進することである。 発生し成された善は、これが拡大するよう、比丘たちが関心を持って努力し精進することである。 比丘たちよ、これを正精進と呼ぶ。
ここでいう「悪」(akusala)と「善」 (kusala)とは何かというと、経典の解釈書(論蔵)においては、一般的に、「悪」(akusala)は、仏教が説く三つの根本的な煩悩である「三毒」を意味している。
三毒とは、①貪(とん)(lobha、貪り)・②瞋(じん)(dosa 怒り)・③癡(ち)(moha 無智)を意味している。そして、「善」(kusala)は、その反対で、①無(む)貪(とん)(alobha)、②無(む)瞋(しん)(adosa)、③無(む)癡(ち)(amoha)を意味している。
4.四正勤の教えから学べる智恵:慢心・油断の戒め
四正勤の教えをよく見てみると、単に善を増やし、悪を減らす努力をするというだけでなく、今生じていない善を生じさせるように努めたり、今生じていない悪が生じないように努めたりするといった努力を強調しているのが、一つの特徴である。これは、一言で言えば、慢心・油断を戒める内容だと思う。人の努力を鈍らせる最大の要因の一つは、確かに、慢心であり、油断であると思う。それは、向上欲求とは逆のものである。
しかしながら、人は、労苦をともなう努力・向上よりも、安楽・堕落に流される傾向がある。そのため、ある程度努力して幸福になると、その後は努力が鈍り、その結果、元の木阿弥になることがよくある。その際に出てくるのが、「自分はもう努力を続けなくても(増やさなくても)大丈夫だろう」という慢心・油断だと思う。
そして、この慢心・油断は、自分と他人を比較して、自分を他人よりも上に見るときに生じやすい心の働きでもある。例えば、律儀断(まだ生じない悪を起こさないように勤める)は、悪をなすことを予防する心構えであるが、他人との関係にあてはめて解釈すれば、自分はなしていないが、他人がなしている悪行を見ては、それに単に軽蔑・見下しの心を持つのではなく、自分の反面教師と見て、自己の戒めにせよ、という意味合いがある。
また、随護断(まだ生じない善を起こすように勤める)も、他人との関係にあてはめて解釈すれば、他人に生じているが、自分には生じていない善行(とそれによる幸福)を見たときは、それを妬むのではなく、自分の見本・教師として学んで見習うことが大切であるという意味合いがある。こうして、四正勤は、自己向上のために重要である他人からの学びを示唆するものでもある。
5.積み重ねの重要性:善がさらなる善をもたらす
また、「まだ生じない善を起こすように勤める」という努力と、「すでに生じた善を大きくするように勤める」という努力という、二つの努力が合わせて説かれていることは、この二つには関連性があるからだと私は思う。すなわち、今できる善をコツコツ続けて増やす努力をしていくことが、今はできない善も未来にできるようになることを助けるということである。
これは、最初は小さな善も、それを慢心・油断せずに、やめることなく続けて、少しずつ大きくするうちに、大変大きな善になるという道理を示していると思う。逆に言えば、最初は小さな悪も、慢心・油断によって、それをやめずに続けて、徐々に大きくしているうちに、大変大きな悪になる。
これは、継続的な努力の重要性、良い習慣の形成の重要性を示していると思う。仏教の教えで言えば、繰り返された善行や悪行によって生じる善い業(カルマ)や悪い業の力の重要性である。また、科学的に言えば、慣性の法則である。ロケットは、最初はゆっくりと浮上していくが、エンジンの噴射を続ける中で、時間とともに徐々にスピードを上げ、最後には猛烈なスピードで宇宙空間を飛ぶことになる。
6.六波羅蜜(六つの完成)の精進の教え
次に大乗仏教の基本的な教えであり「六波羅蜜(六つの完成)」の中で説かれている精進の教えについて学んでみよう。チベットの高僧ケツン・サンポ氏によれば、その精進には3つの精進があるという。すなわち、「鎧の精進」「実行の精進」「飽くなき精進」である。
まず、「鎧の精進」とは、仏道修行を始める際の精進で、「仏道修行の目的である悟りなどを自分が達成できるのだろうか」といった不安を、勇気をもって振り払って、思い切って修行を始める努力のことである。
次に、「実行の精進」とは、仏道修行の開始を明日に延ばすことなく、今日すぐに開始することである。すなわち、よく言われる、今日できることを明日に延ばすなということだ。ケツン・サンポ氏は、ある高僧の言葉に、「人の一生は、一瞬ごとに死に近づいていく、今日できることを明日に延ばしていては、人は死の床でうめき続ける生を送る」というものがあると述べている。
また、「忙しいから仏道修行のような新しいことができない」と考える人たちに向けて、「人の世俗の業は、子供の遊びに似て、手を染めればいつまでも続き、やめようと思えばすぐにやめられる」「実行の精進とよばれているものはその決心に関わっている」と述べて、時間の問題ではなく、自分の中の決心の問題だとしている。
最後の「飽くなき精進」とは、仏道修行を始めて、どこまで行っても、「もうだいぶ進んだ、もうこれくらいでいいだろう」などと思うことなく、飽くことなく、精進を続けることである。これについては、後に詳しく述べることにする。
7.実行の精進から学ぶ智恵:先延ばしにする悪習慣の問題
今日できることを明日に延ばさずに今日実行するという実行の精進は、ある意味で、よく言われることであるから、当たり前のことのようにも思えるかもしれない。「思い立ったら吉日」「善は急げ」というのも同じ意味だろう。
しかし、このように実践できるかと言えば別の問題だろう。この実践が難しいのは、ある意味で、私たち人間の本能に関係しているから、仏教的な表現で言えば、根本的な煩悩に関係しているからだと思う。
具体的には、私たちは、幸福にはなりたいが、「楽に幸福になりたい」し、「早く、少ない努力で、幸福になりたい」と思う。しかし、実際には、「ローマは一日にして成らず」、「急がば回れ」というように、価値のあるものこそ、一朝一夕にはならず、長期間の継続的な努力が必要だ。これに対して一生の時間というものは、思ったよりも長くはなく、「光陰矢の如し」というように、人生の時間はあっと言う間に経ってしまう。
そして、落とし穴が、「今日ではなく明日からやればいい(悪いことは、明日からやめればいい)」という考えである。この落とし穴は、そう思う本人は、嘘をついているつもりはないのだが、多くの場合、実際には、「明日からやればいい」というのが最初にあるのではなく、「今日はやりたくない」という怠け心が最初にあって、それを正当化するために、「明日からやればいい」という考え方が、自分に対する一種の言い訳として浮かんでいるのではないか。
だとすると、どうなるか。「明日からやればよい」と思った時から一日が経って、その明日が今日になっても、また再び「今日はやりたくない」という昨日と同じ気持ちが持ち上がってきて、再び「明日からやればよい」という昨日使った言い訳を繰り返し、また先延ばしになる可能性がある。
そもそも、人の心・体・行動には習慣性があるから、「今日やりたくない」と思って、今日やらない行動をとれば、それが習慣となって、再び明日以降も繰り返される可能性がある。そうして毎日、明日に先延ばしする習慣が付けば、いつまで経ってもやらないままとなり、そのうち(何かの言い訳を自分にして)完全に忘れていってしまう可能性がある。
習慣の力は大きいので、先延ばしにすることを繰り返し、その習慣が深まっていくと、実行することはますます難しくなる。これを考えると「思い立ったら吉日」というのは、意味のあることだとわかる。思い立った日に実行するのではなく、それを下手に(怠け心で)先延ばしにしていると、その習慣の力で、実行することがより難しくなる面があるからだ。
8.努力の実行ができるのは今日・今この時だけ
今日できることを明日に延ばさない実行の精進を、別の視点で考えてみよう。それは、私たちが生きているのは、今日である、ということだ。言い換えれば、私たちが努力できるのも、今日の今の瞬間である。
昨日や明日については、考えることはできるが、考えることはできても、昨日しなかった努力をしたことにはできないし、明日なすべき努力を今日のうちから計画することはできるが(計画することは良いことだが)、それを実行することはできない。言い換えれば、明日や昨日は、私たちの頭の中にある概念であって、実在するのは、今日・この瞬間だけである。
そして、人は、昨日を含めた過去を後悔して苦しむことがあるが、後悔ばかりしている人は、今現在において、過去の失敗の反省に基づいて自分を改善する努力をしてないことが多い。同じように、人は、明日を含めた未来の不安で苦しむことがあるが、不安ばかり抱えて悩んでいる人は、未来に幸福になるために必要な、今現在の今日の努力には集中できていない。
言い換えれば、今現在・今日の努力に集中できている人は、後悔や不安にあまり悩まないものだと思う。逆に言えば、後悔ばかりしている人、ないしは不安に悩んでばかりいる人は、自分でも気づかないうちに、その背景に、今日の努力を積み重ねることを妨げる怠け心があるのではないだろうか。
そして、過去の後悔と未来の不安は、セットになっている。後悔ばかりして、反省と改善の努力をしない人は、自ずと自分が向上していく見通しが持てず、自信がなく、卑屈が強く、未来に不安を抱えることになる。こうして、後悔・卑屈・不安はセットになり、その背景には、今現在の努力が乏しいこと、怠け心がある。卑屈や不安の背景に、「それを取り除くための努力をしたくない」という怠け心が隠れている。
9.飽くなき精進から学べる智恵:焦らず弛まず努力を続ける
次に、飽くなき精進について、より詳しく述べる。これは、仏道修行を始めてどこまで行っても、「もうだいぶ進んだ、もうこれくらいでいいだろう」などと思わず、飽くことなく精進を続けることである。飽くなき精進に関する経典の言葉として、以下のような言葉が述べられている。
「まるで、ゆったりと流れ続ける大河のように、完全なる仏性(悟り)を得るまで、貴方はゆったりとして飽くことなく、修行に打ち込んでいくのである」
「ヤク(ウシ科ウシ族の動物)は自分の少し先にある草を見つめながら、草を食べながら進んでいく。仏道の修行も、そのようでなくてはならない。いつもこれで十分などと安心することなく、少し前方を見つめながら、着実に前進を続けなければならない」
「もう修行の必要はない、と思うこと自体が、まだまだ修行を必要とするという証拠だ」
飽くなき精進の教えは、第一に、継続的な努力の重要性を説くものだ。「ローマは一日にして成らず」「急がば回れ」というように、何事も本当に価値があることは、一朝一夕には成らない。
特に心身・人格の向上、意識の改革といったことが目的の場合は、継続的な努力が必要なことは、科学的に明らかだと思う。人の心の働きは、その体と密接不可分であることが、最新の心理学や脳科学の研究の進展によって、ますます明らかになってきた。例えば、心の働きに直接的に関係するものが、人の感情と直接関係する脳内神経伝達物質を含む脳の神経ネットワークだろう。
一方、人の体の細胞が更新されて入れ替わるためには、平均して数カ月かかるといわれている(細胞によって長短がある)。また、その細胞を構成する分子が、体全体において完全に更新されて入れ替わるには数年(一説に7年とも)かかるともいわれている。これは、「石の上にも三年」という格言と関係するのではないかと私は思う。だとすれば、何かの努力を始めて、それにともない、心や体が変わっていくためには、継続的な努力が必要である。
脳科学者の中野信子氏は、脳の神経細胞は何歳になっても新しいものが生まれるが、それは使われないと(鍛えられないと)定着しないために、何かの精神的な努力をなす場合は、数日といった短い期間に無理な努力をするのではなく、少なくとも数カ月間、毎日継続的な努力をすることが望ましいとしている。継続的な努力は、毎日生まれる新細胞が望ましい形で定着することを助けるが、短期間の努力では、定着する脳細胞はごく少数にとどまるから、脳のあり方を大きく変えられないのだろう。
10.焦らず弛まずコツコツ努力を続ける重要性
継続的な努力の重要性に加えて、飽くなき精進の教えから学び取れるニュアンスは、焦らず弛まず、努力することである。経典の言葉を引用するならば、以下のようになる。
「まるで、ゆったりと流れ続ける大河のように、完全なる仏性(悟り)を得るまで、貴方はゆったりとして飽くことなく、修行に打ち込んでいくのである」
「いつ、どこにあっても、貴方は必要とするだけの食べ物を食べ、惰眠を貪らず、緊張しすぎるのでもなし、リラックスし過ぎるのでもない状態で、心を統一して、精進に励むように」
ところが、私たちは、焦らず弛まずコツコツ努力することが、意外と苦手である。というのは、何を努力するにも、「できるだけ早く達成したい」という欲求があるからだろう。達成感は喜びとなるから、「それを早く得たい」と思うのである。また、これと本質的には同じことだろうが、強い不安を抱えている場合などにも、それから早く逃れたいがために、焦ってしまうこともあるだろう。
しかし、この心の働きを突き詰めて考察すれば、「地道な辛抱強い努力なしに、早く楽に幸福になりたい」という心の働きだろう。すると、これは一種の怠惰が背景にあると言うこともできる。
そして、焦りを背景として、一時的に無理な努力をする場合も多い。しかし、結果は出ないままに、そうした努力は長続きせずに終わってしまう。いわゆる三日坊主である。これは、本当の精進・正しい努力のあり方ではないだろう。
また、この逆に、実行の精進で述べたように、人は、「一定の達成を得た」と感じると、慢心に陥り、油断してしまって、努力が鈍ることがある。この背景としては、人には皆、「自分が優れていると思いたい」という自己愛があって、「努力を続けなくても自分は大丈夫だ」という慢心・油断が生じるのだろう。しかし、地道な努力の積み重ねが大きな成果を生むのと同じように、油断の積み重ねも大きな苦しみをもたらすことになる。
こうして、さまざまな背景によって生じる焦りと弛み、無理と怠惰の双方を避け、焦らず弛まず、無理せず怠けず、コツコツと努力を続けていくことが大切である。
11.努力の仕方に関する仏陀の中道の教え:緊緩中道
また、先ほど紹介したように、経典では、「まるで、ゆったりと流れ続ける大河のように、貴方はゆったりとして飽くことなく、修行に打ち込んでいくのである」とか、「緊張しすぎるのでもなし、リラックスしすぎるのでもない状態で、心を統一して、精進に励むように」と説いて、緊張しすぎることなく、弛緩しすぎることもなく、努力を続けることを強調している。
この点に関して、仏教の重要な思想に、中(ちゅう)道(どう)という思想がある。その一つは、体をひどく痛めつける苦行主義と快楽を貪る快楽主義という両極端の修行の仕方を排除して、そのどちらにも偏らずに、中道の修行に励むというものである。これを苦楽中道という。現代的に解釈すれば、自分の体を痛めつけるような生き方・修行の仕方(苦行主義)は避け、健やかに生きるに必要なものは確保しつつ、それ以上は欲張らずに、快楽を貪ること(快楽主義)を慎むといったほどの意味になるかと思う。
これに加えて、仏陀は、瞑想修行の努力の仕方に関しても、中道の教えを説いたと解釈されている。その要点は、瞑想において、力んで緊張しすぎることなく、弛緩しすぎることなく、バランスを取って実践しなさいというものだ(緊(きん)緩(かん)中(ちゅう)道(どう))。
仏陀は、その際に、「ギターの弦は、きつく張れば切れてしまうが、弛みすぎれば音が出ない」という巧みな表現を使って、力むあまり瞑想がうまくできていない弟子に対して、緊張と弛緩のバランスを取って瞑想に励むように説いたという。
この緊張と弛緩のバランスをとるという考えも、先ほど述べた、焦らず弛まず、無理せず怠けずの精神と、本質的に同じことではないかと思う。焦っていると、無理するし緊張しすぎる。逆に、弛みすぎて怠けるならば、努力にならない。
12.努力を助ける智恵:苦しみに喜びを見出す
さて、努力の行為は、一面において労苦・苦しみである。しかし、その労苦が、自分の成長と未来の幸福をもたらすとか、他人の幸福をもたらすという、本質的ないし長期的な幸福・喜びをもたらす場合に、努力の行為になるのだろう。このことを言い換えれば、苦しみに喜びを見出す賢明さ(仏教が説く智慧)が強ければ強いほど、精進・努力ができることになることを示している。
ユダヤ人強制収容所に収容された経験を持つフランクルという精神科医・心理学者が提唱した、ロゴセラピーという心理療法の理論では、人は、生きる意味を見出すことができれば、幸福に生きることができ、そうでなければ、幸福に生きることができないと説く。特に、苦しみに意味を見出すことができれば、苦しみにも耐えることができるという。
フランクルは、強制収容所の極限状態の中で、絶望して自殺する人、ますます自分勝手になる人、そして、思いやりを持つ人などを見た。その中で、体力の優劣よりも、生きる意味を持っていた人が、多少体力が劣っていても生き残ったという。これは、苦しみに耐えて生き延びて、果たすべき何かの目的があった場合もあるが、それに限らず、その苦しみ自体に意味を見出すことが含まれる。それは多くの場合、その苦しみによる自分の精神的な成長、他者への思いやり・慈悲といったものに関係しているという。
また、大きな災難から立ち直るための「レジリエンス」の心理学(レジリエンスとは、立ち直る力)においても、立ち直る力の強い人は、ものの考え方が多様・柔軟で、苦しみを、視点を変えて喜びと考え直す能力が高いという。これは、切り替え、リセットする力とも表現できる。これは、苦しみの裏に喜びがあると説く仏教の思想と同じである。
また、精神科医の樺沢(かばさわ)紫(し)苑(おん)氏によると、病気の回復が早い人は、病気になった自分を拒絶せずに素直に受け入れ、むしろ感謝する傾向が強いという。例えば、病気を契機に、これまでの生き方を振り返って反省して改善するなどである。
13.仏教の苦楽表裏の思想
仏教の思想を学ぶと、苦しみは煩悩が原因とされる。煩悩とは、間違ったものの見方(痴=無智)を原因とした貪りや怒り(貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち))などであり、これを一言でいえば、無智によって、間違った執着をしたり(欲張りすぎ)、間違った嫌悪をしたり(嫌がりすぎ)して、自分で苦しみを招くということである。
よって、逆に、苦しみの経験が、その原因の煩悩を和らげて悟りに向かう仏道修行に入る契機となるという教えがある(苦あって信あり)。さらに、苦しみの経験は、自分だけの苦しみではなく、この世の人の苦しみの経験であり、それを縁として、同じ苦しみに嘆く人々を救おうとする慈悲の源になるという教えもある(観音菩薩の誕生の説話など)。
悟りや慈悲という仏教的な視点ではなく、一般的に言っても、苦しみは視点を変えると喜びになる。例えば、他者からの批判は、それによって、自分では気づかなかった自分の問題を知って、それを反省改善して、成長するきっかけとなる。また、理不尽・不合理な批判であれば、それに動じずに冷静に対応すれば、それを見ている第三者の評価は逆に上がることになる。逆に、全く批判されない場合は、自分の問題点がわからないばかりか、批判しても無意味であると思われ、他人に見捨てられている場合もある。
病気は、上にも述べたが、自分の従来の生き方を顧みて、それを反省・改善することができる機会となる。また、自分を支える他者や、自分の体自身への感謝のきっかけとなり、人間としての幅を広くすることもある。さらに、一つくらい持病があった方が、体をいたわるために、長生きをするという経験則がある(一病息災)。逆に、体力自慢は、体に無理をかけやすく、早死にしやすいともいう。
経済的な困難は、質素倹約の智恵や習慣を身につけたり、お金の価値の理解を助けたりする。それによって、お金を浪費せずに、お金を有意義な目的に活かすことができるようになる。逆に、いくらお金があっても、長い人生の中では、それを浪費してしまって借金を負う場合もある。
そして、さまざまな失敗・挫折の経験は、それに諦めずに努力を続ける人には、「失敗は成功の元」というように、最終的な成功にたどり着くための貴重な経験・ステップであり、智恵を深めるものである。この背景には、失敗なく、簡単に達成できるものは、さほどの価値はないという道理がある。失敗・困難という苦しみは、逆に言えば、取り組んでいる課題に価値があることを示している。
こうして、苦しみの裏には、さまざまな喜びを見出すことができる。
14.困難・苦しみを乗り越える努力が脳の発達・進化を促す
さて、最新の脳科学によると、困難を乗り越えるために立ち向かうときに、人の脳は、訓練され、機能が向上するという。その際、脳は、普段のリミッターを外して全力で活動するのである。
というのは、脳にとって、困難とは、直ちにはその問題の解決法がわからないものだからである。そのため、巷で流行った脳トレゲームなどは、すぐにその答えがわかってしまうために、脳の訓練・機能向上には、実際にはあまり役に立たないという。
ただし、困難があれば、どんな場合も脳が発達するかというと、そうではない。困難によって潰れてしまった人の事例があるように、困難に際して、心がそれを乗り越えようとすれば、脳はフル活動して、成長するものの、心がそれを諦めてしまうと、脳は活動をやめて、そのため退化してしまうのである。
そして、脳は、そもそも、鍛えなければ30~40代で老化を開始するという。そして、長寿社会では、高齢者の精神・知能の疾患の増大が問題になっている(認知症は、90代は8割。老人性うつ・自殺、感情暴走などの問題)。
この要因の1つに、高齢期の多くの喪失体験(仕事・社会的な地位、配偶者・友人・交友関係、自宅・生きがい等を失う)がある。最近は、高齢者に限らないが、単身者の増大、孤独の問題が、精神疾患・認知症・集中力などの知力の悪化の問題をもたらしている。
この老化は、脳の前頭葉(人間らしい脳)から始まる。前頭葉は、理性・感情制御・意欲・想像力・新しいものへの意欲などを司る。すなわち、老化は気(意欲)から始まるのである。すなわち、脳や体を使う意欲が減退し、それを使わない、鍛えないために、記憶力などの他の脳の機能が老化する(「記憶力が悪くなった」と感じる前に、脳や体の使い方が減っている)。
一方、脳は、何歳になっても新しい神経細胞が生まれることが発見されている(1997年に発見。それまでの脳科学の常識を覆す大発見とされる)。ただし、脳を鍛えない場合は、その新しい神経細胞は、定着せずに消えてしまうのである。
そのため、アルツハイマー病で脳の一部が損なわれても、他の脳の部分がそれを補うように発達して認知症を発症しない高齢者や、膨大な記憶が必要な職業では(例えばイギリス・ロンドンのエリートタクシードライバー)、その記憶の訓練の前後で、脳の機能(神経ネットワーク)だけでなく、その外形まで大きく変化するという事実が発見されたという。
こうして、困難や苦しみを乗り越える努力を前向きに行うことは、脳を発達・進化させて、長期的な幸福をもたらすのである。
15.「老年的超越」状態の超高齢者の至福感も、困苦を乗り越えた結果
1990年代に、「老年的超越」現象が発見され始めた。それは、超高齢者の一部が、悟りの境地を得ているような現象である。
彼らは「今が一番幸せ」と言う。そして、健康状態に満足し病苦がなく、今日生きられることに感謝し、死の恐怖がない。人間関係も不満・孤独感・寂しさがなく、逆に他者への感謝や無償の愛、さらには、万物とつながった感覚(宇宙意識)を持つ人もいるという。そして、人生で起きたいろいろな事には(困難・苦しみを含めて)、全て意味があるという考えを持つことが多いという。
この老年的超越の状態の人は、その定義によって異なるが、超高齢者の数%から2割ともいわれる。しかし、その人たちは、順風満帆な人生ではなく、別離・病苦など多難な人生を乗り越えてきた人に多いことがわかっている(それに加えて、より高齢な人に多い)。
すなわち、さまざまな困苦を前向きに乗り越える中で、(特に感情を制御する前頭葉などの)脳機能が(若い時よりもさらに)向上したのではないかと思われる。よって、老年的超越を研究している高齢者心理学者は、人間には、思春期に続く第二の心理的な発達(脳機能の発達)が、高齢期にあり得るのではないかとしている。
これは、今後の人類の可能性として、従来の常識を覆し、加齢とともに幸福が増していく「尻上がりの人生」があり得ることを示している。思春期に、大人になる「理性」が発達し、高齢期には、理性の極致の「悟性」を得る人生である。
そして、仏教の思想では、仏道修行は、この尻上がりの人生をもたらすものであると説かれている。仏教では、老・病の苦しみは、その苦しみから解放される悟りの境地に向かうことを修行者に促すものであり、その意味で、悟りに導く仏の御使い(みつかい)とも説かれる。そして、死というものは、身体から解放されて最高の悟りを得るものだという思想がある。その象徴として、80歳の高齢で死ぬ寸前まで、智恵に富んだ教えを説き、平安で堂々とした大往生(入滅・涅槃)を果たした釈迦牟尼自身の人生がある。
16.努力できるという自信を得るいくらかのコツ
先ほど多少述べたが、レジリエンス(立ち直り)の心理学から、努力をする上で役に立つ自信の身につけ方をいくつか紹介する。何かの努力をする前に、それが「できない」と思ってしまっては、なかなか努力はできないからである。
第一に、最初から無理に大きな目標・課題を立てずに、まず、頑張ればできる小さな目標・課題を設定して、それを着実に実行しながら、少しずつ、目標・課題を大きくしていくことである。実行できれば、それが自信になり、それが継続されるうちに、心身が徐々に向上していくからである。
一方、最初から、無理に大きな目標・課題を立てて実行しようとすると、短期間は頑張れたとしても、長続きしない場合が多く、そのため、自信を失ってしまう可能性がある。これについても、焦らず弛まず、無理せず怠けずの原則がある。
第二に、他の成功体験をいろいろな形で学ぶことで、「自分も達成したい」、「自分も達成できる」という意欲と自信を強めることができる。ただし、他に対する妬みが強すぎる場合は、他の成功体験を自分の励みにすることができない場合があるので、妬みには注意するべきである。
そのためには、自分と他人を比較しすぎずに、優れた他人は、自分の見本・教師であり、劣った他人も自分の反面教師と考えて、「自分の学びの対象、自分の導き手である」と考えるのが理想である。他への妬みや見下しは、自分の学びや努力に逆行する面がある。
17.先を見すぎずに、毎日毎日の努力に集中する
努力を継続することの重要性を説いたが、その場合、「今後、どのくらい長く努力をすればいいのか」ということを考えすぎてしまって、努力がしにくくなることがある。これは何かの労苦・苦しみに耐える場合もそうである。
例えば、いつ終わるとも知れない高齢の親の介護の労苦のあまり、子供が親と無理心中をはかる例があるが、これに対して、ある禅の高僧は、「一体いつまで続くのか」と先のことまで考えることをやめ、一日一日を区切って考え、毎日毎日、その日の務めを果たし、その日の休みを取ると考えて、淡々と生きるならば、気づいてみれば、介護が終わる日がやってくると助言している。
これは、仏道修行における「飽くなき精進」の教えにも通じる。先ほど紹介した経典の言葉の中に、「まるで、ゆったりと流れ続ける大河のように、完全なる仏性(悟り)を得るまで、貴方はゆったりとして飽くことなく、修行に打ち込んでいくのである」というものがある。大河の水は、毎日毎日、焦らず弛まず、ゆったりと一歩一歩進んでいくが、そうしているうちに、気づいてみれば大海に至るのである。これを言い換えれば「なすべきことをなして天の時を待つ」という感覚だろうか。
これは、先ほど述べた、「努力できるのは、今日・今である」という視点とも関係する。これを言い換えれば、今日・今だけ努力すればいいのである。ところが人は、「これからどのくらい努力しなければならないのか」と思って、今日・今の努力の労苦だけではなく、遠い未来までの労苦まで、苦しむことがある。さらには、未来の労苦に加えて、過去の努力不足を後悔して、苦しむこともある。
こうした未来や過去に苦しむことは、不必要なことである。遠い未来までの労苦ではなく、今日の労苦にのみ、耐えればいいのである。過去の努力不足についても、それを反省して、改善の努力をしているならば、その今の努力に集中して、忘れてよいのである(今の努力に集中すれば、自ずと忘れるものである)。
18.目標を立て粘り強く努力する力を強める感謝や慈しみ:展望的記憶
最新の脳科学の理論によれば、人の脳には、社会脳(自分の中の神)という機能があり、利他の心・行動(感謝・慈悲)によって、幸福ホルモンが出て、過剰な敵意・攻撃・不安・恐怖によってストレスホルモンが出るという。
幸福ホルモン(エンドルフィン・オキシトシン・セロトニン)は、幸福感・心身の健康・知力・実行力・人間関係を改善し、過剰なストレスホルモン(コルチゾール・アドレナリン)の分泌は、逆に、心身の不健康・知力・実行力・人間関係を悪化させるという。科学的に見ても、「情けは人のためならず」「人を呪わば穴二つ」であることがわかる。
そして、幸福ホルモンは、記憶を司る脳の海馬を活性化し、記憶力を高め、ストレスホルモンは、逆に、海馬を委縮させて、記憶力を低下させるという。さらに、この海馬の機能には、過去の記憶を保持・再生することだけではなく、未来に関する展望的記憶という機能があり、この機能が強い場合は、人生にヴィジョンを持ち、目標を立てて、それに向かって粘り強く努力をすることを助けるという。
こうして、脳科学の視点から見て、感謝や慈しみの強い人は、心身の健康・知力・人間関係が改善するとともに、粘り強く努力する能力=精進の能力も高まることがわかる。そして、仏教が説く重要な実践徳目・実践課題である慈悲と智慧(智恵)と精進は、一体となって高まっていくことがわかる。
また、京都大学の藤井聡教授の心理学的な調査の結果では、幸福になる人(幸運に見える人)は、利他心の強い人であることが判明したという。利己的な人は、短期的には、効率的に自分の利益を得ることがあるが、長期的には、不幸になることが判明したという(認知的焦点化理論という)。これは、利他心の強い人は、その人を幸福にしようとする多くの人によって、長期的には、幸福がもたらされるからだという。利己的な人は、その逆であろう。
そして、人が、何かに向かって努力することを考えた場合も、自分の努力自体が、よく考えれば、さまざまな他によって支えられているものであるから、利他的な人こそ、多くの人の支えによって、努力を深めていくことができるということになると思う。
19.自と他の優劣の比較の問題と、精進・努力
心理学によれば、現代社会は、自己愛型社会といわれ、自分が他と比較して勝っているか否かで、幸福・不幸を感じるという。競争社会が、これに拍車をかけていることもあるだろう。
一般には、劣等感・自己に対する不満は、それを挽回するための努力を促す面がある。しかし、優劣にとらわれすぎた場合は、逆に努力ができなくなり、さまざまな歪んだ心や行動の問題を作り出すことが知られている。
具体的には、第一に、劣等感を感じることを嫌って、他から引きこもってしまうパターン(劣等コンプレックス)である。この場合は、当然、努力することはやめてしまい、徐々に退化・老化する。
第二は、無理に優越感を感じるための行動に出るパターン(優越コンプレックス)である。例えば、ことさら他人を貶めたり、他人に責任転嫁をしたりする。また、他人から見れば有難迷惑の行為を働いたり、優越感を感じる妄想にのめり込む(これは、詐欺にあったり、陰謀論にはまったりする原因にもなる)。また、勝利のために、裏で不正行為に手を出すなどである。これでは、明らかに健全な努力はなされえない。
また、脳科学的に見れば、優越感を求めるあまり、他に対する攻撃的な心や行動が強まると、上記のストレスホルモンが過剰に分泌されて、自分の心身・知力、そして、目標を立て粘り強く努力する力(展望的記憶)を損なうことになる。こうして他者との優劣にとらわれすぎると、いろいろな意味で、健全な努力ができなくなるのである。
20.他との優劣の比較にとらわれすぎず、切磋琢磨による皆の成長を重視する価値観
本来、優劣とは、単なる比較の結果であり、比較の対象が変われば優劣は逆転する。さらに、短所と長所は、裏表の面があって、自分より劣っている一面だけを見て、他者をあなどってはいけない。自分より劣っている者を反面教師として学んだり、その長所をあなどらずに、学び取ったりする必要がある。
しかし、人は、それを怠ることが多い。というのは、「他より自分が優れている」という優越感の自己愛に溺れてしまい、いわゆる慢心に陥って努力を怠るようになり、その結果、堕落・落下する。逆に、他より劣っていても、劣等感に没入せずに、自分の成長を重視するならば、自分より優れた者を、見本・教師として見て学んで成長することができる。また、自分と同じく劣った者の気持ちを理解して助ける、優しさ・慈悲という優れた徳性も培うことができる。
仏教思想でも、他との優劣の比較、優越感・劣等感にとらわれすぎる限り、優れた者と劣った者は、時とともに、容易に入れ替わると説く(六道輪廻の思想など)。
こうして見ると、人は、他に勝ることばかり重視せず、自分が成長する(ための努力を続ける)ことを心掛け、何かの競争的な構造の中に自分があったとしても、それによる他との切磋琢磨を通して、皆が互いに成長することを重視することが重要だと思われる。
これは、競争の本来の意味とは、勝って幸福になり、負けて不幸になる者を決めることではなくて、全体が向上するための切磋琢磨であるということに立ち戻ることでもある。
21.禅の説く「今ここの」教え
禅の教えに、「今ここの」というものがあるとよく聞く。今ここの悟り、今ここの幸福といったほどの意味ではないかと思う。
人は皆、「今よりもっと」「他人よりもっと」と際限なく何かを求めて、幸福になろうとするが、仏教の教えから見ると、そうして際限なく求めてばかりいては、逆に、さまざまな意味で苦しみ、時とともに苦しみが増えていくのが人生である。
具体的には、求めても得られない苦しみ、得て執着したものを失う不安や失う苦しみ、皆が求め奪い合って憎しみ合う苦しみなどを避けることはできない。さらに、老い病む中で、ますます得られにくくなり、失うものが増え、他には奪い負けることが多くなって苦しみは増え、最後は、死んで全てを失う苦しみを経験する。
こうした生き方は、絶えず、「まだまだ足りない」という不満と、「未来にもっと欲しい」という欲求と、「それがかなわないのではないか」という不安を抱えている。絶えず不満と不安を抱えながら生きているから、充足している、満ち足りている時が一日もなく、一瞬たりとてない。人は、今この時に生きているが、こうした生き方では、今この時を楽しむこと、今この時の幸福を感じることができない。そのまま一生を終える恐れさえある。
結果として、皆さんは、最近、一瞬でも満ち足りた瞬間を経験したことがあるだろうか。私がこの質問をした数十名の人には、一人も、「したことがある」という人はいなかった。場合によっては、生まれてこの方、そうした瞬間の経験の記憶がない人も多いかもしれない。
これは、前に述べたように、多くの人が、無意識的に、絶えず、過去の自分と今の自分、今の自分と今の他人の優劣を比較して、「今よりもっと」、「他人よりもっと」と、際限なく恵み(比較に基づく一種の優越感)を求めているからである。このことを心理学では、現代人の幸福は、自己愛が充足されるか否かによって左右されると表現することがある(自己愛型社会)。
しかしながら、瞑想を含めた私の経験では、人は、自と他の区別と比較を超えた、安定した大きな心にたどり着いた時にこそ、真の幸福・充足を感じるものだと思う。その時には、「自分が幸福になるためになすべきことが実現した」という実感をともなうと思う。
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1.脳科学が見直す祈りの効能
脳科学者の中野信子氏によれば、脳科学の研究の中で、祈りというものの効果が見直されてきているという。ただし、それは、自分や他者のことを神仏に祈って、神仏の超自然的な力によって、それが叶うというものではない。ある種の良い祈りが、祈っている人自身の心身の健康・知性の向上・人間関係の改善などに役立ち、結果として、その人が幸福になり、祈りが叶ったと思える状況が出来やすくなるといったほどの意味である。本稿では、祈りの効果に関して、この視点を中心として述べたいと思う。
一方、科学者によって、例えば、誰かの祈りによって他人の病気が治るというような祈りの効果、すなわち、現代科学ではその因果関係を説明できないような効果があるか否かの検証実験も、ある程度は行われているから、その状況についても、最後に報告したいと思う。
2.祈りの種類に関して
まず祈りとは、一体何か、どんなものをいうのかといえば、祈りの対象、祈りの目的や意味、実践の形態などにおいて、実に様々なものがあって、それ自体がそれぞれの宗教の教義を反映しているから、その説明をすれば、きりがない。
しかも、現在の日本社会で、お祈りといえば、年賀参拝などの節目の時に、特定の宗教に所属していない人が、神社や仏閣で何かの実現を祈って願うことなどが、最も一般的なものであろうし、もう少し頻繁に行う人の場合は、自宅近くの寺社を定期的に参拝するとか、家の仏壇の前で先祖を含めて手を合わせて祈るといったことがあると思う。
その中で、脳科学的な視点から見た良い祈りを考える場合は、誰の何を祈るかという点が非常に重要になるので、以下のように、祈りを分類したいと思う。
