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ヨーガ行法の心理学

2.サンスカーラ
(2015年12月17日)

                                          山口雅彦

 

いつも、ある状況になるとパターン化した決まった行動や心の態度をとってしまう、自分ではそんな態度とりたくないのに・・・・。

こんな経験は誰にでもあるのではないかと思います。それは、コントロールのきかない自動化された反応です。自分にとってプラスの反応ならばいいのですが、マイナスのパターンは私たちを苦しめ、真の自己に至ることを阻害することになってしまいます。

私たちの潜在意識には、傾向として存在している条件反射のパターンがあります。ヨーガでは、サンスカーラ(潜在意識の残存印象、仏教では「行」)といいます。この意識は経験の蓄積によって条件付けられたすべてのパターンの保管場所で、唯識ではアーラヤ識「貯蔵庫の意識」と言っています。

さまざまな経験は残存物を残し、保存されます。この残存印象が刺激されると、習慣的パターン化した思考、知覚または行為が自動的に反応を生じさせます。そして、この反応はそれ自身の残存物を残し、再び無意識の保管場所に保存されるという循環が続きます。

そして、そのパターンは普通、子供から大人になってもほとんど変わっていません。

しかし、普通は子供のときと大人になったときの現れ方として、違った衣をつけているために同じ傾向性であることに気づかないことが多いのです。大人は、社会性を身につけ、理性や表面的なもので覆い隠しているからです。

自分の存在する場・環境を変えても、触発されてとる心の態度の傾向(パターン)は変わらないので、外的環境を変えても何の意味もありません。

このヴァーサナーは「種子」「薫習」とも呼ばれ、「カルマ」のことです。

私たちが、幸福になっていくためには、コントロール不能な状態になっているこの自動化されている習慣的パターンを取り除いていくことが必要です。

自動化を止めるためには意識化すること、意識的になることがまず必要です。意識していないことはコントロールできませんが、  意識している(気づいて)いることはコントロールしやすくなります。

 
そして、この習慣化された反応パターンこそが自我意識です。通常それを自分であると認識しているわけです。自分とそれらの思考、感情がぴったりとくっついて同一化しています。

その思考、感情を観察していくことによって、ぴったりとくっついていた状態から少しづつ距離ができ離れていきます。観察している主体と観察される客体と区別され、同一化が弱まり、コントロールしやすくなっていきます。

 

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