2010年までの日記

負け組の裏に勝ち組の芽
(2010年06月18日)


(2010年06月17日の日記)
今回は、負け組の裏には、勝ち組の要素があり、勝ち組の裏には負け組の要素があると思うことについてお話ししたいと思います。

まず、互いに切磋琢磨し、互いに対する尊重が増すような、良い意味での競争ではなくて、他を苦しめて、自分が幸福になる、といった「奪い合い」の場合ですが、そういった勝ち組は、お金や名誉を手に入れたとしても、他に対する優しさという、ある意味で(本当の意味で)、最も大切なものを失ってしまうように思います。
現代のような競争社会ですと、ある意味で、自分では全く気づかないうちに、他に対して冷たい、冷酷な人格が作られていく恐れがあると思います。私は、若い時に、エリートと言われるような状況を体験しましたが、それがばっかりに、一面において、そういった冷たい人格を形成したように思います。

自分が正しいとか、優れているという思いだけに意識が集中してしまって、良く考えると、本当の意味での智恵が欠けており、正しくもなければ、優れてもない。これが、オウム真理教における失敗・過ちの一因になったように思います。

また、実際に、人生で成功するためには、確かに最初は、知能・容姿・体力・弁舌・才能などが評価され、有効だと思いますが、最終的には、他の苦しみを理解する力、取り除く力、他を受容する力・忍耐力、他を活かす力といったものが、成功のためにも、重要になって来るように思います。

そして、それらの力は、勝ち組の人が必ずしも身につけられるものではなく、むしろ負け組の人こそが、身につけやすいものではないかとも思います。もちろん、負け組の立場に立ったときに、ふてくされずに素直な努力を続ける場合に限りますから、容易ではありません。

しかし、負け組の人は、すくなくとも潜在的には、第一に、自分と同じ負け組の人の気持ちが体験から分かりますから、受容力や忍耐力を養う可能性を持っていますし、また、自分の力ばかりに頼らず、他人を活かす術を覚えていく可能性もあると思います。もちろん、これは、あくまでも、可能性であって、それが実際の力になるには、努力が必要ですが。

この典型的な例として、私が尊敬する昭和期最大の実業家の松下幸之助は、「貧乏だったから、丁稚奉公に行き、商人の際を学べたし、学がなかったから、他人から素直に学べたし、体が弱かったから、他に人に頼むことを覚えることが出来た」と語っています。こうして、彼の場合は、貧乏・無学・病弱といった負け組の要素を全て成功の要素に変えて、大きな成功を得たのでした。

こうしてみると、人生万事塞翁が馬の言葉通り、苦しみの裏に喜びが、欠点の裏に長所が、失敗の裏に成功が、負け組の裏に勝ち組への道があると思います。言い換えれば、一時的な勝ち組、負け組とは、優劣ではなく、人それぞれの「個性」とも表現できるのではないでしょうか。

勝ち組は、成功のために油断・慢心に陥れば、落とし穴にはまってしまい、ついには負け組になり、負け組は、努力し続ければ、真の勝ち組になる可能性がある。よって、自分が今そのどちらであろうとも、それを個性と見て、油断も悲観もせず、努力し続けることが、成功・幸福の道ではないかと思います。

私は、徳川家康が好きなのですが、天才的だった織田信長や豊臣秀吉が道半ばで倒れる中で、彼らほど天才的とは思えないが、辛抱強く努力し続ける性格だった徳川家康が、最終的に戦国の世の覇者となったのも、これと同じ理由ではないかと思います。

また、この話に関係するものとして、大乗仏教の教えの中には、「全ての人々・生き物・万物は、皆が仏の平等の現われ」という教えがあります。これは、全ての存在は、本質的には優劣がなく、皆が平等に仏の現れとして尊く、神聖であるという意味だと解釈しています。

最初に、この教えに巡り会ったときは、なかなか、その意味が理解できませんでした。現代の比較優劣の競争社会の価値観に支配されていたからだと思います。しかし、上記のようなことを良く考えているうちに、人の間の様々な違いは、全て神仏の与えた「神聖な個性」の違いであり、本質的な優劣の違いではないと思うようになり、この教えが理解できるように感じました。

その意味で、自分自身を愛せず、自殺などで命を絶ったり、悲観・絶望して鬱病などに苦しむ人達にも、この教えを知ってもらえればと思います。


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