1.これまでの幸福に関して感謝する
2.今後の自分だけの幸福を祈る
3.今後の他の幸福を祈る(自他双方の幸福を祈る)
4.今後の他人の不幸を祈る=呪い
3.脳科学の視点からの良い祈り
まず、祈りというと、一般的には、今後の自分か他人の幸福を祈るということに偏りがちであるが、宗教的な実践の中には、これまで自分に与えられた恵みに関する感謝をする祈りがあることが重要である。
そして、脳科学の視点から見ると、前章までに述べた通り、感謝の気持ちを持つことで、エンドルフィンという癒しのホルモン(神経伝達物質)が分泌されることがわかっている。それは、モルヒネの6.5倍の鎮痛効果があるので、痛み・苦しみを和らげ、免疫力を高め、抗癌作用もあり、身体の修復を進め、活性酸素を撃退して体調を改善し、より健康的で若々しくなる効果があるという。すなわち、心身双方の癒しのホルモンということになる。さらには、記憶力や集中力も改善し、知力も高めるという。
また、感謝の心は、他者への愛とそれに基づく利他的な行為に結びつくことが多い。感謝とは、自分は幸福であって、その幸福は他者のおかげという認識に基づいた、他者に対してポジティブな心の働きである。それゆえに、他者への愛が強まるし、感謝から来る自然な心の働きとして、何らかの恩返し=幸福の分かち合いをしようという意識も強まる。実際に、利他的な行動、他者・社会への貢献、慈善・ボランティア活動に励む人は、感謝の気持ちが強いともいう。そして、こうして利他的な心や行為によって、後で述べるオキシトシンという物質も分泌されるが、これも心身の状態・知力を改善するものである。
4.感謝を深めるコツ
ところが、私たちの普段の心の働きとしては、感謝よりも、様々な不満・怒り・妬み・嫉み・憎しみ・恨み・怒り・後悔・自己嫌悪・卑屈といった否定的な心の働きが生じやすい。自分達自身から見れば、自分自身に、不満・嫌悪(コンプレックス)が何かしらあるし、自分に対する、周囲の他者や社会の扱いにも不満・怒りがあるし、そのために誰かに妬み・やっかみの心を持ち、誰かに恨み・憎しみ・怒りの心を持ち、誰かには蔑み・見下し・軽蔑・迷惑感などを抱いている。
しかし、視点を変えてみれば、それは前章で述べた通り、人はなかなか「足るを知る」、満足するということができず、際限なく喜びを求める性質があるためだともいうことができる。神仏のような宇宙的な視点から見れば、地球の生命が39億年前に誕生して以降、生まれた無数の生き物の中で、人間に生まれることは、実に奇跡的なことである。もし、動物に生まれれば、衣・食・住の保障はなく、絶えず天敵の恐怖に脅かされ、暑さ寒さに苦しみ、飢えや渇きと戦わなければならなかっただろう。
さらに、20万年前に誕生した現生人類(ホモ・サピエンス・サピエンス)の中でも、21世紀という人類史上最も恵まれた時代に生まれたこと、しかも現在の80億人近い世界人口の中で、世界で最も長寿で、有数の経済大国の豊かさを持ち、先進国の中でも突出した安全性を持つ日本の1億3千万人弱の一人に生まれて生きていることも、奇跡的な恵みといえるだろう。
こうして、自分中心の際限のない欲求から見るのではなく、地球全体の視野から見るならば、我々が今の条件で、日々を健やかに生きることだけでも、奇跡的なまでに大きな恵みであると考えることができる。
もう少しわかりやすくいえば、普段の私たちは、気づかないうちに絶えず、「今よりもっと」「他人よりもっと」を求める心の働きがある(前章のドーパミン神経回路の働き・性質を参照)。よって、自分とともに、友人・知人も得ている恵みに関しては、当然のことだから、感謝の対象に入らないのである。
しかし、逆に言えば、「当然のことだ」と思っても、「与えられている恵みは、与えられている恵みとして感謝しよう」という視点に立つと、先ほど見たように、奇跡的なまでに膨大な恵みが与えられていることに、気づくのである。よって、感謝の心を持つためのコツは、まずは、他者と比較をしないこと(しすぎないこと)、当然だと思うことにもありのままに感謝すること、大きな視点・俯瞰的な視点・客観的な視点から、自分の境遇を見ることである。
その次に、その恵みを支えているものは誰かを考える。ありのままに見るならば、それは他者・万物である。人は、一人では一秒たりとも生きることはできず、様々な生物と非生物が一体となって存在する地球の生命圏の一部として、他者万物に支えられて生きている。その地球は、太陽系に支えられ、太陽の光の熱によって生命をはぐくみ、その太陽は、銀河系に支えられて存在している。
5.万物への感謝と汎神論(はんしんろん)
ここで、万物が感謝の対象であるとしたが、これとよく合致する宗教的な思想が、「汎神論」である。すなわち、この世界の万物が神である、神の現われであるとするものである。神道にも「八百万(やおよろず)の神」という思想がある。水も、草も、木も、石も、山も、動物も、人間も皆が神であるという思想だ。
この思想は、神道に引き継がれた、縄文時代の原初的な自然信仰である精霊信仰(万物に精霊が宿るという信仰)の遺産ではないかとも思われる。実際に、縄文人やその文化との関係が深いといわれるアイヌ民族では、植物も動物も太陽も地球も人間の作った道具も含めた万物を「カムイ」と呼んで、精霊が宿るものとして神と見なす信仰文化がある。
なお、「アイヌ」とは、カムイの恵みを得て生きる「人間」を意味し、カムイの恵みに対するアイヌ(人間)のお返しの品を「イナウ」と呼ぶという。私は、北海道にある「ウポポイ」と呼ばれるアイヌ文化に関する国立の博物館で、これに関係する展示物をつい最近見学したことがある。
この自然万物を神と見て感謝するという思想は、現在の日本人のメンタリティーにマッチするかもしれない。というのは、NHK等の意識調査によると、日本人の場合は、特定の宗教に所属している人は少ない一方で、大自然の大きな力に畏敬の念を感じる人は、逆に過半数を超えており、日本人らしい柔らかな宗教観を有しているという。
実際に、世界の万物を神仏と見なすことは、何か特定の信仰対象を持って、それ以外の物を否定する行為ではなく、特定の宗教を盲信するゆえの危険性はないと思われる。むしろ、こうした考え方は、自分達人間が地球や宇宙の支配者であるかと錯覚するような人間中心主義的な驕り・傲慢から離れて、自分達人間が、実際に一体として機能している世界の万物に支えられて生きているという重要な事実を謙虚な心で受け止め、それに感謝した場合に生じる純粋な感覚ということもできるのではないかと思う。
万物を神仏ととらえるならば、神仏とは何かが、よくわからなくなるかもしれないが、古来、人は、人に命を与えるものを神と解釈してきた。「命」という漢字の語源を見れば、神のお告げとの意味があり、命は神のお告げにより与えられるものとの解釈ができるという。そして、人間の生命を支え与えているものは、事実として、この世界の他者万物・自然万物なのだから、万物が神仏と考えることは合理的ではないか。
また、この考え方は、特定の宗教の神を盲信することによる弊害もなく、先ほど述べたように、論理的・合理的・理性的な思考とも矛盾しない。他者万物と自分の関係を、謙虚で純粋な視点から見た場合の解釈であるといえるのではないだろうか。
6.不満・怒り・他者への敵対的な感情のデメリット
ところが、不満や怒りといった、他者に敵対的なネガティブな心の働きが強いと、前章で述べたアドレナリン・ノルアドレナリンや、コルチゾールといったホルモンが過剰に分泌され、加えて、交感神経が過剰に優位となってしまう。
アドレナリンが過剰に分泌されると、高血圧・高血糖(糖尿病)・血液のドロドロ化・動脈硬化・心血管系の老化が進み、脳卒中・心筋梗塞のリスクが2~4倍増え、不整脈や狭心症のリスクも高めるという。
そして、コルチゾールが分泌過剰となると、免疫力の低下、血圧・血糖値の上昇、脳の海馬の萎縮、糖尿病、肥満、高血圧、癌、感染症、骨粗しょう症のリスクを高め、うつ病、その他のメンタル疾患とも深く関係しているという。
さらに、自律神経の交感神経が過剰に優位となり、睡眠障害(不眠)、身体の回復・細胞・臓器の修復がしづらくなり、免疫力が低下する。不眠がもたらすリスクについては、癌は6倍、脳卒中は4倍、心筋梗塞は3倍、高血圧は2倍、糖尿病は3倍に、それぞれ増大させるという。
7.自分だけの幸福を願う祈りの裏側にあるもの
さて、先ほどは、祈りのタイプに、自分だけの幸福を祈るものと、他の幸福(自他双方の幸福)を祈るものがあると述べた。
まず、単に自分の幸福を願う祈りと、自分だけの幸福を願う祈りの違いは何か。ふつう我々がなす祈りは、例えば、他との競争の勝利であったり、他と比較して自分が優位になることであったりすることが少なくない。これは、自分が明確に意識していないうちに行われる。言い換えれば、それを自覚することは、非常に大切なことになる。
まず、例えば、合格祈願をする場合に、なぜ祈願するのかといえば、皆が合格できるのではなくて、合格できない者がいるからである。合格を完全に確信できる状態ならば、ないしは裏口入学などの不正を行い合格することを事前に知っているなどすれば、祈願をする必要性は感じないかもしれない。よって、自信はあっても、何か確信できないからこそ祈願するのだろう。
だとすれば、合格祈願するということは、自分の合格の代わりに、他者の誰かが不合格になることを神仏に願っていることになる。自分の幸福とともに、誰か他者が不幸になることを願っているのである。「お金持ちになりたい」、「名誉・地位を得たい」といった願いも同様である。多かれ少なかれ、そうした幸福は、他との競争、いわゆる奪い合いの部分がある。
お金持ちになりたいという願いの場合も、お金持ちとは、友人・知人に比較してお金を持っているという状態であって、比較の問題であるから、これ以上お金を持っているから絶対的にお金持ちであり、これ以下ならばお金持ちではないという境界は厳密にはない。自分の財産が増えても、皆が自分以上にお金持ちになったら、自分はお金持ちにはなれないのである。すると、お金持ちになりたいという願いは、それが実現すれば、自分は幸福になっても、自分より財産が少ない状態になる他人は、自分と逆で不幸になるということだ。
その他、この世の幸福は、自分の幸福の裏側に他人の不幸がある場合が多い。異性を得るにしても、同性との奪い合いの側面がある。おいしい食べ物も、その原料は、他の生き物の犠牲の結果である。名誉・地位こそ、万人が得られず、得られる人が少数だからこそ価値がある。すべての競争の勝者は、同時に敗者がいるからこそ存在する。すべての人々が五輪の金メダリストになったら、金メダルの価値は暴落し、それを売った時にいくらになるかという話と等しくなるかもしれない(10万円の給付金とどちらが価値があるか)。
これが、自分の幸福ではなく、自分「だけ」の幸福とした理由である。その願いの裏には、無意識のうちに、自分の代わりに、誰かが不幸になることを願う意識がある。
8.他人の不幸を願う心・呪いの弊害
もちろん、無意識ではなく、明確にそうである場合もある。スポーツ等の競争の相手には、激しい敵意を感じ、「やっつけてやりたい」、「打ち負かしたい」、「負かして苦しむ姿を見たい」と思う相手がいるかもしれない。そして、打ち負かした相手が苦しむ姿を見て、「かわいそうだ」と思うことなど微塵もなく、勝利の歓喜に浸ることもあるかもしれない。
しかし、そうしたことを絶えず念じたり、祈ったりしている場合は、先ほど述べたアドレナリン・ノルアドレナリン・コルチゾールの弊害が出てくる可能性がある。それは、自分の心身の健康・知力を損ない、競争に勝つ能力を逆に減じてしまうことになる。すなわち、「人を呪わば穴二つ」という格言は、脳科学的に見れば、真理なのである。
そして、先ほど、祈りのタイプの最後として、他人の不幸を願う行為、すなわち呪いと呼ばれるものを挙げた。これは、他人を害しようという意識であるが、脳科学的にいえば、先ほど述べたように、それは、自分の心身・知性を損なうことになる。そういう心の傾向・性格の人は、人間関係も損なうだろう。だとすれば、自分の願いがかなう可能性も少なくなるのではないか。
9.自分の幸福を祈る時も他の幸福を併せて祈る
だとすれば、自分だけの幸福を祈る時も、単にそれだけではなく、例えば、自分が合格した場合に、それを自分だけの喜びに留めずに、合格後の自分の精進を誓い、何らかの他者貢献、社会貢献を誓うことを併せて行う方が、脳科学的には良いということになる。
そして、他者への愛情・親切・慈しみ・慈悲を持つときに分泌されるのが、オキシトシンという神経伝達物質である。オキシトシンの分泌は、人への親近感・信頼感が増し、ストレスが和らぎ、幸福感が高まる。また、血圧を抑制し、心臓の機能を改善し守り、長寿になるといった効果があるという。
また、オキシトシンは、不安の原因となる脳の扁桃体の興奮を鎮静化する作用があり、不安を取りのぞいて、「安心をもたらすホルモン」ともいわれる。さらに、交感神経が過剰に優位になっている状態を和らげて、逆に副交感神経を活性化して、自律神経のバランスをとり、不安の軽減、免疫力の改善、身体の休息と回復の促進をもたらすという。
さらに、エンドルフィンとオキシトシンは、免疫とともに、脳の海馬が司る記憶力や集中力を改善するとされる。この海馬は、先ほど述べた通り、他に対するネガティブな心の働きがあると、過剰に分泌される恐れがあるストレスホルモンのコルチゾールによって、委縮していくことが知られている。
さらに、この海馬の機能は、単に過去の出来事の記憶力を改善するだけではなく、展望的記憶というものを改善するという。これは、未来に行う予定の記憶であるが、単に明日やる予定のことを忘れずに実行するといったことだけではなく、数十年先までの自分の未来のヴィジョンを思い描き、目標を立てて、地道な努力を積み重ねることと、そしてその意欲に関係するという。
すなわち、海馬の活性化は、自分の願いをかなえるために必要な努力を実行する上で、非常に重要である。もちろん、その人の願い事が「宝くじに当たりますように」といったようなものの場合には、あまり意味はないだろうが、その願い事が真面目で真剣なものであり、自分の努力で一歩一歩実現していくようなものであれば、その願望の成就には、極めて重要になるだろう。
これから見ても、感謝や利他の祈りは、脳科学的に見れば、心身の健康・知力・実行力の向上・人間関係の改善をもたらして、その人の願いをかなえることを助ける。一方、同じく脳科学的に見れば、他の不幸を願う・呪うようなネガティブな祈りは、その逆に、心身の不健康、知力や実行力の低下、人間関係の悪化などによって、その人の願いはかないにくくなるばかりか、様々な意味で不幸をもたらすということになる。
10.自他双方の幸福の祈り--利他こそ利己、自と他の幸福は一体
さて、これまで見てきた脳科学と仏教の見解の共通点として、利他の心・感情は、自分こそを利するということがあると思う。仏教開祖の釈迦牟尼も、仏教の主要な利他の瞑想として、四無量心という瞑想を説いたが、弟子に対して、その瞑想によって、自分の苦しみの原因となっている悪い心の働き(煩悩)が浄化されると説いている。
そして、仏教では、自と他を間違って区別する無智に基づいて、自己を間違って偏愛する結果として、人は苦しむと説く。逆に、自と他とその幸福の一体性を悟る智慧を磨いて、自他双方を平等に愛する広い心(大慈悲)によって幸福になると説く。
こうしたことからも、私は、釈迦牟尼は、2500年前の脳科学者、心理学者といえるのではないかと思う。釈迦牟尼はMRIなどの高度な脳の観察技術は持っていなかったが、自分が、自分や他人に経験する心の働き、行動、その結果の幸福や不幸などの正確な観察を通して、現代の脳科学者と同じ趣旨の結論を導いたのだと思う。
さて、他の幸福を願うことが、自分に幸福をもたらすことである以上、その人は、自他双方の幸福を願っていることになる。ならば、祈る時に、他の幸福を祈ると意識するよりも、素直に、自と他双方の幸福を区別せずに祈り、自と他を含めた皆の幸福を祈るということでいいのではないかと思う。
11.継続的な祈りの重要性
さて、良い祈りが脳科学的にも人に幸福をもたらすと述べたが、それには、もう二つほど条件があると思う。一つ目は、継続的に祈ることの重要性である。
良い祈りによって、良い神経伝達物質が出て、心身の健康・知力・実行力が改善すると述べたが、そのためには、なるべく継続的に行われることが望ましいと思う。一日の良い祈りによって、とたんに良い神経伝達物質がどんどん分泌され、心身の健康・知力・実行力が改善するかというと、必ずしもそうではないと思われる。
例えば、怒りが強い人は、これまで繰り返して怒ってきたために、アドレナリンが分泌されやすい神経回路ができている(言い換えれば、怒りやすい脳になっている)。これは、悪い心の働きが繰り返される中で、脳細胞の状態が徐々に悪い方向に変化してきたということである。
これとは逆に、良い祈り・良い心の働きも、それが繰り返される中で、エンドルフィン・オキシトシン・セロトニンが分泌されやすい神経回路が徐々にできていくと考えられる。また、記憶力が実行力に関係する海馬の機能の改善を考えても、これまでコルチゾールで委縮してきた海馬に対して、良い祈り・心の働きによって、それを再び活性化していくためには、一日だけの良い祈り・心の働きでは、大きな変化を期待するのは、無理があるように思われる。
これは、脳ではなく、体の筋肉のトレーニング(筋トレ)と似ていると思われる。一日だけ猛然と筋トレをやっても、あまり効果がなく、焦って無理せずに継続的に鍛えることが、結果が出るやり方であろうと思われる。脳も、筋肉と同じ、人間の体の一部であり、細胞からできている。
そして、人間の体の細胞は、平均して3カ月で入れ替わるという(3カ月よりも早い器官もあれば、遅い器官もある)。脳の神経細胞は、成人後も新しい細胞が生まれて、適切な刺激を与えれば、それが生き残ることが発見された。そして、毎日少しずつ新しい神経細胞ができる中で、それが毎日正しく刺激される(正しく訓練される)ことによって、良い形で生き残って機能していくことになるのではないか。
以上から考えると、1日や2日では、全く効果がないとはいわないが、三日坊主はダメだというように、脳の機能の場合も、それが大きく変化するとしたら、数カ月程の継続的な実践を要すると考えられるのではないだろうか。
なお、体の細胞は、平均して数カ月で入れ替わるというが、細胞を構成する分子がすべて入れ替わるのは7年ほどかかるともいう。今から7年経つと、現在の貴方は、分子レベルで見れば、何1つも維持されていないことになる(もちろん、DNAなど遺伝子配列はコピーされるので維持される。一方、脳の記憶の仕組みはわかっておらず、記憶は何らかの形でコピーされていくが、その際に正確にコピーされるとは限らないという推測がある。これが、記憶が時とともに衰えたり歪んだりする一因ではないかともいわれている)。
12.誓願の重要性:過剰な依存に陥らない
宗教やお祈りというと、その悪いイメージとして、神仏や教団・教祖に過剰に依存するという懸念がある。そこで、私は、祈りは、自分の努力の誓いとともに行われるべきだと思う。誓いと願いを合わせると、誓願ということになる。
脳科学的に見ても、自分のなすべき努力を誓うことなく、単に依存的に祈っただけでは、その幸福に向けて努力する方向に脳を働かせることにはならない。先ほど述べた、願いの実現に重要である展望的記憶を司る海馬を働かせて活性化し、訓練することにはならない。
それに、皆の幸福を祈る中で、そのための努力を自分がする場合と、何もしない場合とでは、そもそも他の幸福を祈る気持ちの強さ=愛の強さに違いが生じるのではないかと思う。当然、前者の方が強いのではないだろうか。
さて、ここまでの良い祈りをまとめてみると、①感謝、②自他双方の幸福、③継続的実践、④誓願ということになる。
13.宗教と脳の関係:宗教は人の脳の産物か
よくいわれることは、宗教は、現実としては、人が作ったものではないのかということがある。これに対して、宗教者によっては、宗教は断じて、人が作ったものではなく、人や宇宙が存在する前から存在する超越的・絶対的な存在こそが、人や宇宙の万物を創造し、その上で、人に宗教を与えた(啓示した)と主張するかもしれない(主張するだろう)。
しかし、合理的に考えれば、どんなに人が「神仏を見た」、「声を聞いた」、「その奇跡を見た」と言っても、それは、人が体験したことであり、そもそも、人が体験していないものは、宗教として、人によって説かれることはない。そして、人の体験は、人の脳内の情報の体験であることは、科学的な視点から見れば、揺るがしがたい事実である。
私たちの意識は、外的な世界を直接見た体験などは、全くしていない。五感を通して外から得た電磁波や空気の振動といったわずかな情報に基づいて、私たちが自覚しない無意識の脳活動が、おそらくは自分達の個体の生存のために役立つような壮大な三次元立体映画を作って、私たちの意識に見せているにすぎない。このことは、様々な研究によって、脳科学や認知心理学においては通説である。
例えば、色は、外界には存在しない。外界にあるのは、電磁波にすぎない。その情報が網膜を通して脳に送られると、電磁波の振動数に応じて、脳が作る三次元立体映像の各パートに、自分勝手に様々な色のペインティングをしているだけである。二つの目の網膜が、脳に送ってくるのも、三次元立体映像の情報ではなく、二つの二次元の電磁波の情報のセットだけである。それに基づいて、脳が三次元立体映像を制作しているだけである。繰り返しになるが、私達が見ている世界は、断じて私達の体の外にあるものではなく、私たちの目の奥にある脳が作った映画にすぎないのだ。
ただし、これは、宗教をすべて否定する思想では必ずしもない。なぜならば、仏教やヨーガの思想では、人間の中に未来に仏陀になる可能性である仏性(ぶっしょう)が宿っていると説く。釈迦牟尼は、万物を創造した絶対神を説かず、生きた人間である自分が悟った(ブッダになった)と説いたが、その釈迦牟尼は、(おそらく)私たちと同じ脳と体の構造を持った現生人類の1人であることは確かだ(仏陀を象徴する特別な特徴を持った身体だという信仰はあるが)。
ヒンドゥー・ヨーガの思想も、すべての人々(生き物)は、真実の自己として、自分の本質として、真我を有していると説く。これは、「自分の中の神」ともいうことができる存在だと説く人もいる。そして、ヒンドゥー教の主流の哲学派であるヴェーダーンタ学派は、宇宙のすべての源であり、宇宙の根本原理であって、全宇宙に遍在している存在としてブラフマンを説くが、そのブラフマンと真我(アートマン)は本質的に同体・一体だという(梵(ぼん)我(が)一如(いちにょ)・不(ふ)二(に)一(いち)元(げん)論(ろん))。
こうした「自分の中の神仏」という概念を宗教自体が説いているとすれば、人の心の働きと密接不可分に連動する脳の機能の中に、宗教が神仏と説いている存在の源となるような何かが、未発見のまま存在していると考えることはできないだろうか。
14.真我の思想と最新の認知心理学の意識の概念の類似性
そして、この真我自体は、思考や感情は有さない。しかし、物心双方の源である自性(じしょう)と、真我の相互作用が起こると、自性が転変して、様々な精神的・物質的な存在がこの世に現れる。それを照らして観察するのが真我だという。真我は、万物を観察する純粋な意識であり、主体の中の主体であり、観察する側であり、観察される側の客体ではないという。
こうして、真我は、この世界で自分や他人などと呼ばれる心や体のいずれでもない。一方、自分や他人などと呼ばれる登場人物を含んだ三次元立体映画があり、それは、自性を転変させることで神様が作ったものであり、真我は、それを見る観客のような存在である。
ところが、ヨーガ行者の真我も、修行によって解脱するまでは、その映画の中の自分と呼ばれる登場人物を自分だと錯覚・混同しているという。これは、映画館の観客が、映画の主人公に強い思い入れを持つあまり、主人公と精神的に一体化してしまい、主人公と共に喜んだり苦しんだりするのと似た状態であるというのだ。
そして、この錯覚を取り除くために、ヨーガの修行は、心の働きを止めることを目的とする。「自分」と呼ばれる映画の登場人物の心の働きが完全に止まれば、その心の働きを自分だと錯覚・混同していた真我は、自分1人だけになるため(真我独存位)、自分自身の本来の状態に立ち戻るというわけである(解脱)。
そして、この真我の思想は、最新の認知心理学の意識のあり方と、よく一致する部分がある。というのは、認知心理学者の中にも、人が自覚している自分の意識は、実際には全くの傍観者であって、自覚していない無意識の脳活動が、思考や感情・欲求や行動の意思決定等を行っているが、実際にはそれを見ているだけの意識は、それらの思考・感情・欲求・意思決定を自分のもの(自分が作ったもの)と錯覚・混同しているというのである。完全にヨーガの真我の思想とイメージが一致するではないか。
これは、にわかには信じがたい理論であるだろうが、様々な実験・研究の結果に基づく推測であるから、その詳細は、別の機会に紹介したいと思う。
15.自分の中の裁きの神
また、脳科学者の中野信子氏によれば、仏教が説く裁きの神である閻魔様や、それに仕える同名天(どうみょうてん)や同生天(どうしょうてん)という神様と、よく似た性質を持つ「社会脳」と呼ばれる機能が、人間の脳にはあるという。
具体的には、脳内の内側(ないそく)前頭(ぜんとう)前野(ぜんや)という部位が、自分の行為を絶えず監視し、それが利他の行為・社会性を持った行為であると判断すれば、線条体(せんじょうたい)と呼ばれる快感を生み出す脳の回路の一部が活動して脳に喜びを与えるという(社会的報酬)。一方、それが、過剰な怒りや妬みや不安・恐怖のように、他を害する、社会的に良くないものであれば、ストレス物質であるコルチゾールが分泌されるという。
一方、仏教での同名天と同生天とは、ある人間と同じ名前と同じ人生を送る神といったような意味であり、男女一対の神で、その人間の肩の所にいて、その行動をすべて記録し、その人間の死後に、閻魔様にすべてを報告して、裁きを仰ぐ役割を果たすという。
細かい部分は別にして、宗教が説く神の裁きとは、要するに、他人に見られていなくても、神は人の悪業を見ており、その裁きがあるという概念であろう。それは、人間の社会脳の存在を経験的・直感的に把握した宗教者が、それを自分の脳の中の機能だとは表現せず(とは気づくことができないで)、自分の外の存在だと表現した(錯覚した)結果であるとは解釈できないだろうか。
また、深層心理学者のカール・ユングは、すべての人の無意識の中心に、人に(自分に)試練を与えて精神的な成長に導く「セルフ」という存在があることを提唱した。自分の無意識の根源にあるものが、自と他の区別を越えて、意識と無意識を統合することに向けて、自分(の意識)に働きかけるというのである。これも、「自分の中の神」という宗教的な概念と非常に近いイメージである。
仮に、ユングの提唱したセルフという存在が、未発見の(=無意識の)脳の活動の機能の一部を現したものだとしたら、これもまた、自分の内外にかかわらず遍在すると宗教が説く神仏というものが、人類がまだ解明していない脳の働きを投影したものであるということができるかもしれない。
16.二つの未知のフロンティアに想定される神的な存在
本稿の冒頭に、人類には、「外的宇宙」である「大宇宙」と「内的宇宙」ともいうべき「脳」という、二つの人類最後の未知のフロンティアがあるという見解を紹介した。この二つに関しては、人類の知識は、まだほとんどないといってよいからである。
外的宇宙は、現時点では、その全容を知るには、あまりに大きすぎて遠すぎる。そもそも全体の大きさがわからない(少なくともこれ以上の大きさということはわかっているが、大きさが無限なのか有限なのかさえわからない)。光の速さを越える何かがなければ、全体を把握することはできないだろう。
一方、内的宇宙に関しては、大きさは片手で持てるほどで、重さは1300グラム程度しかないが、現時点では、その全容を知るには、あまりに微細で複雑である。最終的には、脳に関する最大の謎、「意識」とはいったい何かを解明する必要がある。そうなれば、少なくとも、物質の最小単位の量子などのいわばミクロ宇宙への探求が必要となってくるだろう。
また、我々の銀河には、数千億個の恒星があるといわれるが、内的宇宙の脳にも、一千億個のニューロン細胞があって、それが縦横無尽につながって膨大な情報伝達ネットワークを形成している。その様を、あたかも銀河連邦共和国のようだと表現した人もいる。
そして、この二つの未知のフロンティアは、本当の意味で、人類の最後の未知のフロンティアである「神」と呼ばれる存在への扉を開く可能性があるかもしれない。
外的宇宙に関しては、地球外知的生命体探査(Search for Extra Terrestrial Intelligence)というプロジェクトが世界中で行われている。これは、地球外知的生命体による宇宙文明を発見するプロジェクトの総称である。この目的・利益の一つとして科学者が主張していることは、人類よりはるかに知的に進んでいる生命を発見できれば、人類のすべての問題を解決する知恵を得ることができるだろうというものである。
これを宗教的な表現で言い換えれば、宇宙人の発見こそが、人類すべてを完全に救済する神の遣わす救世主との遭遇ともいえるかもしれない。ところで、欧米の新興宗教団体の中にも、聖書などが説く神の正体は(地球に飛来した)宇宙人であると説くものがある。私は到底信じていないが、普通の目に見えない神を説く宗教と比べれば、発想が科学的に思えて面白いと思う。
ただし、仮に地球人よりはるかに進化した宇宙人がいたとしても、私が宇宙人ならば、地球人類に介入はせずに、自分の存在を悟られずに見守ると思う。彼我の差は、例えれば、人間と虫ほどに大きいかもしれないから、彼らにとって、こちらに接触する利益は全くないだろう。
一方、地球人類が、人類滅亡を可能にするほどの核兵器を有して、その扱いに困っており、世界中で依然として対立・紛争が続いているのを見れば、宇宙人の科学技術は、「気違いに刃物」になりかねないから、その精神的な進化を今しばらく待つことが賢明ではないか。
最後に、外的宇宙と内的宇宙である脳は、実はシンクロしているのかもしれない。その前に、厳密にいえば、人間の体は小宇宙であり、宇宙とシンクロしているという思想が、以前からヨーガやニューエイジの思想にはある。シンクロしているというのは、大宇宙全体と人体の小宇宙が、密接不可分に相互に交流・連動してつながっているといったほどの意味である。
なお、人間の体の中で、脳と脳以外の部分を厳密に区別する境界は存在しないという見方がある。脳だけでなく脊髄の中枢神経にも、自律神経にも、体中に張り巡らされた末梢神経にも神経細胞はある。脊髄反射のように、脳からの神経信号なしに体が動く場合はあるし、最近は、腸が第二の脳というほどに神経(しんけい)叢(そう)が発達し、脳から独立して活動する面もあるとわかってきた。そもそも、仏教やヨーガの思想は、クンダリニー・ヨーガや密教の思想を見ても、心身は一体であり、人の感情・煩悩も、体全体(に流れる気道の中の気の状態)が作り出しているという思想だ。
さて、最後に、内的宇宙の最大の謎である「意識」とは何だろうか。意識に関しては、例えば、それは何でできているのか(そもそも、そうした物理的な概念のものではないのか)を含めて、その正体は全くわかっておらず、現段階では、まだお手上げ状態のようである。その中で、人体や脳において、意識がどんな役割・機能を持っているかに関して、上述したように、ある程度推察しているぐらいではないかと思う。だからこそ、私達の中心である「意識」が、「宇宙の根源」と同一であると説く、前に紹介した思想は、非常に興味深い。
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1.はじめに(省略)
2.シンボル瞑想という概念
シンボル瞑想とは、真言瞑想などの瞑想の本質を踏まえた上での、ひかりの輪オリジナルの概念である。ここでの(聖なる)シンボルとは、悟りの境地に近い意識状態を引き出すようなもので、主に五感の対象となるものである。その主なものとして、視覚的なシンボル・聴覚的なシンボルなどがある。また、五感の対象に加えて、体の形・姿勢にも一部、シンボルがあると解釈している。
さて、シンボルは必ずしも仏教に限らず、すべての宗教において、その宗教の聖なるシンボルがあるということができる。その中で、例えば、拝んで心が静まるような仏像・仏画は、視覚的なシンボルであり、密教で用いられる曼荼羅もそうであろう。
自ら唱えることで心が静まる効果のある言葉(仏教・ヨーガのマントラ・真言)は、聴覚的な(字音の)シンボルである。また、嗅ぐことで心が静まる効果のある瞑想用のお香があれば、それも嗅覚的なシンボルということになる。
こうして、シンボルは、宗教芸術と結びついている面がある。特に仏教の密教などは、その瞑想・悟りのために密教芸術を発展させ、さまざまな仏画・仏像・曼荼羅・金剛(こんごう)杵(しょ)や金剛(こんごう)鈴(れい)といった法具を生み出したことで知られる。
3.シンボルは決して崇拝対象ではない(宗教的な概念ではない)
しかし、ここで特に強調しておきたいことは、ひかりの輪の「シンボル」という概念は、仏教やその他の宗教における崇拝の対象と、異なる概念である。シンボルは、あくまで、それに人間が触れることによって、その人間の中に、より高い意識、より悟りの境地に近い、静まった広がった意識などを生じさせるものであって、それ自体は、神や仏ではない。
仏画・仏像・曼荼羅は、神や仏ではなく、宗教芸術品であって、木や金属や紙にすぎない。しかし、それが感覚器官等の身体を通して人の心身に好ましい影響を与えるものである。いかに優れたシンボルとしての効果を発揮する仏像があったとしても、その仏像自体を、仏として崇拝することは、一種の偶像崇拝の宗教・信仰であって、ひかりの輪の思想と異なるものである。
4.人類共通の普遍的なシンボル
こうして各宗教には、それぞれの聖なるシンボルがあるが、精神科医・深層心理学者のカール・ユングは、人類普遍の聖なるシンボルがあると主張した。ユングは、人類が民族・人種によらず、共有している集合的無意識や元型(アーキタイプ)といった概念を提唱した。
この元型とは、夜見る夢のイメージや象徴を生み出す源となる存在であり、集合的無意識の中で仮定されたものである。元型の像(イメージ)は神話的で、人類の太古の歴史や種族の記憶に遡るように考えられる。
主な元型としては、①意識の中心の自我(Ego)の元型、②心(魂)全体の中心として仮定される「自己」(Selbst)の元型(宗教的には「神の刻印」などと見なされる)、③女性の心の中の理性的な要素の元型で、男性のイメージでよく認識される「アニムス」、④男性の心の中の生命的な要素の元型で、受容的特徴を持ち、女性のイメージでよく認識される「アニマ」、⑤全てを受容し包容する大地の母としての生命的原理を表す「太(たい)母(ぼ)」(グレートマザー)、⑥太母と対比的で、理性的な智慧の原理を表す「老賢者」などがある。
5.人類普遍の聖なるシンボル:円・輪・マンダラ
そして、ユングは、世界の諸宗教・諸文化を調査研究する中で、人類普遍の聖なるシンボルの一つとして、円・輪・マンダラという概念を見出した。マンダラは、丸いという意味で、ユングがマンダラと見なすものは、輪の形状を持っている。
そして、ユングの研究を見ると、マンダラ・シンボルの中に、光の輪があることがわかる。光の輪というのは、ユングの主張をだいぶ簡略化した表現であるが、中心に太陽・月・星などがあって、その周囲に輪が描かれ、中心からはスポーク上の光なども描かれたものである(詳細は参考資料を参照)。
6.不変のシンボル:光の輪
さらに、ユングも発見したように、仏像・仏画やキリスト教美術などで、神仏や聖人の体から発せられる光明を視覚的に表現した光輪(光背・後光ともいう)がある。そして、これは、宗教全体で普遍的なものであると考えられており、仏教以前のゾロアスター教のミスラ神などにも見られ、ネイティブアメリカンの権威者や戦士が頭に着ける羽根冠も、元来は放射光状の光背を表していると伝わっている。
これに関連して、光の輪の形をとる大気光学現象の一つとして、太陽の周りに現れる虹色の光の輪があり、英語ではハロと呼ばれる。このハロは、キリスト教美術などで、イエス・マリア・十二使途・天使と共に描かれる光の輪を指す言葉と同じである。また、ひかりの輪の団体名の由来の一つが、その創設メンバーが、聖地を巡って瞑想する中で、重要な気づきとともに、この太陽の周りの虹の光の輪を見ることが不思議と多かったという経緯である。
もう一つの光の輪の形をとる大気光学現象としては、太陽等の光が背後から差し込み、影の側にある雲粒(くもつぶ)や霧粒(きりつぶ)で光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪が現れるものがある。よくブロッケン現象といわれるが、英語では、光輪を意味するgloryともいわれる。そして、日本では、これを御(ご)来(らい)迎(ごう)などと呼び、影を阿弥陀如来、周りの光の輪を仏の後光として、聖なるイメージをもって解釈された。
7.太陽とその光は、人類普遍の根元的な聖なるシンボル
そもそも、光自体が、さまざまな思想や宗教において、超越的な存在者のシンボルであった。古くから宗教に光は登場し、より具体的には、太陽と結びつけられることが多かった。古代エジプトの神のアメン・ラー、太陽神があり、プラトンは、光の源である太陽と最高原理「善のイデア」とを結びつけた。
『新約聖書』では、イエスが「私は、世にいる間、世の光である」(ヨハネ福音書 9:5)と語り、キリスト教世界の思想にさまざまな形で影響を与え、しばしば光が正義、闇が悪のたとえとして用いられた(グノーシス主義などでも)。
