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第47回心理学講義 『身体の心理学』

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 心の問題に取り組む場合、直接心にアプローチする心理療法や脳に作用を及ぼす薬物という手段がとるのが一般的であるが、身体・身体の動き・心の相互作用の視点から心に取り組む身体心理学というものが、早稲田大学名誉教授である春木豊博士によって提唱されている。春木博士は行動主義心理学、健康心理学を研究し、ヨガ、気功、禅などの実践もするなかで「身体心理学」を提唱した。
東洋においては、ヨガや気功など体と体の動きと心の関係が古くから知られ、心身一如という言葉もある。心身医学や健康心理学で心身の相関性は指摘されるが、身体心理学は、そこに「体の動き」というものを加え、より体と心の関係を明確にした。
そして、身体心理学が目指すところは、ストレスへの耐性を高めること、心身のウェルビーイング(良好な状態)である。


1.動きと心の関係

(1)心は動きから生じた
心の研究である心理学では基礎分野において、知覚,記憶,理解など対象を認識する作用を研究する認知心理学が盛んである。これは、脳科学の発展と関連している。心は脳の働きによって理解出来るという風潮が広がっているが、身体心理学では、はたしてそれだけで心が理解出来るのかという視点に立っている。もちろん、脳と心の関係を否定しているのではなく、それだけでは足りないのではという視点である。

ここに興味深い研究がある。漢字を思い出すのに、多くの人が手を動かすということをもとに行われた。漢字を思い出すときに、手を動かすのを禁じられたグループと自由に手を動かすことを許されたグループとで、漢字を思い出せることに違いがあるかの実験を行った。結果は、手を動かせた方が明らかに成績がよかった。
このことは、記憶を想起するという知的な働きが単に脳の働きだけでなく、末梢である手の動きが関与していることを示すものである。
脳は進化の後半に生まれたものである。はじめに末梢の四肢の活動の経験があり、その経験の蓄積によって形成されたのが脳という器官であるということだ。このことから、身体心理学は、「心は身体の動きから生まれた」という主張をする。

(2)心の始まりは感覚にある
心には知の働きと情の働きがある。情には、感情、情動、気分など微妙な違いがあるが、情は感動や実感をもたらす。そして、この感情、気分というものは、体の動きから生じる感覚と関連している。快-不快、緊張-弛緩など、感覚と気分・感情は結びついている。

 

 

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