仏教では、光は、仏や菩薩などの智慧や慈悲を象徴するものとされた。また多くの主要な仏陀・菩薩が、太陽・光と結び付けられている。釈迦牟尼は太陽族の末裔とされ、大日如来はまさに太陽の仏であり、弥勒菩薩はその由来がミトラ教の太陽神であり、阿弥陀如来も別名を無(む)量(りょう)光(こう)仏(ぶつ)、薬師如来も正式な名称は薬(やく)師(し)瑠(る)璃(り)光(こう)如来といい、その脇侍は日光菩薩である。観音菩薩も光(こう)世(ぜ)音(おん)菩薩という別名があり、光に結び付けられている。
さらに、神道でも天界の総帥であり、皇祖神として最も重要な位置づけを持つ天(あま)照(てらす)大神(おおみかみ)も太陽の女神である。そもそも、どの宗教の思想ということなく、日本人は、太陽をお日様と呼び、お日様を拝むと言い、太陽に向かって手を合わせる伝統的な習慣がある。
8.太陽信仰やシンボルとしての太陽の背景
この背景としては、古代から人類全体にとって、太陽とその光は、自分達が経験する自然の中で圧倒的なエネルギーと運動を持った最大の現象であるとともに、自分達の生命・生活を支えるこの世界の中で最も重要な存在であるから、太陽とその光に対する信仰があったと思われる(いわゆる太陽信仰)。
その圧倒的な存在感は、世界の中心・絶対者・神・王というイメージを形成したであろう。加えて、古代人にとっては、自分たちに生命を与えるものが神と認識されるのが自然だろうと思われる。日本語でも、「命」という文字は、神棚の前で神のお告げを聞く人をかたどったものだという。命とは神が与えるものという解釈である。
なお、地動説を発見した近代の人類にとっては、太陽の位置づけは、古代よりもさらに大きく増して、地球は、太陽を中心として、その周りを周っている多くの惑星・無数の天体の一つにすぎず、直径にして、その約100分の1の大きさの天体となったことはご存じのとおりである。
そして、神や仏の重要な属性である万物への愛と大いなる叡智が太陽とその光に象徴されることも、同じく、ごく自然なことだったと思われる。万物に降り注ぐ陽光は、すべての生き物を温めてその命を支えるから、自ずと神や仏の万物への愛・博愛・大慈悲の象徴となる。
また、人は、その光によって、世界の万物を目で見て、よく知ることができるから、自ずと神や仏の全知・智慧の象徴となったのだろう。なお、太陽・光・火と、陰陽のセットで信仰されたのが、太陽が沈んだ後に夜空を照らす月、そして水ではないかと思われる。日本語の神=カミは、火と水に由来するとの説もある。
《参考資料1》円の象徴(『人間と象徴』C.G.ユング著 河出書房新社より引用)
円はいろいろと多面的な心の全体性をあらわしており、そこには人間と自然全体とのあいだの関係まで包含されるのである。原始人の太陽崇拝や近代宗教、あるいは神話や夢、さらにはチベットの僧が描いたマンダラや都市計画図といったものにみられる円の象徴であれ、(中略)常に、円は、生命の唯一の至上の重要な側面--つまり生命の究極的な全体性を指し示している。(中略)
インドや極東の美術のなかで、4つまたは8つの方向性を持つ円は、一般的に宗教的なイメージとして、瞑想に役立つ道具でもある。(中略)これらのマンダラは、聖なる力と関係を有している宇宙を表現したものである。(中略)円形のマンダラが持つ意味(中略)これらは、意識と無意識とを大きくそのなかに含み持つ心の全体性、すなわち自己をあらわしている。(中略)
抽象的な円は、禅の絵図にも描かれている。有名な禅僧の仙厓が描いた「円」と題する絵について、ある禅の老師は次のように述べる。"禅宗では、円は悟りをあらわす。円は人間の極致の状態を象徴しているのだ。"
抽象的なマンダラは、ヨーロッパのキリスト教芸術にも見られる。そのなかで最もすばらしいものに、教会の大会堂の円(えん)花(か)窓(まど)がある。円花窓は、人間の自己を、言わば宇宙の平面に移しかえたものだ。(中略)その他、宗教画にあるキリストの後光や、キリスト教の聖者たちもマンダラとみなすことができる。(中略)
非キリスト教系の芸術では、こうした円は"太陽の輪(sun-wheels)"と呼ばれている。この太陽の輪は、車輪がまだ発明されていない新石器時代の岩壁の彫刻にまでさかのぼってみられる。
《参考資料3》マンダラ・シンボルの形態的要素
(『個性化とマンダラ』 C.G.ユング著 みすず書房より引用)
1.円ないし球、または卵の形。
2.円の形は花(薔薇、水蓮--サンスクリット語ではパドマ)あるいは輪として描かれる。
3.中心は太陽・星・十字形によって表現され、たいていは四本、八本ないし一二本の光線を放っている。
4.円、球、十字形はしばしば回転しているもの(卍)として描かれる。
5.円は中心を取り巻く蛇によって、円状に(ウロボロス)または渦巻き状に(オルフェスの卵)描かれる。
6.四角と円の組み合わせ。すなわち四角のなかの円、またはその反対。
7.四角または円形の城・町・中庭(聖域)。
8.眼(瞳孔や虹彩)。
9.四角の(および四の倍数の)形姿のほかに、きわめて稀ではあるが、三角や五角の形姿が現れる。それは以下に見るように「歪んだ」全体像と考えられる。
《参考資料4》光背(光輪)(ウィキペディアより)
光背(こうはい)とは、仏像、仏画などの仏教美術や、キリスト教美術などにおいて、神仏や聖人の体から発せられる光明を視覚的に表現したものである。後光とも呼ばれる。仏教美術における光背は、インド仏教では頭部の背後にある頭光(ずこう)に始まり、その後体全体を覆う挙(きょ)身(しん)光(こう)が生まれた。仏教が東伝するにつれて、頭と身体のそれぞれに光背を表す二重円光があらわれ、中国仏教や日本仏教において様々な形状が発達した。日本では胴体部の背後の光背を身光と呼んでいる。
形状による分類として、光を輪であらわした円光(輪光)、二重の輪で表した二重円光、またそれら円光から線が放たれている放射光、蓮華の花びらを表した舟形(ふながた)光背(舟(ふな)御(ご)光(こう))や唐草光、宝珠の形をした宝珠光、飛天が配せられているものを飛天光、多数の化(け)仏(ぶつ)を配置した千仏光、不動明王などのように炎を表した火焔光などがある。
これらの「光輪」は、仏教に限らずキリスト教の聖人図画などにも見受けられ、宗教全体で普遍的なものであると考えられており、仏教以前のゾロアスター教のミスラ神の頭部にはすでに放射状の光が表現されている。ネイティブアメリカンの権威ある者や戦士が頭に着ける羽根冠(ウォーボンネット)も元来は放射光状の光背を表していると伝わっている。
《参考資料5》ブロッケン現象・光輪・御来迎(ウィキペディアより)
太陽などの光が背後から差し込み、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象。光輪(グローリー、英語: glory)、ブロッケンの妖怪(または怪物、お化け)などともいう。ブロッケン(Brocken)の由来はドイツのハルツ山地の最高峰ブロッケン山(標高1,142m)でよく見られたことに由来する。
その一方で、日本では御来迎(ごらいごう)、山の後(御)光、仏の後(御)光、あるいは単に御光とも呼ばれ、如来と結びつけられた聖なる現象と解釈された。具体的には、日本では、この現象で出現する影は、阿弥陀如来と捉えられ、『観無量寿経』などで説かれる空中(くうちゅう)住(じゅう)立(りゅう)の姿を現したと考えられていた。前田直己山形大学客員教授は、この現象に世界で初めて名前(来迎)を付けたのは出羽三山の修験者であるとの説を2017年に発表している。御来迎については槍ヶ岳開山を果たした僧播(ばん)隆(りゅう)の前に出現した話が有名である。
《参考資料6》光(ウィキペディアより)
光は様々な思想や宗教において、超越的存在者の属性を示すものとされた。古くから宗教に光は登場しており、より具体的には太陽と結びつけられることも多かった。古代エジプトの神、アメン・ラーなどはその一例である(太陽神も参照)。プラトンの有名な「洞窟の比喩」では、光の源である太陽と最高原理「善のイデア」とを結びつけている。
新プラトン主義では、光に強弱や濃淡があることから、世界の多様性を説明しようとしており、哲学と神秘主義が融合している。例えばプロティノスは「一者」「叡智(ヌース)」「魂」の3原理から世界を説明し、「一者」は、それ自体把握され得ないものであり光そのもの、「叡智(ヌース)」は「一者」を映し出しているものであり、太陽であり、「魂」は「叡智」を受けて輝くもので月や星であるとし、光の比喩で世界の説明を論理化した。この新プラトン主義は魔術、ヘルメス主義、グノーシス主義にまで影響を及ぼした、とも言われている。
『新約聖書』ではイエスにより「私は、世にいる間、世の光である」(ヨハネ福音書 9:5)と語られる。またイエスは弟子と群集に対して「あなたたちは世の光である」(地の塩、世の光)と語る。ディオニュシオス・アレオパギテースにおいては、父なる神が光源であり、光がイエスであり、イエスは天上界のイデアを明かし、人々の魂を照らすのであり、光による照明が人に認識を与えるのだとされた。この思想はキリスト教世界の思想に様々な形で影響を与えた。しばしば光=正義、闇=悪の二元対立としてたとえて語られた。
グノーシス主義では光と闇の二元的対立によって世界を説明した。仏教では、光は、仏や菩薩などの智慧や慈悲を象徴するものとされる。
《参考資料7》太陽神(ウィキペディアより)
太陽神とは、太陽を信仰の対象とみなし神格化したもの。古代より世界各地で太陽は崇められ、崇拝と伝承は信仰を形成した。(中略)主な世界の太陽神の事例は以下の通り。
アイヌ神話 -トカプチュプカムイ
インカ神話 - インティ
エスキモー・イヌイット神話 - マリナ
エジプト神話 - アテン、アトゥム、アメン、ケプリ、ホルス、ラー、ハトホル、セクメト
ギリシア神話 - アポローン、ヘーリオス
ケルト神話 - ベレヌス、ルー
スラブ神話 - ダジボーグ、ベロボーグ
中国神話 - 東君、金烏(三足烏)、羲和、日主、太陽星君
日本神話 - 天照大神、天道、天火明命、天之菩卑能命、稚日女尊、八咫烏、饒速日命
ペルシア神話 - フワル・フシャエータ、ミスラ
北欧神話(ゲルマン神話) - ソール
リトアニア神話 - サウレー
メソポタミア神話 - シャマシュ
ヴェーダ神話 - インドラ、ヴィヴァスヴァット、ダクシャ、バガ、ミトラ、サヴィトリ、プーシャン、ヴィシュヌ
ローマ神話 - アポロ、ソル、エル・ガバル
ヒンドゥー教神話 - ヴィシュヌ、スーリヤ、サヴィトリ
仏教 - 大日如来、日天、日光菩薩
フェニキア神話 - バアル、シャプシュ
メキシコ神話(マヤ・アステカ) - ウィツィロポチトリ、ケツァルコアトル、トナティウ、キニチ・アハウ、イツァムナー
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1.脳科学等の発展と、感情と健康との関係の解明
最近の脳科学の著しい発達の中で、感情と心身の健康との関係が、科学的に解明されてきた。そこでは、後に詳しく述べるが、脳の組織に加えて、脳内物質・脳内神経伝達物質・ホルモンなどといわれるさまざまな物質と、その作用が発見され、確認されている。
例えば、"癒しのホルモン"のエンドルフィン、"親切と安心のホルモン"のオキシトシン、"闘争と逃走のホルモン"のアドレナリン、"ストレスのホルモン"のコルチゾールや、さらには、交感神経と副交感神経からなる自律神経の働きなどが関係してくることがわかっている。本稿では、これについて解説したい。
2.思い込み効果には科学的な根拠がある
病気に関して、薬の効き目に対する肯定的な思い込みが、心身の状態を良くし(プラセボ効果)、逆に、否定的な思い込みが、心身の状態を悪くするということがある(ノセボ効果)。例えば、患者に「薬である」と偽って、単なる水を飲ませると、病気の症状が緩和するなどである。
この効果は、以前は、単なる思い込みによる効果だと考えられていた(すなわち、実際には体の状態は改善していないが、患者が改善したと思い込んでいる)。しかし、最近の研究では、プラセボ効果が起こる場合は、オキシトシン、内因性オピオイド、ドーパミン、バソプレシンなどの分泌が観察されているという。
これらは高い鎮痛効果があるため、痛みや苦痛を緩和するという効果が実際に表れるのだという。「これを飲めば治る」などという、「安心」や「期待」の感情は、単なる思い込みではなく、病気を実際に緩和するホルモンや物質の分泌を促し、実際に、免疫力・治癒力を高めているのだという。
一方、ノセボ効果とは、薬に対する不信感が強いと副作用の出現率がアップし、さらには、医者に対する不信感が強いと薬の効果が減じるという。そのため、同じ薬を飲むのなら、「必ず効く」と思って飲むべきだと主張する医師もいるという。
だとすれば、プラセボ効果やノセボ効果は、新型コロナのワクチンにも作用するのだろうか。ワクチンを強く肯定している人の方が、その効果が高く表れ(免疫力が高まり)、副作用・副反応が少ないという可能性があるかもしれない。
3.闘う意識が分泌させるアドレナリンやコルチゾール
人の脳は、何かの脅威を感じると、それに対して、闘うか逃げるか(闘争か逃走か)という反応をするが、この際に、短期的には、副腎髄質からアドレナリンが分泌され、長期的には、副腎皮質からコルチゾールなどのホルモンが分泌されるという。
アドレナリンは、心拍や血圧、呼吸数の増大、骨格筋への血流の増加、発汗などの反応を引き起こし、身体機能をアップさせ、闘う状態をサポートする。問題は、これが長時間ないしは1日に何度も繰り返されると、①身体機能を酷使することになり、②心拍・血圧の上昇から血管の収縮や血流の悪化が生じ、全身の細胞に栄養が行きわたらなくなる。
さらに、アドレナリンは血小板の働きを活性化させて、血液が固まりやすくなる作用があるため、それが分泌過剰となると、③血液がドロドロの状態となって血管が老化し、心筋梗塞や脳卒中などの心血管系疾患になるリスクを高めるという。
アドレナリンは、闘争や逃走に関係すると述べたが、より具体的には、不安、恐怖、闘争、怒り、興奮といった感情を抱いている時に分泌されている。まとめて言えば、何かの存在に対して嫌悪し、その受け入れを拒絶し、それを排除しようとする感情である。
本来は、こうした感情は、自分の身を守るために必要なものとして存在していると解釈できる。例えば、原始人の脳は、野獣を見た時にアドレナリンが出て、それによって自分の身を守ってきた。しかし、現代の人々に関しては、こうした感情が、不必要に過剰となっている問題が指摘されている。例えば、人から少しでも批判されると、それを受け入れられずに強い拒絶感が生じ、恐怖・不安を感じるなどである。そういう場合は、アドレナリンの分泌過剰となって、逆に、心身を痛めてしまうことになる。
4.交感神経の過剰優位の問題
他者に対する受け入れの拒絶、恐怖、不安、闘争、怒りなどの感情が強すぎると、交感神経と副交感神経からなる自律神経のうち、交感神経が過剰に優位となる問題が生じる。交感神経は、活動・興奮をもたらし、いわゆる昼の神経であり、心拍数、呼吸数、体温を上昇させ、活発な活動を支える。
副交感神経は、休息・睡眠・リラックス・回復をもたらす、いわゆる夜の神経であり、(夜間を中心に)睡眠を誘導し、身体を回復させ、細胞を修復し、免疫力をアップする。よって、昼は交感神経、夜は副交感神経が、交互に優位になることが健康な状態である。
しかし、昼間に嫌なことがあり、夜になっても、その不安・恐怖・怒り・嫌悪といった感情が残ると、アドレナリンが分泌され、交感神経優位の状態が続き、睡眠を誘導する副交感神経の働きを妨げて、眠れなくなってしまい、不眠の症状が出てくる。
そして、不眠になると、がんのリスクは6倍、脳卒中は4倍、心筋梗塞は3倍、高血圧は2倍、糖尿病は3倍となるという。その意味では、夜間におけるこうした感情をコントロールして睡眠を確保することが、健康の1つの鍵となる。
5.長期的・継続的なストレスはコルチゾール過剰の状態をもたらす
ストレスは、人生のスパイスともいうべきものであって、必ずしも悪いものではない。しかし、私たちの身体の作りは、短期間であれば大きなストレスに耐えられるが、長期にわたる継続的なストレスは、心身をむしばむという。
例えば、毎日過度に頑張ることを、長期的に継続的に続ける人の場合は、前に述べた通り、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが分泌される。このコルチゾールは、身体を活発に動かし、生命の維持に必要な活動を担っており、気つけ薬のようなホルモンである。
主に朝に出るので、目覚めのホルモンともいえるかもしれない。具体的には、血糖値・血圧を高め、エネルギーを生み出し、精神的・肉体的なストレスに対抗し、炎症・アレルギーを抑える(抗炎症効果)。よって、コルチゾールの分泌が不足する病気がある。
しかし、先ほど述べた長期的・継続的で慢性的なストレスが続くと、コルチゾールの分泌が過剰となり、夜間も、その血中濃度が高止まりする。すると、夜間も身体が休まらないことになる。また、コルチゾールには、免疫抑制作用もあるので、免疫力が低下する。
さらに(夜間の)コルチゾールの高(こう)値(ち)が続くと、高血圧・糖尿病・感染症などの原因となり、脳の海馬の萎縮が起こるために、記憶力も低下する。そして、うつ病や各種メンタル疾患の患者においても、夜間のコルチゾールの高値が観察されており、メンタル疾患の原因にもなる。こうして、慢性的なストレスは、各種の病気の原因となり、病気の予防のための免疫力、病気を治す自然治癒力の低下をもたらすとされる。
人は、強い不安や恐怖に直面すると、大脳辺縁系の「扁桃体」が興奮し、ノルアドレナリンという脳内物質を分泌するという。これはアドレナリンと非常に似通っており、闘争か逃走かの行動をもたらす。
ノルアドレナリンは、脳と神経系に働き、闘うか逃げるかの選択・決断を促し、アドレナリンは、脳以外の心臓・筋肉・各臓器に働き、闘うか逃げるかの状態に体をもっていく。双方とも、(危険に対する)不安・恐怖といった感情に関連して分泌され、怒りや興奮が高まると、アドレナリンは、より分泌されるという。
不安や恐怖にとらわれると、人は、それから反射的に逃げ出したくなるが、この反射的に発動する感情のシステムを、情動反射と呼ぶ。情動反射は、前に述べた扁桃体が司り、条件反射のようなもので、知性・理性によってコントロールされない原始的なシステムであり、魚類や爬虫類にも備わっているという。
これに対して、理性的・論理的な判断は、大脳新皮質の前頭前野が司り、これが通常の私たちの脳の主導権を握って支配している。しかし、危機的な緊急事態に直面した際は、のんびり考えている暇はなく、前頭前野の思考や理性が働く前に、先ほど述べた扁桃体などによる情動反射が、心と身体を瞬時に支配する。その後、危機が去れば、前頭前野が支配権を取り戻し、扁桃体は沈静して不安は解消する。
そして、情動反射の中枢である扁桃体は、暴れ馬のような面があり、理性・論理的思考を司る前頭前野は、その暴れ馬をコントロールする手綱のようなものであるが、不安が強い状態では、その手綱が外れて、扁桃体が暴走する面があるのである。
7.扁桃体の暴走と時間を置くこと
野獣に襲われるなどの危機的な緊急事態においては、扁桃体を中枢とする情動反射が必要である。しかし、そうした緊急対応が必要でないときも、不安や恐怖によって扁桃体が暴走することが、人間には少なからず起こる。そして、現代社会では、慢性的なストレス・不安・恐怖・怒りの感情によって、この問題が増えている可能性があると思う。
これは、感情・情動が、理性・論理的思考の制御を受けずに、暴走して冷静さを欠いた状態であるから、その感情のままに行動すると、後から後悔する行動をとることが多い。よって、緊急対応が必要でない時にも、不安・恐怖にかられた時には、それを自分の本当の考えだと思って、その感情のままにすぐさま行動するのではなく、時間を置くことが望ましい。時間を置くことによって、待つことによって、扁桃体の興奮による情動反射が静まってくるからである。
8.脳に言語情報を入れると扁桃体の興奮が抑制される
また、最近の脳科学研究によれば、不安・恐怖をもたらす扁桃体の興奮を抑制するには、言語情報を入れることが有効であることがわかっている。例えば、「少し待ってみよう」と、言葉にして声に出して言うことなどによって、扁桃体の興奮を抑制することができるという。そして、言語情報を脳に入れるには、「話す・聞く・読む・書く」の方法がある。
第一に、言葉に出して言うことである。独り言でもよいので「大丈夫」などといったポジティブな言葉を声に出す方法がある。言葉にせずに、黙って感情に対して我慢をしていると、逆効果という見解がある。
第二に、他人に話すことである。(落ち着いている)友人や知人に、自分の心配・不安を話すこと。話すだけでも、不安・ストレスを和らげる効果があるといわれる。
ここで、単に、自分の不安を話す相手ではなく、不安を解決する方法を相談できる人(専門家など)がいれば、なおのことよいだろう。他人に相談しても何も解決しないという人もいるかもしれないが、この場合も、相談する行為によって、不安の感情が言葉に置換されて、扁桃体が抑制され、不安が解消するというメリットがある。そして、前頭前野による理性的・合理的な問題解決のための判断がしやすくなるのである。
第三に、書くことである。自分の不安などの感情を、ノートに書いて吐き出すなど。この応用として、日記を書くことがある(心理学では日記療法というものがあるという)。
9.他者の拒絶・孤独が心身の不健康を作る
何らかの問題のために、恐怖や不安といった感情が強く表れると、他者の受け入れを拒絶し、心を閉ざして、孤独な状態に至ることがある。そして、それが日常生活で慢性的になり、慢性的な孤独感が生じると、深刻な影響があるという。
シカゴ大学の心理学者のジョン・カシオポ氏によれば、慢性的な孤独感は、人を不安定にさせ、他者に対する被害観を抱かせ、自虐的・自滅的な思考や行動に陥らせるという。さらに、孤独は、身体にも大きな影響を与え、脳血管、循環器、がん、呼吸器や胃腸の疾患で死ぬリスクを高めて、高血圧や肥満、運動不足、喫煙などに匹敵する悪影響があるという。
米オハイオ大学の研究では、孤独感は、免疫力低下と関係があり、身体の不調を招く原因となることを明らかにしたという。米プリガムヤング大学の研究によると、社会的なつながりを持たない人は、持つ人に比べて、早期死亡リスクが50%高いという。
孤独の健康への悪影響は、1日15本の喫煙に匹敵し、運動不足や肥満の3倍であり、うつ病のリスクは2.7倍、アルツハイマー病のリスクを2.1倍増やすという。免疫力を低下させ、多くの心身の病気のリスクを増やすのである。
10.悪口の健康への悪影響
過剰な恐怖・不安・怒りといった、他者の受け入れを拒絶する心の働きが強くなると、それに伴い、悪口が多くなると思われる。しかし、精神科医の樺(かば)沢(さわ)紫(し)苑(おん)氏は、「病気の治らない患者さんの特徴を一つ言えと言われたら、私は『悪口が多い』を挙げます。本人は悪口を言うことでストレス発散が出来ていると思っているかもしれませんが、これは完全に間違いです。悪口は病気を悪化させるし、そもそも病気の原因にもなるのです」と言う。
フィンランドの脳神経学者のトルパネン博士の研究チームは、1449人を調査して、悪口や批判が多い人は、そうでない人に比べて、認知症になる危険性が、3倍も高いことがわかったという。他の研究によれば、悪口の多い人は、そうでない人に比べて、寿命が約5年も短いというものもあるという。
この1つの原因として、悪口を言うと、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌される。よって、頻繁に悪口を言う悪習慣のために、長期にコルチゾールの高値が続くとするならば、前に述べた通り、免疫力が低下し、さまざまな病気の原因になると思われる。
11.他人の否定と自分の否定は区別できない
また、扁桃体などの大脳辺縁系といわれる脳の部分は、主語が理解できないために、自分の他人への悪口も、他人の自分への悪口も、区別することができず、悪口を言っても、悪口を言われた時と同じように、扁桃体は興奮し、不安と恐怖を感じるという。すなわち、悪口を言うと、悪口を言われた場合と同じストレスが生じるということになる。
さらに、他人への悪口・怒りが強い人は、それとセットで、自分への怒り・自己嫌悪も強い傾向がある。何かを理由として、他人を強く否定するならば、その他人と同じ要素を自分に見た時には、自分を強く否定することになる。
また、自分と関係がある他人を否定するならば、その他人と関係を持った自分の過去を後悔して、自分を否定することが少なくなく、言い換えれば、自分と他人(の否定)は、完全に区別できないのである。
12.過剰な怒りによる心身の健康への弊害
そして、怒りは、前に述べたように、アドレナリンが大量に分泌されている状態であるから、これが長期にわたって分泌される状況となると、高血圧、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中などの心血管系疾患になるリスクを大幅に高めるのだという。ある研究では、激しく怒った後には、心筋梗塞や心臓発作を起こす危険性が4.7倍に上昇するという。
また、ある研究データによれば、一度怒って自律神経が乱れると、それが正常化するには、3時間程度を要するという。アドレナリンの分泌が長期で続くと、前に述べた通り、コルチゾールも過剰に分泌されるようになり、記憶力の低下、免疫力の低下、体と心の双方の健康を損なうことになる。こうして、昔から「人を呪わば穴二つ」というが、この諺には、今や科学的な根拠があるということができるのではないだろうか。
13.医学的な視点からの怒りの制御
ここでは、前出の精神科医の樺沢紫苑氏が提案する、怒りの制御の方法を紹介する。なお、私たちがこれまでに学んできた仏教思想には、人間の、怒りを含めた煩悩の心理の根本的な洞察に基づいて、怒りを制御するさまざまな修行法が説かれている。同氏の見解は、その仏教の思想・瞑想と一致する部分も一部にあるが、一致しない部分もあるので、参考として紹介したい。
第一に、同氏は、吐く息を長くした深呼吸を提唱する。それは、腹式呼吸による20秒の深呼吸であり、まず、5秒かけてゆっくり鼻から息を吸い、次に、15秒かけて口から息をすべて吐き切り、これを3回繰り返すというものである(合計で1分)。
これは、自律神経の権威である順天堂大学の小林弘幸教授が提唱する、長生き呼吸法に通じる。小林氏の呼吸法は、4秒で鼻から吸い、8秒で口から出すものであり、いずれも吐く息(呼気)の長い深呼吸である。こうすることで、自律神経の中の副交感神経が活性化し、リラクセーションが促進される。なお、樺沢氏によれば、吸気と呼気が1対1の場合は、逆に、交感神経が活性化してしまうので、逆効果だという。
次に、同氏は、怒りが生じてカッとした時には、ゆっくり話すことを勧める。怒っている人は、ほとんど早口であり、逆に、ゆっくり話すように努めると、気分が落ち着くという。これは、人間は、興奮すると早口になり、交感神経が優位になり、さらに興奮が進むからだという。
第三に、怒りをノートに書き出してみることである。前に述べたように、怒りを悪口として他人にぶつけるのはよくない一方で、無理に我慢してため込むのもよくない場合には、その怒りの内容をノートに書き出すと、誰にも迷惑をかけることなく、すっきりするという。
しかし、これだけを繰り返すと、ネガティブな思考パターン・記憶が強化されてしまうので、それを防ぐために、しばらくした後で、第三者の客観的な視点から、ノートに書き出された自分の怒りの内容を見て、賢者の視点から、自分自身への助言を書くのである。自分のネガティブな感情をノートの左側に書いて、右側に、それに対する賢者の見解を書くとよいかもしれない。
最後に、他人への怒り・攻撃的な行為の背景には、なにかしらの不安や恐怖があり、その際は、扁桃体の興奮が生じていることを知っておくことである。そう知っておくことで、不安や恐怖から怒りが生じた時に、冷静に対処しやすくなるという。
14.笑いがもたらす心身への望ましい効果
「人を呪わば穴二つ」とともに、「笑う門には福来る」という諺がある。これもまた、最近は、科学的に証明されつつある。
笑うことで、①幸福の神経伝達物質とされるドーパミン、②鎮痛効果があり快楽物質(脳内麻薬)ともいわれるエンドルフィン、③精神安定をもたらすセロトニン、④安心をもたらす効果があるオキシトシンといった、心身に良い脳内物質が分泌されるという。
その逆に、コルチゾールのようなストレスホルモンが抑制され、ストレスが緩和され、結果として、笑いによって、免疫力が向上し、痛みが緩和され、各種疾患の改善をもたらし、記憶力が改善するという。
加えて、当然のことであるが、笑顔の人の方が、他人との人間関係もうまくいく。笑顔により、自分だけでなく、他人にもオキシトシンが分泌され、他人を癒すことができるという。
なお、意識的に笑顔を増やすこと、すなわち、作り笑顔であったり、割り箸を口にくわえるなど口角を物理的に上げたりするだけの場合でも、前出の幸福をもたらす脳内物質の分泌が確認されているという(ただし、無理にやれば効果がないという報告もある)。
15.慈善・利他の活動は心身を健康にする
一般に、ヘルパーズ・ハイという言葉があるが、人助けをする人は、非常に活動的で、テンションが高いという。メアリー・メリル博士の研究は、慈善活動をする人は、そうでない人に比べ、モチベーションが高く、活動的で、達成感や幸福感を強く感じ、心臓疾患の罹患率が低く、平均寿命が長く、健康で長生きしていることを明らかにしたという。
英国のエクセター大学の研究では、慈善活動をする人の死亡リスクは、しない人に比べて20%低いという科学的な根拠を見出したという。また、抑うつレベルが低く、生活満足度、幸福度も高いという。
米テキサス大学の3617人を対象とした調査では、慈善活動をした人は、うつ状態が少なく、その傾向は65歳以上でさらに顕著だったという。米ミシガン大学の研究でも、死亡リスクが低いという結果が得られているという。
そして、こうした慈善活動・ボランティア活動をする人たちの特徴として、次の項目で述べる通り、感謝が多いという。
16.科学的に証明された感謝の効果
最近の目覚ましい脳科学の進歩によって、感謝の重要性が、多数報告されるようになったという。感謝する人は、病気になりにくく、長生きし、病気の回復が早いなどである。感謝とうつの関係の研究によれば、うつ傾向の強い人はあまり感謝せず、うつ傾向が弱い人は、感謝する傾向が強いという。
カリフォルニアのサンルイス病院の研究によると、明確な原因がないのに痛みが続く患者に、深く感謝する瞑想を、4週間実践してもらったところ、明らかに痛みが減ったという。また、感謝の実践によって、幸福感が増す、病気の症状が少なくなる、より運動をして活動的になるという研究結果がある。さらに、同じ研究結果の中で、より人助けをするようになり、他人からも「優しくなった」と言われるようになったという。
こうして、感謝と親切・利他には関係があるようだが、これは、すでに第1章で述べたように、感謝の心が深まれば、当然、恩返しとしての利他・親切の実践に結び付くことが考えられる。
17.エンドルフィンとオキシトシン
感謝によって分泌される重要な物質として、エンドルフィンとオキシトシンがある。エンドルフィンは、脳内麻薬ともいわれ、モルフィネの6.5倍ほどの鎮痛効果がある。これは、感謝される時、感謝する時に分泌されるという。走っている時、激痛を感じている時などにも分泌されるが、そうした場合と比較しても、感謝される時の分泌量が圧倒的に多いという。
そして、エンドルフィンは、免疫力や身体の修復力を高め、がんとも戦う免疫機構のNK活性を高め、抗がん作用も確認されており、さらには活性酸素を撃退し、体調・健康の改善、若さを保つという。その意味で、エンドルフィンは、心身の癒しのホルモンである。
オキシトシンは、親切・感謝・思いやり・慈しみ・赦しといった感情や行為と関連して分泌され、親切のホルモンとも呼ばれ、ストレスが解消し、幸福感が増え、血圧の上昇を抑制し、心臓機能を改善し、長寿になるといった効果があるという。
また、オキシトシンは、ドイツのユスタスリービッヒ大学の研究において、不安の原因である扁桃体の興奮を鎮静化し、さらには扁桃体が脳幹に送る緊急警報の信号を低減することが発見されたという。こうしてオキシトシンは、安心をもたらすホルモンということができるだろう。また、交感神経にブレーキをかけて、副交感神経を活性化する作用もあり、そのため、免疫力の向上、休息と回復を促進する効能もあるという。
[参考文献]
・『病気を治す感情コントロール術』樺沢紫苑著、あさ出版
・『怒らない体のつくり方:自律神経を整えるイライラ解消プログラム』小林弘幸著、祥伝社
・『快楽物質エンドルフィン』ジョエル・デイビス著、安田宏訳、青土社
・『親切は脳に効く』デイビット・ハミルトン著、サンマーク出版
・『愛は化学物質だった!?脳の回路にオキシトシンを放出すれば全てはハッピー』スーザン・クチンスカス著、ヒカルランド
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1.現代医学の自律神経の理論とヨーガの思想の類似性
現代医学で健康の鍵とされ、最近よく一般向けの健康書籍などで紹介されるのが、自律神経の問題である。皆さんは、原因がよくわからない体調不良があると、自律神経失調症と診断されることなどは聞き及んでいるかもしれない。それほど広く、自律神経の問題は、さまざまな体調不良の原因となるとされ、さらに、それが原因・遠因となって、様々な具体的な疾患につながる。
自律神経には、体の右側を走る交感神経と左側を走る副交感神経があり、この両者が、十分にかつバランスよく機能することが望ましいとされる。どちらも機能しないだけでなく、どちらかが十分に機能せずに両者のバランスが取れていない場合も望ましくないのである。
さて、この理論と非常によく似たヨーガの理論があることが、ヨーガと医学の双方を研究している者たちの間で理解されてきた。それは、ヨーガでは、目に見えない生命エネルギーである「気」(インドのサンスクリット語ではプラーナ)が体の中を流れ、その気が流れる通り道を気道(ナーディ)と言うが、その中で、体の右側を通るピンガラ気道と、左側を流れるイダー気道というものがあり、それぞれが、現代医学・神経学が説く交感神経と副交感神経の働きによく似ているのである。
そのために、日本のヨーガ研究の草分け的な存在である佐保田鶴治氏(故人、元大阪大学名誉教授)によれば、ヨーロッパのヨーガと医学の研究者の中には、交感神経・副交感神経と、ピンガラ気道・イダー気道を同一のものだとみなす人たちがいるほどだという(佐保田氏自身は全く同一だとみなすのは行き過ぎだとしている)。この分野に関する日本の研究者は多くはないが、やはり同一視する人たちがいる。両者が全く同一ではないにしても、相当に類似しているとすれば、それは、交感神経とピンガラ気道、副交感神経とイダー気道が、それぞれ連動している、つながりがあるという重要な意味を持つだろう。
そして、さらに重要なことは、ヨーガの理論の中には、その身体行法、特に呼吸法(プラーナーヤーマ)によって、現代医学にはないピンガラ気道(→交感神経)とイダー気道(→副交感神経)の制御の方法が説かれているということである。ヨーガの呼吸法にはさまざまなものがあり、本稿で紹介する十数種類のものも、その一部にすぎない。このさまざまな呼吸法のそれぞれが、双方の気道(→双方の神経)の浄化・活性化・制御において異なる働きを持っており、その意味で、ヨーガの呼吸法は、非常に緻密・繊細に、双方の気道(→双方の神経)を制御する仕組みを持っているのである。
そして、一般向けの健康書の中でも、自律神経の調整の方法が解説・紹介されているが、最近は、自律神経の権威・名医といわれる医師・医学者の中で、自律神経の調整のために、ヨーガの呼吸法と全く同じものを紹介している人が複数見られる状況となった。すなわち、自律神経の医学とヨーガの呼吸法が、融合しつつあるということができる。よって、現代医学の手法に加えて、ヨーガの呼吸法を学ぶことは、心身の健康の鍵となる自律神経の制御の上で、大いに役に立つと思われる。さらには、その呼吸法は、単なる心身の健康という範疇を超えて、心の深い安定・深い精神の集中といった、ヨーガや仏教が説く、瞑想や悟りといった言葉で表される、高度な心理的な発達の土台となる恩恵もある。
2.自律神経とその制御に関する医学的な基礎知識
そこでまず、現代医学が解き明かした自律神経の仕組みに関して、その概略を解説しておきたい。まず、自律神経とは、人が意志しなくても自律的に働く活動を制御する神経である。例えば、心拍・血圧・発汗・呼吸・血管や気道の縮小・拡大などは、私たちが意志しなくても、勝手に体がそれを調整して動かしている。この自律的な動きを制御するのが自律神経である。よって、心理学的に言えば、無意識の脳活動が制御している神経であると表現することができるだろう。
これに対して、体性神経とは、意志によって動く神経であり、運動神経や知覚神経などが含まれる。そして神経全体の分類から見れば、中枢神経(脳と脊髄の神経)と末梢神経(それ以外)があり、この末梢神経が、体性神経と自律神経に分けられる。
図1:神経の全体像
図2:自律神経の概要
※図1:『きのこらぼ』「『勝てるメンタル』のカギは自 律神経にあり⁉(前編)」より引用 https://www.hokto-kinoko.co.jp/kinokolabo/ jsport/performanceup/40630/
※図2:『MSDマニュアル家庭版』「自律神経系の概要」より引用 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0
3.交感神経と副交感神経の特徴
次に、交感神経の特徴について述べる。大まかに言えば、交感神経は、体の右側を走っており、日中活発に働き、心身を活動に導き、緊張・興奮をもたらす神経である。
また、交感神経と副交感神経は対極的な関係にあり、同時には、どちらか一方が活性化し、その働きが、他方の働きに対して優位になる。すなわち、交感神経の活性化は、副交感神経に対して交感神経が優位になった状態である(副交感神経の活性化は、副交感系神経が交感神経より優位になった状態である)。
交感神経が活性化すると、生理現象としては、心拍は速く、血圧は高く、発汗は促進され、気道は拡張し、胃腸(消化)は停滞し、呼吸は速く・浅く、血管は縮小し、血流は抑制され、体温は上昇する。
なお、医学者の中には、体温は低下するという見解もあるが、これは血管が縮小し、血流が抑制される視点からの見解であって、交感神経が活性化するのは、通常は体が活動する時であり、それに伴い体温は上昇するので、上昇するとの見解を優先した。
さらに、覚醒、活動、集中、興奮、緊張、ストレス、脅威の認識とその排除(闘争・逃走)をもたらし、体や頭を動かすエネルギーを消費する。
そして、交感神経の働きが過剰となると、継続的・過剰な緊張・過剰なストレス、不安・恐怖、不眠、血液循環の不足、胃腸の消化・栄養吸収の停滞、エネルギー・疲労回復の遅れ、体温の過剰な低下、免疫の不足・低下、炎症性疾患(癌・胃炎・胃潰瘍・リウマチ)などを招くといわれている。
次に、副交感神経は、体の左側を走っており、夜中(眠っているとき)活発に働き、心身を休息に導き、リラックスをもたらす神経である。
副交感神経が活性化すると(交感神経より優位になると)、生理現象としては、心拍は遅く、血圧は低く、発汗は抑制され、気道は縮小し、胃腸(消化)は活発になり、呼吸は遅く深く、血管は拡大し、血流は促進され、体温は低下する。
そして、睡眠・休息・弛緩・リラックス、エネルギー・疲労の回復・食べ物の消化=栄養吸収をもたらす。
しかし、副交感神経が過剰に働く場合は、集中の欠如・注意力散漫・警戒心の欠如・ボーッとした、昼間の眠気、無気力が生じる。さらに、充血・うっ血などで血液循環が逆に悪化する場合がある。また、体温の過剰な低下、免疫の過剰・暴走、アレルギー性疾患(アトピー・花粉症など)をもたらし、免疫が低下する。
※図3:『NAGASHIMA ATHLETIC TRAINERS』「コロナ疲れ、外出自粛、テレワークで急増!? 自律神経失調症とツボ押しマッサージ」より引用
https://at-n.net/usual/16152/
※図4:『ナチュラルクリニック代々木』「季節の変わり目にご用心~自律神経を整えましょう~」より引用
https://www.natural-c.com/blog/2018/04/post-134-585425.html
図5:自律神経と免疫細胞の関係
※図5:『鍼灸整骨院tecu』「自律神経免疫療法」より引用
https://trefleplus.com/tecutecu/autonomic/
4.自律神経の乱れとその四つの状態
自律神経失調症など、自律神経の乱れで生じる身体の不調の一例を示したものが図6である。このように、実に多くの身体の不調の原因となる。
ここで自律神経の乱れとは、交感神経と副交感神経の双方が機能していない状態と、交感神経の働きが過剰で副交感神経の働きが不足する状態と、その逆の状態があり、自律神経の不調には3つの状態があるということになる(図7参照)。
ストレスの強い現代人は、交感神経過剰が多いといわれているが、医師によれば、最近は、双方の神経が働いていない状態(トータルパワー不足ともいわれる)の人も多くなったという。また、私の個人的な経験からすれば、副交感神経過剰のタイプの人も少なくないと思うが、それは身体の不調ではなく、性格の問題とされるなどして見過ごされている可能性がある。
これに対して、自律神経が整っている状態とは、交感神経と副交感神経の双方がしっかりと働き、適切に交替して、活動と休息のバランスが取れており、心身共に健康な状態である。
図6:自律神経失調症の症状
図7:自律神経の4つの状態
※図6:『はり・きゅう・整体 つぼのチカラ』「自律神経失調症」より引用
https://tubotika.jp/hutyou.html
※図7:『ダ・ヴィンチニュース』「あなたの自律神経をセルフチェックしてみよう!」より引用
https://ddnavi.com/serial/685919/a/
5.ヨーガの神経生理学:気(プラーナ)と気道(ナーディ)など
次に、ヨーガのピンガラ気道(右気道)とイダー気道(左気道)について解説し、それぞれが、交感神経と副交感神経とシンクロしていることを説明したい。まず、その準備として、ヨーガの基本的な知識を紹介したい。
まず、ヨーガの思想では、気(プラーナ)と呼ぶ生命エネルギーが体の中を流れているとされ、その気が通る道を気道(ナーディ)と呼び、体全体に7万2千本あると説く。そして、複数の気道の交差点があるが、特に多くの気道が交差して密集する点をチャクラという。
また、この思想は部分的な違いはあるが、仏教の後期密教も共有している。さらに、中国医学も、ほぼ同じ気の概念を扱い、気道を経絡(けいらく)といい、気道の交差点を経(けい)穴(けつ)(ツボ)といい、ほぼ同じ概念を共有していると考えられる。
そして、ヨーガの思想では、体の中には、3つの主な気道(ナーディ)の存在が説かれ、それは以下のとおりである。
①スシュムナー気道:中央気道
②イダー気道(別名チャンドラ気道):左気道
③ピンガラ気道(別名スーリヤ気道):右気道
次に、具体的な気道(ナーディ)とチャクラの位置を示したものが、図A・Bである。著名なヨーガ行者のスワミ・ヨーゲシヴァラナンダ師が解説する、3つのナーディと9つのチャクラの図である(『魂の科学』〈たま出版刊〉より引用)。
図B
図Bにあるように、スシュムナー気道は、尾てい骨から背骨(脊髄)を通って、頭頂に至る中央の気道である。ピンガラ気道は、尾てい骨からスシュムナー管よりも右側を通って、右の鼻に至る右側の気道である(別名スーリヤ気道)。イダー気道は、尾てい骨からスシュムナー管よりも左側を通って、左の鼻に至る左側の気道である(別名チャンドラ気道)である。
なお、この3つの気道の概念は、ヨーガの各宗派と仏教の後期密教が共有しているものの、その気道の具体的な位置は、各宗教宗派でかなり異なる部分がある。ここでは、その詳細は省くことにする。
6.ヨーガの右気道(ピンガラ気道)と交感神経との類似性
ヨーガが体の右側を通ると説くピンガラ気道(ピンガラ・ナーディ)は、別名、スーリヤ・ナーディともいわれる。スーリヤとは太陽の意味であり、これは、太陽と月のうちの太陽、昼と夜のうちの昼を象徴し、名称からして、昼・日中に活性化する交感神経と類似している。
その位置は、学派により諸説があるが、共通点として、右の鼻腔を通り(ないしは額に位置するアージュニヤー・チャクラに右側から入る)、腹部の右側に位置するスーリヤ・チャクラ(肝臓に位置するチャクラ)を通るとされる。
このピンガラ気道の特徴は、前に述べた通り、太陽が象徴となっており、陽・日・火・熱・暖・男性などである。すなわち、陰陽の陽である。
ピンガラ気道を活性化させる呼吸法であるスーリヤ・ベーダナ・プラーナーヤーマと呼ばれる呼吸法(プラーナーヤーマ)を行うと、ヨーガの経典によれば、体が温まるので、冬に行うとよいとされる。この点でも、体温を上昇させる交感神経と類似する。なお、ピンガラ気道を活性化させるとは、ピンガラ気道に、より多くの気(プラーナ・エネルギー)が流れる状態である。
そして、ピンガラ気道の良い働きとしては、パワー・エネルギー・活動的な行動・集中力・注意力・神通力の増大をもたらし、左脳と関係する論理的な行動(左脳)に適するという説もある(人体の右脳は、体の左側に関係し、左脳は右側に関係しているためである)。一方、ピンガラ気道の悪い働きとしては、私の経験上、過剰な怒り・嫌悪・ストレス・不安・憂い・恐怖や、体を過剰に熱することがある。
7.ヨーガの左気道(イダー気道)と副交感神経との類似性
ヨーガは、体の左側を通るイダー気道(イダー・ナーディ)を説くが、これは別名、チャンドラ・ナーディという。チャンドラとは月の意味であり、太陽と月のうちの月、昼と夜のうちの夜を象徴する。こうして、名称からして、夜中に活性化する副交感神経の働きと類似している。
その位置は、学派により諸説があるが、共通点として、左の鼻腔を通り(ないしは額に位置するアージュニヤー・チャクラに左側から入る)、チャンドラ・チャクラ(膵臓(すいぞう)・脾(ひ)臓(ぞう)に位置するチャクラ)を通る。
イダー気道の特徴は、月が象徴であるように、陰・水・寒・冷・女性などである。陰陽の陰である。イダー気道を活性化させるチャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマと呼ばれる呼吸法(プラーナーヤーマ)を行うと、ヨーガの経典によれば、体の余計な熱を冷ますので、夏に行うとよいとされる。
イダー気道の良い働きは、経験上、静寂(静かさ)・不動心・冷静さ・感情の制御が深まり、瞑想等の安定した静的な行動に適するという説がある。直感を高めるという説もある(右脳に関係する)。一方、イダー気道の悪い働きとしては、私の経験上、無智・眠気・無気力・怠惰・無価値なものへの執着、体を過剰に冷やすことだと思われる。
8.呼吸における左右の鼻の使われ方とヨーガの左右の気道
科学的な研究によって、人間は、常に左右の両方の鼻からは均等に呼吸していないことがわかっている。人間は、およそ90分間隔で、左右のどちらかの鼻の穴から強く呼吸をしているという(なお、早朝は、両方の鼻で均等に呼吸しているという説もあるという)。
そして、ヨーガ修行の経験上は、左の鼻の呼吸が優位である時は、左気道=イダー気道(→副交感神経)が優位となっている。これは左気道=イダー気道に、右気道=ピンガラ気道より、より多くのエネルギー(気)が流れている状態だと考えられる。だとすれば、その時間帯は、右鼻の呼吸が優位である時に比較すれば、静的な行動に適しているということになる。
一方、右の鼻の穴からの呼吸が優位であれば、ピンガラ気道(→交感神経)が優位となっている。これは左気道=イダー気道よりも、右気道=ピンガラ気道の方に、より多くのエネルギー(気)が流れている状態だと考えられる。そして、これは、左鼻の呼吸が優位であるときに比較すれば、動的な行動に適しているということになる。
そして、ヨーガの呼吸法では、あたかもこの事実を踏まえたかのように、右鼻ないし左鼻だけで呼吸する呼吸法がある。右鼻だけで呼吸すると、体が温まるとされるが、これはピンガラ気道および交感神経の活性化の特徴である。逆に、左鼻だけで呼吸すると、体の余計な熱を取り除くとされるが、これはイダー気道および副交感神経の特徴である。
また、これに関連したヨーガの理論として、「気道の詰まり」というものがある。悪い行為をすると、それに関連して気道が詰まり、気道の中を気が流れにくくなるというのである。
気・経絡・経穴という概念を持つ中国医学にも、気(き)滞(たい)という概念がある。文字通り、気の滞り、経絡を流れる気が滞り、スムーズに流れない状態をいうもので、ヨーガとほぼ同じ概念を共有していると考えられる。
そして、重要なことは、左気道に詰まりが生じると、左鼻が詰まる現象が起こる。右気道に詰まりが生じると、右鼻が詰まるという現象が起こる。
そして、ヨーガの経典の記載から見ても、私の修行経験からしても、左鼻が詰まっている時に、左鼻を通すように左鼻だけで呼吸すると、左気道の詰まりが取り除かれ、左気道が活性化する。同じように、右鼻が詰まっている時に、右鼻を通すように、右鼻だけで呼吸すると、右気道の詰まりが取り除かれて、右気道が活性化する。
以上をまとめてみると、気道に関してはチェックすべきこととして、第一に、気道が詰まっているか否か(左右のいずれか、ないしは両方の気道が詰まっていないか)ということがある。第二に、右気道と左気道のいずれかが不適切に、過剰に活性化していないか(いずれかに気[エネルギー]が偏っていないか)、それとも両方のバランスが取れているか、ということである。
第一の問題は、気道が詰まっていると、その気道の気の流れが悪くなるため、その気道(と連動する神経)による必要な働きが生じないことになる。第二の問題は、例えば、夜の時間(暑い時)などは、右気道(→交感神経)の働きではなく、左気道(→副交感神経)の働きを活性化させたいのであるが、その時に逆に、右気道が活性化しているならば問題となるということである。
さて、この二つの問題、すなわち、気道の詰まりと気の偏りはつながっている。というのは、左右いずれかの気道に詰まりがあると、詰まりがある側の気道には、気が流れにくくなるので、不適切な気の偏りが生じやすくなるということである。90分単位で左右いずれかの鼻の優位状態が交代するのが、自然な状態であるにもかかわらず、そうならない場合があるということである。
9.ヨーガの呼吸法とアニメの『鬼滅の刃』のシンクロニシティ
少し脱線してしまうが、ヨーガの呼吸法に、左右の気道を整えるものがあると言ったが、呼吸法を強調する人気のアニメに『鬼滅の刃』がある。鬼滅の刃は、新型コロナの問題が続く中で、アニメ映画の観客動員数の記録を塗り替えて、社会現象とまでいうべきほど人気になった。その『鬼滅の刃』の中には、「火の呼吸法」と「水の呼吸法」が出てくる。主人公の男の子は、最初は「水の呼吸法」を会得し、徐々に「火の呼吸法」を会得していく。
そして、ヨーガの呼吸法も、これにシンクロする部分がある。「火の呼吸法」にシンクロするものとして、前にも述べたが、右気道(=ピンガラ気道・スーリヤ[太陽]気道)を活性化させ、体を温めるタイプの呼吸法がある。その中には、体を非常に熱くさせ、炎のエネルギーともいわれるクンダリニー(※)を覚醒させるものもある。一方、「水の呼吸法」にシンクロするものとして、左気道(=イダー気道・チャンドラ[月]気道)を活性化させ、体を冷ますタイプの呼吸法もある。
また、『鬼滅の刃』では、人間離れした力を持つため、主人公らが「全集中の呼吸」という呼吸法を取り入れ、血液中の酸素濃度を高め、高い集中力と身体能力を手にするという設定がされているが、ヨーガの呼吸法でも、酸素濃度を高めるタイプの呼吸法や、集中力を高めるタイプの呼吸法がある。
次に、呼吸法の効果と実践上の注意点に関して、まずは医学的な見地から紹介するとともに、加えて数千年もの間、呼吸法を取り入れてきたヨーガの見地からも紹介したいと思う。
(※なお、ひかりの輪では、クンダリニーと関連して、「クンダリニー症候群」という心身の不調についても解説している。詳細は『クンダリニー症候群とその対処法』をご参照のこと。)
10.医学者が説く、ゆっくりと吐く深呼吸:副交感神経の活性化
呼吸法は、ヨーガや太極拳に限らず、最近では格闘技やスポーツで重視されるようになった。自律神経に詳しい小林弘幸・順天堂大教授は、①ゆっくり吐く呼吸を心がけることで、自律神経の副交感神経の活動が上がり、血流が良くなり、②血流が良くなると、腸の活動や免疫の働きも活性化し、長生きにつながるという。
小林教授が勧めるのは、吸気と呼気の長さを1対2にして、深い呼吸をする方法である(長生き呼吸法)だ。たとえば2秒吸って4秒吐く。そして、1日3分間でも、時間を決めて毎日行う。こうして、普段おざなりになっている呼吸に意識を向けることが大事だという。
教授は、特に最近は新型コロナウイルスの流行で、現代人のストレスはますます高まり、呼吸も浅くなっているのではないかと懸念されている。ストレスが高まると、呼吸は浅くなり、逆に、ゆっくり吐く呼吸法で、ストレスを解消できるということである。
このメカニズムを詳しく説明すると、呼吸によって取り込まれる酸素は、血液に溶け込み、毛細血管を経由して全身の細胞に届けられる。よって、ゆっくりと深く呼吸をすれば、肺に取り込まれる酸素量が増え、そのため、酸素を運ぶ全身の血流量も増加する。
その結果、全身の細胞の活性化につながる。全身の細胞は、酸素を取り込み、二酸化炭素を排出して、新陳代謝を行っている。よって、体の回復を早くさせたり、力を引き出したりすることができる。
小林教授の研究では、ゆっくりと深く呼吸をすることで、すぐに毛細血管の血流量がアップすることが確認されている。よって、同教授は「呼吸には一瞬で体の状態を変える力があり、呼吸法ほど即効性の高い健康法はありません」と主張する。
また、ゆっくりと吐くことによって、リラックス効果のある副交感神経が、刺激・活性化される。同教授の研究では、ゆっくりと吐く呼吸(吸気2秒・呼気4秒)によって、通常の呼吸(吸気1秒・呼気1秒)に比較して、自律神経の副交感神経が、2.5倍も活性化したことが確認されている。繰り返しになるが、副交感神経が活性化すると、リラックスすることができるのである。
また、春木豊・早稲田大名誉教授は、体の使い方と心の状態には深い関係があるとする身体心理学を提唱しているが、同氏も科学的な実験を通して、ゆっくり吐く呼吸法の効果を確認している。
次に、①腹式呼吸で呼気を長く行う、②腹式呼吸で呼気を短く行う、③普通に深呼吸する、という三つのケースの実験をして、それぞれの実験前後の血圧・心拍数を計ると、①のケースが、血圧・心拍数の下がり方が最も大きく、かつ下がった状態が、一番長く持続したという。
こうして、長い呼気が、血圧を下げ、副交感神経を優位にして、生理的な安定をもたらすことが確認された。実際に、被験者に質問しても、長い呼気では、短い呼気や深呼吸よりも、落ち着いた気分、くつろいだ気分になる傾向が大きかったという。
さらに、意識的に呼気を長くすることは、「タイプA性格」という、怒りやすい・焦りやすいという性格の人たちに効果があり、「時間的切迫感」「焦りを感じて落ち着かない」というタイプAの性格的な傾向が和らぐことも確認されたという。
そして、他にも、ストレスと呼吸の深い相関関係も、実験で確認されている。被験者にストレスとなる作業をさせると、安静時と比較して、呼吸の時間が短くなる傾向が見られた。特に、息を吸った後に、息を吐くまでの間が短くなったという。ストレスがあると、ゆったりした呼吸ができないようである。
また、ゆっくりした呼吸と速い呼吸で、心拍数と呼気終末二酸化炭素(PetCO2:PetCO2は、呼吸によって吐き出された気体中のCO2の分圧[割合])の量を比較した実験を行うと、ゆっくりした呼吸では、心拍数が下がり、呼気終末二酸化炭素の値が上がったという。呼気終末二酸化炭素は、ストレスがあるときは値が下がるので、ゆっくりした呼吸によって、ストレスが減少したことを示している。
以上の結果から見て、呼吸をおざなりにせず、良い呼吸の習慣を作ることは重要である。私たちは、呼吸を無意識に、1日2万回以上しているといわれる。しかし、日常生活では呼吸を意識することはなく、おざなりにしてしまいがちだ。しかし、実際には、呼吸の質の良し悪しによって、さまざまな体調不良の原因にもなる。
一方、小林教授によれば、1日数分でも、上記のゆっくり吐く長生き呼吸法を行えば、誰でもゆっくりと深い呼吸ができるようになるという。ただし、これは、1日だけやればいいというものではなく、毎日続けることが肝心である。ヨーガの修行でも、良いことを繰り返し行い習慣化する重要性(修(しゅ)習(じゅう))が強調される。
さらに、ゆっくりと吐く呼吸法は、自律神経と腸内環境を同時に整えることができる。前にも述べたように、呼吸のときは、吐く時間を長くする。まず、前に述べたように、吐く時間を長くすると、自律神経の中でリラックス効果のある副交感神経が刺激されて、自律神経を整えることができる。
また、ゆっくりと吐く深い呼吸法を行う際には、腹式呼吸で行う。お腹に深く息を入れで出すのである。これは、胃腸を運動させて、マッサージする効果がある。小林教授によれば、胃腸のマッサージによって、腸内環境が良好になるという。さらに、前に述べた通り、全身の血流量も増える。
そのため、ゆっくりと吐く深い呼吸法によって、免疫力の向上も期待できる。というのは、免疫細胞の7割は腸内に存在しており、さらに、血流・血液循環が良ければ、免疫細胞が体全体を巡ることができる。さらに深い呼吸をすると、血流の増大とともに、軽い運動にもなるために、体温が若干向上する(体が温まる)。免疫力は、体温が高いほど向上する。
こうして、ゆっくりと吐く深い呼吸は、①体内の酸素量・血流の増大・血液循環の改善、②自律神経の改善(副交感神経の活性化によるストレス解消・リラクセーション)、③腸内環境の改善、免疫力の向上をもたらす。結果として、小林教授によれば、①疲労回復、②さまざまな生活習慣病の改善、③ここ一番での集中力の向上・メンタルの安定・仕事のパフォーマンスアップなどにも有効だという。
そして、始めた日から頭がスッキリするなど、気分が良くなることがあり、それを毎日の習慣にすれば、意識しなくても呼吸がゆっくりと深い呼吸に変わっていき、病気や不調を遠ざけてくれる健康体を築くことができるということになる。この意味で、手っ取り早い健康法ではないかと思われる。
11.ヨーガの呼吸法:プラーナーヤーマの基本
それでは次に、ヨーガの呼吸法について解説したい。そのために、ヨーガの呼吸法に関するヨーガの基礎知識を解説する。
ヨーガの呼吸法は、プラーナーヤーマといわれる。文字通りに訳すと、気を制御する方法(調気法)となる。「プラーナ」とは、サンスクリット語で目に見えない生命エネルギーである「気」を意味する。よって、ヨーガの呼吸法は、この「気」を制御するためのものなのである。
それがなぜ、集中力・精神の安定・心の制御に役立つのか。それには、ヨーガを含めた東洋思想に広く説かれる「気」の霊的科学の思想がある。ここでは、これを呼吸法との関連に絞って以下に説明する。なお、気の霊的科学の全体は、『テーマ別教本第1集「ヨーガの思想と実践」』や『2016年夏期セミナー特別教本「気の霊的科学と人類の可能性」』を参照されたい。
「気」については、前にも述べたが、体の内外に存在して流動する目に見えないエネルギーである。狭い意味では、生命エネルギーであり、広い意味では、物理的な存在を含めた万物を構成する根源的なエネルギーという意味もあり、ヨーガでは、「プラーナ」と呼ぶ。また、気には、体の外にある外気と、体の中にある内気があり、内気にもさまざまな種類があるとされる。
これも前に述べたが、体内には、気が流れる道である「気道」があり(ヨーガではナーディと呼ぶ)、全部で72000本ものナーディがあるが、主なナーディは3つであり、複数の気道が通る交差点があって、特に多くの気道が密集するところを「チャクラ」と呼ぶ。これは、神経が集中する場所(神経(しんけい)叢(そう))でもあり、重要な臓器がある所でもある。一般に、気道と神経と血管・血流は、深く関係しているとされる。
プラーナーヤーマやアーサナ(ヨーガの体操法)は、この気道の詰まりを浄化することができるとされる。気道の詰まりは、経験的にいって、①筋肉や関節をほぐす、②血流を増大させる、③体を温める、④深い十分な呼吸、によって浄化することができる。よって、アーサナやプラーナーヤーマが有効なのである。
また、ヨーガ行法以外にも、同じような効果を持つ修行法として、気功の行法、歩行瞑想、(温泉の)入浴などは有効である。さらに、プラーナーヤーマやムドラーは、尾てい骨に眠っているプラーナ(気・生命エネルギー)の親玉ともいうべきクンダリニー(宇宙エネルギー・根源的生命エネルギー ※)を覚醒させる効果がある。このクンダリニーが覚醒すると、その力強いエネルギーの上昇によって、ナーディを物理的に浄化することもできる。たとえていえば、詰まった配管を高圧洗浄するようなものである。
こうして、プラーナーヤーマによる気道の浄化について述べたが、プラーナーヤーマのもう一つの重要な効果が、気(プラーナ)自体の強化である。すなわち体外の気(外気)を体の中に取り込んで、体内の気(内気)を増量・強化することである。これは、プラーナーヤーマで息を止めている時に起こるといわれることがある。すなわち、保息を伴わない普通の深呼吸では、酸素は体内に入るが、気(プラーナ)は、体内に充填されないともいわれることがある。
最後に、プラーナーヤーマの恩恵を列挙すると、第一に、一般の健康増進の呼吸法(例えば、先ほど述べた長生き呼吸法)と同様に、心身の健康を向上させる。というのは、心身の健康は、気の状態と密接に関連するとされるからである。心身を軽快で楽にして、究極的には、内的な歓喜さえもたらすとされる。
第二に、物事の達成・人生の成功をもたらす。心身の健康、安定した心、強い意志・集中力が得られるからである。究極的には、極めて高い集中力を持った状態(禅定・サマディ)を達成する。これは、スポーツで、選手が雑念なく無思考の深い集中状態に入って最高のパフォーマンスを発揮する「ゾーン状態」や、何もかもが流れるようにうまくいく心理状態とされる「フロー状態」に通じるものである。
最後に、悟り・解脱、すなわち、深い心の制御・安定・苦悩からの解放を与える。そして、その心の安定は、正しい判断力や直観力を含めた智慧をもたらす。
12.プラーナーヤーマの実践の準備:環境・服装・姿勢・弛緩
次に、プラーナーヤーマの実践について述べる。まず、その準備についてである。
プラーナーヤーマを行う環境に関しては、静かで換気の良い場所がよい。そうした自然の中で行えればよいが、都会の自宅の中で行う場合には、室内を整理整頓し、換気の良い状態にする。
加えて、できれば、室内に仏画・自然の写真など、見ると心静まるものを置くとよい。さらに、室内に、気持ちの静まる瞑想用のお香や、ヨーガ・仏教などで用いる聖音を鳴らす法具などがあればいっそうよい。すなわち、見て・聞いて・嗅いで心が静まるものである。
次に服装であるが、なるべく体を締め付けないものにする。時計・ベルト・バンド・靴下などは外しておく。こうして、血の巡り・気の巡りを改善し、筋肉がリラックスしやすいようにするのである。
姿勢については、安定した座り方で座る。ヨーガ・仏教の座法を組むことができれば、なおのことよい。そして、背筋を伸ばして、肩・首・腕などの力が抜けるようにする。体の緊張が抜けることが、気や血の巡りを改善するからである。また、顔は下に向けずに前を見て、背筋が曲がらないようにする(視線は下を見てもよい)。
腕については、いろいろなやり方がある。力を抜いて、手のひらを膝に合わせる形で膝に置くことや、仏教の座禅などで用いられる手の組み方(左手の手のひらの上に右手を重ね、座法を組んだ足の上に置く)もよいだろう。
最後に、呼吸法を行う前に、顔・首・肩・腕・胸・腹部の力を十分に抜いておく。体に力が入っていると、気道が詰まりやすくなる。時間があれば、呼吸法を行う前に、各部の運動を行うとよい。ヨーガでは、プラーナーヤーマの前に、アーサナ(ヨーガ体操・体位法)を行うことが多い。
特に現代人が凝っていることが多い首や肩をほぐす。首は、ゆっくりと大きく回す。時計回りに回したら、その後、逆に反時計回りに回す。これを何度か(何セットか)繰り返す。
コツとして、回す前に息を吸い、回している際に息を出すとよい。息を出している時の方が、体は弛緩しやすいからである。人間の体の中で、頭部や胸部に比較して、首の部分が一番くびれて狭くなっているために、気の流れも停滞しやすい。
肩の力を抜くには、肩を前から後ろに大きくゆっくり回し、その後、逆に、後ろから前に回す。この際も、回す前に息を吸い、回している時に息を出すとよいだろう。ないしは、単純に肩を上にいったん持ち上げて、その後、力を抜いて落とすのも有効である。いったん緊張させた反動を使うと、弛緩しやすいのである。
腕も弛緩させておく。肩の筋肉と神経は、腕の筋肉・神経とつながっている。当然、首から肩を通って腕に至る気道もある。腕は、手首・肘などの関節がよくほぐれるように、ぶらぶらと振るとよいだろう。
肩・首・腕がほぐせたら、胸部と腹部を手でマッサージして、ほぐしておくのもよいだろう。特に張りやコリを感じる部分があれば、その部分で気道が詰まっている可能性が高いので、念入りにほぐす。そして、気道の浄化に慣れると、自分なりに、気の流れの詰まりがわかるようになるので、そうしたら、その部分を念入りにほぐすようにする。
13.左右の気道を浄化するプラーナーヤーマ
それでは次に、左右の気道を浄化するプラーナーヤーマについて述べる。その前にまず、左右のどちらかの気道が、詰まっているか否かをチェックする方法を述べる。前にも述べたが、その最も簡便(かんべん)な方法は、左右の鼻の詰まり具合をチェックすることである。
右気道(ピンガラ管)が詰まっている場合には、右の鼻が詰まっている。左気道(イダー管)が詰まっている場合には、左の鼻が詰まっていると考えるのである。そのためには、口を閉じて、片方の鼻を押さえ、息の出し入れをしてみればすぐにわかるだろう。
その場合、①右か左かのどちらかが詰まっているか、②右も左も詰まっているか、③どちらも詰まらずにスムーズであるか、という結果になるだろう。たいていの人は、どちらかが詰まっていることが多い。
14.右気道(→交感神経)を浄化・活性化するスーリヤ・ベディー・プラーナーヤーマ
右の鼻が詰まっている場合には、左鼻を指で押さえて、右鼻から息を入れて、次に、指を離して左鼻を空けて、左鼻から息を出す。これが、前に少し触れた、スーリヤ・ベディー・プラーナーヤーマである。なお、経典には、これとは別のやり方として、右鼻だけを使って、息を出し入れする方法も説かれている。
そうすると、徐々に右鼻も通ってくるだろう。こうして、このプラーナーヤーマは、右鼻、右気道(→交感神経)を浄化・活性化する。そして、経典によれば、体を温める効果があるので、冬季に行うことが推奨されている。
このプラーナーヤーマの場合にも、前に述べたように、背筋はまっすぐに伸ばし、背中・首・頭は一直線になるようにする。顔を下に向けたり、左右に向けたりせずに、まっすぐ前を見るようにする。鼻を押さえている手が疲れてくると、手が下がって、顔が下や横に向きやすいので注意する。使っている手が疲れたら、もう一方の手に交代してもよい。
息は、腹式呼吸で十分に吸い込み、しばらく止めて、その後、十分に出すようにする。ヨーガの経典には、息が苦しくなるまで止めると書かれているが、少なくとも初心者は、そこまで止めなくてもよいだろう。後に述べる基本呼吸法と同じように、4秒で吸って、少し止めて(4秒ほど)、4秒で出してもよいだろう。
また、呼吸の出し入れの際に、多少の音がするのがよいともいわれる。そのぶんだけ強く詰まりを浄化できるからであろう。最初は、このプラーナーヤーマは、一度には3回ほど連続で行うにとどめ、慣れてきたら、徐々に連続して行う回数を増やすとよいとされる。
また、これを深く行じるならば、クンダリニーの覚醒につながる効果もあるとされる。しかし、クンダリニーの覚醒のためには、経験豊かな指導者による指導・準備・注意が必要なので、そのような指導・準備を経ていない者は、これをあまり激しく行ってはいけない。何事も無理は禁物であるから、息を止める長さも、連続する回数も、徐々に進めていくとよい。
なお、秘訣として、右気道に詰まりがある場合は、このプラーナーヤーマとともに、右の腹部にある肝臓の部分(スーリヤ・チャクラ)をよくマッサージするとよいことが多い。このチャクラは、右気道に深く関係するからである。
◎参考資料:スーリヤ・ベディー・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)360頁より
普段座り慣れた座法で、背筋を伸ばして座ります。まず、右鼻からゆっくりと息を吸い始め、足の爪先から頭頂部まで、身体全体に息が満ち溢れるほどに吸息します。もうこれ以上吸息できないという所まで息を吸ったならば、右鼻を閉じ、できるだけ長く止息し、今度は左鼻から呼息します。
この際注意する事は、吸息する時も呼息する時も、共に呼吸による静かな音が聞こえるようにさせていることです。初心者の場合、まず、左右の鼻を使って往復三回、この調気法を行うようにします。この調気法の回数については、その後一日一、二回ずつ増やしてゆき、最後には、行者の能力に応じて、往復二十一回~三十一回、行じるようにします。
この調気法は冬季に行じる方が良いのですが、体内の体風素と粘液素の分泌が多い者は、夏季にあっても、この調気法を行じても差し支えありません。
≪効果≫
この調気法を行ずると、体内の胆汁液の分泌が増大し、逆に体風素と粘液素の分泌が減少します。また、体内の消化吸収作用を促進させ、発汗作用を引き起こして、体内のすべての不純物を取り除きます。
ゲーランダ・サンヒターには次のように述べられています。『スールヤ・ベディー(原文ママ)・クンバカは老と死を破壊する。また、クンダリニーを目覚めさせ身体内の火を増殖する』(ゲーランダ・サンヒター 五-68)
15.左気道(→副交感神経)を浄化・活性化するチャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマ
次に、左鼻が詰まっている場合には、右鼻を指で押さえて左鼻から息を入れ、次に指を離して右鼻を空けて、右鼻から息を出す。これを繰り返す。これが、チャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマである。別のやり方として、左鼻だけから息を出し入れする方法も経典に説かれている。
しばらく続けているうちに、徐々に、左の鼻も通ってくるだろう。これは、左鼻・左気道(→副交感神経)を浄化・活性化し、経典によれば、体を冷ます効果があるとされ、夏季に行うことが推奨されている。同じように、背筋はまっすぐにし、背中・首・頭は一直線、顔を下や横に向けず、まっすぐ前を見る。手が疲れてくると、顔が下や横に向きやすいので、もう一方の手に交代してもよい。
息も、腹式呼吸で十分に吸い、しばらく止め、十分に出す。また、呼吸の出し入れの際に、多少の音がするのがよいといわれる。その分だけ、強く詰まりを浄化できるからであろう。
なお、後の参考資料にもある通り、ヨーガ行者の中には、このチャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマは、スーリヤ・べディー・プラーナーヤーマとやり方が逆であり、息が苦しくなるまで息を止めるとするものもあるが、私の経験・考えでは、左気道(→副交感神経)を浄化・活性化させて、体を冷ます効果を求めるチャンドラ・べディー・プラーナーヤーマの場合は、苦しくなるまで息を止めることは、不合理であると思われる(逆の効果を生じさせてしまう)。よって、基本呼吸法と同じように、4秒で吸って、少し止めて(4秒ほど)、4秒で出してもよいと思われる。
また、左気道に詰まりがある場合は、上記のプラーナーヤーマとともに、左の腹部にある膵臓・脾臓の部分(チャンドラ・チャクラ)をよくマッサージすると、よいことが多い。
◎参考資料:チャンドラ・ベダナ・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)378頁より
背筋を伸ばして、普段座り慣れた座法で座ります。右手の親指を立て、右鼻を押さえ、チャンドゥラ・ナーディーにつながる左鼻から、微かな吸息音と共に息を吸います。身体全体に息を満たして止息し、苦しくなったならば、右鼻からゆっくり呼息します。この調気法を能力に応じて何回も繰り返すのです。
≪訳者註解・・・・・この調気法では吸息は左鼻からだけで行ない、呼息は右鼻からだけで行います。≫
≪効果≫
この調気法は胆汁素の分泌を減少させ、身体の余分な熱を下げます。身体が疲れを感じなくなり、ゲップをすることが無くなります。この調気法は、スールヤ・ベディー(原文ママ)のやり方と逆になっています。ですから、胆汁素の分泌が多い者は、この調気法を夏季に行ずれば良いのです。
もしも、風邪などで左鼻が詰まっている場合には、まず右半身を下にして横になりますと、左鼻が通るようになりますので、それからこの調気法を行じてください。そして、この調気法を行ずることで、左右どちらの鼻が働いているのか、それがわかるようになるはずです。
16.両方の気道を浄化するアヌロマ・ヴィロマ・プラーナーヤーマ
次に、左右の両気道を浄化・活性化するアヌロマ・ヴィロマ・プラーナーヤーマを紹介する。まず、右鼻を押さえて、左鼻から息を入れ、次に、左鼻を押さえて右鼻は開けて、右鼻から息を出す。次に、右鼻から息を出し切ったら、同じ右鼻から息を入れて、右鼻を押さえて左鼻は開けて、左鼻から息を出す。そして、再び、左鼻から息を入れて、これを繰り返していく。
なお、姿勢、手の使い方、呼吸の仕方の注意は、前記のプラーナーヤーマと同様である。
このプラーナーヤーマの効果としては、左右の両鼻・両気道を浄化するとともに、鼻・肺を浄化し、さまざまな心身の健康の増進に役に立つとされる。健康に、非常に役立つものである。詳しくは、下記の参考資料を参照されたい。
これは、左右の両気道を浄化・活性化させるので、交感神経と副交感神経の双方をバランスよく活性化させることになる。
◎参考資料:アヌロマ・ヴィロマ・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)373頁より
座り慣れた座法で座り、まず右鼻を押さえて、左鼻から一気に息を吐ききります。続いて直ぐに、同じ左鼻から呼息します。次に、中指と薬指で左鼻を押さえ、右鼻から呼息し、その後直ぐに同じ右鼻から吸息します。このように左右の鼻で交互に二十~二十五回ずつ、速いスピードで呼吸を続けます。
≪効果≫
この調気法により、鼻腔内と肺の不純物が取り除かれます。また、風邪や鼻炎の原因となっている鼻腔内の皮膚や粘膜も取り除かれます。また、呼吸がスムーズになり、左右の鼻を同時に使って呼吸することができるようになります。その結果、精神状態も安定し、肉体も健康になり、また、脳や肺の働きが良くなります。
17.ヨーガの呼吸法における保息の意味合い
スペインなどの研究チームが発表した2015年の論文によれば、ヨーガの上級者は、深い呼吸により、大脳の「島(とう)皮質(ひしつ)」と「下(か)前(ぜん)頭(とう)回(かい)」と呼ばれる部分が活性化したという。島皮質は、自分の体の自律神経や心拍などを監視し、下前頭回は、欲望や雑念を抑え、自分を制御することに関わる場所である。よって、深い呼吸で集中力が高まり、物事に動じなくなっていることがうかがえる。
脳科学者の池谷(いけがや)裕二・東京大教授も、「呼吸は、脳活動を間接的に変化させられる。集中力を高めるために、呼吸を利用するのは理にかなっている」という。すなわち、呼吸法を鍛錬することで、集中力を高めるために必要な脳の機能を活性化させることができるということだ。
ただし、ここでの「ヨーガの上級者の深い呼吸」とは、単なるゆっくり吐く深い呼吸ではない。ヨーガの呼吸法には、吸う息、吐く息に加えて、息を止める作業(保息)が含まれている。そして、集中力に関していえば、武術家・スポーツ選手などが経験するように、人は、何かに深く集中している時には、息をしていないことが多い。こうして、非常に深い集中と保息には、深い関係があるのである。
また、深い集中力は、欲望や雑念を制御することと深い関係がある。様々な欲望・雑念があれば、深い集中はできないからである。こうして、ヨーガの呼吸法は、深い集中力を与えるが、これは、ヨーガの本来の目的である欲望の制御を含めた、心の制御による悟り・解脱といったことにつながるからである。
さらに、ヨーガの理論においては、この、息を止めている間にこそ、呼吸法で外から取り入れた気(プラーナ・生命エネルギー)が体内に充填されるといわれることがある。深く息を吸えば、酸素は体内に吸収できるが、外の気(プラーナ)は、吸気に加えて、保息をしてこそ、体内に充填されるということである。これによって、体の外の気(外気)が体の中の気(内気)になり、体内の気が強化されることになる。
そして、この保息の作業は、交感神経と副交感神経のうち、交感神経を活性化させるものだと思われる。なぜならば、集中は、交感神経活性化の一つの特徴でもあり、また、保息は、必然的に心拍・血圧・体温などを上昇させ、交感神経が活性化した状態となるからである。
18.保息を伴う最も基本的な呼吸法(基本呼吸法)の仕方
ヨーガの最も基本的な呼吸法は、1:1:1の比率で、入息(吸気)と保息と出息(呼気)を、リズミカルに繰り返すものである。最初は例えば、4秒・4秒・4秒で、入息・保息・出息を繰り返すとよいだろう。
そして、集中力が増大してきたならば、1:2:2の比率(例えば4秒・8秒・8秒)、さらには1:4:2の比率(例えば4秒・16秒・8秒)で行う。保息が長いほど、集中力が高まっている兆候とされ、より高度な実践となる。
なお、精神集中のポイントであるが、最初はまず、息の秒数に集中する必要があるだろう。それに慣れてきたら、同時に、出し入れする呼吸にも集中する。なお、眉間の所に精神集中を行う方法もある。体の上位の部分に集中すると、その分気が引き上がりやすくなるとされる。実行中に、特段の身体的な変化があれば、指導員の指導を受けることが望ましい。
そして、この呼吸法は、交感神経と副交感神経の双方を、バランスよく活性化するものだと思われる。深くゆっくり息を吐くことで、副交感神経を活性化し、保息することで、交感神経を活性化させている。また、深く息を吸うことで、酸素と気(プラーナ)を体内に吸収している。その意味で、ヨーガの基本的な呼吸法である。
◎基本呼吸法のやり方のまとめ
①口からではなく、両鼻から息を出し入れする。
②腹式呼吸で、胸だけでなく、お腹も使って行う。
③4秒で息を吸い、4秒息を止め(=保息)、4秒で吐く。
④息の秒数、そして出し入れする呼吸に集中。
19.保息を伴い両気道を浄化するスクハ・プールヴァカ・プラーナーヤーマ
このプラーナーヤーマは、まず右鼻を押さえて、左鼻から息を入れ、しばらく息を止めたら、次に、左鼻を押さえて右鼻は開けて、右鼻から息を出す。次に、右鼻から息を出し切ったら、同じ右鼻から息を入れて、しばらく息を止め、右鼻を押さえて左鼻は開けて、左鼻から息を出す。そして、再び左鼻から息を入れて、これを繰り返していく。
なお、姿勢、手の使い方、呼吸の仕方の注意は、前記のプラーナーヤーマと同様である。
入息・保息・出息の比率・秒数は、基本呼吸法と同じで、1:1:1の比率(例えば4秒・4秒・4秒)で始め、集中力が増大してきたならば、1:2:2(例えば4秒・8秒・8秒)、さらには1:4:2(例えば4秒・16秒・8秒)で行う。
保息が長いほど、集中力が高まっている兆候とされ、より高度な実践となる。長く息を止める(保息・クンバカ)ほど、心拍数や血流が増大して体が温まり、気道の詰まりは浄化しやすくなる。ただし、無理はいけないので、気を付けるようにする。特に、心臓疾患・高血圧などがある方は、無理をしないことである。
この呼吸法は、交感神経と副交感神経の双方を、バランスよく活性化するものだと思われる。左右の両気道を浄化しながら、深くゆっくり息を吐くことで、副交感神経を活性化し、保息することで、交感神経を活性化させている。しかも、保息・出息を長くすると、非常に高い集中力・瞑想状態を実現する助けになるとされ、初心者が実践できるヨーガの呼吸法としては、最も高度な完成された呼吸法ではないかと私は考えている。
◎スクハ・プールヴァカ・プラーナーヤーマのやり方のまとめ
①右手の人差し指と中指は、額に当てて、
②右手の親指で、右鼻をふさぎ、左鼻から息を入れ、
③右手の薬指と小指で、左鼻をふさいで息を止め、
④右手の親指を離して、右鼻を空けて右鼻から息を出し、
⑤右鼻から息を入れて、
⑥右手の親指で、再び右鼻をふさいで息を止め、
⑦右手の薬指と小指を離して、左鼻を空けて左鼻から息を出し、
⑧最初に戻って、左鼻から息を入れる。以上のサイクルを繰り返す。
⑨4秒で息を吸い、4秒息を止め(=保息)、4秒で吐く。
⑩慣れてきたら保息の時間を延ばしていくが、詳しくは指導員の指導を受けること。
⑪右手が疲れたら、左手に代えてよいことは、他の呼吸法と同じ。
20.深い瞑想状態に入るブラーマリー・プラーナーヤーマ
さて、ここで、一番初めに紹介した、ゆっくり息を吐く深呼吸の呼吸法よりも、いっそう深くイダー気道(→副交感神経)を活性化させると思われる呼吸法として、ブラーマリー・プラーナーヤーマを紹介する。
具体的なやり方は、まず、両鼻から十分に息を吸い、その後、蜂の羽音のような「ブーン」といった音を立てながら、なるべく長く鼻から息を出していく。そして、これを繰り返すというものである。この際に、息を止めること(保息)は行わない。これに熟達するならば、心身を深く静め、最も深い瞑想状態であるサマディに入ることができると経典に書かれている。
◎ブラーマリー・プラーナーヤーマのやり方のまとめ
①口からではなく、両鼻から息を出し入れする。
②十分に息を吸ったら、蜂の羽音のような「ブーン」といった音を立てながら、
なるべく長く息を出していく。
③これを繰り返す。
さて、ブラーマリー・プラーナーヤーマには、二つ目のやり方がある。私の個人的な見解では、この方が、さらに深いイダー気道(→副交感神経)の活性化につながるのではないかと思う。そのやり方は、左鼻のみで、息を出し入れするものである。その他は、上記のやり方と変わらない(詳しくは以下の参考文献を参照されたい)
◎参考資料:ブラーマリー・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)362頁より
まず、『勇者のポーズ』で座ります。次に、右手親指で右鼻を押さえ、左鼻から吸息します。尾骶骨に到るまで息を吸い終ったならば、暫く止息した後、同じく左鼻からゆっくりと呼息しつつ、喉を使って、丁度、蜂の羽音のような音を出し続けるのです。この時、この音が自分自身の意思と理智という、二つの内的心理器官に響き渡るようにさせ、できるだけ長く呼息を持続させるのです。
この調気法を行ずる際には、高低様々な音を聞き取ると思います。行法に慣れるに従って、行ずる回数を増やすようにします。この調気法は、例えば、落ち着きが無く、気の変わりやすい者や、心をある一点に集中できない者、心の中で真言を唱えられない者などが行ずれば、心が安定して来て、精神の集中力が得られるようになって来ます。私はカンカルに住んでいたラーマナンダという行者を知っていますが、彼は人里離れた静かな場所に座して、実に五時間から六時間もの間、この調気法を行じ続け、三昧の境地に入っておりました。
≪効果≫
この調気法を行ずれば、話し言葉が張りのある美しいものとなります。また、呼吸もゆったりとして、しかも力強いものとなって来ます。また、歓喜を味あわせてくれる聖音オームをはっきりと聞き取れるようになり、意思や理智といった内的心理器官の働きを静め、精神に集中力がつき、三昧の境地へと入りやすくなります。
21.両気道を浄化し、交感神経を活性化するカパーラ・バーティ
これは、両鼻から激しく呼息と吸息を繰り返すものである。腹部をちょうど鍛冶屋の使う鞴(ふいご)のように、膨れさせたり、へこませたりさせて行うことが名前の由来になっている。
具体的には、他の呼吸法と同様に、口からではなく両鼻から、腹筋を使って短く鋭く、息を出し入れし、出息と入息を繰り返す。保息は行わない。出息と入息は20回ほど繰り返して、1セットとして終了する。
少し休んだら、同じことを繰り返す。ただし、気を引き上げる力が非常に強いので、一度には20回ほどにしておくのがよい。また、体が熱くなったり、体の一部に多少の痺れを感じたり、多少ぼーっとした感じになることがある。不快な感じが生じたら、出息・入息の回数を減らして加減するか、中止して、指導員の指導を受けることが望ましい。
これは、明らかに体を温め、交感神経を活性化させる上で非常に大きな効果がある、また、気(プラーナ)を引き上げ、クンダリニーを覚醒させる効果もあるとされる。よって、クンダリニーの適切な覚醒のための必要な指導・準備を有していない初心者は、これを激しくやりすぎてはならない。その意味でも、指導者の指導の下で行うべきものである。
◎カパーラ・バーティ・プラーナーヤーマのやり方のまとめ
①口からではなく、両鼻から息を出し入れする。
②腹筋を使って、短く鋭く、息を出し入れし、出息と入息を繰り返す。
保息は行わない。「鍛冶屋の鞴(ふいご)のように」ともいわれる。
③出息と入息は20回ほど繰り返して、1セットとして終了する。
④少し休んだら、また繰り返す。
このカパーラ・バーティには二つ目のやり方がある。それは、左右の鼻のどちらか一つを、交互に使って行うものである。この方が左右の鼻に詰まりがある場合は、それを浄化し、左右の気道を浄化する効果は強いと思われる。詳しいやり方は、下記の参考資料を参照されたい。しかし、これは、より体に負担がかかるやり方なので、激しくやってはいけないことが注意されている。
◎参考資料:カパーラ・バーティ・プラーナーヤーマについて
『実践・魂の科学』(スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著 木村慧心訳 たま出版)より
〇解説その1:同書387頁より
この調気法の場合は、身体浄化法とかムドラーの章で説明されていますが、調気法の観点から言えば、次の二つのやり方があります。
(ⅰ)『聖者のポーズ』で座り、腹部を丁度鍛冶屋の使う鞴(ふいご)のように膨れさせたり凹ませたりさせて、両鼻から激しく呼息と吸息を繰り返します。カパーラ・バーティと言う名前も、こうした調気法のやり方に由来しているのです。
『鍛冶屋の使う鞴のように、素早く交代する呼吸がカパーラ・バーティと言われるもので、粘液素の分泌過剰からくる疾患を消す』(ハタ・ヨーガ・プラディーピカー二-35)
≪訳者註解・・・・・カパーラ・バーティと言う語は「頭蓋骨の光」を意味する≫
≪効果≫
身体内の粘膜素の分泌不調に起因する、あらゆる病気を癒します。
(ⅱ)『左鼻から吸息し、右鼻から呼息する。次に右鼻から吸息し、左鼻から呼息する』(ゲーランダ・サンヒター 一-56)
慣れるに従い、この回数を増やしてゆきます。
≪効果≫
『息の出入は激しく行ってはならない。これを修得すると粘液素の不調に起因する病気を治すことできる』(ゲーランダ・サンヒター 一-57)
つまり、肺を浄化し、粘液素を除去するのです。また、身体を健康にし、活力を漲らせてくれます。そして、呼吸がゆっくりと長くなるようにもさせてくれます。
〇解説その2:同書426頁より
座り慣れた座法で座り、まず、どちらか一方の鼻から息を吸い、次いで止息する事なしに、すぐに他方の鼻から息を吐き出します。このように。鍛冶屋の使う鞴のように、息を止めること無く出し入れする調気法の事を、カパーラ・バーティと呼んでいます。また調気法には二種類のやり方がありますけれど、今説明したやり方が、身体を浄化する上でより効果のあがるやり方になっています。
このやり方の場合、片方の鼻で呼息したり吸息したりする時は、他の鼻は、親指とか、または、残りの指でしっかりと押さえておくことが大切です。このカパーラ・バーティについては、調気法の章ですでに説明しておきましたので参照して下さい。
≪効果≫
動脈内を浄化し、余分な脂肪を取り去り、消化吸収の力を増して、肉体を健康にさせます。身体の動きを活発にさせ、粘液素の分泌不調からくるすべての疾患を癒します。また、生気の上昇を促進させ、クンダリニーを覚醒させる上での助けとなります。また、呼息と吸息だけを繰り返し行いますので、精神の集中力をつける上での助けとなりますし、また、瞑想状態に入りやすくなります。
以上、六種の身体浄化法について解説致しましたが、これら以外にもあと数種類の身体浄化法があります。これらの身体浄化法のいずれも、先の六種の身体浄化法同様、精神集中と瞑想の各行法を行ずる上で、大きな助けとなってくれますので、以下に説明致します。
[参考文献]
・『読売新聞』「鬼と戦う『全集中の呼吸』、主人公の超人的嗅覚の秘密に迫る」(2020年11月28日)
https://www.yomiuri.co.jp/science/20201127-OYT1T50168/
・『NEWSCAST』「『鬼滅の刃』の「全集中の呼吸」は現実でも使える?? 自律神経の名医が健康効果を検証」(2020年5月19日)
https://newscast.jp/news/148255?fbclid=IwAR0LFhIzt2jy8uAXeW1wdLZ6PpLJkvyC9E-v5TY5bu--2liD-5SySn1awyQ
・『TOCANA』「『鬼滅の刃』全集中の呼吸を「ヨーガの王」成瀬雅春が徹底解説!能力が一気に開花する"超人"呼吸法など伝授」(2020年12月22日)
https://tocana.jp/2020/12/post_191864_entry.html
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こうした心の憂うつや、そこから生じる身体の不調に思い悩む人は、少なくありません。
私たちは、忙しい毎日に追われて、自分自身を見失い、心身の安定を失いがちです。
そこで、1日ゆっくり時間をとって、これまでの人生を振り返ることによって、平安で幸福感に満ちた本当の自分を取りもどし、人間関係の改善につなげていく--。
それが、いま日本を中心に世界にも広がりつつある内省法「内観」です。
内観とは、もともと、古くから伝わる「身調べ」という修行からヒントを得て、誰にでもできる自分を見つめる方法論として、宗教的な要素を取り除いて、吉本伊信氏が70年ほど前に確立したものです。
現在までに、学校教育・企業研修・矯正教育などの現場で、幅広く導入されてきました。
その高い効果は、学会(日本内観学会)でも長年にわたって研究・実証されてきました。また、うつやアルコール依存、心身症等への一定の効果があるとして医療にも応用されており、日本内観医学会も設けられています。
●内観の実践方法と効果
内観の実践方法は、いたって簡単です。
内観専門家の指導のもと、自分がこれまでの生涯で、両親や友人などの周辺の人々を対象に、
① 他人から、していただいたこと
② 他人に、して返したこと
③ 他人に、迷惑をかけたこと
の3つの要素を1つ1つ思い出していくという作業を、一定の作法にのっとって、丸1日~1週間ほど集中して行っていきます。
すると、次第に、これまでの自分中心だった物の見方が改まって、恨みやわだかまり等の悪感情が静まっていきます。そうして、周辺への感謝の心が深まり、幸福感が増し、心が安定していきます。
その結果、周囲との人間関係も改善していくのです。
そして、その延長上には、仏教が説く「悟り」、心の解放、慈悲の体得があります。
しかし、現代の日本では、親を尊敬する子供は半数に満たないという意識調査もあり、いろいろな面において、人の心には、感謝よりも不満が生じやすくなっています。
こうした状況の中で、感謝の心を深める内観は、非常に重要だと思います。
親などの愛を認識し、感謝が深まれば、健全な形で、自分の価値=自尊心を形成できます。すなわち、自己と他者の双方に対する愛を育むことができるのです。
●参加者の喜びの感想
これまでに、この「1日内観」に参加された多くの方から、「参加して本当によかった」というご感想が寄せられています。
「長年恨んでいた親が、実は多大な愛情を持って育ててくれたことを知り、申し訳なさに涙が止まらなくなった」
「親が生きているうちに気付くことができてよかった」
「恨んでいた亡くなった親への気持ちを整理することができ、やっと前向きになれた」
「長年嫌いだった人に感謝することができ、心が楽になった」
などなど、数十年来のわだかまりの感情から解放されるなど、画期的な人生の変化を経験される方も多くいらっしゃいます。
その他にも、多数の喜びの感想の声が、左のメニュー画面の「実践レポート・体験」に掲載されていますので、是非ご覧ください。
●ひかりの輪の「1日内観」セミナーと内観の面接者
内観には、いろいろなやり方があります。最も集中的な内観の実践は、1週間にわたって泊まり込みで集中して行うものですが(「集中内観」)、現代社会のお忙しい皆さんのために、ひかりの輪では、1日に短縮して行う内観(「1日内観」)の機会を提供させていただいています。
また、内観セミナーで、皆さんの内観のお手伝いをさせていただくのが「面接者」です。内観は、基本的には、面接者のお手伝いの下で行います。内観には国際学会があり、その要職を務められ、国内外でその普及に努める国際的権威の大学の名誉教授の方がいらっしゃいます。この教授のご指導の下で、集中内観や1日内観を実践するとともに、内観面接者としての研修も受けた下記のひかりの輪のスタッフが、皆さんの内観をお手伝いします。
◎広末晃敏(ひかりの輪・副代表役員、内観面接者)
・自らの内観の実践と体験
上記の内観の国際的権威の名誉教授の下で、2009年から、1日内観を数回と、1週間の集中内観を内観研修所で行う。結果として、20年間断絶していた親子関係の回復や、これまでにない心の広がりや安らぎを得た(詳細はこちらのブログをご参照ください)
・内観の面接者として研修と経験
同名誉教授に随行して、他者の内観をお手伝いする面接者としての研修を2012年から繰り返し行い、2022年に単独で面接を行う許可をいただき、今日まで内観のお手伝いを繰り返し行っている。
・内観学会等での内観の体験・研究の発表
内観の国際学会などで、自己の内観の体験等を発表する講演を行っている(詳細はこちらを参照ください)。
◎宗形真紀子(ひかりの輪役員、仙台教室長、内観面接者、文筆家)
・内観の専門家の下で1週間の集中内観を1回、1日内観を数回、自主的に一週間内観を1回行う。何十年も引きずっていた家族を含めた様々な人間関係の苦しみと、その背景にあった自身の心の歪みに気づく。
・内観の面接者として研修と経験
上記の名誉教授に随行し、他者の内観をお手伝いする面接者としての研修を2016年から繰り返し行い、2023年に単独で面接を行う許可をいただき、今日まで内観のお手伝いを行っている。
・内観体験の著書・講演
2010年2月に、『二十歳からの20年間──オウムの青春の魔境を超えて』(三五館)を発刊し、自分のオウム時代の経験と反省とともに、内観の体験を発表。内観を含めたオウムの教訓を含めた現代社会の心の問題に関して、繰り返しトークイベントや講演会、大学の研究会等で発表・講演(共演:作家・赤坂真理氏、宗教哲学者・鎌田東二氏(京都大学名誉教授)など)。
◎内観の国際的権威の指導による貴重な機会
ひかりの輪が開催する内観セミナーの中には、上記の国際的権威の名誉教授の方が、自ら皆さんの内観をお手伝いする面接者となるとともに、内観に関するお話をされるなど、その直接のご指導を受けることができる貴重な機会が得られる場合があります。特に同名誉教授の指導をご希望される方は、各教室の担当者までお問い合わせください。
・1月14日(日)名古屋教室 (名誉教授の指導によるもの)
・4月14日(日)大阪教室 (名誉教授の指導によるもの)
・4月21日(日)東京教室 (名誉教授の指導によるもの)
・6月30日(日)仙台教室 (名誉教授の指導によるもの)
・7月21日(日)名古屋教室 (ひかりの輪スタッフの指導によるもの)
・9月22日(日)大阪教室 (ひかりの輪スタッフの指導によるもの)
・11月17日(日)東京教室 (ひかりの輪スタッフの指導によるもの)
・12月8日(日)仙台教室 (ひかりの輪スタッフの指導によるもの)
※内観は1度行うだけでも効果がありますが、定期的に繰り返すことが理想です。そのため、ひかりの輪では、約半年に1度のペースで、各教室で内観セミナーを開催しています。定期的に参加する方は、毎回、異なる人についての(たとえば、母親→父親→祖父母→兄弟姉妹→その他の親族・友人・知人などの順番で)内観を行っています。
※この「内観セミナー」は、ひかりの輪の会員・一般の方を問わず、どなたでもご参加いただけます。ご参加を希望になる方は、上記の各本支部教室までご連絡下さい。
※内観は、一人一人の参加者のみなさまが、じっくりと行う作業のため、参加者数に限りがあります。定員に達した場合はご了承下さい。
※実施時間について
原則として、開始は10:00で、終了は19:00~21:00頃となりますが、参加者のご相談に応じることも可能です。ただし、できるだけ長い時間にわたって内観に取り組んだ方が、効果が上がります。
※実施場所について
・上記教室で直接参加される方を優先に実施しますが、場合によっては、他の教室またはご自宅等から、インターネット会議システム「Zoom」や電話等を通じてご参加になれる場合もありますので、ご相談下さい。
・ひかりの輪スタッフの指導によるものは、上記教室での参加人数次第では、東京教室からのインターネット会議システム「Zoom」や電話による実施となる場合もありますので、ご了承ください。
●参加費
10000円
(お支払いに困難な事情がある方は、減額等のご相談に応じさせていただきます)
※キャンセル代
1.7日前~3日前までのキャンセルは、参加料金の50パーセント
2.3日前から当日のキャンセルは、参加料金の100パーセント
●お問い合わせ先
●東京教室:担当:広末晃敏
携帯電話:080-6515-0369
メールアドレス:yokohamahikari@hikarinowa.net
●仙台教室:担当:宗形真紀子
住所:宮城県仙台市宮城野区東仙台5丁目-30-23
電話:022-707-3420
メールアドレス:sendai@hikarinowa.net
◆上記日程以外でも、内観のお手伝いをさせていただきます
上記の内観セミナーの日程以外であっても、希望される方には、ひかりの輪のスタッフが個別に内観のお手伝いをさせていただくこともできます。詳しくは、こちらのページをご覧ください。
◆お気軽にご参加ください
本セミナーでは、もちろん、ひかりの輪への入会勧誘等は一切行っていません。参加費お支払い以外の義務も一切ありません。
ひかりの輪は、入会しなくても学ぶことができ、各種セミナーの参加者の半数は、会員ではない一般の方です。
今回も、できるだけ多くの一般の方に内観を実践していただきたく、この機会を設けさせていただきましたので、皆様のご参加をお待ちしております。
ここでは、広末副代表が、内観の効能や、自身の内観体験について、詳しく掲載しているブログ「和の精神を求めて――広末晃敏のブログ」を紹介します。内観にご興味・ご関心がある方は、ぜひご一読ください。
※以下、内観についての広末の講演記録もご参照ください。
こうした「オウムの清算」の取り組みの詳細については、こちらのページをご覧ください。
また、そのような長年の取り組みの結果、外部識者によって構成される「ひかりの輪外部監査委員会」は、ひかりの輪には公安調査庁による観察処分をしなければならないような危険性は存在しないという監査結果を公表しています。
詳細は、以下のページをご覧ください。
●ひかりの輪外部監査委員会による監査結果報告
◎監査結果報告 2020年12月16日付
《監査期間》 2017年11月28日~2020年12月16日(約3年間)
〈※元公安調査官による監査結果を含む〉
◎監査結果報告 2017年11月27日付
《監査期間》 2014年11月28日~2017年11月27日(約3年間)
◎監査結果報告 2014年11月27日付
《監査期間》 2011年12月17日~2014年11月27日(約3年間)
1.セミナー・勉強会・講義
ひかりの輪では、仏教・ヨーガ・心理学・脳科学・医学などの思想・理論・教えの学習や、ヨーガの体操・呼吸法・各種の仏教等の瞑想法の学習、さらには個人相談などのために、以下の通り、各種のセミナーを実践しています。 なお、下記の参加費に関しては、学生の方、障害者や病気の方、生活保護の方など、事情のある方には減免させていただく場合がありますので、ご相談ください。
(1)上祐代表のセミナー(主に週末)
各地のひかりの輪の教室や一般の会議室で、月1回、主に週末に行われる、2時間半ほどのセミナーです。内容としては、①代表による講義、②ヨーガや瞑想、③参加者の皆さまとの質疑応答などが行われ、その後に代表や指導員との個人面談・懇談を行います。
・開催場所 東京、横浜、名古屋、大阪、仙台、岡山、福岡、札幌(不定期)など
・来場参加に加え、ネット参加も可能です(詳細下記)
・台風等の気象状況や新型コロナ感染予防のため代表が直接参加できない場合はインターネットによる講義・面談となります。
・参加費:初回3000円、2回目以降3500円 初回参加料は割引の場合あり。
・参加費は個人面談込み(人数制限あり、初回の方優先、20分ほど)
・台風等や新型コロナ感染予防のため やむを得ず代表が直接参加できなくなった場合は、インターネットによる講義・面談を行ないます。
(2)上祐代表の勉強会(主に水曜日・木曜日)
ひかりの輪の東京本部教室(ないしはその近辺の一般会議室)で、主に、毎週水曜日19時30分から、および木曜日10時頃から行う、2時間ほどの上祐代表による勉強会です。勉強会の内容は、以下のようにさまざまで、週によって異なります。
・参加費3000円
・来場参加に加え、ネット参加も可能です(詳細下記)
・個人面談込み(人数制限あり、初回の方優先、20分ほど)。
①「仏教・ヨーガ・心理学勉強会」(毎月2回ほど)
仏教・ヨーガや心理学・脳科学の思想・理論を学び、加えて簡単なヨーガの体操・呼吸法・仏教の各種の瞑想法を学習・実践します。毎月2回ほど行っています。事後には、代表・指導員による個人面談・懇談も行います。
②「悟りのヨーガ瞑想講座」(毎月1回ほど)
ヨーガ・仏教の体操・呼吸法などの身体行法や各種の瞑想法を、丁寧な解説によって学習・実践することに重点を置いた勉強会です。事後に代表・指導員による個人面談・懇談も行います。
③「東西心理学総論講座」(毎月1回ほど)
ひかりの輪では、仏教やヨーガが説く心の科学の教えに加え、西洋発の心理学や脳科学の講座を長年行ってきました。この講座では、それを体系化し、初心者の皆さんにもわかりやすく、日常生活の心の問題・苦しみ、心身の健康、人間関係の改善、安定した広い心を養うために役立つ、心理学(や脳科学)の理論・思想・実践法を学びます。
これらの理論と実践法は、同じく心の問題を論理的に探究してきた(初期)仏教・ヨーガの思想とも一致する部分が非常に多く、一般の心理学講座を超えて、東西の叡智を融合させた特徴がありますので、東西心理学総論講座と呼んでいます。
講義の担当は、心理学の研究家で、認定ヒプノセラピストの山口雅彦指導員(名古屋・大阪担当)が、専用のテキストに基づいて解説した上で、同指導員と上祐代表の対談形式や、参加者との質疑応答で理解を深めていくという能動的なスタイルです。
④「宗教思想総論講座」(不定期)
日本伝統の神道・仏教・修験道に加えて、ユダヤ・キリスト・イスラム教などの一神教を含めた、国内外の宗教思想を奥深く学習する講座です。また、講義の中には、ひかりの輪の指導員が、聖地巡りなどで実際に訪れた神社仏閣のフィールドワークによる知見・エピソードも含まれ、楽しんで学んでいただけます。
ひかりの輪では、オウム真理教の反省総括に限らず、従来の宗教全体とその教義思想の問題点を研究し、今後のあるべき人類の思想・哲学・宗教の在り方を考えてきました。そうした知見も提供させていただければと思います。
講義は、聖地巡り・寺社研究を含めた各種の宗教思想を長年研究してきた広末晃敏指導員が主に担当し、上祐代表との対談形式や、参加者との質疑応答で理解を深めていきます。
(3)オンライン瞑想タイム(毎週2回:木曜と日曜の夜 参加無料)
ひかりの輪では、毎週木曜の夜と日曜の夜の21:30~22:00)に「オンライン瞑想タイム」の時間を設けています。これは、インターネットで参加する瞑想の学習と実践のクラスで、仏教やヨーガの瞑想のエッセンスを上祐代表らが解説してリードする中で、参加者の皆様が一緒に瞑想する時間です。初心者の方でも実践できるわかりやすい内容で、心身の健康・安定・知性の向上・仏教的な悟りに役立ちます。
ご参加は、インターネット会議システム「Zoom」を使って、全国どこからでも、ご自宅からでもできますので、お気軽にご参加いただけます(システム上にご自身のお顔や実名を出す必要もなく、代表らの動画・音声のみが、皆様の端末に流れる設定です)。詳細は、ひかりの輪サイトの「『オンライン瞑想タイム』のお知らせ」のコーナーをご覧ください。
(4)集中セミナー(毎年3回)
年末年始・GW・お盆休みなどに、ひかりの輪の東京本部教室を中心的な会場として、上祐代表を中心にひかりの輪の指導員が、5日間ほど連続で行われる集中セミナーです。上祐代表の講義が、毎日昼夜2回ほど、加えて、ヨーガ・気功・各種の瞑想法・野外の歩行瞑想の学習実践を午前から夜まで行います。加えて、個人に対する各種のヒーリングプログラム、個人面談もあります。
集中セミナーは、各教室で行いますが、東京本部教室の場合は、5日間ほどの連続した長期間のセミナーを行い、最終日には聖地巡りを行うのが通常です。多様な参加の仕方が可能であり、宿泊をしながら朝から夜まで連日参加することが可能ですが、セミナー全体の参加ではなくても、その一部、例えば、特定の日の講義、瞑想・行法の指導、聖地巡りなどの、各プログラムに絞ったご参加も可能です。
・参加費は基本1時間1000円ですが、プログラムの内容で一部参加費が異なるため、参加希望の際にお問い合わせください。
・来場参加に加え、ネット参加も可能です(詳細下記)
(5)1日セミナー:1日1万円
各教室で、各教室の担当の指導員によって、日曜日などに随時開催される、朝から夜までの1日のセミナーです。思想・教えの学習、ヨーガ・気功、各種の瞑想の行いますが、詳細は各教室担当指導員までお問い合わせください。
・1日全体ではなく部分参加も可能で1時間1000円。10時間以上は全て1万円。
(6)特別瞑想セミナー
仏教・ヨーガの各種の瞑想を個別に深く学ぶための3時間ほどのセミナーです。ヨーガ・仏教の各種の瞑想が用意されており、それぞれ専用の瞑想テキストとそれに関する上祐代表らの詳細な解説、および瞑想指導がなされます。生の受講ではなく、専用のテキストと録画動画による受講も可能です。
・初級編:1回8千円
・中級編:1回1万円程度
(7)聖地自然巡り(毎月1回ほど)
ひかりの輪では、聖地や自然を巡ることを重視しています。心と体は、その環境と深く関連しているからです。そのため定期的に、神聖なエネルギーを持つ寺社などの聖地や自然を訪れています。これは、心身を浄化するとともに、その地の文化・歴史・修行者からの貴重な学びや、自然との一体感(=悟りの境地)に近づく手助けともなります。この詳細や予定は、ひかりの輪の公式サイトの「聖地巡り」のコーナーをご参照ください。
・参加費:1日あたり数千円から18000円前後まで。宿泊を伴う場合、宿泊料は別途、宿泊業者に直接お支払いただきます。
・訪問地やプログラムにより料金が異なりますので、各プログラムのお知らせをご覧ください(キャンセル代が発生する場合もありますのでご注意ください)。
なお、自宅に居ても、聖地を感じることができるように、聖地の写真や、DVDも販売しておりますので、それについては、ネットショップをご覧下さい。
(8)自己内省法「1日内観セミナー」(不定期)
内観とは、心身の浄化・向上の鍵となる感謝や反省の心を培う集中的な自己内省法です。古くから伝わる「身調べ」という浄土真宗系の一派の修行からヒントを得て、誰にでもできる自分を見つめる方法論として、宗教的な要素を取り除いて、吉本伊信氏が70年ほど前に確立したものです。
その高い効果は、学会(日本内観学会)でも長年にわたって研究・実証されてきました。また、うつやアルコール依存、心身症等への一定の効果があるとして医療にも応用されており、日本内観医学会も設けられています。この内観の正しく効果的な実践のために、ひかりの輪では、内観の国際的な権威の大学名誉教授の方の直接指導をいただく貴重な機会があり、定期的に「内観セミナー」を開催しております。内観については、「内省法『内観』」のコーナーをご覧ください。
・10時~21時頃までの「1日内観セミナー」となります。来場参加に加え、ネット参加も可能です。
・参加費 10000円
(9)出羽三山(山形)修験道体験修行(毎年7月)
山形県の修験道の一大霊場・出羽三山にて、東北の山伏の大家の方にご指導いただく、本格的な山伏修行体験プログラムです(山伏とは修験道の修行者・指導者のことです)。
修験道とは、山を仏の母胎と見て、山に入り、山に学び、心身を清めて、生まれ変わる、という死と再生の修行とされます。その深い思想と霊性を、現代に最も良く保存していると思われるのが、出羽山の羽黒山修験道です。羽黒山・月山・湯殿山の三つの出羽三山を巡り、自然の滝での滝行まで含んだ、本格的な修行体験となります。
・参加費:40000円(時々の諸条件で多少変わる場合があり、料金には、宿泊代・現地の温泉代・現地の路線バス代等は含まれず、皆様から各事業者に直接お支払いいただきますので、参加ご希望の場合は、個別の御案内をご覧ください)
(10)上記イベントのご参加について:直接参加・ネット参加・録画視聴
①直接の参加のお勧め
上記各種イベントの会場(ひかりの輪の教室ないし一般の会議室・セミナー施設)に直接ご来場されて参加を希望される方は、「イベント予定」の「ひかりの輪・イベント長期予定」をご参照ください。ひかりの輪のイベントの多くは、下記のネット参加も可能となっておりますが、生の講義・瞑想指導はやはり違い、可能であれば皆さんに直接来場による参加をお勧めします。
⓶ネット参加のお勧め
ひかりの輪では、上記の通り、週末・平日のセミナーや勉強会、内観セミナー、集中セミナーなどを行っておりますが、諸事情のため会場まで直接ご来場が難しい方でも、インターネット会議システム「Zoom」を使って、全国どこからでも、ご自宅からでも、ご参加いただくことができます。
これは、双方向通信が可能なシステムですので、講義を聞くばかりではなく、上祐代表との質疑応答や、講義後の個人面談も可能であり、来場される場合と同じように学べます。そして、ご自宅近くのセミナーの開催にはまだ日のある方や、近くにセミナー会場がない地域の方、新型コロナにより来場参加に心配のある方、その他お忙しい方など、多くの方にご利用いただいております。また、一部のプログラムは、初参加の際の料金が、来場参加より500円割引され、お得となります。
なお、「Zoom」でのご参加の際には、画面上にお顔や実名を出される必要がありませんので、お気軽にご参加いただけます。ただし初参加の方に限って、最初に担当スタッフがZoomで個別にご挨拶とご本人の確認をさせていただきますのでご了承ください。
詳細は、こちらのページをご覧ください。
③録画動画のご視聴のお勧め
なお、ZOOMで中継されるイベントに関しては、その録画動画を視聴したり(有料)、そのDVDや動画・音声データを購入することができます。ご関心のある方は、「ネットショップ」をご覧ください。
④無料公開のネット生中継やその録画動画の視聴のお勧め
なお、上記の勉強会・講義の一部は、ネットで無料公開生中継されるものがあり、その録画動画も本HPや、ひかりの輪のyoutubeチャンネルに掲示されています。ご視聴を希望される方は、「イベント予定」の「ひかりの輪・イベント長期予定」の中の「(ネット中継あり)」と記載された行事をご参照ください。
(11)ヨーガ・気功の学習方法のまとめ
ひかりの輪は、心身の健康・安定・悟りのために、精神的なアプローチ面に加え、身体面からのアプローチを重視しています。物の考え方と身体は、深く関連しているからです。そして、具体的には、気功、ヨーガ、歩行瞑想といった身体行法を実践しています。その中には、仏教・ヨガ・密教・仙道・鍼灸指圧などの中国医学といった東洋思想の中で広く重視されている、体の中を流れる目に見えないエネルギー(気)を制御する学習・修練法も含まれています。
ヨーガに関しては、①ヨーガの理論と実践の基本、②心の安定のためのヨーガ、③呼吸法のヨーガ、④インド・ヒマラヤの悟りのヨーガ、⑤自然と一体化するヨーガなど、様々な目的のためのヨーガの行法をご紹介しています。これらの概要は、まずは、本HPの「気功・ヨーガ」に記載しておりますが、詳細は、上記の「仏教・ヨーガ・心理学の勉強会」や「悟りの瞑想ヨーガ」にご参加ください。加えて、これに関連して、「ネットショップ」で、ご購入いただける教本や学習用のDVDの販売も、ご紹介しています。
また、気功法に関しても、気功の理論と共に、ひかりの輪のオリジナル気功法をご紹介しています。詳細は、本HPの「ヨーガ・気功」をご参照ください。「ネットショップ」でご購入いただける教本、学習用のDVDの販売もご紹介しています。
(12)各種瞑想法の学習方法のまとめ
ひかりの輪では、各種の瞑想を学習しています。具体的には、(1)ヨーガのマントラ瞑想、(2)各種の伝統仏教瞑想、(3)マインドフルネス瞑想(止観の瞑想)、(4)歩行瞑想、(5)ひかりの輪オリジナルの現代版の仏教瞑想「輪の読経瞑想」です。 (5)は、ひかりの輪オリジナルの瞑想であり、ひかりの輪の中心的な思想である「輪の思想」・「輪の法則」に基づいており、仏教の悟りの教えに通じますが、その体得のために、現代語による簡明で効果的な言葉で表現されたものです。
この概要は、「瞑想法」のコーナーに記載しておりますが、実際の学習のためには、上記の「悟りの瞑想ヨーガ講座」や「特別瞑想セミナー」にご参加いただければと思います。加えて、上祐代表の指導による誘導瞑想が、特別教本やその関連講話で解説されています。この誘導瞑想は、DVD・CDの形で、「ネットショップ」で販売しております。
また、ひかりの輪では、瞑想の効果を助けるために、ひかりの輪では、心を静める効果などが高い、(1)仏教法具の聖音、(2)瞑想用の音楽、(3)瞑想用の特別なお香などをご紹介しております。その詳細についても、「瞑想法」のコーナーをご覧ください。 そこでは、「ネットショップ」で、ご購入いただける瞑想音楽や仏教法具の聖音のDVD・CD・音声データや、チベット・ブータンから取り寄せた瞑想用のお香もご紹介しています。
(13)各種のヒーリング
ひかりの輪では、心身の健康・安定のアプローチとして、各種のヒーリングを行っています。具体的には、まず、仏教法具によるヒーリングがあります。仏教・密教の法具は、仏教等で宗教的な儀式に用いられてきたものですが、それには、優れたヒーリング効果があります。そこで、ひかりの輪では、仏教法具を用いた各種のヒーリングを行っています(宗教的儀式ではありません)。その詳細は、本HPの「仏教法具のサウンドヒーリング」をご覧ください。
また、その他のヒーリングとして、音叉によるヒーリング、入浴ヒーリングなどを行っています。これらの詳細は、本部・支部教室の担当者にお問い合わせください。
(14)上祐代表の個人面談・相談・指導
①セミナーや勉強会に付随した短時間の個人面談・相談:無料
②独立して行う個人面談:1時間15000円、1時間以上になった場合には追加料金をいただきます(会員・学生割引きあり)。
③特別カウンセリング:詳細についてはお問い合わせください。
④占星学を用いた個人相談(約2時間、鑑定チャート及び鑑定録音データ付):基本コースは30000円(会員・学生割引あり)
これらの各プログラム等のお問い合わせは、各教室担当者までお願いいたします。
2.各種教材の販売のご案内
ひかりの輪では、皆さんの学習を助けるために、各種の教材を制作・販売しております。ここでは、その概略をご紹介いたしますが、教材の詳細や代金は、教室の担当指導員まで直接お問い合わせください。
まず、概略としては、ひかりの輪は、以下のような教材を販売しています。
(1)特別教本:多数
(2)心理学教本(東西心理学講座):7冊
(3)上祐代表の講義のDVD:多数 ※講義の動画・音声データも販売しています。
(4)ヨーガや気功の行法指導のDVD:多数 ※動画データも販売しています。
(5)仏教法具の聖音や瞑想音楽のCD
(6)聖地のDVD
(7)各種の法具
(8)瞑想用のお香
なお、これらの教材の多くは、ひかりの輪のHP「ネットショップ」で、一般の方向けにも、詳細・代金をご紹介し、ネット通販をしておりますので、そちらをご覧いただくのも便利です。ただし全ての教材がネットショップで紹介されているわけではなく、ネットショップに表示された料金は非会員価格です(セミナーなどの特別期間は、非会員の方でも会員価格に割り引くことがあります)。
(1)上祐代表等のセミナー・勉強会・瞑想指導等の録画動画(動画データ・DVD)
毎日・毎週のように行われる上祐代表のセミナー・勉強会・瞑想タイムなどの講義の多くは、同時に録画されています。
そこで、来場ないし生のネット参加の機会を逃された方も、ご希望になれば、事後に録画動画を視聴することができます。この録画(アーカイブ動画)のご視聴は、お忙しい方、様々な事情で生の参加ができない方に非常に便利なため、多くの皆さんに、ご利用いただいております。
なお、一部の講義は、DVDの形でも販売しております(全70種類、ネットショップでもご紹介しております)。
(2)各種の学習用の教本
ひかりの輪の教本には、以下の5種類があります。
①贈呈用教本特集(全2冊)無料
下記の特別教本の中で、初めて参加する方に無料で贈呈させていただいている教本です。ひかりの輪で学ぶ仏教・ヨーガ等の思想・行法・瞑想法や、心理学や脳科学の一端をご覧いただけます。
②特別教本(全40冊)各2750円~3300円
ひかりの輪の年末年始・お盆・GWなどの長期間セミナーの度に発刊されるセミナー専用の特別教本です。仏教とヨーガの思想・行法・瞑想法や、最先端の心理学・脳科学の理論を中心とし、加えて宗教思想全般や現代社会問題にも言及した密度の濃い内容ですが、同時に一般の方にも十分理解していただけるわかりやすい内容となっています(ネットショップでご紹介しております)。
③テーマ別教本(全17冊)各2750円~3300円
上記のひかりの輪の特別教本をテーマ別に編集し直して、体系的に学びやすくした教本です。そのため、ひかりの輪が説く仏教とヨーガの思想・行法・瞑想法、最先端の心理学・脳科学を学ぶには、最も適した教材です。上記の17冊は2019年までに発刊された特別教本を編集したもので、今後それ以降の特別教本を再編集したものを発刊する予定です(ネットショップでご紹介しております)。
④東西心理学教本(全7冊)各3300円
上記の東西心理学総論講座に用いられる教本です。ひかりの輪が発足以来積み重ねてきた心理学講座の内容とその教材を体形的に編集し直したもので、仏教などの東洋の心理学と西洋発の現代の心理学の双方を体系的に学ぶのに最適の教材です(ネットショップでご紹介しております)。
⑤その他の教本に準ずる資料:本HPの各解説や代表・指導員のブログや著作
ひかりの輪の思想や教えの一部は、本HPの各コーナーや、ひかりの輪会員サイト(下記参照)に記載されており、さらに、上祐代表や他の指導員は、ブログを運営したり、多数の書籍を発刊してきました。
(1)ブログ・サイト
①上祐代表:上祐史浩オフィシャルブログ:「21世紀の思想の創造」
様々な思想・教え、時事問題に関するメッセージ・エッセイです。
②水野副代表:団体活動レポートブログ:「水野愛子のつれづれ草」
ひかりの輪の聖地巡りを含めた活動全般のレポです。
(その他の指導員のブログは「ご連絡先」に、ご紹介しています)
③ひかりの輪会員サイト(基本的に、入会された方が特典としてアクセスできます)
会員サイトでは、上祐代表の各教室のセミナーでの講義資料〈資料テキストやホワイトボードの記載など、実際にセミナーに参加しなければ見られない資料〉や、瞑想タイムの解説書・録画動画などを多数掲示しています。
(2)著作
①上祐代表の著作一覧『オウム事件17年目の告白』等多数
②指導員の著作一覧『二十歳からの20年間』等多数
(3)ヨーガ・気功の行法の解説動画(DVD、全4種類)各3300円~3850円
ヨーガの体操・呼吸法・瞑想や、気功の実践法を解説する動画を販売しております。特に、ヨーガに関しては、初心者用の基礎的な内容のものから、本場インド・ヒマラヤのヨーガの奥儀に基づいた高度な行法・瞑想法のものまで、各種の解説動画を用意しております(ネットショップでご紹介しております)。
(4)瞑想・ヒーリング用のCD・DVD(音声・動画データ)各1650円~3850円
皆さんの心の安定・安らぎ・瞑想を助ける各種の教材として、以下のものがあります。
①仏教の法具の聖音を収録したCD・音声データ(全3種類)
下記の仏教の本場から輸入した瞑想・ヒーリング用の仏教法具の音響を収録したものです。
②仏教の真言・読経を収録したCD・音声データ(全4種類)
上祐代表が収録した仏教の基本真言や現代版の仏教思想の経文です。
③ヒーリング音楽CD(全4種類)
ひかりの輪独自の瞑想ヒーリング音楽です。
④聖地の純粋な自然を収録した動画DVD(3種類)
選び抜いた聖地の純粋な自然の光景・音響を収録したものです。
・以上はCD・DVDではなく、音声・動画データの形でのご提供も可能です。
・上記②の真言・読経の教材以外は、「ネットショップ(音楽CD・聖地DVD)」でご紹介しております。
(5)瞑想・ヒーリング用の法具・お香など 各1500円~50000円
お釈迦様生誕のネパール等から輸入した、瞑想・心身の癒し・ヒーリングを助ける各種の仏教法具、瞑想用のお香、貴石など各種を販売しております(ネットショップでご紹介しております)。
3.入会のご案内
(1)会員の特典
①瞑想用の教材(仏像仏画のお写真)が提供されます。
⓶毎月、教材のDVDが提供されます。
③会員サイトにアクセス閲覧できます。
④各種の教材が1割程度お安くなります(ただし一部料金が違わないプログラムもあります)。
⑤代表による特別な個人指導は会員限定となります。
(2)入会金など
①入会金 10000円
②月会費 1000円
※ひかりの輪は、非会員の方でも、その大部分のプログラムに参加できます。
※各料金の特別割引・減免について
学生の方、障害者・病気の方、生活保護受給の方など、何らかの事情でお金にゆとりのない方は、参加料金を減免する場合がありますので、ご相談ください。
※ひかりの輪の料金システムに関して、ごく一部ですが、ネットで、オウム真理教と混同した誤情報が流れているようですのでご注意下さい。
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◎ 入会せずに、参加・体験していただけます。
◎ ひかりの輪は、誰もが学べる開かれた場を志向しています。
大自然・聖地および神社仏閣が、誰でも訪れることができるのと同じように、ひかりの輪は、入会しなくても、ネットやイベントを通じて、誰もが学べる開かれた場を目指しています。
●入会しなくても、多くのイベントに参加し、学ぶことができます。
ひかりの輪には、一般の方が参加できる多くのイベントがあり、入会しなくても、体験していただくことができます。
ひかりの輪は、21世紀のための新しい思想の創造を志し、一般社会に開かれた思想・哲学の学びの場を作るというヴィジョンに基づいて、ネットで学べたり、入会せずに学べたりする仕組みを展開しています。
~ひかりの輪の一般参加可能なイベント~
●セミナー(全国各地の教室等にて月1回開催)
●ヨーガ・気功行法コース(全国各地の教室等にて随時開催。東京教室は毎週開催)
●聖地巡り(全国各地にて不定期開催)
●連休セミナー(東京・大阪を中心に、年3回開催。体験参加もできます)
●その他 各種対外活動(ご招待を受け、トークライブや講演などに出演しています)
お好きなイベントにお気軽にご参加ください(※それぞれ詳細は、下記の各項目をご覧下さい)。
◎最新のイベント情報は、Twitterアカウント@joyu_fumihiro(上祐代表個人アカウント)および@hikarinowa_1(ひかりの輪アカウント)にて、いち早く告知されます。ぜひ両Twitterアカウントをフォローなさってください。
ご質問および参加申し込みも随時受け付けております@hikarinowa_1
メール:tokyo@hikarinowa.net電話:080-2273-3588(担当:細川美香)
お気軽にどうぞ。
◎詳細なイベントスケジュールについてはホームページに随時掲載されます。
●ネットを通じてひかりの輪を知る・学ぶ方法
「どんなところなのか、まずはネットで知りたい」という方、「教室を訪問したいが今は忙しい」という方、「教室を訪問する前にもう少し学びたい」という方、「自分の住んでいるところからは遠くてなかなか訪問できない」という方に、教室を訪問せずにご自宅で、ひかりの輪の教えをある程度学ぶことができるよう、ホームページをご用意しています。ぜひご活用ください。
~ひかりの輪のネットで学べる場~
●ネット生中継(全国各地セミナーの模様を生中継)
●動画コーナー(各種動画が視聴できます)
●ネット教室(学び・修行のための特設サイト)
●教学テキスト(団体サイトで団体の思想に関するテキストを公開しています)
●会員向けサイト(会員向けのパスワード制限サイトですが、必要に応じてご案内しています)
※それぞれの詳細は、下記の各項目をご覧下さい。
●セミナー
全国の各教室でほぼ毎月1回、上祐代表のセミナーが開催されています。一般の方も参加できます。
セミナーでは、教室で行っているヨーガや気功の行法などを無料で体験していただけます。
また、代表への個人的なご質問や、個人面談などもお受けしています。ぜひご参加ください。
◎セミナーのスケジュールは下記ページにて告知されます。
「イベント予定」
◎詳しくは最寄りの教室までお問合せください。
「ご連絡先」
●ヨーガ・気功行法コース
各教室では、随時、ヨーガ・気功行法のコースが開催されています。
リラックスできる行法から、深い瞑想に入る行法まで、多種多様なコースを受けることができます。
まずは、お気軽に無料体験コースをお試しください。
◎詳しくは最寄りの教室までお問合せください。
「ご連絡先」
◎ひかりの輪のヨーガ・気功行法については、下記ページをご参照ください。動画でのコースもご覧いただけます。ご自宅で、動画を見ながら実践することができます。
「ヨーガ・気功」
※また、各種DVDなどもネットショップで販売しています。
「ネットショップ」
●聖地巡り
ひかりの輪では、日本各地の聖地を巡っています。
◎ひかりの輪の聖地巡りの経緯・意味合いと、レポートが下記ページでご覧いただけます。
「聖地めぐり」
◎聖地巡りは不定期開催で、@joyu_fumihiro、@hikarinowa_1および下記ページにて告知されます。
「イベント予定」
◎聖地巡りにご参加いただいた、ロフト席亭・平野悠氏が、ご自身のサイトで記事を掲載していらっしゃいます。
「ロフト席亭・平野悠の好奇心 何でも見てやろう」
「ひかりの輪(元オウム)と行く聖地巡礼同行記 その1」
「ひかりの輪(元オウム)と行く聖地巡礼同行記 その2」
「ひかりの輪(元オウム)と行く聖地巡礼同行記 その3」
※ひかりの輪の聖地巡りには一般の方も参加できますが、聖地巡りはあくまで修行であることを理解し、その趣旨にのっとった行動をとっていただける方に限って、ご参加いただいております。詳細は、こちらのページをご覧下さい。
●連休セミナー
年末年始、ゴールデンウィーク、お盆前後などの連休期間には、東京・大阪を中心に、セミナーが開催されます。セミナーでは、部分的に、一般の方にも体験参加いただけるプログラムがあります。
毎回、テーマに沿った内容となり、上祐代表の講義、初期仏教、大乗仏教等の思想、心理学の学習、ヨーガ・気功行法、瞑想、その他各種ヒーリングメニューで構成されます。
セミナー期間中にのみ受けることのできる、会員限定および会員優待のプログラムも行っていますので、ご関心のある方はお問い合わせ下さい。
●その他 各種 対外活動
上祐代表や指導員が、ご招待を受け、トークライブや講演などに出演しています。
たびたび機会がありますので、ぜひ会場にお越しください。
◎最新のイベント情報は、Twitterアカウント@hikarinowa_koho(ひかりの輪広報部アカウント)、@joyu_fumihiro(上祐代表個人アカウント)および@hikarinowa_1(ひかりの輪アカウント)にて、いち早く告知されます。
◎詳細なイベントスケジュールについては以下のホームページに随時掲載されます。
「イベント予定」
◎これまでの出演(一部ご紹介)
・上祐史浩×ターザン山本×吉田豪×プチ鹿島の『新春時事放談』にゲスト出演(ロフトプラスワン 2011/01/12)
・「プチ鹿島・居島一平の思わず聞いてしまいました!!4」に、鳥肌実氏とゲスト出演(ロフトプラスワン 2010/12/13)
・トークショー「平野悠の好奇心・何でも聞いてやろう--オウムって何?」にゲスト出演(新宿ネイキッド・ロフト 2010/7/21)
●ネット中継
上祐代表の仏教・心理学セミナーを、YouTubeライブで配信。
各教室に来なくても、ご自宅からネットを通じて上祐代表の講義を生中継でご覧いただけます。
お気軽に、ご自宅からセミナー等での上祐代表の講義をのぞいてみてください。以下のページで、平均して月に1回~2回は一般向けライブ配信が行われています。
「上祐史浩・ひかりの輪YouTube」
◎中継スケジュールは下記ページにて告知されます。
「イベント予定」
●動画コーナー
上祐代表の過去の講義の動画や、ひかりの輪のヨーガ等の行法、瞑想音楽、毎月発行している会員向けのDVD機関誌の一部を視聴していただくことができるコーナーです。
講義動画は、相当数掲示していますから、お楽しみください。
また、各種DVDなどもネットショップで販売しています。
「ネットショップ」
●ネット教室
ひかりの輪の公式サイトには、「ネット教室」という特別なコーナーがあります。
これは、各教室で会員の方が行っている学習・実践の一部を、ネット上で体験できるようにと企画されたものです。
いわば、ネット上の教室ですから、「ネット教室」と呼んでいます。
ひかりの輪の教室が映し出されるオープニングの画面から入っていくと、上祐代表の会員向けの講義の動画や、ヨーガ行法、瞑想などの動画を視聴しながら、自宅でお一人でも体験できるような仕組みになっています。
そして、このネット上の教室にも、担当の指導員がおり、メールを通じて、いろいろな質問にお答えしたり、ご相談をお受けすることができます。
●教学テキスト
ひかりの輪で学んでいる、思想や教学テキストについては、下記ページで接していただけます。
セミナー教本などもネットで公開しています。
「代表講義」
●会員向けサイト
ひかりの輪の会員向けのサイトです。会員の方ではなくとも、真剣なご関心のある方はご利用いただいていますので、最寄りの教室までお問い合わせください。
※只今、このサイトはリニューアル中です。再開まで今しばらくご辛抱のほどよろしくお願いします。
●SNSでのひかりの輪
SNS(フェイスブック、ツイッター、ミクシィ)をおやりになっている方でしたら、それらを通して個人的な交流もできます。上祐代表や水野副代表などの指導員が日記などを書いています。他にも、多くのひかりの輪の指導員・会員が参加しておりますので、彼らとのメッセージのやりとりも可能です。お気軽に、それらの媒体から触れていただくのもよいかと思います。
●教室へのご訪問をお待ちしています
団体をご理解いただくには、やはり直接訪問いただくのが一番です。
その場合、担当者の方から、団体とその活動内容を丁寧にご説明させいただき、ご質問にお答えいたします。
また、教室で行っているヨーガや気功の行法、各種のヒーリングなどを無料で体験することができます。
◎教室を訪問された一般の方や、最近新しく入会された方の体験談
「一般・会員の方の声」
教室を訪問され、上祐代表のセミナーに参加された一般の方や、最近新しく入会された方の体験談を、ひかりの輪サイトの「会員の声」で、ご紹介しています。
例えば、「自分でも訪問してみようかな」とか、「でも団体の教室に行くのはちょっとおっくうだな」などとお考えでしたら、すでに訪問された方の体験談・メッセージをご一読いただければ、お役に立てるのではないかと思い、ご紹介しています。
◎詳しくは最寄りの教室までお問合せください。
「お問合せ先一覧」
◎上記ページでは全国の教室を担当する指導員のブログへもリンクされています。指導員のブログで指導員・教室の雰囲気に接していただければと思います。
●ひかりの輪へのご寄付の窓口
ひかりの輪は、21世紀の新しい思想を創造し、人の心身の浄化をお手伝いし、社会へ奉仕していく団体をめざしています。(「ひかりの輪基本理念」参照)
当団体の活動にご賛同いただける方のご寄付を、下記口座において随時お受け付けしております。
なにとぞよろしくお願い申し上げます。
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◎振込先
ゆうちょ銀行
記号:10190
番号:88785471
口座名義:ひかりの輪
※ゆうちょ銀行以外の金融機関からのお振り込みの場合は、以下の通りにお願いいたします。
銀行名 ゆうちょ銀行
金融機関コード 9900
店番 018
預金種目 普通
店名 〇一八 店(ゼロイチハチ店)
口座番号 8878547
---------------------------------------------------------------
※お振り込みの際、差し障りのない方は、事務手続き上、お名前・ご住所等をメール等で送っていただければ幸いです(差し障りのある方はこの限りではございません)。
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
上祐史浩・ひかりの輪チャンネルを開設しました。
上祐史浩の出演・講演・対談・トークショー・講義・質疑応答・聖地レポなど、各種の動画が分かりやすく掲載されています。
ぜひ、チャンネル登録して、お楽しみください。
トップページ(「ホーム」)はこちらから
時系列順の動画(「動画」)はこちらから
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「上祐史浩:仏教・ヨーガ・心理学セミナー動画」ブログでは、「ひかりの輪」代表・上祐史浩の仏教・ヨーガ・心理学の講義動画をテーマ別にご紹介しています。
動画の内容は、心の安定・幸福、ストレスの解消、心身の健康、知力・体力・集中力の改善、人間関係の改善、自己実現などのために役立つ、仏教・ヨーガ・心理学の思想・実践をわかりやすく解説しているものです。
(なお、「ひかりの輪」は、宗教ではなく、特定の教祖・神・宗派は信仰していません。仏教・ヨーガ・現代心理学の思想と実践、健康法、瞑想法、心理療法などの東西の幸福の智恵、思想哲学を学ぶ教室です)
すでに数百回に上る上祐代表のセミナーでの講義動画を、テーマ別にカテゴリー分けして紹介しています。また、身近な悩みから高度な思想哲学まで、様々な質問に答えた質疑応答の動画も多数紹介しています。ご興味・ご関心のあるテーマから選んでご視聴になれます。
なお、テーマ別に分類してはいませんが、速報で時系列順に動画を見ることができる「上祐史浩・ひかりの輪」YouTubeチャンネルもありますのでご利用ください。ご登録いただくと便利です。
【上記の動画のテーマのご紹介(一部を抜粋)】
1.幸福と心の安定:仏教編
卑屈、劣等感、プライド、不安、恐怖、孤独、寂しさなどへの対処
心のコントロール、苦しみを乗り越える、願望の成就・成功・幸福の智恵
感謝の恩恵
2.幸福と心の安定:心理学編
ネガティブな感情への対処、身体から心をコントロールする実践法
マインドフルネス瞑想、生きる意味の心理学(ロゴセラピー)
日常の心の安定法、高齢化の苦しみへの対処、無差別殺人の心理の解説など
3.仏教の思想と実践
初期仏教の教え、仏教の根本思想:縁起・空、慈悲と四無量心
悟りの道、その他の仏教の教え
4.ヨーガの思想と実践
プラーナーヤーマ(呼吸法、調気法)、悟りと心身の健康
気の浄化の実践法、ヨーガの思想
5.その他
(1)ひかりの輪の「輪の思想(一元思想)」に関して
(2)宗教と科学
(3)これからの世の中について
(4)心理学講義
6.質疑応答:各種
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上祐代表は、以下の通り、さまざまなSNSで、最新のメッセージを発信しています。
ぜひご覧ください。
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その時々のつぶやき(時事問題を含め)、上祐のひかりの輪の活動・講演・対談・出演のレポやご案内、皆様とのやり取りやQ&A
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講義・対談等の動画、メッセージ
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上祐のひかりの輪の活動・講演・対談・出演のレポやご案内、数年前までの思想・時事問題のエッセイなど
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②しかし、ここ数千年、特に現代社会においては、人の行き過ぎた感情が逆に、心身の健康や人間関係を含めた幸福を損なう面が強くなっており、それ自覚して制御する必要があるとという驚くべき事実を説くのが進化心理学である。
③そして、それは仏教・ヨーガの心・欲望・煩悩をコントロールする思想と実践とよく繋がってくる。
]]>こうして、マインドフルネスの正しく多面的な理解の決定版である。以下が主な項目である。
1.認知療法とは何か
固定的・自動的な思考が負の感情を作ることに気づく。
2.マインドフルネス認知療法とは何か
(1)マインドフルネスとは何か
(2)マインドフルネスを手段とする認知療法とは
3.マインドフルネスの効果とは
4.仏教のサマタ瞑想とヴィパッサナー瞑想との関係
5.マインドフルネスや瞑想の落とし穴
流行の中に誇大宣伝と共に間違った理解・実践は弊害も。
物事への関心・やる気の喪失・引きこもりなど。
6.落とし穴にはまらないための正しい理解
仏教の瞑想全体の中におけるマインドフルネスの
正しい位置づけを理解する重要性
これまでの長年の心理学講座での教本を体系化して、「東西心理学総論教本」としてまとめました。現在、第1集~第7集まで発刊されています。
これによって、初心者の皆さんでも、日常生活の悩みの解決や精神的な向上に役立つ、様々な心理学理論を分かりやすく体系的・包括的に学ぶことがでます。
ぜひとも、皆さんの学びにお役立てください。
《第1集》 『心理学・心理療法の基礎を築いた三大巨頭 フロイト、ユング、アドラー』
《第2集》 『人格の分析と改善 交流分析・愛着理論』
《第3集》 『認知行動療法の系統 マインドフルネスから慈悲まで 仏教に近づく現代の心理療法』
《第4集》 『前向きに生きる ポジティブ心理学、ロゴ・セラピー』
《第5集》 『感情に流されないで生きる 心・感情のコントロール法』
《第6集》 『心理学・脳科学による宗教思想の検証』
《第7集》 『社会的問題の心理学』
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心理学的において「愛着」という概念は、養育者と乳幼児の情緒的な特別な結びつきのことをいい、乳幼児期の赤ちゃんが、心身の健全な成長のために必要な安心・安全を提供するものといいます。
そして、この乳幼児期の愛着の仕方が、その後の対人関係をはじめ、ストレスや困難にぶつかったときの処し方に影響するということがわかっています。
親子関係で悩んでいる人は多いと思うが、人格の形成における親子の関係は重要なテーマです。
愛着理論は「愛着」というワードからそれをひも解きます。
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今回の内容は、
上記のテーマを取り上げて、説明しています。
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心理学部門、ヨーガ・気功などの行法部門を担当しています。行法では流体循環気功というオリジナルの気功を作りました。
仏教の開祖、仏陀釈迦牟尼は、「偉大な心理学者」と西洋の仏教学者に言われています。心の仕組みと苦しみの仕組みが説き明かされていて、21世紀の現代にこそ仏教の果たす役割は大きいと思います。
ひかりの輪では、その教えを現代社会の問題に対応すべく新たに説き明かしていくことを目指しています。
仏教の教えと心理学(ユング心理学、トランスパーソナル心理学など)を融合させて、現代人にもわかりやすく、受け入れやすく仏教の法則を伝えていくことが自分の役割であると思っています。
これまで、社会心理学、ユング心理学、トランスパーソナル心理学、認知療法、交流分析、ヒプノセラピーなどを学びました。様々な心理学に加えて、退行催眠療法(ヒプノセラピー)に関しては、全米の認定セラピストの資格も持ち、多くの人々に同療法を施した経験を持っています。
自分自身の瞑想を深め、研究を深めて多くの方々のお役に立てる実践ができたらと思っています。
これまでの現代心理学と、仏教・ヨーガなどの東洋の伝統的な思想の中に見られる心理学の双方を研究した結果として、2019年に「東西心理学総論」講座を開設し、毎月講義を行うととともに、これまでに関連教本(東西心理学総論教本)7冊を発刊しました。
◎経歴
1958年 静岡県生まれ
中央大学で社会心理学を学ぶ
卒業後、知的障害児者の施設で子供・大人の人たちの指導にあたる
1990年6月 オウム真理教に出家
2007年3月 オウム・アーレフを脱会
2007年5月 ひかりの輪の立ち上げの中心的スタッフとなり、役員となり、名古屋教室担当、大阪教室でも会員、一般の方への指導を行っている。
◎連絡先ほか
山口雅彦メールアドレス nagoya@hikarinowa.net
@hikari_yama
facebookhttps://www.facebook.com/masahiko.yamaguchi.50
ブログ:ひかりの輪名古屋教室 山口雅彦のブログ ]]>
◎オウムの総括
ひかりの輪が設立されて行った、個人のオウム時代の総括・反省の文章は、オウムの教訓サイト私のオウム真理教総括に掲載しています。
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私は現在、副代表としてひかりの輪の業務に携わりながら、上祐代表の活動の補佐として、全国の支部教室でのセミナー、聖地巡りなどのイベントに同行しています。
各イベントでは記録としての写真撮りやネット中継を担当し、活動をブログやSNSなどでご紹介しています。
◎担当地域:九州全域、広島・山口などの山陰地方、沖縄
携帯電話:080-6528-0369
◎経歴
1959年 神奈川県生まれ
中学時代にヨガを始める。
高校時代は生物部で自然観察に没頭。
その後6年間仙道修行にのめりこむ
1989年 オウム真理教に入信
2007年3月 オウム・アーレフを脱会
2007年5月 ひかりの輪に参加
2022年現在 副代表役員、経理部長、九州地区主任
◎連絡先ほか
メールアドレス :fukuoka@hikarinowa.net
水野愛子のつれづれ草:http://ameblo.jp/ainohito1/
facebook:http://www.facebook.com/profile.php?id=100002069094518
mixi:http://mixi.jp/show_friend.pl?id=10465321
twitter :http://twitter.com/ainohito1
さて、私自身につきましては、どのような変化をもって今に至っているのかを少しご紹介させていただきます。
事件を引き起こすに至った間違った信仰から脱却していくには時間がかかりましたが、聖地巡りなどで、ひかりの輪の教えを実際に追体験できたことが大きな助けになったと感じています。
ひかりの輪では聖地巡りを学習実践の一つの柱としています。思い入れがあった屋久島ではその後の変化がありました。
学生時代から植生や生態系に関心があり、世界的にも貴重な植生分布と特異な気象環境から一度は訪れたかったところでした。巡礼では、雄大な自然と島の特徴でもある雨に遭遇し、貴重な体験をさせていただきました。
もともと生物の生死が循環によって成り立っていることに大変興味があったのですが、生き物の生死と水などの循環が、ひかりの輪で説く、「すべては繋がって関連しあいながら存在している」という循環の教えそのものであることを深く認識できたように感じました。
それまでは別々(生態系と教え)と認識していたものが、ぴたっと結びついた感覚は形容しがたい喜びでした。
もう一つは心が動かなくなった体験です。念願の屋久島を訪れることができたのですから、「また行けたら」と思うところですが、巡礼後ほどなく心にわいてきたのは、「自分がいるところが聖地だ」という思いでした。
以前はストレス発散の一助として旅行していたのですが、日常とのギャップからさらに苦しみが増す経験を何度も繰り返していましたので、求めないことで得られる心の平安の訪れはたいへん有り難いことでした。
また、私の担当の一つにヨーガや気功などの行法があります。
ナチュラルヨーガを考案し自ら指導していた時のことです。比較的ハードな行法が続いた最後にシャヴァアーサナというリラックスのポーズをとっていると、自分の想念と他の人達のそれが繋がって一つに混じり合ってひとつになった感覚を覚えました。
その時は、意識が安らかで、波一つない静かなものでした。わずか十数分の体験でしたが、究極のリラックスと一体となった感覚は忘れ得ないものとなりました。
体験というのはそれまでの修習や蓄積によって複合的にもたらさせるものだと思いますので、これからもかつての反省を深めつつ、あらゆる存在に繋がりを見る、輪の教えを学んでいこうと思います。
そして、これまで多くの方々に精神的物理的に助けられてまいりました。そのご恩返しとしても、自分の体験を生かし、教えを求める多くの方々のお手伝いをしていきたいと思っております。
詳しい経歴は、以下のオウムの総括のブログ記事でご覧いただけます。
◎オウムの総括
水野愛子個人の、オウムの総括文書は、『オウムの教訓--オウム時代の反省・総括』ブログ
『オウム・アーレフの総括』
◎活動分野
・オウムの総括を深めるための研究・執筆・講演(主に、宗教と社会・歴史・平和に関するテーマで)
・報道関係者・官公庁・地域住民の皆さまなど社会の各方面の方々へのご対応
・テロ防止のために活動する様々な機関・個人へのご協力
◎経歴
・1969年、大阪府寝屋川市生まれ。同府門真市などで育ち、1979年に香川県へ転居
・1985年、香川県立高松高等学校入学、翌年、大阪府門真市に戻り、転校
・1988年、転校先の大阪府立四條畷高等学校を卒業
・1989年、オウム真理教(大阪支部)に入信
・1990年、佛教大学(京都)在学中に、オウム真理教に出家(大学中退)
出家後は、教団内で、建築部、外報部、編集部、広報部、法務部に所属
オウム・アーレフ時代の最後の役職は、法務部長
・2007年3月、アーレフを脱会。
・2007年5月、ひかりの輪の設立に参加。副代表、法務部長、広報部長に就任
・2009年より、自己内省法「内観」の学習・実践・研究を始め、内観の国際的権威の大学教授のもとで集中研修を受講し、内観の指導員(面接員)となり、多くの内観者のお手伝いをし、内観国際会議でも発表を行った
・様々な宗教思想の研究を続けており、特に2019年からは、ひかりの輪で宗教思想総論講座を担当。文献に加え、寺社・聖地の訪問によるフィールドワーク、さらには縄文文化とその精神性・宗教性を探究している
◎連絡先
ひかりの輪広報部メールアドレス:koho@hikarinowa.net
◎美しい日本を愛していた
子供の頃から、美しい日本の伝統・文化・風土を愛していました。
中学・高校時代は、日本の平和と安全を守り、皆が心豊かな生活を送れる社会のお役に立ちたいと思い、自衛官か警察官またはその関係の公務員になることを志望していました。
しかし、結局は世界に住む人ひとりひとりの心を安らかにすることがそのための道だと思い、思想や宗教を探究し始め、仏教にめぐりあい、そしてオウム真理教を選んで入信・出家しました。
ところが、そのオウム真理教が、日本の平和と安全、人々の心の安らぎを根底から揺るがし、破壊してしまったことに激しく葛藤し続けた結果、初心に帰ってやり直したいと思い、上祐氏と共に歩む決意をしました。
◎なぜ事件を起こしたのか・・・「善いこと」が「悪いこと」へ
なぜ、あのような事件が起きたのか。いや、起こしたのか?
誰だって最初から悪いことをやろうと思っていたわけではありません。ましてや、悪いことをするためにオウムという教団に入ったわけではありません。
むしろ、それとは正反対に、善いことをしようと思って、入信・出家し、修行してきたのです。
ここに一つのヒントがあるように感じます。
「善いこと」をしようと思っていたら、いつの間にか「悪いこと」をやってしまっていた……。
◎残酷な事件の起きない平和な世の中にしたかった
私はまだ幼稚園児だった頃、テレビで戦争の場面を見て、人間というのは何と残酷なことをするのだろうと思い、子供心に傷つきました。
小学生になると、アメリカの原爆投下や、ナチスのユダヤ人虐殺、大戦中の日本軍による大陸での残虐行為などを知り、驚き、恐れ、こういうことが起きない平和で安全な世の中にしたいと思ったのです。
つい一昔前には、隣国の中国では文化大革命、カンボジアではポルポト革命によって、それぞれ自国民に対する大虐殺が行われました。
なぜ人間はこんな残酷なことを、隣国の人たちだけではなくて、自国民に対してすら行えるのか。
◎歴史上の残酷な事件を、自分たちが繰り返してしまった
しかし、これらのことも、よく勉強してみると、その主導者や追随者は、そもそも当初は「善いこと」をしようと思っていたようなのです。
もっとも、その「善いこと」というのも、きわめて主観的なものだといえます。自分が主観的に何かを「善いこと」だと設定すれば、それに反対すること、従わないことは、ただちに「悪いこと」となり、正義の制裁の対象になってしまいます。
オウム事件に関与した人たち、さらには私も含めて、関与はしなかったけれども事件を一時的にでも肯定したいと思った人たち――それはとりもなおさず自分が実行を命じられていたら実行に踏み切った可能性が高い人たちともいえましょうが――は、こうした歴史の中で繰り返されてきた過ちをまたもや犯してしまったのではないでしょうか。
私を宗教の道に進ませた歴史上の残酷な事件の数々の悲劇を、何と私たち自身が繰り返してしまった。
それを思ったときに、私は、自分がこの身で経験してきたことを歴史上の事例にあてはめて、宗教や科学等の幅広い分野に基づき研究して、今後二度と同じことが起きないようにしたいと考えるに至りました。
◎償いのために少しでも進んでいきたい
「組織が犯した過ちを組織として反省し更生していけるか」
「たとえ自分が直接関わっていない犯罪でも、真剣に自分の問題としてとらえて総括して立ち直っていけるか」
「私たちと同じ過ちを現に犯し、あるいは未来に犯すかもしれない人たちへの教訓を残し、平和と安全に寄与していくことができるか」
これから死ぬまでは、前半生の過ちの償いのための人生となりますが、事件で傷ついた人々や社会のために少しでも進んでいきたいので、多くの皆さまのご指導をいただければと考えています。
◎サリン事件被害者の家族から教えられた自己反省法「内観」
以上のような気持ちを抱きながら、私はオウム事件の総括作業を行ってきました。
ひかりの輪の会員を集めて、オウム時代を反省・総括する会合を繰り返し開催し、その検討結果を私が団体の総括文にまとめました。そして、記者会見で発表したり、サイトで公表したりして、社会にお役に立てようと努めてきました。
すると、地下鉄サリン事件で被害を受けた夫君をお持ちの女性の方が、以上の総括をご覧になり、自己反省の瞑想である「内観」をやってみてはどうかと私に提案してくださいました。
この女性の方は、犯罪者を更生させたり等する役割を持つ準公務員「保護司」でいらっしゃいますが、犯罪者更生に顕著な効果をあげてきた自己反省法「内観」が、私たちの総括をさらに深めるのに役立つだろうと考えて、教えてくださったのです。
内観とは、もともと、自分を反省するための浄土真宗系の一派の修行「身調べ」から生まれたもので、身調べから宗教的な要素を取り除いて、誰にでも実践可能な自己探求法として70年ほど前に確立されたものです。
企業研修や学校教育、心理的な治療の場のみならず、犯罪者更生、更生教育のために、少年院や刑務所等でも指導されてきました。
内観では、一定期間(まずは7日間ほどが望ましい)、外部から自分を遮断した上で、内省に集中し、自分がこれまでの生涯で、
①他人からしてもらったこと
②他人にして返したこと
③他人に迷惑をかけたこと
を一つ一つ思い出していくという作業をします。
その際、内観に通じた面接者の手助けを随所随所で受けることになります。
人はえてして、他人から何かしてもらうことを当然としていて、してもらったことはあまり覚えていない一方で、してもらえなかったことを不満に思い、恨む傾向がある。
実は、他人から非常にたくさんのことをしてもらっているにもかかわらず、自分はその他人に大したことをしてあげておらず、むしろ迷惑を多くかけてきた--こうしたことを、深い意識から想起していくことにより、自分の自己中心性を自覚し、反省し、他者への感謝と奉仕に向かっていくのです。
いわゆる人格障害といわれる状態にある人々(これは広い意味で、ほとんどの人が当てはまるようです)が、こうした内観を通じて、バランスの取れた人格に矯正されてきたそうです。矯正というか、それが本来の人間の在り方なのでしょうから、正常な状態に戻ったという方が適切かもしれません。
内観では、まず母親を対象にして思索をしていくので、親とのトラブルを抱える多くの人たちが、内観によって問題を解決してきたということです。
◎内観で気づいたオウムの過ち
私も、内観の先生のお世話になって1週間の集中内観を行いました。
すると、これまでの生涯で自分が多くの人に支えられて生きてきたということを、すっかり忘れてしまっていたことを涙ながらに実感しました。そして、今まで自分一人で生きてきたかのような傲慢な意識になって、自己中心的になり、周りに多大な迷惑をかけてきたことを実感させられたのでした。
自己中心なるがゆえに独善に陥り、他に迷惑をかけてしまうという、オウムの過ちの一端が、内観をして見えてきました。
特に両親には本当に大きな迷惑をかけたことに気づきました。申し訳ないという感情が高まり、私はオウム真理教に出家して以来、20年ぶりに実家に帰り、両親にお詫びをしました。
私を受け入れてくれた両親の愛を感じたとき、この世界は、私のようなどうしようもない人間でも受け入れてくれて、育ててくれて、見守ってくれる仏のような存在があるのだと実感し、涙が止まりませんでした。
内観の実践により、自分をとりまく万物への感謝が深まり、感謝が深まるがゆえに、必要以上にあれが欲しいこれが欲しいという貪りも少なくなりました。それどころか、いかに周辺に恩返しをしていこうかと考えられるようになりました。
率先して内観を体験した私は、これをひかりの輪の会員に紹介し、ひかりの輪の主要な教えの中に取り入れていくようにしました。その結果、多くの会員が、かつてのオウムの過ちを反省し、総括を深め、感謝と恩返しの実践を行えるようになっていきました。
自らを振り返り、反省・総括を深めることによって、さらにそれを助けてくれる人が現れてくださり、より深い反省と総括そして、他者への恩返しの気持ちを強めることができました。この天と人の恩に報いるために生きていきたいと思います。
以下の私の総括文は、2008年に書いたものですので、その後に体験した内観で気づいたことまでは記されていません。現在、大幅に加筆しています。その際はまた公表いたしますので、皆さまのお役に立てれば幸いです。
◎オウムの総括
広末晃敏のオウムの総括文書「わたしが起こしたオウム事件」はこちらへ
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オウムを含めた従来の問題を超えた、21世紀に役立つ、新しい幸福の思想、哲学の創造を志しています。
実際に何を考え、何をしているかを知っていただき、また、自分も学ばせていただくために、インターネットで、サイトやブログ、SNSを活用しています。
私の経歴・プロフィールなどは、「上祐史浩オフィシャルサイト(プロフィール)」の方で、ご紹介しておりますのでご参照ください。
上祐史浩Twitter:http://twitter.com/joyu_fumihiro
上祐史浩オフィシャルサイト:http://www.joyu.jp/
上祐史浩Amebaブログ:http://ameblo.jp/joyufumihiro/
上祐史浩facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100002032418376
]]> ①心の幸福、ストレスからの解放、悟りの探求
②気の鍛錬・精神性を高める学習、実践
悟りの手段として、ヨーガ・仏教・仙道・中国医学が説く、心身の健康をもたらす気の思想の学習や実践、精神性を高める実践(潜在力の開発)について、現代の日本人にあった、安全でわかりやすい教え、身体行法、瞑想法、その他特殊な実践法の指導。 また、これに関連して、仏教の学習、実践に用いられる各種の法具の素晴らしさや、そのヒーリング効果の紹介や使用法の指導・販売。
③現世幸福・自己実現
いろいろな問題を抱える方や、実現した目標のある方に、日常生活を安定した心で、健やかに、そして、力強く生き、目標を最善の形で達成するための様々な宗教的・心理学的な教え・思想・技法・ノウハウの指導。また、各種の占星学の鑑定とその後の処方など。
④癒し・ヒーリング
心身の苦しみを取り除くための仏教、ヨーガ、仙道・気功、の実践に由来するヒーリング、さらに、心理療法、入浴ヒーリング、自然分野の指導・実行。
⑤聖地巡り・自然の中での学習、実践
全国の様々な聖地・優れた自然に触れる、その中で瞑想・気功・ヨガを行なうことで、心身を浄化し、大自然からの学び、大自然と一体となる試みを行っています。
⑥個人的な相談受付
全国の本部・支部教室で、会員の方の相談に加えて、一般の方との面談・相談を受けています。
他に、オウム時代の反省・総括を深め、HPで情報公開すると共に、被害者遺族の方々賠償の推進や、アレフの洗脳的教化の被害者緒救済、また、将来のテロの抑止のための国内外の専門家への協力などを行っています。
私と私の住むひかりの輪本部教室のお問い合わせ先は、以下の通りです。
上祐史浩個人メールアドレスjoyu@hikarinowa.net
ひかりの輪本部教室
住所:東京都世田谷区南烏山6-30-19
GSハイム烏山201
窓口担当:細川(携帯電話:080-2273-3588)
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
広報部:担当:広末
窓口電話 :080-6515-0369
メールアドレス:koho@hikarinowa.net
※なお、ネットなどでこれまでお寄せいただいたさまざまなご質問等、Q&Aコーナーなどで匿名での紹介をさせていただくときがあります。(もし、匿名でも紹介してほしくない場合は、質問する際その旨お知らせお願いします)
]]>他には、名古屋、大阪支部教室で行われるセミナーや年3回行われるセミナーなど、全国各支部教室のお手伝いを行っています。
教室活動の中では、イベントに参加される会員や一般の皆様のご相談をお受けするなどの対応をさせていただいています。
このような機会の中で、多くの人に支えられていることを実感しているわけですが、支えてくださっている方々に感謝をし、多くの方のお役に立つことができるように、日々、自他の区別を超えるよう努力をし、慈悲の体得に向けて邁進したいと思います。
このサイトで紹介されている他の指導員の方々は、さまざまな宗教や精神世界に関する深い知識や、ヒーリングの専門技能を持っています。しかし、私自身は、支部教室活動が中心ということもありますが、昔から、色々なことに関心があり、色々なことをそつなくこなしていますが、これといって、自分の専門分野とか、特殊才能がないのが特徴です。いわゆる器用貧乏とでもいいましょうか。
◎経歴
1966年3月 愛知県で生まれ、岐阜県で育つ
2007年3月 アレフ(オウム真理教)を脱会。
2007年5月 オウムの反省のもと立ち上げたひかりの輪で、 スタッフとして人生を再スタート。ひかりの輪では、副代表に就任。
2022年4月 東京本部教室に指導員として在住しています。千葉地区主任
関東全域を担当しており、名古屋、大阪など、全国各地の支部教室を訪問してます。
上祐史浩のセミナー・勉強会・個人相談・聖地巡りの開催、更には、アレフ脱会支援の相談に従事しています。
2019年より、「上祐史浩・ひかりの輪Youtubeチャンネル」の主任担当となり、2021年10月には、上祐に引き続き、Youtubeチャンネル「街録」に出演しました。
「トマホークチャンネル」(2022年4月)にも出演させていただきました。
(オウムに入信・出家・脱会するまで(2007年)まで、いろいろなことがありました。ここまでのプロセスはオウムの教訓サイト『オウム・アーレフの総括』でご覧いただけます。 ご興味のある方はどうぞ)
◎連絡先
メールアドレスtokyo@hikarinowa.net
電話番号:080-2273-3588
facebook:http://www.facebook.com/profile.php?id=100002113583973
ミクシィ:https://mixi.jp/show_profile.pl?id=10324646&from=account_menu
ブログ:東京本部教室(千葉・横浜連絡所)/細川美香のブログ
日々のできごとや東京本部教室(千葉・横浜連絡所)のお知らせをつぶやきます。
東京本部教室のご紹介
]]> ◎私の好きなこと
以下は、私の技能でもなく、担当分野でもなく、単なる趣味としてですが、
(1)自然が好きです。
オウムに出家する前から、よく各地の自然・聖地を観光しました。ひかりの輪のナチュラルヒーリング(聖地・自然の中の癒し)は気に入っています。
(2)物を作るのが好きです。
細川家の伝統です。陶器の製作家や、作曲家などがいます。ひかりの輪のホーリーアートヒーリング(宗教芸術による癒し)のお手伝いをしています。
(3)京都、そして、奈良吉野の天河が気に入っています。
仏像が好きです。好きな仏像は、広隆寺の弥勒半迦思惟像と、熊野那智の青岸渡寺の如意輪観音です。素晴らしい仏像は、最高の癒し効果があります。
(4)良い香りが好きです。
名前の通り、美しい香りが好きです。ひかりの輪も、アロマテラピー、自然で神聖な香りによる癒しを取り入れています。
(5)きれいな物が好きです。
例えば、花が好きです。私の東京本部教室もきれいです。(^^)
美しい心は、整理整頓からがモットーです。ぜひ本部教室にお越し下さい。
(6)上祐代表は......
愛もあるし、 面白いところもあるし、厳しいところもある人です。
こうして、平凡・器用貧乏・癒し系の私ですが、最大の特徴は、不思議なことに、優れた友人、知人に恵まれる運があることで、皆さんに感謝して生きています。ひかりの輪の中では、潤滑油的な役割を果たして、ご利用下さる皆さんに奉仕させていただければ、と思います。
◎オウム脱会から現在までの道のり
2014年1月でひかりの輪となり7年になりつつありますが、振り返れば、瞬く間に過ぎ去ってしまったような印象を受けます。アレフと対立していた代表派時代から含めれば、もう少し長いですが。
2004年~2007年までの代表派、そして、オウム・アレフを脱会し、ひかりの輪の活動をしていくなかで、いろんな気づきや、大自然の中などで心が広がっていくなどの体験を行っていきました。
代表派の活動を行いながら、私は「麻原が作り上げた何かを超えていかなければいけない、壊していかなければいけない」という思いに駆られるようになり、その思いは、どんどん膨らんでいきました。最初の頃は、それが何であるのか、わかりませんでしたが、今では、このようなことであると考えています。
それは、オウム真理教の教えは、麻原を神として絶対視し、私たちこそは選ばれた魂であって、それ以外は凡夫・外道という選民思想。オウムが善であり、それ以外は悪であるという、究極の善悪二元論でした。その先に事件がありました。
今から思えば、これは、非常に傲慢であり、おかしなことだ、と思えることばかりです。
しかし、その世界に浸っていると、それが普通になってしまい、罪悪感すら湧かなくなってしまうのですから、非常に怖いことだと思います。
それに対して、それを超えて、今私が実践しているひかりの輪の教えは、二元論ではなく、すべては自分の心の表れでありつながっているという、一元思想に基づいています。
それは、すべてに仏性が宿っており、特定の魂だけに仏性があるものではない、すべてが神仏の現れであり、感謝する、という教えが中核になっており、善悪二元論ではありません。
何かを壊していかなければと思いつつ、その何かがわからず悶々としていましたが、ひかりの輪で一元思想を学ぶ中で、乗り越えていくもの、壊していくものは、二元的意識だったのだと、それが必要なことなのだとわかり、非常に心がすっきりしたことを覚えています。
オウム真理教時代は、自他の区別をしないところか、完全な自他の区別による教えを中心として、プライドを増大させ、傲慢になり、自分こそが偉大であると思い、自分一人で生きているかのような錯覚に陥っていたように思います。心が縮こまっていたと思います。
ひかりの輪では釈迦牟尼が説かれた縁起の法をはじめとして、一元的な思想を中心としています。例えば、自分と他人はつながっている、他人は自分の心の現れであること、苦楽表裏であること、善悪表裏であること、自他の区別をしないことなどが、教えの中心となっています。
そして、万物を神仏とみなして、すべてに感謝をするという教えは、自分一人だけで生きているのはなく、多くの人たちによって生かされており、そのように思うだけで、意識が大きく大きく広がっていく感じがし、それが心地良く感じます。
ひかりの輪のもう一つの特徴として、聖地巡りというものがあり、これまでに、さまざまなところを訪れてきました。私が気に入っている場所は、長野の上高地や、諏訪、そして、奈良の天川、高野山も好きです。もちろん、これ以外にも、優れた多くの聖地はたくさんあり、甲乙つけがたい状況ではありますが。
聖地を訪れることによって、特に自然の中に入っていくことにより、聖地・大自然と自己が別々ではなく、一体となって生じる体験などがあり、そのような体験が生じるときには、自我意識(エゴ)が弱まっています。
私が自然の中で特に感じるものは、「水」というものがあります。ひかりの輪の音楽の中に「水の神」という歌がありますが、その歌詞の中に、「清らかなものも けがれたものも、すべてをつつんで はぐくみ育て」と「清らかなものも けがれたものも 川の流れに すべてをつつみ」というのがあります。
水をみての初めての体験は、2007年の10月に屋久島に聖地巡りに行った際、そこで訪れたヤクズギランドでの川の流れを見ながら、瞑想していたときでした。
しばらく、川の流れを見ていたら、上記の歌詞が自分の脳裏に浮かんできて、「ああ、すべては許されてるんだな」と思え、それと同時に申し訳ない気持ちがこみ上げ、涙を止めることができませんでした。しかし、その後は、非常に心がすっきりとしており、すがすがしい気持ちになりました。
他の聖地でも、いくつかの体験を与えていただきました。長野の諏訪を訪れたときの経験をご紹介させていただきます。
諏訪にある小袋石というところ(古代からの磐座)で瞑想をしていたときのことですが、そのときの自分の瞑想のテーマは、「他の喜びを自分の喜びとすること、育む、受容」というもので、そのときもそれらについて瞑想していました。
すると、瞑想している自分に小袋石が迫ってきました。そして、石が自分に迫って来ただけでなく、自分からも石に近づいて行きました。目の前に小袋石があり、自分では何が起こったのか事の次第が飲み込めませんでしたが、そうしているうちに小袋石の中に自分が溶け込んでいきました。
そして、溶け込み、広がって自分というものがなくなってしまいました。自我意識がなくなってしまったのです。時間の感覚もなくなっていたので、どれくらいその状態が続いていたのかわかりませんでした。自分がなくなり、同化していくのは、なんだか不思議な感じですが、固定された自己がなくなるという感覚は、すべてから開放された感じで、心地良く気持ち良く、暖かい感じがしました。
また、同じく諏訪のミシャクジ(諏訪の古層の精霊)でのことですが、ミシャクジの湛えの木の近くで瞑想していたとき、木から出ているたくさんの枝が腕のようになって、多くの衆生を抱きかかえているように感じました。そして、すべてを受容している、すべては許されるんだなと思いました。自分がそれを得るには自他の区別を超えていかなければいけないと思いました。このときの瞑想も、育む、受容、安心、宇宙母といったものがテーマでした。
自分という意識に執着し、自分のことを中心に考えることより、自他の区別をなくし、自分も他人も同じであり、一体であるという意識のほうが、遙かに意識の広がり、そして、暖かさを感じることができます。
次は、聖地での体験ではなく、日々の仏教実践の中での体験となりますが、私自身の中では、ひかりの輪の法則の理解が深まった印象的な体験となりますので、ご紹介させていただきます。
2009年に行った内観をしていたときのことです。本部教室にて、内観に3日間入らせていただきました。内観とは、①していただいたこと、 ②して返したこと、③迷惑をかけたこと、この3つの事柄について、身近な人、例えば母親、父親という順番に、自分の小さい頃からのことを思い出し、内側を見つめていく作業をいいます。
私も例に漏れなく、母親から順番に3つの項目について見つめていきました。そして、父親、弟、祖父、祖母などと順番に行っていく中で、実は、していただいたことと迷惑をかけたことはつながっていて、表裏の関係であることが理解できました。
そして、さらに進めていくと、自分と他人のつながりがどんどんと見えてきて、循 環しているのがわかり「これが縁起の法なんだ」とより深い納得が生じたのです。そういった中でふと、「私って今までどれくらいの多くの人と出会って、支えられてきたんだろう」と思い、生まれてきてから知り合った人を順に書き出してみました。そうすると、子供の頃から今までほんとうにたくさんの人と出会い、その一人一人から恩恵を受けていたんだということを実感しました。
そして、「ああ、私はこんなに多くの人に支えられて生きてきたんだ」「今まで自分ひとりの力で生きていると思っていた私は、なんて傲慢だったんだろう」、そう思った瞬間のことです、強い感謝の思いが湧き、同時に霊的なエネルギーが身体の中を上昇し、そして、ワーッと広がっていきました。暖かく包み込むようなエネルギーが一気に広がって、自分の内側にある他人との壁のようなものがなくなり、大きく広がっていきました。「これが自他の区別を越えた先にある心の広がりなんだなあ」と思いました。
仏教の唯識思想には依他起性(えたきしょう)という教えがあり、その意味は「すべてが相互に依存し合って存在していて、本質的には一体である」というものですが、このときの体験は、まさにそれを言葉ではなく、感覚的に実体験したものだと思います。そういう意味でも、このときの体験は、私の中で、ものすごくインパクトが強く、印象深いものとなっています。
最後に、今後の抱負を述べて締めくくりたいと思います。
今後は、さらに自分を見つめ直し、反省、総括を深化させ、2度と同じ過ちを起こさないよう、一元思想の体得に努力したいと思います。
私自身の実践として、上記の経験をもとに、心の広がりを体得していくこと、そのために、すべてが自分の大恩人であることを理解し、すべての衆生への感謝と慈愛に基づいて、恩返しの心を培いたいと思います。
そして、自分と他人の幸福、不幸を区別せず、他の苦しみを引き受け、他に喜びを与えることができるような自分になっていくことをテーマとして、日々の実践に励みたいと思います。
ひかりの輪は、物に限らず、心の幸福のために、仏教などの東洋思想や心理学などの東西の幸福の智恵・思想哲学を学習・実践する教室です。 さまざまな学習プログラム、ヒーリングプログラムを展開し、利用者の方々の心身の癒しのために奉仕させていただきたい、と思っています。
そして、ネットなどを駆使し、多くの方と交わり、法則を分かち合うことができるように、お手伝いさせていただきたいと思います。
◎オウムの総括
細川美香個人の、オウムの総括文書は、
「オウムの教訓--オウム時代の反省・総括」
『オウム・アーレフの総括と今後の抱負』で、ご覧いただけます。
●2009年7月発売:『EX大衆』誌に広末晃敏のインタビューが掲載
●2009年:学研『図説 宗教と事件』に広末晃敏のコメントが掲載
●2021年12月21日:宗形真紀子(スタッフ・役員)が新宿ロフトで赤坂真理氏(作家)・鎌田東二氏(宗教学者・京都大学名誉教授)と対談「過ちと救い」
●2021年9月11日:宗形真紀子が新宿ロフトで赤坂真理氏・鎌田東二氏と対談「過ちとは、何か?」
●2021年6月24日:宗形真紀子が新宿ロフトで赤坂真理氏と対談「病める時もすこやかなる時も自分を認める」
●2021年4月12日:水野愛子(スタッフ・役員)が大阪ロフトでニポポ氏と鼎談。
●2021年3月11日:宗形真紀子が新宿ロフトで赤坂真理氏と対談 その2:「自己肯定感が地の底より低かった件について」
●2020年12年21日:宗形真紀子が新宿ロフトで赤坂真理氏と対談その1:「できれば生まれた幸せを感じて生きたい─心を心で止められると思うなよ」
●2019年9月28日:宗形真紀子が身心変容技法研究会主催の研究会「オウム真理教事件と『霊的暴力』をめぐる考察」で、研究発表(「オウム真理教と『魔境』」)
●2019年4月15日:山口雅彦(スタッフ・役員)が大阪ロフトでニポポ氏(アーティスト)と鼎談
●2015年8月29日:宗形真紀子が雑誌『宗教問題』の定例企画で「私とオウムの20年」を講演
●2014年4月6日:宗形真紀子が新宿ロフトで小谷真理氏、かさこ氏等と公開対談
●2013年6月25日:宗形真紀子が「占いオカルト談義」にゲスト出演
●2013年5月26日:広末晃敏(スタッフ・役員)が都内で開かれた「内観国際会議」で自己反省法「内観」について講演
●2010年4月25日: 広末晃敏が心理学関係の市民団体に招かれ「自己反省法「内観」によるオウム問題の解決」を講演
●2010年6月3日:広末晃敏が「幸福の科学」関連の公開イベントで発言
●2009年11月17日:広末晃敏が、自己反省法「内観」実践者の市民の集いで、内観体験とオウム問題の解決について講演
●2009年7月31日:広末晃敏が新宿ロフトでジャーナリストと対談、「オウムの総括」を公表(後日その内容を『週刊新潮』が報道)
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●2021年3月11日:宗形真紀子が新宿のロフトプラスワンで、赤坂真理氏と対談
「自己肯定感が地の底より低かった件について」
視聴者の皆様からの質疑応答、そして、「瞑想の秘訣」についての講義です。
「瞑想の秘訣」の講義は、1時間26分あたりから開始しています。
1.部屋・環境を整える
(1)部屋の換気をする
理想は2カ所で換気し、空気が入る所と出る所を作ることです。
(2)整理整頓をする
綺麗に片付いた部屋は気持ちの良いものですが、部屋の状態に心の状態が現れるという心理学的な見解があります。気の流れを整える風(ふう)水(すい)学でも、換気と整理整頓は最も重要なものとされています。
2.服装を整える
体を締め付けない服装にします。ベルト・バンド・時計などは外します。特にベルトは外すことで、腹式呼吸が容易となります。服装は、伸び縮みする柔らかなものが理想です。寒くなければ、靴下なども脱いでおきます。
3.姿勢を整える
(1)座り方は安定したものにします。仏教・座禅・ヨーガの専門的な座法が理想ですが、安定すれば、正座・あぐら、さらには椅子に腰かけてもかまいません。
(2)猫背を避け、背筋を伸ばし、腰を入れて、頭・首・背中・尾てい骨が、一直線になるようにします。椅子を使う場合は深く腰掛けます。すると、猫背の場合と異なり、首や肩に余計な負担がかからず、体重を背骨が支えることができ、首・肩・腕などの力が抜けます。なお、背筋を伸ばす際に、いったん体をゆっくり後ろに反らせて戻す方法があります。
(3)首・肩・腕の筋肉をほぐします。猫背のために、普段は緊張しているからです。あわてずにゆっくりと首や肩を回します。首は、時計回りと反時計回りに交互に回します。肩も、前回し、後ろ回しを交互に行います。
この際、回す前に息を吸い、回しながら息を吐くと、よりリラックスできます。また、肩の力を抜くために、いったん持ち上げてから落とす方法があります。肩から先の腕や手はぶらぶらさせて、力を抜きます。
(4)上半身を左右にゆっくりとねじります。背筋は真直ぐなままに、右にねじり、元に戻し、次に左にねじり、元に戻します。その際、ねじる前に息を吸い、ねじりながら息を吐き、ねじり終わったら自然呼吸をしながら少しの間その姿勢を維持し、その後、息を吸いながら、上半身を元に戻します。
(5)両方の手のひらを上に向けて両ひざの上にのせて、肩・腕・手の力を抜きます。その後、手はそのままでもいいですが、両手をお腹の前に持ってきて、手のひらを上に向けたまま、左手の上に右手をのせて、足の上に置くやり方もあります(仏教の座禅の手の組み方で「定印(じょういん)」といいます)。
1.雄大な大自然(Awe(オウ)体験)
雄大な大自然に身を置くと、大自然に対する畏敬の念などが生じることを、欧米ではAwe(オウ)体験と呼んで、その心身への影響が科学的に研究されています(英語のaweは畏敬の念という意味)。
自分が大自然の中ではちっぽけな存在であると感じ、驕り・エゴが減少し、大自然に支えられていると感じ(感謝・愛)、幸福感・リラクセーションを感じるとされます。また、脳活動の活性化、免疫力の向上、刹那的な欲求の抑制=長期的な価値観の強化などが生じ、心身の健康が促進されるそうです。
実際に、雄大な自然を見ると気分が良くなり、心が広がるといった体験をすることは、皆さんにもあるのではないでしょうか。こうして、雄大な自然もまた、特定の宗教・文化に限られない、人類普遍の聖なるシンボルだと思われます。
2.光輪(ハロ、halo)
宗教全体に共通する聖なるシンボルとして、英語でhalo(ハロ・光輪)と呼ばれる光の輪があります。仏教では、後(ご)光(こう)・光(こう)背(はい)などとも呼ばれ、仏画や仏像で仏様の後ろに描かれ、キリスト教などの宗教画でも、イエス・マリアなどの聖人や神様・天使の背後や頭上に描かれます。
そして、同じくhalo(ハロ・光輪)と呼ばれる、太陽の周りの虹の光の輪が現れる大気光学現象があります。日本語では日暈(ひがさ・にちうん)とも呼ばれますが、ひかりの輪では、この写真画像を瞑想に使っています。
釈迦牟尼の仏画
イエス・マリアの宗教画(◎新美ブログ)
ハロ・光輪・日暈
心理学者のカール・ユングも、世界の諸宗教・文化を研究し、人類普遍のシンボルとして、中心に太陽・月・星があって、その周りに輪がある形状をとるマンダラ・シンボルの存在を提唱しました(マンダラは丸いという意味)
また、太陽とその光は、多くの宗教で神仏と結びつき、世界各地に太陽信仰があり、日本神道の信仰の中心も天(あま)照(てらす)大神(おおみかみ)であり、奈良の大仏も太陽の仏様です。
宗教ができる前から、太陽の光と熱は、人の生命と物を見る力を支える最も重要なものであり、これを尊ぶのは人類全体が共有する本能的な感覚であり、これから太陽をはじめとする原初の自然信仰が生まれたのでしょう。
なお、参考までに、ハロと同じく、虹の光の輪を伴うブロッケン現象と呼ばれる大気光学現象があります。日本では古来、これが仏とその後光だと見なされ、2500年前の釈迦牟尼の教団でも、仏の現われと見なされた故事があります。
ブロッケン現象(🄫Wikipedia)
3.仏画
下にご紹介する仏画は、仏陀釈迦牟尼の背景に、光輪(ハロ)と雄大な山々などの自然が描かれています。
人類普遍の聖なるシンボルの光輪や雄大な自然が、仏教の聖なるシンボルの仏様と結び付けられているのです。
なお、この仏画の後光は虹の色であり、釈迦牟尼は太陽族の末裔といわれますから、仏画全体が、太陽の周りの虹の光の輪とシンクロしています。
4.言葉のシンボル:マントラ(聖なる言葉・真言(しんごん))
仏教・ヨーガには、マントラ(聖なる言葉)を繰り返し唱える修行があります。
仏教・ヨーガの伝統の中では、心が静まるなどの心身への良い効果があるとされていますが、近年の心理学(特に身体心理学)の研究で、人が発声する音と心の状態の関係を調べると、この中に多く含まれるA音やM音などを発声すると、心を安定・解放させる(生理的な)効果があることがわかりました。
これは、その音を発声したり、聞いたりすることで心が静まるという、聴覚的・言語的な聖なるシンボルということができると思います。そこで、ひかりの輪でも、以下の仏教の代表的なマントラ(三宝(さんぼう)真言(しんごん))の瞑想をしています。
◎三宝真言
ナマ ブッダ ヤ (ブッダを尊重します)
ナマ ダルマ ヤ (ブッダの教えを尊重します)
ナマ サンガ ヤ (ブッダの教えを実践する集いを尊重します)
仏教では、仏の大慈悲の心は、四無量心とも呼ばれ、四無量心とは、慈(じ)・悲(ひ)・喜(き)・捨(しゃ)という仏・菩薩の四つの広大無辺な利他の心と実践です。
そして、これを実践する本人こそを幸福にすると説かれます。ひかりの輪では、この思想を参考にして、万物を愛する心をわかりやすい現代語で表現した言葉を作り、それを瞑想しています。
ご覧の通り、これは何かの信仰を必要とするものではなく、広い愛の心を培うものです。
◎四無量心(四つの広大な利他の心)
他の幸福を願い 他に幸福を与え
他の苦しみを悲しみ 他の苦しみを抜く
他の幸福を喜び 自己の苦しみを超え
万人万物に平等心を持つ
最新の脳科学では、人間の脳には社会脳という機能があり、利他の心や行為は、心身の健康・記憶力や実行力を高める幸福ホルモンを体内で分泌させる一方、過剰な他者への嫌悪・恐怖・攻撃は、心身の健康や知力を損なうストレスホルモンを分泌させることがわかっています。言い換えれば、利他こそが本当に自分を幸福にするのです。
さらに、脳科学では、困難・苦しみは、人の脳の鍛錬・発達を促し、それに前向きに立ち向かうチャレンジングな生き方が幸福をもたらすともされます。心理学でも、より多くの人の幸福を考える人が、幸福になりやすいという調査結果が出ています。
なお、ひかりの輪では、この万物を愛する瞑想の際に、一般に人気がある仏像の中で、著名な心理学者も、聖なるシンボルと解釈したものの写真画像などを見ることで、その瞑想の効果を高める場合があります。
広隆寺・弥勒菩薩半跏思惟像 中宮寺・菩薩半跏像
2.ひかりの輪オリジナルの読経瞑想
仏教では、万物を愛する仏陀の四無量心とともに、それと結びついた仏陀の物事・世界の見方を、仏陀の「智慧」として説いています。私たちの日常でも、物の見方が変わると、物の感じ方が変わるという体験があると思いますが、さまざまな心理学の理論でも、人の物の見方と感情は深く結びついていることが説かれています。
そして、仏陀とは、目覚めた人という意味で、これは物事・世界の真実の在り方を悟ったという意味があり、すなわち、仏陀のように、この世界の真実の在り方に気づくと、自ずと万物を愛する心が生じるというのが仏教の思想です。言い換えれば、通常の人の世界の見方では、私たちが日常経験するように、万物を愛する心ではなくて、好きな物・嫌いな物を区別する、偏った心が強く生じます。
ここで重要なことは、仏教が仏陀の智慧とする世界の真実の在り方とは、科学的・客観的に見ても世界の真実の在り方であるということです。つまり、私たちの常識的で主観的な世界の見方には、いろいろな錯覚があるのです。
例えば、多くの人は、自分と他人という存在も、自分と他人の幸福も、別のものであり、幸福は自他の間で奪い合うものという認識をしています。
しかし、最新の物理学は、自と他を含めた世界の万物は一体と見ており、これが仏教の世界観とよく一致することは、ユネスコに集まった科学者と仏教者の会議でも指摘されています。
また、最新の脳科学が、仏教が説くように、利他こそが利己であり、自と他の幸福は一体とする見方を持っていることは、先ほどご紹介した通りです。
また、私たちは、楽と苦を別のものと見て、それが物事の好き嫌いの源になりますが、実際には、苦と楽は絶対的なものではなく、比較によって生じ、両者はセットで存在し、それゆえに、「苦楽表裏」「人間万事塞翁(さいおう)が馬」などといわれます。同じく、多くの人が、自分と他人の優劣を比較し、他人はおろか、自分さえ愛せぬコンプレックス等で苦しみますが、固定観念を超えた仏陀の客観的な物の見方では、短所と長所(劣等性と優等性)も裏表であり、表裏一体です。
そこで、ひかりの輪では、仏陀の科学的・客観的な世界観(智慧)と、万物を愛する心を現代語でわかりやすく表現した言葉を以下のように作り、それを瞑想しています。
◎三悟心経(三つの悟りの心の教え)
万物恩恵 万物感謝
万物神仏 万物尊重
万物一体 万物愛和
◎三悟智経(三つの悟りの智慧の教え)
苦楽一体 万物感謝
優劣一体 万物尊重
自他一体 万物愛和
◎三縁起経(三つの縁起の教え)
万物関連 万物一体
万物同根 万物一体
万物循環 万物一体
また、このような思想を説く仏典が、その世界観を、丸い形をした曼(まん)荼(だ)羅(ら)と呼ばれる図画に表したものがあります(右の図)。曼荼羅とは丸いという意味で、この円形の図画は、宇宙と真理と悟りを象徴するとされています。ひかりの輪でも、この図画を見ながら瞑想する場合があります。
金剛界曼荼羅(🄫瞑想の郷)
●新宿御苑
新宿御苑は、その名の通り新宿という都心部の真ん中に位置し、皇室の重要行事も行われてきた水と緑の豊かな公園です。明治12年に開園され宮内省が管理していましたが、戦後は一般公開されています。
回遊式庭園を備えた水と緑の自然聖地といえます。
●鳩森八幡神社
東京の千駄ヶ谷にある八幡神(応神天皇)とその母君である神功皇后をお祀りしている神社です。
昔、青空より白雲が降りてきたので不思議に思った村人が林の中に入っていくと、突然多くの白鳩が西に向かって飛び去るという霊瑞(れいずい)があったことから、小さな祠を営んで鳩森(はとのもり)と名付けたということです。
平安時代に、慈覚大師(円仁)が、村民の強い願いを受けて、応神天皇の御尊像を作り添えて、お祀りしたことから、八幡神社となったということです。
同社には、現存するものとしては東京で最も古い歴史を持つ「富士塚」があります(1789年築造)。富士塚とは、富士信仰に基づき、富士山に模して造営された人工の山や塚のことで、この鳩森八幡神社の富士塚の頂上付近には、富士山の溶岩が配されています。
また同社は、「日月神示」という、神からの啓示を自動書記で記したとして知られている画家・岡本天明(1897-1963)が神主を一時務めていた神社ですが、この神示の主役ともいえる国常立尊(くにとこたちのみこと)は善悪二元論的な考えを戒め、物質主義的な生き方を改めるよう説いたとされており、縄文時代以来の古い信仰を説く根源的な神であるとも見られています。
●花園神社
花園神社は、江戸開府以前から、新宿の総鎮守として、篤い信仰を集めてきました。
●ご参加の詳細
■日程と時間
・2024年1月18日(木)
※参加者のご都合に合わせて10時半~14時半、または12時半~16時半のいずれかのパターンで、合計4時間ほどの行程を予定しております。
※参加希望者が一定人数未満の場合は、開催を中止する場合があります。
※参加希望者が一定数以上の場合は、上祐(ひかりの輪代表)も参加する予定です。
■参加料金
7000円
※上記参加料金とは別に、新宿御苑の入園料(計500円)は各自でご負担いただきます。
※当日の天候や現地の状況によって、訪問地の一部を変更したり、参加料金が多少増減する場合がございます。
※参加料金は、学習指導代を含みます。食事代は含みません。
※心身障碍者・経済上の理由等がおありの方には、別コースや割引料金の用意がありますので、ご相談ください。
■キャンセル代
1.7日前~3日前までのキャンセルは、参加料金の50パーセント
2.2日前から当日のキャンセルは、参加料金の100パーセントとなります。
■ご注意
1.あらゆる関連法規を順守して行いますのでご協力ください。
ひかりの輪は、聖地巡りの実施形態に関連する法令の解釈について、関係官庁の指導に基づき、適法に聖地巡りを実行いたします。
つきましては、当団体が、参加者の方のために、外部の宿泊施設や運送会社を手配するいわゆる旅行業務を行ったり、車両による有償の運送を行ったりすることはなく、ボランティアの方や参加される皆様のご協力をいただく等しておりますので、何とぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
2、一般の方も参加できますが、目的にご注意ください。
ひかりの輪の聖地めぐりは、会員ではなく、一般の方も参加できますが、単純に神社仏閣等などを参拝する旅行ではなく、ひかりの輪の思想に関連付けながら、様々な学習をすることが目的ですので、一般の旅行業者と同じような目的でのご利用はお控えください。
3.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。
よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
※本聖地巡りの予定は、変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や一定数の参加者が集まらない場合などの中止や時間変更など)、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願い申し上げます。
■お申込み・お問い合わせ先
◎東京本部教室
担当:細川美香
携帯電話:080-2273-3588
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
1月27日(土)と2月15日(木)、東京・上野の聖地巡りを行いますので、お知らせいたします。
戦国の乱世ののち、260年もの長きにわたり太平の世の続いた江戸の都。
そんな江戸の都市づくりのしくみに目を向けてみると、日常ではあまり意識することはないかもしれませんが、実はこの東京も、有名な京都の平安京と同じように、国家規模での霊的守護システムのもと作られた都市であることがわかるのです。
そして東京は、京都・平安京に次ぐ最大の都市として、現代に至るまで栄え続けています。
これらの聖地では、これまでの歴史において、天皇・朝廷の命により、神官や天台宗などの密教宗派や陰陽師などによる、護国鎮護・衆生済度のための祈りが続けられてきました。
今回は、その江戸・東京のど真ん中の私たち現代人にとって住み慣れた生活の場である都会の場を、「聖地」という新たな視点で見つめ直し、太平の江戸の都から学び、世界の平和を祈る機会としたいと思います。
●鬼門と四神相応
東京は、江戸時代に、江戸城を中心として、江戸の都市を霊的に守護するいくつもの神社仏閣が、「※四神相応」という陰陽道の理念によって建てられた場所です(裏鬼門にあたる)。
※四神相応とは
・東:青龍 豊かな川
・西:白虎 大きな道、交通 の便がよい
・南:朱雀 広大な平野や海、開けた視界
・北:玄武 山や丘陵
『四神相応』の「四神」とは、東西南北の四方を守護するとされる聖獣のことで、青龍(せいりゅう)、白虎(びゃっこ)、 朱雀(すざく)、玄武(げんぶ)のこ とです。
四神相応とは、これら四神のやどる地を選んで都をつくれば理想の都市になるというものです。
江戸においては、現在の皇居がある江戸城を都の中心に位置づけ、京都にならって表鬼門と裏鬼門に寺社が配置され、「四神相応」という陰陽道の理念によって、都市づくりがおこなわれました。
このような土地は住みやすく、発展することは理にかなっています。
本来風水は、風と水の循環を含めた、先人が経験的に学び取った環境と共生するための知恵と工夫でもあったそうです。
今回巡る場所は、以下を予定しています。
●上野・寛永寺
上野の寛永寺は、浅草寺とともに江戸城の東北・表鬼門を守る一大宗教拠点として、また徳川家の菩提寺として、江戸時代には隆盛を極めた寺院です。
今は、上野公園の随所に諸堂宇が点在する形で残っているだけですが、かつては上野公園全体を含む広大な敷地を誇っていました。
この寛永寺は、江戸時代の初期、徳川二代将軍秀忠と天海によって創建が決められた寺院で、平安京を守護している比叡山延暦寺を、そのまま江戸に再現する意図を持って計画されました。
寛永寺の正式名称は「東叡山寛永寺」ですが、これには文字通り"東の比叡山"という意味が込められており、現に比叡山延暦寺と同じ名称・形態の建物が、ここ寛永寺にはいくつもあるのです(根本中堂、釈迦堂など)。
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平安京 江 戸
山号 比叡山 東叡山(東の比叡山)
寺号 延暦寺 寛永寺
(延暦年間創建なので) (寛永年間創建なので)
位置 平安京の東北(鬼門) 江戸城の東北(鬼門)
地勢 山地 台地
本尊 最澄自作の薬師如来 最澄自作の薬師如来
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その他、寛永寺内にある根本中堂、法華堂、常行堂、山王社、釈迦堂、文殊楼は、いずれも比叡山を模して建立されています。 こうして、天海は、比叡山・延暦寺が表鬼門から平安京を守護したように、東叡山・寛永寺が表鬼門から江戸城を守護するように計画したのです。
比叡山と同じように、根本中堂があります。 ここには、秘仏として最澄自作の薬師如来が祀られているそうです。
●不忍池の弁天堂
上野では有名な不忍池の弁天堂。ここは比叡山麓に広がる琵琶湖になぞらえ、琵琶湖に浮かぶ竹生(ちくぶ)島のように、不忍池に中之嶋を築き、竹生島の弁才天を勧請して造られました。
寛永寺建立から数年後のことだったとのことです。
池は、夏には生命力を誇るように蓮の花が咲き乱れます。パワーの強い気持ちのよい場所です。
●清水観音堂
ここは京都の清水寺を模して作られており、京都のように清水の舞台もあります。
比叡山の高僧・恵心僧都作の千手観音像が祀られており、ここにも、比叡山を東に移したさまをうかがい知ることができます。
●上野東照宮
上野東照宮は、京都のような雰囲気の落ち着いた社で、少し奥まったところにあり、ここが東京の上野公園の中とは思えないような趣があります。
ここは、徳川家康の遺言により、寛永寺境内に家康を祀る神社として建立されました。
寛永寺が正式に発足したのは、三代将軍家光の時代なのですが、この社の建立は、この東叡山・寛永寺の中でいちばん重視されていたといわれています。
その理由は、その時代は、参勤交代制や鎖国令によって徳川幕藩体制が確立された時期である一方、「東照大権現の呪力」を、幕藩体制維持の精神的支柱として強力に位置づけた時期でもあったからです。日光東照宮と大変似たつくりの社で、家康公の遺訓が飾られています。
〈家康公遺訓〉
「人の一生は、重荷を負うて遠き道を行くが如し、急ぐべからず」
この言葉は、人生は、責務の履行、忍耐の道で、こつこつと努力を継続することが大切であることを示しています。
「不自由を常と思えば不足なし、心に望み起らば困窮したるときを思い出すべし」
この言葉は、必要以上のものを求め、際限がない貪りの欲求を戒めています。
都の聖地、そこは、いにしえより、どこよりも人々とかかわりの深い場所であり、人々の幸福を願わずにはいられない、祈りと学びの場なのかもしれません。
●ご参加の詳細
■日程と時間
・2024年1月27日(土)、2月15日(木) 〈両日とも基本的に同内容です〉
※参加者のご都合に合わせて10時半~14時半、または12時半~16時半のいずれかのパターンで、合計4時間ほどの行程を予定しております。
※参加希望者が一定人数未満の場合は、開催を中止する場合があります。
※参加希望者が一定数以上の場合は、上祐(ひかりの輪代表)も参加する予定です。
■参加料金
7000円
※当日の天候やその他の事情によって、訪問地の一部を変更したり、参加料金が多少増減する場合がございます。
※参加料金は、学習指導代を含みます。食事代は含みません。
※心身障碍者・経済上の理由等がおありの方には、別コースや割引料金の用意がありますので、ご相談ください。
■キャンセル代
1.7日前~3日前までのキャンセルは、参加料金の50パーセント
2.2日前から当日のキャンセルは、参加料金の100パーセントとなります。
■ご注意
1.あらゆる関連法規を順守して行いますのでご協力ください。
ひかりの輪は、聖地巡りの実施形態に関連する法令の解釈について、関係官庁の指導に基づき、適法に聖地巡りを実行いたします。
つきましては、当団体が、参加者の方のために、外部の宿泊施設や運送会社を手配するいわゆる旅行業務を行ったり、車両による有償の運送を行ったりすることはなく、ボランティアの方や参加される皆様のご協力をいただく等しておりますので、何とぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
2、一般の方も参加できますが、目的にご注意ください。
ひかりの輪の聖地めぐりは、会員ではなく、一般の方も参加できますが、単純に神社仏閣等などを参拝する旅行ではなく、ひかりの輪の思想に関連付けながら、様々な学習をすることが目的ですので、一般の旅行業者と同じような目的でのご利用はお控えください。
3.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。
よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
※本聖地巡りの予定は、変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や一定数の参加者が集まらない場合などの中止や時間変更など)、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願い申し上げます。
■お申込み・お問い合わせ先
◎東京本部教室
担当:細川美香
携帯電話:080-2273-3588
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
今回は、こうした神話の舞台でもある吾妻山と近隣の海岸、そして、相模国の二之宮として古い歴史を刻んできた川勾神社を訪れ、はるか古代から国づくりをしてきた人々の歴史と神々への祈りに思いを馳せたいと思います。
●吾妻山と吾妻山公園
二宮町の中心に位置する標高136.2mの山が吾妻山です。そして、その山頂に整備されているのが、吾妻山公園です。
吾妻山については、以下の神話が語り継がれています。
「古代、日本武尊が天皇の命により東征に向かう道中、船に乗って三浦半島の走水から上総へ渡ろうとしていると、突如暴風が起こり、一行は船もろとも沈みそうになりました。一行を案じた日本武尊の妻・弟橘媛命(おとたちばなひめのみこと)が、海の神の怒りを鎮めるため自ら海中に身を投じると、海はたちまち静まり、一行は命を取り留めることができました。その後、現在の二宮町の袖が浦海岸に弟橘媛命の櫛と衣の袖が流れ着き、吾妻山山頂に埋められました。その場所が現在の吾妻神社であると伝えられています」
(二宮町ガイドマップ〈二宮町産業振興課〉より)
山頂の吾妻山公園の展望台からは、ほぼ360度にわたって神話の舞台となった山や海を見渡すことができ、晴れていれば、咲き誇る桜の向こうに富士山を望むこともできます。
●吾妻神社
上記の神話に由来して、弟橘媛命がお祀りされている吾妻山の神社です(縁結びの神様として信仰されています)。
創建は第12代・景行天皇(日本武尊の父)の頃と伝えられています。
吾妻という名称は、亡くなった妻・弟橘媛命のことを、日本武尊が偲んで「あづまはや(「吾が妻」の意味)」と述べたことに由来しています。
●川勾神社
二宮町の町名の由来となった、相模国の二之宮で、延喜式(927年)にも記録されている、少なくとも1000年以上の古い歴史を誇る神社です。社伝では、創建は第11代・垂仁天皇の時代とされています。
日本神話で、国土を開拓したとされる神様をお祀りしています。
●梅沢海岸
相模湾から打ち寄せる波と風を感じ、はるか水平線を見渡すことができる、爽やかな海岸です。
上記の吾妻神社のご祭神・弟橘媛命の袖が流れ着いたという伝説があるので、近隣の海岸を「袖が浦」といい、流れ着いた袖や櫛を近くに埋めたことから「埋沢」→「梅沢」という地名になったということです。
●ご参加の詳細
■実施日と行程
・2024年1月14日(日)
※参加希望者が一定人数未満の場合は、開催を中止する場合があります。
※訪問先が、天候その他の事情によって、一部変更になる場合がありますので、ご了承ください。
■参加料金 10000円
※参加料金は諸事情により変動する場合があります。
※参加料金は、学習指導代を含みます。食事代は含まれません。
※心身障碍者・経済上の理由等がおありの方には、別コースや割引料金の用意がありますので、ご相談ください。
■キャンセル代
1.7日前~3日前までのキャンセルは、参加料金の50パーセント
2.2日前から当日のキャンセルは、参加料金の100パーセントとなります。
■ご注意
1.あらゆる関連法規を順守して行いますのでご協力ください。
ひかりの輪は、聖地巡りの実施形態に関連する法令の解釈について、関係官庁の指導に基づき、適法に聖地巡りを実行いたします。 つきましては、当団体が、参加者の方のために、外部の宿泊施設や運送会社を手配するいわゆる旅行業務を行ったり、車両による有償の運送を行ったりすることはなく、ボランティアの方や参加される皆様のご協力をいただく等しておりますので、何とぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
2、一般の方も参加できますが、目的にご注意ください。
ひかりの輪の聖地めぐりは、会員ではなく、一般の方も参加できますが、単純に神社仏閣等などを参拝する旅行ではなく、ひかりの輪の思想に関連付けながら、様々な学習をすることが目的ですので、一般の旅行業者と同じような目的でのご利用はお控えください。
3.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。 よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
※本行事の予定は、変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や一定数の参加者が集まらない場合などの中止や時間変更など)、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願い申し上げます。
■お申込み・お問い合わせ先
●東京本部教室(関東・甲信越):細川美香
担当者携帯電話:080-2273-3588
メールアドレス:tokyo@hikarinowa.net
新年の初めに、仙台を守護してきた寺社や自然美しい場所で、一年の始めを共に迎えたく思います。
主な訪問地は以下になります。
◎青麻神社
青麻神社は、山の森の中に鎮座する、清らかな水がこんこんと湧く、日本各地にある青麻神社・三光神社の総本社です。
7世紀に、日・月・星の三光の神を岩窟の中にお祀りしたのが始まりと伝わります。
境内は湧水、森、小川、ご神木などのある自然豊かで大変清々しい場所です。
当時、土地の人々に麻の栽培を教えたことから「青麻」の地名・社名となりました。17世紀に常陸坊海尊(清悦仙人)が訪れ、病気を治す霊験を現したので、仙人も共にお祀りされています。
◎仙台城(青葉城)・護国神社
伊達政宗がその基礎を作った仙台の中心として、政宗によって慶長年間に築かれた仙台城は、江戸時代を通じて伊達氏の居城となり、仙台藩の政庁が置かれ続けた場所です。
青葉城との別名もあるこのお城からは、広瀬川や仙台市内を一望できる、とても眺めの良い、気持ちの良い所です。
仙台一のパワースポットともいわれています。
お城には護国神社が鎮座しています。
◎仙台八坂神社
仙台八坂神社は、12世紀に、日本三大祭の「祇園祭」で有名な京都の八坂神社より勧請され、伊達政宗公により現在の地に遷され再興され今に至ります。
境内に合祀されている冠川神社は、明治時代以降、塩竈神社に「志波彦神社」として還座されていますが、元々この地は、この地域の国津神といわれる志波彦大神(しわひこのおおかみ)がお祀りされていた、古代からの重要な神社でした。
農耕守護・殖産・国土開発の神としての信仰が伝わり、農耕を生業としていた人々の守護神だったと考えられています。
◎仙台東照宮
仙台の守り神として鎮座する仙台東照宮。薬師如来の化身として、東照大権現である徳川家康公を祀る神社です。
仙台藩第2代藩主・伊達忠宗公創建の社です。伊達政宗公の没後、仙台藩の領内で、大火や大洪水等の災害が続き重大な財政危機に陥った際、徳川幕府からの物心両面援助により危機を脱することができたため、徳川幕府への尊崇・感謝の印に、仙台東照宮が創建されました。
この地は、伊達政宗公の案内で徳川家康が休息したと伝わる場所で、仙台城の正確な北東(丑寅)の方角にあたり、「仙台の守護神」として鎮座しています。
◎愛宕神社
青葉城の南、広瀬川を挟んだ愛宕山の山頂に鎮座し、仙台城の南に位置する仙台総鎮守の神社です。参道の石段は、昔は300段あったそうで、神社からは仙台の美しい眺めが広がっています。
仙台の城下町を守る火の神として、カグヅチの神がお祀りされています。伊達政宗公とともに米沢から仙台へ移転された神社で、明治時代の神仏分離以前の神仏習合時代は、普賢菩薩が祀られていました。
■日程の概略
2024年1月7日(日)
※当日の天候や現地の状況によって、訪問地の一部を変更したり、参加料金が多少増減する場合があります。
※参加希望者が一定人数未満の場合は、開催を中止する場合があります。
■参加料金
11000円
※諸事情・状況により、料金が多少変更する場合がございます。
※参加料金は、学習指導代を含みます。食事代・拝観料は各自で現地でお支払いいただくことになります。
※心身障碍者・経済上の理由等がおありの方には、別コースや割引料金の用意がありますので、ご相談ください。
■キャンセル代
1.7日前~3日前までのキャンセルは、参加料金の50パーセント
2.2日前から当日のキャンセルは、参加料金の100パーセントとなります。
■参加者の無償奉仕による運送のお知らせ
1.出発時に各教室に集合する方は、他の参加者が運転する車両に同乗することができます。
2.これは、参加者の無償の奉仕であり、団体による運送サービスではありません。
3.これを利用されず、マイカーでのご参加も可能ですが、参加料金は減額されません。出発する教室によって料金が異なる場合は、運送料ではなく、引率・指導の経費のためです。
4.現地に集合した後の利用も可能ですが、人数に限りがあり、事前にお申し込みください。
5.1日のみのご参加はできますが、状況によって現地集合・現地解散となり、ご自身で公共交通機関等をお使いになりご参加いただく場合があることを、予めご了承ください。
■ご注意
1.あらゆる関連法規を順守して行いますのでご協力ください。
ひかりの輪は、聖地巡りの実施形態に関連する法令の解釈について、関係官庁の指導に基づき、適法に聖地巡りを実行いたします。
つきましては、当団体が、参加者の方のために、外部の宿泊施設や運送会社を手配するいわゆる旅行業務を行ったり、車両による有償の運送を行ったりすることはなく、ボランティアの方や参加される皆様のご協力をいただく等しておりますので、何とぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
2、一般の方も参加できますが、目的にご注意ください。
ひかりの輪の聖地めぐりは、会員ではなく、一般の方も参加できますが、単純に神社仏閣等などを参拝する旅行ではなく、ひかりの輪の思想に関連付けながら、様々な学習をすることが目的ですので、一般の旅行業者と同じような目的でのご利用はお控えください。
3.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。
よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
※本聖地巡りの予定は、変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や一定数の参加者が集まらない場合などの中止や時間変更など)、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願い申し上げます。
みなさまのご参加をお待ち申し上げます。
◆お申し込み・お問い合わせ
●仙台教室(東北・北海道地区)
住所:宮城県仙台市宮城野区東仙台5丁目-30-23
電話:022-352-0562(担当:宗形)
メールアドレス:sendai@hikarinowa.net
訪問予定(※諸事情により一部変更する場合もあります)
●賀茂神社:上賀茂神社・下鴨神社
賀茂神社は、上賀茂神社と下鴨神社の二社で成り立っています。両社とも天武天皇の御代に創建されたと伝えられています。
下鴨神社は、正式には「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」といい、ご祭神は、賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)と玉依媛命(たまよりひめのみこと)です。
この社の最初の祭祀者は、「賀茂県主(かものあがたぬし)」を筆頭とする賀茂氏であり、その始祖が、ご祭神である賀茂建角身命となっています。
賀茂建角身命は、神武天皇が大和政権を樹立する際に、八咫烏(ヤタガラス)に変身して、天皇を大和国に先導したといわれている神です。
そしてその後、平安京遷都の際、桓武天皇の行幸があり、下鴨神社は、賀茂氏の氏神から、国家鎮護の神となりました。 それ以来ずっと、この社では、国家国民の安穏と世界平和の祈願が行われ続けているそうです。 「古都京都の文化財」としてユネスコ世界遺産に登録されています。
●東寺
東寺は正しくは教王護国寺といい、平安建都の際、平安京を守護するために西寺とセットで建立されたお寺です。
造営当初の平安京では、僧の政治干渉を排除するために、お寺は東寺・西寺の二つしか建造が許されなかったのだそうです。
東寺は後に弘法大師空海に授けられると、真言密教の根本道場として、また鎮護国家の道場として栄えました。そのため真言密教を「東密=とうみつ」とも言います。
空海は、高野山を自らの修禅の場として開き、そこで得られた智慧を利他行として東寺で実践といわれています。
◆広隆寺
広隆寺は今まで何度が参拝してきたお寺で、聖徳太子が603年 (推古天皇11)に、秦河勝に命じて弥勒半跏思惟像を祀らせたの がはじまりだといわれています。
ここには国宝第一号の、弥勒菩薩半跏思惟像が安置されています。 自己を未完成と自覚し、五十六億七千万年もの間、如来になるために修行を続ける謙虚さや、深く思慮する寂静の境地、そして、 すべての衆生を慈しむ慈悲や智慧と いったものが感じられます。
◆清涼寺(嵯峨釈迦堂)
ここには極めて貴重な仏像があります。寺伝によると、37歳の当時の釈迦牟尼の御姿生き写しの仏像が祀られています。
インド - 中国 - 日本と伝来したことから「三国伝来の釈迦像」、釈迦に生き写しとされる釈迦像です。 衆生済度への重々しい決意が感じられる仏像です。
浄土宗開祖の法然上人は釈迦牟尼に教えを請うために7日間清涼寺に籠もって修行されました。 法然上人の像は本堂の釈迦牟尼仏の方に向かって建てられています。
◆松尾大社
ここは南西(裏鬼門)から都を守護するお社として、下鴨神社とともに重視され、篤い信仰を集めてきた社です。
桓武天皇は、平安京に都を移されると、賀茂の厳神、松尾の猛霊と並び称され、両社を皇城鎮護の社とされ、崇敬されました。
御祭神は、日吉大社(表鬼門を守護)と同じ大山咋神(オオヤマクイノカミ)で、山の神です。
※訪問先が、天候その他の事情によって、一部は変更になる場合がありますのでご了承ください。
◆日程:2024年1月8日(月祝)
※参加希望者が一定数以上の場合は、上祐(ひかりの輪代表)も参加する予定です。
※参加希望者が一定人数未満の場合は、開催を中止する場合があります。
◆参加費:15000円
※参加料金は、諸事情・状況により多少変更する場合がございます。
※上記の参加費には、拝観料・食事代は含まれません。これらの料金は、参加者の方から直接、現地の業者及び施設にお支払いいただくことになります。
※心身障碍者・経済上の理由等がおありの方には、別コースや割引料金の用意がありますので、ご相談ください。
◆キャンセル代
1.7日前~3日前までのキャンセルは、参加料金の50パーセント
2.2日前から当日のキャンセルは、参加料金の100パーセント
◆当日ご自身でお支払いいただく費用
以下の拝観料は、上記参加料金とは別に、当日ご自身で各寺院に直接お支払いいただきます。
・東寺:500円
・広隆寺:800円
・清凉寺:400円
◆ご注意
1.あらゆる関連法規を順守して行いますのでご協力ください。
ひかりの輪は、聖地巡りの実施形態に関連する法令の解釈について、関係官庁の指導に基づき、適法に聖地巡りを実行いたします。
つきましては、当団体が、参加者の方のために、外部の宿泊施設や運送会社を手配するいわゆる旅行業務を行ったり、車両による有償の運送を行ったりすることはなく、ボランティアの方や参加される皆様のご協力をいただく等しておりますので、何とぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
2、一般の方も参加できますが、目的にご注意ください。
ひかりの輪の聖地めぐりは、会員ではなく、一般の方も参加できますが、単純に神社仏閣等などを参拝する旅行ではなく、ひかりの輪の思想に関連付けながら、様々な学習をすることが目的ですので、一般の旅行業者と同じような目的でのご利用はお控えください。
3.ご参加をお断りする場合
ひかりの輪のイベントの目的は、その思想と実践の学習、ないしは、学習に関心がある方に実際に体験する機会を提供することなどです。
よって、参加の目的が、例えば、元オウム信者をネット等で話題にして楽しむこと(いわゆる「オウマー」と呼ばれる活動)や、特定会員への妄想的な恋愛感情等によるもの(時としてストーカー行為に発展する恐れがある「追っかけ」などを含む)と判断される場合や、活動の妨害・他の参加者の迷惑になる言動(飲酒状態や攻撃的言動)がある場合には、参加をお断りする場合があります。
なお、過去のオウムに関する清算や、現団体の社会的事柄への取材やご批判は、団体のイベントではなく、広報部の方で承りますので、ご了解ください。
※本聖地巡りの予定は、変更になる可能性がありますので(天候等の諸条件や一定数の参加者が集まらない場合などの中止や時間変更など)、参加ご希望の場合は、必ず事前に下記ご連絡先までご確認をお願い申し上げます。
■お問い合わせ先
●名古屋支部教室・大阪支部教室担当:山口雅彦
携帯電話:090-6852-4929
メールアドレス:osaka@hikarinowa.net
ゆうちょ銀行
記号:10190
番号:88785471
口座名義:ひかりの輪
●他行からのお振り込みの場合
ゆうちょ銀行
店名:018(ゼロイチハチ)
店番:018
預金種目:普通預金
口座番号:8878547
口座名義:ひかりの輪
ひかりの輪では、非会員の方にご参加いただける多くのイベントがあり、入会しなくても体験していただくことができます。
ひかりの輪は、21世紀のための新しい思想の創造を志し、一般社会に開かれた知恵の学びの場として、ネットで学んでいただくなどの入会せずに学べる仕組みを展開しています。
ひかりの輪の学習システム・教材・料金等のご案内はこちらからどうぞ。
◎代表・指導員に、ご質問・ご相談(カウンセリングのご希望含む)のある方へ
1.ひかりの輪の活動やご自身の悩み・問題などに関して、ご質問・ご相談のある方は、ご連絡先に公開しております。メールアドレス・携帯電話番号・支部教室の電話番号を利用いただき、ご質問ください。
2.ただし、当方の業務の妨げとなったり、ストーカー行為にあたるようなお電話は固くお断りします。
また、報道機関の方の取材のお申し込みや、社会的な問題に関するお問い合わせは、各教室の担当者ではなく、広報担当の方までお願いします。
3.上祐代表は、一般の方に対しても、各種の個人相談・カウンセリングを受け付けております。各教室担当者にまでお申し込みください。ご事情によっては、ひかりの輪の教室以外の場所でお会いしたり、ネットのビデオ通話・電話によるご相談も可能な場合があります。
①セミナーや勉強会に付随した短時間の個人面談・相談:無料
②独立して行う個人面談:1時間8000円(会員は割引となります)
③特別カウンセリング:詳細についてはお問い合わせください。
④占星学を用いた個人相談:各コースあり。基本コースは20000円。
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